二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——完結——
日時: 2013/04/14 15:29
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21394

 今作品は前作である『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』の続きです。時間としては前作の一年後となっておりまして、舞台はイッシュの東側がメインとなります。なお、前作は原作通りの進行でしたが、今作は原作でいうクリア後なので、オリジナリティを重視しようと思います。
 今作品ではイッシュ以外のポケモンも登場し、また非公式のポケモンも登場します。

 参照をクリックすれば前作に飛びます。

 では、英雄達の新しい冒険が始まります……

 皆様にお知らせです。
 以前企画した本小説の人気投票の集計が終わったので、早速発表したいと思います。
 投票結果は、
総合部門>>819
味方サイド部門>>820
プラズマ団部門>>821
ポケモン部門>>822
 となっています。
 皆様、投票ありがとうございました。残り僅かですが、これからも本小説をよろしくお願いします。

登場人物紹介等  
味方side>>28  
敵対side>>29
PDOside>>51
他軍勢side>>52
オリ技>>30
用語集>>624

目次

プロローグ
>>1
第一幕 旅路
>>8 >>11 >>15 >>17
第二幕 帰還
>>18 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27
第三幕 組織
>>32 >>36 >>39 >>40 >>42 >>43 >>46 >>49 >>50 >>55 >>56 >>59 >>60
第四幕 勝負
>>61 >>62 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>72 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
第五幕 迷宮
>>81 >>82 >>83 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>92 >>93 >>95 >>97 >>100 >>101
第六幕 師弟
>>102 >>103 >>106 >>107 >>110 >>111 >>114 >>116 >>121 >>123 >>124 >>125 >>126 >>129
第七幕 攻防
>>131 >>135 >>136 >>139 >>143 >>144 >>149 >>151 >>152 >>153 >>154 >>155 >>157 >>158 >>159 >>161 >>164 >>165 >>168 >>169 >>170 >>171
第八幕 本気
>>174 >>177 >>178 >>180 >>184 >>185 >>188 >>189 >>190 >>191 >>194 >>195 >>196 >>197 >>204 >>205 >>206 >>207 >>211 >>213 >>219 >>223 >>225 >>228
第九幕 感情
>>229 >>233 >>234 >>239 >>244 >>247 >>252 >>256 >>259 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>269 >>270 >>281 >>284 >>289 >>290 >>291 >>292 >>293 >>296 >>298
第十幕 強襲
>>302 >>304 >>306 >>307 >>311 >>316 >>319 >>320 >>321 >>324 >>325 >>326 >>328 >>329 >>332 >>334 >>336 >>338 >>340 >>341 >>342 >>343 >>344 >>345 >>346
弟十一幕 奪還
>>348 >>353 >>354 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>376 >>377 >>378 >>379 >>380 >>381 >>382 >>383 >>391 >>393 >>394 >>397 >>398 >>399 >>400
第十二幕 救世
>>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>412 >>413 >>414 >>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>433 >>436 >>439 >>440 >>441 >>442 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447 >>450 >>451 >>452 >>453 >>454
第十三幕 救出
>>458 >>461 >>462 >>465 >>466 >>467 >>468 >>469 >>472 >>473 >>474 >>480 >>481 >>484 >>490 >>491 >>494 >>498 >>499 >>500 >>501 >>502
第十四幕 挑戦
>>506 >>511 >>513 >>514 >>517 >>520 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>534 >>535 >>536 >>540 >>541 >>542 >>545 >>548 >>549 >>550 >>551 >>552 >>553 >>556 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>568
第十五幕 依存
>>569 >>572 >>575 >>576 >>577 >>578 >>585 >>587 >>590 >>593 >>597 >>598 >>599 >>600 >>603 >>604 >>609 >>610 >>611 >>614 >>618 >>619 >>623 >>626 >>628 >>629 >>632 >>638 >>642 >>645 >>648 >>649 >>654
>>657 >>658 >>659 >>662 >>663 >>664 >>665 >>666 >>667 >>668 >>671 >>672 >>673 >>676 >>679 >>680 >>683 >>684 >>685 >>690 >>691 >>695

第十六幕 錯綜

一節 英雄
>>696 >>697 >>698 >>699 >>700 >>703 >>704 >>705 >>706 >>707 >>710 >>711
二節 苦難
>>716 >>719 >>720 >>723
三節 忠義
>>728 >>731 >>732 >>733
四節 思慕
>>734 >>735 >>736 >>739
五節 探究
>>742 >>743 >>744 >>747 >>748
六節 継承
>>749 >>750 >>753 >>754 >>755
七節 浮上
>>756

第十七幕 決戦

零節 都市
>>759 >>760 >>761 >>762
一節 毒邪
>>765 >>775 >>781 >>787
二節 焦炎
>>766 >>776 >>782 >>784 >>791 >>794 >>799 >>806
三節 森樹
>>767 >>777 >>783 >>785 >>793 >>807
四節 氷霧
>>768 >>778 >>786 >>790 >>792 >>800 >>808
五節 聖電
>>769 >>779 >>795 >>801 >>804 >>809
六節 神龍
>>772 >>798 >>811
七節 地縛
>>773 >>780 >>805 >>810 >>813 >>814 >>817
八節 黒幕 
>>774 >>812 >>818

最終幕 混濁
>>826 >>827 >>828 >>832 >>833 >>834 >>835 >>836 >>837 >>838 >>839 >>840 >>841 >>842 >>845 >>846 >>847 >>849 >>850 >>851
エピローグ
>>851

2012年冬の小説大会金賞受賞人気投票記念番外
『夢のドリームマッチ ver混濁 イリスvsリオvsフレイ 三者同時バトル』>>825



あとがき
>>852

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171



Re: 491章 輪番 ( No.720 )
日時: 2013/02/26 15:38
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: u.mhi.ZN)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

 プラズマ団基地唯一のラボ、そこは7Pアシドの根城であり、プラズマ団員が最も近寄りたくない場所として……嫌われていた。
 その理由はアシドにあるのだが、今更そんなことを冗長に語る必要もないので、ここでは割愛する。
 ともあれサーシャは、電気コードが散乱した通路を抜け、アシドが居座っている研究施設へと、足を踏み入れた。
「……失礼します」
 自動ドアが開くと、その先には床を埋め尽くさんばかりのコードに、よく分からない機械が散乱していた。最奥部にはいくつものディスプレイが表示されており、とても一人で操作できる量ではないと思うのだが、それを軽くこなしているのが、この部屋の主だ。
 紫色の髪に白衣を羽織った男。7Pアシド、プラズマ団随一の科学者だ。
「……今日は客が多いこって。えーっと、お前誰だっけ? 僕の記憶が正しければ、レイんとこの奴だった気がすんだけど。確か名前は……サ、サー、サーヤ……?」
「サーシャです」
 とりあえず名前は訂正しておくが、アシドのことだ。すぐに忘れるだろう。
 まあ仮に忘れられたとしてもさしたる支障はない。それに今は、それ以上に大事な要件がある。
「アシド様……その、お願いがあるのですが……」
「あー? あっそ。で、なんだよ。今の僕は機嫌がいいから、腰にぶら下げている物騒なもんをこっちに渡せば、話を聞いてやらねえこともないかもなあ」
 言われてサーシャは、視線を自分の腰に落とす。そこには一丁の拳銃がセットされていた。
 話し合いをするなら武器を捨てろ、ということだろうか。いや、大事なデータがあるから危険物を持ち込むな、か。
「……どうぞ」
 セーフティーが掛かっていることを確認し、銃をアシドに手渡す。アシドはそれを受け取ると、あろうことかゴミ箱に放り投げた。
「で、お願いってなんだ?」
 そして何と思うでもなく話しを進めようとする。この神経の図太さは、ある意味尊敬に値するかもしれないと思ったが、勿論アシドを尊敬する者など、プラズマ団には存在しないだろう。
 サーシャもアシドの行動一つ一つに目くじらを立てていてはキリがないし、なによりそれでアシドの機嫌を損ね、レイの情報を聞けなくなれば本末転倒だ。ここはグッと堪え、要件を言う。
「アシド様は、フォレス様にレイ様の過去を教えたそうですね」
「あ? あー……そういやそんなこともあったな。確か、あいつが7Pになる前のことだったか。よく覚えてねーけどな」
「7Pになる前……?」
 サーシャにはアシドの言っている意味がいまいち理解できなかった。7Pはゲーチスが全国各地を巡って集めたプラズマ団の精鋭だ。なので7Pはプラズマ団に入った時から7Pであり、その地位が揺らぐことはない。七幹部という影武者のような存在はいたが、アシドの物言いでは、アシドとフォレスはプラズマ団に入る以前から交流があったか、フォレスが下っ端から成り上がって7Pになったかのように取れる。
 そんな疑問がよぎったものの、対象がフォレスということでサーシャはその疑問をすぐに振り払った。そして自分の用件を伝える。
「知っているのなら、私にも教えて頂けないでしょうか。その、レイ様の過去について」
「別にいいけど」
「えっ……!?」
 即答だった。
 流石に予想外だったのでサーシャも面喰って言葉に詰まる。しかし、
「当然ただじゃねえけどな? そうだな……英雄の弟子んとこには双子を向かわせてるし、ザンバもいねぇ。あの黒い奴はヒウンの統括んとこか……英雄の所在も知れねえし、しゃーねぇ。その辺の適当な奴を呼び出すか。おい、お前。サーシヤだったか? ちょっと待ってろ」
 アシドはディスプレイに向き直ると、画面を操作する。何をしているのかはよく分からないが
「……サーシャです」
 とりあえず、名前を訂正しておいた。



 待ってろと言われてからサーシャは別の部屋に向かわされた。そこは何の変哲もない……と言えば嘘になるが、あらゆる場所にカメラが設置されたバトルフィールドがあった。
 そこで待つこと数十分、誰かが部屋に入ってくる。
「えっと……ここで、合ってるのでしょうか……?」
 入室してきたのは、緑色の巻き毛に燕尾服を着こみ、指揮棒を携えた少年。シャンソンだった。
「あ、サーシャさん。お久しぶりです。サーシャさんがここにいるってことは、部屋、合ってたんですね。よかったぁ……」
「…………」
 安堵の溜息を漏らすシャンソンを一瞥しつつ、サーシャはカメラに視線を移動させた。
 アシドが出した条件はいたってシンプル。バトルをすることだった。その相手として選ばれたのが、シャンソンだ。
「バトルの方式はアシド様から聞いてますよね。三対三のローテーションバトル。ポケモンを随時入れ替えながら戦うバトルです」
 念のために説明しつつ、サーシャは三つのボールを構え、同時に宙へと放り投げる。
「行きます。ヴォーナ(Вона)、リベルラ(Riberura)、グルック(Gluck)!」
「アンサンブルの始まりです! オリ、ラン、キー!」
 サーシャが繰り出したポケモンは、ヴォーナ(ラグラージ)、リベルラ(フライゴン)、グルック(サーナイト)の三匹。
 シャンソンが繰り出したのはオリ(オリバー)、ラン(ランペルン)、キー(キーボン)の三匹。
 この計六体で、ローテーションバトルが行われる。
 ローテーションバトルとは、基本的には一対一のバトルなのだが、三体のポケモンを同時に出し、必要に応じてローテーションさせ、バトルの相手を変えていくという変則的なバトルルールだ。
 サーシャの先頭はヴォーナ、シャンソンの先頭はオリで、バトルが開始される。
「速攻で決めるわよ。ヴォーナ、瓦割り!」
 ヴォーナは拳を振りかざし、オリへと突っ込んでいくが、
「オリ、ハイパーボイスです!」
 オリはバイオリンを凄まじい勢いで弾き、大音量の爆音を放ってヴォーナの動きを止める。
「そしてローテーションです! ラン、サイコパンチ!」
 オリは立ち位置をランと代わり、ランは念動力を纏った拳でヴォーナを殴りつけた。
「くっ、もう一度瓦割り!」
「かわしてメガトンキックです!」
 ヴォーナは踏ん張って態勢を整え、再び拳を繰り出すが、ランは屈んでそれをかわし、直後、跳ね上がるような強烈な蹴りをヴォーナの顎に叩き込む。
「だったらこれよ! ヴォーナ、冷凍ビーム!」
 ヴォーナは態勢を立て直し、今度は凍てつく氷の光線を発射するが、
「交代ですラン! キー、光の壁!」
 ローテーションしたキーの光の壁で、光線の威力は半減してしまう。さらに
「催眠波動!」
 キーはキーボードを弾き、眠りを誘う波動を放つ。ヴォーナはその直撃を受け、運の悪いことに、そのまま眠りに落ちてしまった。
「なっ、くっ、……ヴォーナ、ローテーションよ。リベルラ!」
 眠ってしまってはどうしようもないので、サーシャはヴォーナを一旦退かせ、リベルラに戦わせる。
「リベルラ、ドラゴンクローよ!」
 リベルラは爪に龍の力を込め、キーへと突っ込む。
「リフレクターです!」
 しかしキーはすぐにリフレクターを張り、ドラゴンクローの威力を半減させた。
「続けてハイパーボイス! オリと交代です!」
 キーはすぐに大音量の音波を放ってリベルラを引き剥がし、オリと立ち位置を代えた。
「これで物理技も特殊技も半減ですか、やりにくい……リベルラ、燕返し!」
「オリ、ベルカント!」
 バイオリンを弾こうとするオリに、リベルラは高速で突っ込んで演奏を妨害。しかしリフレクターの効果があるので、ダメージはあまり大きくない。
「地震よ!」
「させません! オリ、もう一度ベルカント!」
 地面を殴りつけ、地震を引き起こそうとするリベルラに、オリはバイオリンを弾いて聴き惚れてしまうような音色を奏でる。するとリベルラはゆっくりと地面に落ち、そのまま眠ってしまった。
「リベルラまでもが……仕方ない。グルック、貴方の出番よ!」
 リベルラとグルックをローテーション。
「グルック、まずは毒々!」
 グルックは手中に毒液を生成し、それをオリに向かって発射するが、
「それは受けたくありませんね。オリ、熱風です!」
 オリは素早く熱風を放って毒液を打ち消し、グルックにも攻撃する。
「続けてバグノイズです!」
 そして今度は耳をつんざくような爆音を発して攻撃。エスパータイプのグルックには虫技のバグノイズは効果抜群。大打撃を受けてしまっただろう。
(焦炎隊シャンソン。普通のバトルでは下っ端にも劣るが、二体以上のポケモンを使用するバトルでは急激に強くなる、ですか。確かにその通りね……!)
 この時サーシャは、シャンソンの強さを実感していた。その極めて限定的な強さを。



やっとバトルだー! というわけで、何話ぶりくらいかのバトルシーンです。しかもローテーションバトル。白黒はダブル、トリプルバトルなら書いたことはありますが、ローテーションは初めてです。書いててなかなか面白いんですが、面倒です、ローテーションバトル。まあこんな機会でもないと書けそうにないんで、今のうちに楽しんでおきます。では次回、早いですがサーシャ対シャンソン、決着です。まあ三体いっぺんに出てますし、しょうがないですか。それでは次回もお楽しみに。

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.721 )
日時: 2013/02/26 16:51
名前: プツ男 (ID: DN0pvQeX)

どうも、最近、勉強の合間にプチプチの要領でPWTのジムリーダーに敗北しているプツ男です。

イリゼとロキが前世代の英雄.....ですと!?こりゃあ、ぶったまげました。というか、ライトストーンをリバースマウンテンの溶岩に放り込むってかなりシュールですよね。一体、イリゼはどんな表情で放り込んだのやら、想像がつきません。

第二節開始ですね、いやあ、こうしてプラズマ団を改めてみると、かなり凄い団体ですね。
早速、レイの過去を暴く為にサーシャが奮闘していますね。
そして思ったのですが、どこの部隊も居住区域の描写が凄いですね.....和室とか、煌びやかなうんたらかんたらって....調度品の意味が解らずに辞書で探した自分が恥ずかしいです。マオやソンブラには似合いそうな雰囲気ですが、あの阿呆二人は完全に場違いな気がしました(笑

アシドはあまり性格に歪みがありませんね。それに比べて、フォレスは何だか、だんだん性格イケメンになってきていますね。あ、そうか、アシドは元々捻じ曲がっているから、変わりようがないのですね。

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.722 )
日時: 2013/02/27 20:40
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: u.mhi.ZN)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

プツ男さん

 白黒はタイプエキスパートでカスミのラプラスに絶対零度を喰らってからPWTに近寄れなくなりました。

 確かにそうですね……まあ溶岩ですから、レシラムなら大丈夫だろうとか思ったんでしょうね。それでも相当デンジャラスな行為であることは変わりないですが……

 まあ、世界を本気で征服しようとする集団ですからね……なんかもう、規模が大きすぎて色々ハチャメチャになってる気がします。
 サーシャはどこかでレイ関係の行動を取らせたかったので、こういう形にしてみました。
 特にこの二部隊の居住区域が特徴的、という裏設定はあります。とはいえ完全に7Pの趣味と都合が含まれていますが。
 白黒も結構辞書引いてますよ? 日本語には色々ニュアンスとかありますからね。

 アシドはとにかく嫌な奴にすればいいので書くのが楽です。そしてフォレスは……いい変化ではありますが、どうしてこうなったのでしょう。昔のヘタレっぽい彼が懐かしい……

Re: 492章 悲愴 ( No.723 )
日時: 2013/02/28 15:53
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: u.mhi.ZN)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「グルック、マジカルリーフ!」
「オリ、熱風!」
 グルック(サーナイト)が飛ばす念力で操られた葉っぱは、オリ(オリバー)の放った熱風によってすべて焼け落ちてしまう。
「サイコキネシス!」
 グルックはすぐさま強力な念力を発してオリの動きを止め、地面に叩きつける。
「オリ、ローテーションです! ランと交代してください! ラン、ピッカリ球!」
 オリはすぐさまランと交代し。前衛として出て来たランは、光る球体をフラッシュさせ、グルックの目をくらました。
「ですが、目が見えなくともグルックにはこの技があります。マジカルリーフ!」
 グルックは念力を帯びた葉っぱを無数に飛ばす。葉っぱはグルックの意志に従い、すべてランへと向かった。
「ハイパーボイス!」
 だが葉っぱは、ランが吹く大音量のトランペットの音ですべて吹き飛んだ。
「続けてメガトンキックです!」
 ランはグルックとの距離を詰めると鋭いキックを繰り出し、グルックを蹴り飛ばす。
「まだまだ行きます、ピッカリ球!」
「っ、グルック交代! ヴォーナ!」
 ランが光る球体を投げた瞬間、グルックとヴォーナ(ラグラージ)は立ち位置を入れ替えた。
 しかしヴォーナは眠り状態。ピッカリ球こそ無効化したが、今は動けない状態だ。
「ラン、サイコパンチです!」
 ランはヴォーナが眠っているのをいいことに、念力を纏った拳でヴォーナを何度も殴りつける。
「メガトンキック!」
 猛烈なラッシュの締めに鋭いキックが放たれ、ヴォーナの体がぐらつく。今の一撃はなかなかのダメージだっただろうが、お陰でヴォーナも目が覚めたようだ。
「よし。ヴォーナ、瓦割りよ!」
 ヴォーナは拳を握り、攻め疲れたのか、息を荒げているランを殴り飛ばした。同時にキー(キーボン)が張っていたリフレクターと光りの壁も砕け散る。
「ランはもう疲れてしまいましか……では交代です! キー、頼みました。ハイパーボイス!」
 キーは攻め疲れたランと交代し、爆音を放ってヴォーナを攻撃。
「くっ、ヴォーナ、波乗り!」
 爆音を耐え切ると、ヴォーナは大波に乗ってキーを押し流す。さらに、
「怪力!」
 押し流されたキーを大きな手で掴み、地面に叩きつけた。瓦割りで壁が破壊されてしまったので、この連続攻撃は堪えるだろう。
「催眠波動です!」
「その手には乗りません。ヴォーナ、グルックと交代」
 ヴォーナはグルックとローテーションし、位置を入れ替える。グルックは催眠波動の直撃を受けたが、効果はいまひとつ。眠り状態にもならなかった。
「願い事!」
 グルックは合掌して何かを願う。すると、グルックから天井に向かって光が飛び出し、やがて消えた。
「続いてサイコキネシス!」
「キー、光の壁!」
 グルックは念波を放って攻撃するが、キーの光の壁に阻まれ、威力は半減してしまう。
「オリ、キーと交代です! バグノイズ!」
 オリはサッとキーと交代し、耳をつんざく騒音を放つ。グルックには効果抜群だ。
「ハイパーボイス!」
 続けてバイオリンを弾き、鼓膜を破るような爆音を発するが、
「それ、頂きます。グルック、リベルラとチェンジです!」
 グルックは素早くリベルラと入れ替わり、リベルラがハイパーボイスを受ける。
 しかしハイパーボイスのあまりの音量で、リベルラは目を覚ました。
「上手く行きましたか。リベルラ、騙し討ち!」
「……オリ、もう一度ハイパーボイス!」
 オリは爆音を発するが、リベルラはそれを突っ切ってオリに突撃。小さな体躯を吹っ飛ばした。
「ドラゴンクロー!」
「ローテーションです、キー! リフレクター!」
 追撃をかけるリベルラに、オリはキーとローテーション。キーはリフレクターを張ってドラゴンクローのダメージを軽減する。そして、
「催眠波動です!」
 流れるような動きでキーボードを叩き、眠気を誘う波動をリベルラにぶつける。その波動を受け、リベルラは目を閉じ、地面へと落ちてしまった。
「しまった……リベルラ!」
 しかしリベルラは起きない。さらに、
「キー、ランと交代です! ランはサイコパンチ!」
 ランはキーと立ち位置を入れ替え、念力を纏った拳でリベルラを殴りつける。疲労はもう回復したようだ。
「メガトンキック!」
 さらに強烈な蹴りを浴びせ、リベルラを宙へと打ち上げる。リベルラの体力ももう僅かだろうというところで、リベルラに一筋の光が差し込んだ。
「願い事……!」
 そう、この光はグルックが呼び込んだ願いの光。それにより、リベルラは体力を回復したのだが、
「連続でサイコパンチです!」
 ランの怒涛のラッシュがリベルラに叩き込まれ、回復した体力はすぐさま削られてしまう。
 いくら体力を回復したところで、眠っていては話にならない。何度も拳が叩き込まれ、遂にリベルラは目を覚ますことなく戦闘不能となってしまった。
「……戻って、リベルラ。次はヴォーナ、貴女が行きなさい」
 リベルラをボールに戻し、次に出て来たのはヴォーナだ。
「ヴォーナ、瓦割り!」
「かわしてメガトンキックです!」
 ヴォーナは力強い拳を突き出すが、サッと拳を避け、ランの強烈な蹴りがヴォーナに叩き込まれる。
「このまま行きましょう、ラン。サイコパンチ!」
 さらに念力を纏った拳もヴォーナの顔面に入り、ヴォーナはそのまま崩れ落ちる。こちらも戦闘不能だ。
「ヴォーナまで……後はグルック、貴女だけよ」
 ヴォーナを戻しつつ、グルックに後を任せる。が、シャンソンはまだ三体残っているので、勝ち目は薄い。
「サイコキネシス!」
「ピッカリ球!」
 グルックは素早く念力を飛ばすが、それより早くピッカリ球が炸裂し、グルックの視界を奪う。
「交代です、ラン! オリ、バグノイズ!」
 さらに攻め疲れたランとオリが交代し、オリの騒音が放たれる。
「くっ……今度こそ、サイコキネシス!」
 グルックはまだ視界が不明瞭ながらも念波を発してオリを吹っ飛ばす。しかし、

「オリ、ハイパーボイス!」

 カウンターでオリの爆音が放たれ、グルックも吹き飛ばされ、壁に叩き付けられる。オリは急所に当たったのか、今のサイコキネシスで戦闘不能になってしまったが、それはグルックも同じだった。
「グルック……!」
 両社戦闘不能、しかしシャンソンにはまだ二体のポケモンがいる。なのでこのバトルは、シャンソンの勝利だった。



 敗北こそしたが、アシドの提示した条件はバトルをすることであり、勝敗は関係ない。なのでサーシャはバトルが終わってすぐアシドのところへ向かった。
「おいおい、そんな焦んなって。急がなくとも、レイのデータだっけ? ならやるからよ。ほら、P・ターミナル出せ」
 P・ターミナルとは、7Pやゲーチスを除くプラズマ団の上層部に配布されている携帯端末だ。アシドが遊び半分の暇潰しで作った超多機能端末なのだが、機能が多すぎて持て余している感が否めない代物である。しかしこれを見るたびに、アシドは天才なのだと思い知らされるのだから腹が立つ。
 そんな苛立ちを押さえながらサーシャは端末をアシドに差し出した。アシドはそれを受け取ると、よく分からないコードに接続し、タッチパネルを操作する。数十秒後、アシドはコードを外し、端末をサーシャに返した。
「ほら、転送完了だ。用が済んだならとっとと出ていきな。僕の機嫌が悪くならないうちにな」
「……はい。失礼しました」
 そして、流れ流れで追い出されるように、サーシャはアシドのラボを後にした。



 なにはともあれレイのデータが手に入ったサーシャはまっすぐ自室に戻った。途中でフォレスと遭遇し、何か言っていたが、どうでもよかったので適当に返した。
 なにはともあれ、これで遂にレイの過去を知ることができる。端末を操作し、転送されたデータを起動。そこには確かに、レイの詳細な情報が記載されていた。
 そこには7Pとしての功績や持ちポケモンから、果てには身長体重血液型まで、明らかにプライバシーを無視しているようなことまで載っている。
(やっぱりレイ様スタイルいいな……)
 などと思いながら読み進めていくと、経歴の項目に辿り着いた。ここに、レイの過去が記されているはず。
 ここに来て少々躊躇うサーシャだったが、意を決し、さらに読み進めていく。すると、
「……? ……っ! !?」
 サーシャの顔が、みるみるうちに青ざめていく。まるでこの世の終わりを見たかのような、恐怖と絶望が入り混じったような、そんな表情を見せる。
「これは……こんな、酷過ぎる……! ……うっ」
 込み上げてくる吐き気と嫌悪に、サーシャは端末を落としてしまうが、今はそんな些細なことは気にならない。
 フォレスの言ったことは本当だった。いや、あれでもまだ控えめな方だ。事実は、それ以上に残酷なものだった。

『知っちまったが最後。お前がレイさんのことをどう見るか、その視点はあの人の過去を知るだけで180°変わっちまうぞ』

 フォレスのそんな言葉が、サーシャの胸中でこだまする——



とりあえず第二節、終了です。レイの過去はいまだ明かされず。まあ、相当持ち上げてますが、あまり期待しないようにしてください。では文字数がヤバめなので今回はこの辺で。次回は焦炎隊、第三節 忠義です。お楽しみに。

Re: ポケットモンスターBW 混濁の使者 ——再びお知らせです—— ( No.724 )
日時: 2013/02/28 21:49
名前: 大光 ◆HynV8xBjBc (ID: vICfGmIs)

もう、二節は終わってしまっていますが、プラズマ団を焦点に当てた話が始まりましたね。僕自身もレイの過去は、前々から気になっていましたが、本当に何があったんでしょうか。七年で絶望に達する苦痛、親、特に父親に対する、サーシャが吐き気を催す程の嫌悪が込み上げる、残酷な事実。僕の考えれる範囲を超えた出来事は、一体どういうものなのか。
次の第三節は焦炎隊にスポット話ですか。残りの第四節の思慮、第五節の探求、そして、第六節の継承がありますが、意味合い的に、四の思慮、六の継承が気になります。

プラズマ団研究実験開発部の初代室長について、ある人物が思い浮かんだのですが、それを確認したいので、三、四つ質問をしたいのですが、いいでしょうか?名前は当然、伏せておきます。


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