二次創作小説(新・総合)
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- ナンバーズ8
- 日時: 2019/07/27 16:34
- 名前: いくちゃん (ID: ZIS7GPHN)
どうもいくちゃんです!
このお話はナンバーズの末っ子八期を主人公にしたお話のスピンオフです!
彼は長男・二に近い存在ですが、性格はほとんどを自分に入れております。
二の方も、ある程度自分の性格や考えを入れております。
あと彼にはちょっとした秘密が!
ナンバーズにちょいだしで出てきたあの人やこの人が、
一気にヒロインとして出てくるかも!
それでは始まり始まり!
僕はものすごく運が悪いと思っていた。
僕はみんなから嫌われていると思っていた。
僕はみんなより自慢できるものはないと思っていた。
そして、そんな僕を好きなってくれる人なんて、いるとも思っていなかった。
さらに、お兄ちゃん、お姉ちゃん達のような、ことになるなんて、
子の時の僕は、想像もしていなかっただろう。
僕を救ってくれた、僕を守ってくれた、僕を助けてくれた
そして、僕の気持ちを分かってくれた、
そんな人たちと過ごした僕の逆転人生のような人生!
その全貌を語ろう!
- Re: ナンバーズ8 ( No.486 )
- 日時: 2025/11/12 17:47
- 名前: いくちゃん (ID: 5RAlDtaS)
482話・トリプルエースの危機・・・①
明「イヤー、なんとか手錠外れたよ!」
杏「良かったね!」
明「さあ、今日から準決勝と決勝の為の追い込みだよ!」
愛「その前に聞いて良い?」
明「ん?アイアイどうした?何か確認したいところでもあった?」
愛「ライブの事では無いけど、確認したい!明さんってお義兄ちゃんの事どう思ってるの?」
杏「えっ?愛ちゃん!?」
束の間の沈黙
明「・・・、そりゃもちろんクラスメートの1人に決まってるじゃん!ただの友達!私は皆の事が大好きなヒーローみたいなものだから!」
愛「私にはそう見えない!」
明「えっ?どうした?アイアイ!」
愛「明さん、お義兄ちゃんと手錠で繋がって、楽しそうだった。苦にしてなかった。むしろ嬉しそうだった」
杏「それはそうだったね!八期君の事からかったり、羞恥心をどこかに置いてきたり・・・」
明「あっ、あ、あれは、八期を不安にさせないためだよ!ネガティブ気質だから、『手繋がってても楽しもう』って!」
愛「でも、自分の身体を見せても動じないのはおかしかった!明さんよりお義兄ちゃんの方が恥ずかしがってた!」
杏「それは私も思った!普通逆だよね?」
明「それはお父さんので慣れてるから!」
愛「それは家族だから、赤の他人だとそうは行かないと思う!」
杏「私もそう思う!」
明「いや、そもそもアイアイは何が言いたいの?まさか、ただの嫉妬?可愛いなあ!」
愛「明さんはお義兄ちゃんの事好きなの?」
明「えっ?・・・、それは勿論!好きだよ!皆の事もだけど・・・」
愛「LIKEじゃない!LOVEの話で!」
明「えっ?」
杏「と言うか今一瞬間が無かった?」
明「ちょっと、これから3人でユニット部門の大会頑張っていこう!って言ってる矢先に仲間割れ起こす事案は止めて!」
愛「お願い!好きなら好きって言って!返答次第では私諦めが付くから!」
明「どういう意味?」
杏「もしかしてだけど、愛ちゃん八期君の事好きなの?」
愛「・・・、ずっと考えてた」
杏・明「えっ?」
愛「私は、どのタイミングで研究部に行けば良いんだろ?って!」
杏「ああ、間違って入ちゃったもんね」
愛「同好会の練習もライブも好き、同好会のメンバーだって好き!楽しいから、そして抜けるのが裏切り者ように見えるから、私ずっと悩んでた。
同好会に留まるのか?研究部に転部するのか?」
明「それはアイアイの自由じゃないかな?」
愛「それでもその1歩が踏み出せない!研究部の皆との練習も楽しい。やり方も私に適してる。このユニットも本当に私に合ったユニットだと思ってる。」
杏「じゃあ、なんで明ちゃんを責めるような質問を?」
愛「そう思うならごめんなさい!修学旅行で合った事件を聞いて、私は正直悲しかった!」
明「えっ?それは杏の話じゃなかったっけ?」
愛「うん、お義兄ちゃんが本当に好きだったのは私ではなく杏さん!私はただの推しであり、ただの可愛い後輩に過ぎない!」
明「でも、振られた筈だよね?」
愛「それも知ってる!でも昨日の手錠の件を見て、私思ったの!明さんはお義兄ちゃんの扱いが上手い」
杏「それって、2人が仲良くしてる姿が恋人とか夫婦に見えたって事?」
愛「それに、私見たの!明さんが朝にお義兄ちゃんにキスしてた所!」
明『見られてたの?!』・ダラダラ
杏「それはどういう事?!」
明「いや、杏は振った癖になんで入ってきてるのさ!」
杏「あれは、田中君に振られたショックで、その失恋をまだ引きずってたからまともな返事が出来なかったの!」
明「それって、八期の事が・・・」
杏「それはそれこれはこれ!」
明『誤魔化した!』
愛「明さん!はっきり言って!お義兄ちゃんの事好きなの?どうなの?」
明「それを言ってアイアイはどうする気?」
愛「明さんが好きだと言うなら諦める!」
杏「諦めちゃダメだよ!」
愛「私に明さんに勝てる要素なんか無い!何でも出来る上、スタイルも良いし!背も高いし!面倒見の良いお姉さんみたいだし!
私なんか胸も背も小さいちんちくりんだし、可愛いがられ方も妹扱いだし!
別に何かサポート出来るようなタイプでもない!何も出来ない無能なんだよ!」
明「アイアイ!そんな落ち込まないで!」
杏「そうだよ!八期君は体型で人を決めないって!」
明「それよりもアイアイが可愛いから八期はファンになって・・・」
愛「修学旅行で杏さんに告白したのに?」
明「ううっ・・・」
愛「やっぱり私みたいなちんちくりんよりも、美人な杏さんの方が良いんだよ!」
杏「いやいや、私は間接的に振ったことになってるから!それに八期君は明ちゃんみたいな完璧超人が好きだって言ってたよ!」
明「いやいや、本人に聞いたけど、私なんかと結婚したら『自分が紐に成る自信がある』って言ってたよ!
アイツにとって私は雲の上の存在なんだよ!
それに、八期言ってたよ!アイアイとずっと一緒に過ごしたいって!」
愛「それは多分家族として!恋人としてではない!」
明「いや、義妹でも血さへ繋がってなかったら、養子や連れ子は結婚出来るからね!」
愛「それでも年下は無さそう、お義兄ちゃんは同級生位が良いって聞いたことある」
杏「いや、私は上は1つ、下は2つって聞いたことあるよ!こうなるとむしろ誤差じゃない?」
愛「2人は良いよね、繋がったり、入れ替わったり・・・」
杏「いやいや・・・」
明「めちゃくちゃ大変だったからね!」
愛「私なんか、胸を大きくして引かれただけ・・・」
杏「小さかったものがいきなり大きくなったら誰でもビックリするよ!」
明「よくあるじゃん、背の順が前の方だった同級生が夏休み明けに背伸びるタイプ!
あれと同じだよ!皆引くよ!」
杏「それに、私男女の配慮で揉めてたし・・・」
愛「文句言ってたのは、先生とお義姉ちゃん達!杏さんはほとんど言ってなかった」
杏「そうだけど・・・」
明「あたしだって、内心痛かったから!早く抜けたいと思ってたから!」
愛「めちゃくちゃ楽しそうにしてたのに?」
杏「恥ずかしい場面でもからかってたよね?」
明「はい・・・、すみません・・・」
町子「さっきから何の話してるの?」
杏「まっちゃん!」
明「まっち!」
愛「町子さん!」
町子「何を言い合ってたの?」
愛・杏・明「八期(君)・お義兄ちゃんが好きなのは
杏さん・明ちゃん・アイアイだって!言ってたんです!」
町子「なんで自分じゃないのよ?普通は『私』って主張するのよ!」
3人「だって・・・」
杏「私は振ったことになってますし・・・」
明「あたしは雲の上の存在のような扱い受けてるし・・・」
愛「私はただの可愛い後輩で、あくまで推しであり、恋人と言う扱いを受けてませんし・・・」
杏「その点、明ちゃんは何でも出来る上、何事にも動じない完璧超人だし・・・」
明「アイアイは八期の推しだからこそ、アイアイには特別な感情持ってる筈だし・・・」
愛「杏さんはお義兄ちゃんの初恋の人で、今も関係が良好なので、ワンチャン狙ってそうな感じだし・・・」
明「それはあるね!薄いけど!」
杏「そうかな?」
町子「あなた達仲良いわね!普通は争うのよ!なんで譲り合ってるのよ?」
杏「自分が好かれてる自信がない」
明「あたしを狙える度胸がアイツにあるとは思えない」
愛「私は恋愛対象に入ってないと思ってる」
明「いや、少なからず入ってると思うよ!」
愛「そんなこと無い!2人ほど私に魅力なんて無いもん!」
杏「いや、愛ちゃんにもあるよ!顔とか・・・」
愛「こんな無愛想な表情なのに?」
杏「あっ、ごめん!」
愛「謝らないで、自分でも自覚あるし、むしろ虚しくなる!私には2人を越える魅力なんて無いんだ!」
杏「愛ちゃん!」
明「アイアイ!」
愛「杏さんか明さん、お幸せに!」
杏「どういう事?」
明「まだ結婚してない上、結婚出来る年齢でもないよ!」
町子「これは?どうすれば良いの?」
- Re: ナンバーズ8 ( No.487 )
- 日時: 2025/11/12 17:48
- 名前: いくちゃん (ID: 5RAlDtaS)
483話・トリプルエースの危機・・・②
次の日
林檎「愛!おはよう!」
愛「林檎ちゃんおはよう・・・」
林檎「どうしたの?顔が暗いよ」
愛「ちょっと明さんと・・・」
林檎「喧嘩でもした?珍しいね」
愛「まあ、そんな感じ・・・」
林檎「何が原因なの?」
愛「実は一昨日明さんとお義兄ちゃんが手錠で繋がっちゃって・・・」
林檎「ん?それで?」
愛「羨ましかった」
林檎「ん?ん?」
愛「それで思わず当たっちゃったの!」
林檎「えっ?もしかして『あたしのお義兄ちゃんを取らないで!』って?」
愛「違う、『好きなら好きってはっきり言って』って!」
林檎「修羅場だね!仮に完道先輩が八期先輩を好きだったら?」
愛「きっぱり諦める!」
林檎「諦めちゃうの?!」
愛「私みたいなちんちくりんが完璧超人な明さんに勝てっこない!」
林檎「愛!自己評価低すぎ!愛は可愛いじゃん!きっと大丈夫だよ!」
愛「でも、明さんの方が美人!それに私は明さんのように家事出来ない!面倒見も良くない処か面倒を見られるタイプ」
蜜柑「確かに、明さんに勝てる女はこの世に居ないと思うね!」
林檎「蜜柑?」
蜜柑「あんな完璧超人と付き合ったら、私が男だったら紐に成る自信があるね!」
林檎「本当に手強い人じゃん!」
愛「お義兄ちゃんも言ってたらしい」
林檎「ダメ男じゃん!よくそんな先輩好きに成ったね?」
愛「お義兄ちゃん居なかったら私はこの学校に居ないから!」
林檎「それもそっか!って何恋愛諦めてるのさ!当たって砕けなよ!」
愛「私みたいなちんちくりんが勝てるわけ無いもん!」
林檎「でも、先輩は愛のファンで応援してくれてるわけだし・・・」
愛「でも、お義兄ちゃんが本当に好きなのは杏さんだよ!」
林檎「えっ?」
愛「修学旅行で告白したって話したよね?」
林檎「ああ、そんな話してたね!」
桃子「でも、振られたんだよね?」
林檎「桃子!」
愛「杏さん曰く、心の整理が付いてないから曖昧な解答したって本人は言ってた!お義兄ちゃんは振られたと思ってるけど・・・」
林檎「じゃあ、行けるんじゃ?」
愛「その後も2人は何事もなかったかのように仲良い、多分お義兄ちゃんは未練があると思う!」
桃子「でも、杏ちゃんが好きかどうかは?」
愛「脈はあると思う!回答が曖昧だったから!」
桃子「そんな私の杏ちゃんが・・・」
林檎「あんたのではないでしょ!」
愛「まあ、今は杏さんも一緒に住んでるけど!」
フルーツトリオ「一緒に住んでるの?」
愛「前話したと思うけど?」
林檎「そうじゃなくて、それめちゃくちゃ気まずいじゃん!」
蜜柑「それで、愛はどうしたいの?」
桃子「そうだよ!聞いた感じ、八期先輩に3人で好きに成ってしまって、誰が八期先輩のことを1番愛してるかの言い合いして喧嘩に成ったんだろうと思うけど・・・」
愛「逆!私はお義兄ちゃんの事好きだけど、2人も狙ってそうだから、勝ってこないから、明さんや杏さんの方が合ってそうに思えて嫉妬して、2人に当たっちゃって居たたまれなく成って逃げてきたからどうすれば良いか分からなくなった!」
蜜柑「マジで愛は何がしたいの?パッと見、告白もしてないのに、ライバルが強すぎて逃げてきただけじゃん!」
林檎「そうだよ!愛はただ現実を受け入れられないか、今後の関係に亀裂を起こしたくて逃げたら余計に亀裂入れてきただけじゃん!」
愛「どうしたら良い?」
蜜柑「まず、明先輩が八期先輩のことを好きなのかな?」
愛「一昨日、お義兄ちゃんにキスしてたよ!」
蜜柑「嘘!どこで?」
愛「私達の部屋で!」
蜜柑「いや、なんで一緒に寝てるのよ?」
愛「手錠で繋がっちゃったから」
蜜柑「その前に先輩と寝てる理由!」
愛「お義姉ちゃん達が仲良すぎて一緒に寝てるから部屋がそこしかなかったの」
林檎「それで嫉妬してること話した時先輩達は?」
愛「私の方が可愛いとか、『自分は絶対好かれてない』って言ってた」
フルーツトリオ「逆修羅場か!」
愛「えっ?」
蜜柑「愛、先輩達と仲良すぎだって!」
桃子「それで、どうしたいの?ユニットライブ前にわだかまり出来たら気まずいでしょ?」
愛「うん・・・」
林檎「どうなるにしても決めるのは愛だからね!」
愛「皆、相談に乗ってくれてありがとう」
松本家
愛「う~ん、どうしよう?」
一「ん?」
愛「仮に謝るとしても・・・、なんて言えば・・・、むしろ何か気まずいと言うか・・・」
一「何を悩んでいるの?」
愛「あっ、一お義姉さん!」
一「困ったことがあるなら、この一お姉ちゃんに任せなさい!」
愛「実は、私お義兄ちゃんの事が好きで・・・」
一「えっ?お義兄ちゃんって八期のこと?」
愛「はい」
一「アレのどこを好きに成る要素があるの?」
愛「えっ?」
一「運動神経は悪いわ、勉強もそこそこだわ、何か突出する特技なんかもないわ!不器用で人付き合いが下手なアイツにどこに惚れる要素があるのよ!
愛ちゃん凄い物好きね!」
パチン!
一「えっ?」
愛「あなたに聞いた私が悪かった!」
一「ちょっと!何するのよ!」
愛「愛ちゃんボード『知らない!』」
二「姉ちゃん!」
一「あっ、二聞いてよ!」
二「さっきのは姉ちゃんが100%悪い!」
一「ええっ!!?」
トントン
愛「あっ、先生!」
楓花「うちの娘がごめんね!話聞いてたわよ!何があったの?」
愛「実は・・・」
楓花「八期を、取り合ってる事かしら?」
愛「なんで、それは取り合ってるのではなく・・・、あっ!」
数分後
楓花「そうか!愛は八期が絶対命令を持ってなかったらうちの学校にも通えなかったのね」
愛「だから、感謝してるんです!私の運命を変えてくれた人だから!それに皆は何も出来ない無能と言ってますが、私にとっては頼れる憧れの先輩なんです!」
楓花「本当、あなたは八期に近い感じがあるわ」
愛「そうですか?」
楓花「八期自身も私に言ってきたくらいだから!」
愛「そうなんですか・・・」
楓花「それで嫉妬してチームのメンバーに当たっちゃったのか!」
愛「はい・・・」
楓花「それにしても仲の良い喧嘩ね」
愛「えっ?そうですか?」
楓花「普通の喧嘩はね、好きなものを取り合い、嫌いなものを押し付けるの!
でも、あなた達の喧嘩は好きなものを譲り合い、嫌いなものを引き受けるそんな喧嘩だわ!
きっと相手の事を思い過ぎた結果がそんな喧嘩に成ったのよ!」
愛「どうしたら良いですか?」
楓花「八期の取り合いと言うなら、難しかったけど、譲り合いでしょ?他の2人もそんなこと気にしてないわよ!」
愛「でも、2人が恋のライバルだなんて、私には・・・」
楓花「あなたは何に落ち込んでるのよ!」
愛「えっ?」
楓花「まだなにもしてないのに自分からチャンスを潰す気?それに2人が本当に八期の事を愛してるかどうかは分かってないんでしょ?」
愛「それはそうですが・・・、私みたいなちんちくりんで何も出来ない女の子なんて・・・」
楓花「そんなに自信無いなら、私が家事を教えてあげるわ!」
愛「えっ?良いんですか?」
楓花「バカ!大人に成ったら家事は自分でするものでしょ?それを教えるのが親の務めなんだから当たり前よ!」
愛「そうですね、うちの両親たまにしか帰ってこないからほとんど教えてもらえなくて・・・」
楓花「私が言うのもなんだけど、今のところあなたと八期の結婚は反対よ!」
愛「それは年齢ですか?それとも義理とはいえ兄妹だから?」
楓花「あなた達2人が結婚しても普通の生活が出来る未来が見えないからよ!」
愛「あっ、確かに」
楓花「あなたも認めてどうするのよ!?兎に角私が花嫁修行に付き合ってあげるわ!それにそれが保護者の役目だもの!」
愛「先生!宜しくお願いします!」
楓花「それにあの子世話焼きタイプが好きだから!」
愛「えっ?(そうなんだ)」
- Re: ナンバーズ8 ( No.488 )
- 日時: 2025/08/27 22:22
- 名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)
284話・トリプルエースの危機・・・③
愛が相談した同じ日の3年Bクラスの教室
明「ハアー!」
杏「ウ~ン!」
秀喜「どうしたんだお前ら?」
八期「何かあった?」
明「まあ、ちょっとアイアイと喧嘩?」
八期「珍しいね」
杏「と言えるような感じではないけど揉めた」
秀喜「何があったんだよ?」
明「ええっと、話したいんだけど・・・」
杏「ココでは無理かな?」
八期「じゃあ、休み時間に移動する?」
明「あんたが居たら困るのよ!」
八期「えっ?僕そんな口軽くないよ!」
明「口の問題じゃなくて、内容の問題!あんたにだけは言えない!」
杏「零ちゃん!」
零「何?」
杏「ちょっと、八期君に付き合ってあげて!」
零「良いけど、さあ!八君行こう!」
八期「どういう事?」
秀喜「それで、アイツに話せない内容って?」
明「この間、私と八期が手錠で繋がっちゃたじゃん?」
秀喜「それがどうしたんだ?あの後手錠外して貰っただろう?」
明「いや、それを見てアイアイが嫉妬しちゃってさ!」
秀喜「なんだよ!それ!たったそれだけで喧嘩か?」
杏「たったそれだけならどれだけ良かったか!」
秀喜「?」
明「アイアイが私に『八期のことを好きなの?』って聞いてきたの!」
秀喜「それで完道は何て返したんだ?」
明「はしょるけど、『友達として好き』って言った」
秀喜「分かった!きっとそう見えないからって、詰め寄られたんだろ!『八期は私の物!』みたいな」
杏「逆だよ!」
秀喜「えっ?」
杏「愛ちゃんは『明さんが好きなら諦める』って言ってきたの!」
秀喜「ええっ!!?」
杏「まあ、色々合って私にも飛び火して、『どちらかお幸せに』なんて言われた!」
明「仲直りしようにも、何を謝れば良いのか分からないし、何が悪かったのか分からないからどうしようもないんだよね!」
杏「もう、お互いに褒め称えてたもんね?」
秀喜「褒め称えたってどんな感じに?」
明「私は『アイアイは可愛い』って言ったんだけど、
アイアイは『杏の方が美人で面倒見が良い』って言って、
杏が私のことを『完璧超人で雲の上の存在』だって!」
秀喜「お前ら仲良いなあ!本当にそれ喧嘩か?」
明「でも、アイアイが戻ってきてくれないとトリプルエースとして練習出来ないし!」
秀喜「それはそうだな!でも、気になることがあるんだけど!」
明「何?」
秀喜「実際お前ら八期の事どう思ってるの?」
杏・明「・・・・・・・・・」
秀喜「黙りは好きと捉えるぞ!」
明「あ、あ、あ、あたしは皆のことが大好きなんだよ!」
秀喜「どこの、子供に人気の世界一弱いヒーローだよ!?」
杏「私も失恋のショックがまだ癒えてないと言うか・・・」
秀喜「俺が振ったの去年だよな?それに俺もコイツに振られたよ!」
杏「そうだったの?」
明「いやだって、紳士的なところが逆に・・・」
杏「明ちゃんってダメ男が好きなの?」
明「本当に終わってるダメ男は嫌いだよ!でも、ひたむきに頑張ってるけど、その努力が報われない可愛そうなタイプが好きかな!」
秀喜「完璧超人なのに、好きなタイプがダメ男って変わってるな!母性本能全開か?」
杏「兎に角、これは八期君には内緒だよ!告白はやっぱり自分の口から言わさないと!」
理珠「それはやめておいた方が良いです!」
明「りずりん!なんで?」
理珠「八期は中1の時に嘘コクと言うものをされてます!」
秀喜「合ったな、そんなこと!」
明「たしか、ドッキリのターゲットにされたんだっけ?」
理珠「他にも見た目の判断が苦手のため、ヘアスタイルやコーディネートが皆無で、親や兄弟からも
『お前みたいなのを好きに成る子なんていない』と言うことを散々言われてるため、告白しても信じられないと思ってます!」
秀喜「夢原に告白した時も当たって砕けろ精神だったから、失敗前提だったよな!」
理珠「もっと言うと『世の中都合良く上手く行く訳無い』と言う気持ちで生きてるため、告白はお薦めできません!」
明「これ、仮に杏が告白しても、『1度振られてるから何かのドッキリ』って疑うかも?」
杏「そんなこと言ったら明ちゃんが告白しても
『完璧超人な明ちゃんが自分を好きに成る筈無い!』
って思って、きっと嘘コクを疑うよ!」
明「なんでさ?」
杏「ましてや、明ちゃんと過ごすと『紐に成る自信がある』って言ったんだよね?」
秀喜「ああ、なんか想像できるわ!」
明「いや、そんなこと無いって!せいぜい指示待ち人間だよ!」
秀喜「それで良いのか?」
明「いや、むしろ指示待ち人間でも、やるべき事はやってくれるんだよ!人任せにして自分の事すら出来ない蓮とかと比べたら大間違いだからね!」
杏「あっ、私もそれは分かる!亜利紗めちゃくちゃ人任せと言うか人使い荒いと言うか!」
明「その点八期だったら、ちゃんと的確な指示をすれば言うこと聞いてくれるんだし、文句や嫌な顔しても、最終的には最後までやってくれる!人間、優れてなくても最低限のことだけでもやってくれたら私はそれで良い!」
秀喜「ちょっと、過保護に近くないか?」
杏「なんか、聞いてたら明ちゃんも八期君に惹かれてるようにも聞こえる!そこどうなの?」
明「えっ?」
キーンコーンカーンコーン!
明「あっ、チャイム成ったよ!また後でね」
しかし、明は帰りの回が終わるや否やすぐに帰った。
完道家
ガラガラ
明「ただいま!」
美咲「お帰り、明ちゃん!」
明「お義姉ちゃんただいま!」
美咲「そう言えば練習は?」
明「あっ、ちょっと揉めてしばらく出来ないと言うかなんと言うか・・・」
美咲「明ちゃんが喧嘩なんて珍しいわね!何があったの?」
明「実は・・・」
事の経緯を話し・・・
美咲「あの時そんなことが・・・」
明「お義姉ちゃんが聞いたら、発狂して体壊すと思ったから言えなかったの」
美咲「ええっ、可愛い義妹がそんな姿に成ってたらすぐにでも手錠を切ろうとしてたわ!」
明「本当にやらないでね!腕傷付くから!」
美咲「それはそうと、その男の子の事明ちゃんは好きなのかな?」
明「な、な、何言ってるのさ!お義姉ちゃん!八期はただのクラスメートで友達だよ!ちょっと可哀想だなって思ってはいるけど・・・」
美咲『とてもそんな風に見えないわ』
次の日
グニュ!
明「えっ?キャー!」
パチン!
明「何するのよ?!」
秀喜「スマン!夢原に頼まれて・・・」
明「ハア?杏がそんなこと頼むわけ・・・」
杏「本当なの!私が頼んだの!」
明「なんで田中に私の胸触らせてるのよ!」
杏「だって、明ちゃん八期君と手錠で繋がってた時、羞恥心がまるでなかったもん!」
明「えっ?」
杏「トイレに言っても、お風呂に一緒に入っても、着替えの時も、赤面1つ無かった!
あんなこと、普通好きな人、いや好きな人であっても平静を保てないよ!」
明「だからって田中に胸触らせる?」
杏「田中君に手を挙げたって事は、嫌だって事だよね?」
明「当たり前だよ!痴漢じゃん!セクハラじゃん!」
杏「じゃあ、八期君にプライベートゾーン見られても平気だったのはなぜ?」
明「あれは、手錠で繋がってたから仕方ないで済ましてたの!」
秀喜「いやいや、普通の人なら揉めるぞ!」
杏「そうやって平静を保ってたから愛ちゃんも明ちゃんが八期君に気があるんじゃないかって思ったんじゃない?」
明「だから何度も言うけど、私は八期の事は友達だって!」
杏「明ちゃん自身、そう思っておきたいんじゃない?」
明「えっ?」
杏「明ちゃんだって、愛ちゃんが好きだから、愛ちゃんに幸せに成って欲しいから、愛ちゃんの恋が実って欲しいから自分の気持ちを押し殺してるだけじゃない?」
明「その言葉そっくりそのまま返すよ!じゃあね!」
杏「明ちゃん!」
完道家
ガラガラ
美咲「お帰り」
ドタドタドタドタ・・・
美咲『何かあったのかしら?』
バタン!
明『あたしが八期の事が好き?そんな筈無い!あれは友情としての感情だよ!』
ドアの陰
美咲『これは、無自覚症状だったのね!明ちゃん、私は応援してるわよ!あなただけでも幸せに成って!』
- Re: ナンバーズ8 ( No.489 )
- 日時: 2025/08/28 21:57
- 名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)
285話・トリプルエースの危機・・・④
回想
明「その言葉そっくりそのまま返すよ!」
部室
杏「ハアー!どういう事なんだろう?と言うか、火に油注いじゃった!」
町子「あれ?今日はあなた1人なの?」
芹「歌詞も直してきたのに!」
希「これじゃあ立ち位置確認すら出来ないじゃない!」
杏「すみません、火に油を注いでまた1人来なくなりました」
希「ちょっと!決勝前に解散とか止めてよね!」
杏「勿論です」
芹「元気無いわね、そもそも何を揉めたの?」
杏「お恥ずかしい話なんですが・・・」
3人「ええっ!!?」
芹「何がどうなったらそんな揉め事に成るのよ!」
町子「しかも普通の喧嘩の逆だし!仲良いね、3人とも!」
希「実際杏ちゃんは八君の事好き?」
杏「そ、それは・・・、言えないと言うか、なんと言うか・・・」
町子「そんな曖昧な答えだから揉めるのよ!ハッキリしなさいよ!」
杏「そもそも自分の感情が分からないと言うか、なんと言うか・・・」
芹「私はその気持ち分かるかも!好きなのか?
たとえ好きだったとしても、どこを見て好きに成ったのか?
なぜ好きに成ったのか?
そもそもこの感情は好きで合ってるのか?
何がなんだか分からなくなる事ってあるよね!」
町子「成る程、つまり無自覚に好きって可能性もあるのか!」
杏「恥ずかしいのでやめて下さい!」
希「私の分析では、八君はあなたの事を諦めてるわ」
杏「それはどういう事ですか?」
希「好きだけど、振られたのならもう諦める
つまり、深追いせず断ち切るってことよ!」
町子「それはまだ好きって可能性は?」
希「あると思うけど、本人は1度振られたら諦めるから、逆に告白前なら万が一でも可能性がある時は、若干ストーカー交じりに成るかな」
杏「それはどういう事ですか?」
希「家までは付いていかないにしても、学校や行事の時に少しでも近付こうとする」
芹「ストーカー予備軍じゃない!」
希「『あわよくば一緒に成りたい』っていう願望だから!本当に好きな人には話しかけることすら本人にとっては難しい!」
杏「あれ?私とはよく話してましたよ!」
希「それは杏ちゃんの方から何度も声を掛けてたからじゃない?そういう人は相手に成ってくれると思って、積極的に話し掛けるように成るの!」
芹「それより、3人とも八期の事が好きなの?」
杏「私は分かりません!ですが、愛ちゃんは認めてますし、明ちゃんは好きなんじゃないかなって私は思ってるんですが・・・」
町子「しかし、同じ人を好きになって譲合いって?仲直りの仕方以前に仲良いじゃん!」
杏「それでも、気まずくて・・・、それに今日やらかして・・・」
芹「何やったのよ?」
杏「同級生の男の子に明ちゃんの胸を触らすように言いました」
芹「何やってるのよ!」
町子「それは怒るに決まってるわ!」
杏「だって、明ちゃん八期君と手錠で繋がってた時、お風呂に入った時も、トイレに一緒に行った時も、羞恥心がまるでなかったんです!」
希「それは私も思った!私は八君と幼馴染みだし、年も離れてるから平気だけど、普通同級生で一緒に裸の付き合いとトイレは普通嫌に決まってるわ!
むしろ、大騒ぎよ!」
町子「明ちゃん平然と洗われてたの?」
希「うん、むしろガン見してた!八君はチラ見かな!」
芹「普通逆でしょ!」
杏「逆なのかな?」
希「基本、下しか見てなかったけど!その都度明ちゃんがからかって
『そんなに見たいならいくらでもどうぞ!』
なんて言ってたかな」
芹「本当に羞恥心無いんじゃないですか?」
町子「でも、八期君以外の男の子が胸を触ったら、発狂したってことは・・・」
希「八君になら見られても良いってことだよね?」
芹「そういう感情って、普通好きな人にしかしませんよね?」
杏「だから、明ちゃんは八期君が好きなんだと私は思う!」
希「そうね、これで嫌いなら意味が分からないわ!」
町子「無自覚ってことはないかな?」
杏「無自覚?」
町子「よく八姫ちゃんがやるじゃん!無自覚嫉妬!」
芹「やってるわね!」
杏「えっ?八姫ちゃんも八期君のことが?」
希「言ってなかったけど、私達も八君の事好きだし!」
杏「えっ?ええっ!!?」
町子「兎に角話を一旦戻して、明ちゃんは八期君の事が好きだけど、本人はそれを『そんなわけ無い』って否定してるとか?」
杏「それは私も感じました!愛ちゃんが八期君の事を好きだから、自分は好きになってはいけないって感じが!」
町子「それはあなたもではないかしら?」
杏「えっ?」
町子「私には、あなたにも『好きに成る資格はない』って気持ちが聞こえるわ!」
杏「そんなことより、どうやってこのわだかまりを解けば良いですか?このままギクシャクしてたら、準決勝にも間に合いませんし、出場出来なかったら、出来なかったで後悔します!」
町子「解決方法は1つ!素直に成ることよ!」
杏「素直に成るとは?」
町子「簡単な話、あなた達3人の本音を赤裸々にグループ内で言えば良いのよ!皆聞きたいのは、メンバーの本音なんだから!」
芹「大体、3人で同じ人好きに成って譲り合ってるなら仲直りなんて簡単じゃない!」
杏「そうかな?」
町子「兎に角、明日までに、八期君に対する自分の本音を整理しておくのね!」
杏「ありがとうございます」
杏の部屋
杏『八期君に対する私の本音か・・・、別に嫌いではないよ!好きとも思ったこともないけど・・・』
トントン
杏「はい!」
ガチャン!
八期「洗濯物だよ!」
杏「あっ、ありがとう!ドアの隣に置いといて!」
ガチャン
杏『確かに、
色んな人と比べたら勉強も運動も優れてるわけではない!
リーダーシップは絶対命令が無いと何も出来ない!
不器用だから人を頼るのも下手
コミュニケーションも皆無
でも、優しくて、正義感が強く、弱いものの味方』
プルルルル!
杏「もしもし」
亜利紗「もしもし、お姉ちゃん?」
杏「亜利紗?今さら何のよう?家には帰らないよ!」
亜利紗「大丈夫だし、1億円があるからそれ使って今日も高級料理店に行ってきたから!」
杏「ただ、自慢するために電話してきたの?」
亜利紗「違うよ!最近お姉ちゃんの顔色が悪いなあって思って心配してたんだよ」
杏「嘘つき!私の事なんか全然気にしてないくせに!」
亜利紗「そんなこと無いよ『畜生バレた』」
杏「何を企んでるのかしら?」
亜利紗「別に!それよりもお姉ちゃんって八期先輩の事好きなの?」
杏「それはどういう意味で?」
亜利紗「う~ん、結婚したいとか?」
杏「それはない!」
亜利紗「フーン、だったら私が先輩と結婚しても良いんだね?」
杏「はあっ?!」
亜利紗「だってお姉ちゃん、八期先輩の事なんてどうでも良いんでしょ?」
杏「そうは言ってないじゃない!」
亜利紗「でも、結婚したいとは思ってないんだよね?だったら私にくれたって良いじゃない!」
杏「亜利紗はダメよ!」
亜利紗「何よ?私だけ無理って不公平じゃない!」
杏「そうじゃなくて、亜利紗が告白しても、即振られるからダメよってことよ!」
亜利紗「はあっ?私みたいなお姉ちゃんよりもスタイルの良い女に惚れない男なんて居るわけ無いでしょ?」
杏「八期君は身体の良し悪しでは決めないから!それにあんた性格悪いし!」
亜利紗「なんですって?!」
杏「声大きい!近所迷惑!」
亜利紗「絶対明日先輩に告白して、振り向かせてやるんだから!私が先輩取ってもお姉ちゃん文句言わないでよね?」
杏「文句言えるような返事は返ってこないよ!」
亜利紗「それって?」
杏「振られるってことよ!」
亜利紗「なんですって?!」
次の日亜利紗があっさり振られたとは言うまでもない
- Re: ナンバーズ8 ( No.490 )
- 日時: 2025/09/02 21:23
- 名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)
286話・トリプルエースの危機・・・⑤
愛好会部室
亜利紗「皆さん!トリプルエースが、今仲違いしていて解散危機ですよ!」
青香「えっ?何があったの?」
黄花「大変じゃん!」
ミカ「ちょっと、ちょっと!」
水美「むしろチャンスじゃないの?」
青香「ええっ、だってやっぱり同じステージに立った上で負かしたいんだよ!」
黄花「そうだよ!ライバルの自滅なんて面白くない!」
赤音「時代だね!昔はあの手この手でライバルを蹴落とそうとする最低な輩が居ましたのに!」
藍香「そう言えば美麗もそんな人間じゃなかったかな?
たしか
『勝負はいつだって正々堂々と!
相手に怪我をさせる卑怯なやり方で勝っても嬉しくない』って言ってた」
青香「そうだよ!それに同じ学校でもあるんだし、協力しようよ!誰のお陰で敗者復活戦から勝ち上がったと思ってるの?」
黄花「それはあなたのユニットだけでしょ!」
赤音「私達2チームは予備戦です!」
青香「それでも首の皮1枚繋がってるじゃん!」
桃華「それでも日程がキツキツだよ!テスト終わった直後にライブなんだよ!」
紫子「頑張ってね!」
ミカ「他人事にしないでよ!」
紫子「他人事だし・・・」
ミカ「良いわよね!あんたらは成績が良くて!こちとらいつもテストの時は憂鬱だわ!」
青香「そんなこと言われても・・・」
緑「そう言えば、研究部の皆さんはテスト前に成ると全員集まって勉強してましたよね?」
水美「私達もそうする?」
亜利紗「ストップ!」
藍香「何よ?」
亜利紗「あの、皆さん!私が研究部の情報持ってきたのに別の話で盛り上がらないで下さい!」
赤音「ごめんね、それでトリプルエースがなんで揉めてるんだっけ?」
亜利紗「同じ人を好きに成ったとかなんとか?」
全員「ええっ!!!!」
黄花「ちょっと待ってよ!アイドルは恋愛禁止よ!」
緑「3人で同じ人を好きに成っちゃったんですか?」
水美「うわあ、漫画みたい!」
赤音「それで誰なんですか?」
亜利紗「研究部のリーダーだったかな?お姉ちゃんと同じクラスの!」
藍香「成る程、好きな男が同じになって、血を流しながら争ってるってわけね」
ミカ「藍香、怖いから止めてその表現!」
亜利紗「愛なんてめちゃくちゃ怒ってたから!これは関係修復は不可能でしょう!」
青香「皆、様子を見に行こう!」
紫子「青香ちゃん?」
赤音「ちょっと、練習は?」
青香「後でも明日でも出来るよ!」
黄花「私達のユニットは時間無いから、紫子と桃華行ってくれる?」
紫子「青香ちゃん!」
桃華「分かったわ!」
一方その頃
林檎「ええっ!!!!まだ、仲直りしてなかったの?」
愛「言い出せないと言うか・・・、なんて言えば分からないというか・・・」
青香「あっ!あれは愛さん!隣に居るのはクラスメートかな?」
一方その頃
明「私の気持ちってなんだろう?私は八期のこと好きなのかな?」
蜜柑「お悩みなら相談乗りますよ!」
明「君はたしか・・・」
蜜柑「蜜柑です!」
紫子「あれは!」
一方その頃
杏「私達の本音か・・・、私の本音・・・」
桃子「杏ちゃん!」
杏「桃子ちゃん!」
桃華「あれは?」
一方その頃
林檎「整理すると愛は八期先輩のことが好きなんだよね?恋愛的な意味で?」
愛「うん!」
林檎「でも、先輩達が好きそうだから諦めてる」
愛「うん!」
青香「えっ?」
林檎「更に言うと自分だと、先輩達の魅力に足元にも及ばないと思ってる?」
愛「うん、こんなチンチクリンな私を好きに成る筈無い!どうせ私はしょせん妹なんだよ!
愛ちゃんボード『(´・c_・`)』」
一方
蜜柑「単刀直入に聞きます!明さんは八期先輩のことが好きなんですか?恋愛的な意味で!」
明「う~ん、正直、分かんない!」
蜜柑「なぜ分からないんですか!魅力があるならYES、無いならNo!簡単じゃないですか!」
明「八期には悪いけど、八期って不器用なんだよね」
蜜柑「そうなんですか?」
明「うん!手先だけでなく人間関係すら不器用!まさに私とは真逆の育ち方って言ったら良いのかな?」
蜜柑「ならば魅力無いんじゃないですか?」
明「そういうことじゃないの!」
蜜柑「えっ?」
明「確かに、何も出来ない不器用で何か突出する特技もない八期だけど、誰よりも弱いものを守りたい心は人一倍!
だからこそ助けてあげたい、協力してあげたいって気持ちが出てくるんだ」
蜜柑「ならば・・・」
明「ただ、それが恋愛的な意味で助けたいのか?人助けとして助けたいのか?というのが今のあたしには分からないの!」
蜜柑「えっ?」
明「それに曖昧な考えで付き合うのも八期に失礼だと思うんだ!本人も私と居るだけで『紐に成る自信がある』って言ってたし・・・」
蜜柑「ああ・・・『どうしよう?なぜか想像出来てしまう・・・』」
明「そんな曖昧な気持ちより、はっきり決めてるアイアイや杏の方が幸せに成った方が良いんだよ!」
紫子『何今の台詞!?』
一方
桃子「自分を好きに成る資格はない?」
杏「一度振ってる身だし、それに彼超恋愛不審なんだ」
桃子「つまり、告白しても信じて貰えないと?」
杏「うん!『世の中そんなに上手く行くわけ無い』って気持ちで生きてる子だから」
桃子「仲は良いんですよね?」
杏「まあ、小学生、いや保育園時代からずっと同じクラスだったから・・・」
桃子「ほぼ幼馴染みじゃん!」
杏「保育園の時は同じクラスだっただけだよ!喋ったこともほとんど無い!」
桃子「そうなんだ」
杏「ただ、ちょっと心配事があって・・・」
桃子「このままだと決勝が危ぶまれるっ事?」
杏「違う!亜利紗が八期君を狙ってるの!」
桃華『ええっ!!!!嘘!聞いてないよ!』
杏「昨日私に牽制を入れてきた!『八期君に告白する』って!」
桃子「なんて言い返したの?」
杏「『八期君があなたに靡く筈無い』って言った!」
桃子「なら、安心じゃない?」
杏「周りに知られたくないの!」
桃子「どうして?」
杏「私達が八期君を好きだって広まったら、私達のファンが暴動を起こしたり、八期君に対して
『お前の事を好きに成る筈無い』とか、
『羨ましい』とかで、暴行を加えられる可能性があるの!」
桃子「まあ、ファンとしたらそういうのも居るよね」
杏「それに八期君は愛ちゃんのファンだし!」
桃子「それは私も知ってるけど、それがどうかしたの?」
杏「それでも私に告白してきたの!」
桃子「そうだった!ってことは?」
杏「浮気者と罵られる未来が見える!」
桃子「どちらにしろ大変なことになる!この学校からまた生徒が大量に居なくなる!ってそれが理由じゃないんじゃない?」
杏「えっ?」
桃子「確かに、危ないことには成ると思うけど、杏ちゃんが八期先輩を避けてる理由は別にあるんじゃない?」
杏「私みたいな普通の子より、完璧超人の明ちゃんや可愛い後輩の愛ちゃんの方が私より幸せに成ると思ってる」
桃子「何言ってるのさ!杏ちゃんだって、世話焼きだし、母性的だし、魅力なんか沢山あるよ!」
杏「そうかな?」
桃子「そうだよ!私が保証する!それより3人とも早く仲直りしないと!」
杏「どうすれば良いかな?」
桃子「兎に角、お互いを誉め称えても話が終わらないから・・・」
林檎「愛が悪いと思った事だけ謝れば良い!」
愛「えっ?」
林檎「愛は勝手に嫉妬して気まずくしたのを後悔してるんだよね?」
愛「うん」
林檎「だったらなおさら・・・」
蜜柑「自分の本音を言うべき!明さんの本気の本音を言って下さい!」
明「本気の本音?」
蜜柑「現状で良いんです!きっとあの2人なら分かってくれる筈です!だから・・・」
桃子「それ以外は何も言わない!言うなら、大会が終わった後!わだかまりがあるままライブしたいですか?」
杏「ううん、2人と協力して私達のベストを尽くしたい!」
桃子「なら、私達も必死で応援してますから!」
フルーツトリオ「頑張って!」
トリプルエース「うん!ありがとう!」
愛好会部室
藍香「あっ、帰ってきた!」
ミカ「お帰り!」
黄花「それで・・・」
赤音「どうでした?」
青香「なんか・・・」
紫子「一言で言うと・・・」
桃華「あの3人・・・」
3人「めっちゃ仲良かった!」
7人「?」
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