二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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短編小説 *BSR Fate*
日時: 2014/04/21 17:22
名前: ☆Milk☆ (ID: EM3IpZmD)

こんにちは!
題名とか親レスとかが色々変っちゃってごめんなさい(汗)

前は主にバサラとバサラクロスオーバー専用でしたが最近fateが増えてきたためfateも題名に加えちゃいました←
そんな感じに意味が行方を失った短編小説始まります

ごゆっくりどうぞ


※リクエスト受け付けてます。長くなりそうなリクエストや、あまりに抽象的なリクエストはバッサリ無視いたしますので悪しからず。
※荒らし、チェンメ、悪コメはご遠慮ください
※バサラは主に伊達軍、fateは槍兵と弓兵を偏愛してます
※私のオリジナル小説、『僕と家族と愛情と』とリンクしてる時も多々。

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Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.412 )
日時: 2014/12/01 22:39
名前: ナル姫 (ID: IjQZZTQr)

グラニア姫と話させてみた

VSケリィ
「聖杯で世界を救済するの?」
「あぁ、それが僕の望みだ」
「世界を救って、平和にするのね。とってもとっても素敵なことだわ」
「そうだろう?」
「でも、そのために使う奥さんは、貴方にとって何なの?」
「……アイリはアイリだ。それ以上でもそれ以下でもない」
「あら嘘つき。まぁ沢山の命と一つの命、私にとってはどうでもいいけど、貴方にとっては奥さんの命の方が重いのではなくて?」
「……だが僕は」
「世界を救いたいのでしょう? 平和になった世界で、貴方は過ごしたいのでしょう? けれど大切な人を聖杯の器に使って、平和な世界で貴方は誰と過ごすのかしら?」


VSアイリスフィール
「まぁ、使われることが望みなんて、変わった人もいるものだわ」
「だって私の望みは、あの人の望みですもの」
「夫婦一心同体かしら? 羨ましいわね」
「ふふ、そうだと良いわね。けれど、貴方だってそうではなかったの?」
「それは内緒よホムンクルス。けれど、守りたいのなら気をつけて。彼は貴女が守りきれる人間じゃないわ」
「そんなことない……切嗣は、私を愛してくれているわ」
「だからこそ、貴女が器に使われた後の平和、貴女がいなくなった世界に生きて、彼はどう思うのかしらね?」

VSケイネス
「ディルムッドを虐げるなんて許せることではないわ。人を虐めちゃいけませんって習わなかったのかしら?」
「あれは今貴様の夫である前に私のサーヴァントだ」
「だからって、虐げるの? ふふ、貴方、ちゃんとディルムッドのこと調べたのかしら? 最高神ダグダの子を養父に持って、沢山の妖精に大切に育てられて、母親は神の王ヌアザの曾孫で、父親は死神、妻はエリンの国の王女。何が言いたいかわかる?」
「…………」
「まぁ、御想像にお任せするわ」

VSソラウ
「あら嫌だ、貴女が今世の私?」
「そうなるわね、エリンの姫」
「ふふふ、強気なのね。ディルムッドを横取りなんて、私は許さないわよ?」
「今の彼の体は私が構成しているわ」
「それがどうかしたのかしら? それとこれとは別物よ。彼を振り向かせられない貴女が、どうやって彼を盗ろうと言うの?」
「御黙りなさい!」
「怖いわ。疑問を口にするのがいけないの?」
「黙れと……」
「私の疑問に口出ししないでくださらない?」
「っ……んっ……はっ……な、何を……」
「私の邪魔をしてはいけない、という誓約よ。破ればどうなるか……まぁ、知っているわよね?」

VSランサー
「あぁ、会いたかった、会いたかったわディルムッド!」
「……グラニア」
「懐かしいわ、貴方の背中。とっても温かい。ねぇ、この世界をもう見た? 素敵な世界よ。明日どこかへ出かけましょう?」
「……グラニア……わかっているだろう? 確かに俺とお前は夫婦だ。けれど、今はランサーとプレジャー……敵同士なんだ」
「えぇそうよ。でも大丈夫。私達は一緒になれるの。ねぇディルムッド、是非聖杯は貴方が取って。そして、私と貴方の受肉を願って?」
「……それは出来ない。俺は既に、聖杯は主お一人に譲るとお約束した」
「……どうして?」
「……どうしてって……」
「そんなに私が嫌なの? 私のことが嫌いになったの?」
「そっ、それは違う! グラニアのことは愛しているんだ!」
「じゃぁ私を一人にしないで! あの場所へ……私を座へ還さないで!」
「お前の、座……?」
「貴方と子供達と暮らしたあの家で、私はいつも一人でいるわ! 窓を開けて外を見ても、扉を開けて違う部屋へいっても、裏から庭に出てみても、そこには人っ子一人いないのよ! 私は貴方が死んだ後自分が死ぬまであの家で一人だったわ! もう戻りたくないのっ!」
「……っ」
「……すぐ戻るって、言ったじゃない……」
「……すまない、グラニア……だが分かってくれ。俺は次こそ、主への忠誠を果たしたいんだ」
「……またあの女のせいでろくなことにならないわよ」
「そんなこと……」
「あるわ。必ず」
「……」
「誓約は負わせないであげる。だから、聖杯を勝ち取って」

VSセイバー
「貴女は……プレジャー?」
「貴女、貴女なのね。彼が冷たいのは貴女のせいなのね! 貴女が彼に近付くからいけないんだわ! 騎士道を装って純粋な彼を騙すつもりなのでしょう!?」
「そんなつもりは……私とランサーは好敵手だ! それ以外何者でもない!」
「嘘をつかないで! 彼は貴女の前では笑うのでしょうけど、私の前では笑ってくれなかったわ! 貴女が彼をたぶらかすの!」
「そんなことは!」
「認めない! その理由以外認めない! そうでなければ、何故彼は私の言うことを聞いてくれないの!? そうよ、貴女が悪いのよ!」
「プレジャーっ……」
「もういい、もう良いわ……だから……」

「醜い魔女に、遊ばれなさい、ブリテン王」

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.413 )
日時: 2014/12/03 19:09
名前: ナル姫 (ID: sluLeqWs)

 戦う気がかなり削がれてしまうのは事実だ。
 規格外なキャスターにトリックマスター。他のサーヴァントの状態はほとんど何も分からない。この戦争に参加しているサーヴァントは、共闘中のセイバー、傍観すると言いながら参加したトリックマスター、父であるキャスター、バーサーカー、アサシン、そして彼がランサーだが……一人、いまだ誰も姿を確認していないサーヴァントがいるのだ。
 どうしようもないサーヴァントだろう、と何と無く直感していた。あぁもう、嫌な時に喚ばれてしまったと少し自分の運の悪さを呪う。幸運値が低いことなど今に始まったものではないけれど。
「おいオディナ?」
「っ! は、はい主! 何か?」
 急に襖を開けて来たのは晴久だった。
「何って、飯。さっきから呼んでんだぞ?」
「えっ、あ、も、申し訳ございません!」
 慌てて起き上がるが、そこで晴久の目が少し鋭くなっていることに気付く。何かしただろうか、と汗をかき、主?と反射的に不安げな声が出た。
「……聞こえてなかった……のか?」
 ハッとした。そして大慌てで首を振る。晴久は、自分の魔力に乱れがあるのだろうかと心配しているのだと一瞬で理解した。
「主、パスは正常ですのでご心配なく! ただ自分が考え事をしていただけですので……」
「あ……そうか、なら良いんだ」
 微笑んだ晴久に笑い返すが、少々の乱れが感じられるのも事実だった。晴久も一杯一杯である証拠だ。だがここで心配をかければ余計魔力が乱れる。それを避けるためには安心させねばならない。
「まぁ、とにかく来てくれ。セイバーが腹鳴らして待ってるからよ」
「はい、今すぐ」
 先に居間へ戻った晴久。ランサーも軽く布団を畳み、出ていこうとした時、何と無く気になって女王のくれた物を見た。そこに映っていた、生前見慣れた泣きそうな瞳がじっと彼を見つめており、堪え切らなくなった彼は顔を背け、部屋から出て襖を閉めた。



「あぁ暇だわ。とても暇だわ」
「暇々言うならサーヴァントとして動いたらどうだ?」
「冷たいわねぇ、だってマスターがまだだって言うんですもの。私に戦闘能力がないからかしら。召喚したのはあっちなのにね」
「聖遺物が手違いで届かなかったのだから仕方ないだろう。お前が代わりに喚ばれても」
「安物扱いしないでくださる? それにしても彼はつまらないわねぇ。根源に至るなんて、魔術師然過ぎるわ」
「それが我が師の望みだ。口出しできる事ではないだろう」
「本当に冷たいわね。私甘やかされて育ったから冷たくすると泣いちゃうわ」
「まぁ、確かにお前の旦那はお前の言うことなら何でも聞きそうだがな……しかしあまり此処に来ると怪しまれるぞプレジャー」
「だって彼の家はここより退屈ですもの。ねぇ綺礼、彼とアサシンを殺して私と契約してくれないかしら」
「お前の言うことは無茶苦茶過ぎる」
「キスしたら叶うわ」
「ならば破滅を望もう」
「面白くないのね」
「拗ねられても困る」
「まぁ良いとしましょう。でもね綺礼、貴方は私のマスターを裏切るわ」
「何を根拠に?」
「根拠なんてないわよ? ただの勘だもの……ま、良いわ。私は私で動きましょ」
「良いのか?」
「良いのよ、王族の娘に口出しなんかさせないわ」



 一応、やって見てほしいと言われ、ランサーは自分の印を外すことを試みたのだが、一瞬でつけられたであろうものでさえやっと外せる程度、ゆっくりゆっくり作られた自分のものを外せる筈がない。食後のため魔力ならあるからと言われ、本当にとりあえずやってみたのだが、外すのには多くの魔力は消費するし、術者の内臓、特に心臓部に負担が掛かる。ランサーの内臓は負担のため、五回目に呪文を唱えている最中吐血にまで至ってしまった。セイバーはアイリスフィールと食料の買い出しへ向かい、眠るランサーを見守っていた晴久は目が覚めた時のために粥を作っており、誰もいない部屋でランサーは寝ていた。サーヴァントがここへ来たのにも気付かず。
「……よォ糞騎士、殺しに来たぜ。夜だとあのトリックマスターが動いて中々殺せねェからな」
 ランサーの瞼は動かない。それはそれでつまらないが、セイバーに邪魔される前に殺してしまおうと思ったとき、ランサーの側においてある工芸品に気付いた。
「……こりゃぁ確か……」

『今すぐにでも混沌の果てに送り返しましょうか』

 あの後、赤の女王が諦めたように去ったのを思い出す。キャスターはそれを手に取り、眺めた。
「……トリックマスターがこの糞騎士に与えたのか?」
 そして、ランサーが閉じないようにしていた蓋を、何も知らないキャスターは閉じてしまった、その時。
「っ!」
 キャスターが咄嗟に身構え、工芸品を手放した。畳に落ちたそれから、黒い煙りのようなものが現れて人となる。畳に落ちた工芸品が立てた音で、ランサーが目を覚ます。
「ん…………っ!? な、な……!?」
「起きたか糞騎士。つか……おいおい嘘だろ……ここにもトリックマスターがいやがるのか」
「……キャスターか。お前に興味はない」
「は、いきなり傷付いちゃうだろうが。まァ、アンタの狙いはその寝るのが大好きな糞騎士なんだろうけどな」
 ランサーは逃げようとするが、起き抜けにこの光景を目の当たりにしてしまった故に腰が抜け、印を外そうとした疲労と苦痛もあって身体が動かない。
「わかっているなら邪魔は−−」
 するな、と禁止の言葉を言おうとしたその瞬間、キャスターはトリックマスターに、トリックマスターはキャスターとランサーに気を取られ、ランサーは状況整理で一杯一杯だったため気が付かなかった、もう一人のサーヴァントに、トリックマスターは唇を塞がれた。
「−−!?」
 最初は唇部分しか実体化していなかったサーヴァントの全身が、徐々に明らかになる。トリックマスターの肩に乗せられた小さく綺麗な手。中指には指輪があり、桃色の布で手の甲は覆われる。両耳には三角のピアス。肌は白く、長く明るい茶色の髪を綺麗に編んで、上半身には淡い桃色の、下半身は少し濃い桃色のふわふわした布を数重に重ねてスカートにして。唇が届くように、可愛らしいサンダルらしきものを履いた足は爪先立ちにして−−『お姫様』、という表現がピッタリな、その姿が現れた。
 それはトリックマスターから唇を離すと、静かに言った。
「……良いですか、彼に触れてはいけません。その指、一本たりとも」
「……?」
 彼女は肩からも手を離し、薄く微笑んだ。わけの分からないトリックマスターは、彼女に構わずディルムッドを手に掛けようとして−−。

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.414 )
日時: 2014/12/03 20:45
名前: ナル姫 (ID: 9Mczrpye)

「あ、おい!」
 我に返ったキャスターが声を掛けるが既に遅い。トリックマスターは、ディルムッドに触れた瞬間、急に飲まされた毒が体中に回ったように苦しみ、やがて息絶えた。その時、騒がしさを聞き付けた晴久が様子を見に来る。
「おい、オディッ……!?」
 固まった晴久に、柔らかな笑みを向けて桃色のサーヴァントはお辞儀をした。そしてキャスターに向き直る。
「御義父様、私とアサシンは繋がっておりますわ。貴方がここでこうしている内にマスターがどうなっても知りませんわよ?」
「っ……チッ」
 死神は諦めたように去った。静かになった空間で、固唾を飲む音が響く。
「さて、と……久しぶりね、ディルムッド」
「……何、で……何で、お前が……」
 段々荒くなる息。信じられない、信じたくないと言うようにランサーは首を横に振った。ステータスを確認した晴久が、プレジャー、と呟いた。
「えぇ、誓約者として現界しましたわ」
「っ−−どうしてお前がここにいるっ、グラニアッ!?」
「決まっているでしょう? 喚ばれたからよ」
 余裕そうな表情を浮かべ、クスクスと笑う彼女は、晴久など目に見えていないようにランサーだけを見つめていた。
「あぁでも嬉しい。ようやく会えたわねディルムッド」
 彼女はランサーの手を取り、その指にキスをする。その時、セイバーとアイリスフィールが帰ってきたのか、玄関を開ける音がした。二人はこちらへ向かっている。
「セイバーッ! 入ってくるなッ!」
「えっ?」
 まさに襖を開けようとした瞬間にランサーが叫び、セイバーの動きが咄嗟に止まる。賢明な判断ね、とプレジャーが囁いた。
「さて、ディルムッドのマスター? 彼に誓約を課しても宜しくて?」
「……誓約?」
「……ゲッシュの事です」
 ランサーが言ったのはそれだけだが、晴久には理解できた。同時に、誓約者というクラスで召喚された意味も。
「だ、駄目に決まってんだろ!」
「あら……まぁ、意見なんて聞くだけ無駄よね」
 そう言って彼女は唇を近付けようとするが、ランサー自身によって阻まれる。
「……どうして止めるの?」
「……グラニア、今は敵同士だ。簡単にゲッシュを課されるわけにはいかない」
「セイバーはどうなの?」
「彼女とは共闘している」
「私も加えてよ」
「お前のマスターは了承するのか?」
 夫婦間に、ピリッとした空気が漂う。もっとも、ディルムッドが妻を前に緊張しているだけで、妻の方はニコニコと彼に詰め寄るだけなのだが。そろそろまずい、と思った晴久が声を出した。
「オディナ、そいつの言うことは聞くな!」
「……主」
「そうでなきゃ、令呪を使ってでもそいつを殺させる」
 ぷくっと怒ったようにプレジャーは頬を膨らませた。ランサーは、諦めろ、というようにプレジャーの肩に手を置く。
「……グラニア、そういうことだ。俺はお前を殺したくない」
「……仕方ないわね。引くと致しましょう」
 ホッと胸を撫で下ろす。プレジャーは窓の方へ向かうが、また振り向いた。窓からの光が逆行となり、暗い中に笑顔が見える。
「セイバー、私のディルムッドに何かあったら……わかるわよね? 共闘しているのにディルムッドが傷付いたらただじゃおかないわよ? それと、ディルムッドのマスター、一つ良いことを教えてあげるわ。貴方達は死神には勝てない。貴方が自分の母親を殺すか、私を頼らない限り、永遠にね」
 そう言い残し、プレジャーは消えた。
 もう大丈夫そうだと判断したアイリスフィールとセイバーが部屋に入ってきた。
「……ランサー」
「…………笑ってしまうよな」
 自虐的な笑みを浮かべ、ランサーは呟いた。
「……トリックマスターに目をつけられて、実父と、妻と再会して……」
「…………」
「……お父様は良いんだ、会えばこうなることはわかっていた……でも、グラニアは……俺を敵だなんて、思おうとしないし」
 いつもは『糞死神』だとか、『実父』だとか呼ぶ彼が、『お父様』と呼んだのは、 偶然か、それとも。
「……すみません、主」
「お前は何もしてねぇだろ」
「…………でも」
「……トリックマスターが死神潰してくれるの待てば良いんだよ、あの女が言ったのは、俺達には勝てないってだけだ……嫁に頼りたいなんて思ってねぇんだろ?」
「……」
 はいとも、いいえとも言いたくない。はいと言うこと、それは主人に、お前の母を殺すと宣言する事になる。いいえとは、思っていない。素直な彼は嘘がつけない。
「……そう、そうだ、そうですよ……トリックマスターを頼れば良いんですよっ……」
「ランサー……」
 畳の上に転がった工芸品を手にする。
「強く握って魔力を送れば、あの女王が来てくれるって……!」
「っ! ランサーそれはいけないっ!」
 セイバーが奪う。どうして止めるんだ、といいたげな瞳でランサーはセイバーを見詰めた。
「落ち着いてランサー、確かにトリックマスターとキャスターは強いわ。けれど貴方はそれで良いの?」
「っ……」
 −−そうだ。

『おとうさまやめて! おかあさまをきずつけないで! おとうさま、おとうさま!』
『じゃ、代わりになるか?』
『っ−−がッ!? ゲホッ、ゲホッ』

『……フィンおじさま、おかあさまはどこ……? このまえ、とおくにいっちゃったの』
『……お母様は暫く会えんだろう……オェングス殿の言うことを聞いて、いい子にしていなさい』
『おとうさまは?』
『お父様は……そうだな、もう、会えないかもしれん……会いたいか?』
『……あいたくない。おとうさま、こわい』

『おぉディルムッド! 立派になったな!』
『お久しぶりです、フィン』
『うむ! 今日からお前も騎士団の一員だ……ん? ディルムッドお前、その目はどうした?』
『あ……父さんが、色を変えてくれました……気を遣って』
『……そうか……』

 −−あの死神は、自分の手で倒したかった。
「……すまない」
「オディナ」
「心配をおかけして申し訳ない、我が主よ……ご安心を、あの死神は倒します」

「俺自身の力で、必ずや」

「……おう!」
 ニッと笑う。



「さてさて、いかがなさいましょう。時臣はつまらないけれど、教会に行ったら綺礼が邪魔者扱いするし……そうだ、トリックマスターに会いにいこうかしら? 死神を倒さないというゲッシュを課しに」

「ディルムッドに、頼ってほしいものね」

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.415 )
日時: 2014/12/09 16:24
名前: ナル姫 (ID: VnjWzITU)

YOUは何しに日本へ?を見て急にやりたくなった
とりあえず槍姫がやりたかっただけです←

早速二人組のYOU発見!
スタッフ「エクスキューズミー?」
??「?」
??「What?」
スタッフ「どこからいらっしゃいましたか?」
??「『イギリスです』」
スタッフ「お名前伺っても……?」
アルトリア「『アルトリア・ペンドラゴンです』」
ランス「『サー・ランスロットです』」
スタッフ「YOUは何しに日本へ?」
アルトリア「『剣道の試合で来ました』」
スタッフ「『剣道?』」
アルトリア「Yes」
スタッフ「ランスロットさんは?」
ランス「『マネージャーです』」
剣道の試合でイギリスからきた高校一年生のYOU!
これはスタッフ頑張るしかない!
スタッフ「この番組で、そういう……プロレスとかやっている人に、技を受けるということをしなければいけないのですが……」
アルトリア「…………」苦笑い
ランス「『え……え?』」
アルトリア「『……良いんですか?』」
スタッフ「……あ、ちょ、ちょっとま……心の準備しても良いですか?」
アルトリア「Oh,ok!」
スタッフ「ソーリー……」
スタッフ、がんばれー!
スタッフ「あ、じゃぁ……お願いします……」
アルトリア「Ok?」
スタッフ「お、おーけー!」
アルトリア「……」
竹刀、取り出したー!
構えるYOU、カッコイイ!
アルトリア「『竹刀構える振りで良いのでやってくれますか?』」
スタッフ「あ、アイシー」
ランス「『やりずぎないでくださいね』」
アルトリア「Yes」
スタッフ「あの、どこを打ちますか?」
アルトリア「『……面で良いですか?』」
スタッフ「あ、は、はい」
面を狙うYOU!
どのくらい強いの?
アルトリア「−−ッ、メェェェェェエンッ!!」バシィィィンッ!
スタッフ「どぉぉおおぉっ!!?」
アルトリア「! Sorry!」
スタッフ「い、いえ、大丈夫です……」
とっても強いYOU!
試合頑張ってねぇー!


色黒のYOU、発見!
スタッフ「エクスキューズミー」
??「何だ?」
スタッフ「あ、日本語大丈夫ですか?」
??「大丈夫も何も、私は日本人だが」
スタッフ「あれっ?」
??「全く、確かに日本人離れしていることは認めるが……」
日本人のエミヤさん。
アイルランドのお友達を待っているんだってー!
スタッフ「アイルランドですか?」
エミヤ「あぁ。外人に取材でもしているのかね?」
スタッフ「YOUは何しに日本へという番組なのですが……」
エミヤ「あぁ……知っているよ」
スタッフ「あ、ありがとうございます!」
エミヤ「奴に会いたければ少しすれば来るはずだが、待つかね?」
スタッフ「よろしければ、そうさせてもらって……」
【YOUを待つこと5分……】
??「『待たせたなーエミヤ。ん? 誰だ?』」
エミヤ「『日本のテレビ番組だ』」
??「『マジで?』」
アイルランド出身のクー・フーリンさん。
暫く日本に滞在するんだって!
スタッフ「これからどこ行くんですか?」
クー「『まず……何か食う(笑)』」
エミヤ「『高いのは買わんぞ』」
クー「『マジかよ? あとは……まぁ適当に観光して、こいつの家に泊まるかな』」
エミヤ「『誰が泊めるか』」
スタッフ「あ、では、引き止めてすみません、お気をつけて!」
クー「Good bye!」
YOUとエミヤさん、いってらっしゃーい!


変わった格好のYOU、はっけーん!
スタッフ「エクスキューズミー」
??「ハイ?」
スタッフ「日本語大丈夫ですか?」
??「エェ、イチオーは」
スタッフ「テレビ番組なんですけど、どこからいらっしゃいました?」
??「フランスです」
スタッフ「お名前伺っても?」
レェ「ジル・ド・レェとモウシます」
スタッフ「YOUは何しに日本へ?」
レェ「これからマジックをヒローしに行くノですよ」
スタッフ「手品ですか」
マジシャンのYOU、これから日本人の相棒と待ち合わせなんだって!
スタッフ「それって取材大丈夫ですか?」
レェ「ウン……私は良いのデスが……」
??「旦那ーお待たせー」
スタッフ「あ、彼が……」
レェ「アイボーのリュウノスケです」
龍之介「ん? 何これ、テレビ局?」
スタッフ「YOUは何しに日本へ?です」
龍之介「あー知ってる知ってる! 毎週見てるよ! つかマジで!? 超嬉しいんだけど!」
レェ「リュウノスケ、彼らがシュザイしたいとイテているのですが」
龍之介「あー、取材か……ちょっとまって、電話で確認する」
【取材交渉中】
龍之介「ゴメンねー、ダメだってー」
スタッフ「あ、そうですか……」
【取材NG】
レェ「モーしワケナイです……」
スタッフ「あ、いえいえ、こちらこそ!」
レェさんと龍之介君、手品頑張ってねー!

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.416 )
日時: 2014/12/09 16:27
名前: ナル姫 (ID: VnjWzITU)

美男美女のYOU、みーっけ!
スタッフ「エクスキューズミー?」
??「はい?」
スタッフ「日本語……お上手ですね」
??「いえいえ(笑)」
美男のほう、日本語上手!
スタッフ「テレビ番組なのですが、ご出身は?」
??「アイルランドから来ました」
??「『この人たち何?』」
??「『日本のテレビ番組だって』」
スタッフ「お名前伺っても?」
ディル「俺は、ディルムッド・オディナ。そして恋人の、グラニアです」
スタッフ「YOUは何しに日本へ?」
ディル「Ah……グラニアが、大学卒業したので……記念に、海外デートに……」真っ赤
今年の春卒業したグラニアさん。ディルムッドさんの予定が合わなくて中々来れなかった日本デートに、ようやく来れたんだって!
スタッフ「密着取材とか……大丈夫ですか?」
ディル「『密着取材したいって』」
グラニア「『へぇ、良いわよ!』」
ディル「あ、良いらしいです……」
スタッフ「ディルムッドさんは、大丈夫?」
ディル「俺は……グラニアが良ければ全然気にしませんよ」
【密着取材決定!】
一旦YOUと別れ、明日の早朝合流!

【翌日】

グラニア「Good morning!」
スタッフ「グッドモーニング、あれ、ディルムッドさんは……」
グラニア「『彼ならすぐ来るわ。あの人、朝弱くてちょっと遅れてるの』」
ディル「あ、すみません、遅れました……」
さてラブラブカップルのYOU、どこでデートするの?
ディル「えっと……ディズニーランドで、ゆっくりデートします」
スタッフ「他には?」
ディル「正直言うと……俺あまり休み明け取れてなくて、明日の夕方の飛行機で帰らなきゃいけないんですよ……それで、日本のどこが良いかって聞いたら……ディズニーが良いと。で、明日は日本にいる親戚を訪ねたりします」
ここからバスでディズニーへ!
【バス到着】
この日のために沢山お金を貯めたYOU、ところで……。
スタッフ「何のお仕事を……?」
ディル「バスケットボールの選手です」
そうディルムッドさん、実はアイルランドやイギリスでは有名な選手!
最近は俳優としてドラマにも出てるんだって!
スタッフ「……モテますよね?」
ディル「……厭味になるのはわかっているのですが……はい。でも女性あまり得意じゃなくて……」
スタッフ「えっ? 彼女さん的にはどうですか?」
グラニア「『どんなにモテても彼は私のものですよ?』」ぎゅー
スタッフ「ラブラブですね」
ディル「……嬉しいです」照れ
【ディズニー到着】
グラニア「『凄いわ! ディズニーランドきたの初めてよ! 日本のディズニーランドはゴミ一つ落ちてないのね! とっても綺麗!』」
とても嬉しそうな彼女!
最初は何乗るの?
ディル「グラニアが絶叫系乗れないので、ゆったりしたものに乗ります」
まず向かったのは……イッツ・ア・スモール・ワールド!
でも、中の撮影は勿論NG……。
【暫く……】
スタッフ「どうでした?」
グラニア「『とてもキュートよ! 美しかったわ!』」
ディル「楽しんでくれたみたいで」にこっ
その後、二人が向かったのはプーさんのハニーハント、カリブの海賊、ホーンテッド・マンション、ジャングルクルーズ!結構乗れたね!
そして夜は……シンデレラ城に映し出される、ワンス・アポン・ア・タイム!
二人仲良く手を繋いで……ここに来て、本当によかったねー!
そしてプロジェクションマッピングの終了間際。
んん?なんかお客さんが二人の周りに集まっているぞ?
ディルムッドさんが彼女の前でひざまづいてる。どういうこと?

ディルムッド「Ah……I was really happy because I could have time with you today(今日は君と過ごせて本当に楽しかった).
You may be surprised at a sudden thing, but I'd like also to have time with you all the while from here(突然のことで驚くかもしれないけど、俺はこの先もずっと君と過ごしたい)
Because I'm weak, maybe you're worried, but I shall do you happily(俺は弱いから君は不安かもしれない、でも俺が君を幸せにしてみせる)

……Would you get married to me?
(結婚してください)」

「っ……!! っ……Yes!」

大歓声!
彼女の左手の薬指に指輪をはめるYOU!
YOUの彼女、嬉しすぎて泣いちゃったみたい!
ともあれプロポーズ、成功してよかったねー!

【翌日】

今日は親戚に会いに行くYOU!
タクシーで向かいます!
着いたのはおっきい家!
ディル「Hello?」
??「あぁ来たのかね」
あれれ?この声はもしかして……。
クー「『よぉディルムッド!ひさしぶ……ってまたかよ』」
一昨日会ったクーさんとエミヤさん!
なんでもクーさん、ディルムッドさんの従兄なんだって!
エミヤ「全く、奇遇だな」
クー「『つかこれはあれか?密着取材ってやつか?』」
グラニア「『はい。昨日デートしていたので』」
クー「『良く許したなおい。どうだったよデート』」
何もいわずに婚約指輪を見せるグラニアさん!
クー「……Realy?」
ディル「……Yes」
クー「Well done!!」
エミヤ「Congratulations」
二人に祝ってもらうYOU達!とても嬉しそう!
ゆっくりしたいけど、お別れ。
【空港到着】
スタッフ「ありがとうございました」
ディル「いえいえ、こちらこそ」
グラニア「『今度は家族として、また日本に来ますね』」
スタッフ「お待ちしています!」
ディル「『行こうか、グラニア』」
グラニア「『えぇ』」
YOU、お幸せに〜!


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