複雑・ファジー小説
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- 新任の養護教諭、香先生
- 日時: 2016/09/04 13:39
- 名前: 奈々化 (ID: G/k9CtSQ)
こんにちは または久しぶりな方もいるかもしれませんね。
奈々化です。パソコンの調子がいいので、このたび再開することにしました。
さて、同じ題名ではだめだということで、似ている題名で書かせていただくことにしました。内容も頭からまったく変えてしまったので、前作の小説の内容は忘れてください。
また保健室ネタ?!と思われるかもしれません……ですが、またこれから宜しくお願いいたします。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.76 )
- 日時: 2014/11/05 20:40
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
「死の危機が迫っている事を、本人に伝えるべきか?」
花は香に詰め寄るなり、疑問をぶつけた。安佐子はさらに首をかしげる。
あ「えっと……二人はさっきから、何について話しているの?」
か「何についてって,あんた何も聞いてないの?」
香にそう言われ、安佐子は花を見つめた。花は「ハ!」っと言って「これです!」っと持ってきた紙を、広げて安佐子に渡した。
あ「これって、私が香に奪われた紙?」
は「は、はい」(奪ってたんだ、その紙……)
「ううん!!」っと香は咳払い。奪ったのは本当らしい。
か「古志野さんはそこに書いてある、遠野昌先生が殺されると読んだの」
あ「え!それって、香の予想と違うよね?」
は「そうなんですけど……遠野先生の名前が暗号なんて、怪しいと思いませんか?」
あ「え!そうなの?」
そう安佐子の声が、保健室に響いたその時!
「どうなさったんですか?」
三人の視線の先には、遠野が立っていた。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.77 )
- 日時: 2014/11/08 13:41
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
「そうなのって、何がそうなんですか?」
遠野は、もう一度、誰にともなく聞き返した。
「いえ、何も」 答えたのは香だった。
そんな香を見て、安佐子も花も、うんうんとしきりにうなずく。「そうですか」と遠野も何とか納得したらしい。
か「えっと、遠野先生でしたっけ?どうかされたんですか?確かに、春になったとはいえ、まだ肌寒いですものね」
と「いえ、そうではなくて……僕のクラスの週番日誌、持ってないですか?」
か「あ、はい。持ってますけど?」
香は週番日誌を掲げた。
(なんで、持ってるの?) 花は素直にそう思った。
あ「すみません!あとでちゃんと返させますので!」
と「えっと、まだ使うんですか?」
香はこの時、ふと思った。本人にあの事を聞いてみては?っと。
か「いえ、ちょうどいいので、職員室に持って上がってもらってかまいませんよ。私も早く返した方が、気が楽ですので。失くしてしまうかも知れませんし」
そう言って、香はスッと遠野に週番日誌を差し出した。遠野は「はあ」と受け取ると「では」と保健室を出ようとした。が、そんな遠野を香は「あの!」っと呼び止めた。
と「な、何か?」
か「はい、ちょっと気になることが」
と「何でしょう?」
か「遠野先生は、能登正義って人をご存じではありませんか?」
は・あ(聞いた!!!) 安佐子と花は目を見開いた。
と「いえ、知りませんが?」
か「そうですか、すみません」
遠野は首をかしげて、頭を下げる香を見ていたが、すぐに「では」と保健室を出て行った。
あ「香、確信したの?」
安佐子は頭を上げた香に近づく。「うん、まあね」と香は椅子に座り直す。
そこで2限目開始のチャイムが鳴った。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.78 )
- 日時: 2015/06/06 10:52
- 名前: 奈々化 (ID: GlabL33E)
(なぜ、横田先生はこれを持ち出したのか?)
遠野は職員室に戻り、椅子に座った。
「あ、取り返せました?」 寺島が話しかけてきた。
と「ええ、用は済んだそうです」
て「? なんです?用って」
と「私もよくわかりませんが、戻ってきただけ良しにします」
て「そ、そうですか。そうですよね、うん、戻ってきただけ良しにしましょう」
「寺島先生、ちょっとこっち来てもらっていいですか?」 男の教師が遠くから叫んだ。「はーい」と寺島は椅子から立ち上がり駆けていく。
男教師「この定規、確か高野君のですよね?」
て「あー、すいません。また入ってましたか?」
男教師「ええ、ええ、ええ。まったく、彼は物を落とし過ぎです!入学してから毎日落としてませんか?」
て「すみません!」
男教師「よーく、話しておいておいてくださいね」
て「はい」
寺島先生について、新情報です。
実は、寺島先生は生活指導の先生……という設定です。
担任の経験はありません。
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.79 )
- 日時: 2014/11/11 15:56
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
な「起立! 礼!」 全「ありがとうございました」
今は11時45分。3時間目が終了した直後。
さっきまで教壇に立っていた先生と入れ替わり、安佐子がササッと教室に入ってきた。
花は椅子から立ち上がり、机を後ろに下げ始めた。下げ終えたところを「花、行こう」と仁井奈に誘われ、共に教室を出た。
(香、確信したの?)
花の頭の中で、不意に安佐子の言葉が蘇った。
(あの二人はまた、何について話してたんだろう……それになんで遠野先生のクラスの週番日誌なんか……)
は「うーん」
こ「何?また考え事しちゃって?」
は「いや、ホントどうしたらいいんだろうって思って」
こ「能登先生のこと」
花はうなずいた。思えばこの子には、私がまだ剣道部の部員だった時から、隠し事なんて通じなかったな〜。
花達はそれ以上、何も話さないまま、掃除場所である、保健室に着いた。
「はい」と仁井奈にほうきを渡され「うん」と受け取る。
(今は掃除の時間。ちゃんとしなきゃ!)
花は何とか気を取り直して、床を掃きはじめた。
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読者の皆様、こんにちは。 奈々化です。
毎度、文章がへたくそですいません。
ですが、これからも皆様に楽しんで頂けるように、頑張ります。
470人越え、ありがとうございます!!!
- Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.80 )
- 日時: 2014/11/11 20:48
- 名前: 奈々化 (ID: g8rCkVaa)
「花ー、お昼ー」
美羽はランチカバンを持って、花の机に向かう。でも、花はそんな美羽に背中を向けて、一言「ごめん」と言って教室を出た。
「ごめんって、花はどこで食べるのー?」
美羽がそう叫びながら廊下に顔を出した時、もう花は二階の階段を下りていた。そして一階に着くなり、すぐそばにある保健室のドアに手をかけた。
「失礼します!!」
花がそう言って声を張り上げると、ポカーンと口を開けた安佐子と香がいた。
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