複雑・ファジー小説
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- 新任の養護教諭、香先生
- 日時: 2016/09/04 13:39
- 名前: 奈々化 (ID: G/k9CtSQ)
こんにちは または久しぶりな方もいるかもしれませんね。
奈々化です。パソコンの調子がいいので、このたび再開することにしました。
さて、同じ題名ではだめだということで、似ている題名で書かせていただくことにしました。内容も頭からまったく変えてしまったので、前作の小説の内容は忘れてください。
また保健室ネタ?!と思われるかもしれません……ですが、またこれから宜しくお願いいたします。
- Re: 新しい題名、発表します。 ( No.31 )
- 日時: 2014/08/10 11:14
- 名前: 奈々化 (ID: ODwEOXCF)
えっと、予想以上にスルーされてしまったのですが、募集の結果、2に一票入っていますので、2の新任の養護教諭、香先生にしたいと思います。タカリさん、ありがとうございます。
- Re:新任の養護教諭、香先生 ( No.32 )
- 日時: 2014/08/10 16:54
- 名前: 奈々化 (ID: ODwEOXCF)
「はあ」
香は、一人校長室に向かう足取りが重かった。安佐子の自己紹介が下手すぎたからだ。
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あ「ええと、私も先ほどここ、校長先生から先ほどご紹介をいただきました!みか……み、三神あ……安佐子です!こここ、国語を担当します。分からないとこあったら、全力でお答えします!以上で終わりますが、何か質問などありまs……ふぁ…ふぁ」
全員「!!!!!!」
い「まさか……」
か「はい、きっと」
あ「……クシュン!!! ゴ〜〜〜〜ン」
安佐子はくしゃみをした弾みで、マイクにおでこをぶつけたのだった。
全員「…………」
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あ「あー、恥ずかし〜」
か「こっちだって……でも、良かった〜。あんたが私と同い年なんて言わなくて。言ったらもうこの学校去るとこだった!」
あ「言わなくてもいずればれるよ……」
あ・か「……はあ」
い「まあまあ、あまり気を落とさずに……、この学校にいる間に、挽回(ばんかい)できますよ」
あ「……はい」
か「言い過ぎました」
い「いいえ。でですね、三神先生?」
池林が校長室のソファに、先に座った安佐子を見た。
あ「?」
い「ステージにいたとき、相当緊張していたようなので言いにくくて……、驚かないで聞いてくださいね?」
あ「は、はい……」
か「?」
い「今まで務めた学校で ”担任” の経験はありますか?」
あ「えーっと、一回だけ」
か「え!」
い「そうですか、なら安心です。教頭先生、私もう預かってましったっけ?」
し「あ、昨日、お渡ししたかと」
ちょっと失礼、と池林は何かを探し出した。一分後、ありましたと香たちに笑顔を向けて、またソファに腰を下ろした。
い「では、三年一組の担任をお願います」
あ「……えーーーーーーーーーー!!!」
安佐子の叫びが学校中にこだました。
- Re: 保健室にいる香先生 ( No.33 )
- 日時: 2015/05/18 16:10
- 名前: 奈々化 (ID: SSNg/Zhu)
「しっかりしろ、自分! しっかりしろ、自分!」
安佐子が保健室の前で香と別れて、早六分。 三年一組まで来たものの廊下にあった鏡で、身だしなみを整えていた。
「にしても、香ってば私を見て「全然変わってない!」みたいな顔しちゃって!背ぐらい伸びたての!」
と、だんだんと緊張が和らいできた安佐子は、いよいよ三年一組のドアの前に立った。そしてドアを開けて、一歩を踏み出した。
「はーい、皆さん席についてー」
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安佐子の入る前の三年一組
み「よっしゃ、また花と同じだ」
は「そんな喜ぶこと?」
み「うん! え、何? あんた嬉しくないの?」
は「あー、ごめんごめん。て、立ち直った?」
み「は?」
は「いや、その着n……あ、なんでもない」
(珍しーというか、こんなこと初めて。なんで落ち込んでたかも忘れているなんて……)
み「??? ま、そんなことはいいとして。今年、担任誰かな?」
は(んー、そう言われれば)
と、花が教室のドアを見つめていると、自然とクラスメイト達の会話が聞こえてきた。
「私、雨男(あめお)来ると思う」
「やだー、去年と同じ。代わり映えしないじゃん」
は「雨男? ……ああ!」
み「え?何??」
は「いや、青砥 晴男(あおと はるお)先生かな、って思って」
み「え、去年と同じ? つまんない」
は(同じこと言われてる! かわいそうな青砥先生……まあ、ちょっとは嫌な理由分かるけど……)
というのは、花以外のみんなも覚えているはず……青砥先生は「晴男」という名前で ”晴れ男” と書いて「はるお」なのだが、去年の徒歩遠足、防災訓練、体育祭等、外で行われる行事すべて、大雨になり、延期の連続だった。その一年間、風邪を引く人が絶えなかった。それらすべての共通点は、青砥先生が一番乗りで校庭に着いたことだった。
と、花がそんなことを思っていると「ねえ、廊下から何かぶつぶつ聞こえるんだけど」と壁際の席の女子が不安な顔で皆を振り返った。
すると、ドアが開いた。 途端、皆の顔がポカ〜ンとなった。
青砥先生のあだ名について、訂正しました。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.34 )
- 日時: 2014/08/14 16:33
- 名前: 奈々化 (ID: ODwEOXCF)
№33の題名、前のに戻ってしまってすいませんでした。
これからは気を付けます!
では、小説の続きを書いていきます。
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(な、なんで皆、ポカ〜ンとしているのだろうか? ま、まさかさっきの着任式での? あー、この一年何か覚悟しておいた方が良さそうだなー……)
安佐子は教卓から、生徒たちの顔を眺めた。そして、すぐ後ろの黒板を振り返り、チョークを握り、カツ、カツ、カツと、自分の名前を書いた。チョークを置いて、軽く手をはたき皆を振り返る。
「えー、今日からこの三年一組の担任を務めさせていただきます。三神 安佐子です。 これから皆さんのことをたくさん知っていけたらなと思っていますので、宜しくお願いします。」
そう言って、安佐子はお辞儀をした。そして顔をあげると、教室の隅に見慣れない姿が……。つい、見つめているとその人物は「は!」っと我に返った様子だった。その声に生徒たちも振り返る。
「えっと、副担任の青砥 晴男です。また一年宜しくお願いします。」
安佐子はお辞儀をした。すると、生徒たちの顔が歪んだ。中には、苦笑いで青砥を見ている生徒もいた。
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み「副担任か」
は「……この一年なんか不安」
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.35 )
- 日時: 2014/08/15 13:47
- 名前: 奈々化 (ID: ODwEOXCF)
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そのころ香は保健室の中に……まだ入っておらず……
「クソッ、くっ、んぐっと……だめか」
まだ保健室の扉の前で、鍵穴と格闘中。
「こんなタイプの鍵、見たことないからなー。 まあ、とりあえず深呼吸でもして落ち着こう」
香はいったん鍵を手に握りしめて、「スー、ハー」と深く息を吸った。そして「よし!」と鍵を差し込み慎重に回してみると ”カチャ”
っと鍵が開いた。
「あ、あんなに苦労したっていうのに」 拍子抜けだ。
香の悪い癖である。何事も一発で決まらない場合、焦る。 幸い誰もいなくてよかったと、胸をなでおろし、床に置いていた荷物を持ち中に入る。
「ケホ、ケホッ、ほこりぽいなー」
まあ、始業式なら仕方ないか。まあ、後で大掃除に来るだろう。でも、机の上や、棚を拭くぐらいしておこう。と、まあその前に。
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い「保健室の中に入っていただければわかりますが、資料が保管されている棚や、先生の使う机の引き出し、その他、治療に欠かせない薬品がしまってある棚にも鍵が掛かっています」
し「この鍵で開けてください。その鍵はずっと持っていただいて構いませんので、厳重に保管しておいてください」
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「大勢の前で作業するよりいいか」
香は池林から受け取った紙袋と、柴田に渡された鍵のうち一本を手に、出入口近くの棚に向かった。その棚は四つに仕切られていて、それぞれ上下にはたくさんのファイルが敷き詰められている。
(正直、どう詰めていいのやら……というか、まだ中をじっくり見てなかったな)
香はその場にしゃがみ込み、紙袋をあさり出した。
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