コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 魔界の姫と白竜・黒竜
- 日時: 2014/08/15 16:15
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
悪魔と人間の日常を描いた騒ぎがありながらもアクションあり、シリアスあり、コメディありというエキサイティングな小説です。最後の最後まで読んでいただけたらうれしいです。
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- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(328) ( No.336 )
- 日時: 2015/12/10 12:22
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
僕はキーストッカーをみんなに見せた。
「なぜ、このキーストッカーがこんな形状になっているを説明するよ」
僕は1つ鍵を残して全部上にやった。
環奈が残した鍵を知恵の輪の理屈で取り出した。
「このキーストッカーは、警護が厳重だという見せかけに過ぎなかったんだよ。要するにこの知恵の輪が解ければ取り出し可能だってこと」
「それに、まだ証拠が残ってある」
篤はスマホの写真を見せた。
「この中に変わったものがあるんだけどこれが決め手なんだ」
「変わったもの?」
「スタンドの…傘の柄?」
怜子がスタンドの傘の柄の違いを見つけた。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(329) ( No.337 )
- 日時: 2015/12/10 22:26
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
「その通りさ。あの時窓を閉め忘れていたからスタンドも濡れてしまったんだ。だからどこかのスタンドと取り替える必要性があったんだ」
「このことをどう説明するの?あなたの部屋のスタンドがあの時のスタンドがあったこと。それでもまだ、自分は違うって断言できるの!?」
「…わかったわよ。そうよ、あたしがやったことよ」
「及川さん…なんで…どうして殺したんですか!」
零が問い詰める。
「お金よ。遺産が欲しかったのよ」
「遺産?」
「お金のためなんかで人殺しだなんて…」
「そんなこと言えるのは…あんたが苦労知らずのすねかじりだからよ!悴む手で体がボロボロになるまで苦労して働いたことある?嫌な男に媚びなきゃいけない屈辱を知ってるの?」
僕は今までそんな経験をした覚えがない。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(330) ( No.338 )
- 日時: 2015/12/11 14:44
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
身よりも誰もいない彼女が信じられるのは多分お金しかないのか…
どれだけ彼女の心が荒廃していたのかなんてわからない。
でもあのお金を、なぜそこまでして欲しかったのか?
「あのお金は、もともとあたしが受け継ぐものだった…」
「じゃあこのノートは山岡先生のじゃなくて…」
「そうよ…私のお父さんが書いたものよ!」
その話はこういうものだった。
彼女のお父さん、及川光一郎は対ロシアの貿易商で、仕事の暇を潰すためにこのノートを書いていた。
彼女はこのノートを読むうちに小説にしたいと考えていたようだ。
でも、ある時くらいから山岡先生が来るようになった。
彼はその当時は無職で、彼女のお父さんにお金を借りていた。
その時、彼はノートを手にした。
彼はノートの内容をかたっぱしから食いつぶした。
それであれ程の遺産を手に入れたのだ。
そのことを知った彼女は遺産を手に入れようと彼に近づいた。
以上が彼女の動機だ。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(331) ( No.339 )
- 日時: 2015/12/13 22:28
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
あの館も、数十億ともいえるような財産も、もともと受け継ぐべきだった。
でも、彼があんなの小説にならないなんて言い出さなけりゃ彼女の父がかかれるはずだったんだ。
彼女は何を思ったか、最後の最後、ナイフを手にした。
「ちょっと・・・もしかして・・・」
怜子はぎょっとした。
まさか・・・彼女は自殺するつもりで、ナイフを取ったのかよ!
「もう終わりよ・・・遺産も手に入らなかったし、もうこんな最悪な人生なんか・・・」
「もうやめて!」
「バイバイ、名探偵君と、名探偵ちゃん」
そういってナイフを首に突き立てた。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(332) ( No.340 )
- 日時: 2015/12/13 22:41
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
バラの花びらが散った。
「これで約束は守りましたよ」
え?
この声って、ジェームズ!?
「君がこの謎を解いた時点で、君の勝利は決まりました。確か、君が勝てば犯人の命は助けるって約束でしたよね」
「これって、あんたが仕込んだマジックだったのか?」
「及川さん、探偵に追い詰められたぐらいで自殺を選ぼうとするなんて冷血な犯罪者とは程遠い。あなたはたった今一度死んだ。あなたの内面をしっかり見つめなおすことですね。おや、霧も晴れたし、わたしはこれにて」
かーっ、とことんきざな野郎だな。
僕が思ったその瞬間、彼女は泣き出した。
確か警察の話によると、4年前の殺人は母親の復讐だった。
昔の自分の姿を見たんじゃないかな・・・
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