二次創作小説(紙ほか)
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- デュエル・マスターズ D・ステラ 【侵略世界編】
- 日時: 2017/01/16 20:03
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
【読者の皆様へ】
はい、どうも。二次版でお馴染み(?)となっているタクと申します。今回の小説は前作の”デュエル・マスターズ0・メモリー”の続編となっております。恐らく、こちらから読んだ方がより分かりやすいと思いますが、過去の文というだけあって拙いです。今も十分拙いですが。
今作は、前作とは違ってオリカを更にメインに見据えたストーリーとなっています。ストーリーも相も変わらず行き当たりばったりになるかもしれませんが、応援よろしくお願いします。
また、最近デュエマvaultというサイトに出没します。Likaonというハンドルネームで活動しているので、作者と対戦をしたい方はお気軽にどうぞ。
”新たなるデュエル、駆け抜けろ新時代! そして、超古代の系譜が目覚めるとき、デュエマは新たな次元へ!”
『星の英雄編』
第一章:月下転生
Act0:プロローグとモノローグ
>>01
Act1:月と太陽
>>04 >>05 >>06
Act2:対価と取引
>>07
Act3:焦燥と制限時間
>>08 >>10
Act4:月英雄と尾英雄
>>13
Act5:決闘と駆け引き
>>14 >>15 >>18
Act6:九尾と憎悪
>>19 >>21
Act7:暁の光と幻の炎
>>22 >>23
Act8:九尾と玉兎
>>25
第二章:一角獣
Act1:デュエルは芸術か?
>>27 >>28 >>29
Act2:狩猟者は皮肉か?
>>30 >>31 >>32 >>33
Act3:龍は何度連鎖するか?
>>36 >>37
Act4:一角獣は女好きか?
>>38 >>39 >>41 >>42 >>43 >>44 >>45
Act5:龍は死して尚生き続けるか?
>>48
第三章:骸骨龍
Act1:接触・アヴィオール
>>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55
Act2:追憶・白陽/療養・クレセント
>>56 >>57
Act3:疾走・トラックチェイス
>>66
Act4:怨炎・アヴィオール
>>67 >>68
Act5:武装・星の力
>>69 >>70
Act6:接近・次なる影
>>73
第四章:長靴を履いた猫
Act1:記憶×触発
>>74 >>75 >>76 >>77
Act2:龍素力学×龍脈術=3D龍解
>>78 >>79 >>80
Act3:捨て猫×少女=飼い猫?
>>81 >>82
Act4:リターン・オブ・サバイバー
>>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90
Act5:格の差
>>91 >>92 >>93 >>104
Act6:二つの解
>>107 >>108 >>109 >>110
Act7:大地を潤す者=大地を荒らす者
>>111 >>112 >>113
Act8:結末=QED
>>114
第五章:英雄集結
Act1:星の下で
>>117 >>118 >>119
Act2:レンの傷跡
>>127 >>128 >>129
Act3:警戒
>>130 >>131 >>132
Act4:策略
>>134 >>135
Act5:強襲
>>136
Act6:破滅の戦略
>>137 >>138 >>143
Act7:不死鳥の秘技
>>144 >>145 >>146
Act8:痛み分け、そして反撃へ
>>147
Act9:fire fly
>>177 >>178 >>179 >>180 >>181
Act10:決戦へ
>>182 >>184 >>185 >>187
Act11:暁の太陽に勝利を望む
>>188 >>189 >>190 >>191 >>192 >>193 >>194 >>195
Act12:真相
>>196 >>198
Act13:武装・地獄の黒龍
>>200 >>201 >>202 >>203
Act14:近づく星
>>204
『列島予選編』
第六章:革命への道筋
Act0:侵攻する略奪者
>>207
Act1:鎧龍サマートーナメント
>>208 >>209
Act2:開幕
>>215 >>217 >>218
Act3:特訓
>>219 >>220 >>221
Act4:休息
>>222 >>223
Act5:対決・一角獣対玉兎
>>224 >>226
Act6:最後の夜
>>228 >>229
Act7:鎧龍頂上決戦
Part1:無法の盾刃
>>230 >>231 >>232 >>233 >>234 >>235 >>236 >>239
Part2:ダイチの支配者、再び
>>240 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>247 >>248 >>250
Part3:燃える革命
>>252 >>253 >>254 >>255 >>256
Part4:轟く侵略
>>257 >>258 >>259 >>260 >>261
Act8:次なる舞台へ
>>262
第七章:世界への切符
Act1:紡ぐ言の葉
>>263 >>264 >>265 >>266 >>267 >>268 >>270
Act2:暁ヒナタという少年
>>272 >>273
Act3:ヒナとナナ
>>275 >>276 >>277 >>278 >>279 >>280 >>281
Act4:誓いのサングラス
>>282 >>283 >>284 >>285
Act5:天王/魔王VS超戦/地獄
>>286 >>287 >>295 >>296 >>297 >>298 >>301 >>302 >>303 >>304 >>305
Act6:伝説/閃龍VS獅子/必勝
>>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>320 >>321 >>323
Act7:青天霹靂
>>325 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>331
Act8:揺らぐ言の葉
>>332 >>333 >>334 >>335 >>336
Act9:伝説/始祖VS偽龍/偽神
>>337 >>338 >>339 >>340 >>341 >>342 >>343
Act10:伝える言の葉
>>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351
Act11:連鎖反応
>>352
『侵略世界編』
第八章:束の間の日常
Act1:揺らめく影
>>353 >>354 >>359 >>360 >>361 >>362
Act2:疑惑
>>363 >>364
Act3:ニューヨークからの来訪者
>>367 >>368 >>369 >>370 >>371
Act4:躙られた思い
>>374 >>375 >>376 >>377
Act5:貴方の為に
>>378 >>379 >>380 >>381 >>384 >>386
Act6:ディストーション 〜歪な戦慄〜
>>387 >>388 >>389
Act7:武装・天命の騎士
>>390 >>391
Act8:冥獣の思惑
>>392
Act9:終演、そして——
>>393
第九章:侵略の一手
Act0:開幕、D・ステラ
>>396
Act1:ウィザード
>>397 >>398
Act2:ギャンブル・パーティー
>>399 >>400 >>401
Act3:再燃
>>402 >>403 >>404
Act4:奇天烈の侵略者
>>405 >>406 >>407 >>408 >>409 >>410 >>411
Act5:確率の支配者
>>412 >>413
Act6:不滅の銀河
>>414 >>415
Act7:開始地点
>>416
第十章:剣と刃
Act1:漆黒近衛隊(エボニーロイヤル)
>>423 >>424
Act2:シャノン
>>425 >>426
Act3:賢王の邪悪龍
>>427 >>428 >>429
Act4:増殖
>>430 >>431 >>435 >>436 >>438 >>439 >>440 >>441 >>442
Act5:封じられし栄冠
>>444
短編:本編のシリアスさに疲れたらこちらで口直し。ギャグ中心なので存分に笑ってくださいませ。
また、時系列を明記したので、これらの章を読んでから閲覧することをお勧めします。
短編1:そして伝説へ……行けるの、これ
時系列:第一章の後
>>62 >>63 >>64 >>65
短編2:てめーが不幸なのは義務であって
時系列:第三章の後
>>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103
短編3:文化祭(と言えば聞こえは良いが要は唯のスクランブル)
時系列:第四章の後
>>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126
短編4:十六夜ノゾムの災厄な一日
時系列:第四章の後
>>149 >>150 >>153 >>154 >>155 >>156
短編5:恋情パラレル
時系列:第四章の後
>>157 >>158 >>159 >>160 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>173 >>174 >>175 >>176
短編6:Re・探偵パラレル
時系列:平行世界
>>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422
エイプリルフール2016
>>299 >>300
謹賀新年2017
>>443
登場人物
>>9
※ネタバレ注意。更新されている回を全部読んでからみることをお勧めします
オリジナルカード紹介
(1)>>96 (2)>>271
※ネタバレ注意につき、各章を読み終わってから閲覧することをお勧めします。
お知らせ
16/8/28:オリカ紹介2更新
- 短編5:恋情パラレル ( No.167 )
- 日時: 2015/09/26 21:35
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 7hpoDWCB)
ヒナタとメルのデュエルが始まった。
先攻1ターン目。早速メルは今置いたマナをタップし、クリーチャーを呼び出す。
「《愛恋妖精 ミルメル》召喚……。効果で、ターンの最初にカードを引いたプレイヤーは手札からマナゾーンにカードを置いても良い」
愛恋妖精ミルメル R 自然文明 (1)
クリーチャー:スノーフェアリー 1000
プレイヤーがターンのはじめにカードを引いた時、そのプレイヤーは自分自身の手札を1枚、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
「え? 俺もマナにカード置いても良いの?」
「こくこく」
ぱちくり、と眼を開閉させたヒナタだったが、何らかの罠があることは違いない、と気を引き締める。
「愛は平等……等しく誰にでも与えられるもの」
「へっ、良いのかよ。勝っちまうぜ、俺」
「安心して」
静かに彼女は告げる。
「勝つのはあたし」
と。
ヒナタの頭に青筋が浮かんだ。
---------なーるほど……ちーっと調子に乗ってるみてーだな!
「ターン終了」
「へっ、何なら遠慮なくいかせてもらうぜ! 俺のターン、手札から《破壊者 シュトルム》をマナに置いて、さらに1枚マナをチャージ! 《一撃奪取 トップギア》を召喚してターン終了だぜ!」
---------とはいえ、手札が枯れるから運用は計画的にしねーとな……!
火文明単色のこのデッキは、かなり消耗が激しい。彼とて、無計画にマナを増やし、クリーチャーを展開することはできないのだった。
---------どっちにしても、次のターンで《ジェット・ポルカ》、そしてその次のターンに《ゴウ・ブレイク・ドラゴン》を出して、ジ・エンドにしてやる!
そう意気込むヒナタ。
しかし。
「あたしのターン。ドローして、《ミルメル》の効果で《デーモン・ハンド》をマナに。そして呪文、《妖精の裏技 ラララ・ライフ》をG・0で唱える」
マナが更に1枚増えた。《ラララ・ライフ》は、スノーフェアリーが場に居ればコストを支払わずに唱えられる呪文なのだ。
「そして呪文、《メビウス・チャージャー》」
「……あ?」
「効果であたしをマナに。チャージャーで、《メビウス・チャージャー》をマナに」
メビウス・チャージャー UC 自然文明 (3)
呪文
バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体選び、自分のマナゾーンに置く。
チャージャー
---------ちっ、やっぱりそこまで美味しくはねえか。
マナゾーンのカードをこれ以上増やせなくなり、ヒナタは内心舌打ちした。とはいえ、そこまで痛くはないが。
しかし、彼女の行動には不可解なものを覚えた。何故、自らシステムクリーチャーを置くような真似をしたのか、甚だ疑問である、と。
もっとも、彼女のマナは既に6枚とかなり豪華なことになっていたのだった。
「俺のターン! 《トップギア》の効果でコストを1下げて、《ジェット・ポルカ》召喚! ターンエンドだ!」
これにより、ヒナタは次のターンには《ゴウ・ブレイク・ドラゴン》による無限攻撃コンボを完成させることができるようになった。
しかし、次のターンをどうにか凌がねば。
---------敵のマナには、自然の他に闇と水もある……! 気をつけないと!
「あたしのターン」
ギラリ、と何かに睨まれたような感覚をヒナタは覚えた。
見れば、敵のマナゾーンのカードは既に7枚に------------
「7マナで呪文、《ロスト・ソウル》」
----------!!
悪寒が走った。次の瞬間、手札のカードが全て墓地へ叩き落される。
次のターンに出すつもりだった《ゴウ・ブレイク・ドラゴン》も含めて。
「あたしの効果を最大限に生かし、3ターン目に強力なハンデス・除去呪文を打つ……相手は大抵、ここから持ち直せない」
「くそが-----------!!」
完全にやられた。幾らマナがたまっていても、手札を一気に消し飛ばされているのでは意味が無いではないか。
「ターン終了」
「だけど、まだまだ持ち直せる!! 俺のターン、ドロー!!」
懇親の願いを込めて引いたカードは、《破壊者 シュトルム》であった。
-----------前言撤回、持ち直せるかぁぁぁーっ!!
とはいえ、相手も手札消費が多いのも事実。ここで下手に殴って手札を増やすのは愚の骨頂であった。
が、しかし。後々にやばいクリーチャーが出てきて対処を迫られても困る。どうせ相手のデッキ、スピードアタッカーはいないようだし、仕方なく《トップギア》と《ジェット・ポルカ》で攻撃することに。
「マナチャージ、ターン終了……」
「ふん。やっぱりその程度」
つまらなさそうに言った彼女は、更にマナをタップし、更なる呪文を唱えた。
「呪文、《クアトロ・ブレイン》。効果でカードを4枚引く」
クアトロ・ブレイン R 水文明 (6)
呪文
カードを4枚引く。
前言撤回。相手が手札もマナも有利をとってしまった。
単純かつシンプルだが、手札が4枚増えた。それだけのことである。それだけのことであるのだが……非常にまずい。
「お、俺のターン……!! 《禍々しい取引 パルサー》召喚! 手札はもうねぇから2枚ドローだ!」
「ふぅん?」
「タ、ターン終了……」
完全に主導権はメルにあった。
これはきつい。かなりきつい。はっきり言って勝てるか分からない状況である。
そこに更に、彼女は追い討ちをかけた。
「《超次元 ロマノフ・ホール》……! 効果で《時空の支配者 ディアボロスZ》をバトルゾーンに。そして、貴方はクリーチャーを1体選んで破壊しなければならない」
超次元ロマノフ・ホール R 闇文明 (7)
呪文
相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
コスト10以下の闇のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
時空の支配者ディアボロス Z(ゼータ) SR 光/水/闇/火/自然文明 (10)
サイキック・クリーチャー:ワールド・コマンド 9000
E・ソウル
ブロッカー
このクリーチャーは攻撃することができない。
相手のクリーチャーの能力によって、相手がバトルゾーンにあるクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。
覚醒−自分のターンのはじめに、バトルゾーンまたはマナゾーンから自分のカードを3枚選び、山札に加えてシャッフルしてもよい。そうした場合、このクリーチャーをコストの大きいほうに裏返す。
「教えてあげる-----------私達スノーフェアリーの召喚術が如何に優れているかと言う事を」
- 短編5:恋情パラレル ( No.168 )
- 日時: 2015/09/27 13:45
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 7hpoDWCB)
「くっ……! 《パルサー》を破壊だ!」
《ロマノフ・ホール》の効果で、ヒナタは場数を減らさなければいけなくなる。
完全にまずいことになった。此処で、このブロッカーを突破し、一気に相手へトドメを刺さなければ、勝ち目は間違いなく無くなる。
「ターン終了」
「くっ、俺のターン……!!」
マナゾーンにカードを置いた彼は、チッと舌打ちをした。駄目だ。まだ、勝利への切札は来ていない。
「ターン終了……!!」
「あたしのターン」
成す術も無いヒナタ。このままでは、と焦燥を感じていた。
「あたしは戦う。アイスクリームのためなら、何でもやる---------!!」
次の瞬間、破滅の光と共に最凶の悪魔が覚醒した。メルのマナゾーンから3枚カードが墓地へ送られた、つまり覚醒条件を達成したのだ。
「覚醒、《最凶の覚醒者 デビル・ディアボロスZ》-------------さらに」
最凶の覚醒者デビル・ディアボロス Z(ゼータ) SR 光/水/闇/火/自然文明 (20)
サイキック・クリーチャー:ワールド・コマンド 23000
E・ソウル
このクリーチャーが攻撃する時、相手の光のクリーチャー、水のクリーチャー、闇のクリーチャー、火のクリーチャー、自然のクリーチャーを1体ずつ破壊する。
解除
Q・ブレイカー
これでは終わらない、と彼女は付け加えた。
超次元ゾーンが光り、そこから灼熱の業火が湧き上がる。
「《ディアボロス》を進化、超次元ゾーンより《超時空ストームG・XX》をバトルゾーンに」
超時空ストーム G(ゲンジ)・XX(ダブルクロス) SR 火文明 (20)
進化サイキック・クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド/サムライ 24000
超無限進化−コストの合計が20以上になるよう、自分のサイキック・クリーチャーを1体以上選び、その上に置く。
自分のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出した時、または覚醒させた時、このクリーチャーを自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
メテオバーン覚醒—自分のターンのはじめに、このクリーチャーの下にあるカードをすべて墓地に置き、その後、このクリーチャーをコストの大きいほうに裏返す。
Q・ブレイカー
「-----------!!」
言葉も出なかった。《ディアボロス》の覚醒をトリガーに、更なるクリーチャーが現れてしまうとは!
「次のターンでおしまい。ターンの始めに、メテオバーン覚醒で《超覚醒 ラスト・ストーム》になる。そして、ワールド・ブレイカーの上に攻撃時にコスト10以下のサイキックをバトルゾーンに出す化物と化す」
「成る程……こいつはやべえぜ……!!」
「さらに。《龍素記号Srスペルサイクリカ》召喚。効果で墓地から《ロスト・ソウル》を使用」
再び、ヒナタの手札が全て墓地へ叩き落された。
完全に退路を塞がれた。
「ターン終了」
此処まで。ジリ貧にジリ貧を重ねてきたヒナタであったが、流石にまずいと感じていた。
手札にこの状況を打破できる切札は眠っていない。
しかも、このターンで決められなければ、今度こそジ・エンド。
あんな大型クリーチャーの攻撃を食らえば、恐らく死ねる。余裕であの世へ直行できることだろう。
しかも、コスト10以下のサイキック・クリーチャーが全て出てくるなど、ヒナタのデッキのS・トリガーでは100%防ぐことが出来ないではないか。
「-----------冗談じゃねえよ」
「む」
「アイスだか何だか知らねぇが、こっちは仲間傷つけられてキレてんだよ!! こんなところでくたばってたまるかってんだ!!」
「ふん。あたし達はあの娘の押えつけられていた感情を目覚めさせただけのこと。それをとやかく言われる筋合いは------------」
ブチン、とヒナタの中で何かが切れた。
「無いだぁ!? ふざけんじゃねえぞ!! てめぇらの自分勝手な心で、俺の仲間の気持ちを踏みにじるんじゃねぇ!!」
ギッ、と正面の敵を睨んだ彼は、サングラスで眼を覆った。
激しく燃える熱い炎が、魂が、彼を突き動かしていた。
「俺のターンッ!!」
このドローに賭けるしか方法は無いのだ。
デッキに眠る切札。それを引くために彼は魂を燃やした。
----------コトハっ!! 俺はこいつを倒す!!
「ドローッ!! こいつで決める!!」
引いたカードを垣間見た彼は、この瞬間全てをこの1枚に託すことに決めた。
「《トップギア》進化!! コストを1軽減して、5マナで、こいつを出す!!」
「無駄だ----------火の進化クリーチャーに進化条件が易しく、尚且つそこまで強いクリーチャーはいない------------!!」
炎のマナを纏い、《トップギア》が天へと駆け上る。
そして、激しい炎の柱が空間を貫き、最強の龍を誕生させた。
「燃えろ!! 《エヴォル・ドギラゴン》!!」
戦場に降り立ち、機械の装甲に身を纏うは、ドラゴンを超えたドラゴンにして火文明の王だった。
「-------------!!」
「こいつはパワー14000のT・ブレイカー!! しかも、バトルに勝ったらアンタップするド根性の持ち主だ!!」
「と、T・ブレイカー……!? 6マナで、文明進化でそこまで強いの-----------!?」
エヴォル・ドギラゴン P 火文明 (6)
進化クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン 14000
進化−自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップする。
T・ブレイカー
驚く間もなく。一瞬でメルのシールドの残り3枚は吹き飛ばされた。
《ドギラゴン》の灼熱の業火が一瞬で全てを焼き尽くしたのだ。
まさにそれは、ヒナタの怒りそのものであった。
仲間を傷つけること。それは、彼の逆鱗に触れることに等しい。それを今更メルは痛感したのだった。
「ちょっと慎重すぎたな。いや、俺を、人間を侮りすぎたんじゃねえか?」
「-----------そ、んな----------!!」
「安心しな」
にやり、と最大限に意地悪な笑みを浮かべてヒナタは言い放つ。
「なーるべく痛くないようにしてやっからよー? なあ?」
-----------絶対加減するつもりない-------------!!
炎の鳥は突貫する。
主の勝利のため。
「《ジェット・ポルカ》でダイレクトアタック!!」
炎の鳥は突貫する。
主の怒りを叩き込むため。
- Re: デュエル・マスターズ D・ステラ ( No.169 )
- 日時: 2015/09/27 02:25
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: arA4JUne)
久々の休日で時間も有り余っているので、やってきましたモノクロです。
本当はもっと早くに来るつもりだったんですけどねー……授業開始、学際間近と、色々忙しくて。
まあせっかくの休日なのでね。これからは週一くらいでコメントできたらいいなと思ってます。まあ、土日に取材が入らなければ、ですけど。
と、前置きが長くなりそうなところで本編というか短編ですけど、どこまでコメしてたっけな……《テンザン》あたりか、よし。
結局この回は、ノゾムとクレセント回だったというオチになりましたか。何気にこれでレンの今までの不幸が取り払われたっぽいですが、どんだけ長いこと知らずに頭上にクリーチャー飼ってたんだよお前。気付かなさすぎだろ。
カードの話になりますが、《テンザン》は普通に軽量高打点のアタッカーとして楽しそうなんですよね。そちらの《テンザン》のデッキも、モノクロが作ったテンザンビートの参考にさせていただきました。具体的にはデメリットの消し方ですね。《ドレッド・ブラッド》なんて手もありましたか……まあ、モノクロが作ったテンザンビートの基本は《フォーエバー・プリンセス》でLOを回避しながら殴るデッキなので、そもそも墓地にカードが落ちないっていう自体が発生しましたが。
次いで、久し振りにオーロラの名前を聞いたもう一個の短編は、まあ、はい、そうですね、よくあることですね、うん、たぶん。
スノーフェアリーは普通に好きな種族なので、それがメインってだけで結構テンションは上がります。コトハがヒナタ好いてるなんて今更ですし、そこに付け込まれるなんてわりとどうでもいいんですが、とにもかくにもメルがいいキャラしてますね。アイスに釣られるメル可愛い。ちょっとダウナーというか、冷ややかな感じがわりと好みです。
そして、彼女について言及するレンもやっぱりいいですね……まあ、これは自分だけでしょうけど。かなり自分本意な意見になってしまいますが、やはりレンはこういうところが好きです。
わざわざ闇使いに転向したわけですし、その点も生かしてもっと頑張ってほしい所存です。
あと、ふと気になったのですが、ニャンクスのアスクレピオニスの魔方陣って、ギリシャ神話の名医、アスクレピオスからですかね。病魔に関するものらしいですし、たぶんそこが元ネタなのかな、と思ったのですが。
さて、ヒナタが機転利かせてコトハも正気に戻って、やっとデュエマ作品らしい流れになりましたが、今回はいつにも増してゴリ押し感があるというか、普通のデュエマやってる感が凄い。これぞビートダウン、みたいな?
《ラブ・エルフィン》なんか動き出した途端にサクッと片付けられますし、メルも切り札が出たところで普通に殴り切られますし、なんともまあ……
それでもこういう展開というか、デッキは嫌いじゃないですけどね。最近は整ったガチデッキよりも、粗さのあるジャンクデッキが無性に描きたくなるんですよね……どういうわけか。
コンセプトが一貫していないというか、特定のコンボやシナジーを考えずにカードを突っ込んで動かしたり、昔に廃れたような動きをちょっと真似てみたり、普段あまり使わないカードを活用してみたり、そういう意味では今回の対戦描写は面白かったですし、勉強になりました。
メルの方はマナ加速とドロースペル、妨害呪文でアドを取りながら超次元呪文に繋いで《ラスト・ストーム》でフィニッシュというデッキのようですが、ミルの方はどのように《ミルメル》を活用するのか……ほとんど使われないカードだからこそ、その活用法には興味がありますね。楽しみです。
ふむ、文字数もよくなってきたので、今回はこの辺にしましょう。
ではでは。
- Re: デュエル・マスターズ D・ステラ ( No.170 )
- 日時: 2015/09/27 16:42
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 7hpoDWCB)
どうも、コメントありがとうございます。
まあ、とりあえず短編4からですが、テンザンは平常時もデッキ内に潜伏したりあるいはレンに張り付いたりしていた上にステルス機能完備していたので仕方ないですね、はい。
《テンザン》のデメリットの消し方は、これ以外にも侵略なり何なりで色々あるのでどれにするか悩みましたが、結局これになりました。でも結局侵略者が目立っていたっていうね。何故だ。
スノーフェアリーは可愛いです。だから、ヒナタ達もちったぁ目を瞑る----------わけにはいきませんでしたはい、流石に。奴らの好き勝手にさせていたらこの小説消されますからね間違いなく。
アイスネタ結構好評だな……。加賀さんが間宮のアイスでキラキラするのと似ているんでしょうね、この辺は。というか自分って、こういうダウナー系をメインキャラにすることって少ないような。うーむ、どうしたものか。
というか、何で自分ってサブキャラの方に人気が偏る傾向が強いんですかね、おかしい。メルもこの短編限りの出番なのになぁ……。
レンはこれからもっと頑張って貰わないとですね。今回は本編に先駆けて少し活躍して貰いました。クール系ライバルポジの威厳を取り戻しつつあります。
ニャンクスの魔方陣の名前は間違いなくそれですね。蛇使い座の。
てか、アスクレピオニスじゃなくてアスクレピオスだったんですね、完全に某百科事典を読んだときに間違えていました。でももうこれで良いや、面倒くさい。
今回のデュエル、レンのときは尺カットだったからまだ良いとして、ヒナタのときは完全に間違えたんですよ。想定していた展開と思い込んでいたカードの効果が違っていたからというか。結果、ごり押し万歳みたいな展開に。マジですいませんでした、読者の皆様。
まあ、メインはコトハ戦ですし、これ終わらせてとっとと本編にもいきたいですし、こっちも執筆が楽しいです。
後、そちらに行けていなくて申し訳ない。コメントしないうちに話が進む進むからどっからコメしたものか……。
後、予定していた短編6は結局やめました。あんなんやってたら今年が終わってしまう。というわけで、本編に入ります。これが終わったら。
それでは、また。ありがとうございました。
- Re: デュエル・マスターズ D・ステラ ( No.171 )
- 日時: 2015/09/28 10:13
- 名前: Orfevre ◆ONTLfA/kg2 (ID: EYuxdBgO)
さてと、読ませていただきました。
パッと気になったのはDDZは山札へのバウンスであり、墓地送りなのはZZの方であるということ。
そしてメルは、アナ超次元ですか、アナとアイスとスノー(雪)、アナ雪ですか?(笑)
まあ、偶然か意図したものかあえて聞かないことにします。
それでは、簡潔にこの辺で
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