複雑・ファジー小説

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新任の養護教諭、香先生
日時: 2016/09/04 13:39
名前: 奈々化 (ID: G/k9CtSQ)

 こんにちは  または久しぶりな方もいるかもしれませんね。

 奈々化です。パソコンの調子がいいので、このたび再開することにしました。

 さて、同じ題名ではだめだということで、似ている題名で書かせていただくことにしました。内容も頭からまったく変えてしまったので、前作の小説の内容は忘れてください。
 
 また保健室ネタ?!と思われるかもしれません……ですが、またこれから宜しくお願いいたします。


Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.211 )
日時: 2015/07/22 15:38
名前: 奈々化 (ID: w0.JbTZT)

 ミニ花side

 (いつかな? ドキドキするー)

 火災ベルって、なんか、こう……頭の中で直接なるように、音が鋭く耳に入って来るんだよね。

 はっきり言って、あまり好きじゃない。

 2時に入り、五時間目もあと10分くらいで終わる。

 私は「この時間に鳴りそう」って誰かが言った時から身構えている。

 (早くしてー! やだー、この何とも言えない、待ち時間の遅さ!)
 
 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.212 )
日時: 2015/07/23 13:33
名前: 奈々化 (ID: w0.JbTZT)

 ミニ愛結side

 チャイムが鳴った。 五時間目が終わった。

 火災ベルが鳴らなかった。 

 土江先生が教室を出た後、教室はざわざわし出した。

 話題は皆揃って、避難訓練についてだ。

 「次、鳴るかな?」

 「どうせなら、七時間目に鳴ってほしい」

 「そのまま部活行けるしね」

 「体操服のまま、授業受けるのってあり?」

 「ダメでしょ」

 私はそんな会話を、背中で聞いていた。 自然と体操服の入ったカバンを強く握る。

 そして、体育館へと続く廊下を、早歩きで歩く。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.213 )
日時: 2015/07/24 10:50
名前: 奈々化 (ID: w0.JbTZT)

 ミニ香side

 「減ってない」

 私は、現在、ハンドソープの補充に回っている。

 ハンドソープは減っていないものの、石鹸は小さい塊になっている。

 (皆、石鹸で洗うなら、ハンドソープの意味ないな。 それに、泡立ちが悪いんだよねー、これ。 とりあえず、石鹸を追加で入れておくことにしよう)

 私はネットの中に、新しい石鹸を入れた。

 これで、三階から一階の洗面所はオッケーッと。 あとは、体育館の外にある洗面所だ。

 
 

 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.214 )
日時: 2015/07/26 17:05
名前: 奈々化 (ID: Z1Z7gKIK)

 愛結side

 今、私は講堂の壁から壁に向かって走っている。

 中で体育の日は、皆、体操の先にこれをする。

 「集合!」

 私が走り終えた頃、担当の先生が来た。

 「いつ、火災ベルが鳴るかわかりません。  なので、早めに出席を取ります。 一、二、三組で、欠席の人いますか?」

 「いませーん」

 「二組もいません」

 「三組もです」

 それぞれのクラスの体育委員が答えた。

 「よし、じゃあ、てきぱきと動いて、体操を終わらせましょう」

 先生の「間隔、開けてな—」の言葉に、皆広がって行く。

 「一、二、三、四」

 「五、六、七、八」

 皆で体育委員をまねて、体操する。

 と、足に痛みが走った。 私は、その場にしゃがみ込んだ。

 「どうした」

 先生がすぐに駆けて来た。

 そっか…忘れてた。 昨日の最後の試合で、足、捻ってたんだった。

 「だ、大丈夫です」

 「なら、いいけど。 一応、保健室行って来い。 動けそうなら、戻って来てもいいけど」

 「……はい」

 周りの女子は「何、何?」 「どうしたの?」とざわざわしていた。

 気のせいではない。 本当に、痛みを感じた……はずだった。

 でも、体育館を出て、すぐの廊下を歩き始めた時、不思議と痛みを感じなかった。

 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.215 )
日時: 2015/07/28 17:11
名前: 奈々化 (ID: Z1Z7gKIK)

 ミニ香side

 「終了」

 私は、体育館の洗面所の蛇口にかかっているネットに、新しい石鹸を入れ終えた。

 その場で伸びをした後、保健室に戻ろうと歩き出そうとした時、体育館から出て来た女子生徒とぶつかりそうになった。

 あわてて立ち止まった私の目に、その女子生徒は不自然に映った。

 (足、引きずってる)

 「ねえ」

 私は女子生徒に声をかけた。 女子生徒は立ち止まった。 でも、こちらを振り向こうとはしない。

 「足、どうしたの? 引きずって。 もしよかったら、保健s/」

 「大丈夫です!」

 女子生徒はそう叫んで、走って行ってしまった。

 (見間違えた? いや、まぁ、大丈夫って言うなら、いいか)


 


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