二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
- 日時: 2013/04/14 15:29
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394
今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。
参照をクリックすれば前作に飛びます。
では、英雄達の新しい冒険が始まります……
皆様にお知らせです。
以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
となっています。
皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。
登場人物紹介等
味方side>>28
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624
目次
プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695
第十六幕 錯綜
一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756
第十七幕 決戦
零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕
>>774 >>812 >>818
最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851
2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825
あとがき
>>852
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
- Re: 120章 助力 ( No.259 )
- 日時: 2011/09/19 12:15
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ウズメは7Pのレイに持たされた目覚め石を、ツユサに落とす。ツユサはそれを頭でキャッチし、手に取る。
「こんなグッドタイミングで進化の石が手に入るなんて、ラッキー☆」
そしてツユサはその石をキルリアに触れさせる。
するとキルリアはまばゆい光を放ち、光の中で姿を変えていく。
光が消えると、そこにはもうキルリアはいない。代わりにいたのは、その進化系であるエルレイドだった。
そしてさらに、イリスに追い討ちを掛けるように新たな敵も現れる。
「……どうやら丁度いいタイミングで着いたようですね」
現れたのは、7Pのレイ。氷柱のように冷たく鋭い声とまなざしが特徴の女性だ。
「三対一か、これはまずな……」
ツユサは正直言って弱かったが、レイは違う。ウズメももしかしたら強いかもしれない。だとすればこの状況は、イリスにとってかなりまずい状態である。
しかしそんなイリスに、救いの光が差し込まれた。
「ブルンゲル、ハイドロポンプ!」
「パンプッチ、シャドーボール!」
どこからか猛烈な水流が放たれてエルレイドは吹っ飛ばされ、同じくどこからか影の球が飛来してプテラを地面に落とす。
「いくら英雄相手でも、三対一は流石に卑怯でしょ」
「その通り。やるなら正々堂々、一対一の真剣勝負じゃないとね」
イリスの後方には、よく見知った人物が二人いた。
「シザンさん、ハルマさん……何でここに……?」
「何でも何も、仲間がいたら助けるのは当たり前でしょう?」
「そうだよ、イリス君。それに、プラズマ団を倒せて、バトルも出来て、君を救える。一石投じるだけで鳥が三羽手に入るんだ、これ以上ないくらい好都合だよ」
シザンサスとハルマがそう言う中、エルレイドを抱き起こしたツユサはシザンを、プテラと共に落下したウズメはハルマを睨み付ける。
「それじゃ、アタシ達はあの二人をやるから」
「君は、7Pを頼むよ」
そうしてイリスvsレイ、三回目のバトルが始まるのだった。
「……思わぬ邪魔が入ってしまいましたが、まあいいでしょう。元よりあなたを倒すのはわたくし一人で十分、というより、わたくし自らの手で、引導を渡そうと思っていましたからね」
「そうかい。でも、そんな簡単に僕を倒せると思わないことだね」
「そうでしょうね。ええ、掛け値なしであなたは強いです。ですが……あなたがいくら強くても、わたくしの力に及ぶことはないでしょう」
レイがそう言った時、一陣の風が吹いた。その風によりレイのワンピースがはためく。そしてイリスは見た。
レイの両脚に刻まれた、キュレムの刻印を。
「……見えましたか。そうです、わたくしは両脚に、より正確に言うならば両太腿にキュレムの両脚の刻印が刻まれています。……それでは、お見せしましょう」
するとレイの両脚から、濁った水色の光が放たれる。
「では、準備も整いましたし、始めましょうか。おいでませ、ヤミクラゲ!」
レイの一番手は、くらげポケモンのヤミクラゲ。水と悪タイプを持つポケモンだ。
「ヤミクラゲか、だったらエルレイドより、こっちの方がいいな。出て来い、デンリュウ!」
イリスはエルレイドをボールに戻し、代わりにデンリュウを繰り出す。
「デンリュウ、メガショックだ!」
デンリュウはバチバチと弾ける電撃を放ち、ヤミクラゲを攻撃。効果抜群なので相当なダメージだろうと思っていたが
「ヤミクラゲ、危険な毒素」
ヤミクラゲは何と言うこともなく危険な毒素を放ち、反撃してきた。全く怯んだ様子もなく、喰らってすぐさま攻撃に転じた。
「デンリュウ!」
しかもデンリュウはその一撃を喰らっただけで、戦闘不能になってしまった。恐るべきヤミクラゲの防御力、そして攻撃力だ。
「どうしました? あなたの力はこの程度ですか?」
レイはイリスに挑発する。イリスはレイに少し異変を感じるも、デンリュウをボールに戻してすぐに次のボールを構える。
「次はお前だ。頼むぞ、エルレイド!」
イリスは今し方戻したばかりのエルレイドを再び繰り出す。
「リーフブレード!」
エルレイドは草木の力を刃に込め、ヤミクラゲに接近して切り裂く。
「ヤミクラゲ、悪の波動」
だがヤミクラゲは効果抜群の技を喰らったにも関わらず、やはりすぐに悪の波動で反撃し、エルレイドを吹っ飛ばす。
「やっぱり耐久力が増してる……こうなれば手数で攻めるか。エルレイド、ドレインパンチ!」
エルレイドはヤミクラゲに接近し、淡く光る拳を連続で叩きつける。ドレインパンチは格闘技なので、これもヤミクラゲには効果抜群、さらに体力も吸収できる、
「悪の波動で引き剥がしなさい」
ヤミクラゲは拳を叩き込むエルレイドに悪の波動を放って引き剥がすが、エルレイドは間一髪のところで後ろに跳んだため、悪の波動は受けなかった。
「ヤミクラゲ、気合球!」
ヤミクラゲは二本の触手の間に気合を凝縮した球体を作り出し、エルレイドに向けて放つ。
「下手に切り裂いて暴発されても困るな……エルレイド、ここは回避だ!」
エルレイドは横に体をずらして気合球をかわし、そのままヤミクラゲに接近する。
「ドレインパンチ!」
そして淡く光る拳をヤミクラゲに叩きつける。
その刹那。
「ヤミクラゲ、大洪水!」
ヤミクラゲの周囲から、正に洪水のような量の水が溢れ出て、エルレイドを押し流した。
「エルレイド!」
洪水に流されたエルレイドは目を回していて、戦闘不能だった。
「デンリュウに、エルレイドまでやられるなんて……!」
この時イリスは、7Pレイの強さを実感したのだった。
今回はツユサのキルリア進化、そしてレイが解放しました。今になって思うと、レイのヤミクラゲ強すぎですね。相性で勝るデンリュウとエルレイドを連続で下すとか、半端ないですね。さて最近更新が停滞気味なのですが、目次やら何やらの方も停滞気味です。そろそろなんとかしないとな……まあ、それは後々やるとして、次回予告。次回はイリゼの番です。次はザンバとどのようなバトルを繰り広げるのか、お楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 第二回? オリキャラ募集 ( No.260 )
- 日時: 2011/09/19 14:57
- 名前: 霧火 (ID: xs5T8t9X)
リオのシャンデラ以外のポケモンが本気になった時の詳細を
戦術の下の欄に追加しました。
実はシャンデラ同様、他の2匹も滅多な事でないと本気を出しません。
トレーナーのリオが全力で戦うと決めた時、初めて2匹も本気を出し始めます。
…そう考えると、どこか7Pの解放状態と少し似ていますね。
(※ちなみにプリンは元々喧嘩好きなのでいつも全力で戦います)
フォレスのサンドリルと戦っていた時は、半分本気を出していた…というカンジです。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 第二回? オリキャラ募集 ( No.261 )
- 日時: 2011/09/19 18:54
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
霧火さん
了解しました、後ほど確認しておきます。
確かにシャンデラも前作では最後の一戦の時だけ本気になってましたしね。
まあ今作では前作よりも強い人がうじゃうじゃいますので、本気になる場面も……ああでも、リオも強くなってるからそう変わらないか。
- Re: 260章 発火 ( No.262 )
- 日時: 2011/09/21 16:04
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ザンバと戦っているイリゼは倒れたオムスターをボールに戻し、次のボールを構える。
「んじゃま、次行ってみようか。出て来い、アリアドス!」
イリゼの二番手は蜘蛛のようなポケモン、足長ポケモンのアリアドスだ。分類通り四本の足は長く、体色は毒々しい。
「アリアドス、まずは辻斬りだ!」
アリアドスは一気にサナギラスまで接近すると、長い爪のような足の先端でサナギラスの急所を的確に切り裂く。
「くっ、なかなかのスピードですね。サナギラス、嫌な音!」
サナギラスは一旦アリアドスから離れて嫌な音を響かせるが、アリアドスは大して気にする事もなくサナギラスに接近する。
「悪いな、俺のアリアドスはその程度の音で動きが鈍ったりはしねえんだ。アリアドス、襲撃!」
アリアドスは一瞬でサナギラスの背後に回ると、闇討ちのように強烈な一撃をサナギラスに叩き込み、戦闘不能にする。
「……まあ、馬鹿力で防御も下がっていましたからね。一体倒しただけでも、良しとしますか」
ザンバは自分に言い聞かせるようにそう呟き、サナギラスをボールに戻す。
「それでは、次はこのポケモンで行きますよ。ルナトーン!」
ザンバの二番手は、隕石ポケモンのルナトーン。三日月型の体が特徴の、岩とエスパータイプを持ったポケモンだ。
「今度はルナトーンか。確かに岩もエスパーもアリアドスには有利だな」
「それはそうですが、それだけではありませんよ。ではルナトーン、まずは瞑想」
ルナトーンは目を瞑り、瞑想して精神力を高める。そうすることで、特攻と特防を上げているのだ。
「能力アップか。なら面倒な事にならないうちに決めるとすっか。アリアドス、喰らいつく!」
アリアドスはルナトーンに向かって跳躍し、その岩の体に喰らいつく。
喰らいつくはゴーストタイプの技なので、エスパータイプのルナトーンには効果抜群だ。
しかしルナトーンを見れば、喰らいつくを喰らって大ダメージを受けたようではあるが、戦闘不能と言うほどでもない。
「では、眠りについて貰いましょうか。ルナトーン、催眠術!」
ルナトーンはアリアドスを見据え、催眠術を掛ける。するとアリアドスは次第にウトウトし始め、やがてガクリと糸が切れたように地面に突っ伏す。
「これで、準備万端。あとは瞑想して、アリアドスが起きた頃には能力最大です」
ザンバがそう言う頃には、ルナトーンは両目を瞑って瞑想していた。刻一刻と時間が進むにつれ、ルナトーンの特殊攻撃力、防御力が上昇していく。
アリアドスは眠るばかりで何も出来ず、ただじっとしているしかない——
「アリアドス、襲撃!」
——事も、なかった。
アリアドスは一瞬でルナトーンの背後に回ると、鋭く長い足をルナトーンに突き刺す。
「!? ルナトーン!」
ルナトーンは戦闘不能でこそないようだが、虚を突かれたためかなりのダメージを受けた。さらにザンバも、眠っていたはずのアリアドスの行動に混乱し、思考がまとまらない。
「何故だ、アリアドスは差民術で眠らせたはず……」
「なんて事ねえよ」
ザンバが思考する最中、イリゼは事も無げに言い放つ。
「俺のアリアドスの特性は、眠らない不眠なんだ。だから催眠術が効かなかった、それだけだ。最初に眠ったように見せかけたのはただの演技。その方が、上手く奇襲できると思ったんでね。ま、予想以上に上手く行き過ぎたけどな」
「? それはどういう——」
とその時、ルナトーンが燃え上がった。
イリゼの最後の言葉に首をかしげたザンバは、すぐに目線がルナトーンへと向いた。
「襲撃ってのはよ、その時の天候によって効果が変わるんだ。どうもお前は気付いてないっぽいけどさ、この辺、実は日本晴れかなんかで、日差しが強い状態なんだよな。で、日差しが強ければ襲撃の効果は相手を火傷させる、になるわけだ」
ちなみにその日差しが強い原因は、少し離れた所で戦っているプラズマ団のティンだったりする。
「……天候までも味方につけますか。思った以上に、やりますね」
「当たり前だ。お前とは年季が違う」
少女の姿で言われても滑稽なだけの台詞なのだが、何故だか今のイリゼは格好良く見える。
「さてと、そろそろバトル再開だ。行くぜ、アリアドス。喰らいつく!」
アリアドスはルナトーンに跳びかかり、魂までも喰らうような勢いで喰らいつく。
「くっ、ルナトーン、サイコバーン!」
いよいよ攻撃に転ずるしかなくなったルナトーンは、念動力の衝撃波を放って攻撃するが、寸でのところでアリアドスは身を退き、その衝撃波を回避する。
「ならば、ダイヤブラスト!」
さらにルナトーンは宝石のように輝く白色の光線を発射して追撃を試みるも、アリアドスは俊敏な動きでその光線はアリアドスを捉えられない。
「アリアドス、辻斬り!」
アリアドスはルナトーンの脇を通り過ぎ、すれ違い様に切り裂く。
ルナトーンには大ダメージだが、ルナトーンはまだ倒れていない。そしてルナトーンは、アリアドスが隙を見せたこの一瞬を見逃さなかった。
「ルナトーン、サイコバーン!」
ルナトーンは全身全霊で念動力の衝撃波を放ち、アリアドスを攻撃するが
ルナトーンは発火し、攻撃は中断されてしまった。
「火傷……しまった……!」
だが、時既に遅しだ。
「止めだアリアドス、襲撃!」
最後にアリアドスの一撃がルナトーンに決まり、ルナトーンは戦闘不能となった。
今回はイリゼとザンバのバトル、その2です。にしてもイリゼのアリアドス、強いですね。ノーダメージでサナギラスとルナトーンを倒すとか……まあ、サナギラスにしろルナトーンにしろ、まともに一撃でも喰らっていればやられてそうですけどね。ちなみに今日は台風で学校が休みです、サボりとかじゃないです。……よく考えれば今の時間、もう学校終わってました。そんな事はさて置いて、次回予告、次回はリオとフォレス、もしくはミキとティンのバトルになりそうです。では、次回もお楽しみに。
- Re: 261章 誘爆 ( No.263 )
- 日時: 2011/09/22 23:57
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「戻れ、サンドリル」
「リーフィス、戻って」
フォレスは戦闘不能となったサンドリルを、リオは戦闘不能でこそないもののかなり体力が削られているリーフィスを、それぞれボールに戻す。
「さあ、次はお前の出番だ。マカドゥス!」
フォレスの二番手は、サーベルポケモンのマカドゥス。岩・電気タイプのポケモンだ。
「マカドゥスか……」
リオはマカドゥスを見て、ボール取ろうとしていた手を止める。そのボールに入っているのは、リオとミキをここまで運んだ巨大なドラゴンポケモン、ドラードンが入っている。
ドラードンは強力なポケモンだが、下手に使うとホワイトフォレストが吹き飛びかねない。巨体な分強力ではあるが、場所によってはよく考えなくてはならない。
「うーん……そう考えると、相性的に不利だけどこのポケモンかな……」
リオは首に掛けてあるボールを手に取り、中央のボタンを押してボールを開く。
「出て来て、シャンデラ!」
リオが繰り出したのは、誘いポケモンのシャンデラだ。
「何が出るかと思えば、炎タイプのシャンデラか。お前は相当強いって聞いてたんだが、どうやらタイプ相性も分からないくらい馬鹿だったようだな」
「うん、正直敵のことはあまり知らないけど、あなただけには言われたくない気がする」
ごもっともだ。
「まあいいさ……マカドゥス、ダイヤブラスト!」
マカドゥスは宝石のように白く輝く光線を発射する。
「シャンデラ、サイコキネシス!」
シャンデラは念動力でその光線を止め、マカドゥスに向かって行くよう操作する。
「また小賢しい真似を。マカドゥス、磁力線!」
マカドゥスは自分に向かって来る光線を、強力な磁力の波で相殺する。
そして
「シャドーボム!」
マカドゥスは黒い影の爆弾の爆発を喰らい、吹っ飛ばされた。
「マカドゥス!……くっ、起きろマカドゥス、悪の波動だ!」
吹っ飛ばされたマカドゥスは素早く起き上がり、悪意に満ちた黒い波動を連射する。
波動は全て違う軌跡を描きながらシャンデラに向かって行く。
「シャンデラ、大文字。控えめにね」
シャンデラは大の字の炎を、自分を防護するように放つ。そうする事で周囲の木々に火が燃え移るのを最小限に出来て、なおかつ悪の波動も防げるのだ。
しかしそれでも、多からずとも燃え移ってしまう木はある。なので
「シャンデラ、スタープリズム!」
シャンデラは天空より無数のガラス球を降り注ぎ、中に含まれていた冷気で周囲の火を鎮火させる。
ホワイトフォレストが燃えるのを防ぎ、なおかつマカドゥスも攻撃できる一石二鳥の技だ。
「なんか釈然としねえけど、まあいいか。マカドゥス、このくらいでやられんなよ。磁力線!」
マカドゥスは強力な磁力の波を放ち、シャンデラを攻撃する。シャンデラには鋼タイプの磁力線は効果いまひとつだが、磁力線は攻撃の軌道が見えないため避けづらい。如何にリオのシャンデラといえど、完全にかわすのは難しいだろう。
「シャンデラ、シャドーボム!」
「マカドゥス、磁力線!」
シャンデラは見た目はシャドーボールと大差ない影の爆弾を発射し、マカドゥスはそれを磁力線で防ごうとするが、爆発には巻き込まれたので、結果としてマカドゥス防御できず攻撃を喰らった。
「連続でシャドーボム!」
シャンデラは影の爆弾を連続で発射し、マカドゥスを攻撃。
マカドゥスは避けようとしたり相殺しようとしたりしながら、ダメージをなるべく受けないように奮闘している。
「なんだ……? 何だか、さっきから爆発の威力が増しているような……?」
フォレスはふと、そう疑問を覚えた。
確かにシャンデラのシャドーボムは使うほどに爆発の威力が増しているように見える。
「……? なんだ……?」
フォレスはじっとマカドゥスを見据えていると、あることに気付いた。
それは、マカドゥスに極小の小さな黒い粒、粒子が付着しているのだ。
「……そうか。この粒子がシャドーボムの爆発に反応して、誘爆するのか」
フォレスはいつも以上に冴えた頭で、そう結論を出す。
リオの方を見ると、顔からして当たっているようだ。
「ま、でも、分かったからどうにかできる事じゃないけどね。シャンデラ、続けてシャドーボム!」
シャンデラはさらにシャドーボムを放ち、爆発を起こしてマカドゥスの体力を削っていく。
「くっ、マカドゥス、雷だ!」
爆炎から抜け出したマカドゥスは超高電圧の稲妻をシャンデラに落とす。
「どうだ、流石に今のは効いたろ……」
煙が立つ中、フォレスはそう呟く。
しかしほどなくして煙にシャンデリアのようなシルエットが浮かび上がり、やがてシャンデラが姿を現す。その様子を見るからに、あまり効いている風には見えない。
「ふうん、意外と大した事ない攻撃だったね。シャンデラ、そろそろ決めるよ。スタープリズム!」
シャンデラは冷気が含まれた多量のガラス球を天空より降り注ぎ、マカドゥスを攻撃。その冷気に当てられたマカドゥスは、動きが鈍ってしまい、ほとんど動けない状態だ、
「これで止め、シャドーボム!」
そして最後に影の爆弾が発射され、爆撃を受けたマカドゥスは戦闘不能となった。
今回はリオとフォレスのバトルでした。まあフォレスはまだ解放してないですし、リオに敵うはずなどなく、リオの圧勝です。では次回予告、次回は流れからして、ミキとティンのバトルになりますか。と、いうわけで、次回もお楽しみに。
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