二次創作小説(新・総合)
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- ナンバーズ8
- 日時: 2019/07/27 16:34
- 名前: いくちゃん (ID: ZIS7GPHN)
どうもいくちゃんです!
このお話はナンバーズの末っ子八期を主人公にしたお話のスピンオフです!
彼は長男・二に近い存在ですが、性格はほとんどを自分に入れております。
二の方も、ある程度自分の性格や考えを入れております。
あと彼にはちょっとした秘密が!
ナンバーズにちょいだしで出てきたあの人やこの人が、
一気にヒロインとして出てくるかも!
それでは始まり始まり!
僕はものすごく運が悪いと思っていた。
僕はみんなから嫌われていると思っていた。
僕はみんなより自慢できるものはないと思っていた。
そして、そんな僕を好きなってくれる人なんて、いるとも思っていなかった。
さらに、お兄ちゃん、お姉ちゃん達のような、ことになるなんて、
子の時の僕は、想像もしていなかっただろう。
僕を救ってくれた、僕を守ってくれた、僕を助けてくれた
そして、僕の気持ちを分かってくれた、
そんな人たちと過ごした僕の逆転人生のような人生!
その全貌を語ろう!
- Re: ナンバーズ8 ( No.288 )
- 日時: 2022/11/05 17:56
- 名前: いくちゃん (ID: tAwbt3.x)
286話・8コンビのデート
八期「・・・」
八姫(なんてこと言っちゃったんだろ・・・)
回想
芹「疑似デート!」
八姫「元々、私は八期の彼女としていたから、付き合ってるって言えば、誤魔化せるかなって・・・」
香「そんな漫画やドラマじゃないんだし・・・」
希「別件なら良いんじゃないかしら?」
全員「えっ?」
希「だって、八君ってインドアでデートとかしたことないでしょ!更に女の子の扱い方も分からないだろうし、やってみること事態は良いんじゃない?」
青奈「だとして、何で八姫なのよ!」
希「本人が名乗り出たんだから!」
回想終わり
八姫(なぜかデートすることに!)
八期「ハァ・・・」
回想
一兄「俺の妹とデート!」
真央「マジで!」
楓花「あんたが!」
一「インドアで女の子はおろか人の気持ちも分からないあんたがデート!」
希「その練習よ!やる価値はあるでしょ!」
二「希ちゃんは何でいる!」
希「面白そうじゃん!」
楓花「はい!」
八期「えっ?これは!」
楓花「明日のデート代!あんたのお小遣いじゃ全然足りないでしょ!足りなかったら自分でね!ちゃんと計算するのよ!」
三氏「デート言うなら・・・」
四美「ちゃんとした格好で行かないとね!」
八期「えっ?」
四美「お姉ちゃん達が清潔な格好に整えてあげる!」
三氏「デートは見た目も大事なんだからな!」
八期「いやいや・・・」
四美「あんた、見た目の判断苦手なんだし、髪型もコーディネートも全部お姉ちゃん達に任せなさい!」
八期「せめて、明日!」
回想終わり
八期「(まあそんなことより)可愛い!」
八姫・黄色中心のコーディネート
八姫「何、ジロジロ見てるの!」
八期「そもそもデートは八姫ちゃんから言ったんじゃん!」
八姫「(ちょっとした冗談と願望だったけど・・・)決定付けさせたのは希さ、じゃなくて希お姉さんでしょ!」
八期「それもアウトじゃない?」
八姫「何でよ!」
八期「お姉さんも他人行儀だし・・・」
八姫「これも先輩禁止?」
八期「どこかで見てるかもしれないよ!」
八姫「そんなはずあるわけ無いでしょ!」
ピコン!
八姫「えっ?」
八期「あっ、僕の借りてる携帯からだ!」
八姫「誰の借りてるの?」
八期「希お姉ちゃん!お母さんは別件で使うからって希お姉ちゃん自ら貸してくれた!」
メールの文面
『先輩禁止!お姉さんも禁止!お姉ちゃんと呼びなさい!』
八姫「怖!どこから見てるのよ!」
八期「じゃあ、早速自転車で・・・」
八姫「どこまで行くの?」
八期「長田!そこまで行けば電車賃が浮く!」
八姫「自転車の駐輪代金は?」
八期「それと比べたらまだ安い方だよ!たく、何で連絡で倍も掛かるのさ!」
八姫「鉄道会社の違いでしょ!」
ピコン!
八姫「メール来てるわよ」
八期「見なくて良いよ」
プルルルル!
八期「はい!もしもし!」
希「鞄のポケット見て!後メールは毎回確認!電話も毎回出る!今日は私の関係者は皆ちーちゃんの電話番号教えてるから!私以外絶対掛けないから、知らない人は全部切って!それじゃ!」
プチッ!
八期「あっ!交通費!」
八姫「完全に読まれてるわね!ってか自分で出しなさいよ!ケチ!」
最寄り駅
八期「どこ行く?」
八姫「決めてないの?」
八期「誘ったのどっち?」
八姫「それでも普通は男がエスコートするのが当たり前でしょ!」
八期「それで、八姫ちゃん自身が楽しめなかったら?」
八姫「あんたサプライズって知らない?」
八期「サプライズは誕生日か結婚報告位の嬉しい行事じゃない限り嫌だよ!」
八姫「あんたラブコメ好きなんだから、想像しながらとかでもやりなさいよ!」
八期「漫画と現実じゃ違うよ!」
ピコン!
『理想のデートと言ったら、おしゃれなカフェでおしゃべりして、一緒に映画館行って、2人で食事して、最後に綺麗な公園を歩いたり、高いところで夜景見たり、明日は日曜だから遅くても大丈夫!』
八期「そうなんだ・・・」
八姫「成る程、これが一般的なデートか!」
ピコン!
『何なら、ホテルで止まりなさいよ!』
ピコン!
『そんなの不純よ!』
ピコン!
『夜9時には帰ってきなさい!』
八姫「何、メールで喧嘩してるのよ!ってかどこで見てるのよ!」
電車が来る
八姫「あっ!来たわよ」
八期「緑じゃないから嫌だ!」
八姫「ええっ、何でよ!何でも良いでしょう!」
八期「オレンジはパチもんだよ!緑なら緑が来て欲しいよ!」
青奈「乗らなくて良かった!」
希「ねえ、言ったでしょ!」
3本目に乗車
芹「結構待ったね!」
子「そんなに緑が好きなの?」
希「本来の色じゃないと嫌なんだって!」
葉月「どんな理由よ!」
先頭車両
八期「オオッ!」
八姫「空いてるんだし、座ったらどうなの?」
隣の車両
希「昔から先頭車両好きだったんだよね」
愛海「男の子だったら当たり前じゃない?」
難波
八期「カフェってどこ?」
八姫「行ったこと無いの?」
八期「無いし、わかんない!」
ピコン!
『コメダ珈琲行ったでしょ!』
八期「あそこカフェだったの!」
八姫「どんだけ知らないのよ!」
ピコン!
『スターバックス行きなさい!』
八期「スターバックスだって!」
八姫「正直ね、少しは誤魔化したらどうなの?」
八期「メールの音してるのに誤魔化せないよ!あっ!」←左手を引っ張る
八姫「いきなり何するのよ!」
八期「この施設がどれだけ広くて人が多いこと分かって言ってる?離れないように手を繋がないと!」
八姫「それも、そっか!」
物影
青奈「ぐぬぬぬぬ・・・」
零「良いなあ!」
葉月「こんな大勢の尾行聞いたこと無いぞ!」
芹「しかも長距離の尾行って!」
希「でも、皆気になったから来たんでしょ!私はただデートの基本を教えるために尾行してるの!」
グレーテル「1人だけ言い訳が合ってズルい!」
子「何も喋らないわね!デートなら『この後どこ行く?』とか『好きなものは何?』とか話すよ!」
希「あの2人だと無理ね!」
零「なぜですか?」
希「そもそも積極的に会話してる関係じゃないから、何を振れば良いのか分からないのよ!私だったら、八君の好みの話題を振って・・・」
愛海「流石幼馴染み!」
とあるスターバックス
八姫「何飲むの?」
八期「ウーン・・・」
ピコン!
『カッコ良く然り気無く奢りなさい!(秘密よ!)』
八期「コーヒーなんて飲まないからな・・・、あっ!このソフトクリーム乗ってるのにしよう!」
八姫「ホントあんた子供ね!私は大人らしくブラックコーヒー!」
八期「苦くて残しても知らないよ!」
八姫「あんたより大人だから大丈夫!」
八期「あっ、一緒でお願いします!」
カフェテリアで寛ぐ
八姫「苦!」
八期「ほら、やっぱり!ソフトクリームあげようか?」
八姫「いい!自分で頼んだもの!絶対飲み干してやるわ!」
5分後
八姫「ごめん、少しだけソフトクリームを・・・」
八期「えっ?」←完食
八姫「少しは残しておきなさいよ!」
八期「ちゃんと聞いたじゃん!断ったの誰だよ!」
ピコン!
『静かに!』
八姫「それだけでメールするな!」
町を歩いて
八姫「アニメ系の店が多いわね、オタクが好きそうな店しかない!」
八期「そうだね」
八姫「しかも、あんなヒラヒラしたメイド服で宣伝ってよく着れるわね!私は絶対嫌だわ!」
八期「フフフ、あれは謎だね!」
八姫「着る人の気持ちが分からないって?」
八期「違う、違う!メイド服を着て過ごす人や着なれてる人は謎ヒロインなんだよね!何気に似合う!」
八姫「またハーレムヒロイン?謎って何よ!」
八期「その名の通りミステリアスな性格で孤児が多いから出生も何もかも謎!謎に満ちたヒロインだから謎ヒロイン!」
八姫「ふーん、うちで言うと誰なの?」
八期「グレーテルだね!大人びてるし、メイド服似合うし!」
零「グレーテル良かったわね!メイド服似合うんだって!」
グレーテル「そんなこと言われても嬉しくないわ!」
正午
八姫「お昼どうする?」
八期「ここに来たら行きたかった店があるんだよね!」
八姫「えっ?何々?」
八期「ここの豚骨ラーメン!」
八姫「嫌よ!油油してるのに!」
八期「世界一美味しいよ!」
八姫「味の問題じゃないのよ!もっと、油油してない場所がいい!」
八期「ええっ、どんなの?」
八姫「ファミリーレストラン系の所!」
八期「そんなこと言われても・・・、じゃあそこの王将!餃子とチャーハンが美味しくて・・・」
八姫「にんにく臭いじゃない!」
ピコン!
『口臭ケアも大事よ!』
八期「ええっ・・・」
ピコン!
『この後映画行くんでしょ!』
八期「じゃあ、回転寿司とか?」
八姫「私洋食がいい!なんかセレブ感あるじゃない?それに沢山食べたい!」
八期「焼き肉か串カツどちらにしますか?」
八姫「洋食どこ行った?」
八期「でも、自分で揚げたり、焼いたりって楽しくない?」
八姫「それはそうね・・・、だったら串カツかな!」
串カツの食べ放題の店
八期「ウワー、食べ放題初めて!」
ピコン!
『何回も行ってます!ペース配分間違えて沢山残したこと覚えてないの?』
八姫「これは何のメールよ!」
八期「取り敢えず片っ端から行こう!」
ところが
店員「あのお客様!」
八期「何ですか?」
店員「衣と生地はこの器に入れて自分の席へ!」
八期「あっ、つっこむんじゃないの?」
八姫「一回一回ここでやったら面倒でしょ!」
八期「それも、そっか!すみません」
しかし
店員「あのお客様!」
零「はい!」
町子「何でしょうか?」
グレーテル「こん中突っ込んで串カツ作るんだろ?」
結「先輩方、ここのシステム知らないんですか?」
町子「えっ?こっちが普通じゃない?」
平江「今時、私達でも分かりますよ!」
子「孤児組、無知過ぎ!」
八期「どっち取る?」
八姫「分ける必要ある?」
八期「嫌いなもの入ってたら嫌だ!」
八姫「じゃあ、自分の右手側ね!」
八期「分かった!」
数十分後
八期「ああ、お腹一杯!満足!」
八姫「私も!」
八期「いや、どんだけ食べたの?」
子「何の進展もないよ!」
愛海「食べることに夢中過ぎでしょ!」
希「私だったら・・・」
青奈「その自慢話いらない!」
八姫「あっ食べる?」
八期「何それ?」
八姫「チュロス!」
八期「欲しい!」
八姫「はい!あーん!」
八期・パクッ!
八期「ありがとう」
八姫(意外と恥ずかしい)
映画館前
八姫「何、見よっかな?」
八期「・・・」
八姫「どれも捨てがたいけど、あんた何見たい?」
八期「僕、映画嫌い!」
八姫「何でよ!」
八期「ありきたりだったり、怪奇現象起こったり、人格崩壊とか、後今までのイメージを壊したり、普通に行かなかったりと、短編位が丁度良い!後続き物!映画の前後編はいらないな、待つのがなんか・・・」
八姫「あんたが好きそうなアニメ映画もあるけど!」
八期「レギュラー放送と違って戦闘メインだから嫌だ!日常パートが好き!」
八姫「じゃあ、ジャンプ作品とか・・・」
八期「僕はアクション系大嫌い!やるならラブコメ!」
八姫「じゃあ、これはラブコメよ!」
八期「三角じゃあ面白くない!7分の1いや、9分の1位で争って欲しいな!」
八姫「どんな注文よ!そうだ!ディズニーどう?」
八期「そんなの選ぶならジブリ!」
八姫「ここにないわよ!」
ピコン!
『ここから先の別の映画館で、スクールアイドルシリーズの映画やってるよ!後30分で始まる!』
八期「そこ行こう!」
八姫「ええっ!」
別の映画館
八姫「チケットそれなりにするわね」
八期「これでお願いします!」
係員「障害者割引ですね!」
八姫(あっ、そう言えばコイツ発達障害だった!)
映画終わり
八姫(横でうるさい!声のボリュームじゃなくて、ツッコミがうるさい)
八期(うーん、映画は良かったけど・・・、なんか・・・)
電車内
八姫(このままデートは終わるのか、残念!)
八期(僕だけ楽しんでただけのように思う)
希「って今頃考えている顔よ!」
子「よく分かるわね!」
愛海「ねえ、あの人怪しくない?」
グレーテル「どいつだ?」
町子「私達も臨戦体制取りましょう!」
希「じゃあ、隣の車両に行こう!」
八姫(えっ?何?)
さわさわ
八姫(嘘、本当に居るの!)
さわさわ
八姫(勇気を振り絞って声を・・・、駄目だ、声が出ない!何で?そうだ!)←八期の腕を引っ張る
八期(八姫ちゃん?この顔は何かを訴えてる顔、ん?何か変な腕が・・・)←顔の角度を変える
ガシッ!
八期「痴漢です!この人を捕まえて下さい!」
男「何を言う!俺は何もしてない!」
町子「いいえ、あなたが痴漢してるところは私達も録ってるわよ!」
希「皆さん、この男を捕まえて下さい!」
零「誰か、車掌さん呼んで!」
次の駅で痴漢を捕まえた!
八姫「皆、ありがとう、そして八期も!」
八期「たく、わかんねーな!」
芹「何が分かんないの?」
八期「痴漢が!」
青奈「痴漢されて叫ぶことが?」
八期「痴漢する意味が!痴漢したからって何になるんだって話だよ!むしろ痴漢したら刑務所入るって分からないのか?」
愛海「上手いけど、論点ずれてる」
希「こう言う子なのよ!」
八期「ねえ?」
八姫「何?」
八期「八姫ちゃんのやりたい事ってある?」
八姫「えっ?」
八期「八姫ちゃんとデートしてたけど、楽しんでるように見えなかったから、僕だけ楽しんでバカみたいだったから・・・」
八姫「まだ、開いてるかどうか分からないけど・・・」
ゲームセンター
八姫「私の理想のデートって言ったらクレーンゲームよ!」
八期「僕は絶対ヤダな、取れる可能性少ないし・・・」
八姫「あんたクレーンゲームがUFOキャッチャーだけって思ってるから面白くないのよ!後、取れないって決めつけてるから!クレーンゲームってのはね何度も何度も挑戦して、やっと取れた時の感動が良いのよ!おっ、これやってみない?」
八期「これは?」
八姫「周りにアームあるでしょ、ルーレットを止めて光ったアームだけ降りるから、場所によって景品の取れる数が違うけど、美味しいお菓子取りましょう!」
八期「たしか、こういうタイミング合わせるゲームやったことあるな!」
八姫「協力して大量ゲットよ!」
8回目
ドバー!
八期「ヨッシャー!」
八姫「やったー!ナイスよ八君!」
八期「いや、八姫ちゃんの声のタイミングもバッチし!」
八姫「他、行ってみましょう!」
八期「これもクレーンゲームなの?」
八姫「クレーンがあるじゃない!この大当たりが落ちるまで挑戦よ!」
10回目
ドバー!
八期「キター!」
八姫「やったー!」
変わったUFOキャッチャー
八期「アームないよ!」
八姫「上から押し込むのよ!横で見てるから頼んだわよ!失敗したら交代ね!」
100円で3プレイ出来、500円で8個取った。
八姫「大量よ!」
八期「スゲー、楽しい!あっ!あれは!」
八姫「あの人形欲しいの?」
八期「うん!」
八姫「よし、じゃあ私が取るわよ!」
6回目で取る
八姫「よし!」
八期「ありがとう!わあ、りな可愛い!」
八姫「りなって?」
八期「この人形の名前!りな会いたかったよ!」
八姫「そ、そうなんだ!」
帰宅
八期・八姫「ただいま!」
楓花「お帰りなさい!わあ何その景品!」
八期「八姫ちゃんクレーンゲーム上手くて・・・」
八姫「八期の指示も良かったのよ!」
そして夜
八期「りな!お前の事は絶対離さないからな!可愛い!可愛い!」
八姫(たく、オタクか!取らなきゃ良かった!)
カッコいい姿も見れたが、最後に人形にメロメロの八期を見て人形に嫉妬する八姫なのであった!
八姫「別に人形に嫉妬なんかしてない!」
- Re: ナンバーズ8 ( No.289 )
- 日時: 2022/11/08 21:56
- 名前: いくちゃん (ID: tAwbt3.x)
287話・薺の失敗(前編)
教室
明「ほら、言わなきゃダメだよ!竹井ちゃん!」
竹井「嫌だよ、怖いよ!」
明「大丈夫だって、絶対命令って言ってるけど、根は真面目で優しいから!八期!」
八期「ん?」
竹井「あの、会長・・・」
八期「どうしたの?」
竹井「実は、困ってることがありまして・・・」
八期「僕が解決出来ることなら協力するけど・・・」
竹井「私、ソフトボール部に所属してたんです!」
八期「うん、それで?」
竹井「だけど、会計兼会長代理の薺さんからボールを飛ばす力を見てゴルフの方が向いてると言ってきて・・・」
八期「それで?」
竹井「ゴルフ部に強制的に転部させられたんです!」
八期「フムフム」
竹井「最初は確かに納得はしてました!ゴルフ部の先輩からも誉められて、でも私が本当にやりたいのはソフトボールなんです!」
八期「だったらやれば?」
竹井「勿論、辞めてソフト部に戻ったんです!そしたら、薺さんが駆け寄って、私にゴルフ部に戻るよう強要してきたんです!しかも、それは私だけじゃないんです!」
八期「ちなみに聞くけど、それを断ると?」
竹井「『私の言うことが聞けないのですか?』とか『私の言う通りにすれば輝かしい未来が待ってる!』とか『私の言う事が聞けないなら部活動を、やる意味などございません!』って返されるんです!」
八期「成る程・・・」
明「彼女の言った通り、他にも言われた生徒は沢山居るんだ!私運動部の助っ人言ってるから、そんな部員が後を立たなくて・・・」
八期「そんなに強要してくるのかい?」
竹井「疑ってます?」
八期「一度、怒る相手を間違えたこと合って、慎重になってる」
明「まあ、信じろって方が難しいよね?」
八期「いや、半信半疑!多分、彼女の言ってる通りの事が起きてると思うけど、万が一間違いだったら失礼だから!」
明「それもそっか!」
八期「薺は、君の姿を見つけて注意してくるの?」
竹井「はい!自分が転部させた生徒は全員覚えてるそうですよ!結構しつこいので、対象者は全員彼女のやり口を覚えてます!」
八期「一例で良いからいくつか教えてくれる?後端的に紙に書いてくれた方がありがたい!」
竹井「私のように、ボールを飛ばす力がゴルフの方が向いてるって言われる人や足が早いなら陸上部に行くべきだって、スピードスケートからフィギュアスケートに変えた方が良いとか、競泳から飛び込み選手に変えた方が良いとかテニスやバドミントンでシングルからダブルスに変わるようにとか、兎に角向いてないものはやらなくて良いとかなどです!」
八期「成る程わかった、そしたら君に頼みたいことがある!」
竹井「頼みたいこと・・・、まさか囮ですか?」
八期「そのまさかさ!」
放課後
ソフトボール部
薺「竹井さん!」
竹井「はい!なんでしょうか?」
薺「あなた人生を棒に振るつもりですか?」
竹井「何度も言いますが、私はソフトボールがやりたいんです!」
薺「あなたのボールを飛ばす力はゴルフの方が断然向いてます!ゴルフで活躍すれば一億円プレーヤーもゆめじゃないんですよ!」
竹井「それでも私はソフトが好きなんです!ソフトボールの選手になって、女子ソフトをもっと多くの人に広めたいと・・・」
薺「そんなことになると、どれだけあなたは厳しい生活になると思ってるのですか!道具だって無料じゃないんです!それを買うお金だけでも生活費を稼ぐのがやっとですよ!」
竹井「それでも私はソフトボールが好きだから耐えて見せます!」
薺「そんな夢は現実的ではありません!」
八期「そこまでだ!」
薺「会長?」
八期「薺、お前は今何をやってた?」
薺「彼女の将来の事への助言をしてました」
八期「確かに、女子ソフトはマイナースポーツ、生きていくには厳しいとテレビで言ってた」
薺「なら、彼女の考えは間違ってますよね?」
八期「だが、それを言って良いのはお前じゃない!」
竹井・薺「えっ?」
八期「将来の事への心配・夢への否定をして良いのはお前じゃない!竹井さんの両親か顧問の先生だけだ!」
薺「何を言って・・・」
八期「今の竹井さんや他の被害者の気持ちは多分こうだ、『年下の後輩が自分の夢を語るなんて、私の何を分かって言ってるの?好きにやらせなさいよ!』まあこんなところだろ」
竹井「大体合ってます!私より年下で、親でもない先生でもない生意気な後輩なんかに将来を決められたくありません!」
薺「何を言うのですか!私はあなたの輝かしい未来を見据えて、助言を・・・」
八期「薺、お前のやってることは助言なんかじゃない!価値観の押し付けだ!」
薺「えっ?」
八期「そもそも僕はお前に『絶対命令は無い』と言ったよな?」
薺「ええっ無いんですよね?私自身には!」
八期「えっ?」
薺「私はあなたの絶対命令には縛られないってことですよね!だったら、私の思う正しい意見を実行したって良いじゃないですか!それの何が悪いんですか!私の言う通りにすれば皆幸せに・・・」
パチン!
八期「えっ?」
薺「お、お姉ちゃん?」
芹「八期、あんたがやったら暴行又は傷害になるかも知れないから、代わりにぶっといたから、思う存分喝を入れて!容赦なく激飛ばしても良いわ!」
八期「このアホが!お前、よくも僕が生徒会長向いてないって言ってくれたな!」
薺「向いてないじゃないですか!実際!」
八期「それは最初から自分自身が1番分かってんだよ!お前はむしろ分かってない!本当に生徒会長向いてないのはお前だ!」
薺「どこがですか?ちゃんと仕事を正確にこなしてますし・・・」
八期「雑用はお前は本当に上手い!だけど肝心のリーダーシップが欠けてる!」
薺「どこが?」
八期「周りに有無を言わさずに、自分の意見を強要する!それは絶対命令では1番やっては行けないことだ!お前はそれをやってる!お前のやってることは絶対命令の悪用なんだよ!」
薺「私が絶対命令を悪用?そんなわけ無いじゃないですか!」
八期「周りに聞いてやってもいいんだぞ?お前は自分だけの意見で、人の選択の自由を奪って人の道を勝手に作った!それは生徒会長がやる仕事ではない!」
薺「そんなの私の勝手でしょ!生徒を正しい道に進めるのが生徒会長の仕事です!」
八期「あの時、お前から生徒会長の座を取っておいて良かったよ!お前が生徒会長だと、無言の絶対命令でもっと酷いことに成ってただろうからな!」
薺「何ですって!」
八期「黙れ!絶対命令だ!お前はしばらく生徒会室の中で仕事しろ!」
薺「誰がそんな命令・・・」
八期「破ったら、お前の行き先はレベル5とは言わないぞ!その上だってあるんだからな!」
薺「そ、そんな!」
八期「取り敢えず、お前は一旦生徒会室に帰れ!」
芹「薺、生徒会長絶対命令よ!ちゃんと聞かないとお姉ちゃんでも助けられないから!」
薺「わ、分かりました・・・」
八期「今回の件については、薺を勘違いさせたこっちにも非がある!ごめんなさい!」
竹井「いえ、むしろありがとうございました!」
八期「あっ、そうだ!最後に君にも絶対命令!」
竹井「えっ?」
八期「自分の、やりたい夢に向かって頑張ること!」
竹井「はい!ありがとうございます!」
その日の夜
薺「ねえ、私はあなたの代わりを務められないの、栞?」
- Re: ナンバーズ8 ( No.290 )
- 日時: 2022/11/16 20:06
- 名前: いくちゃん (ID: krVR01Sc)
288話・薺の失敗(中編)
全校集会
司会「生徒会長からの連絡です!」
八期「失礼、単刀直入に言います!
皆さん、うちの会計兼会長代理の薺がご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます!今回は私が、会長代理に対して言葉足らずで、勘違いを起こさせたことによって皆さんの部活動を選ぶ自由を奪ってしまったことを誠に遺憾だと思っております。今後こう言った事の無いよう他の役員及び先生などと協議し再発防止を検討しております!この度は本当に申し訳ございませんでした!」
香(板についてきたわね!)
八期「ただ、薺のやったことについて補足させて貰います!」
全員「えっ?」
八期「会長代理の考えも間違いではありません!ただ、会長代理はやり方を間違えたのです!自分の提案が人のためになると、しかし、好きなことと適正が必ずしもイコールに成るとは限りません!しかし、現実は甘くないことも事実!もし、今の部活動で壁にぶつかったり、挫折した時は、薺の言ってた事も思い出してみてください!それが皆さんの未来を明るくする第2の候補とも成ります!ですから、会長代理を責めるのではなく、会長代理の言ってたことを覚えておきいざと言うときに転向するも良し、別の選択肢を探すも良し!それは皆さんの自由です!」
芹(八期・・・)
八期「後最後に皆さんに絶対命令を発令させたいと思います!」
全員(えっ?ここで?)ざわざわ・・・
八期「皆さんには皆さんの自由があります!ですので、法の元、そして校則の元、一生徒としてのルールに従ったうえで、皆さんは自分達の好きな部活、やりたい部活動を自由に選んでください!ズバリ、皆さんは自分のやりたい部活動に打ち込んで下さい!絶対命令です!」
パチパチパチパチ・・・
放課後
香「やったわね!」
零「やっぱり八君は絶対命令の使い方が上手い!いや、使い方をちゃんと分かってる!」
葉月「あの使い方は私だと思い付いてないや!」
理珠「皆さんの八期生徒会長の評価は鰻上りです!」
秀喜「そうだよな、どっかの生意気な後輩と違って!」
薺・クスン、クスン・・・
芹「止めてあげて、昨日男子に『絶対命令の権力者』ってからかわれ、女子に過去の自分の動画を見せられる嫌がらせ受けてたから!」
八期「取り敢えず薺、お前はしばらく生徒会室から出るな!ほとぼりが冷めるまで生徒会室で資料整理な!」
零「どうせ、出てもいじめられるだけだもんね!」
留「どこへ行くんですか?」
八期「全校集会だけでは伝わらないから、薺によってできた被害者一人一人に謝ってくる!中には怯えてる生徒も居たから!」
葉月「去年、怯えさせた奴がよく言うぜ!」
八期「あれは宮里が悪いんだ!差別したから!」
葉月「ハイハイ、後輩の尻拭いに行ってらっしゃい!」
八期が出た後
薺「私って、生徒会長向いてないんでしょうか?」
歩「そんなこと無い筈だよ!」
金「あなたの指示のお陰で、あんだけ合った仕事が今はこんだけ!」
秀喜「でも、絶対命令の悪用はダメだよな!」
歩「事実だけど黙って!」
薺「私って、何の役職なんでしょ?」
金「会計だよね?」
薺「だったら、この計算!やって良いですよね?会計だから・・・」
秀喜「それは八期の仕事じゃなかったっけ?」
薺「居ませんし、何人も回れば日も暮れます!それに何よりこれは会計である私の仕事です!」
理珠「ダメです!それだけは取らすなと、八期から言われてます!」
薺「なら、私は何の役員何ですか!教えて下さい!」
次の日
八期「あれ?今日やる筈だった仕事は?」
理珠「すみません八期、薺に全て取られました!」
八期「ああ、やっぱり?」
理珠「怒らないのですか?」
八期「昨日良い逃したからね!取られてるとは予想はしてた!」
その日の放課後
ガラガラ・・・
薺(よし!)
八期「何しようとしてる?」
薺「か、会長!」
八期「それは僕の仕事だ!」
薺「何を言うのですか!これは私の仕事です!」
八期「いいや、僕の仕事だ!」
薺「これを失くせば私の仕事が・・・」
八期「それはこっちの台詞だ!」
薺「これをしないと私の存在意義が・・・」
八期「それも僕の台詞だ!返せ!」
薺「嫌です!」
八期「そこに仕事あるだろ!」
薺「これは私の仕事じゃありません!ちゃんとした仕事を下さい!」
八期「仕事与えられてるだけマシと思え!」
薺「人の仕事を奪ってる人が言うことですか!」
ビリビリ・・・
ドーン!←尻餅を付く2人
薺「ああ・・・」
八期「チッ、お前のせいでこうなったんだからな!今すぐ先生に『自分のせいで破けたから、新しいの下さい』って言ってこい!僕は帰る!」
バタン!
零「八君!」←廊下で呼び止める
芹「どうしたの?」←中を覗く
薺「あっ、あ、あ・・・、ああーん!ウワーん!もうこんな生徒会嫌だ!私はこんなことするために生徒会なんか入った覚えはない!」
芹「薺!ほらほら、泣かないで!」
薺「ああーん!ウワーん!私は一体何の役員なの?私は一体何の仕事をすれば良いの?私は一体何なのよ!ああーん!ウワーん!ああ、アーン!」
芹「あなたは会計でしょ!」
薺「だったら何で、会計が計算系の仕事出来ないの?どこの会社に計算系の仕事をしない会計がいるのよ!そんなの会計なんかじゃない!私の仕事は何なのさ!ウワーん!ああーん!」
芹「零!どうにかしてよ!これじゃ薺が可哀想よ!どう見ても薺の方が被害者なうえに全然仕事出来てないと言うか、去年のアイツの立場じゃない!」
零「私にはそうは見えない」
芹「えっ?」
零「1つでも渡される仕事があるだけ良いじゃん!八君は去年1つも出来なかったんだよ!仕事があるだけ幸せだと思った方がいいよ!」
芹「何言ってるのさ!」
零「元はと言えばせっちゃんが悪いんだよ!」
芹「わ、私?」
零「せっちゃんが薺ちゃんなんかを生徒会に誘うから私の作戦が狂ったの!」
芹「零の作戦?」
零「私は本当は八君に生徒会長兼会計で、生徒会長を、終えて欲しかった!だから、敢えて会計を空けてたの!そしたら、せっちゃんが勝手に薺ちゃんを誘ったから、結局会計兼会長代理を作ることに成ったんじゃん!」
芹「私のせいだって言うの!」
零「せっちゃんが薺を誘わなかったらこんなややこしいことに成らなかったんだから!」
芹「でも、だからって会計だけやる会長ってそれこそ問題でしょ!」
零「そんなの私だけでなく八君本人だって分かってるよ!」
芹「ええっ?」
零「だけど、今はそれしか出来る仕事が無いんだもん!皆から『凄いね』とか先生達から『ありがとう、助かった』って言われる彼の仕事は今はそれしか無いから!
八君の目的は生徒会長という役員で、何かしら一年間出来る仕事をして爪痕を残すことが目標であり、彼の目指す生徒会長像なの!」
芹「たった1つの仕事だけで?」
零「そのたった1つで良い!迷惑掛けるくらいなら、確実に出来るもの1つを一年間やっただけでも彼にとっては大きな爪痕!生徒会の一員として頑張った証なの!それを奪われないようにするために絶対命令がある!あなたはそれでも薺ちゃんに渡すの?」
芹「それこそ、今薺に起きてることじゃない!本来の仕事が出来ない役員って何よ!」
零「それを去年八君はやられた挙げ句に、役立たず扱いで勝手に辞めさせられたんじゃない!出来る仕事1つくらいあげたって良いじゃない!」
芹「それに家の妹が苦しめられてるんだよ!ましてや、決まっていた生徒会長の座まで取られてるし、可哀想で堪らないわ!せめて、薺は会計なんだから、計算系の仕事の、1つや、2つ分けてくれたって良いじゃない!」
零「そんなに文句言うなら、せっちゃんが、八君が出来る仕事を見つけてみなさいよ!」
芹「私が?」
零「そうするしか、薺ちゃんの会計職はあり得ないわ!」
芹「絶対命令なのにそんなこと出来るわけ無いでしょ!」
零「何ヵ月一緒にいると思ってるのよ!八君が聞き分け良いことくらいしってるでしょ!」
芹「それはそうだけど・・・、(ピコン!)なら、零聞きたいことがある!」
零「何?」
芹「八期が本当に生徒会に関する仕事を全てやったのか確認したい!」
零「分かった、これが仕事のリスト!」
芹「ありがとう!」
零「明日には返してね!」
芹「分かった!」
芹の部屋
芹(薺の仕事もかかってるんだから!落ち着け、落ち着け私・・・、うーん・・・、ん?)←あるものに目が入る
芹「よし!これだ!これならなんとか成る!」
- Re: ナンバーズ8 ( No.291 )
- 日時: 2022/11/16 20:02
- 名前: いくちゃん (ID: krVR01Sc)
289話・薺の失敗(後編)
次の日
薺「昨日、星田先生に直して貰いました!」
八期「どう言った?」
薺「私が破ったと・・・」
八期「先生?」
香「ええっ、薺ちゃんが誤って破ったのかしら?」
八期「違います!コイツと揉み合って破けたんです!ちゃんと全部説明しろよ!」
香「えっ?つまりあなた達で取り合ったのかしら?」
八期「はい!薺が僕の仕事を取ろうとしたのを取り返そうとして・・・」
香「あんたからしたらそうかもしれないけど・・・」
八期「取り敢えず、この仕事は僕の仕事ですから!」
薺「先生、私は何の役職何でしょうか?」
香「そう言われても絶対命令だから、よっぽどの事がない限り覆せないわ!たとえ私や理事長相手でも・・・」
薺「そんな!」
芹「ちょっと待った!」
八期「どうしたの?」
芹「八期、聞いて良い?」
八期「何?」
芹「あんたは生徒会長が会計職だけあることに抵抗は無いの?」
八期「多少はある、だけど僕が出来るのはこう言った計算系の仕事だけだから、他の仕事やったって、何の役にも立たないだろうし・・・」
芹「つまり、今あんたは計算系以外は出来ないと思ってるのね?」
八期「そうだけど」
芹「じゃあ、私からていあんよ!」
八期「何?」
芹「あんたに新しい仕事を与える!」
八期「新しい仕事?」
芹「これはあんたが1度もやったことの無い仕事よ!」
八期「えっ?ほとんど提示されたけど、全部、不器用だったり、丁寧さを意識して遅くなったりで何も出来なかった筈だよ」
芹「時期的に提案されてない仕事ならどうかしら?」
薺「そ、それは!」
芹「あんたに頼むのは部活整理よ!」
八期「部活整理?」
薺「それ私がやってたやつ!お姉ちゃんダメだよ!絶対命令だよ!会長に任せたら取り返しの付かない事に・・・」
芹「絶対命令悪用して生徒達を混乱させたあんたは黙ってなさい!あの後お姉ちゃん達大変だったんだから!」
薺「はい、ごめんなさい・・・」
芹「家の部活が100以上あることはあんたも最近知ったわよね?」
八期「うん」
芹「そうなると、来年度の予算の計算また大変になると思うわ!」
薺「何で会長が計算する前提?」
芹「だから、今のうちに要る部活と要らない部活を整理しないと!」
八期「でも・・・、自信無い・・・」
芹「八期、初めての仕事は誰だって出来ないのが当たり前よ!」
八期「えっ?」
香「そうね、どんな天才も最初から上手い人は居ないわ!私だって、子供の頃は失敗しながらも何度も挑戦したり、親や先生に怒られるなんてしょっちゅうだったんだから!」
零「だよね!」
秀喜「勿論!」
理珠「私、ロボも同じです!最初から上手く出来る物はなく、試行錯誤を繰り返したうえで、我々が正常に動くのです!」
芹「だから、初めての事は出来るかどうかは分からないんだよ!きっとあんたは勝手に出来ないって思い込んでる!本当はやれば出来るものもあるかもしれない!だけど、それを邪魔されたかあんた自身が逃げてたからこんなことに成ったんじゃないかな?」
薺「お姉ちゃん!」
八期「そう言うのはある・・・」
芹「心当たりがあるなら、初めてやる仕事にチャレンジだよ!あんたの言う誰かの為に成りたいのなら行動あるのみ!」
八期「でも、それを否定されてきた・・・」
芹「何言ってるの!絶対命令があるでしょ!そんなこと言われたら、『みんなの為に頑張る』とか言ってやれば良いじゃない!説明は先生とかから聞けば良いんだから、何の為の絶対命令よ!」
八期「やって良いの?」
芹「むしろ、私が頼んでるんだから!」
香「八期、新しい仕事を頼まれるってことは、あんたが信頼されてるって事よ!」
八期「えっ?」
香「あんたの活躍は本当に素晴らしい、だったら他にも出来るのではないか?って更に頼みたく成るものなのよ!それに役に立たない人に仕事を頼んだりする?自分に置き換えて考えてみなさい!」
八期「出来る人に頼みます!」
香「そうよ!あんたはもう十分出来る人なの!だからこそ新しい仕事に挑戦してみなさい!」
八期「はい!」
芹「でも、説明する前に!」
八期「何?」
芹「さっき言ったように、うちの部活は本当に多いの!いちいち確認すると部活の時間まで割いてしまうくらい掛かるわ!」
八期「そんな!」
芹「そうなると、両立が苦手なあんたが正確に計算する会計職を出来ると思う?」
八期「出来ない!」
芹「あんたじゃなくても私でもそんな芸当無理よ!出来たとしても過労で倒れるわ!すると、どこかに会計職を会長の代わりにやってくれる頼れる人物が必要な訳だけど・・・」
薺「はい!私、会計です!会長が居ない間に計算しておきます!」
芹「ほら、ちょうどいい人が居た!これで薺に頼んでも良いわよね?」
八期「うん、いいよ!」
芹「それじゃ、部活整理の説明するわね!先生、零一緒にお願い!」
零「は~い!」
香「私も確認しないとね!」
次の日
八期「部活整理行ってきます!」
他役員「行ってらっしゃい!」
八期「じゃあ、薺、頼んだぞ!」
薺「分かりました!」
八期が行った後
薺「お姉ちゃん!ありがとう!」
芹「どういたしまして!」
薺「お姉ちゃん、かっこいいし凄いね!」
芹「そう?」
薺「だって、絶対命令だよ!そんな厳しい状況で、よく歯向かえたね!」
芹「薺は私が闇雲に言葉並べて説得したと思ってる?」
薺「そうじゃないの?」
芹「ちゃんと計画立てて、説得材料を作って主張してます!」
薺「ええっ?どう言うこと?」
芹「薺、お姉ちゃんはね、八期ならこれで折れる又はグーの根も出ないだろうという主張を、持ってきて説得したの?」
薺「意味、わかんない!そもそも絶対命令を説得って度胸あるよね」
芹「薺、確かに絶対命令はあるけど、八期の説得なら言葉の矛盾見つけるより簡単よ!」
薺「えっ?」
芹「むしろ、あれくらいなら私以外でも何人かは出来てた筈だから!」
薺「どうやったの?」
芹「絶対命令を説得って聞いて、あなたはどう思った?」
薺「それは言葉と言葉の矛盾を説く、後不真面目な命令は止めるとか?」
芹「それが一般的な考え方よね、でも、そもそも八期はその矛盾を私達に聞いてくるから!」
薺「えっ?」
芹「八期って、自分に自信を持てない人だから何か責任を感じる選択を迫られると、すぐに私達に助けを求めるのよ」
薺「それが?」
芹「そもそも八期は星田先生に『自分の考えに間違いがあれば、正しく指導するように』って頼んでるから!」
薺「わざわざ?」
芹「それだけ絶対命令を恐れてるのよ!取り返しの付かない状況成らないよう!だから、不真面目な命令いわゆる『宿題を失くせ』とか『テストを失くせ』なんて言わないの!」
薺「・・・」
芹「だから、私達がやることは絶対命令の矛盾を説くのではなく、絶対命令の穴を探すことよ!」
薺「穴を探す」
芹「この穴って言うのは、道にある落とし穴とでも思っておいて!そうするとその穴に私達が更なるアイデアを入れていくの!」
薺「うん」
芹「今回の場合
・薺と八期の仕事が入れ替わる
・薺は本来の仕事をしたいが、八期は薺の仕事しか出来ない
・八期自身は薺の仕事を取ってる自覚はある
・だが、過去にパワハラを受けてほとんどの仕事を出来ないと思い込んでいる
・八期が求めるのは誰かの為になる仕事がしたい
と言った感じね!」
薺「うん」
芹「そうなると、この穴とは八期が1番恐れていることを指すの!」
薺「1番恐れていること?」
芹「八期は聞き分けが良いから、基本は聞いてくれる。でも、譲れない時はよっぽどの事がない限り譲らないわね!今回だと、自分が何もせずにサボる姿を見せたくない、生徒会長が仕事もせずにボーッと座ってるのはおかしい!せめて、何か仕事をしておきたい
でも、その仕事が計算系以外無いから会計職をするしかない現実!だけど・・・」
薺「私も会計として会計職をやることが使命だと思っている」
芹「じゃあどうすれば良いのか?そうすると答えは出来る仕事をやらせるのではなく、出来る仕事を増やす!つまり、新しい仕事、初めてやる仕事をやらせれば出来ることが増える!出来る仕事頑張る増えれば?」
薺「今までやってた仕事に手が行かない!」
芹「と言うことは?」
薺「私が計算系の仕事が出来る」
芹「結果論はそれだけど、出来る仕事が増えるが模範解答ね!」
薺「なるほど!」
芹「だから、私は八期がやったことの無い部活整理を提案したの!初めての事は誰も出来ないのが当たり前って言えば、出来る可能性もあると説得出来るから!」
薺「それは分からなかった」
芹「結論を言うと、八期を説得するなら1番恐れていることを解決することね!根は真面目だから、ちゃんと私達の意見は絶対聞いてくれる!」
薺「そうなの?」
芹「じゃあ、私が主張したとき、八期は1度でも私に『黙れ!』って言ったかしら?」
薺「言ってない!」
芹「本当に絶対命令を恐れていなかったら、私の意見なんて全部無視よ!自分の都合の良いときだけしか耳を傾けない!でも、アイツは私の言うことに耳を傾けて聞いてくれた!それは自分だけの考えで世界を救うなんてあり得ないと思ってるからこそなのよ!あなたみたいに自分が変えれるという自信のある人に絶対命令なんて使えないのよ!」
薺「面目ありません・・・」
芹「だから、八期は皆の為に頑張ろうとしてる分、みんなの意見は可能な限り聞いていくつもりよ!」
一方
八期「ここ本気で気になってたんだよね」
零「潰すの!」
八期「潰す以上だよ!」
零「理不尽や無理矢理はダメだってせっちゃんも言ってたよ!」
八期「まあ、まずは視察ということで!」
廃部リスト
ドッキリ企画部
- Re: ナンバーズ8 ( No.292 )
- 日時: 2022/11/12 16:09
- 名前: いくちゃん (ID: 5RAlDtaS)
290話・8が潰したい物(前編)
トントントン!
八期「失礼します!」
バン!←ドアが下半分しか開かず、顔面強打
部員達「ハハハ!引っ掛かった!引っ掛かった!」
八期「痛、うわあ!」←巨大ボールで押される
バチャン!
八期「何だ?これ?」←餅がくっつく
部長「ドッキリ大成功!」
八期(平常心、平常心!)
零(いきなり酷いわ!これは潰しても良いわね!)
部員A「取り敢えずこのタオルで!」
八期「ありがとう」
べちゃ!←クリームが付く
八期「えっ?」
部員達「イェーイ!引っ掛かった!引っ掛かった!」
部員A「生徒会長、単純すぎ!」
零「八君、私のハンカチ貸してあげる!」
部長「部長の東ですけど、なんのようですか?」
八期「ここは何部でどんな活動をしてるんだ?」←ハンカチで、顔を拭きながら
東「ここはドッキリ企画部!
部員は俺の他に、1年の牧田、丸山、
2年の岡本、門野、門真の6人です!
学校に様々な仕掛けを作って生徒の皆を驚かせてそれを動画配信サイトでアップして金を稼いでるのさ!あっ、言っておくが、ちゃんと正規のルートでやってるぞ!闇サイトとかじゃないから!」
八期「あっ、そう!」
東「岡本!会長に席を出してやれ!」
岡本「さあ、ここに座って下さい!」
八期「ありがとう(何も無さそうか・・・)」
バタン!
八期「痛!」
岡本「ちょっと目盛り誤ったんじゃないですか!ちゃんと見てくださいよ!」
八期(畜生!)
ブッ!!
東「コイツ屁をこいたぞ!」
八期「してないし!」
零「ブーブークッションね!」
八期(油断した!)
丸山「これ引っ張って見てください!」←ガムの包み紙を出す
八期「えっ?引っ張るの?」
パチン!
門真「へ~い、ドッキリ成功!」
門野「本当単純だよなあ!」
東「あっ、ケーキあるんですけど・・・」
八期「良いの?そんなの・・・」
零「まあ、部費に関係無ければ、先生が買いに行くって事もあるし・・・」
東「あげましょうか?」
八期「いや、別にいいよ!」
東「あげますよ!」
八期「どうせ上ーげた!って言うんだろ?」
東「普通にあげようとしたのに残念だなぁ!副会長も食べます?」
零「私、副会長じゃないから!会長補佐だから!」
牧田「補佐も一緒に食べましょう!」
零「八君にも1切れ渡すなら貰うわ!」
門野「会長もどうぞ、食べてください!」
八期「良いの?」
零「私も貰ったし、ここはご厚意に甘えて・・・、美味しい!」
八期「いただきます!」
パクッ!
八期「?」
東「どうしました?」
八期「辛い・・・」
岡本「水飲みます?」
八期「ありがとう・・・、」プー!
東「汚ねーな!」
岡本「あっ、水は水でも炭酸水でした!私ったら、うっかりうっかり!てへぺろ☆!」
東「それより、部費の相談なんですけど・・・、うちめちゃくちゃ稼いでるんですよ!本当に落とし穴や色んな罠に掛かる奴がいっぱいいて、見てて面白いって評判で、こんなに人気なら実力もあるって事ですよね?だったら部費も沢山下さいよ!」
ガシャン!←机を引っくり返す
八期「黙れ!この人間の屑共が!」
東「はあ?」
八期「お前らみたいな屑達に出す部費など無い!むしろ返せ!いや、この学校から出ていけ!」
東「何だと!」
岡本「誰が屑共だって?」
八期「どう見ても屑だろ!お前ら揃いも揃って集団いじめをして!人の心がないのか!」
門野「お前バカなの?」
門真「これはドッキリ!ちょっとしたジョークいわゆる冗談だよ!」
八期「じゃあ、冗談で、人殺したり怪我さしてもお前らは文句言わないのか?」
岡本「そんな人を傷つけることはしませんよ!」
八期「嘘付け!してるじゃないか!お前らのやってることは全部いじめだ!」
東「お前、ドッキリをいじめだ!って言うのか!」
八期「ああ!その通りだ!お前らなんかレベルMAX!訳の分からない研究所で脳と心を調べてもらえ!お前らの頭と心は猿以下いや猿未満だ!」
東「何だと!」
ドン!
八期「何するんだ!」
丸山「ふざけるな!」
岡本「私達が猿未満ですって!」
門真「冗談の通じない奴だな!」
八期「お前らのやってることは部活なんかじゃない!ただの集団いじめだ!それが分からないのか!」
門野「お前こそ、ドッキリがいじめじゃないって分からないのか!」
八期「この血も涙もない屑共!お前らのやったことでどれだけの生徒が悲しんでるのか分からないのか!」
岡本「違う!皆最後は笑って帰っていく!嫌な思いをした人なんて居ない!」
八期「嘘付け!あれだけ酷いことをされて良い思いする人間なんていない!お前らが洗脳しただけだ!」
東「何だと!」
パン!
牧田「部長、それは!」
丸山「バラエティー用の爆弾です!」
東「ヤバい!逃げろ!」
岡本「あれ?」
東「どうした?」
岡本「部屋のドアが開かない!」
門野「何でだよ!」
門真「開いてくれ!」
バコーン!
パリン、パリン、パリン、パリン!
零「フー、良い気味だわ!八君大丈夫?」
八期「零ちゃんありがとう!」
零「全ては私の目線カメラで録画してるからこれを理事長に見せれば、アイツらは外国の研究所行きよ!それに確固たる証拠も持ってきたしね!」←さっきのビデオがあるフィルム一式
八期「じゃあ、理事長に言ってアイツらを追い出そう!」
零「勿論よ!それに絶対命令なんだしね!」
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