二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
- 日時: 2013/04/14 15:29
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394
今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。
参照をクリックすれば前作に飛びます。
では、英雄達の新しい冒険が始まります……
皆様にお知らせです。
以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
となっています。
皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。
登場人物紹介等
味方side>>28
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624
目次
プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695
第十六幕 錯綜
一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756
第十七幕 決戦
零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕
>>774 >>812 >>818
最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851
2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825
あとがき
>>852
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.675 )
- 日時: 2013/02/11 22:04
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
パーセンターさん
シズイは僕も好きなキャラですが、やっぱり方言は難しいですね。関西弁とか佐賀弁とか、色々混ざってると思います。
ホエルオーは絶対にバトルに出したかったのですが、あのでかい生き物をどう戦わせるかと悩んだ結果、ああなりました。
よく考えてみれば、あの戦術って足場に乗ってるポケモンが炎タイプか重量級のポケモンなら瞬殺ですよね。下手したらトレーナーにも津波が襲いかかてきますし……自分で書いておきながら恐ろしいです。
そしてそのシズイ以上の怪物っぷりを発揮しているのがイリゼですね。
とはいえ、彼がイリス相手に押しているのには理由がありますが、それは次回辺り明らかにします。
イリゼの使用ポケモンは結構適当に決めていますが、このイリス戦においてはかなり考えました。様々なポケモンを調べまくりました。それも次回辺りに明かします。
ともあれ、今回のイリゼの強さには裏があるのですが、それを差し引いても本作屈指の強者ではありますね。イリスが父親を超える日はいつになるのか。それは今後のお楽しみですね。
- Re:468章 対策 ( No.676 )
- 日時: 2013/02/11 22:08
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
メタゲラスの装甲すらも引き千切るようなグライオンのハサミギロチン。その一撃必殺の攻撃で、メタゲラスは戦闘不能になってしまった。
「う……戻ってくれ、メタゲラス」
イリスはメタゲラスをボールに戻す。
これでイリスの手持ちは残り二体。しかしイリゼにはまだ四体残っている。戦況はかなり絶望的だ。
「いや……でもまだ、僕にはこのポケモンがいる。頼んだよ、ダイケンキ!」
イリスの五番手のポケモンは、ダイケンキだ。グライオンに対しては有利になタイプを持つ。
イリゼはダイケンキの姿を見ると、怒ったように眉根を寄せる。そして、ぼそりと呟いた。
「やっぱ来やがったか……てめぇのエース」
エース、という部分を強調したイリゼは、ボールを二つ取り出す。
「戻れ、グライオン」
するとグライオンをボールに戻し、もう片方のボールを構える。
「てめぇにはかつてない敗北を味わわせてやるよ。出て来い、トリトドン!」
イリゼが交代で繰り出すのは、ウミウシポケモン、トリトドン。青色の体色で、頭部から背中にかけては深い緑色。体は軟体動物のようにぐんにょりしている。
トリトドンは地域によって色や体つきが異なる稀有なポケモンで、この個体は東の海と呼ばれる個体だ。
「こいつは俺がシンオウ地方に行ったときに捕まえたポケモンでな……まあ、そんなことはどうでもいいか。ほら、早くかかってこいよ」
くいくいっと人差し指で挑発するイリゼ。勿論、イリスはそんな安っぽい挑発にはのらない。が、先手は取った。
「言われなくても! ダイケンキ、シェルブレード!」
ダイケンキは両脚からアシガタナを抜刀し、二刀流に構える。そして
トリトドンに斬りかかろうとするが、
「な、え……?」
アシガタナに纏った水のエネルギーが消えた。否、吸い寄せられている。その先にいるのは、トリトドン。
「俺のトリトドンの特性は、呼び水。水タイプの技を吸い寄せ、無効化し特攻を上げる。シズイのマンタインの特性は貯水だが、あれは受動的に水技を吸収するもの。だが呼び水はもっと積極的に引き寄せる。避雷針の水タイプ版だと思えば、分かりやすいか」
静かに説明するイリゼ。つまり、トリトドンに水技は効かず、むしろ強化してしまうことになる。
ならば、マンタインの時と同じように、ダイケンキでは分が悪い。あの時はリーテイルだと対応できなかったが、今度の相手はトリトドン。マンタインほどのスピードはないし、草技で四倍の弱点を突ける。地面技も無効化できるので、出さない手はない。
「ダイケンキ、ここはリーテイルに任せよう。戻——」
「トリトドン、とうせんぼう!」
イリスがダイケンキをボールに戻そうしたその時、トリトドンが大きく鳴き、イリスとダイケンキの間の地面が隆起した。それによりボールから放たれる光はダイケンキには届かず、ダイケンキはボールに戻らない。
「っ!」
隆起した地面はやがて戻っていくが、もしイリスがまたダイケンキを戻そうものなら、それを邪魔してくるだろう。とおせんぼうというのは、そういう技だ。
「とおせんぼう、相手を逃げられなくする技だ。シズイのブルンゲルみてぇに継続ダメージなんざねぇが、トリトドンがいる限り、お前は交代ができない。さあ、次行くぜ。トリトドン、ポイズンバブル!」
トリトドンは口から毒々しい色の泡を大量に吐き出す。恐らく、毒素を含んでいるのだろう。
「ダイケンキ、吹雪だ!」
ダイケンキは凍てつく猛吹雪を放ち、泡を凍りつかせていく。が、泡の数は相当多く、吹雪では消し切れない。やがて残った泡がダイケンキに触れ、ダイケンキの体を毒で蝕む。
「そういやお前、ホミカに勝ったんだよな? だったら見せてみろ。毒状態でも、俺に勝ってみせろよ」
「ぐぅ……!」
イリスは呻くことしか出来ない。呼び水で水技は無効化され、とおせんぼうで交代を封じられ、ポイズンバブルで毒状態にされた。こんな状況で、勝てという方が無茶だ。
しかしそれでも、イリスは勝たなくてはならない。イリゼを、越えなければならない。
「ダイケンキ、メガホーン!」
ダイケンキは鋭い角を思い切り突き出してトリトドンを攻撃。効果はいまひとつなので、決定打にはならない。さらに、
「トリトドン、自己再生だ」
トリトドンは自分の体を自身で修復し、メガホーンの傷を癒す。回復技まで持っているようだ。
「ぼさっとしてんなよ。トリトドン、次は大地の力だ!」
奇妙な声でトリトドンが鳴くと、地面から立て続けに土砂が噴出し、ダイケンキを攻撃する。呼び水の効果があるとはいえ、その威力は何気に高い。
「くっ、吹雪!」
「大地の力!」
ダイケンキは猛吹雪を放ってトリトドンを攻撃するが、トリトドンは動じず地面から土砂を噴き出してダイケンキを攻撃。自分で回復できるトリトドンにとって、多少のダメージは無に等しい。それより、毒でダメージを受けるダイケンキをさっさと倒す方が先決のようだ。
「ダイケンキ、最大出力で吹雪!」
ダイケンキは吹雪の出力を高め、トリトドンを攻撃していく。しかし、
「自己再生だ!」
トリトドンは傷ついた体を自己修復。ダメージはほとんどなくなってしまった。
「まだまだ攻めるぞ! ポイズンバブル!」
そして毒素を含む泡を大量に吐き出した。泡は吹雪を避けるように宙を舞い、ダイケンキに襲い掛かる。
「くっそ、なんだよこれ……!」
思わずイリスは呟いてしまう。
「こんなの、勝てるわけない……なんなんだ、ダイケンキを狙ったみたいな戦法取りやがって……あれ? ダイケンキを、狙った……? ……!」
そこで、イリスは気付いた。
「やっと気付いたか、大馬鹿野郎。遅すぎだ」
イリゼは毒づくが、それを気にしてられるイリスではなかった。
イリゼの今までのポケモンは、どこか妙だった。最初はイリスが繰り出すポケモンに対して異常なまでの強さを発揮していたが、次に出されたポケモンに対してはあっさりやられることがままあった。
思い返してみれば、アズマオウはデンリュウの雷を無効化する避雷針と、弱点を突くドリルライナーを持っていた。ダグトリオはデンチュラの電気技を無効にし、ことごとく攻撃を回避しながらストーンエッジを撃ってきた。ジバコイルは物理主体のフローゼルの攻撃をリフレクターで防ぎ、ロックオンと電磁砲のコンボで確実にフローゼルを倒した。グライオンは鈍重なメタゲラスに対してスピードで挑み、攻撃を避けながら防御力の関係ない一撃必殺で決めにかかった。
そして今、目の前にいるトリトドン。呼び水で水技を無効化、ダイケンキの技を半分封じ、とおせんぼうで交代もさせない。ダイケンキには決定打がなくなり、自己再生で受けたダメージも回復する。
今までイリゼが繰り出してきたポケモンはすべて、イリスの手持ちのポケモンに対して有利なポケモンたちだった。完全に近い対策を施し、一方的に勝負を優位に進められるようなポケモンたちだった。
つまり、これは、
「なにも今まで、俺はただ寝てたわけじゃないんだぜ。俺は、お前のすべてのポケモンに対して、完封できるような対策を施してきた。お前の持つ十二体のポケモンは、すべて対策済みなんだよ。だからお前は俺には勝てない。俺はお前のポケモンに対して、有利なポケモンを出すだけなんだからな」
汚いとか卑怯とか、そんなことを叫びたくなるが、しかしこれも戦術だ。
そして遂に、ダイケンキは膝を着いた。毒とトリトドンの攻撃によるダメージが蓄積し、もうすぐ限界を迎えるのだろう。
「トリトドン、止めを刺してやれ! 大地の力!」
トリトドンの鳴き声に呼応し、地面から土砂が噴射される。ダイケンキはその土砂に吹き飛ばされて岩壁に激突。戦闘不能となった。
「ダ、ダイケンキ……」
ダイケンキが、ここまで一方的にやられたことは今まで一度もない。それだけに、イリスの衝撃は大きかった。
震える手でダイケンキをボールに戻し、次のボールを手に取る。
「……リーテイル、出て来て」
イリスが最後の繰り出すのは、当然の如くリーテイル。トリトドンに対して、非常に有利なタイプだが、
「戻れトリトドン」
イリゼはトリトドンをボールに戻す。そして次に交代で出て来るのは、リーテイルに有利なポケモンなのだろう。
「出て来い、ゼブライガ!」
イリゼの最後のポケモンは、白黒の体に雄々しき鬣を持つポケモン。雷電ポケモン、ゼブライガ。
「さあ、今から俺が、お前の弱さを教えてやる。心して聞きやがれ」
そんなイリゼの言葉は、イリスの胸中を抉るのであった。
イリゼ戦その三。決着しなかった! でも次回こそ終わるはずです。イリゼはイリスのポケモンすべてに対して対策を施し、有利にバトルを進めてきました。特にダイケンキなんか完封されてます。よくやりますね。ともあれ、イリスの手持ちは残りリーテイル一体に対し、イリゼがやられたのはダグトリオとジバコイルだけ。一対四の状況ですから、仮にゼブライガを倒せてもアズマオウ、グライオン、トリトドンが待っています……でも、トリトドンは四倍弱点、グライオンは攻撃技がハサミギロチンのみだから、あとはアズマオウの吹雪だけ警戒すれば勝てそうですね。ともあれ次回はイリゼ戦決着です。お楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.677 )
- 日時: 2013/02/11 22:27
- 名前: 大光 ◆HynV8xBjBc (ID: r4kEfg7B)
いつの間にか物凄く話が進んでいますね。それよりも、やっとイリゼとのバトルと思えば、イリゼが鬼のような強さでイリスを圧倒していますね。ドランやエレクトロとは、何か方向性が違う強さの感じがしたのですが、アンチイリスパーティーになるようにポケモンを揃えていたとは。今回もイリスの勝利は難しそうですね。
- Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.678 )
- 日時: 2013/02/11 23:38
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
大光さん
今日だけで五〜六章くらいは更新していると思います。どうも僕はキーが乗ると徹底的に乗るタイプのようです。
そうですね。ダグトリオは命懸けで自爆したようなものですし、実質イリスが自らの手で倒したのはジバコイルくらいですからね。
アンチイリスパーティー……言われてみれば物凄く範囲が狭いですね。
さて、現状ではイリスはかなり絶望的な状況ですが、果たして勝てるのか。今更のように言いますが、今章は様々なキャラの転機となる章です。
関係ないですが、強い敵キャラを挙げる時に、ガイアが挙がらなくなったという……彼の影の薄さはどこまで……イリスよりこっちの方が危なそうです。
- Re: 469章 甘え ( No.679 )
- 日時: 2013/02/11 23:44
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
イリゼはイリスのすべてのポケモンに対して対策を施している。となれば、リーテイル相手に繰り出してきたゼブライガもリーテイルの攻撃を無力化するなにかを持っていると考えるのが自然だ。
無闇に突っ込んだりはせず、イリスはまず、図鑑でゼブライガについて調べてみる。
「特性、電気エンジン、避雷針、そして草食か……」
草食ならアデクとのバトルで嫌というほど思い知らされている。草タイプの技を無効化し、攻撃力まで高める特性だ。
となると、ダイケンキ同様、リーテイルの技の半分が封じられたことになる。エアスラッシュも半減なので、まともに通るのはドラゴンビートのみ。
「馬鹿でも少しは脳みそがあるみてぇだな。だが、ゼブライガの特性を知った程度じゃあどうしたって勝てねぇよ。ゼブライガ、ギガスパーク!」
ゼブライガは巨大な電気の塊を生成し、さながら砲弾の如くリーテイルへと発射した。
「かわしてドラゴンビート!」
直線的なので、リーテイルは難なくギガスパークを回避すると、龍の鼓動のような音波を発射する。
「守る!」
が、音波はゼブライガの張った結界によって防御されてしまった。
「ギガスパークだ!」
「かわしてドラゴビート!」
ゼブライガは再び電撃の砲弾を発射。しかしリーテイルには当たらず、リーテイルはゼブライガの側面から龍の咆哮を放つ。
「かわせゼブライガ!」
だが咆哮はゼブライガを捉えられず、跳躍でかわされる。そしてゼブライガはリーテイルへと接近し、
「電磁波!」
電磁波を発してリーテイルの体を麻痺させる。これでリーテイルのゼブライガと張り合える唯一の長所、スピードが失われてしまった。
「しまった……!」
「ぼさっとすんな! ギガスパーク!」
麻痺状態で体が痺れたリーテイルを、ゼブライガは電撃の砲弾で吹き飛ばす。
「くっ、エアスラッシュ!」
吹っ飛びながら空気の刃を無数に飛ばし、ゼブライガを切り刻む。しかしゼブライガには効果がいまひとつで、ダメージはあまり通っていない。
「ドラゴンビート!」
「守るだ!」
続けて龍の咆哮も放つが、今度は守るで防がれる。
「全然攻撃が通らない……!」
特性が草食なら、リーフブレードやリーフストームは使うだけ無意味。ゼブライガを強くするだけだ。しかしドラゴンビートは守るで防御され、エアスラッシュはほとんどダメージがない。トリトドンのように体力が回復されるわけではないが、攻撃がまったくと言って良いほど通らないため、このままではジリ貧だ。
「ゼブライガ、ギガスパーク!」
「! かわせ、リーテイル!」
ゼブライガから巨大な電撃の砲弾が飛来する。リーテイルは急いでかわそうとするが、体が痺れて動けず、砲弾の直撃を受けてしまう。
「リーテイル!」
加えて、ゼブライガは素の攻撃力が高い。リーテイルはダイケンキ程耐久力が高くないので、そろそろ体力も限界を迎えてきた頃だろう。
(いつもならここで特性深緑が発動して逆転を狙えるのに……草食のゼブライガ相手じゃそれもできない。どうすれば……)
ダイケンキの時も思ったのだが、こういう時、エースポケモンの必殺級の一撃が使えないというのはかなりの痛手だ。
「お前、いつもなら深緑が発動して逆転するのに、とか思ってんじゃねぇのか?」
「っ!」
唐突に、イリゼはそんなことを言い出した。その言葉にイリスは激しく動揺してしまう。
「やっぱな。そこがお前の弱さ、弱点だ」
「僕の、弱点……?」
「そうだ。今までは特になんともなかったんだろうがな、この先、その弱点を抱えたままだといずれ破滅するぞ。実際、俺がこうしているようにな」
ゼブライガを一瞥し、イリゼは続ける。
「お前はエースに頼り過ぎだ。最初のポケモン、思い入れの強いポケモン。いいじゃねぇの、俺にもそういうポケモンはいる。初めてのポケモンに思うところがあるのは分かる。が、それをバトルに反映させるのは愚の骨頂だと俺は思う。思い出せ! アデクとのバトルはどうだったのかを!」
アデクとのバトル。リーテイルは圧倒的に相性が悪く、ダイケンキは一時だがパワーで押し負けた。
「思い出せ! ホミカとのバトルはどうだったのかを!」
ホミカとのバトル。リーテイルは毒タイプの技でやられ、ダイケンキは猛毒とダストダスの機転で苦しめられた。
「思い出せ! シズイとのバトルはどうだったのかを!」
シズイとのバトル。ダイケンキは技が通じず、リーテイルは主力な技を封じられた。
「お前はここ一番でエースに頼り過ぎるきらいがある。いつもはそれで押し切って勝ってたのかもしれねぇ。でもな、俺にはそんなもんは効かねぇぞ! 一番強い奴に依存してんじゃねぇ!」
イリゼの怒気を含む叫びと共に、ゼブライガは大きくいなないた。
「ゼブライガ、あの野郎の甘ったれた考えごと燃やし尽くせ! オーバーヒート!」
ゼブライガは強力な電撃に身を包み、スパークする。すると体中から激しい火花が散り、だんだんと大きくなっていき、やがて膨大な炎となる。
そしてその炎は、リーテイルを燃やし尽くした。
「出直してこい。まずはその甘ったれた考えを捨てろ。エースに依存し過ぎるな。そんでもって今のお前の実力は俺に劣る。もっと鍛えてきやがれ」
そんなことを言われて、イリスはヤマジタウンから追い出されるように去っていった。行き先はヒオウギシティ。特に意味はなかった。ただ、イリゼから少しでも離れたところに行きたかっただけだ。
「はぁ……」
イリゼにかなり厳しく言われてしまった。それも、今の自分のあり方を否定するようなことを。
「甘えた考え、か……」
確かにイリスは、今までここ一番という重要な場面では、必ずと言って良いほどダイケンキやリーテイルを投入してきた。いつもそれで勝利を収めていたし、それが悪いことなんて思ったことは微塵もない。イリゼも別に、その考えそのものを否定したのではない。イリスがその考えを持つことを否定したのだ。
その考えを持ったままでいれば、いずれ破滅する。イリゼはそう言っていたが、感覚的にはもうイリゼに一回破滅させられている。
「ダイケンキ、リーテイル……君たちは僕のこと、どう思っているのかな」
イリスは自身のエースとして、信頼してきた。信じられるという点では、イリゼや他の仲間たちよりもずっと信用できる。しかし、ダイケンキたちがどう思っているのかは分からない。悪くは思っていないのかもしれないが、少なくともリーテイルはイリゼの言葉を聞いている。どう思っていても不思議ではない。
「こんな時、Nがいればな……」
もしくは、自分にポケモンと意思疎通をする力があれば、とできもしないことを望むイリス。それほど彼の心は揺れているのだ。
「エースに頼る考えを捨てる。そして、今よりも強くなる、か。そんなの、どうすればいいっていうんだよ……」
思わず顔を覆うイリス。その時、腕から聞きなれた電子音が鳴った。
「……誰だろう、こんな時に」
イリスは腕を持ち上げ、ライブキャスターの回線を開く。するとそこには、意外な顔が映っていた。
心の空洞、と呼ばれているらしい。
二十番道路を南下した場所に存在する小さな洞穴。この洞穴の奥は、シンオウ地方に繋がっていると言われている。
イリスはたったいま、そこに足を踏み入れた。目的の人物と出会うために。
「……こんなところに呼び出して、なんの用ですか。シロナさん」
水が溜まっている洞穴の中央には、煌めく金髪のロングヘアーに、黒いコートを身に纏った一人の女性。
シンオウ地方チャンピオン、シロナだ。
「まだシンオウ地方に帰っていなかったんですね」
「最初の言葉がそれなんて、やっぱり親子ね」
シロナは振り返り、軽く微笑む。
「……あなたも、父さんの知り合いですか」
「ええ。シンオウにいた頃、少しお世話になったわ」
イリゼの交流が広いことはもう今更だ。トリトドンを繰り出した時にも、シンオウがどうこうと言っていたので、シロナと知り合いでも不思議はない。
「それよりなんの用ですか。僕も、あまり暇ではありません」
「イリゼさんに負けたんでしょう?」
イリスの問いには答えず、シロナはそう切り出してくる。
「イリゼさんに勝つため、あなたはもっと強くならなければいけない。そうでしょう?」
「そう、ですが……」
「なら、やることは一つしかない。そうよね」
この流れは、今まで何度もあった流れだ。となると、
「イリス君。私は、あなたに六対六のフルバトルを申し込みます」
……かくして、シロナの意図は読めないが、イリスはシンオウチャンピオン、シロナとバトルをすることとなった。
イリゼ戦決着。結果はイリスのボロ負けです。そしてイリゼが伝えたかったメッセージは、エースに頼り過ぎるなということです。イリゼの対策も、イリスのエースがより強い対策を施していましたしね。そしてイリゼに出直してこいと言われたイリスと、シロナのバトルです。まあこの辺は今まで通りのパターンです。遂にチャンピオン戦がやって来ました。では、次回はシロナ戦、お楽しみに。
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