コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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魔界の姫と白竜・黒竜
日時: 2014/08/15 16:15
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

悪魔と人間の日常を描いた騒ぎがありながらもアクションあり、シリアスあり、コメディありというエキサイティングな小説です。最後の最後まで読んでいただけたらうれしいです。

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Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(150) ( No.156 )
日時: 2015/03/23 18:35
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

エレベーターの前・・・
「しかし学校にエレベーターねえ・・・随分しゃれてるもんだよ」
エレベーターの中に入った僕らは8のボタンを押す。
僕は生徒会室に行ったことがないからな・・・
「失礼します」
そこには高松先輩や坂出先輩がいた。
でも、何でか格好が体操服とちょっと変わってて・・・
「先輩・・・どうしたんですか?その体操服」
「いや、気にしないでください」
いやいや、それ気になってしまうんですけど。
あれ、奉仕委員長の宇多津先輩がいない。
「あの、宇多津先輩は?」
「さくらなら今、ゆりかの制服を洗いに行っていますわ。ところで、何の御用ですの、熊本君?その格好、どうしたんですの?」
やべっ、そういえば僕冬服だったな。
「何かあったんですか?」
坂出先輩の質問だ。
僕はこれまでの敬意を全部つぶさに話した。
「なるほど、あなたの知り合いのためにこんなことに。それにしても・・・女体の神秘、ですか」
「そうなんです。心当たりありますか?」
「ないわけではありませんが・・・私としてもやすやすと女子生徒を差し出すまねはしたくありませんわ。ですが、そう入っていられないのも事実。さくらが帰ってこないことには」

Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(151) ( No.157 )
日時: 2015/03/23 19:36
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

え、おいおいもしかして宇多津先輩が女体の神秘?
実際、6人兄弟の長女出し、相当な包容力もやさしさもあるし、雷も満足してくれそうなんだが・・・どうかなあ。
僕が考え込んでいるうちにコンコンとドアを叩く音がした。
「どうぞ」
僕は緊張感を持ちながらドアを開けると、そこには宇多津先輩がいた。
「ただいま、樹里奈、麗、少し時間がかかって・・・あれ、熊本君に阿蘇宮君?」
宇多津先輩は僕らの存在に気づいたみたいだ。
ちなみに、高松先輩の名前は樹里奈じゅりな、坂出先輩はゆりか、宇多津先輩はさくらなんだ。
「さくら、帰って来て早々悪いのですけれど、頼みごとよろしいかしら?」
「はい、わたしは奉仕委員長ですから。何でもどうぞ?」
「あなたに、一時的ですがこれを授けます」
そう言って一本の鍵を手渡した。

Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(152) ( No.158 )
日時: 2015/03/24 19:37
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

「マスターキー?」
「いったい何のために・・・」
「よく考えな。宇多津先輩は高等部の家庭科部の部長だよ」
「じゃあ、もしかして・・・」
「あなたに、お菓子を作ってもらいたいのです。品目は何でもよろしくってよ」
生徒会長の口元は楽しそうだ。
こんな窮地なのにどうして?
「え、いやでも、材料が・・・」
「経費はこちらで持ちます。すぐに作って頂戴?そうね、なるだけ強い匂いを放つのが望ましいですわ」
「わ、分かった」
「僕らが、宇多津先輩の援護に行きましょうか?」
僕はとっさにそんなこと言ってしまった。
「ええ、そうしてください」
「だったら僕が、生徒会長の援護をするよ」
ハックも僕に向かってさらりと言う。
「ありがとうございます」
ハックはこの部屋の壁に寄りかかって、腕を組んで罠にかかりに来ないか見張り、僕は宇多津先輩の護衛に行く。
「さあ、行きましょう。時間はぜんぜんありませんし」
僕は宇多津先輩を急かした。

Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(153) ( No.159 )
日時: 2015/03/25 21:52
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

僕と篤は2人で宇多津先輩とともに家庭科室に入った。
宇多津先輩はマスターキーで家庭科室の鍵を開けた。
ここにあったのは、ホットケーキミックス・卵・小麦粉。
これってもしかして・・・
「ドーナツの材料だ」
「これで、ドーナツを・・・?」
「お手軽だから、これかなって」
とまあこうしてメイド姿のままドーナツ作りを始めた。
さてこちらは生徒会長室・・・
ハックと光平は壁にもたれかかっていた。
「・・・しかし、1人だけ体操服姿か・・・なんか気まずいな」
「ああ、俺はユニフォーム姿だし、ハックは私服だしな」
「それを言うのなら宇多津先輩だってメイド服だよ」
「しかしお菓子を作ってくれって頼んだの、誰なんだ?」
「それってもしかして、給食委員長のことではありませんか?」
「給食委員長?」
「そう、鼻のよいお方なんですの」
「そうか。ああ、そういやずっと気になってたんだが、破軍の護衛役って何者なんだ?」
「ああ、末の妹ですか?」
「んん?」
「私の妹が、熊本君の妹さんの護衛役を務めてますの」
「なるほどね・・・ってお前は!!」
「どうかしました!?」
ハックの叫び声と同時に高松先輩が振り向く。
ギイとドアが開いた。
「お前は・・・雷!!」

Re: 魔界の姫と白竜・黒竜 ( No.160 )
日時: 2015/03/26 15:26
名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)

雷の小さな体が現れた。
ざっと140㎝だろうか?
「はじめまして、高松樹里奈、坂出ゆりか、僕が青竜院雷だよ、以後よろしく」
「ずいぶん学校を荒らした挙句、生徒に手を出しやがって・・・・」
「ところで女体の神秘、知らない」
「さあ・・・御存じ上げませんね」
「あっそ・・・」
ハックと公平が動きを止める。
「さっきの続き、ここでやろうか?」
「やめてください、そんなこと」
「やめろ長、ここでやりあうな」
長崎光平のニックネームは長である。
「だけど・・・」
「ここはダメだったな」
雷は消えた。
「くそっ、逃げたか!」
さて家庭科室・・・・
「作ったのはいいんですけど・・・生徒会長も、いったいこんな窮地に何考えてんだか・・・」
宇多津先輩も考え込んでいる。
と、そのときだった。


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