紫電スパイダー  紅蓮の流星 ◆vcRbhehpKE /作



第?話「仮面の戦士達の胸中」#5



「死にたい」などと言う奴と俺で勝負になるわけがない。



だからこそアイツは強かった。

最初からそんなものは視界に無い、自身の渇望に忠実に動いているから。

だからこそ憧れた。

だからこそ俺も自身に忠実に生きてみようと思った。



「渇望」と「傲慢」、どっちが勝つのか見てみたい。



アイツとコイツ、どちらの「我」がより強いのか見てみたい。





だから俺はコイツについていく。

俺は「自分」がある奴に憧れるらしい。



第?話「仮面の戦士達の胸中」#6



いつの時代も、戦争は悲惨だ。



ある者は戦場で散り、ある者は襲撃により命を落とし、
ある者は飢えて死んでいき、ある者は「正義」の名のもとに裁かれ、



そしていつでも取り残されるのは身を守る術も知らぬ子供達ばかりだ。





俺はそんな子供たちを守らなければならない。

だからどんな手段を使ってでも金を稼ぐし、死ぬわけにはいかないし、

そして俺が死んだとしてもあいつらを守らなくちゃならない。