二次創作小説(映像)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

短編小説 *BSR Fate*
日時: 2014/04/21 17:22
名前: ☆Milk☆ (ID: EM3IpZmD)

こんにちは!
題名とか親レスとかが色々変っちゃってごめんなさい(汗)

前は主にバサラとバサラクロスオーバー専用でしたが最近fateが増えてきたためfateも題名に加えちゃいました←
そんな感じに意味が行方を失った短編小説始まります

ごゆっくりどうぞ


※リクエスト受け付けてます。長くなりそうなリクエストや、あまりに抽象的なリクエストはバッサリ無視いたしますので悪しからず。
※荒らし、チェンメ、悪コメはご遠慮ください
※バサラは主に伊達軍、fateは槍兵と弓兵を偏愛してます
※私のオリジナル小説、『僕と家族と愛情と』とリンクしてる時も多々。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97



Re: 短編小説 *戦国BASARA* 【コメを!!リクを!!】 ( No.297 )
日時: 2014/04/18 07:45
名前: ナル姫 (ID: ohlIx/rn)

「あーっ全くもう!どうしてあれは私に優しく出来ないの!」
「落ち着きなさいよ。折角のお菓子が台なしよ?」

午後3時。私達はテーブルでお茶を楽しんでいた。お茶請けにクッキー。これはエミヤさんが作ってくれた。流石クー曰く『母ちゃん』。ゴメンねエミヤさん。今、私達の執事はいない。清掃に呼び出されている。

「アルトリア、貴方の執事はどう?」
「どう、と言われましても…私の執事は王室に仕える身です、クーさんとは比較にならないかと。私には忠実ですので」
「良いわねぇ、王室。憧れるけど生憎そんな身分にはなれないわ」
「あら、王室も大変なものですよ?」

唐突に降ってきた声。見ると、綺麗に茶色の髪を編み込んだ正真正銘の王族とそれに仕える騎士がやってきた。執事の手にはバスケットがある。

「ふふ、ごきげんよう、皆様」
「ごきげんよう、グラニアさん」
「ご機嫌麗しゅう、お嬢様方」
「久しぶりね、ディルムッド」

礼儀正しく挨拶するディルムッドさんは相変わらずですね、ハイ。グラニアさん、心底羨ましいです。

「…ディルムッドさんのお嬢様になりたいです」
「!?いかがなさいました!?」
「あーら、妬いていらっしゃるの?」
「同じ槍兵なのにどうしてこうも違うのか不思議で貯まらないの」
「確かにディルムッドはクーより遥かにイケメンですね」
「あ、あの…?」
「当たり前よ。学園きってのイケメンだもの。礼儀正しいし!王家!」
「あ、あのお嬢様方…何か勘違いなさっていらっしゃるようですが、このディルムッドは王家に仕える身とは言えども騎士の…それも、野性的な性格の騎士の出身でございます故…」

誰の耳にも届いていません。やっぱり幸運E三人衆です。

「ところで…」

アルトリアさんがバスケットを凝視する。どうやら美味しいものだと判断したようです。

「そのバスケットの中身は…」
「え、あぁ、スコーンでございます。どうぞ、お召し上がりくださいませ」

ディルムッドさんがバスケットを開けると、そこには様々な種類のスコーンが!美味しそうです!てゆうか絶対これは美味しいです!

「ところで、皆様方」
「?はい?」
「皇子殿やエミヤ殿は何処へ?」
「あぁ、クーなら清掃へ」
「エミヤとランスもね」
「真でございますか!では、私もそちらへ向かいます故、これにて失礼いたします、姫」
「えぇ、頑張ってらっしゃい」

一礼すると駆け足で向かった。でもあれですね、やはり騎士なんですね、方膝つけて挨拶する当たり。

「さーて、邪魔者はいなくなったわ」
「り…凜さん?」
「折角女の子だけなんだもの!恋ばなしなきゃ!」
「り、凜!」
「アルトリア、貴方の気持ちは分かっているわ。安心して、今回語るのは貴方よ!」

凜さんが指差した方向には……うん、私ですよねー……。

「やっぱり好きな人はいるの!?」
「い、いませんわよ!」
「知ってますか、貴方は嘘をつくときお嬢様言葉になります」
「!?」
「さぁ!言い逃れは出来ないわよ!言いなさい!」

言えるわけがないじゃない!いないと思うから!

「何やってんだ嬢ちゃん」
「うっ…わぁぁぁぁ!?クー!?」
「な、なんだよ急に…」
「後ろから急に現れるなんて言語道断よ!礼儀も何もありゃしないわ!」
「はぁ!?何でそんなに怒ってんだよ!?」

ぐ、と腕を引かれ、顔が近付いた。

「っーーっ!はっ、離しなさいっ!馬鹿!ばーーか!」
「何なんだよ!?」


(…ねぇアルトリア、グラニアさん、この二人…)
(言わないでおきましょう、凜)

【執事以上でも以下でもない?】


おまけ

執事の清掃作業
青槍「あー…何で俺のお嬢様はあんなんなのかな。お嬢様の『お』の字も感じられねぇ」
赤弓「言い過ぎだクー。ランスはどうだ?」
黒狂「勿論素晴らしいですよ、我が王は」
青槍「イイデスネ、スバラシクテ」
赤弓「全く…口より手を動かせ、手を」
青槍「うっせぇよ母ちゃん」
赤弓「誰が!母ちゃんだ!」
黒狂「お二人とも、手が止まっていますよ」
青槍「良いかエミヤ!俺の主よりお前の主の方がぜっったいにマシだ!」
赤弓「何を、貴様!あの機械がちゃんと使える彼女の何が不満だ!?」
黒狂「あのですねぇ…」
緑槍「皇子殿!エミヤ殿!ランス殿!」
青槍「お、ディルムッド!どうしたんだ?」
緑槍「お嬢様方から清掃をなさっていらっしゃると聞きまして、お手伝いに」
青槍「お前偉すぎるだろ!?」
赤弓「あぁ、とても献身的だな」
緑槍「そんなことはございませぬ。同じ執事として当然です」
青槍「お、お前、大丈夫か…?大丈夫なのか?ハゲたりしないか…?」
緑槍「ハッ!?な、何故!?」
赤弓「ストレスだろう」
緑槍「そんな、清掃作業くらいで…」
赤弓「いや他にもこう…ゲフンゲフンな方向でだな…」
緑槍「へ!?」
青槍「それ以上は言うなエミヤ!!」

→ディルムッドは純粋
執事達皆知ってるグラニア→→ディル

Re: 短編小説 *戦国BASARA* 【コメを!!リクを!!】 ( No.298 )
日時: 2014/04/20 13:26
名前: ナル姫 (ID: ohlIx/rn)

閉じよ 閉じよ 閉じよ 閉じよ 閉じよ

繰り返すつどに五度
ただ、満たされる刻を破却する

告げる
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に
我は常世総ての善と成る者、 我は常世総ての悪を敷く者

汝三大の言霊を纏う七天
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ



___



「さーてと…問おうか、アンタが俺のマスターかい?」

伊達家で召喚された橙の衣を纏うサーヴァントは、茶色い瞳を少し細めて小さい主を見た。主は立ち上がり口角を上げ、あぁ、と一言だけ口にした。

「宜しく頼むぜ、マスター」


___



「問おう、貴方が我がマスターか」

睦草家では、金髪の、草の冠を頭に被り、弓を担ぎ、白い純白の衣を身に纏った美しい女性が召喚された。

「これが…サーヴァント…」

召喚をした青年の横にいた少年がポツリと声を上げた。


___



「問いましょう、貴方が私のマスターで相違ございませんね?」

竹葉の少年が召喚したのは、礼儀正しい美青年だった。横には白馬を従えている。その白馬は、彼がライダーとして召喚された証だった。

「…俺が、お前のマスターだ」

震える声で、少年は言った。


___



「問おう、汝が私のマスターか」

御林では、青いドレスを着た金髪の少女が召喚された。その手には剣を握っているようだったが、それは目に見えない。彼が招いたそれは、サーヴァントの中で最優のクラスとされていた。

「そう、俺がマスターだ…セイバー」


___



「問うぞ、お前さんが俺のマスターなのか?」

遠江家では、いくつかの銃を腰に備えている、帽子を被った青年が呼び出された。とてもアサシンとは思えないようなラフな格好だが、殺し屋として見るなら良いかもしれない。

「えぇ、私がマスターですとも」


___



花袋家に召喚されたそれはただの一言も言葉を出さない。いや、出せないのだ。それの口から漏れるのは、意味を持たない音だけ。狂気に駆られたそれを、召喚した青年とその兄達は見ていた。

「バーサーカー…これが…僕のサーヴァント…」


___



「問おう、汝が私のマスターか」

そして金田家ーー今回の戦争に最年少で参加する少年が未熟な魔術回路で召喚したのは、黒い甲冑に赤い陣羽織の青年。見た目で判断するならそれは三大騎士に相応するだろうが、少年が呼び出したのは最弱とされるクラスだ。

「……僕が、お前のマスターだ……キャスター」


【英霊召喚】
(負けない)
(渡さない)

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.299 )
日時: 2014/04/21 16:04
名前: ナル姫 (ID: ohlIx/rn)

※鬱注意


昔、『俺』は死んだあと、はサーヴァントとして聖杯の招きでこの世界に現界した……


……らしい。


今、ここに存在する俺の記憶はこう言っている。
昔、ずーっとずーっと昔に、『俺』はアイルランドの王に仕えた騎士団の一員で、でも、その頭領の花嫁に惚れられ、忠義と愛の狭間に立たされた時に愛を選び、不忠者となったと。数年の駆け落ちの後に、頭領とは和解したが、狩り場で騙され、猪にその命を断たれたと。しかも、その猪が母親が不倫して生んだ子供だというのだから質が悪い。
二度目の人生では、サーヴァントとしてこの世に現れたらしい。若い魔術師に臨時に呼び出され、愛を選んで破滅に向かった己を許せず、今回こそは何事があろうと忠義を選び、主に絶対的な忠誠を誓おうとし、聖杯の招きに応じたと言う。だが、主の許婚に惚れられてしまい、流石に逃避行はせずとも主との間には溝が生まれてしまった上に、主を助けることも出来ず、その許婚は戦友のマスターに誘拐された。挙げ句、それで『俺』は二人の命と引き換えに自害を強いられ、敗退。二人はその直後、無残に殺された。

ーーなんて、バッドエンドばかりな物語。
くだらない、覚えていたくない。忘れたい。
だが、そう思えば思うほど忘れられないし、それが『俺』の人生であったのだから、それはどうしようもないことだ……というのはわかるのだが。
『記憶』というモノから提供された物語は、まるで他人の人生を語られているようだ。それでも、そのモノが俺に提供する『俺』の顔は、余りにもこの世界に生きている俺に似ている。
考えたくもないことを考えてしまうのは……俺が未来に恐怖しているからだろう。できるなら、素敵な色で、輝く未来を描きたい。この記憶は確実に赤黒い記憶だ。塗り変えたいほどに汚らしく、目を反らして空想に身を寄せたくなる記憶。いつかこの記憶が消えてしまったら俺はどうするのだろう。また前の『俺』を繰り返してしまうのだろうか。嫌だ。絶対嫌だ。また、この未来が汚らしい赤で塗り潰されてしまうのは怖い。
……俺はそんな物語のせいで人を信じていないわけだが、『俺』は二つの人生の中で主や周りの人を信じていたのか?『記憶』に尋ねても無視されて、遂に自分の存在意義も自分自身も見失う。嗚呼、どうして。こんな、こんな顔さえなければ良かったのに。季節は最初の『俺』から数えて何百、何千と季節と繰り返したはずなのに、俺は何も変わっていない。嫌になる。顔ばかりは仕方ないなんて言い訳にしかならない、
のに。

「うにうに、じゃぁディル、そのバッドエンドの原因って、詰まるところ何だと思います?自分ですか?他人ですか?」

突如目の前に現れた、目の前にいる銀髪の、『異端』を自称する少女は言う。先程俺がその名を問うと、「忘れちゃいました?」と言っていたところを考えると、『俺』は会ったことがあるのだろうが、俺はその少女を知らなかった。問いに、分からないと答えると、少女は残念そうに首を振った。

「ダメですよぉディル、相変わらず考えが甘いですねぇ。ま、甘さと顔は変わらなくても目は濁ってるしキラキラしてないんで私は絡み易いんですけど」

この彼女の言葉の意味は俺には分からなかった。きっと、その意味を知るのは『俺』なのだろう。彼女の月色の瞳は愉しそうで、どこか悲しそうに歪んでいる。そんなに、俺と『俺』は違うだろうか。

「…分からない」
「分からないです?まぁ私が知ってる貴方は…『ディルムッド・オディナ』はもっとこう…考えるより動くことが好きな人でしたしねぇ…猪みたいで」
「…猪に殺されたのに?」
「えぇ!」

怪訝そうな顔を見せても、彼女は表情を崩さなかった。

「ねぇ、ディル?」
「…俺は『ディルムッド・オディナ』ではない」
「まぁ良いじゃないですか!私にとっては『ディルムッド・オディナ』ですからねぇ。で、まぁ話の続きですけどね、ディル貴方、今、人を信じようとか思います?」
「……」
「出来ませんよねぇ、客観的に過去を見ると余計に。もう少し人を疑えば良かったですもんねぇ?」

挑戦的な口調すら俺の心を少しも動かさない。つまらなそうな顔になった彼女は、一度溜息を吐き、続けた。

「あのね、ディル。何回も何回も死んだ私だから言いますけどー、何をされても信じてみるのも一つの方法じゃないです?素敵な色の未来が欲しいのに人を信じないで警戒ばかりしてたら人生灰色ですのよ?」

私が言えた義理じゃないですけど、と彼女は付け加えた。

「何度人を好きになったって良いじゃないですか。明日を何色にするかは自由じゃないですか。誰を信じて誰を信じないかなんて貴方が決めることじゃないですか。確かに、信じれば裏切られた時の苦しみは大きいですけど、疑うのも疲れますよ?」
「そう、なのか?」
「そうですよー、どうせなら疲れない方が良くないです?明日を描くのは貴方ですよ、ディル…いえ、『輝石 信也(きせき しんや)』」
「……」
「ま、言いたかったことはそれだけですの!では!」

瞬きした瞬間、それは消えた。そこには初めから何もなかったかのように静かな空間が広がっていた。急に静かになった空間に寂しさを覚え、俺は何となくラジオを付けた。数年前にやっていたテレビドラマの主題歌が流れていて、何となく口ずさんでみる。

「…巡り巡る、季節の途中で、何色の明日を描きますか…強く強く、信じ合えたなら、何色の未来が待っていますか…」

【何色の明日を、描きますか?】


→『明日の記憶』を聞いてたら考えついたネタ。転生した鬱ディルでした。

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.300 )
日時: 2014/05/23 15:37
名前: ナル姫 (ID: A1dNtRhx)

※突っ込みどころ満載ですが気にしたら負け


ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの
楽しいレンガ建築

「冬木に行ってて忘れていたが、建設中の時計塔がもう完成している頃なんだよな、楽しみだ」
【時計党建設予定地 立ち入り禁止】
「…酷く小ざっぱりしてる〜〜〜ッ!ちょっとウェイバー君!時計塔全然出来てないような!てゆうか全然出来てへんと思わんがな!」
「時計塔ならまだまだですよ?だってケイネス先生。お金ケチって僕一人しか雇ってないじゃないですか」
「良いだろう別に」
「いいですけど、あと30年はかかりますよ」
「えーっ困るぞそれは!もう出来てると思ってランサーに招待状出してしまったぞ!」

ディルムッド宅
「郵便です!」
「ほげぇ!アホの主からだ。なんだろう一体」
『アホのランサーへ
 時計塔が出来ましたー(ざまみろ)
 お土産をもってこい。良いお土産を持ってこい
     ケイネス・エルメロイ
 P.S お風呂上りに耳掃除をすると湿っている』
「むかつく。時計塔か、行かないと主怒るだろうな、行って少し見て帰ってこよう、二秒くらい見て」

「兎に角もう小さい小屋でもいいから造るんだ!」
「小屋でいいんですか!?」
「急げ!明日までに造るでおま!」

翌日
「主に会うの久しぶりだなぁ、あ、いけないお土産忘れた。まぁその辺の草でいいか小石も少々…地図だとこの辺だよな時計塔。これじゃないよなまさか」
【時計塔】
(何か書いてあるが違うよな?これが時計塔だ何て俺は信じないぞ。ここに主がいたら信じるしかないけど…)
「え〜〜♪」
(いた…何か歌ってるギターの位置低!)
「あ。良く来たなランサー。待っていたぞ弾き語りしながら」
「弾いていませんでしたよ!?」
「実は弾けないんだ今日はじめたばかりで」
「それなのにそんなに誇らしげにぶら下げているんですか!?」
「フン、うるさいな全く…ギターなんて止めてやるよ!」
「もうやめたーッ!?」
「まぁとにかく入れ出来たてほやほやの時計塔だちょっと血なまぐさいが入れ入れ、あ待った、お土産は持ってきたな?」
「あ、いります?」
「当然であろう!ただで時計塔に入ろうだなど図々しいにも程がある!一体何を履き違えている!?」
「じゃぁどうぞ」
「私はこれだけが楽しみで———っ!……貴様…」

「謝りますから主…そんなに凹まないでくださいよ」
「草って貴様…石って貴様…」
「それより、いい部屋ですね主、落ち着きがあって…」
「そんなにいい?」
「あ、機嫌直った」
「貴様なかなか塔を見る目あるなランサー」
「塔じゃないですこれ」
「あ、菓子があるぞ食べるか?少し血なまぐさいが」
「要りませんそのあぁもう臭ッ!血の臭い!」
「何だ美味しいのにムッシャムッシャまずッ!」
「まずいんですか!?」
「蟹の食えないところのような味だ!ランサー、紅茶を用意しろ台所あるから!」
「えー、私客ですよね?主が入れてくださいよ」
「ほざきやがれ私はマスターだぞ」
「全く偉そうに…」
「偉いもん」

「臭かったー、台所なんかやっぱり血の臭いがした…床ぎしぎし言うし大丈夫なのかこの時計塔。あ、風呂まで。何故台所とか風呂とかあるんだ時計塔。どんなのだろう?」
「……」
「……!」
「…ライダー」

「主!主!お風呂に変な男が!」
「あぁフィッシュ切嗣さんだ。切嗣さんにはお前のこと教えてある」
「クラス間違えられましたよ私!ライダーと言われましたよライダーと!」
「すまない私が間違って教えてしまった」
「何故間違えたんですか自分のサーヴァントのクラスくらい覚えてください!」
「あぁもう煩いぞ!いいから茶をくれ茶を!このお茶男!」
「誰がお茶男だ…!くそむかつく…!はい、お茶」
「猛烈に指入ってるーッ!さすが頭領の花嫁を宴の日に盗んだ男…露骨に地味な嫌がらせしおって…」
「では私は帰りますから」
「何?もうか?泊まっていけ、ちゃんと布団もあるぞ。少し血なまぐさいが」
「何故何もかも血なまぐさいんですか!泊まりませんよ!」
「フィッシュ切嗣さんが血なまぐさいからだ」
「切嗣さんに何があったんですか!」
「何だ、枕投げを楽しみにしていたんだぞ?頼むよ、一生のお願い」
「わかりました、その枕少し貸してください」
「はい」
「いきますよはい。ではそういうことでお邪魔しました」
「まてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!どこの世界にこんな悲しい枕投げがあるんだ!ワンスロのみって貴様!私は一生のお願い使ったんだぞこらーーッ!もっと本気でがんがん来ないか!」
「ですが主、本気だと枕でも結構痛いですよ」
「見くびるな!枕だろうが槍だろうが防御してやるわ!」
「そうですか、じゃぁ遠慮なく。破魔の紅薔薇ゲイ・ジャルグ!」
「ポピーーーッ!」

今日のポピー
 アイスランドポピー
  花言葉・慰め

「ぶっ刺さったじゃないですか…防御してくださいよ…」
「槍は止めろ…槍は…」
「だって防御するって言うから…」
「成る程な…何でもありのルールでいいのだな、知らんぞ貴様…」
「もう帰っていいですか…」
「それならこっちにも考えがある!思い知れ!マグカップマッスルアタック!」
「うわっ!」
「はやおーーーッ!」
「ま、マグカップの破片が…」
「霊体化するとは…マジで許さんランサー…」
「えー、今のは主の自業自得じゃないですか」
「黙れ!私の辞書に自業自得なんて言葉は無いんだ!」
「どんな自分勝手な辞書ですか!」
「自分勝手という言葉もない!思い知れ!超必殺!水銀天才アタック!!」
「暴れないでくださいこんな狭い部屋で!」
「ロード・エルメロイの凄さを知れーッ!あ、避けられた背中痛ッ!」
「ん?地震!?」
「!しまった今の衝撃で時計塔が崩れそうだ!」
「崩れそうなんですか!?」
「実はこの時計塔急いで造ったから柱とか結構緩々で…」
「ゆるいんですか!?」
「クッ!こんなことならランサーに伝説の技使わなきゃよかった!」
「それより主!早く外に逃げ」


「…私は、諦めないぞ、ランサー
頑張ってギター、続けてみるよ」

Re: 短編小説 *BSR Fate* ( No.301 )
日時: 2014/05/23 23:27
名前: ナル姫 (ID: ohlIx/rn)

「五月雨を、集めて早し、最上川ッ!!」
「さっきから馬鹿みたいに何度同じ句を繰り返すつもりだ駄狗」
「駄狗言うな!良いかエミヤ、俳句ってのは何度言っても良いもんなんだよ!いやー、ほんと良い句作ったな俺百万回言っても飽きねぇよ百万回言お。五月雨をー、集めて早し」
「黙れ!」
「ベグゥ!?」

心温まる東北の旅
 〜ノンストップ クー・フーリン〜

「ひぃぃぃ相棒が恐ろしい!モガッ!変なキノコ食べちまった!」

「なぁどうだエミヤ……まさか毒キノコじゃねぇよなぁ…?」
「大丈夫だろう」
「本当か?あぁよかぎゃぁぁぁぁぁぁッ!」
「ろくに考えもせず大丈夫といって済まない」
「考えもせずに言ったの!?畜生何この悲惨なぬか喜び!」

「変なものが見えるようになったんだが…」
「キノコの毒で幻覚でも見えてるんじゃないか?」
「こ、こんにちは……へぇ、そうなのか……」
「誰と話しているのだねクー」
「いやこの人、キノコの神様かと思ったら俳句の神様らしいんだよ」
「クー、しっかりしたまえ。今日はランスロットの家で俳席を設けることになっているんだぞ」

十分後
「俳句の神様がサンバのリズムでずっとついて来るんだが」
「放っておけ」

二十分後
「あぁ…わかったぜ俳句の神様。これからもキノコ一筋精進する…」
「しっかりしろ」

三十分後
「うっへぇ!椎茸もエレンギも毒キノコなんじゃい!」

【ランスロット宅】
「ようこそいらっしゃいましたクー殿エミヤ殿、お疲れでしょうさぁ中へ」
「世話になるな」
「キノコになります」

「いやー、実は楽しみにしていたんですよ、尾花沢でお会いしたときはクー殿がとても良い句を作られたので、ここでも良い句を作っていただけると期待しているんですよ」
「良い句〜」
「大丈夫かねクー」
「大丈夫だ〜、俺には俳句の神様がついてる。こんなうねり髪が聞いたこともないような良い句を作ってやるよ〜、へへ」
「う、うねり髪とは私のことでしょうか」
「よし出来たぞ!パ〜ティ〜シ〜エ〜」
「……………。あ、お茶も出さずにすみません。今入れてきます」
「クー、何だね今のは」
「お?俳句の神様がエミヤの頭の上に乗ってる。よっしゃ椅子取りゲームと洒落込むかヤッホーイ!」
「お待たせしました、美味しいお茶を」
「ほら!」
「ウヒャァっ!」

「落ち着け…襖の開け方が悪かったんだ…」

「お茶をお持ちしましたよクー殿」
「ほら!」
「えぇ〜」

「そうですか毒キノコで…」
「えぇ実を言うとそうなんだ。それがこれだ」
「あ!これは食べると幻覚が見えたり死んだり涎が出たりするマジヤバダケですよ!これを食べた人はこれと色違いのベツニヤバクナイダケを食べないと最悪死んだり涎が出たりしてしまうのです!」
「なるほど。では、少し失礼する」
「ベツニヤバクナイダケを探しに行くのですね」
「いや、少し夕涼みに」
「えぇ……」
「昨日から
 ノリに乗ってる
 骨盤」
「その何とかダケは自分で探すんだな、クー」
「ええ!そんな無理でしょうこんなクー殿と二人にしないであぁ行っちゃった!」
「ランスロット〜やっと二人きりになれたなヒヒッ」
「わ、私に何かご用でしょうか」
「俳句の神様がお前のこと気に入ってんだよ…お前は生け贄に選ばれたんだよ……!」
「い、生け贄!?ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!やめてくださいクー殿!」
「ええいお前も俳人なら観念しろ!俳句のために死ねぇ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!クソこんなところで死んでたまるか!」
「うおおコイツ!」
「気を確かに持ってくださいクー殿!」
「グワァ俳句の神に逆らうか貴様!身のほどを知れ!」
「うわっ!もうやめてくださいクー殿!」
「諦めて生け贄になれランスロット!」
「ぎゃぁぁぁぁ一点を集中して攻撃して来る!つ、強い!目を覚ましてくださいクー殿!」
「ぬぅぅコイツ!」
「クー殿しっかりしてくださいハイヨー!」
「ぎゃぁぁ一点を集中して攻撃して来るお尻痛い!」

一時間後
「くっ、やけに一進一退でらちが明かない…」
(これまで知りを叩いた数は私が2195パンパンクー殿が2212パンパン、お互いの力はほぼ互角…このままではお互い尻がもたない。出すしかない、あの技を…!)
「幼少のころ父に怪我をさせてから封印していた伝説の技!バーサーカーサイバーマルチバケーション!」
「はいいっ!」
「かわした!?」
「こっちも取っておきを見せてやろうか、たった今俳句の神様から授かった殺人技……フケアドベンチャー!」
「ウワァァァァァァァァアアッ!」
「まだまだ止まねぇぜ!」
「ギャァァァァァァァァアアッ!」

(……そういえば、こんなふうに雪の降る日だった……)

『ぐわぁぁ馬鹿野郎お前っ…!』
『ち、父上、俺…』

(ゴメン、父上……ちょっとふざけただけだったんだ……俺…父上が久しぶりに遊んでくれて嬉しかったんだ………許してくれるかい……)
「大丈夫かランスロット」
「ゴハッ!」
「え、エミヤ殿…!」
「夕涼みしていたら偶然こんなキノコを見つけたが」
「そ、それはベツニヤバクナイダケ…!それを早くクー殿に…!私はもうここまでのようです……!」

一周間後
「世話になったな」
「いえ…大したお構いもできませんで…」
「またこっち来たら寄るぜ、ランスロット」
「はい、えぇー…もう来ないで欲しい……」
「じゃ、またな」

「にしてもここに来てから数時間の記憶がねぇのが不思議だな。俺何してたんだろ。なんか色々ハッスルしてた気がすっけど……ん?今なんか…」
「どうかしたのか?」
「あぁいや、何かまだ寝ぼけてるらしい」
「全く、しっかりしたまえ。こてんぱんにするぞ」
「えぇ〜寝ぼけただけで?」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97



この掲示板は過去ログ化されています。