二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
日時: 2013/04/14 15:29
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394

 今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
 今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。

 参照をクリックすれば前作に飛びます。

 では、英雄達の新しい冒険が始まります……

 皆様にお知らせです。
 以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
 投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
 となっています。
 皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。

登場人物紹介等  
味方side>>28  
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624

目次

プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695

第十六幕 錯綜

一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756

第十七幕 決戦

零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕 
>>774 >>812 >>818

最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851

2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825



あとがき
>>852

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171



Re: 507章 収縮 ( No.750 )
日時: 2013/03/13 18:04
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

 六番道路とフキヨセシティを繋ぐ洞窟、電気石の洞穴の奥地。
 そこには、三つの人影があった。
 一つは全身真っ黒の男、ソンブラ。もう一つは赤髪に眼鏡をかけた少年、アキラ。そしてもう一つは、金髪の少女、リオ。
 一触即発とでも形容すべき張りつめた空気感で、三人は睨み合っている。
「……こんなところまで来るなんて、プラズマ団てそんなに暇ななのか?」
 そんな中、最初に口を開いたのは赤髪の少年、アキラだ。
「別に。暇どころかてんやわんやだよ……今回は、僕の独断だ。他には誰もいないよ」
 とソンブラは言うものの、敵対している者からすれば鵜呑みにはできないだろう。必ず警戒するはず。
 しかしソンブラからすれば、警戒されようとされまいと関係ない。今回ここに来たのは、もっと大きな意味がある。
「PDOヒウン支部統括、リオ」
「……私?」
「うん。エレクトロ様は君を意識していたみたいだけど、だからこそあの人は変わってしまったと僕は思っている。僕にはあの人の考えは分からない。あの人の気持ちなんて分からないさ。でも」
 一旦言葉を区切り、ソンブラは続けた。

「君と戦うことで、何か分かるかもしれない。だから、リオ。僕と、ポケモンバトルで勝負だ」



 唐突に怒ったソンブラとリオのバトル。
 方式は四対四、交代なしのルールとなった。
「……アキラ、ちょっと向こう行ってて」
「は? なんでだよ? バトルの観戦くらいいいだろ別に。それにあいつが何をしでかすかも分からないし——」
「アキラがいると、シャンデラを出した時にホムロソクが出ちゃうでしょ? それでバトルがややこしくなったら困るからよ。それに、負けるつもりはないしね」
 ホムロソクを理由に、強気な態度でアキラを追い払おうとするリオ。アキラはしばらく黙り、
「……大丈夫か?」
「うん、もう平気。だから行って」
「……分かった。けど、無茶だけはすんなよ」
 リオに背を向け、手を振りつつアキラは闇の中へと消えていく。これでこの場には、ソンブラとリオだけになった。
「……これで二人きり。あの人と、ほぼ同じ状況になった」
 ソンブラは周りを見渡し、本当に二人だけになったことを確認すると、ボールを構える。
「初っ端からだけど、行くよ。コモラゴン!」
 ソンブラの一番手は、毒トカゲポケモンのコモラゴン。二足歩行の巨大なトカゲのようなポケモンで、通常のサイズよりもかなり大きい。倍はありそうだ。
「コモラゴンか。ここじゃあドラドーンは出しづらいから……出て来て、アスイーツ!」
 リオが繰り出すのは、氷菓ポケモンのアスイーツ。アイスのような体を持つポケモンだ。
「氷タイプか、セオリー通りだね。でも、ドラゴンタイプを使い以上、その対策をしていないわけがない。コモラゴン、怒りの炎!」
 コモラゴンは大きく吠えると、怒り狂ったように燃え盛る業火を放つ。業火はうねるようにアスイーツへと迫るが、
「アスイーツ、小さくなる!」
 刹那、アスイーツの姿が消えた。いや違う、小さくなったのだ。
「……っ」
 歯噛みするソンブラ。消えたと思うほど小さくなられては、どこにいるかも分からない。巨大なコモラゴンでは、攻撃を当てるだけでも困難だろう。
「霰!」
 続いて洞窟の天井に暗雲が立ち込め、氷の粒を降らせる。霰は砂嵐に似た天候で、氷タイプ以外のポケモンはダメージを受けてしまう。その量は微々たるものだが、ソンブラにとって厳しいのはむしろ——
「続いて吹雪!」
 突如、どこからともなく猛烈な吹雪が放たれ、コモラゴンを襲う。効果抜群なので、ダメージは大きい。
「やっぱり吹雪もあるか……!」
 ——厳しいのはむしろ、この吹雪だ。吹雪は命中率に何のある大技だが、霰状態の時だけはほぼ必中になる。氷タイプとしては常套手段だ。
「コモラゴン、地震!」
 コモラゴンは地面を踏み揺らして地震を引き起こすが、アスイーツに当たった様子はない。どころか、
「アクアボルト!」
 コモラゴンの顔面に電気を帯びた水流がかけられる。効果はいまひとつで麻痺状態にもならなかったが、どこから攻撃されたのかが分からない。小さすぎて、まったく姿が見えないのだ。
「……怒りの炎!」
 とにかく一撃でも当てようと、広範囲に憤怒の炎を放つが、アスイーツに当たった感触はない。どころかまた水流を浴びせられた。
「吹雪よ!」
 続けて吹雪も放たれ、大ダメージを受けた上にコモラゴンの下半身は凍り付いてしまう。
「くっ、ベノムクローだ!」
 コモラゴンは猛毒を込めた爪で、纏わりつく氷を粉砕し、脱出する。しかし、
「アスイーツ、吹雪!」
 また吹雪が放たれ、コモラゴンの反応より早く襲い掛かる。
 特攻が低いのか、このアスイーツの吹雪は思ったよりも威力はないが、それでも何度も受けていればいつか力尽きる。そう何度も喰らいたくはない。
「……地震!」
「アクアボルト!」
 コモラゴンは地面を揺らして地震を起こすが、直後に電気を帯びた水流が放たれ、地震が当たらなかったことが証明される。
「もう一度アクアボルト!」
 再び水流が放たれ、コモラゴンを攻撃する。三度目の正直か、その一撃でコモラゴンは麻痺状態になってしまった。
 しかしその代わりに、ソンブラも非常に有益な情報を手に入れることができた。
「……できた」
「……え? なに?」
「やっと特定できたよ、君のアスイーツがどこにいるか」
 リオは少したじろぐが、すぐに平静を取り戻す。ミリ単位まで小さくなったアスイーツが、この薄暗い洞窟内でそう簡単に見つかるはずがない。しかも今は霰状態で視界も良いとは言えないのだ。加えてアスイーツの降らせる特殊な霰は甘い香りが含まれているので、集中力だって落ちているはず。そんなバッドコンディションで、アスイーツの位置を特定することは不可能に近い。
 しかしそれでも、ソンブラは動き出す。
「コモラゴン、その身を焦がせ……怒りの炎!」
 コモラゴンは大きく吠えると、轟々と燃え盛る憤怒の業火を出現させる。怒り狂うようにうねる炎はコモラゴンを囲うように現れ——

 ——コモラゴンに襲い掛かった。

「っ!?」
 驚いたのはリオだ。理由は二つ。一つはコモラゴンが自分に向けて攻撃したこと。そしてもう一つは、
「アスイーツ!」
 炎に包まれたコモラゴン。その中から元の大きさに戻ったアスイーツが弾けるように飛び出した。アイスのような体も半分ほど溶けてしまっている。
 二つ目の理由は、アスイーツの位置を完全に特定されたこと。攻撃する方向には十分気を付けていたのだが、それでもばれてしまったようだ。
「小さくなって巨体のコモラゴンに纏わりつく、か。確かにそうすれば、普通の物理技じゃあアスイーツを攻撃することは困難だね。寄生虫みたいにくっ付いてちゃあ、手の出しようがない。だからこうして、肉を切らせて……いや、肉を切って骨を断つ手に出させてもらったよ」
 今まで以上の炎を受けたコモラゴンだが、効果いまひとつだからか、ダメージはさほど大きくない。体を焦がし、まだ炎に包まれた状態でアスイーツに接近し、持ち上げる。
「これで終わりだよ、逆鱗!」
 そしてパッと手を放すと、直後、猛烈な怒涛の連続攻撃をアスイーツに叩き込む。
 最後に鉄鎚のような拳を振り下ろして地面に叩きつけると、アスイーツは戦闘不能となった。
 しかしそれでもコモラゴンは止まらず、再び拳を振りかざすが、
「っ、戻って、アスイーツ!」
 アクアボルトで受けた麻痺が発動してしまい、コモラゴンは動きを止めてしまう。その隙にリオはアスイーツをボールに戻す。
「……なかなか性格の悪いコモラゴンね」
「それでも僕の仲間だ。そういうポケモンだっているんだよ」
 苦言を呈するリオだったが、即座にソンブラに返されてしまい、黙り込む。そして、次のボールを構えた。
「コモラゴンの体力も残り僅かなはず。頼んだわよ、プリン!」
 リオの二番手は、風船ポケモンのプリンだ。
 ソンブラはプリンを見ると、驚いたように声をあげた。
「へぇ、エレクトロ様のファントマを倒したのはプクリンと聞き間違えたのかと思ったけど、本当にプリンなんだ」
「そうよ。進化してなくっても、この子は十分に強いよ」
「ふぅん。まあ、相性が良かったとはいえ、あの人のファントマを倒すほどなんだ。弱いはずはないよね。コモラゴン、ベノムクロー!」
 真っ先に動き出したのはコモラゴン。しかし間の悪いことに、またしても麻痺が発動し、コモラゴンは動きを止めてしまう。
「今よプリン、恩返し!」
 その隙にプリンはコモラゴンに接近。思いのこもった一撃をコモラゴンに叩き込み、後方へと押し倒した。
 その一撃で、コモラゴンは戦闘不能となる。
「……一体倒しただけでも上出来かな。戻って、コモラゴン」
 ソンブラはコモラゴンをボールに戻す。そして、次のボールを構えた。
「それじゃあ、行くよ。僕の次のポケモン——」
 ボールを放り投げて思うのは、相手のことでも、ポケモンのことでもない。自分が今戦っている理由についてだった。
(何か分かるはずなんだ。この人と戦えば、あの人の何かが、分かるはずなんだ——)


第六節その二、リオとソンブラのバトルが始まりました。今回は文字数もギリギリで書くこともないので、あとがきもこの辺で終わりです。では次回もお楽しみに。

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.751 )
日時: 2013/03/13 19:39
名前: プツ男 (ID: DN0pvQeX)

どうも、入試のA日程が終わりやっと一段落着いたプツ男です。
ああ、B日程来て欲しくない・・・・

とまあ、そんなことはおいておくとして・・・・

第五節は毒邪隊の出番で、ザンバ・・・・あれ?何故に双子も?
まあ、嬉しいですが。
ザキとミキvs双子の対決は、最後の最後の良いところで中断されてしまいましたね。ザキとミキが合図して何をしようとしていたのか気になりますね・・・・

ロキvsザンバは・・・ロキのポケモンを出す時のセリフが全部女性関係の単語が入っていますね・・・・
ザンバはサマヨールでシャワーズを倒そうとしたが、シャワーズの眠るで泥試合化、戦略的撤退でしょうかね。まあ、撮るものは撮ったし、これ以上続けていたら悪あがきが降臨しかねませんからね・・・・

そして、第六節の継承はそういう意味だったのですね・・・・一体、聖電隊が何をもって継承になるのかと思っていたら、7Pの継承だったのですね。
誰が出るのかは二節のサーシャとアシドとの会話でフラグが立っていたから大方の予想はついていましたが。
確かに、ソンブラ以外の3人が部隊を率いる姿なんて・・・・あ、でも、マオが下っ端を率いるのなら想像がつきますが・・・・
でも、統率には程遠い構図になってしまいますね・・・・
何にせよ、ソンブラが聖電隊の中では一番まともな直属部下ですね・・・・でも、キュレムの刻印やらは刻むのでしょうか?
ポケモンの世界の悪の組織でここまで計画性があるのってプラズマ団くらいでしょうね。

白黒さんも絵とかをお描きになるのですか。これは、7Pの立ち絵がその内UPされるフラグと受け取っていいですかね?あ、フレイ立ってないじゃん。
僕はこの前、マニューラの絵を描いて、友達に見せた所、吹き出されて、破かれました。
まあ、8頭身くらいで、目と口がルージュラになっていたのが理由だと思いますが。
僕は8頭身が凄まじく下手で、デフォルメしか描けないんですよね。
友達曰く、僕の8頭身絵は殴りたくなるような表情をしているそうで。

・・・・長っ!!自覚はしていましたが、自分のコメント長すぎですね・・・もうちょい短くなる様に気をつけなくてば・・・・



Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.752 )
日時: 2013/03/13 20:49
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

プツ男さん

 へぇ、最近の入試ってA日程とかB日程とかに分かれてるんですか。白黒は滑り止めの私立と本命の公立の二校だけしか受けてないので、そういうのはよく分かんないのですが。

 双子を選んだ理由は、ロキとザキ、ミキの三人に対して、ザンバの方にもあと二人必要だったのですが、丁度双子が二人でセットだったので選出しました。
 二人の合図は、それほど気にすることはないですが、あえていうなら二人で何かをするというのではなく、ミキのフィニクスがなにかをするということになります。まあ、そのうち出て来るでしょう。

 えーっと、今まで出たのは、アメリシアがハニー、ロズレイドがヴァルキリー、シャワーズがプリンセスですね。残る三体にも期待……しなくてもいいです。
 正直あの状況なら、シャワーズが眠ってる間は何もせず、起きた直後に状態異状にすれば、PPの関係でサマヨールに分があるのですが、時間がかかり過ぎますからね。双子とミキ、ザキのバトルもあるので、あそこは撤退すべきでしょう。

 第六節のタイトルは真っ先に決まってました。というか、この話をやりたいがためのこの幕です。
 マオが下っ端を率いる……というより、使役してそうですね。彼女なら。
 この場合は立場だけですかね。キュレムの刻印については、最終幕かその直前くらいに触れるつもりです。
 言われてみればそうかもしれないですね……まあ、ここまで肥大化してる組織ですし、計画的でないといけないのでしょう。

 絵というか、イラストですかね。今は既存の漫画やラノベのキャラを模写することから始めています。ただ、模写のはずが完成すればオリキャラになってますが。
 7Pの立ち絵ですか。UPできるものならしたいですが、描き始めたのもつい最近で、まだ一週間程度なんです。しかもまともに描けるのは顔ぐらいで、しかも正面からだけ。とてもUPできるような状況じゃなかったりします……体のバランスを取るのが難しくて……
 でもまあ、いつか自分のキャラを自分でちゃんと描けるようになりたいですね。次回作を描く機会があれば、そうするのもいいかもしれません。完全に理想ですけどね。

 長くなるのは白黒も同じですよー。本文とかあとがきとか返信とか、ついつい長くなってしまいます……

Re: 508章 新参 ( No.753 )
日時: 2013/03/13 23:53
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「ユレイドル!」
 ソンブラの二番手は岩壺ポケモン、ユレイドル。ウミユリのようなポケモンで、頭部には八つの触手が存在する。
「ユレイドル、危険な毒素!」
 ユレイドルは八枚の触手の先端から毒素をにじみ出すと、それらすべてを一点に集め、プリンへと発射する。
「プリン、かわしてベルカント!」
 地面に勢いよく息を吹きつけることで上昇したプリンは、毒を回避。そして思わず聞き惚れてしまうような歌声を響かせ、ユレイドルを攻撃する。
 だが効果はいまひとつ。大ダメージには程遠い。
「その程度じゃ、ユレイドルを倒すことは出来ないよ。大地の怒り!」
 ユレイドルは地面を鳴動させ、大量の土砂を吹き放つ。
「かわしてプリン! 地球投げ!」
 またしても空気の逆噴射で攻撃を回避したプリンは、そのままユレイドルへと接近するが、
「そこだよ。ユレイドル、グランボールダ!」
 プリンがユレイドルに触れた瞬間、四方八方から岩石が飛来し、プリンを攻撃。そのまま岩の中へと閉じ込めてしまう。
「しまった……プリン!」
「まずはこれだ。危険な毒素」
 ユレイドルは岩石の一部を崩し、触手を中に差し込む。そして触手の先から毒素を放ち、プリンを攻撃する。
「プリン、がむしゃら!」
 しかし中でプリンが暴れたため、毒素は一部散り、プリンを覆う岩石をも溶かしてしまった。
「よしっ。プリン、ベルカント!」
 岩の中から抜け出したプリンは、歌声を響かせてユレイドルを攻撃。すると一瞬だけユレイドルの動きが止まり、その隙にプリンはユレイドルから離れる。
「ふぅ……危ない危ない。今度からは慎重にならないとね」
 とは言うが、プリンは既に危険な毒素を受けてしまっている。慎重になり過ぎると今度は毒で削られてやられるので、攻める時は攻めなくてはならないのが現状だ。
「プリン、地球投げ!」
 プリンは再びユレイドルへと接近するが、今度はまっすぐに向かわず、大きく迂回したり、一度上を飛び越したり、不規則な軌道でユレイドルへと迫る。
「面倒だなぁ……大地の怒り!」
 対するユレイドルは鈍重なので、プリンを追うことは出来ない。なので地面を鳴動させ、ユレイドルの周囲を囲むように土砂を噴出させる。
 しかし、
「プリン、今よ!」
 土砂の攻撃範囲外。ユレイドルの真上からプリンは落下し、ユレイドルの触手を掴む。
 そしてグイッと引っ張り上げると、空中で一回転しながら地面に思い切り叩き付けた。
「っ、ユレイドル!」
 地球投げはダメージが固定されているのだが、それでも攻撃の光景を見れば、ユレイドルが大ダメージを受けたように感じてしまう。
 ユレイドルはゆっくりと体を起こし、態勢を立て直す。
「やっぱりまだユレイドルはまだ扱いづらい……ユレイドル、大地の怒りだ!」
 またしても土砂を噴き出すユレイドルだが、今度はかなり不規則に、悪く言えばでたらめに攻撃したためか、プリンも攻撃をかわし切れずに吹っ飛ばされる。
「グランボールダ!」
「あれだけは……プリン、かわして!」
 動きを封じられれば何をされるか分からない。ゆえにプリンは必死で襲い来る岩石をかわそうとするが、どこか動きがぎこちない。
 そして遂にかわし切れなくなり、プリンは岩石の塊に閉じ込められてしまう。
「プリン!」
 中でプリンは必死に暴れるが、岩石はびくともしない。
「……無駄だよ。確かに進化前のポケモンだって、戦略次第では戦えるけど、素の力はどうしたって進化後のポケモンに劣る。それに君のプリンはユレイドルの危険な毒素を受けて弱っているだろう。そんな状態で、グランボールダから抜け出すことは出来ないさ」
 言いながらユレイドルはずりずりと体を引きずって宙に浮かぶ岩へと近付いていく。
「さて、それじゃあそろそろ終わらせるよ。ユレイドル、ギガドレイン!」
 ユレイドルは触手を伸ばし、岩石へと差し込む。そして中で暴れているプリンを絡め取るように纏わり付かせた。
 ドクッ、ドクッと岩の中から何かを吸い出すような音が響き、同時にユレイドルの受けた傷が少しずつ癒えていく。
 ギガドレインは草タイプを代表する技の一つで、攻撃と同時に体力を回復する技だ。
「プ、プリン……」
 岩に閉じ込められ、身動きの取れないプリンではどうすることもできず、ただ無抵抗に体力を奪われる。
「ん……もういいよ、ユレイドル」
 ソンブラの指示で、ユレイドルはシュルシュルと触手を縮める。同時に岩が崩れ落ち、中から戦闘不能になったプリンも落下する。
「……ありがとう、プリン。戻って休んでて」
 リオはプリンをボールに戻す。
「このユレイドルは、グランボールダからのギガドレインが脅威……リーフィスがいてくれればよかったんだけどまだ完治してないし、シャンデラじゃちょっと……仕方ないか」
 不承不承といった風に、リオは次のボールを構える。
「ここじゃ動きにくいと思うけど、我慢してね。ドラドーン!」
 リオの三番手はドラドーンだ。相当な巨体であり、頭が天井に着いてしまっている。胴も長いのでとぐろを巻いてなんとかしているが、この洞窟内ではろくに動けないだろう。
 しかし、
「……成程。動きにくいけど、巨体ゆえにグランボールダに閉じ込められないようにしたんだ。タイプからしてもユレイドルじゃ決定打になる技が少なくなるし、悪いチョイスではないかな」
 ソンブラの言う通りこの状況でのドラドーン選出は、動きにくいというだけでユレイドルに対しては有利なのだ。大地の怒りは無効、ギガドレインも四分の一。危険な毒素は等倍で、弱点を突けるのはグランボールダだけになる。
「ドラドーン、凍える風!」
 ドラドーンは吹雪にも匹敵する凍えるような突風を放つ。鈍重なユレイドルでは避けることなどできず、直撃を受けてしまう。
「くっ、危険な毒素!」
 ユレイドルは風が止むと、すぐさま毒素を一点に集中させ、ドラドーンに直撃させる。
「グランボールダ!」
 続いて岩石を浮かび上がらせ、ドラドーンを取り囲むようにして放つ。勿論、超巨体のドラドーンを閉じ込めることは出来ないが、岩を叩き付けるだけでもダメージは通る。
「邪魔! ハリケーン!」
 しかし押し付けるように叩き付けられた岩石は、ドラドーンの放つハリケーンですべて吹き飛ばされ、粉砕されてしまう。
「炎の牙!」
 そして今度は体を伸ばし、ユレイドルに牙を突き立てる。ドラドーンほどの巨体であれば、その力も相当なものだろう。
「引き剥がせ! 危険な毒素!」
 ユレイドルは触手をドラドーンに絡ませて毒素をにじみ出すが、ドラドーンは離れない。炎が灯った牙を深々とユレイドルに突き刺したままだ。
「だったら……触手を口の中に!」
「っ……!?」
 絡ませていた触手をほどき、ユレイドルはドラドーンの口の中に触手を差し込む。そして危険な毒素を体力に発射した。
 直後、ドラドーンは絶叫し、大きくのけぞる。
「ドラドーン!」
 岩をも溶かす毒素を口の中に直接放たれたのだ。ドラドーンの受けたダメージは尋常ではないだろう。
「今だ! グランボールダ!」
 その隙にユレイドルは無数の岩を浮かび上がらせ、ドラドーンに向けて一斉に放つが、
「吹き飛ばして! ハリケーン!」
 なんとか立ち直ったドラドーンが激しい突風を放ち、襲い掛かる岩石をすべて吹き飛ばし、逆にユレイドルへとぶつけた。
「凍える風!」
 そて直後、凍える風を吹き、ユレイドルに追撃。効果抜群なので、ダメージは大きい。
「これでとどめ! ドラドーン、ドラゴンプレス!」
 ドラドーンは体を浮かし、いまだ立ち直っていないユレイドルを押し潰す。
 すると砂煙が立ち込め、ドラドーンが体をどかすと、そこには倒れて動かなくなったユレイドルの姿があった。
「……戻れ、ユレイドル」
 戦闘不能のユレイドルをボールに戻し、ソンブラは素早く次のボールを構えた。
「ドラゴンタイプ相手なら、このポケモンしかいない。出て来て、ラプラス!」
 ソンブラの三番手は、乗り物ポケモンのラプラス。水と氷タイプなので、ドラドーンとは相性が良い。
「加えてその巨体。ここじゃあまともに動けないだろうから、攻撃を避けることも難しいよね。だったらすぐに決めるよ」
 鋭い眼光で睨み付け、ソンブラはラプラスに指示を出す。

「ラプラス、凍てつく風!」

 ラプラスは大きく息を吸い、途轍もなく冷たい風を放つ。その冷気は凍える風や吹雪の比ではない。洞窟の地面や壁を凍りつかせながら、ドラドーンへと迫っていく。
「っ、あれは……ドラドーン、ハリケーン!」
 咄嗟にドラドーンも突風を放つが、間に合わず、凍てつく風がドラドーンに到達する。
 刹那、ドラドーンは凍り付いてしまった。分厚い氷に覆われ、身動き一つ取れない状態となってしまう。
「氷状態。最も出にくい状態異状だけど、凍てつく風は確実に相手を凍らせる。その分、命中率が低いけどね」
 しかしこの場合なら、ほぼ確実に命中する。
「さあ、これで終わりだよ。アイスバーン」
 ラプラスは凍てつく衝撃波を放ち、凍りついたドラドーンを攻撃する。
 氷が砕けると同時に、ドラドーンは戦闘不能となった。



第六節その三、リオとソンブラのバトルです。文字数が本当にギリギリなので、今回もこの辺で。次回もお楽しみに。

Re: 509章 火力 ( No.754 )
日時: 2013/03/14 00:08
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「戻って、ドラドーン」
 リオは戦闘不能となったドラドーンをボールに戻す。
「……本当、今リーフィスがいないことが悔やまれるわね。でもしょうがない、最後は任せたよ」
 そして最後のボールを握り締め、リオはポケモンを繰り出す。
「お願い、シャンデラ!」
 リオの最後のポケモンは、誘いポケモン、シャンデラ。
「……やっぱりシャンデラか。ラプラスは水タイプだから相性がいいけど、それだけじゃ君には勝てないことくらい、僕だって分かってる。でも、君を倒すことで、分かるかもしれないんだ」
 あの人のことが、と続け、ソンブラはラプラスに指示を出す。
「ラプラス、雷!」
 ラプラスは超高電圧の雷を、シャンデラ目掛けて落とす。ここは電気石の洞穴。雷は周囲の電気を吸収して巨大化し、シャンデラへと襲い掛かるが、
「それなら消せる! シャンデラ、大文字!」
 シャンデラは真上に向けて大の字の巨大な炎を放ち、雷を相殺してしまう。
「シャドーボム!」
 そして間髪入れずに影の爆弾を生成し、ラプラスへと発射。
「アイスバーンで相殺だ!」
 ラプラスも氷の衝撃波を放って爆弾を相殺。
「雷!」
「大文字よ!」
 そして再び稲妻を放つが、今度も大文字で相殺されてしまう。
「連続でシャドーボム!」
 シャンデラは何発もの影の爆弾を生成し、連続してラプラスへと発射する。一発では相殺されたが、これだけ連続して放てば、そう簡単には打ち消せないだろう。
「くっ、凍てつく風!」
 アイスバーンではなく凍てつく風で爆弾を相殺するラプラス。アイスバーンよりも攻撃範囲が広いのでそれだけ多く破壊できたが、それでもすべて破壊することは出来ず、何発かは喰らってしまう。
「追撃よシャンデラ、大文字!」
 さらにシャンデラは大の字の炎も放ち、ラプラスに追撃をかける。
「アイスバーンだ!」
 ラプラスは氷の衝撃波で抵抗するが、炎技に氷技は効果が薄い。衝撃波は炎を多少削った程度に終わり、ラプラスは炎に飲み込まれた。
「くっ……ラプラス、雷!」
 炎が鎮火すると、ラプラスは超高電圧の稲妻を発射。シャンデラへと落とそうとする。
「サイコキネシス!」
 しかし稲妻はシャンデラの念動力に止められ、そのままラプラスのところへと送り返されてしまう。
 反射に近い形とはいえ効果抜群の攻撃だ。ラプラスは大きなダメージを受けてしまった。
「相殺じゃなくて送り返すところまで来るのか……想像以上だ」
 雨が降っていたとはいえ、よくエレクトロはこのシャンデラを倒したものだとソンブラは感心する。だが今はそんな場合ではない。
「ラプラス、アイスバーン!」
「シャンデラ、大文字!」
 ラプラスの氷の衝撃波と、シャンデラの大の字の炎がぶつかり合うが、結果は火を見るより、というより火を見れば明らかだ。大文字がアイスバーンを難なく突き破り、ラプラスを襲う。
「シャドーボム!」
 そこにシャンデラは影の爆弾を発射して追撃。事前に何発か当てているので、ダメージが増している。
「サイコキネシス!」
 さらに念動力を念波として放ち攻撃。いくら体力が多く、打たれ強いラプラスでも、そろそろ限界だろう。
「……ラプラス、凍てつく風!」
「シャンデラ、大文字!」
 ラプラスは凍てつく風で反撃を試みるが、シャンデラの大文字の前ではそれも無力化されてしまい、ラプラスはさらに攻撃を受けることとなった。
「シャドーボム連射!」
 シャンデラは影の爆弾を連続で発射し、ラプラスを絶え間なく攻撃し続ける。一撃一撃の威力が高く、しかも連鎖的に威力も上がるため、総合的な火力は尋常ではない。
「もうラプラスも……この一撃に賭けるしかないか」
 ぼそりと呟き、ソンブラはラプラスに、最後の技を指示する。

「ラプラス、大洪水!」

 次の瞬間、ラプラスの周囲から大量の水が流れ出す。全てを押し流すような、河川が氾濫したかのような水量に、周りの岩などは根こそぎ押し流されていく。
「っ……シャンデラ、サイコキネシス!」
 シャンデラもサイコキネシスでダメージの軽減を試みるが、あまり意味はなかった。シャンデラも洪水に押し流され、多大なダメージを受けてしまう。
「……シャンデラ、大丈夫?」
 水が引き、ゆらゆらと浮かび上がるシャンデラ。ダメージこそ大きかったようだが、まだ戦闘不能ではない。
「……ラプラスの大洪水でも倒れないのか」
 ソンブラはうんざりしたように溜息を吐く。
「シャンデラ、シャドーボム!」
 直後、一発の影の爆弾がラプラスに直撃し、大爆発を起こす。砂煙がもうもうと舞い上がり、ラプラスの姿は見えなくなるが、どのような状態かは分かっている。
 砂煙が晴れると、ラプラスは戦闘不能になっていた。
「……ありがとう。戻って、ラプラス。あのシャンデラに一矢報いただけでも上出来だ」
 労うように言葉をかけ、ソンブラはラプラスをボールに戻した。そして、最後のボールを手に取る。
「……姉さん」
 ボールを構える前に、ソンブラは目を閉じて小さく呟く。
「……?」
 リオにはソンブラが何を言ったのかは聞き取れず、急に動きを止めた彼に対して怪訝そうな表情をするだけだ。
 ソンブラはすぐにボールを構えると、最後のポケモンを繰り出す。
「さあ、最後は頼んだよ。フィニクス!」
 ソンブラの最後のポケモンは、不死鳥ポケモン、フィニクスだ。
「フィニクス……? ドンカラスじゃなくて……?」
 リオもソンブラのことはイリスなどから聞いていたので、どのようなポケモンを使うのかは大体知っている。ユレイドルは初めて見たが、この場合、悪タイプのドンカラスの方がシャンデラに対して有利なはずだ。なのにソンブラは、フィニクスを選んだ。
 それに対しソンブラは、
「僕は君に勝つ以上に、知りたいだけだ。ただ勝つだけじゃ意味はない、ただ戦うだけじゃ意義がないんだ。だから、勝つために戦うんじゃない」
「何言ってるのか、私には理解できないわ。さっきからずっと。何、何なの、貴方は?」
「僕にも分からないよ! フィニクス、ドラゴンビート!」
 話を打ち切り、先に動いたのはフィニクスだ。フィニクスは龍の鼓動の如き音波を発射する。
「っ、サイコキネシス!」
 シャンデラも咄嗟に念動力を放ち、音波を相殺。しかしその隙に、フィニクスはシャンデラへと接近していた。
「ダイヤブラスト!」
 フィニクスは羽ばたき、白色に煌めく爆風を放つ。爆風は衝撃波となり、シャンデラを襲った。
「ドラゴンビートだ!」
 間髪入れずに龍の音波が放たれ、シャンデラは吹っ飛ばされる。さしものシャンデラでも、この連続攻撃は効いただろう。
「くぅ、シャンデラ、スタープリズム!」
 シャンデラは霰が降る中、それらと一緒に冷気を封じたガラス球を降り注いだ。炎とドラゴンタイプのフィニクスには等倍のダメージだが、シャンデラほどの特攻ならそれなりのダメージも期待できる。
「シャドーボム!」
 フィニクスの動きが一瞬だけ止まった隙に、シャンデラは影の爆弾を発射。フィニクスに直撃させた。
「ぐっ、まだだフィニクス! ダイヤブラスト!」
「シャンデラ、サイコキネシスで相殺!」
 フィニクスは炎の翼を羽ばたかせて煌めく爆風を放つが、シャンデラも強力な念動力で爆風を打ち消す。
「シャドーボム!」
 そこにすかさず影の爆弾を撃ち込むシャンデラだったが、フィニクスも反射的に回避行動を取り、完全にはかわせなかったが直撃だけは回避した。
「だったら、スタープリズム!」
 シャンデラはまたしてもガラス球を降り注ぎ、フィニクスへと攻撃するが、
「それはもう見切った! フィニクス、テラブレイズ!」
 フィニクスも上空に向けて燃え盛る業火を放つ。火炎放射などの比ではない超高火力の爆炎が、ガラス球を次々と溶かしていく。しかもそれだけにとどまらず、炎は空中で散り、無数に分かれ、炎の雨としてシャンデラに襲い掛かる。
「うっ、シャンデラ……!」
 効果はいまひとつだが、思った以上に威力が高い。
「そのシャンデラの特性は影踏みだったよね。残念だね、テラブレイズを無効化できなくて」
「……別に、無効化できなくても、いくらでも戦いようはあるわ。シャンデラ、シャドーボム!」
「ダイヤブラスト!」
 シャンデラが放つ影の爆弾を、すかさずフィニクスはダイヤブラストで相殺する。
「ドラゴンビートだ!」
「大文字!」
 だがフィニクスの放つ龍の咆哮も、シャンデラの大の字の炎でシャットアウトされてしまう。
「……やっぱり強い。エレクトロ様が気にするだけはあるかな」
「そっちも、話に聞いてたよりもやるじゃない」
 ソンブラとリオ。二人は息を切らしながら、睨み合う。



第六節その四です。前回は本文が長くて書けませんでしたが、実は白黒は化石ポケモンが大好きだったりします。特にユレイドルが好きなんですよねー。あのデザインに、草・岩というタイプ。耐久型の種族値と、何故か気に入ってしまうポケモンです。あとはアーマルドとか、アーケオスとかですね。水と複合してる奴らはそこまで好きじゃないです。それでは次回、第六節終了となるでしょう。次回もお楽しみに。


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