二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
- 日時: 2013/04/14 15:29
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394
今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。
参照をクリックすれば前作に飛びます。
では、英雄達の新しい冒険が始まります……
皆様にお知らせです。
以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
となっています。
皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。
登場人物紹介等
味方side>>28
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624
目次
プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695
第十六幕 錯綜
一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756
第十七幕 決戦
零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕
>>774 >>812 >>818
最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851
2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825
あとがき
>>852
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
- Re: 420章 太陽神 ( No.565 )
- 日時: 2012/12/22 03:26
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「輝かしき太陽の光と行け! ウルガモス!」
アデクの最後のポケモンは、太陽ポケモンのウルガモス。
黒い斑点のある、燃える炎のように鮮やかなオレンジの翅が三対。腹部は大きく、胴体から首回りにかけて白い毛で覆われている。
「ウルガモスか……炎・虫タイプのポケモンなら、確かにダイケンキとは相性が悪いな」
アデクがバッフロンでダイケンキを倒そうとしたのも頷ける。
だが、ウルガモスは炎タイプだけでなく虫タイプも持つ。つまり、草タイプには滅法強いが、飛行タイプに対しては弱いのだ。
「十分休めたとは言えないだろうけど、そこそこ回復はしたはずだ。ダイケンキの疲れが取れるまでの時間稼ぎと、少しでもウルガモスの体力を削る役目、任せたよ。リーテイル!」
ダイケンキと交代でイリスが繰り出すのはリーテイル。バッフロン戦でのダメージはまだ残っているものの、十分戦えるはずだ。
「リーテイル、エアスラッシュ!」
リーテイルは飛翔して背中の翼を羽ばたかせ、空気の刃を無数に飛ばす。
「ウルガモス、炎の舞!」
ウルガモスは全身に炎を纏い、空気の刃を焼き尽くしながらリーテイルに向かって直進する。
「かわしてエアスラッシュ!」
素早く横へと飛んでウルガモスの攻撃を回避し、今度は一発だけ空気の刃を放ち、ウルガモスを切り裂いた。
「続けてドラゴンビート!」
「させぬ! 虫のさざめき!」
続けざまに龍の鼓動のような音波を発射するが、ウルガモスも背中の翅をさざめかせることで強力な音波を放ち、ドラゴンビートを相殺する。
「暴風!」
ウルガモスはさらに翅を強く羽ばたかせ、強力な突風を発生させる。
「これは喰らうとまずいな……リーテイル、回避だ!」
暴風は攻撃範囲が広いため、反撃の余裕はない。リーテイルは全身全霊で襲い来る風をかわし、逃げ続ける。
「エアスラッシュ!」
やがて暴風が止むと、リーテイルはすぐさま攻撃に移る。背中の葉っぱを羽ばたかせ、無数の空気の刃を飛ばす。
「暴風で押し返せ!」
対するウルガモスは、なんと暴風で空気の刃を全て押し返してしまう。力技もいいところだ。
「暴風に加えてエアスラッシュも来るか……! リーテイル、全部避けようとするな! 暴風だけ気を付けろ!」
リーテイルにエアスラッシュと共に暴風が襲い掛かる。暴風は喰らえば致命傷は免れないので、それだけは確実に回避していく。押し返されて狙いがデタラメな空気の刃は、できるだけかわして致命傷になるような部位に当たることだけは避けるが、基本は無視だ。
そうして最低限のダメージで風の嵐を乗り切ったリーテイルは、反撃の反撃に出る。
「ドラゴンビートだ!」
大きく空気を吸い、龍の鼓動のような音波を発射する。しかし、
「虫のさざめき!」
ウルガモスも同様に音波を放ち、ドラゴンビートを相殺してしまう。
ここでイリスは気付いたが、リーテイルはウルガモスと相性が悪い。タイプの問題ではない。確かにリーテイルは炎技が弱点だが、当たらなければ問題はないし、こっちは飛行技で弱点を突ける。リーテイルは機動力が高いので、相手の攻撃を避けながらダメージを与えることだってそう難しくはない。
しかしアデクのウルガモスと、イリスのリーテイル。互いに似たような性質の技を持っているため、技が相殺されやすい。加えて攻撃能力はウルガモスの方が高く、技の威力も勝っている部分がある。
だからリーテイルがいくら攻撃しようとも、ウルガモスは簡単にそれを打ち消してしまうのだ。
「どうした? 来ないのならこっちも攻めに入るぞ。ウルガモス、炎の舞!」
ウルガモスは全身に炎を纏い、舞うように動きながらリーテイルへと迫ってゆく。
「くっ……連続でドラゴンビート!」
動きが不規則なので狙いが定め難く、リーテイルは連続で音波を放つ。
一発目、二発目はかわされたが、狙いを定めず適当に撃った三発目がヒットし、ウルガモスの動きが止まった。
「そこだ! エアスラッシュ!」
その隙を逃さず、リーテイルは空気の刃を数発発射してウルガモスを切り裂く。効果は抜群なので、ダメージは大きいはず、だが、
「暴風だ!」
ウルガモスはすぐさま翅を羽ばたかせ、強力な暴風を生み出す。
「効いていないのか……? いや、耐久力が高いのか」
ウルガモスは虫タイプの中でもわりと耐久力が高いポケモン。特に特防に関しては、生半可な攻撃で弱点を突いただけではほとんど効果がない。
リーテイルは襲い掛かる暴風をかわしていくが、突如、その進路の先にウルガモスが現れた。
「やばっ……リーテイル、避けろ!」
イリスはすぐに指示を出すが、その頃にはもう、ウルガモスは動いていた。
「炎の舞だ!」
全身に燃え盛る紅焔を纏い、ウルガモスはリーテイルに襲い掛かる。リーテイルも咄嗟に横へと進路を変えてウルガモスの攻撃をかわすが、ウルガモスは執拗にリーテイルを追いかける。
「くっ、しつこい! ドラゴンビート!」
リーテイルは体を反転させて龍の鼓動の如き音波を発射するが、ウルガモスは軽やかな動きでそれを回避。そのままリーテイルへと突っ込む。
「こうなれば……リーフストーム!」
ウルガモスの攻撃がリーテイルに当たる直前、リーテイルは自分を中心とする同心円状に葉っぱを放ち、渦巻くようなその流れに身を任せる。
つまり、自分にリーフストームを当てて無理やり今いる位置から弾き飛ばしたのだ。お陰で炎の舞を喰らうことはなかったが、大きないとはいえダメージを受け、特攻も下がった。体力がギリギリなので深緑が発動しているのが救いか。
「ほぅ、避けたか。あの状態からよくもまぁ、かわそうと思えたものだ。だが、そろそろこの戦いも終わりにしようではないか。ウルガモス、虫のさざめき!」
ウルガモスは背中の六枚の翅を小刻みに振動させ、強力な音波を放つ。
「ドラゴンビートだ!」
対するリーテイルも龍の鼓動の如き音波を発射するが、リーフストームで特攻が下がっているため、虫のさざめきに突っ切られてしまう。
「今だウルガモス、炎の舞!」
ウルガモスはリーテイルが怯んだその瞬間に炎を纏い、舞うようにリーテイルへと襲い掛かる。
「ぐぅ、かわせリーテイル!」
リーテイルも飛翔し、全速力でウルガモスから逃げようとするが、神殿の広さは有限、その空間の中で逃げ切ることは難しい。
実際、リーテイルの進行方向の先にウルガモスが先回りし、リーテイルに襲い掛かることもままあった。それでもリーテイルは何とか逃げ延びる。
しかし、それもいつかは限界が来る。
「行けい! ウルガモス!」
リーテイルが方向転換のために少しだけ減速した瞬間を狙って、ウルガモスは一気にリーテイルとの距離を詰める。流石にもう逃げきれない。
「だったらもう悪あがきだ、リーフブレード!」
リーテイルはすぐさま尻尾の葉っぱを刃のように振るうが、これでウルガモスが止められるとは思っていない。
ウルガモスの炎はリーテイルの攻撃を容易く突き破り、そのままリーテイルの体を焼き焦がしていく。
「リーテイル!」
リーテイルはまだ辛うじて瀕死にはなっていないが、正直もうこれ以上戦えるとは思えない。ここで戻そうかとイリスは思ったが、相手はイッシュ地方のチャンピオン。そんな甘えは許してはくれない。
「炎の舞!」
炎を纏ったウルガモスは舞うようにリーテイルに接近し、その周囲を高速旋回しながらリーテイルを炎に包んでゆく。
そして炎が消える頃には、リーテイルは戦闘不能となっていた。
「くっ、戻れ、リーテイル」
イリスはリーテイルをボールに戻す。これでイリスの手持ちも残り一体だ。
「でも、リーテイルは十分時間を稼いでくれた。ダイケンキの疲れも取れて、ベストコンディションなはず」
残った一つのボールを手に取り、イリスは最後のポケモンを繰り出す。
「さあ、これで最後だ。頼んだぞ、ダイケンキ!」
ダイケンキは登場と同時に大きく吠え、ウルガモスを威嚇すると同時に自身を鼓舞する。
「気合は十分、状態も良し。一気に行くぞ、ダイケンキ! ハイドロカノン!」
イリスはいきなり、ダイケンキに必殺級の大技を指示する。
ダイケンキもそれに抗うことなく、口腔より圧縮した巨大な水の弾丸を生成し、自身を銃身として発射の準備を行う。
「ほぅ、いきなりその技で来るか。ならばこちらも行くとしようか、ウルガモス! 破壊光線!」
ウルガモスも側頭部から伸びる赤い触角の間に膨大なエネルギーを溜め込み、迎撃準備に入る。
お互い、この一撃で相手を仕留めるつもりなのか、最大までエネルギーを充填する。そしてそのエネルギーが今、最大値まで達した。
「行け、ダイケンキ!」
「放て、ウルガモス!」
両者における最大の大技が今、ぶつかり合う——
はいやってきました、アデク戦その六。遂にチャンピオンの切り札、ウルガモスの登場です。僕の記憶が正しければ、ウルガモスは前作から出てましたけど、飛行用とN戦でのやられ役で、登場時間はかなり短かったと思います。ですが今回は大暴れ。逃げるリーテイルを下して、ダイケンキとのバトルで今回は終了です。ちなみに章のタイトルは某サンフラワーポケモンのことではないので、間違えないように。それでは次回はアデク戦その七。恐らくこのバトルの決着です。お楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再開します—— ( No.566 )
- 日時: 2012/12/22 14:52
- 名前: 大光 ◆HynV8xBjBc (ID: QB.PitpG)
リーテイルを圧倒し倒したかと思えば、後続のダイケンキとのいきなり大技勝負ですか。今までは技の打ち合いの後が多かったので.....。何はともあれ、次回を待つしかないですね〜。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再開します—— ( No.567 )
- 日時: 2012/12/23 00:11
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
大光さん
そうですね、確かに今までは最後に一気に決めるために大技を使ってましたが、今回は初っ端から大技同士がぶつかり合います。
まあでも実際のゲームでは最初に大技を使うのが普通で、残りHPが僅かな所でハイドロカノンとか使ってもオーバーキルになるだけですけれど。
ダイケンキのハイドロカノンとウルガモスの破壊光線。どちらが勝利するかは、次回のお楽しみです。
- Re: 421章 殿堂 ( No.568 )
- 日時: 2012/12/23 01:44
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ハイドロカノンと破壊光線。双方の必殺技とも言える大技が互いにぶつかり合い、激しいエネルギーの余波を放ちながら、鎬を削り合う。
だが、その拮抗も綻び始め、いつかは変化をもたらす。その変化とは、ハイドロカノンが光線を飲み込むか、破壊光線が水の弾丸を貫くか、はたまた共に消滅するのか。やがて、その結末が明らかとなる——
——破壊光線がハイドロカノンを貫き、ダイケンキ諸共吹き飛ばした。
「!? ダイケンキ!」
恐らく、イリスはこの戦い、いや四天王との戦いも含め、最も驚愕に満ちた表情を見せる。
ダイケンキの持つ最大火力の大技、ハイドロカノン。それはイリスとダイケンキを幾度と窮地から救った必殺技である。危機に瀕した時も、絶体絶命の縁に立たされた時も、絶望を味わうような困難が襲ってきた時も、それを乗り越えるための道を作り出し、導いてくれた技だ。
それが、破られた。
驚愕というより、これこそ絶望というような、真実を真実と受け止められない虚無感が、イリスの中で生まれていた。
「嘘、だろ……? ハイドロカノンが、破られる、なんて——」
ウルガモスの破壊光線を受けたものの、威力が減衰されていたためにダイケンキはそれほど大きなダメージを受けていないが、ダイケンキもイリス同様、自身の必殺技が破られ、困惑している。
対照的に、その必殺技を撃ち破ったウルガモスのトレーナー、アデクは豪快に笑っていた。
「はっはっは! そう落ち込むな、イリスよ。お前さんのダイケンキは確かに強いよ。地力なら、儂のウルガモスと同等か、それ以上の素質を秘めておる。しかし、今のウルガモスは、ちぃっとばかり猛っておる」
アデクの言葉を受け、イリスの視線がウルガモスに向く。そして、気付いた。
ウルガモスの翅から、炎が溢れ出していた。
これは、ポケモンの能力値が高まった時に起こる現象の一つだ。
「ウルガモスがリーテイルを倒した技を覚えているか?」
アデクが問う。流石にそれくらいは覚えている。炎の舞だ。あの炎で、リーテイルはやられた——
「! まさか……!」
またも、イリスは気付いた。ウルガモスの能力上昇の理由が。
「炎の舞は、攻撃と同時に特攻を上昇させることのある技。最初の一回目は発動しなかったようだが、二回目で能力が上がったようだ」
つまり、今のウルガモスの特攻は技の効果で高まっていたから、ダイケンキのハイドロカノンを撃ち破れたということらしい。
その事実を聞いて実際の地力でダイケンキが負けたわけではないと知り、イリスは安堵するが、しかし状況は変わらない。ウルガモスの特攻はかなり高い、その事実は不変だ。
「ウルガモス、暴風!」
もう話は終わりだと言うように、ウルガモスは激しい暴風を発生させる。
「くっ、ダイケンキ、吹雪!」
ダイケンキも猛吹雪を放って対抗するが、炎の舞で特攻が上がっているウルガモスの暴風は止まらない。吹雪を吹き飛ばし、そのままダイケンキを襲う。
「今だ、炎の舞!」
暴風を喰らって身動きが取れない隙を狙って、ウルガモスがダイケンキに接近する。ダイケンキの周囲を旋回するように舞い、ダイケンキを炎で包み込んでしまう。
「吹雪!」
ダイケンキは自分の周りに放つように吹雪を発生させ、纏わりつく炎を吹き飛ばす。
「もう一度炎の舞!」
「シェルブレードだ!」
再び炎を纏って襲い掛かるウルガモスに対し、ダイケンキは二刀流のアシガタナでその動きを止める。火力は先ほどと変わっていないようなので、特攻は上昇していないようだ。
「切り裂け、ダイケンキ!」
片方の刀でウルガモスを止めつつ、もう片方でその燃える身体を切り裂く。効果は抜群なので、ダメージは大きいはずだ。
「メガホーン!」
アシガタナで切り裂かれて怯んだ隙を狙い、ダイケンキは力強く角を突き出し、ウルガモスを突き飛ばす。
「やるではないか。ウルガモス、虫のさざめき!」
「吹雪で相殺だ!」
ウルガモスは六枚の翅をさざめかせ、強力な音波を放つが、ダイケンキが同時に放った吹雪により相殺される。
「炎の舞!」
直後、ウルガモスが炎を纏って突っ込んで来る。どうやらよほど特攻を上げたいらしい。
「シェルブレードで迎え撃て!」
ダイケンキは先ほどと同じように二刀流のアシガタナを構え、迎撃態勢を取るが、
「同じ手は効かんよ。ウルガモス、舞い上がれ!」
ダイケンキが刀を振ると同時にウルガモスは急上昇し、その一閃を回避する。そして、
「炎の舞!」
そのままダイケンキの周りを旋回するように舞い踊り、ダイケンキを炎で焼き焦がしていく。
「ぐぅ、吹雪だ!」
炎に包まれてしまえば、抜け出す方法はこれしかない。ダイケンキは猛吹雪を発生させて炎を吹き飛ばす。
「ウルガモス、虫のさざめき!」
「もう一度吹雪!」
ウルガモスは一度ダイケンキと距離を取ってから、さざめく虫の音波を放つ。ダイケンキも同時に吹き荒ぶ猛吹雪を発生させ、迎え撃つ。
しかし今度は音波が吹雪を撃ち破り、威力は弱まっているものの、ダイケンキにダメージを与えた。
「また特攻が……!」
さっきの炎の舞で、さらに特攻が上昇したようだ。このままだと、ウルガモスの火力が最大限まで到達してしまう。そうなれば、もうウルガモスを止めることはできないだろう。
「ウルガモス、炎の舞!」
「しかもまだ舞うのか! ハイドロカノン!」
炎を纏い舞うように襲い掛かるウルガモスに向かって、ダイケンキは水の弾丸を炸裂させる。念入りに威力を高める余裕はなく、速度重視で撃った一撃だが、その一撃はウルガモスに直撃。壁に激突するほど吹っ飛ばした。
「ぬぅ、まだまだ! 暴風!」
ウルガモスは態勢を立て直すと、三対の翅を羽ばたかせて暴風を巻き起こし、ダイケンキを攻撃。ハイドロカノンの反動で動けないため、直撃を受ける。
「さて、そろそろそのダイケンキの体力も尽きる頃。ここまでのお前さんの戦いとその功績は見事なものだった。状況が状況なら、この戦いも儂が負けていたかもしれん。そんなお前さんの力に敬意を表し、儂らの最大の一撃でこの戦いの幕を降ろそうぞ」
アデクは静かに言い、リーテイルにおけるリーフストームのような、ダイケンキにおけるハイドロカノンのような、ウルガモスにおける必殺技を言い渡す。
「ウルガモス、破壊光線!」
ウルガモスは側頭部の触角——それに加え、六枚の翅の先端からも照射され、燃えるような高密度のエネルギーを一点に集束させる。
その一点は、今にも空間が歪みそうなほど圧倒的な力が込められており、今、その破壊の力が太陽神の手により、解放される。
炎の舞の追加効果により二倍近くまで膨れ上がった光線は、イリスが今まで見たどの技よりも凄まじい気迫と破壊力を伴ってダイケンキへと迫る。その様は、技名通り立ちふさがるもの全てを破壊せんとする、力と破壊の象徴のようであった。
「……吹雪」
対するダイケンキは、あろうことか吹雪を放つ。特攻が一段階上がった状態の破壊光線ですら、ハイドロカノンを撃ち破った。それなのに、二段階上昇している破壊光線が吹雪程度で止められるはずもない。吹雪はかなり高威力で、ダイケンキの正面に何層もの氷の壁を作り出しているものの、それで破壊光線を止めることは不可能だ。
しかもダイケンキは、氷の壁を作ると吹雪を止めてしまう。
そこからまた何か行動を起こすつもりだったのかもしれないが、直後、極太の光線が氷の壁にぶち当たる。
「来たぞ、メガホーンだ!」
光線は氷の壁を粉砕しながらダイケンキへと迫り、ダイケンキもそれに合わせて勢いよく角を突き出す。
「シェルブレード!」
さらにアシガタナも加え、三本の剣で襲い来る破壊光線に対抗する。無謀とも取れるその奇行だったが、ダイケンキは辛うじて、大きく後退りして壁に押し潰されそうになりながらも、ウルガモスの破壊光線を受け止めていた。
壁に亀裂が走り、ダイケンキの前脚も震えている。勇ましい顔には疲労が浮かび、もう一押しで崩れてしまいそうなほど危うい状況だ。直後にはアシガタナが二本とも弾き飛ばされ、壁に突き刺さる。そして、ダイケンキの体は破壊の光線に飲み込まれる——
——しかしその刹那、破壊光線が途絶えた。
ダイケンキが、ウルガモスの破壊光線による一撃を、耐え切ったのだ。
ダイケンキがウルガモスに大きな一撃を叩き込む手段は、一つしかなかった。
それはウルガモスが無防備になる瞬間を狙うこと。そしてその瞬間は、破壊光線の直後に訪れる。さらにそうなれば、今度はウルガモスの破壊光線を、ハイドロカノンを使わずに耐えなくてはならない。
正直、成功するとは思えない最悪の賭けではあったが、イリスはその賭けに、勝利した。
「ダイケンキ、ハイドロカノン!」
激流の力で最大まで圧縮された水流は巨大な銃弾を形作る。ダイケンキはその身を銃身とし、その弾丸を太陽神に向かって——発射する。
「行っけぇぇぇぇぇぇ!」
あらゆる水を、風を、自然を、そして光と熱の源である太陽さえも飲み込む水の弾丸は、蠱と化した太陽の化身すらも、飲み込んだ。
チャンピオン、アデク戦、これにて決着です。長くは次回語りますので、あとがきはこの辺で。次回もお楽しみに。
- Re: 422章 イリスvsモスギス ( No.569 )
- 日時: 2012/12/23 21:05
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ハイドロカノンの余波で生まれた爆風が消える頃には、ウルガモスは戦闘不能となっていた。
「……戻れ、ウルガモス。今までで最高の戦いっぷりだ、大儀であった」
アデクはウルガモスをボールに戻す。そしてそれは、アデクの敗北と同時に、イリスの勝利を意味する。
イッシュ地方のチャンピオンに、勝利したのだ。
「勝った……僕は、勝ったのか……」
いまだに状況が呑み込み切れないイリスではあったが、徐々にその真実を受け入れていく。
「僕は……アデクさんに勝ったんだ、ダイケンキ!」
ダイケンキもイリスの言葉に応えるように、大きく逞しく、それでいて優しげな温もりを持った雄叫びを上げる。
「おめでとう、イリスよ。これでお前さんも、今からイッシュ地方のチャンピオンだ」
パチパチと手を叩きながら、アデクはイリスへと歩み寄って来る。
「これでお前さんは殿堂入りを果たすわけだが——」
アデクはそこで一旦言葉を切った。だがイリスは、アデクの視線から言わんとしていることが伝わってくる。
「……アデクさん、チャンピオンに勝った今は、僕の方がアデクさんよりも偉いってことですよね?」
「ん? あぁ、まぁ確かにそうなるな」
「だったら、一つお願いしてもいいですか」
アデクは少しだけ考えてから、申せと促す。そして、
「ゲーチスの野望を打ち砕き、プラズマ団を今度こそ解体させるその時まで、イッシュ地方チャンピオンの代理をお願いします」
イリスは、宣言するように、言った。
「……お前さんなら、そう言うと思っておったよ。うむ、承った。このアデク、残り短いこの命を持って、汝の代役を務めようぞ」
「はい、よろしくお願いします!」
かくしてイリスは、アデクを打破し、イッシュ地方のチャンピオンになった。
しかし彼には、プラズマ団の、ゲーチスの野望を打ち砕くという命がある。選ばれた者、英雄として、イッシュを救う使命がある。
なので今はまだ、王者の座にはつかない。その玉座に座するのは、英雄としての使命を果たした時だ。
アデクとの激闘を制したイリスは、ひとまずポケモンリーグから一番近い街、ソウリュウシティの近辺にいた。
「さて、これでイッシュ地方のジムリーダー、四天王、そしてチャンピオンを一通り制覇。これで父さんと勝負できる」
アデクとの激戦がイリゼとの戦うための踏み台であったと思うと悲しいものがあるが、しかしこれでやっとリベンジができる。
「僕もトレーナーの端くれ、やられっぱなしってのは癪だからな……!」
静かに燃えながら、ライブキャスターでイリゼを呼び出そうとする、その時だった。
「テレレレッテレー! 呼ばれて飛び出てもすすすのす! どうももすです、モスギスです!」
「…………」
最悪のタイミングで最悪の人が出て来た、さっきまでの清々しい気分を返してくれ、というかもう無視していいですか……イリスの中で、様々な悪態や懇願が巡り巡る。しかし、言葉には一切出ない。
自称四天王、モスギス。ふざけた格好と言動と態度がうざ——もとい特徴的な男だ。
「モスギスさん……一体何の用ですか?」
頭を押さえながら、イリスはモスギスに尋ねるが、
「いやさそろそろモスギスさんの伏線を回収しておかなければ、このままもすは忘れ去られてしまいそうなので。記憶喪失、ダメ、ゼッタイ!」
やっぱり意味不明な言葉しか返ってこなかった。もうイリスは、モスギスとまともな会話をすることを、というよりコミュニケーション自体を半ば放棄している。
「用がないなら、僕もう行きますよ。父さんと約束があるので」
そういってその場から立ち去ろうとするとモスギスは、
「そのイリゼさんなのですが」
比較的真面目な調子で、言葉を投げかけてきた。それも、イリゼのことだ。
「実はモスギスさん、イリゼさんから伝言を、いやさ言づてを、いやいやイリスさんに行って欲しいことがあると頼まれていまして」
「それ、全部一緒です」
だが、イリゼがモスギスを通して伝言とは。一刻も早くモスギスから解放されたいイリスではあったが、興味はあった。
「……で、その伝言ってなんですか?」
イリスはそう尋ねるが、しかし相手はあのモスギス。常識の範囲内で通じる言葉が、果たして届くものか——
「その驚きの答えは、ポケモンバトルの後! お楽しみに!」
——やっぱり駄目だった。
「テレレレッテレー! モアドガス!」
そんなこんなでイリスとモスギスのバトルが始まってしまった。
イリスとしてはイリゼとのバトル前の調整にはなるが、しかしそれがモスギスの奇天烈すぎる言動に付き合うのと釣り合うのか、甚だ疑問ではあった。
モスギスの一番手はマタドガスの進化系、モアドガス。毒と悪の複合タイプで、頭が三つあり、怒ったような険しい顔をしている。
「モアドガスか……だったらこいつだ、メタゲラス!」
イリスの初手はメタゲラス。鋼タイプなので毒は無効、悪技も半減となり、逆にこちらは地面技で弱点を突ける。
「一気にくぞ、大地の怒り!」
メタゲラスは大地を鳴動させ、大量の土砂を噴出する。
「もすもす、もすのモアドガスにそのような攻撃など、無意味! ヘドロウェーブ!」
モアドガスは大きな毒液の波を放ち、降りかかる土砂を全て溶かして相殺してしまう。
「続いて続きましてはもすすのす、大文字!」
続けて放たれるのは大の字の巨大な炎だ。かなり大きく、鈍重なメタゲラスでは避けるのは不可能だろう。
「だったら、大地の怒り!」
再び大地を踏み揺らして土砂を噴射し、炎を鎮火させる。そして、
「ストーンエッジ!」
鋭く尖った岩を無数に射出し、モアドガスの体に突き刺す。防御の高いモアドガスだが、直撃したのでそこそこダメージはあるだろう。
「続けてメガホーン!」
今度は地面を蹴ってモアドガスに接近し、頑強な角を突き出し攻撃する。
「ダークリゾルブ!」
しかし今度の攻撃は通らず、モアドガスを中心として放たれた闇のオーラで阻まれる。
「もすで追撃うふふのふ、大文字です!」
さらに追撃として、またも大文字が襲い掛かる。
「間に合うか……大地の怒り!」
メタゲラスは地面から土砂を吹き出して炎を鎮火させようとするが、至近距離で放たれたために完全に炎は消えず、残った炎で焼かれてしまう。
「今度こそ、メガホーン!」
しかしそこはメタゲラス、攻撃を受けてもすぐに態勢を立て直して突貫。鋼鉄の角でモアドガスを突き飛ばす。
「メタルブラスト!」
そして追撃に、エネルギー状の鋼鉄をぶつける。この連続攻撃は、モアドガスでも応えるだろう。
「休ませるな! メタルブラスト!」
「メーメー! メーメー! 大、問、題です! モスギスさんピーンチ! ダークリゾルブ!」
さらに追い打つようにして放たれたメタルブラストを、モアドガスは闇のオーラで相殺。そのままメタゲラスも攻撃する。
「ストーンエッジ!」
「ヘドロウェーブ!」
メタゲラスは周囲に鋭く尖った岩を浮かべ、一斉に射出。モアドガスも同時にヘドロの波を放って岩を全て融解してしまう。
「続いてお送りしますは、大文字、大文字でございます!」
モアドガスは大の字の巨大な炎を放つ。しかし、この距離ならその攻撃は通用しない。
「大地の怒りだ!」
大地を揺るがす振動を引き起こし、地面から大量の土砂を放つ。その土砂が降りかかり、大文字はあえなく鎮火してしまった。
「もう一発、大地の怒り!」
続けて大地を揺るがし、再度土砂を放つメタゲラス。大文字発車直後で隙のあるモアドガスでは、避けることも相殺することもできない。
よってモアドガスは大量の土砂の直撃を受け、吹き飛ばされる。クリーンヒットだったので、ほぼ確実に戦闘不能になるだろう。イリスはそう思っていたし、その予想も的中することになる。だが、しかし、
「いつもいつでもどこでも一緒のモスギスさん、死んでもこの手は放さない! 道連れです!」
吹っ飛ばされるモアドガスから、黒い煙のようなものが飛び出る。その煙は異常なスピードでメタゲラスへと向かっていき、その身体の中へと入り込んだ。
次の瞬間、メタゲラスは戦闘不能となっていた。
「メタゲラス!」
今の技は、道連れ。自分が戦闘不能になった時、同時に相手も戦闘不能にする技。名前通り、相手を道連れにするのだ。
「くっ、戻れ、メタゲラス」
イリスはメタゲラスをボールに戻す。イリスはモスギスの手持ちをある程度把握しているので、そのポケモン達に対抗するためにもメタゲラスは残しておきたかった。
モスギスもいつの間にかモアドガスをボールに戻しており、二体目のポケモンを繰り出す準備をしている。
「……さてはて、次はどんなポケモンが出て来るのか」
警戒を見せながらイリスは、ベルトにセットされているボールを一つ、握りしめるのだった。
はい、アデクを倒し晴れてチャンピオンとなったイリスですが、一時辞退。チャンピオンの座に正式に着くのは、プラズマ団との決着がついてからです。そして後半では懐かしのあの人、モスギスの登場です。やっぱり彼の口調を再現するのは難しい……度々出ているモスギスですが、バトルに関しては今回で終了です。強敵モスギス相手に、イリスはどのような立ち回りを見せるのか。次回もお楽しみに。
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