複雑・ファジー小説
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- 新任の養護教諭、香先生
- 日時: 2016/09/04 13:39
- 名前: 奈々化 (ID: G/k9CtSQ)
こんにちは または久しぶりな方もいるかもしれませんね。
奈々化です。パソコンの調子がいいので、このたび再開することにしました。
さて、同じ題名ではだめだということで、似ている題名で書かせていただくことにしました。内容も頭からまったく変えてしまったので、前作の小説の内容は忘れてください。
また保健室ネタ?!と思われるかもしれません……ですが、またこれから宜しくお願いいたします。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.91 )
- 日時: 2014/11/25 21:20
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
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(なんか、お尻が冷たい?)
花は閉じていた目を開けた。 なんか、場所が違う気がして、キョロキョロしてみる。
(というか、私は今どこに座って……え、今私、座ってるの?)
花は下を見てみる。
(足が浮いてるし、背もたれの無い椅子ってどういうこと? え、背もたれが無い?!!!)
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思いついたから、書いてみました。
短くてすいません!
また明日頑張ります!
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.92 )
- 日時: 2014/11/26 22:03
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
「何をキョロキョロしてたのかな?」
花が顔を上げた先には、能登がニヤニヤと笑いながら立っていた。
「あ、そっか。 君を気絶させてそこに運んだから、わからなくて当然か」
能登は花に近づき始めた。
花は、能登が何をしようとしているのかわかった。
背に壁が無い=近づいてくる人に落とされる
ああ、私の一生はここで終わるのか。花は本気でそう思った。
涙の膜でぼやける視界……
は(怖い…怖いけど……今年の修学旅行、京都でめっちゃ楽しみにしてるの。 確かに、能登には辛い思いをさせたけど。 こんなところで、殺されるわけにはいかない! それに、芳樹君だってお父さんのこんな姿、見たくないはずだもん!)
でも……
「助けて」
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(え?!)
安佐子は聞こえた声に耳を疑った。でも、あの声は古志野さんだ!
隣に立つ香に、何とか伝えられないかなー?
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だんだんとクライマックスに近づいてきています!
いろいろと、ありがとうございます!
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.93 )
- 日時: 2014/11/30 14:22
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
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花は、能登が迫ってくるという恐怖に襲われながらも、疑問に思うことが一つ。
「いつ私の机に、あの紙を置いたんですか?」
その日、花は保健室の掃除から返ってきた花は、そのことについてクラスメイトに聞いて回っていた。でも、その日一番最初に来た、本居菜月に聞いても、誰も見なかったと言っていた。
能登はニヤッと笑い「ちょうど、その日は深夜の校内の見回りを任されていたんだ」と言った。
なるほど。
の「まあ、それを任されていなかったら、誰よりも早く学校に来るつもりだったけど」
は「なるほど、ようやく納得できました」
の「それは良かった。 ところで、どうだったね? あの漢字プリントのマスは全部埋まったかね?」
は「いいえ。 電子辞書もないし、紙の辞書で探す時間もなかったので」
の「そうか、残念だな」
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(さっきから、安佐子がしつこくこっちを見てるって、気づいてはいるんだけど)
「横田先生。保健室の鍵、開けてください!」
「貧血でしょうか? 倒れていたんですよ!」 そう言って一人の女子を抱え、その後輩と見える女子が近づいてくる。 香は、二人のブレザーについているバッジを見る。 抱えられている女子は三年生、抱えている女子は二年生。
(まさか三年生の子、安佐子のクラスの子じゃないか?)
安佐子はまだ香を見ていた。
(怖い!!!)
香が安佐子に対して、初めて抱いた恐怖心だった。
「あ、ごめんね!行こうか?!」
安佐子の別の心配に気付くことなく、香は二人の背中を押して、体育館を出た。
か「はい、どーぞ! ベッドに運んであげて」
後輩「はい、失礼します!」
後輩は、素早く先輩を寝かせた。 香はカーテンを閉めた。
「じゃあ。 開会式が終わったら、一度様子を見に来ようね」
そう言って、香が保健室の扉を閉めた時……
「ハハハハハー」と、甲高い声が聞こえた。
(なんか、あの人物に似ているような? もしかして! 古志野さん、予想以外に大変な状況なんじゃ?!!!)
「えっと、ごめんね。 先に講堂に戻っててくれる?」
香は屋上を目指して、階段を上がり始めた。
「え! あの! 横田先生はどこへ?」
そんな、後輩の叫びを背中で受けながら……
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こんばんわ、奈々化です。
今日はすごく長めですが、沢山の人に読んでいただきたいです。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.94 )
- 日時: 2014/11/30 14:20
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
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「ハハハハハー」
突然、能登は甲高い声を上げて笑い出した。 花は一瞬ビクッとする。
「まあ、いいんだ。 君の回答も、他の生徒たちの回答も見る前に、私はここで死ぬんだから」
能登は一歩歩み出て、花の顔に自分の顔を近づけた。 そして、ガッと目を見開き
「君を道連れにしてね」と、ニヤッと笑った。
落とされるとは思っていたが、道連れにしようとしている設定には驚いた。
「君が死んでも、僕が死んだことにはならないし。それに、君だけがあの世で芳樹に会えるなんて、ずるいじゃないか?」
能登は花の思いを察したのか、相変わらずニヤニヤとしながら見てくる。
「未遂に終わったら、どうするんですか?」
花は何となく聞いてみた。
「大丈夫。 一発で決まるさ」
そう自信満々に答えた能登が、手を花の両肩に置いた。
花はもうだめだと目を瞑った。 その時!
「遠野先生、何していらっしゃるんですか?」
聞きなれた声……それになんか落ち着く香り……ラベンダー?
花は目を開けて、能登を見た。 「チッ」と舌打ちした気な一の字に結ばれた口で、目は入口の方を睨むように見ている。
「あ、失礼しました。 能登先生でしたね」
能登は花の肩を強く掴み、コンクリートに背中から叩きつけた。 「ぐはっ」とてつもなく強い痛みが、一気に花を襲った。
「そういうあなたは、横田香先生でしたね」
能登は香に近づき始めた。
の「どうしてここに? もう、クイズ大会の開会式が始まってしまいますよ?」
か「そうですね。 能登先生はどうしてここに?」
の「いえね、池林校長がこの屋上からの眺めは最高だと何度もおっしゃるので。 やっといい時間が開いたと思い来てみたら/」
か「古志野さんがいたんです、とでもいうつもりですか!」
香は「ふっ!」と、長い脚を思い切り、能登の脇腹めがけて振り上げた。 能登は不意を突かれ、避けることもできず、衝撃で横に倒れた。
「まあ、そうですよね。 彼女を連れてきたのは、自分と一緒に死んでもらう為だ、なんて口が裂けても言えませんよね?」
香は、上体を起こした能登に近づく。 花も痛みを堪え、コンクリートに四つん這いになった。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.95 )
- 日時: 2014/12/01 17:39
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
「か、かお……横田先生?!」
花は、香先生と言いかけて、あわてて言い直す。
(やっぱり。 でも、三神先生は? もしかして、あの声が届かなかったのかな?)
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(うーん、逃げられたのも気になるんだけど。 なんで、香は戻って来ないの? 香と一緒に、本居さんを保健室に連れて行った子は、もう自分のクラスの列に戻って行ったし)
安佐子がそう思っていると「静かに! 全員、礼!」と、柴田の声が響いた。 皆一斉に上体をステージに倒す。
(あーあ、式始まっちゃった)
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