二次創作小説(新・総合)

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ナンバーズ8
日時: 2019/07/27 16:34
名前: いくちゃん (ID: ZIS7GPHN)

どうもいくちゃんです!
このお話はナンバーズの末っ子八期を主人公にしたお話のスピンオフです!
彼は長男・二に近い存在ですが、性格はほとんどを自分に入れております。
二の方も、ある程度自分の性格や考えを入れております。
あと彼にはちょっとした秘密が!
ナンバーズにちょいだしで出てきたあの人やこの人が、
一気にヒロインとして出てくるかも!
それでは始まり始まり!











僕はものすごく運が悪いと思っていた。
僕はみんなから嫌われていると思っていた。
僕はみんなより自慢できるものはないと思っていた。
そして、そんな僕を好きなってくれる人なんて、いるとも思っていなかった。
さらに、お兄ちゃん、お姉ちゃん達のような、ことになるなんて、
子の時の僕は、想像もしていなかっただろう。
僕を救ってくれた、僕を守ってくれた、僕を助けてくれた
そして、僕の気持ちを分かってくれた、
そんな人たちと過ごした僕の逆転人生のような人生!
その全貌を語ろう!

Re: ナンバーズ8 ( No.386 )
日時: 2024/03/13 22:19
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

384話・ホワイトデー(準備編)

それはホワイトデー前の金曜日の夕方

楓花「八期?」

八期「何?」

楓花「あんた、今年何個チョコレート貰ったんだっけ?」

八期「えっ?たしか、14日に希お姉ちゃん、零ちゃん、青奈、グレーテル、まっちゃん、渚、歩、恵、理珠、愛ちゃん、金、芹、子ちゃん、愛海ちゃん、八姫ちゃん、
   15日に明ちゃん、杏ちゃん、先生、義理としてエルさんにも貰ったかな?」

楓花「ハイハイ、19人に貰ったのね!分かったわ!お返しとか考えてるの?」

八期「チョコレートでも買おうかなって?」

楓花「本当になにも分かってないわね!」

八期「えっ?ダメなの?」

楓花「何か返そうと言う気持ちはOKだけど、渡すものにもちゃんと各々意味があるのよ!」

八期「そうなの?」

楓花「ちなみに、チョコレートだと、『あなたの気持ちをそのままお返しします』って意味よ!」

八期「どう言うこと?」

楓花「つまり、『あなたの想いには答えられません!』っていうお返しの意味に成るの!」

八期「そうなんだ・・・、知らなかった!」

楓花「だから、基本は飴玉を買えば良いけど・・・、ほとんど手作りよね?」

八期「うん」

楓花「あんたに手作りでお返ししたい気持ちがあるのなら、何か作るの手伝うわよ!」

八期「良いの?」

楓花「どうせ、あんた1人にやらせたら来年に成っても出来ないわよ!」

八期「うん、そうだね・・・」

楓花『自覚あるのね』

八期「でも、どんなのが良いの?」

楓花「クッキーだと、『友達』って意味になるから、失礼よね?バームクーヘンやマカロンは難しいから買った方が早いわ!でも、バームクーヘンならホールで1個3000円くらい、マカロンもそれなりにするからなあ・・・、そもそも1個じゃ物足りないし・・・」

八期「1個3000円だとお小遣い無くなるよ!」

楓花「むしろ借金よ!19人分なんてあんたの貯金崩さないと買えないわよ!」

八期「ムリムリ!」

楓花「そこは嘘でも『それでも買う!』くらい言いなさい」

八期「何作れば良い?」

楓花「少しは自分で考えたらどうなの?」

八期「考えたら今頃買いに行ってるよ!」

楓花「それもそうね」

八期「でも、買った後にあーだこーだ言われるから、買いに行きたくない!」

楓花「四美!」

四美「何?」

楓花「家でも作れる、ホワイトデーに渡せるお菓子何か無い?」

四美「家でも作れるホワイトデーのお菓子か・・・」

カタカタカタカタ・・・

四美「あっ、カップケーキなんてどう?」

楓花「良いわね、それで意味は?」

四美「『特別な人』だよ!」

楓花「尚更良いじゃない!カップケーキなら私も作ったことあるし、そうだわ!ついでに二や三氏達も呼びましょう!人数は多い方が早く終わる筈よ!」

お昼時

楓花「さあ、あんた達!今年も沢山貰ったそうね?」

二「沢山って、いつものメンバーだし、12個だし、内1個実姉だし!」

三氏「俺だって3個だけだぞ!四美除いて!」

楓花「まあまあ、どうせ返さないといけないんだから、今年はカップケーキ一緒に作るわよ!」

4人「ハーイ!」

八期「材料はちゃんとある?」

楓花「無かったら、2・3に買いに行かすから!」

二・三氏「俺らが行くの?」

楓花「力持ちと情報察知の良いのが何言ってるの?それにメインは八期のホワイトデーだから、居て貰わないと困るのよ!」

三氏「俺らついでかよ!」

楓花「八期、どんなカップケーキにしたい?」

八期「う~ん・・・」

楓花「あんたの好きな感じで良いのよ」

八期「良いの?」

楓花「そもそもカップケーキが嫌いな人を探す方が難しいわよ!よっぽど変な物入れない限りは生地の味が大事なのよ!」

八期「じゃあ、チョコチップが入ってるカップケーキにしたい!」

楓花「はい!分かったわ!さあ、材料は・・・」

材料
無塩バター・100g

砂糖・100g

溶き卵(Mサイズ)・2個

薄力粉・150g

ベーキングパウダー・3g

チョコチップ・50g

楓花「これで、6個出来るのね!じゃあ、1人6個ずつだから・・・、200~300くらい作れば余裕で渡せるわね!」

六生「そんな作るの?」

楓花「何言ってるのよ!残りはおやつにでもすれば、一週間くらいでなくなるわよ!」

二「そうだな!」

楓花「卵は余裕ね!薄力粉もベーキングパウダーも余裕!砂糖とバターもストックがあるから・・・、
   はい!二!これでチョコチップ買ってきて!」

二「俺かよ!」

楓花「どうせあんたじゃ足手まといなんだし!」

二「それは八期もじゃん!」

楓花「八期が調理しないと何のためのホワイトデーよ?」

二「俺は?」

楓花「つべこべ言わず行く!お釣りはあげるから!」

二「量は?」

楓花「5000円で買えるだけ!」

二「ハーイ!」

楓花「さあまずはオーブンを170℃に余熱して!」

三氏「薄力粉は振るっておくんだよな?」

楓花「そうそう!流石物知り三氏!」

三氏「無塩バターは常温に戻して、型にグラシン紙を敷いておいて・・・」

楓花「あまりやりすぎないで!弟達の出番がなくなるから!」

三氏「分かった!」

1・ボウルに無塩バターと砂糖を入れ、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜ合わせる。

楓花「これは簡単よね!八期、バターと砂糖を入れて白っぽくなるまで混ぜて!」

八期「ハーイ!」

カシャカシャカシャカシャ・・・

八期「全然白くならないな・・・」

三氏「そう簡単には白くならないって!」

八期「まだかな?」

三氏「もっと根気よくやったら?」

ガチャン!

全員「あっ!」

楓花「三氏!」

八期「ごめんなさい」

三氏「俺のせい?」

楓花「あんたが『根気よく』何て言うから力入れ過ぎたんじゃない!」

2・溶き卵を3回に分けて入れ、泡立て器で混ぜ合わせる。

八期「えっと、3回に分けるんだね!」

ごそごそ・・・

六生「何やってんだ?」

八期「よいショット!」

三氏「何で別のお椀に分けてるんだよ?!」

八期「だって3回に分けるって書いてあるから!等分ってことじゃないの?」

三氏「そんなの適当で良いんだよ!適当で!」

楓花「ダメよ!適当何て言ったら!」

三氏「何でさ!」

楓花「そう言う時は『大体』って言いなさい!メチャクチャに成るじゃない!」

八期「あれ?なんか少なくなった!」

楓花「ホラ!」

3・薄力粉とベーキングパウダーを入れ、ゴムベラでサックリ切るように混ぜ合わせる。

八期「それっ!」

べちゃっ!

八期「それっ!」

べちゃっ!

楓花「侍じゃないのよ!ボウルを本気で切るようなことは止めて!」

ガチャン

二「ただいまって、何だ?こりゃ!」

4・チョコチップを入れて混ぜ合わせ、全体に馴染んだら、型に入れる。

ボトボトボトボト・・・

三氏「えらいゆっくりだな」

二「コイツは慎重派だから!」

六生「何時間掛かるんだろ?」

楓花「二もこんな感じよ!」

二「えっ?」

5・170℃のオーブンで20分程焼き、ほんのりと焼き色が付いたら完成

八期「よし!後は待つだけだね!」

楓花「なわけ無いでしょ!」

八期「えっ?」

二「今焼いてるのは1人分!」

三氏「これ焼いてる間に・・・」

六生「次の分作らないといつまでたっても終わらないぞ!」

楓花「後、皆!心を込めてね!」

八期「どんな感じに?」

楓花「食べてくれる人の顔を想像してよ!」

二『早ちゃん・・・』

三氏『三ちゃん・・・』

六生『六海ちゃん・・・』

八期「う~ん・・・」

二「居ねえのかよ?」

八期「居るには居るけど・・・」

三氏「言ってみろよ!」

八期「言えない!」

六生「何だ?妄想上の彼女か?」

八期「違うし!」

二「取り敢えず1人6個ずつならかためて纏めておこうぜ!」

三氏「そうだな!それで八期は何人に渡すんだ?」

八期「18人だよ!」

楓花「理珠は?」

八期「理珠含めてだよ!」

4人「えっ?」

楓花「あんた、1人だけお返しあげないの?」

八期「うん!芹だけ本人が『いらない』って言ってたから!」

六生「バカだなあ!」

八期「なんでさあ?!」

三氏「本当にお前は女心が分かってないなあ!」

八期「どう言うこと?」

楓花「そうよ!それは『欲しい』ってことよ!」

二「そもそも、バレンタインあげてお返しを貰わない人間がどこに居るんだよ!」

八期「結構念押しされたよ!」

楓花「たとえそうだったとしても、貰ったら、そのお礼はするのが礼儀でしょ!ちゃんとお返ししなさい!」

八期「は~い」

そんなこんなでカップケーキを合計300個焼いたナンバーズの男達!
果たして、八期が思う本命は一体誰なのか?
それはまだ謎である。
しかし、このお返しを巡って騒動が起きるなど誰も予想していなかった!

Re: ナンバーズ8 ( No.387 )
日時: 2024/03/15 22:34
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

ガバッ!

芹「何するのよ!」

八期「お前なんかに、2度とお返しなんかしねえ!」

385話・ホワイトデー騒動・・・①

時は少し遡る


八姫「おはよう」

真央「おはよう!顔洗ってらっしゃい!」

八姫「は~い・・・」

顔を洗った後・・・

ガチャン!

八期「八姫ちゃん!」

八姫「うわあ、いきなり何よ?」

八期「あっ、これ!バレンタインのお返し!今日ホワイトデーだから・・・」

八姫「ああ、ありがとうね・・・、ってか何で朝早く?」

八期「忘れないうちに・・・」

八姫「貰うのは良いけど、もっとロマンチックに渡しなさいよ!」

真央「贅沢言わない!」

ガチャン!

零「おはよう」

八期「あっ、零ちゃん!これホワイトデー!」

零「うわあ、ありがとう!なんだろう?」

真央「2人とも、朝御飯食べてから食べたら?」

八姫「は~い!」

零「分かりました」

四美「八期、『ホワイトデー』とか『バレンタインのお返し』と言わず、『ハッピーホワイトデー』とかいったら?」

零「あっ、そっちの方が良かった!」

八姫「確かに!」

八期「ハッピーホワイトデー!」

八姫「遅いわ!」

ガチャン!

グレーテル「おはよう!」

八期「ハッピーホワイトデー!」

グレーテル「うわあ、何だ?」

八期「あっ、間違えた!グレーテルのはこっちだった!」

グレーテル「なんだよ?一体なんだ?」

八期「まあ、開けてみて!」

グレーテル「開けるのか?」

零「私も開けちゃおう!」

開けてみると・・・

零「あっ、カップケーキだ!」

八姫「ねぇ?これって皆同じ?」

八期「基本は!グレーテルだけ例外!」

八姫「もしかしてあんたグレーテルの事が?」

グレーテル「なんだこれ?野菜とかハムとかチーズが挟んであるな!」

八期「グレーテル甘い物食べられないでしょ!だから、サラダサンド風にしてみた!生地も砂糖は一切使ってないよ!」

グレーテル「ありがとうな!」

ガチャン

理珠「おはようございます!」

八期「あっ!理珠、ハッピーホワイトデー!」

理珠「ありがとうございます!」

開けて

理珠「カップケーキ?意味は『特別な人』?えっ?」

八姫「心配しなくても、8のメンバー全員これだから!」

零「ロボットとか関係無いよ!」

理珠「そうですか、ありがとうございます!早速頂きます!」

パクっ

理珠「う~ん、愛の味がします!」

八期「本当に?」

八姫・グレーテル『するわけ無いじゃん(だろ)!』

楓花「生地が残ってたから、今日の朝御飯はパイシューよ!」

4人「オオッ!頂きます!」

食べ終わり

八姫「ああ、やっぱり食後にデザートは欠かせないわよね?」

零「うんうん」

八姫「聞くけど大丈夫?」

八期「自分でも1個は食べてるよ!」

零「でも、朝から6個は食べられないよ!」

八姫「そうそう!」

真央「食べられないなら、冷蔵庫に保存してれば良いじゃない!」

八姫「そっか!でも、誰かに間違えられて食べられたら?」

真央「名前書いとけば良いだけの話でしょ!」

取り敢えず1個食べる3人

八期「どうかな?」

零「美味しい!」

八姫「ふん、別にあんたが作ったのを誰も取らなくて残るのが勿体無いから食べてるんじゃなくて、このカップケーキが美味しいから食べてるんだから!」←2個目を食べながら

二美「誉めるなら普通に褒めなさいよ!」

一「二美ちゃんは人の事言えないでしょ!」

グレーテル「あっ、これマヨネーズか!確かに野菜とかハムに合うよな!」

八期「お口に合って良かった!」

二美「八姫知ってる?」

八姫「何?」

二美「カップケーキって、『特別な人』って意味があるのよ!」

3人「えっ?」

八期「僕にとって、8のメンバーは特別な存在だよ!こんな何にも出来ないドジで、何の取り柄もない無能に、絶対命令ありながらも付いてきてくれるんだもん!
   皆、本当に僕にとっては特別な人なんだ!」

楓花「だから、カップケーキにしたのよ!あんたならそう言うと思って!」

八姫「別に、あんたが好きでやってるんじゃなくて、あんたなら信頼出来るから居るだけよ!」

二美『本当に素直じゃないなあ八姫は!』

登校中

希「八君!」

八期「希お姉ちゃん!はい!ハッピーホワイトデー!」

希「えっ何これ?お返し!なんだろう?」

八期「開けてみて!」

希「カップケーキだ!えっ買ったの?」

八期「作った!」

希「1人で?」

八期「お母さんやお兄ちゃん達と!」

希「1個食べちゃおう!」

パクっ!

希「甘くて美味しい!家で味わって食べるよ!ありがとう!」

チュッ!

八期「エヘヘヘ・・・」

バチバチバチバチバチバチバチバチ・・・

子「八姫ちゃん!焼き餅妬きながら焼き餅焼かないで!」

町子「おはよう!」

愛海「あっ!八期君!その手に持っているのは?」

八期「子ちゃん、まっちゃん!愛海ちゃん!ハッピーホワイトデー!」

町子「あっ!今日はホワイトデーだからお返しなんだね!」

愛海「なんだろう?楽しみだな!」

子「ありがとう!」

3人「カップケーキだ!」

愛海「何々?どこで買ったの?」

八期「作った!」

子「本当に?」

町子「凄い!1人で?」

八期「お母さん達と・・・」

子「正直ね」

愛海「まあ、人間正直が1番!」

町子「それでも、教わっただけだよね?」

八期「まあ、後半は1人で・・・」

チョコあげたメンバー「凄い!」

子「それで何でカップケーキなの?」

八期「皆が僕にとって、特別な人だから!」

3人「えっ?」

八期「8のメンバーは僕にとって特別な存在だから!」

町子「ありがとう!」

愛海「良いこと言うじゃない!」

子「一生付いていきます!」

3人で八期をバグする

八期「歩きにくい!」

希「3人とも、早く止めないと八姫ちゃんがさらに焼き餅焼くよ!」

バチバチバチバチバチバチバチバチ・・・

バチバチバチバチバチバチバチバチ・・・

希「いや、零ちゃんも焼いてる!」

青奈「八期!」

八期「あっ!青奈だ!はい!ハッピーホワイトデー!」

青奈「ありがとう!何々?カップケーキ?カップケーキの意味は特別な人だから、八期にとって私は特別・・・」

希「喜んでるところ悪いけど・・・」

愛海「皆、カップケーキだよ!」

青奈「ガーン!」

八期「あっ!グレーテルだけ違うよ!」

愛海「えっ?」

青奈「何でだよ?!」

八期「グレーテルは甘いの嫌いだから、サンドイッチみたいにした!」

4人「成る程!」

希「グレーテルちゃんはお菓子にトラウマがあるもんね!」

学校
香「出席取り・・・、八期!それは何?」

八期「ホワイトデーのお返しです!先生の分もありますよ!」

香「そう言うことじゃないの?」

八期「持ってきてはいけないとは言われてませんよ!」

香「これだと痛むから、職員室か家庭科室で預かっておくわ!放課後取りに来なさい!」

八期「はい・・・」

香「皆も、特に男子はホワイトデーのお菓子とか持ってたら先生が預かっておくから、放課後取りに来るのよ!」

全員「は~い!」

放課後
八期「はい!先生ありがとうございました!」

香「はい!こちらこそありがとう!」

八期「杏ちゃんと明ちゃんもハッピーホワイトデー!」

杏「ありがとう!」

明「サンキュー!八期!カップケーキか!」

香「どこかで買ったの?」

八期「作りました!」

杏「八期君が?」

明「綺麗に出来てるね!相当頑張ったんだね!」

八期「お母さんに教えてもらって・・・」

香「美味しいわ!いくつでも食べれるわ!今日の夕飯要らないわ」

明「うんうん、美味しい!もう無くなっちゃったよ!」

杏「ほっぺたが落ちそう!」

八期「良かった、あっ!まだ返さないといけない人が居たんだ!」

明「早く行かないと、今日までに渡せなくなるぞ!」

八期「行ってきます!」

香「気を付けなさい」

2年Aクラス

芹「はー・・・」

八姫「どうしたの?」

芹「本当に私、バレンタインきらいになりそう・・・」

八姫「何で?」

芹「だって、家に友チョコと逆チョコがどれだけあるか?」

八姫「流石、学園のマドンナ!」

芹「もう、チョコレートなんて見るのも嫌よ!」

八姫「捨てたらどうなの?」

芹「勿体無いじゃない!」

八姫「チョコレートが?」

芹「渡してくれた人の気持ちが!」

八姫「そっか!」

芹「まあ、ここだけ話、男子はどうでも良いから、弟達に食べさせてる!」

八姫「ええっ!バレたらどうするの?」

芹「大丈夫!誰1人手作りは居ないし、お店で売ってるチョコしか渡してこないから!」

八姫「ふーん・・・」

芹「だから、女子でも手作り以外は妹に渡してるのよ!手作りは心籠ってるからね!」

八姫「ああ、無下には出来ないよね?」

芹「そのせいで体重が・・・、このままだと私メタボになるわよ!」

八姫「下手したら、虫歯と糖尿病にも成りそうね!」

芹「縁起悪いこと言わないで!もうこれ以上お菓子を見るのはうんざりだわ!」

八期「芹!」

芹「えっ?わあ!八期?!『ヤバ、さっきの聞かれてた?体重が気になるとか恥ずかしいし・・・』」

八姫「ああ、八期?『何しに来たんだろ?』」

八期「先月はありがとう!ハッピーホワイトデー!」

八姫『マジで?芹もあげたの?』

芹「えっ?何これ?」

八期「カップケーキ!」

芹「私、言ったよね!『お返しはいらない』って!」

八期「それは女心的に『要る』ってことでしょ?」

芹「いや、本当にいらないから!食べたくない!」

八期「なんでさあ?」

芹「私をこれ以上太らす気?」

八期「はい?」

芹「少しはこっちの事情も考えてよ!こんな油も糖分も高い物なんか食べられるわけ無いじゃない!」

八期「えっ?」

芹「こんなもの食べたら、私来年には死んじゃうわよ!もっとヘルシーな物か、食べ物じゃないの持ってきて!」

ガバッ!

芹「何するのよ!」

八期「お前なんかに、2度とお返しなんかしねえ!」

Re: ナンバーズ8 ( No.388 )
日時: 2024/03/15 22:35
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

ガバッ!

芹「何するのよ!」

八期「お前なんかに、2度とお返しなんかしねえ!」

386話・ホワイトデー騒動・・・②

ゴン!

八期「何すんだよ!」

男子1「うちのマドンナに何やってんだ?」

男子2「うちのマドンナを傷つけやがって!」

男子3「お前、うちのマドンナを傷つけたことを後悔させてやる!」

男子4「皆!コイツを殺れ!」

ドン!ガン!ドンガラガッシャーン!

杏「何々?」

零「何の騒ぎなの?」

パリーン!←椅子が飛んでくる

明「ひえー!椅子が飛んできたよ!」

パリーン!パリーン!←椅子が飛んでいく

秀喜「おいおい、廊下の窓突き破って外に落ちたぞ?」

ダン!

零「何今の音?」

パリーン!パリーン!パリーン!

明「中に入ろう!」

ガラガラ

4人「八期!」

八期「ううっ・・・」←首を絞められかつ手足も押さえ付けられてる

男子1「俺達のマドンナを傷つけたことを後悔させてやる!」

ゴン!←零が腹を蹴る

男子1「何をする?」

零「それはこっちの台詞よ!」

杏「エイ!」

明「とう!」

男子2「グハッ!」

男子3「ううっ・・・」

ダン!

零「よくも八君を・・・」←逆に首を絞めに行く

ドン!ドン!カランカラン・・・
←机を思いっきり押す八期

八期「さっきはよくもやってくれたな!」←椅子を待ちあげる

杏「八期君ダメ!」

明「零も落ち着いて!零が殺人犯になっちゃうよ!」←腕を取っ払う

零「離して!」

明「暴力に暴力で返して何になるの?ただ不幸が増えるだけだよ!」

男子1「このアマ!」

ピ~ーーーーー!

香「全員動くな!」

全員「えっ?」

香「八姫、あなたは見てたのよね?」

八姫「はい・・・」

カップケーキの残骸を見る香

香「成る程!芹!あなたは八期に一体何を言ったの?」

芹「えっ?」

香「正直に言いなさい!」

芹「えっと、『こんな油も糖分も高い物なんか食べられるわけ無い!こんなもの食べたら、私来年には死んじゃう』と・・・」

パチン!

芹「えっ?」

杏「最低!」

零「仲間だと思ってたのに・・・」

秀喜「お前、そんな薄情者だったのかよ!」

明「同じ女子、いや人としてあり得ない!」

芹「いや、だって・・・」

香「だっても何も無いわ!あなたは八期の想いを踏みにじった最低な人間なのよ!」

芹「あなた達に私の何が分かると言うんですか!こっちの苦労も知らないで!」

零「その言葉そっくりそのまま返す!八期君がどれだけあなたのために苦労したと思ってるの?」

芹「こっちは命と未来が掛かってるのよ!」←後ろの戸から出ていく

香「取り敢えず、そこの5人の男子達はいじめレベル5ね!」

男子達「はあ?」

香「よってかって1人を羽交い締めにした挙げ句、殺そうとした!未遂だから5だけど、八期の命が亡かったらあんたらはもう終わってたのよ!それを肝に銘じなさい!」

パチン!

男子1「何でだよ!」

男子2「意味わかんね~ぞ!」

男子3「俺達が何をした!」

男子4「守って何が悪い!」

男子5「畜生!」

八姫「先生?」

香「取り敢えず、八姫、芹の事聞いて良い?」

八姫「はい!ですがあまり詳しくは・・・」

葉月「芹の事なら私が1番詳しいですよ!」

香「松下さん!」

草家
芹「ただいま!」

箱平はこべら「お帰り!姉ちゃん、もう無理だよ!」

御形「何個貰ってきてるんだよ!」

薺「私も食べきれない・・・、こんなの体が持たないよ!」

仏之挫ほとけのざ「家で食べ物が余るって珍しくない?」

すずな「2月は毎年の事じゃない!」

芹の父「これは体壊すぞ!」

芹の母「誰かがメタボか虫歯か糖尿病に成るのが怖いわ!」

箱平「糖尿病なんて嫌だぞ!治らないし、注射毎日打つし・・・」

薺「メタボだって嫌よ!体型維持はアイドルの基本中の基本だよ!」

御形「虫歯だって!治療は痛いし、ほっといても痛いし、何も食べられなくなるし!」

芹「もう、バレンタインなんか大嫌い!」

プルルルル、プルルルル・・・

芹の母「はい!草ですが?
    はい、はい!えっ?娘が?はい、分かりました。明日そちらに伺います」

芹の父「なんだ?御形か箱平がまたイタズラでもしたのか?」

御形「もうやってねーよ!」

箱平「なんで俺達なんだよ!」

芹の母「芹?」

芹「何?」

芹の母「あなた今日何したの?」

芹「・・・」

次の日

2年Aクラス黒板

本日自習!

2年Bクラス黒板

本日自習!

職員室
芹の母「おはようございます」

香「おはようございます、こちらへ!」

席に座る草親子

楓花「失礼、あなたが草芹さんね?」

芹「松本先生!」

香「彼女は八期のお母さんよ!」

楓花「今回は私のせいだわ!まさか、本当にお礼をしなくて良かったなんて・・・」

香「草さん、話は全て松下さんから聞いたわ!」

回想
葉月「私、芹と初等部からの幼馴染みなんです」

全員「へー・・・」

葉月「まあ、芹はあのように老若男女からとても人気で・・・」

八期「何でだよ?あんな性格悪いのが?」

香「八期!今は黙って!」

葉月「芹って、初等部時代から真面目で正義感が強く、曲がった事が嫌いで、芯がしっかりしてるんですよ!」

明「それと今回の事にどう関係あるの?」

葉月「だから、相手が男子だろうと、先輩だろうと、教師だろうと、ズバズバ悪く言えば口うるさく注意してきたんです!」

秀喜「確かに、そんな印象は強いな!典型的な委員長タイプってのは噂されてたし・・・」

葉月「その結果、こんな人みたいになりたい、肝が座った芹が素敵って、男気ある女子として女子生徒からモテたんですよ!」

杏「そんな人本当に居るんだ!」

葉月「後、校内だけでなく、校外でも別にやらなくて良いボランティア活動以上の事をやって近所からモテ、顔も良い上に、文武両道の才色兼備で、生徒会長を勤めた辺りから男子にもモテたんですよ!」

零「生徒会長って自発的に?」

葉月「うん、『この学校を私が変える為に』って!ただ、一部の生徒達からは反感買ってたんだけどね!」

八期「だろうな」

葉月「生徒会長成ってから、嫌がらせも増えたのを見かねた男子達が結成したのが、『芹姫ファンクラブ』だったわ!」

全員「何それ?」

葉月「芹に嫌がらせをするのであれば、力付くで阻止、ただ暴力行為が問題視されて注意をした後は、嫌がらせをする輩に、芹の魅力を語らせて、無理矢理好きにさせる洗脳的なことをやってたわ!」

全員「怖!」

葉月「それでも無理だった時は、芹が参加してるボランティア活動に参加させてたわ!」

香「怖い人なのかしっかりしてる人なのか分からないわね!」

葉月「ただ、中学に上がってから事件が起こるんだ!」

零「何が遭ったの?」

葉月「ファンクラブメンバーが恋を意識し始めて、告白合戦と言う名のナンパ合戦が始まったの!」

明「モテる女は辛いね!」

葉月「中には過激な物や、弱味に漬け込んだものまで!」

杏「可哀想」

葉月「そんな下心丸出しの輩に芹を渡したくないと思って結成したのが『芹姫見守り隊』よ!まあ初等部時代から小さな集会として合ったけど・・・」

零「なんか話ずれてないかな?まず八姫ちゃん何が合ったの?」

八姫「実はね、芹って本当にモテモテなの!だからバレンタインには大量のチョコレートを男女問わずに貰ってるの!」

秀喜「どれくらいだ?」

八姫「ええっと、わかんない、全校生徒に貰ってるって聞いたような・・・」

葉月「私、知ってる!全校生徒(教師含む)の9割以上を貰ってる!」

全員「全校生徒の9割?!」

香「ってことは、単純計算で、約1300個のチョコを貰ってるの?」

葉月「最近は、妹の方も人気出たから倍になってるって言ってたかな?」

明「合計約2600個はヤバい!」

杏「胸焼けするよ!」

秀喜「鼻血出るだろ!」

八姫「メタボ、虫歯、糖尿病、待った無し!」

八期「それがどうした!」

全員「ええっ?」

八期「そんなんで、人のお礼を踏みにじったんだぞ!」

香「気持ちは分かるけど・・・」

葉月「芹は毎年頑張ってるんだよ!自分の体がどうなろうと、自分に渡してくれた想いを最後まで無駄にしないように・・・」

八期「無駄にしない?」

葉月「えっ?」

八期「無駄にしたじゃないか!なんで僕のは受け取りもしない?」

葉月「だから『お返しはいらない』って言ってたじゃん!」

八期「それでも貰ったら渡すのが礼儀だろ!『たとえ断られても貰ったら返しなさい』って教わるだろ!」

明「まあ、そうだよね・・・」

八期「人の感謝を踏みにじるサイコパスめ!あんなのどこに好きに成る要素あるんだよ!」←帰る

零「八君!」

回想終わり
香「まさか、モテるとそんな苦労があるとは・・・、
  もうビックリよ!」

芹「はい・・・、だから『お返しはいらない』って言ったのに・・・」

楓花「私もごめんなさいね、『貰ったら、その感謝を返さないと』って言ったから、あの子大人の言うこと、特に親や先生の言うことはちゃんと聞くタイプだから・・・、まさかそんな事情を知らなくて・・・」

芹の母「そんな想像普通出来ませんよ!ましてや、あまりの多さに、手作りだけしかこの子は食べないんです!」

香「そうなんですか!」

芹の母「市販の物は私達が・・・」

楓花「うちの子が作ったのは手作りですよ!」

芹「えっ?あのカップケーキが?」

楓花「ええっ、『特別な人』を意味するから、『8のメンバーは皆特別な人』だってあの子言ってました!」

芹「わ、わ、八期・・・」

ポロポロ・・・

芹「ああーん、私はなんて事を・・・、カップケーキをアイツが作れる筈無いって思い込んで、買ってきたものだと思って・・・、ああーん!」

楓花「食べる?」

芹の母「すみません・・・」

芹「あ、ありがとうございます・・・」

パクっ

芹「あーん!あーん!あーん!・・・」

香「これを八期は貰った人達のために、苦手な料理を頑張って作ったの!
  あなたはその想いを踏みにじったの!」

芹「あーん!あーん・・・」

Re: ナンバーズ8 ( No.389 )
日時: 2024/03/15 22:33
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

387話・ホワイトデー騒動・・・③
3年Bクラスの教室

トントン

金「あっ!八期じゃん!」

八期「金先輩ハッピーホワイトデー!」

金「1日遅れてるけどね、何かあった?」

八期「お返しを拒否された!」

金「誰に?」

八期「芹!」

金「それは酷いね、要らなくても『ありがとう』と言うのは常識よね?」

八期「そうですよね?『私を太らす気』とか、『食べたら来年帰らぬ人になる』とか・・・」

金「重症ね!じゃあなんであげたのよ?私で終わり?」

八期「いえ、最後に1人可愛い後輩が!」

金「可愛い後輩って薺ちゃんの事かしら?」

八期「アイツのどこが可愛いんですか?」

金「そんな言い方はないんじゃない?」

八期「あんなのどこも可愛いくありませんよ!むしろ生意気ですから!」

金「じゃあ、誰なの?」

八期「8のメンバーでは無い人です」

金「ふーん」

1年Bクラスの教室

トントン

愛「あっ!先輩!」

林檎「ちょっと会長!お返し遅すぎません!」

八期「文句は副会長に言ってくれ!そいつのせいで、渡しそびれたんだ!」

林檎「何ですか?喧嘩でもしたんですか?」

八期「まあ、そんな感じ・・・」

林檎「その後でも来れたんじゃないですか?昨日愛は最終下校時刻まで教室で待ってたんですから!」

愛「林檎ちゃん待って!私事情知ってる!」

林檎「えっ?」

愛「昨日、担任の先生に『下校するよう』に言われて、先輩の事待ってるって言ったら、『トラブルに巻き込まれて行けない』って返された!」

林檎「でも、連絡ぐらい出来た・・・」

八期「僕は携帯持ってないし、仮に持ってても愛ちゃんの電話番号はおろか住所も知らない!」

林檎「今時携帯電話持ってないんですか?」

八期「だって、校則上は携帯持ち込み禁止だぞ!
   条件付きで、登下校で使うことは許可されてるが・・・」

林檎「忠実・・・」

八期「たとえ持ってたとしても、電話しないし!」

林檎「しないの?」

八期「相手が家族や親戚くらい!」

林檎「寂しい!」

八期「悪かったな!」

林檎「でも、ゲームとか出来ますよ?」

八期「そんな使い方で親が許すか?」

林檎「はい、許しません!」

八期「それに、多分自分の性格考えると、ゲームから抜け出せないと思うんだよね!」

愛「人間は誘惑に弱い生き物ですから!」

林檎「愛は、成績良いじゃん!」

愛「私は両立出来てるから!」

八期「両立出来る理由を知りたい!」

愛「それで先輩、私に用が合ったのでは?」

八期「あっ、そうそう!はい、これ!ハッピーホワイトデー!」

林檎「これってカップケーキ?」

愛「美味しそう!買ったんですか?」

八期「作った!」

林檎「先輩の手作り?!」

愛「凄い!食べて良いですか?」

八期「勿論!と言いたいが、教室は相応しくないな!」

林檎「ええっ、そこは絶対命令持ってるんですから、許してくださいよ!」

八期「そんなことしたら、『自分も許して』って収集付かなくなるだろ!」

愛「そうですね!流石会長!」

八期「これも1つの絶対命令の悪用に成りかねないんだから!」

林檎「そっか・・・『本当に考えてるんだなこの人』」

芹「あっ、八期!」

八期「あん?」

芹「昨日は本当にごめんなさい!私、あなたのお返しを断ったりして!手作りなんだよね?美味しかったよ!」

八期「はあ?あんなの食べたのか?」

芹「あなたのお母さんに渡されたのを改めて頂いたの!あの時は本当に軽率だったわ!ごめんなさい!」

八期「嫌だ!お前には2度とお返しなんてしない!」

芹「そ、そんな・・・」

八期「僕がなぜ、カップケーキを選んだ事さへ知らない癖に!」

芹「それはあんただって言えることじゃない?」

八期「はあ?」

芹「私は言ったじゃない!『お返しはいらない』って!」

八期「ああ、確かに聞いた!だから僕はお前にあげるつもりは最初から無かった!
   でも、お母さんやお兄ちゃん達は、
   『貰ったら返すのが人として当たり前の事だって』言ったんだ!更にお母さんはこうも言った!
   『人と仲良く過ごすのなら、貰ったらその感謝を伝えるべき』ってな!お兄ちゃん達も『お返しが欲しい』照れ隠しだって・・・」

芹「だったら、食べ物じゃなくて、物でも良かったじゃない!なんで物を買わなかったのよ!」

八期「食べ物貰ったら、普通返すのは食べ物だろう?」

芹「それはあんたの先入観でしょ!別にホワイトデーのお返しに食べ物だけと言う決まりはないわ!」

八期「そんなの知らねえよ!食べ物貰ったら食べ物で返すって普通皆思うわ!」

林檎「いや、私は思わないかな・・・」

芹「ほら、彼女も言ってるじゃない!」

八期「仮にそうだとして、不必要なもの貰って嬉しいか?使わない物あげたって使われないままどこかでボロボロになるのがオチだよ!むしろそれを否定されたから食べ物しか無いんだよ!」

芹「あんたはどれだけ無能なのよ!」

八期「暴君に言われたくはないわ!」

芹「誰が暴君ですって!」

八期「暴君じゃねーか!『私の言うことが全部正解!私の言う通りにしなさい!』暴君じゃねーか!」

芹「もう、知らない!」

八期「こっちだって、お断りだ!」

愛「あわあわ・・・」

林檎「えっと、さっきのが副会長?」

八期「お返しを無駄にした最低な輩だよ!あれで『学園のマドンナ』とか、『我が儘お嬢様』の間違いだろ!」

愛「それは亜利紗ちゃんだと思う」

亜利紗イメージ『なんでよ!』

金(葉月)「勘違いしないで欲しいな!」

八期「金さん?」

金(葉月)「どれだけ腹が立ってもうちのマドンナの悪口だけは言わないで欲しいね!」

八期「僕は事実しか言ってないけど?」

金(葉月)「事実だけど、本当の事実をあんたは知らないだけよ!」

八期「本当の事実?」

金(葉月)「昨日言ってたでしょ!葉月さんが!先生の計算では、芹は毎年約1300個のチョコレート類を貰ってるって!」

愛・林檎「1300個!?」

金(葉月)「妹を含めると約2600個にも成るかもしれないって!」

愛・林檎「2600個!?」

八期「そんなのどうでも良いんだよ!」

林檎「どうでも良くなくはないんじゃない?」

林檎「そうですよ!糖分の取りすぎは体に毒なんです!」

愛「それに食べ物を無駄にするのは、失礼だし・・・」

八期「そもそも、アイツから僕に渡してきたんだぞ!」

愛「えっ?」

林檎「いつ?」

八期「2月14日に!バレンタイン当日なら、何かあるんだろ?それに手作りだったし、僕があげる女子なら、どうでも良い奴らのチョコなんてほっといて、本命の相手のお返しを楽しみにするよ!」

金(葉月)「成る程な!それは確かに一理ある!でも、1300個のチョコレートにだって、思いがある!」

八期「普通、考えたって嫌いな奴のチョコ貰いたいか?好きな奴に決まってるだろ!じゃあ、嫌がらせとかされる奴のチョコ食べたいか?僕なら捨てるか返すね!」

金(葉月)「成る程、あんたの言いたい気持ちは分かったよ!」

香「こら~!もうすぐ最終下校時刻よ!」

4人「すみません!」

八期「あっ!愛ちゃん、ちゃんと食べてね!」

愛「はい、味わって食べます!ありがとうございました!」

八期「お礼を言うのは僕の方だよ!」

愛「えっ?」

八期「愛ちゃんが僕にチョコ渡さないと返してないから!」

愛「はい!どういたしまして」

松下家
葉月「もしもし!」

芹「葉月!😭」

葉月「お前、八期をないがろにし過ぎなんじゃないか?」

芹「だって、あんなの好きってバレたらどうなるか・・・」

葉月「自分中心か!」

芹「恥ずかしいのもあるけど・・・、いじめられるじゃん?私って『学園のマドンナ』だから・・・」

葉月「八期は『我が儘お嬢様』って言ってたぞ!」

芹「誰がよ!」

葉月「そういう口調だからじゃねーの?ん?そう言えば私達の前ではやらないよな?」

芹「多分、八期の前だけだと思う・・・」

葉月「お前はあれか?好きな人はいじめたくなる思春期の男子か!」

芹「なんでよ!」

葉月「お前の八期への株今回の事で相当落ちたぞ!」

芹「そもそも、食べ物じゃなくて物でも良かったのに!」

葉月「鞄とか財布お前使ってたか?」

芹「物による!」

葉月「ネックレスとか指輪は?」

芹「付けれるわけないでしょ!高いやつなら引くし、
安いオモチャなら捨てるわよ!」

葉月「だから選ばないんだよ!そもそもお前が素直に貰ってたらこんなことには成らなかったんだ!」

芹「だって、全部食べ終わった頃にはカップケーキ腐ってるよ!」

葉月「先に食えよ!」

芹「ただでさへ油、油してるのに?」

葉月「それでどうする?」

芹「出来たら今頃仲直りしてるわ!こっちが聞きたいわよ!」

葉月「だよな!う~ん・・・」

芹「本当になんか無い?このままだと私8から追い出される可能性も・・・」

葉月「あるにはあるが・・・」

芹「何?私の出来ることなら教えて!」

葉月「芹さ、嫌われる自信あるか?」

芹「えっ?」

Re: ナンバーズ8 ( No.390 )
日時: 2024/03/17 21:30
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

お昼休み
放送室前
芹「葉月?本気でやるの?」

葉月「これくらいやらないと、意味ないんだよ!当たって砕けろだ!もうそのまま告白もしてしまえ!」

芹「それもっと無理!」

葉月「なんで肝心な方が無理なんだよ!」

芹「告白するくらいなら嫌われる方を選ぶわ!」

葉月「意味わかんねーよ!」

388話・ホワイトデー騒動・・・④

芹「あっ、ああ・・・」

全校生徒「えっ?」

※放送室の使用許可は取ってる

芹「お昼の時間に突然すみません!今日は私、草芹から皆さんに、お詫びとお願いがあります!」

全員「えっ?」

女子達「何々?」

男子達「まさか、誰かにコクったのか?」

芹「まず、最初に私は『バレンタインデー』が嫌いです!」

全員「ええっ!!!!」

芹「その理由は、私は自他共に認める人気者で、全校生徒及び教師から女子なのに、チョコレートを貰います」

女子達「そうだね」

男子達「逆チョコ行列もあるくらいだもんな!」

芹「ですが、もうチョコレートにうんざりです!」

全員「えっ?」

芹「毎年2月になると、手作りやら市販の物やら、チョコ、チョコ、チョコ、チョコだらけ!でも、皆が私のためにと言う気持ちを考えると、食べるしかありません!」

全員「芹(ちゃん・さん・姫)!」

芹「ですが、私はそのせいで6年生の時、体を壊して糖尿病一歩寸前でした!」

全員「えっ?」

芹「鼻血も出しましたし、虫歯治療もしました!」

女子達「嘘!」

男子達「マジで!」

芹「だから、大家族を良いことに、弟妹達に渡したり、隣にお裾分けしたりとあの手この手で、皆さんのチョコを無駄にしないように食べていました!しかし、それも限界が来て、市販のチョコを捨てるようになりました!」

男子達「ええっ!!!!」

女子達『まあ、仕方無い』

芹「だから、皆さんにお願いです!私にチョコを渡さないで下さい!いえ、もう何も要りません!何も渡さないで下さい!」

男子達「そんな・・・」

女子達『仕方無い・・・』

芹「お詫びと言うのは、今まで市販のチョコを捨て、私に渡した人の気持ちを踏みにじったこと・・・」

男子達『手作りにすれば良かった!』

芹「それと、私は皆さんに人気者に成る程、良い性格をしてないと言うことです!」

全員「ええっ!!!!」

芹「私は、皆さんが思ってる程優しくありません!よく裏表のない人と思われがちですが、実際は負けず嫌いで、完璧主義で、『自分が正しい』とまで思う、平たく言うと、
  口うるさい風紀委員とか学級委員みたいなそんなしつこい性格な人間です!」

一部『あっ、なんかわかる!』

芹「しかも、その裏の性格は主に私生活がだらしない人中心に成ります!」

八期「当たり前じゃね?」

芹「だから、皆さん!私への憧れを捨ててください!
  私はこんな性格なので、皆さんに対して大きな壁となり、いつしか邪魔な存在となるでしょう!そんな人間に付いていっても幸せなどあるわけありません!人気がありすぎて、自分の好きな男子生徒を傷つけてしまうそんな女です!
  私は皆さんに憧れるような人間などありませんので、もう私に構うのは止めてください!お願いします! ううっ、ああっ!ああーん!あーん、ああっ!」

プチっ

葉月「よく言った芹!あんたは頑張った!頑張ったよ!」

芹「ううっ、あーん、あーん・・・」

葉月「さあ、もう帰ろう!」

ぞろぞろぞろぞろ・・・

葉月「なんだ?慰めに来たのか?」

男子1「お前にとって俺らの気持ちは蟻にも満たない程小さかったんだな!」

男子2「俺らだって勇気だして、チョコレート渡してたのに・・・」

男子3「隣町に自転車漕いでまで行ったのに・・・」

葉月「お前ら、放送をちゃんと聞いてたのか?芹は貰うチョコレートの数が多すぎて、体を壊したんだぞ!それに、どうでも良いっ思ってるやつのチョコなんか、食べる価値あるか?」

男子4「だからって、捨てることないだろ!」

葉月「それを今日お詫びしたんだよ!芹だって本当は言いたくなかったよ!でも、勇気を振り絞って、謝罪したんだ!」

男子5「それで俺らが許すとでも言うのか!」

葉月「畜生『私一人で芹を守れない』」

芹「葉月逃げて!事の発端は私なの!葉月が殴られる筋合いはない!」

葉月「こんな放送を提案したのは私だ!こんなことに成ることくらいある程度予想は出来てた!だったら、芹!今すぐここから逃げろ!」

芹「無理だよ!親友がボコボコにされて居るのにそれを助けられないなんて・・・、皆!彼女は関係無いわ!殴るなら私を殴りなさい!なんなら何してくれても構わないわ!」←葉月の前に出る

葉月「芹!それは絶対言っちゃダメだろ!それがどういう意味かはあんたなら分かってる筈だろ!」

男子1「皆!聞いたか?」

男子2「おおっ、何しても良いんだろ?」

男子3「何しようかな?」

男子4「取り敢えずまずは、この場で服を脱いで貰おうか!」

芹「えっ?」

男子5「何でもしてくれるんだろ?」

男子6「だったら、脱がしてやれ!」

芹「・・・」

男子1「よ~し、副会長さんのまな板を拝む・・・」

ゴン!

八期「そんなことさせるかよ!」

葉月「八期!」

芹「八期!」

八期「勘違いするな!僕は香先生に職員室に呼ばれて、お母さんに今回の事を諭されてただけだから!」

葉月「フン、バカね!私が頼んだのよ!」

八期「えっ?そうなの?」

男子2「コイツ!」

八期「おっと!」

男子2「弱いのにしゃしゃり出て来んじゃねーよ!」

八期「そっちから手を出してくれて良かったよ!」

男子2「何?」

八期「恋が全て上手く行くなんて大間違いだ!お前らは自分の恋が報われなかったからと言って、その人に当たる八つ当たりだ!お前らに恋を語る資格はない!」

男子3「なんだと!」

八期「お前らの行為はいじめ!矯正学校に転校!絶対命令だ!」

黒服登場

男子2「や、止めろ!どこ連れていくんだ?」

男子3「おい!離せ!」

男子1「おい!俺はむしろ殴られた被害者だぞ!おい!何でだ?」

こうして男子十数人が矯正学校に強制転校となった。

葉月「ってか、芹!何で『何しても良い』なんて言ったんだよ!あれがどれだけ危険な台詞ってことぐらい・・・」

芹「ええっ、でもね葉月!」

葉月「何?」

芹「あなたの作戦、私は読んでたわよ!」

葉月「ええっ!!!!」

芹「だって放送室の隣が職員室だったから、もしかしたら八期は職員室に居ることを!」

葉月「えっ?」

芹「私、信じてたの!八期、あんたは私がセクハラ行為をされそうになったら、絶対に助けてくれるって!」

八期「何でだよ?僕が遠くに居たり、助けないって可能性は?」

芹「目の前で、現実でそういう変態的行為、服を脱がさせる行為が嫌いなんでしょ?それに助けられないと後悔するんじゃない?ましてや先生も居れば、多少殴られてもあんたには絶対命令があるしね!」

八期「ああ、お返しするのが当たり前って思って、ごめん!『お返しいらない』って言ってたのに・・・」

芹「私も『人の事情を考えないで』なんて言ってごめんなさい、だけどこれだけは言わせて!」

八期「何?」

芹「あの時、本当はあんたのお返し楽しみにしてた!」

八期「えっ?嘘だろ!」

芹「本当だよ!だって、本命チョコはあんたにしか渡してないんだから!」

八期「えっ?」

芹「私にとって、初めてのバレンタインデーだったから!」

八期「芹・・・」

芹「あんたの作ってくれたカップケーキ本当に美味しかった!あの時お店で買ったのと勘違いしてたの!ごめんなさい!」

八期「それって、たまに市販のやつ貰ってたからだろ!」

芹「それもある!でも、お店と本気で間違えたくらい見た目が良かったの!味はお店には敵わなかったけど・・・」

八期「当たり前だ!お店に勝てるかよ!もし勝ったら大会出てるよ!」

芹『やっぱり、コイツが好きって感情は消えないあ・・・』

とにもかくにも芹と八期は仲直りした。


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