二次創作小説(紙ほか)
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- デュエル・マスターズ D・ステラ 【侵略世界編】
- 日時: 2017/01/16 20:03
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
【読者の皆様へ】
はい、どうも。二次版でお馴染み(?)となっているタクと申します。今回の小説は前作の”デュエル・マスターズ0・メモリー”の続編となっております。恐らく、こちらから読んだ方がより分かりやすいと思いますが、過去の文というだけあって拙いです。今も十分拙いですが。
今作は、前作とは違ってオリカを更にメインに見据えたストーリーとなっています。ストーリーも相も変わらず行き当たりばったりになるかもしれませんが、応援よろしくお願いします。
また、最近デュエマvaultというサイトに出没します。Likaonというハンドルネームで活動しているので、作者と対戦をしたい方はお気軽にどうぞ。
”新たなるデュエル、駆け抜けろ新時代! そして、超古代の系譜が目覚めるとき、デュエマは新たな次元へ!”
『星の英雄編』
第一章:月下転生
Act0:プロローグとモノローグ
>>01
Act1:月と太陽
>>04 >>05 >>06
Act2:対価と取引
>>07
Act3:焦燥と制限時間
>>08 >>10
Act4:月英雄と尾英雄
>>13
Act5:決闘と駆け引き
>>14 >>15 >>18
Act6:九尾と憎悪
>>19 >>21
Act7:暁の光と幻の炎
>>22 >>23
Act8:九尾と玉兎
>>25
第二章:一角獣
Act1:デュエルは芸術か?
>>27 >>28 >>29
Act2:狩猟者は皮肉か?
>>30 >>31 >>32 >>33
Act3:龍は何度連鎖するか?
>>36 >>37
Act4:一角獣は女好きか?
>>38 >>39 >>41 >>42 >>43 >>44 >>45
Act5:龍は死して尚生き続けるか?
>>48
第三章:骸骨龍
Act1:接触・アヴィオール
>>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55
Act2:追憶・白陽/療養・クレセント
>>56 >>57
Act3:疾走・トラックチェイス
>>66
Act4:怨炎・アヴィオール
>>67 >>68
Act5:武装・星の力
>>69 >>70
Act6:接近・次なる影
>>73
第四章:長靴を履いた猫
Act1:記憶×触発
>>74 >>75 >>76 >>77
Act2:龍素力学×龍脈術=3D龍解
>>78 >>79 >>80
Act3:捨て猫×少女=飼い猫?
>>81 >>82
Act4:リターン・オブ・サバイバー
>>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90
Act5:格の差
>>91 >>92 >>93 >>104
Act6:二つの解
>>107 >>108 >>109 >>110
Act7:大地を潤す者=大地を荒らす者
>>111 >>112 >>113
Act8:結末=QED
>>114
第五章:英雄集結
Act1:星の下で
>>117 >>118 >>119
Act2:レンの傷跡
>>127 >>128 >>129
Act3:警戒
>>130 >>131 >>132
Act4:策略
>>134 >>135
Act5:強襲
>>136
Act6:破滅の戦略
>>137 >>138 >>143
Act7:不死鳥の秘技
>>144 >>145 >>146
Act8:痛み分け、そして反撃へ
>>147
Act9:fire fly
>>177 >>178 >>179 >>180 >>181
Act10:決戦へ
>>182 >>184 >>185 >>187
Act11:暁の太陽に勝利を望む
>>188 >>189 >>190 >>191 >>192 >>193 >>194 >>195
Act12:真相
>>196 >>198
Act13:武装・地獄の黒龍
>>200 >>201 >>202 >>203
Act14:近づく星
>>204
『列島予選編』
第六章:革命への道筋
Act0:侵攻する略奪者
>>207
Act1:鎧龍サマートーナメント
>>208 >>209
Act2:開幕
>>215 >>217 >>218
Act3:特訓
>>219 >>220 >>221
Act4:休息
>>222 >>223
Act5:対決・一角獣対玉兎
>>224 >>226
Act6:最後の夜
>>228 >>229
Act7:鎧龍頂上決戦
Part1:無法の盾刃
>>230 >>231 >>232 >>233 >>234 >>235 >>236 >>239
Part2:ダイチの支配者、再び
>>240 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>247 >>248 >>250
Part3:燃える革命
>>252 >>253 >>254 >>255 >>256
Part4:轟く侵略
>>257 >>258 >>259 >>260 >>261
Act8:次なる舞台へ
>>262
第七章:世界への切符
Act1:紡ぐ言の葉
>>263 >>264 >>265 >>266 >>267 >>268 >>270
Act2:暁ヒナタという少年
>>272 >>273
Act3:ヒナとナナ
>>275 >>276 >>277 >>278 >>279 >>280 >>281
Act4:誓いのサングラス
>>282 >>283 >>284 >>285
Act5:天王/魔王VS超戦/地獄
>>286 >>287 >>295 >>296 >>297 >>298 >>301 >>302 >>303 >>304 >>305
Act6:伝説/閃龍VS獅子/必勝
>>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>320 >>321 >>323
Act7:青天霹靂
>>325 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>331
Act8:揺らぐ言の葉
>>332 >>333 >>334 >>335 >>336
Act9:伝説/始祖VS偽龍/偽神
>>337 >>338 >>339 >>340 >>341 >>342 >>343
Act10:伝える言の葉
>>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351
Act11:連鎖反応
>>352
『侵略世界編』
第八章:束の間の日常
Act1:揺らめく影
>>353 >>354 >>359 >>360 >>361 >>362
Act2:疑惑
>>363 >>364
Act3:ニューヨークからの来訪者
>>367 >>368 >>369 >>370 >>371
Act4:躙られた思い
>>374 >>375 >>376 >>377
Act5:貴方の為に
>>378 >>379 >>380 >>381 >>384 >>386
Act6:ディストーション 〜歪な戦慄〜
>>387 >>388 >>389
Act7:武装・天命の騎士
>>390 >>391
Act8:冥獣の思惑
>>392
Act9:終演、そして——
>>393
第九章:侵略の一手
Act0:開幕、D・ステラ
>>396
Act1:ウィザード
>>397 >>398
Act2:ギャンブル・パーティー
>>399 >>400 >>401
Act3:再燃
>>402 >>403 >>404
Act4:奇天烈の侵略者
>>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>411
Act5:確率の支配者
>>412 >>413
Act6:不滅の銀河
>>414 >>415
Act7:開始地点
>>416
第十章:剣と刃
Act1:漆黒近衛隊(エボニーロイヤル)
>>423 >>424
Act2:シャノン
>>425 >>426
Act3:賢王の邪悪龍
>>427 >>428 >>429
Act4:増殖
>>430 >>431 >>435 >>436 >>438 >>439 >>440 >>441 >>442
Act5:封じられし栄冠
>>444
短編:本編のシリアスさに疲れたらこちらで口直し。ギャグ中心なので存分に笑ってくださいませ。
また、時系列を明記したので、これらの章を読んでから閲覧することをお勧めします。
短編1:そして伝説へ……行けるの、これ
時系列:第一章の後
>>62 >>63 >>64 >>65
短編2:てめーが不幸なのは義務であって
時系列:第三章の後
>>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103
短編3:文化祭(と言えば聞こえは良いが要は唯のスクランブル)
時系列:第四章の後
>>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126
短編4:十六夜ノゾムの災厄な一日
時系列:第四章の後
>>149 >>150 >>153 >>154 >>155 >>156
短編5:恋情パラレル
時系列:第四章の後
>>157 >>158 >>159 >>160 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>173 >>174 >>175 >>176
短編6:Re・探偵パラレル
時系列:平行世界
>>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422
エイプリルフール2016
>>299 >>300
謹賀新年2017
>>443
登場人物
>>9
※ネタバレ注意。更新されている回を全部読んでからみることをお勧めします
オリジナルカード紹介
(1)>>96 (2)>>271
※ネタバレ注意につき、各章を読み終わってから閲覧することをお勧めします。
お知らせ
16/8/28:オリカ紹介2更新
- Act8:冥獣の思惑 ( No.392 )
- 日時: 2016/10/11 19:53
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
「……情けない、ですわね」
がくり、と倒れたドラドルインは既に息も絶え絶えだった。
最早、先ほどまでの巨大な魔力は失ってしまったようだった。
「結局、私は1人だった——でも、貴方は1人じゃなかった。それだけの違い、でしたのね」
消滅しかかっているからか、口元に自嘲の笑みを浮かべて、彼女は言う。
しかし——ホタルはすぐに駆け寄り、言う。
「そんなことは、無いです」
「……!」
「貴方は私、私が貴方なら——貴方も、1人じゃなかった。今ここに、私が居ます」
「……お人好しね。あそこまで痛めつけられたのに——何故、そんなことを言えるの」
「決まっているじゃないですか」
ドラドルインの手を握って、彼女は言った。
「……貴方も元々は、私の一部。たとえ、それが私の忌むべき面だったとしても、放ってはおけなかったんですよ」
はぁ、と鋼鉄の光器は息を吐いた。
「私は自分が嫌いでした。でも、それだけじゃダメだったんです。私が拒絶すれば、貴方も拒絶する。でも、私から近づけば貴方も近付いてくれるはず。そう思ったんです。良い自分も、悪い自分も、全部ひっくるめて私なら——やっぱり、向き合っていくしかないから」
『ワシもそうだ。逃げられんモンから、いつまで逃げても仕方ない。何せ”自分”からはどうやっても逃げられんじゃろう。そんなことに、何百年生きていても気づかんかったとは、ワシもまだまだじゃ』
「……そう、か」
「こんな形じゃなければ、出来れば戦いたくはなかった。でもドラドルイン、貴方が望むなら——」
そう、彼女が言いかけたその時だった。
ドラドルインは、その手でホタルを突き飛ばす。
とても強い力だった。
そのまま彼女は壁に叩きつけられる。一瞬、意識が飛びそうになった。激しい痛みが襲い掛かるが、幸い頭は強く打ったわけではなさそうだ。
慌ててハーシェルが駆け寄った。
『ホタル!?』
と、呼びかける間もなくだった。
ドラドルインに、漆黒の弾がぶつけられ、大きな悲鳴と爆発音が響いた。
痛みに顔を歪めていたホタルも、思わず目を開ける。
そこには——ノアと、ケルスの姿があり、既にドラドルインの影も形もなかった。
「いやぁ、お疲れー淡島ホタル」
『やれやれ、本当に手間取ったわね』
ホタルは、驚きで目を見開く。
ノアの手には——漆黒のオーブが握られていた。
「ほら、ケルス。お待ちかねの」
『フフッ、これが楽しみだったのよ』
「ノア——!!」
「ホタル、大丈夫か——!?」
声がした。
目をやると、そこにはヒナタとノゾムの姿があった。
「おっと先輩。こっちは今、終わったところですよ。残敵を黒鳥レンと如月コトハ、武闘フジに任せて、追いかけてきたんですねえ」
「ノア、テメェ、何考えてんだ!? 何で、此処に!!」
「何って——不良品の精一杯の活用ってやつですよ」
いけしゃあしゃあと言うと、ノアは続けた。
また、彼女は”不良品”と言った。恐らく、ドラドルインのことで間違いないが、無邪気な笑みには漆黒の禍々しい意思を感じた。
「私のケルスは——というか、ひょっとしたら英雄自体がどうかは知りませんけど、弱ったステラアームドにオーブ化することで、自身のステラアームドの強化の”餌”に出来るんですよ」
「え、餌、だと……!?」
『それだけではないな……!!』
唸るように、ハーシェルが言った。
彼の語気には明らかな怒りを感じる。
『ヌシ、ホタルをさっき狙ったじゃろう——!! ドラドルインがホタルを突き飛ばさなければ、ホタルもアレに当たっていた!!』
「あー、それですか。特に気にしてなかったですね。別に、どうなろうが”どうでもよかった”ですし」
『なっ——!!』
全員の視線が、怒りを帯びたものに変わる。
余りにも薄情なノアの言動に、失笑を隠せない。
「言って今まで助けたのはこの為ですし。ぶっちゃけ、闇のステラアームドが活動している以上は、手段を選んでる暇なんか無かったんですよねー。ま、そのあとはどうなろうが関係なかったですけど」
「ッ……景浦ノア、テメェっ!!」
地面を蹴って、拳を振り上げたのはノゾムだ。
さっきまで友好的に振る舞っていたのが一転、自分たちを利用したばかりかホタルを切り捨てたことに怒りが怒髪冠を衝いたのだ。
そのまま彼女に殴りかかるが——ケルスが障壁を貼ったことで、阻まれてしまう。
「お前、よくも、よくもオレ達を、ホタルを——!!」
「十六夜ノゾム、熱くなりすぎるのは貴方の悪い癖だよー? 水使いの癖に、お笑いってもんだよね。あ、そうそうさっきの話の続きだけど、武器ってのは道具なんだよね結局。ステラアームドもそう」
薄ら笑みを浮かべながら彼女は語った。
彼女が不良品というステラアームドは、主を乗っ取り、感情を持つ者達であるが——
「感情を持った道具は要らない。それは間違いなく不良品。ま、でもただゴミのように捨てないのは、私の優しいところだよねー。こうして、ケルスの優秀なステラアームドの一部となるんだから」
そういうと、彼女はさっきのオーブをケルスに放った。
それを彼女が噛み砕くと——デッキケースの中のカードが黒く光る。
「おほっ、大当たりぃー。これは帰ってからが楽しみだなぁー。あ、それと君。好い加減うざいよ」
言うと、ノアの障壁から紫電が迸った。
そのまま感電したノゾムは、地面に転がる。慌ててヒナタ達が駆け寄るも、ショックで気絶しているようだった。
「ノア、なんでこんなことを——お前、そんな奴じゃなかっただろ!?」
「はぁー、うざいんですけど、先輩。それ、結局あんたの妄想ってモンですよね。過去の私を今の私に当て嵌めるとか、やっぱムカつきますよ、あんたって人間は」
「お、お前——!!」
「ま、先輩方もこうやってスクラップの処理の仕方を学べたことですし、win×winってことで良いでしょ」
「……不良品、なんかじゃない……!!」
声を上げたのは、ホタルだった。
呻くように小さな声で、彼女は精一杯声を絞り出す。
「確かに、敵対してしまったかもしれない、私と成り替わろうしていたかもしれない——だけど、感情を持って、ドラドルインは生きてた!! それを、不良品呼ばわりするなんて——否定するなんて、私が許さない!!」
「はぁー、助けてやったのにその態度。最初っから、貴方見ててうざかったんだよね。変にうじうじしてるし、やたらとお人好しが過ぎるし——昔の私を見てるみたいで、反吐が出るよ」
「よくもまあ言えたもんだな、どうでもいいなんて言っておいてよ!!」
「それとこれは別でしょー」
語気を強めていったノアは——ケルスのカードを掲げる。
「でも、こっちにも目的ってもんがあるんだよねぇ! 貴方達にも無関係じゃないんじゃないかな——《死神博士》の事については——!」
「死神博士!?」
ヒナタは驚いたような声を上げる。
それはかつて、アヴィオールを傀儡にして動かしていたという男のことだ。それを何故、彼女が知っているのか。
「ケルスはね。元々、そいつを倒す為に、元居た世界からここに送られてきたわけ。奴を倒すには普通のステラアームドじゃ、不可能。だから、より強いステラアームドが必要なわけよ」
『私達の邪魔はしないわよね。まあ、こっちはこっちで勝手にやらせてもらうけど、調子に乗ってるなら容赦はしないわ』
「てわけでせんぱーい。また、会いましょう。今度は世界で——それと、淡島ホタル。貴方もね」
言った彼女は——そのまま、忽然と姿を消してしまったのだった。
何かの呪文を使ったのだろうが——最早、ヒナタは追いかける気力もなかった。
「ノア、なんで——!!」
ノゾムを抱えながら、譫言のように呟くヒナタ。変わり果ててしまった自分の後輩を前に、失意を隠せない。
そして、疲弊しきってはいたものの、ホタルも目の前で起きた出来事に衝撃を隠せなかった。
ドラドルインは——彼女は、最後の最後で、ケルスの攻撃からホタルを守った。
「……ドラドルイン——最後は、私を庇ってくれたんですよね」
『……ホタル。そうだ。あいつは最後の最後で、自分の役割を全うしたのだ』
「——分かり合えたかもしれないのに——どうして——!!」
ぽろり、と鉄の床に落ちた涙は——とても、熱かった。
「……許せない。人も、クリーチャーも、ゴミ呼ばわりするあの人だけは——先輩の思いを踏み躙ったあの人は絶対——許さない……!!」
息を荒げながら言ったホタルは——そのまま、意識が暗転した。
体の力が抜け——それ以上は何も覚えていない。
- Act9:終幕、そして—— ( No.393 )
- 日時: 2016/09/25 23:04
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
どうやら、武闘財閥のフジのオフィスのソファに寝かされていたらしい。
目をこすって起き上がると、お通夜のような雰囲気の5人が辛気臭い空気を漂わせてミーティングしていたため、何があったのかは想像に難くなかった。
「……なあ、ノゾム。俺、後輩にあそこまで嫌われるなんて……何がいけなかったんだろうな。アレか? グラサンか? グラサンがやっぱダメだったのか?」
「毎度毎度ながらグラサンを原因と断定する理屈が理解出来ないんすけど」
「好い加減察してやれ。傷心状態のこいつに何を言っても無駄だ。直に戻る」
「正気に戻りなさいヒナタ、ノア達からそのグラサンを貰ったんじゃないのよ」
「……ああそうだけど……」
机に突っ伏し、心がぽっきり折れたらしいヒナタは言葉にならない呻き声を上げていたのだった。
「あ、あの」
ふらっ、とよろめきながらも起き上がってきたホタルに、全員注目した。
ヒナタも、起き上がり、
「ホタル、もう大丈夫みてーだな」
「ハーシェルが、打撲痕とか治してくれたから、後でお礼言っときなさいよ?」
「まあ、それにしたってホタル。今回は俺の後輩が迷惑を掛けたな。本当にすまなかった」
申し訳なさそうに謝るヒナタ。
しかし、やったのはノアであって、彼ではない。彼は何も悪くないのだ。
「ノゾムも、だ。改めて謝る」
「そ、そんな。ヒナタ先輩が謝ることはありませんよ!」
「悪いのは、あのノアっすよ! まあ、突撃したオレも自業自得って感じだけど……先輩の思いを踏み躙るような奴、絶対に根性を叩き直してやらねーと気が済まねえし!」
『そーだよ! 絶対に、許せないよね!』
「……俺は最初、久々にあいつに会えて嬉しかったんだ。だけど、あいつは外見だけじゃねえ。優しかった中身も——変わっちまってたことに、俺は最後まで見抜けなかった」
「先輩は、自分を責めないでください。私は今回の件で、ハーシェルの新たな力を得ることが出来ただけじゃない。色んなことを学べました。だから——決着をつけましょう! 絶対に、いつか!」
確かに、此処で沈んでいる場合ではなかった。
既に、決戦の舞台であるD・ステラの開催日は近付いている。
そこで、アメリカチームにいるノアと戦えば——何か分かるかもしれないのだ。
「今回の件、僕にとっても無関係ではないらしいな」
「レン……!」
「アヴィオールの仇敵・死神博士を、その少女は追っているらしいじゃないか。僕としては見過ごせない。その死神博士——彼女に倒される前に、僕達が倒す」
『……奴だけは、この手で。この世界に、まさかいるとは思いませんでしたが——これもまた、運命でしょう』
静かな怒りを見せながら、レンは言った。
自身を傀儡としたアルゴリズム——その根源たる死神博士を倒すことは、レンとアヴィオールにとって、邪悪龍に並ぶ優先順位となっているようだ。
「ま、そういうわけだ。それぞれに、やるべきことが出来ている——もうじき、D・ステラの対戦カードも決まる」
「世界への、そしてその先への戦いは、もう始まってる——何なら、猶更頑張るしかないっすね!!」
「……はいっ!」
こうして。
それぞれのやるべきことは決まった。
優勝を目指して勝ち抜いていけば、いずれアメリカチームと当たることもあるだろう。
その時に決着をつければいい。
——私達に出来ること——それを考えないと。ハーシェルと一緒に、強くならなきゃ……! 決着を、つけるために!
——色々因縁抱えてってけど、今度の世界の旅で絶対に清算してやる……邪悪龍も、そして死神博士も、もう放ってはおけねー!
——死神博士——奴がどういう男なのか、僕もアヴィオールもよくわからない。しかし、必ずこの手で、奴は討ち取る。
——ノア——あいつが何をしようとしてるのか、嫌な予感がする……勝たねえと、とにかく!
——そうか。もうすぐD・ステラが始まる——あたしも、ヒナタに負けないくらい、もっと強くならなきゃ!
——ガキ共の目が変わった……覚悟完了、もう気持ちの面で何も俺様から言うことはねーな。
それぞれが見据えるは、別々の星。
与えられ、掴み取った星座の力を手にし、彼らは——決戦への決意を固めた。
***
「……ねえ、ハーシェル」
『何じゃ?』
部屋に寝転ぶハーシェル。もう、いつもの子馬の姿に戻ってしまってはいたが、横たわる彼に体を擦り付ける。
「……私、今回の件で少し自分の事が好きになれた気がします。私は弱くて、調子に乗りがちで、一言多かったりドジだったり……でも、そんなところも全部ひっくるめて自分の事が好きになれたら——素敵かもしれないですね」
『向き合う事じゃな。誰にも嫌なところがある。だが、それだけではないのだ。もっと、物事の色んな面を見ねばならん』
「……ドラドルインも、最後は私のことを認めてくれたのかな」
『ホタルが、奴に心を開いたから、あやつもヌシに心を開いてくれたんじゃよ。他人に接する時も、”自分自身に接するときも”同じだと言う事。拒絶すれば相手も拒絶するが、好きになればその分相手も好きになってくれる。”自分”というのは、こんなにも素直なものなのだろうな。それにやっと、ワシも気付けた』
ひひん、と小さく鳴くと、ハーシェルはホタルに顔を擦り付けた。
「ハーシェル? 甘えたいんですか?」
『……馬鹿もん。そんなことを言うんじゃない』
「おじいちゃんですからね」
『ふん、失敬な事ばかり言いおって』
「嘘ですよ。ハーシェルの本当の姿、とっても若々しかったですよ。喋り方はアレだけど、ハーシェルはとってもかっこいいです」
『よく言うわい』
根がひねているので、褒められてもなかなか素直に受け取れないのだろう。
「ハーシェル。最初は、私もあのノアって人が許せませんでした」
『……そうか』
「だけど、あの人も何かを抱えているなら——それを分かち合えば、ドラドルインみたいに分かり合えるかもしれない。そのためにデュエマがあるんです。ノゾムさんが言ってました。魂と魂のぶつかり合いだから」
『本当にお人好しじゃ』
「ふふっ……」
『だが——ワシは、そんなヌシに惹かれたのかもしれんな。どうしようもなかったワシに、ヌシは居場所を与えてくれた。もう、自分の役割を放り出したりなんかせんよ』
「はい。私もです。ハーシェル、いつもありがとう」
そう言うと、ハーシェルは少し恥ずかしそうにそっぽを向いてしまう。
ああ。何故この少女は、こんなに純真無垢なのだろうか。
この少女の心は、自覚している以上に美しいのだ——
『——こっちこそじゃよ。いつもありがとう、ホタル』
カーテンを開いた窓から星を見つめる。
それは、これからの運命を示すように——とても明るく、光り輝いていた。
- キャラクター名館5:淡島ホタル ( No.394 )
- 日時: 2016/09/25 23:29
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
「私は今、”貴方に伝えたい”!! ”貴方を助けたい”って!!」
淡島ホタル 女
年齢:12
容姿:ショートボブに、左右の癖っ毛が特徴的な少女。華奢な体型であるが、活発に動き回るためか、弱弱しさはそこにはない。
性格:好奇心旺盛なゴシップガール。人見知りは無く、基本は誰にでもはきはきと物を言うが、逆に親しい相手だと大人しくなりがち。勢いで突っ走るタイプで、その場のノリに便乗しやすく、調子に乗ることもしばしば。
お人好しで、心配性な面もある。また、どんな逆境にも屈しない精神面の強さを発揮することがあるが、まだ未熟。一方で、自分に自信を持てない部分、またふり幅の大きい自分の精神に悩んでいる節がある。
解説:新聞部所属のゴシップガールだが、元々人見知りだったのを直そうとして多くの人と関わるうちに今の性格に。ノゾムのクレセントを追っているうちに、いつの間にか自分も星のカードの事件に巻き込まれることになり、中心人物としてノゾムについていくことに。そのノゾムにはかなり心酔している。
備考:鎧龍決闘学園一回生。スイッチを入れさせると、マスコ(ゴ)ミモードとでも言うべき高い煽りスキルを発揮するが、普段は良い子。
デュエリストとしての特徴:光単色のデッキを基本としており、小型クリーチャーを序盤に展開して相手の動きを封じ込めながらビートダウンし、中盤からシナジーを生かした強烈な一撃を食らわせていくことが多い。また、シールドに干渉する効果を持つカードも多い。
切札
・《支配の精霊龍 ヴァルハラナイツ》
・《聖霊龍王 ミラクルスター》
・《時の革命 ミラダンテ》
・《純白の騎光星 ハーシェル・シュヴァリエ》
・《天命騎龍王 ハーシェル・リダクション》
- クリーチャー名鑑5:ハーシェル ( No.395 )
- 日時: 2016/09/26 17:52
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
『向き合う事じゃな。誰にも嫌なところがある。だが、それだけではないのだ。もっと、物事の色んな面を見ねばならん』
ハーシェル 男
容姿:鎧を纏い、角を頭から生やした子馬という姿。所謂ユニコーンで一角獣。見た目こそ子供のようだが、実は魔力が足りない云々で、本来は成馬の姿をしている。瞳はトパーズに例えられる。また、2機の小型衛星を従えている。
性格:老練としていて落ち着いており、思慮深く、冷静。また、純潔を司る一角獣という種族だからか、とても忠心深く、誠実な性格。その一方で、根がひねているので、素直になり切れない部分もある。要するに一言で言ってしまえばおじいちゃん。ただし、怒らせればとても怖い。
解説:ユニコーンは純粋と怒りを司る。そのため、純潔を好み、不純を嫌う上に怒らせれば手がつけられないという。そのため、かつて仲良くなっていた女に裏切られたことで罠に嵌められ、怒りの余り集落を滅ぼしてしまう。また、自身もその際に死んでいる。この世界で眠っている間に精神が汚染され、暴走していたところ、ホタルに目を付けて襲い掛かるが、自身を優しく諭し、居場所を与えてくれた彼女に惹かれて忠誠を誓う。
心を読む力を持っているものの、負担がかかるのと、色々どろどろしているのであまり使いたくないらしい。
備考:高い再生能力を持ち、更にクレセントの鉄槌を受けてもびくともしないほどの硬度を誇る鎧を持つ。障壁を貼れば、ほぼ無敵。堅牢さは英雄でナンバーワン。
麟英雄 一角のハーシェル 光文明(7)
クリーチャー:ガーディアン/エンジェル・コマンド・ドラゴン 7000
W・ブレイカー
自分の他のクリーチャーは自分のシールドをブレイクすることが出来る。
ターンの終わりに、山札の一番上のカードを1枚シールドゾーンに置く。
マナ武装7--このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、マナゾーンに光のカードが7枚以上ある場合、次の自分のターンまで自分のシールドから手札に加えられる光のドラゴンは全て「S・トリガー」を得る。
解説:当初の姿。一風変わった能力を持ち、アグレッシブさを現している。
惨劇の一角星 ハーシェル・ブランデ 光/闇文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/ダーク・ナイトメア 7500
U・コア
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、超次元ゾーンからU・コアを持つステラアームド・クリーチャーをバトルゾーンに出しても良い。
相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出したとき、そのクリーチャーを破壊する。
W・ブレイカー
ブロッカー
解説:アルゴリズムに洗脳された際の姿。以前、集落を滅ぼした時のものと同じで、漆黒の体に黄金の鎧を持つ。
純白の騎光星 ハーシェル・シュヴァリエ 光文明 (7)
クリーチャー:ユニコーン・コマンド・ドラゴン 7500
U・コア
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、またはシールドゾーンにカードが置かれたとき、自分の場にステラアームド・クリーチャーが無ければ、超次元ゾーンからU・コアを持つステラアームド・クリーチャーをバトルゾーンに出しても良い。
天命マナ武装5—自分のシールドゾーンのカードが離れたとき、マナゾーンにエンジェルかジャスティスが5枚以上あり、このクリーチャーがタップしていれば、このターンこのクリーチャーのパワーを+4000し、アンタップする。
W・ブレイカー
ブロッカー
解説:ハーシェル・ブランデからの事実上のアップデート形態。2機の衛星で、あらゆるものを撃ち落す。これこそが本来のハーシェルの姿で、立派な成馬となっている。
- Act0:開幕、D・ステラ ( No.396 )
- 日時: 2016/09/30 00:11
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
『ええー、こちらアメリカ”ドリームワールドスタジアム”より中継を行っております。現在、D・ステラの各国の代表でもあるデュエリスト養成学校長がクジ引きによって、対戦カードを決めている最中です』
ドリームワールド。インベイト社のテーマパークであり、アメリカでもトップクラスの規模を誇る。
また、それだけではない。こうして、世界でも最大のホログラム展開装置を備え付けたスタジアムを有している。
此処で現在、各デュエリスト養成学校の校長による、クジ引きによる対戦カードの決定が行われていた。
今回のD・ステラ本選に参加しているのは32ヵ国、32校。それらがトーナメントによって鎬を削りあう。
『おーっと、日本代表・鎧龍決闘学院校長、瓜生崎氏がくじを引きました——そして、これで全出場校のクジ引きが終わった模様です!』
そしてしばらくして。
全てのくじが開かれる。対戦カードがどんどん埋められていき——鎧龍の名前もそこに刻まれた。
トーナメントの隣には——
『D・ステラ、日本代表鎧龍決闘学院の最初の対戦相手は——』
***
「……ノゾム。明日はいよいよ出国だな」
「ああ。じいちゃん、オレがしばらく帰って来ねえからって寂しがるなよ?」
「ふん……」
ぶっきらぼうに言った龍三は、溜息をついた。
この数か月。鎧龍に入学してからの間に、随分と逞しくなったと彼は思い返す。
以前、クレセントを知る者として武闘財閥からの説明を受けた時は半信半疑だったが、最早疑いようもない。
彼は世界に行き、また戦いに行くのだ。未知なる邪悪な存在と——
「……ノゾムよ」
「何だ?」
「……必ず帰って来い」
その言葉は余りにも重々しかった。彼は、事故で息子夫婦——つまりノゾムの両親——を失っている。
「分かってるよ。クレセントも一緒だ。じいちゃんを1人にはしねーよ」
『まっかせて! あたしがノゾムを守るから!』
「……うむ」
彼は小さく頷いた。
なあじいちゃん、とノゾムは言った。
「何か、今此処でこんなことを言うのもあれだけどさ——今までこの10年間——本当、ありがとな。じいちゃん」
「……ふっ、小童が素知らぬうちに大きくなりおって。泣き喚いてばかりじゃったのが、今じゃコレだ。全く、敵わん」
しわの刻まれた手で、ノゾムの肩を持つと、龍三はすっ、とその目を見据える。
「……この先、お前にはとても厳しい事が待っているやもしれん。いや、恐らくそうだろう。月神様に関わる事という以上はな。そして、日本から出た先の世界の強豪に立ち向かいに行くのだ。一筋縄では行かんことも多いはず——それでも挫けてくれるなよ」
「分かってる。オレはもう、1人でやんちゃしてた頃のオレじゃない。ヒナタ先輩、レン先輩、如月先輩、武闘先輩、そしてホタルにクレセント——沢山の大切な人が、この短い間に出来ちまった。その人たちの為にも、絶対に諦めたりなんかしないさ」
『ねえ、龍三。それに十六夜家の人たち——今まであたしを守ってくれたこと、本当に感謝してる。貴方達が居たから、あたしはノゾムと出会えたんだから。頑張ってくるからね!』
「……どうやら、大丈夫のようだな」
この10年間。
両親が死んでから、ずっと一緒だった祖父。
そして、自分を守ってくれた恩人。
ノゾムにとっても、クレセントにとっても龍三は掛け替えのない人だ。
「絶対、優勝して——邪悪龍もぶっ倒してくる! 世界で、オレがやったことを残してくるぜ!」
***
「兄ちゃん、まだデッキ組んでたの……?」
「おーう、ユウキ。兄ちゃんはぜってー勝たないといけねえ戦いに行くからな」
ドラポンと以前、一緒に撮った写真をデッキケースの中に入れ、部屋に入ってきた弟にヒナタは返した。
「もう明日早いんだろ……さっさと寝た方が良いってば」
「わぁーってるよ。ま、取り敢えずユウキ。俺がいない間、母さんのこと頼むぞ?」
「父さんも滅多に家に帰って来れないのに、兄ちゃんまでしばらく居ないんだから……てか、そういう兄ちゃんの方こそ大丈夫なの?」
家族には、クリーチャーの事も、D・ステラ出場の裏に隠された意図も話しては居ない。
全部背負い、全部隠して——ヒナタは戦いに挑むのだ。
「それに、俺には頼りになる仲間と後輩がいるんだ」
「……あっそ。ま、兄ちゃん案外泣き虫だし、ぜってー1人じゃ無理だろーな、世界で対戦するなんて」
「おい待て、泣き虫とは何だ」
「……ま、母さんも、僕も応援してるし。絶対負けないでよ」
そういうと、彼は部屋から出て行った。
——応援している、か。
ならば、猶更頑張らないといけなくなった。
そうだ。自分たちを応援してくれる人たちのためにも——これからの期間の間、世界で全力で戦わなければならない。
『——ヒナタ。此処に来るまで、長いようで短かったな』
「ああ。邪悪龍の事も、コロナの事も、ノアの事も、そしてD・ステラの事も——全部、決着ってやつをつけねえとな!」
白陽の言葉に、ヒナタは頷いた。
彼らが何故この世界にやってきたのか。
そして、超獣界へ帰ったドラポン達とも決して無関係ではないはずの侵略者達。
全ての因果を、今こそ断ちに行くのだ。
「白陽。頼むぜ、今度も」
『ああ。私もお前と同じだ。どんな苦境に立たされても——我々はデュエリストとカード。2つが1つになれば、勝てない相手は存在しない』
***
「——この俺を呼び出して、何の用だ」
彼は訝しげに言った。
目の前にいるのは、黒服の男だ。名刺を差し出し、自分の身分を手短に説明すると、彼は話し出した。
「……君に来て欲しいのだよ。世界に、興味はないかね?」
「何を言っている? 俺は既に敗れた身——D・ステラは、俺のような人間には相応しくはない」
「はぁ。都大会優勝経験もある君の台詞がそれか——随分と落ちぶれたもんだね」
彼は押し黙る。
確かに、過去の自分の功績は今からは考えられない程輝かしいものであった。
しかし、それは破られることになる。
ある1人の少年の登場で——
「——本当に行く方法があると言うのか?」
「そうだ。君のような人材こそ必要だ。我々の持つこのカードさえあれば——暁ヒナタに勝つことだって出来る」
「……ヒナタに、か」
「悪い話ではないだろう? もし、協力してくれるのならば、今後の君の進学先も保証してやれる。君の夢に一歩近づくことになるんだ——」
黒服は言った。
彼の瞳を覗き込むようにしながら、その名前を呼ぶ。
「——焔クナイ君」
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