紫電スパイダー 紅蓮の流星 ◆vcRbhehpKE /作

第一話 夜蜘蛛には気をつけろ
・・・トランプ、ルーレット、麻雀をはじめ、多くの競技は賭博などの「裏」がある。
「表」のぬるま湯じゃ物足りない、もっと刺激的な勝負をしたい、一攫千金を狙いたい、
そんな気持ちが燻ぶるのはどの競技に於いても共通しているものなのだろう。
『あの戦争』を経て、今や世界を代表する競技となった「トゥルーズ」もその例の一つだろう。
俺の名は『黄河 一馬(こうが かずま)』。
金色の短髪。顔はまあいい方だと思う。ナルシストじゃねえぞ。
16歳にしてこの裏社会で裏トゥルーラーとして日々の食い物代を稼いでいる。
遊び半分でこの世界に首を突っ込んでいるやつらとは覚悟が違うんだよ。
何せ生活がかかっているし、何より俺には目的、もとい夢、否、野望がある。
相棒はハンドガンと片手用の剣。
お気に入りの服装は迷彩柄のズボンとTシャツ。
そして俺の能力【クリア】は「火炎の放出・操作」。
しかも黄色い炎だ。珍しいだろ?
そして今日も俺は『馬』を模した仮面を付けて、
闇夜、眼の前にそびえたつビルの階段を地下へと降りて
裏トゥルーズの店「パンドラ」の中へ入って行った。

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