二次創作小説(新・総合)

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ナンバーズ8
日時: 2019/07/27 16:34
名前: いくちゃん (ID: ZIS7GPHN)

どうもいくちゃんです!
このお話はナンバーズの末っ子八期を主人公にしたお話のスピンオフです!
彼は長男・二に近い存在ですが、性格はほとんどを自分に入れております。
二の方も、ある程度自分の性格や考えを入れております。
あと彼にはちょっとした秘密が!
ナンバーズにちょいだしで出てきたあの人やこの人が、
一気にヒロインとして出てくるかも!
それでは始まり始まり!











僕はものすごく運が悪いと思っていた。
僕はみんなから嫌われていると思っていた。
僕はみんなより自慢できるものはないと思っていた。
そして、そんな僕を好きなってくれる人なんて、いるとも思っていなかった。
さらに、お兄ちゃん、お姉ちゃん達のような、ことになるなんて、
子の時の僕は、想像もしていなかっただろう。
僕を救ってくれた、僕を守ってくれた、僕を助けてくれた
そして、僕の気持ちを分かってくれた、
そんな人たちと過ごした僕の逆転人生のような人生!
その全貌を語ろう!

Re: ナンバーズ8 ( No.490 )
日時: 2025/09/02 21:23
名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)

286話・トリプルエースの危機・・・⑤

愛好会部室

亜利紗「皆さん!トリプルエースが、今仲違いしていて解散危機ですよ!」

青香「えっ?何があったの?」

黄花「大変じゃん!」

ミカ「ちょっと、ちょっと!」

水美「むしろチャンスじゃないの?」

青香「ええっ、だってやっぱり同じステージに立った上で負かしたいんだよ!」

黄花「そうだよ!ライバルの自滅なんて面白くない!」

赤音「時代だね!昔はあの手この手でライバルを蹴落とそうとする最低な輩が居ましたのに!」

藍香「そう言えば美麗もそんな人間じゃなかったかな?
   たしか
   『勝負はいつだって正々堂々と!
    相手に怪我をさせる卑怯なやり方で勝っても嬉しくない』って言ってた」

青香「そうだよ!それに同じ学校でもあるんだし、協力しようよ!誰のお陰で敗者復活戦から勝ち上がったと思ってるの?」

黄花「それはあなたのユニットだけでしょ!」

赤音「私達2チームは予備戦です!」

青香「それでも首の皮1枚繋がってるじゃん!」

桃華「それでも日程がキツキツだよ!テスト終わった直後にライブなんだよ!」

紫子「頑張ってね!」

ミカ「他人事にしないでよ!」

紫子「他人事だし・・・」

ミカ「良いわよね!あんたらは成績が良くて!こちとらいつもテストの時は憂鬱だわ!」

青香「そんなこと言われても・・・」

緑「そう言えば、研究部の皆さんはテスト前に成ると全員集まって勉強してましたよね?」

水美「私達もそうする?」

亜利紗「ストップ!」

藍香「何よ?」

亜利紗「あの、皆さん!私が研究部の情報持ってきたのに別の話で盛り上がらないで下さい!」

赤音「ごめんね、それでトリプルエースがなんで揉めてるんだっけ?」

亜利紗「同じ人を好きに成ったとかなんとか?」

全員「ええっ!!!!」

黄花「ちょっと待ってよ!アイドルは恋愛禁止よ!」

緑「3人で同じ人を好きに成っちゃったんですか?」

水美「うわあ、漫画みたい!」

赤音「それで誰なんですか?」

亜利紗「研究部のリーダーだったかな?お姉ちゃんと同じクラスの!」

藍香「成る程、好きな男が同じになって、血を流しながら争ってるってわけね」

ミカ「藍香、怖いから止めてその表現!」

亜利紗「愛なんてめちゃくちゃ怒ってたから!これは関係修復は不可能でしょう!」

青香「皆、様子を見に行こう!」

紫子「青香ちゃん?」

赤音「ちょっと、練習は?」

青香「後でも明日でも出来るよ!」

黄花「私達のユニットは時間無いから、紫子と桃華行ってくれる?」

紫子「青香ちゃん!」

桃華「分かったわ!」

一方その頃

林檎「ええっ!!!!まだ、仲直りしてなかったの?」

愛「言い出せないと言うか・・・、なんて言えば分からないというか・・・」

青香「あっ!あれは愛さん!隣に居るのはクラスメートかな?」

一方その頃

明「私の気持ちってなんだろう?私は八期のこと好きなのかな?」

蜜柑「お悩みなら相談乗りますよ!」

明「君はたしか・・・」

蜜柑「蜜柑です!」

紫子「あれは!」

一方その頃

杏「私達の本音か・・・、私の本音・・・」

桃子「杏ちゃん!」

杏「桃子ちゃん!」

桃華「あれは?」

一方その頃

林檎「整理すると愛は八期先輩のことが好きなんだよね?恋愛的な意味で?」

愛「うん!」

林檎「でも、先輩達が好きそうだから諦めてる」

愛「うん!」

青香「えっ?」

林檎「更に言うと自分だと、先輩達の魅力に足元にも及ばないと思ってる?」

愛「うん、こんなチンチクリンな私を好きに成る筈無い!どうせ私はしょせん妹なんだよ!
  愛ちゃんボード『(´・c_・`)』」

一方

蜜柑「単刀直入に聞きます!明さんは八期先輩のことが好きなんですか?恋愛的な意味で!」

明「う~ん、正直、分かんない!」

蜜柑「なぜ分からないんですか!魅力があるならYES、無いならNo!簡単じゃないですか!」

明「八期には悪いけど、八期って不器用なんだよね」

蜜柑「そうなんですか?」

明「うん!手先だけでなく人間関係すら不器用!まさに私とは真逆の育ち方って言ったら良いのかな?」

蜜柑「ならば魅力無いんじゃないですか?」

明「そういうことじゃないの!」

蜜柑「えっ?」

明「確かに、何も出来ない不器用で何か突出する特技もない八期だけど、誰よりも弱いものを守りたい心は人一倍!
  だからこそ助けてあげたい、協力してあげたいって気持ちが出てくるんだ」

蜜柑「ならば・・・」

明「ただ、それが恋愛的な意味で助けたいのか?人助けとして助けたいのか?というのが今のあたしには分からないの!」

蜜柑「えっ?」

明「それに曖昧な考えで付き合うのも八期に失礼だと思うんだ!本人も私と居るだけで『紐に成る自信がある』って言ってたし・・・」

蜜柑「ああ・・・『どうしよう?なぜか想像出来てしまう・・・』」

明「そんな曖昧な気持ちより、はっきり決めてるアイアイや杏の方が幸せに成った方が良いんだよ!」

紫子『何今の台詞!?』

一方

桃子「自分を好きに成る資格はない?」

杏「一度振ってる身だし、それに彼超恋愛不審なんだ」

桃子「つまり、告白しても信じて貰えないと?」

杏「うん!『世の中そんなに上手く行くわけ無い』って気持ちで生きてる子だから」

桃子「仲は良いんですよね?」

杏「まあ、小学生、いや保育園時代からずっと同じクラスだったから・・・」

桃子「ほぼ幼馴染みじゃん!」

杏「保育園の時は同じクラスだっただけだよ!喋ったこともほとんど無い!」

桃子「そうなんだ」

杏「ただ、ちょっと心配事があって・・・」

桃子「このままだと決勝が危ぶまれるっ事?」

杏「違う!亜利紗が八期君を狙ってるの!」

桃華『ええっ!!!!嘘!聞いてないよ!』

杏「昨日私に牽制を入れてきた!『八期君に告白する』って!」

桃子「なんて言い返したの?」

杏「『八期君があなたに靡く筈無い』って言った!」

桃子「なら、安心じゃない?」

杏「周りに知られたくないの!」

桃子「どうして?」

杏「私達が八期君を好きだって広まったら、私達のファンが暴動を起こしたり、八期君に対して
  『お前の事を好きに成る筈無い』とか、
  『羨ましい』とかで、暴行を加えられる可能性があるの!」

桃子「まあ、ファンとしたらそういうのも居るよね」

杏「それに八期君は愛ちゃんのファンだし!」

桃子「それは私も知ってるけど、それがどうかしたの?」

杏「それでも私に告白してきたの!」

桃子「そうだった!ってことは?」

杏「浮気者と罵られる未来が見える!」

桃子「どちらにしろ大変なことになる!この学校からまた生徒が大量に居なくなる!ってそれが理由じゃないんじゃない?」

杏「えっ?」

桃子「確かに、危ないことには成ると思うけど、杏ちゃんが八期先輩を避けてる理由は別にあるんじゃない?」

杏「私みたいな普通の子より、完璧超人の明ちゃんや可愛い後輩の愛ちゃんの方が私より幸せに成ると思ってる」

桃子「何言ってるのさ!杏ちゃんだって、世話焼きだし、母性的だし、魅力なんか沢山あるよ!」

杏「そうかな?」

桃子「そうだよ!私が保証する!それより3人とも早く仲直りしないと!」

杏「どうすれば良いかな?」

桃子「兎に角、お互いを誉め称えても話が終わらないから・・・」

林檎「愛が悪いと思った事だけ謝れば良い!」

愛「えっ?」

林檎「愛は勝手に嫉妬して気まずくしたのを後悔してるんだよね?」

愛「うん」

林檎「だったらなおさら・・・」

蜜柑「自分の本音を言うべき!明さんの本気の本音を言って下さい!」

明「本気の本音?」

蜜柑「現状で良いんです!きっとあの2人なら分かってくれる筈です!だから・・・」

桃子「それ以外は何も言わない!言うなら、大会が終わった後!わだかまりがあるままライブしたいですか?」

杏「ううん、2人と協力して私達のベストを尽くしたい!」

桃子「なら、私達も必死で応援してますから!」

フルーツトリオ「頑張って!」

トリプルエース「うん!ありがとう!」

愛好会部室

藍香「あっ、帰ってきた!」

ミカ「お帰り!」

黄花「それで・・・」

赤音「どうでした?」

青香「なんか・・・」

紫子「一言で言うと・・・」

桃華「あの3人・・・」

3人「めっちゃ仲良かった!」

7人「?」

Re: ナンバーズ8 ( No.491 )
日時: 2025/09/02 22:45
名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)

287話・トリプルエースの危機・・・⑥

部室

杏「あっ!」

明「杏、アイアイ・・・」

愛「・・・」

3人「あの(さ)・・・」

杏「2人からどうぞ!」

明「いやいや私は最期で!」

愛「私みたいな下っ端が・・・」

町子「何また譲りあってるの?」

杏「町子さん!」

町子「本音を伝えるんじゃなかったの?早くしないとどぎまぎしながら準決勝を迎えて、最低得点になるわよ!」

愛「私から言わせて下さい!」

明「アイアイ?」

愛「3人の絆が壊れかけたのは全て私が切っ掛けだから!」

杏「分かった」

愛「明さん、私の嫉妬心で明さんに当たってごめんなさい!私、明さんにお義兄ちゃんを取られるって焦って、いや、もしかしたらもう終わりかもって思って・・・」

明「アイアイ・・・、私の本音を言うね!」

杏「明ちゃん、大丈夫なの?」

明「大丈夫!ただ、アイアイからしたら納得のいく回答に成るかどうかは分からないけど、
  私の本音は、ぶっちゃけ分かんない!」

2人「えっ?」

明「本当に自分でも分からないの!あたしの八期に対する印象は本当に不器用で誰ともつるめない、もっと言うと1人に成れてしまった寂しい子!
  だからこそ、あたしがその友達の1人に成ってあげたいとか、困ってるなら助けてあげたいとか、八期に興味を持ったのが小3の時!
  小4からは零が転校してきて疎遠に成ったけど、そのときは『新しい友達が出来たんだ』って自分の事のように嬉しかった!
  なんて言えばいいんだろ?私が八期を気になり出したのは、絶対命令の時かな?」

杏「なんで?」

明「小3の時もそうだったけど、八期って自分の欲だけで命令とかお願いすることが無ければ、たとえしても相手に聞いてきたりするんだ!」

愛「それって?」

明「あたしはあの時から八期が伝説の生徒会長に成ることを確信してた!
  いや、そんな八期を助けてあげたいとも思ってたかな?」

杏「どういう意味?」

明「八期って自他共に認める、不器用で突出した特技もない自己評価の低い子だよね?」

愛「うん」

明「それでも、やる時はやる、選ばれたからには最後までやりきろうとする頑固さもある!」

杏「そうだね、でないと頑なに生徒会長の座を取り戻そうともしなかった」

明「あたしの好きな男子のタイプって、ダメ男だけど、ひた向きに頑張ろうとしてるのに惹かれちゃうのかな?
  これは母性本能とも言うかもしれないし、
  恋愛的感情かもしれない!
  問題はその答えが自分の中で曖昧なの!」

愛「どういう事?」

明「あたしは八期のことが好き!これは事実!でも、異性として気になってる理由が恋愛的感情なのか?
  はたまた可哀想だから自分が助けてあげたいと言う感情なのか?
  もし後者なら八期にその気にさせることに成るから失礼でしょ?本人は『うまく行く筈無い』とは思っていても、
   あたしが聞いたら罪悪感が残っちゃうよ!」

愛「明さん・・・」

明「だから、あたしがこんな曖昧な考えのうちに、アイアイが八期を取っちゃいなよ!あたし応援してるから!」

愛「明さん、ありがとう!」 

杏「明ちゃん!」

明「杏!」

杏「明ちゃんの事試してごめんね!わざわざ痴漢させるようなことして・・・」

明「そう言えばそうだったね、あれも自分でも分からないんだよね!」

杏「なにが?」

明「田中にやられるのはマジで嫌だった!けど、ふと思ったの、『八期ならどんな触り方するのかな?』って!」

杏「それって?」

明「うん、『八期になら触られてもいっか!』なんて思ってました!」

杏「本当に回答が曖昧なの?」

明「マジで曖昧だから!」

杏「普通、身体触られるなんて好きな男の人でないと受け入れないって!」

明「それがよく分からないの!」

杏「『好きな男の人に身体を触られても良い』って感情が?」

明「違う!なんで『八期になら良い』って思ってしまった自分が!」

杏「それただの無自覚じゃない?」

明「だって、これが本当ならあたし初恋だもん!」

杏「ええっ?初恋の相手が冴えない男子で良いの?」

明「杏も好きなんだよね?」

杏「そ、それは・・・」

愛「杏さんはお義兄ちゃんと両片思いなの?」

杏「それは分からないけど、多分私も明ちゃんと一緒でほっとけない子なんだと思う」

明「それは同感!」

杏「曖昧な感情になるくらいなら2人のどちらかが幸せに成ってほしい!私は別の恋に走るから!」

明「それが杏の本音なんだね?」

杏「うん!」

愛「でも、私は2人には頑張ってほしい!」

2人「えっ?」

愛「もっと素直に成ってほしい!」

2人「ええっ?」

愛「だって、2人の気持ちを知ってしまった以上、私だけがそのまま幸せに成るなんて失礼だと思う!」

杏「愛ちゃん!失礼じゃないよ!」

明「そんな重く受け取らないでよ!」

愛「でも、お義兄ちゃんを好きなライバルは、私達以外にも居るんだよね?」

明「そうなの?」

杏「確かに居た!と言うか研究部もといナンバーズ8の女の子達は八期君の事好きだって聞いたような?」

明「はっきりしてよ!」

杏「少なくとも、希さんは・・・」

町子「概ね合ってるわ!」

トリプルエース「そうなの?」

町子「何人かは分からないけど、ほとんどのメンバーが彼の事を好いてるわ!」

明「じゃあマッチも?」

町子「それはどうかしら?」

愛「でも、私は他の人に取られるくらいなら、2人のどちらかに幸せに成ってほしい!」

明「それはあたしもだよ!知らない子に取られるくらいなら杏かアイアイのどちらかなら結婚式だって行くよ!」

杏「私も幸せに成って貰うなら2人のどちらかが良い!」

町子「それがあなた達の本音なんじゃない?」

トリプルエース「あっ!」

町子「本当にあなた達は仲良いわよね!」

杏「あの、町子さん!」

町子「何?」

杏「決勝でやる歌なんですが、ラブソングに変更お願いして貰って良いですか?」

町子「音楽はなんとか成るけど、歌詞となると芹ちゃんに説得しないと・・・」

数分後

芹「ええっ?決勝をラブソングに書き換えろって?」

杏「無茶なお願いだとは承知の上なの!でも、私達はこの歌である人に私達の想いを伝えたいの!」

明「誰とは言わないけどね」

芹「誰なのさ?」

愛「1つあげるなら、私達3人が好きになった男の子!」

芹「成る程ね・・・、って分かるか!ソイツの名前を言って!」

杏「プライバシーの関係で許可取ってないから言えません!」

明「それに私達が目指してるのは優勝じゃなくて、最後まで悔いなくやりきることだから!」

芹「分かったわ」

準決勝当日

午前5時半

明「早いなあ!」

愛「まだ辺り暗い!」

杏「でも会場までは歩いて行くらしいよ!」

明「少しはバス代でも良いから払ってよ!」

会場前

明「まだ7時だよ!」

杏「着くの早すぎ!」

愛「開場は10時だったよね?」

香「ごめんね、道に迷う時間も想定されてるから、それに遅れるよりはマシでしょ?」

杏「マシなの分かりますが、寝不足で減点に成ったらどうするんですか?」

香「予算的な問題もあって・・・」

八期「皆、応援してるから!頑張ってね!」

トリプルエース「勿論!」

舞台裏

杏「絶対、決勝行こうね?」

明「うん、たとえどんな点数だろうと・・・」

愛「決勝進出だけは確保しておきたい」

楓花「愛、皆!」

トリプルエース「松本先生!」

楓花「あなたのご両親も見守ってるから!」

愛「先生!ありがとうございます!」

杏「じゃあ、あの円陣組むよ!」

明「あの円陣って?」

愛「愛ちゃんボード『(?_?)』」

杏「『全力で』って私が言ったら、2人は『楽しもう』だよ!」

明「分かった!」

愛「愛ちゃんボード『その話乗った!』」

杏「行くよ!今日のユニットライブを全力で?」

愛・明「楽しもう!」

杏「レッツゴー!」

トリプルエース「トリプルエース!」

Re: ナンバーズ8 ( No.492 )
日時: 2025/09/03 19:49
名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)

288話・トリプルエースの危機・・・⑦

ホテル

杏「フー!」

明「なんとか決勝へ行けたね!」

愛「ライブより、カメラ目線に助けられた感じ!愛ちゃんボード『それでも1位!』」

杏「でも、私達の目標は優勝じゃないよ!」

愛「うん!そうだよね!」

明「私達の今の気持ちを歌にして八期に届ける!その為の準決勝だもんね?」

杏「ねえ、一旦気持ちを落ち着かせるために1人だけに成ってみない?」

明「賛成!」

愛「私も1人に成りたいって思ってた!」

明「じゃあ、私はロビーに行ってようかな?」

愛「私は、お土産でも散策してる!」

ガチャン

杏「あの2人と組めて良かったな!本当にそれも含めて感謝だよ!」

杏『初めて会った時はお互いそこまで印象は薄かった
  でも、私が彼を気になり出した。いや、助けてあげたいと思ったのは周りに味方が居ないと感じた時かな?』

回想

男子A「それっ!」

男子B「やあ!」

女子A「ちょっと、男子!真面目に掃除しなよ!」

担任「コラ!掃除道具で何をやってるんだ?」

男子A「ヤベッ!」

担任「お前ら、今すぐ職員室ヘ来い!」

男子B「待ってください!切っ掛けは八期が『楽しいからやろう』って言ってたからやってました!」

八期「はあ?そんなこと言ってないし!」

男子B「皆、聞いてたよな?」

全員「うん!」

八期「言ってないって!」

担任「八期!お前も一緒に職員室だ!」

八期「言ってないって言ってるだろ!」

担任「良いから来い!」

八期「離せよ!」

ゴン!コロコロ・・・

女子生徒「キャー!!!」

回想終わり

杏「あの後、私が弁論しても誰も信じてくれなかった。
  それで松本先生が治療費を払うことに成ったけど・・・、夏休みのある日・・・」

回想

杏「八期君!何やってるの?」

八期「職員室を燃やす!」

杏「ダメだよ!こんなとこしたら!」

八期「人を犯罪者扱いした教師なんか皆死んでしまえば良いんだよ!」

杏「それをして何に成るの?」

八期「罪の無い人間にひどい目に合わす学校なんて無くなれば良いんだよ!」

杏「松本先生!早く来て!」

八期「えっ?お母さん?」

楓花「どうしたの?」

杏「八期君を止めて下さい!」

楓花「八期、何をする気だったの?」

八期「・・・」

杏「松本先生!はっきり言います!」

楓花「何?」

杏「八期君は教師にも生徒にも嫌われすぎです!」

八期・楓花「えっ?」

杏「何かしら証拠に成るものを身に付けておく必要があります!」

楓花「でも・・・」

杏「それでも親ですか?最愛の息子が悪者扱いされて叱られるなんて理不尽じゃないですか!」

楓花「そうね、私も理不尽極まりないと思ったわ!」

回想終わり

杏「この後に八期君と私に目線カメラを付けたんだよね
  まあ、私も私で『八期君が好きなんじゃないのか?』ってからかわれてたんだけどね!
  でも、嫌いではなかったな」

一方その頃

明「あっ!良い夜空じゃん!綺麗だなあ!綺麗と言えば八期って心が綺麗と言うか、欲望に溺れないって感じかな?
  杏に話を聞いて1度付き合ってあげたんだよね」

回想

明「ねえ、八期!」

八期「ええっと?あなたは?」

明「明!完道明!」

八期「完道さんね」

明「ちょっと私と付き合わない?」

八期「どういう事?」

明「一緒に寄り道しようってことだよ!」

八期「でも、寄り道したら・・・」

明「そこは私に任せて!」

公園

明「さあ、何して遊ぶ?何でも言ってくれて良いよ!」

八期「でも、2人だけじゃ出来ること限られてない?」

明「だったら・・・、あそこに居る子達に混じるとか?」

八期「鬼ごっこはすぐ鬼になるし、捕まえようとしたらバリアとか言われるし、嫌だな」

明「じゃあ、ボール遊びとかは?」

八期「絶対ボール拾いばかりされるか、自分に不利な判定受けて終わるな」

明「競争は?」

八期「足遅いから話になら無い」

女児A「だーるまさんがこーろんだ!」

明「あっ!あれに入れて貰おう!」

八期「ええっ?だるまさんが転んだも、ルールの違いとか、鬼の決め方がバラバラとかでつまらなさそう」

明「だったら、ルールを固定させれば良いんだよ!ねえ、お姉ちゃん達も入れてよ!」

女児A「良いよ!」

明「そうだ!だるまさんが転んだよりももっと面白い遊び教えてあげる!」

子供達「何々?」

明「だるまさんの1日!鬼の指示に従ってポーズを取るんだよ!」

男児A「どんな感じ?」

明「例えばだーるまさんが寝転んだだったら、その場で寝転んだりとか!」

男児B「面白そう!」

女児B「やろう!やろう!」

明「そして、鬼にタッチした人が次の鬼ね!」

子供達「ハーイ!」

明「鬼が振り向いた時に、お題に合ってないジェスチャーをした人は鬼に捕まって、鬼の権利無しだよ!」

子供達「ハーイ!」

明「さあ、最初はじゃんけんで勝った人が鬼だよ!」

子供達「ハーイ!」

明「さあ、八期も入って!じゃんけんポン!」

回想

明「あたしはコミュニケーションが上手かったけど、八期は下手だったからな・・・、それでも慣れたら楽しそうにしてたな」

一方その頃

愛「お義兄ちゃんは私を救ってくれた恩人!ただそれだけのつもりだった」

回想

林檎「ねえ、桃子!蜜柑!どの部活入る?」

蜜柑「私お料理好きなんだよな」

桃子「私はお菓子が好き!」

林檎「私は両方!」

蜜柑「じゃあ焼き菓子同好会に入ろうか?」

桃子「そうだね」

林檎「作るのも楽しいし、味は美味しいし!」

愛「部活動かあ・・・、あまり決めてないなあ・・・、それに特に何かやろうなんて考えたこともないしなあ・・・
  ん?」

ポスター『ナンバーズ8ライブ開催』

愛「ナンバーズ8?ライブ?出演者は・・・、この人って私をこの学校に入れてくれた!」

アイドル研究部ライブステージ

八期「ナンバーズ8です!よろしくお願いします!」

愛「あれ?お客さんはあまり居ないなあ、人気無いのかな?」

ライブ開始

愛「何この歌声!楽しそうなダンス!」

明「へえ、まあまあ上手いじゃん!」

杏「皆、耳おかしいんじゃない?八期の歌声のどこが音痴なんだろうね?」

明「うん!あたしが聞いても心地よいっていうか、こっちが踊りたくなるよ!」

愛「確かに、八期先輩の歌声とても良い!」

明「あれで舞台とか苦手らしいよ!」

杏「ああ、人前で注目されるのが苦手なんだよね」

愛「そうなんだ、八期先輩でこんな素敵なライブ出来るなら、私も出来るかな?いや、八期先輩の隣で歌って踊ってみたい!」

ライブ後

八期「今日は本当に・・・」

全員「ありがとうございました!」

八期「うちの部活動に興味がある方は是非アイドル研究部へ!うちは勝ち負けは気にせず、ただただライブを楽しむ部活です!」

愛「ライブを楽しむ?それって初心者の私でもすぐステージに上がれるのかな?」

八期「新人はいきなりセンターを務めてもらいます!」

愛「センター?」


愛「ライブのセンター、一番目立つ場所であり、相当上手い人でないと立つのが許されない場所!?
  センターのダンスで全てが決まると言っても良い
  どうしよう?自信無くなってきた・・・」

回想終わり

愛「その後、明さんに誘われて同好会に入って、でもやっぱり研究部の方が良いとも思って・・・、でもこのユニットは研究部の人達に手伝って貰って成り立ってる!
  だから実質研究部の中のユニット!
  明日はお義兄ちゃんに私達の想いを込めた歌を届けるぞ!愛ちゃんボード『やったるで!』」

決勝当日

控え室

八期「話って何?」

明「八期、あたし達をユニットにしてれてありがとう!」

八期「そんなお礼を言われる程では・・・」

杏「ううん、私達にとってこのユニットは、私達自身自由に出来た楽しさ溢れるユニットだから」

愛「それにこのユニットは同好会でも、愛好会のユニットでもない!研究部が作ったユニットだよ!」

八期「それって?」

愛「『トリプルエース』はお義兄ちゃんが作ったユニットなんだよ!」

八期「愛ちゃん、杏ちゃん、明ちゃん!」

明「だからこそ、あんたには絶対聞き逃して欲しくない!」

杏「優勝よりも大事な私達の想いを!」

愛「ライブで伝えるね!絶対聞き逃したらダメだよ!」

八期「勿論さ!」

スタッフ「トリプルエースの皆さん、準備お願いします!」

八期「じゃあ、皆!全力で!」

トリプルエース「楽しもう!」

ライブ後の結果発表

司会「優勝はトリプルエースでした!準決勝では躓きづみで目線カメラで稼ぎましたが、決勝は他をまったく寄せ付けない完璧なライブでした!」

トリプルエース「ヤッター!ありがとうございました!」

その後ソロライブの大会を見に行く一同であった。

Re: ナンバーズ8 ( No.493 )
日時: 2025/09/08 21:09
名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)

第289話・優勝談話

八期「祝!」

パッ!

研究部「トリプルエース!スクールアイドルフェスティバル・ユニット部門優勝おめでとう!」

パン!パン!パン!パン!・・・

杏「ありがとう!」

明「皆ありがとう!」

愛「本当にありがとう!」

明「ただ、優勝直後色々合ったね!」

愛「そうだったかな?」

回想

司会「スクールアイドルフェスティバル・ユニット部門優勝はトリプルエースの3人です!」

トリプルエース「イェーイ!ありがとうございました!」

八期「よし、皆やったね!研究部の皆!杏ちゃんを取り囲め!絶対命令!」

杏「えっ?何々?何をする気?」

八姫「まあ、取り敢えず体を預けなさいよ!」

希「トリプルエースが優勝したらやりたかったんですって!」

町子「優勝したら誰もが憧れるアレだよ!」

杏「えっ?えっ?」←寝かされて持ち上げられる

八期「トリプルエースユニット部門優勝おめでとう!代表してユニットのリーダー杏ちゃんを胴上げするぞ!バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏「きゃあ!」

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏「ちょっと!」

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏「あはっはははは・・・」

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏『なんだか・・・』

全員「バンザーイ!」

杏『怖いけど・・・』

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏『超嬉しい!』

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏『ありがとう』

八期「バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

杏『最高の思い出かも!』

八期「よーし、ゆっくり下ろして!」

明「杏良かったね?」

愛「愛ちゃんボード『羨ましい!』」

杏「いや、正直怖いよ!」

愛「でも、杏さん笑顔に見えた」

明「どうだった?」

杏「最高の思い出かも?」

回想終わり

明「怖がってた割りには満更でも無かったじゃん!」

杏「いや、何も聞かずに胴上げされたら誰でもビックリするよ!」

愛「そう言えば杏さんその後お義兄ちゃんに仕返ししたんだよね?」

杏「仕返しって、そんなことしてないよ!」

回想

八期「どうだった?胴上げ気持ち良かった?」

杏「最初はビックリしたけど、優勝した人しか味わえないって感じたら凄い貴重な体験だったよ!」

八期「だよね!こう言うのはチームのリーダーと監督しかされない貴重な体験だからね」

杏「ねえ、その貴重な体験させてあげようか?」

八期「えっ?」

杏「遠慮しなくて良いんだよ!こんな貴重な体験2度と味わうことなんて無いし・・・」

八期「いや、仮に僕が胴上げされたって何の意味も・・・」

愛「私達のユニット結成させたのはお義兄ちゃんだよね?」

明「それに作詞も作曲もマネジメントも八期の指示で成り立ってたよね?」

八期「いや、あれは僕の思う理想論と言うか・・・」

杏「私達トリプルエースを作ったのは八期君であり、優勝へ導いてくれたのも八期君なんだよ!」

八期「いや、まっちゃんや芹が楽曲提供、振り付けは希お姉ちゃんだし・・・」

愛「でも、私達を好きにさせてくれたのはお義兄ちゃんなんだよ!」

明「そうだよ!私達はあんたに感謝したいの!」

八期「いや、感謝なら顧問の星田先生に・・・」

香「あんたが上げて貰いなさいよ!」

八期「えっ?ええっ・・・」

香「何怖いの?」

八期「はい!怖いです!」

香「素直か!少しは強がりなさいよ!」

八期「嫌です!僕高いところと宙に浮かぶのが・・・」

明「ほらほら、私達はあんたに感謝したいんだから!」

杏「行くよ!」

愛「皆!手伝って!」

香「よっ!トリプルエースの創始者!、
  に感謝を込めて!バンザーイ!」

全員「バンザーイ!」

八期「怖い!」

全員「バンザーイ!」

八期「下ろして!」

全員「バンザーイ!」

八期「ちょっと!」

全員「バンザーイ!」

八期「何か掴みたい!」

全員「バンザーイ!」

八期「誰か!」

全員「バンザーイ!」

八期「もうこんなの嫌だ!」

全員「バンザーイ!」

八期「なんで僕まで?」

香「少しは夢原さんの気持ち分かったかしら?」

回想終わり

杏「愛ちゃんも脅してたよね?」

愛「私は純粋に感謝を込めて!」

明「折角の御褒美の胴上げが罰ゲームになったね」

愛「その足で恵利香ちゃんのライブ会場に行ったんだよね?」

杏「着いたときはまだ残り3人だったんだよね?」

明「優勝時の胴上げは縁起良いからって、同好会の誰かが優勝したら胴上げしに行こうって言ったんだよね?」

杏「美麗ちゃんだけ許さないって言われたけどね」

愛「私は納得!なんなら落としてやりたい!」

明「アイアイ怖いって!」

青香「お三方凄かったですね!」

杏「あっ、青香ちゃん!」

赤音「私達も決勝までは進みましたが、お三方には全然届かず・・・」

明「その割りには2位、3位、4位だったじゃん!凄いよ!」

藍香「別に凄くはない!美麗の指示を無視してやった結果!むしろ美麗や美麗が連れてきたコーチの言う通りにしてたら余裕で勝ってた」

ミカ「藍香、それは負け惜しみっていうのよ!」

黄花「でも、自分達で自由に考えるやり方も悪くなくない?」

桃夏「そうね、変なプレッシャーも無ければ、『負けて元々』っていう気持ちでやってたから伸び伸び出来たし!」

藍香「美麗よりも、あの権力者生徒会長の方が正しいっていうの?」

緑「そうじゃなくて・・・、う~んと・・・」

青香「気持ちに余裕が出来た分、ミスも少なくなったし、誰かを責めることも減ったじゃん?」

紫子「そうだよね!時々喧嘩とか責任の擦り付け合いとか合ったもんね!うちの愛好会」

赤音「そんなドギマギがなかった分伸び伸びと楽しく出来ましたよね」

青香「私、研究部の人と出会えて良かったと思ってる!」

藍香「何よ!研究部は敵なのよ!」

明「どこかで聞いたような台詞」

紫「あっ、青香ちゃん!」

青香「お姉ちゃん!」

紫「惜しかったね!泣くんならお姉ちゃんの胸で泣いて良いからね!」

青香「そこまで悔しくないよ!むしろ納得の結果だったから!」

赤音「それに研究部の人の指摘がなかったらもっと酷い点数だったかもしれませんでしたから!」

紫「どう言うこと?」

黄花「美麗さんが秒数の勘違いをしていて、どう頑張ってもノルマ達成が出来なかったんです!」

桃夏「曲をそのままにして、上手く歌詞を増やしてやったらまあギリギリだったかな?」

緑「その分、1、2秒ずれてボーナスを貰えなかった箇所も出ましたけどね!」

ミカ「ノルマは達成しましたけど・・・」

桃夏「そしたら美麗さん自身がボーナスで減点喰らってたっていうじゃないですか!危なかったですよ」

青香「本当に危なかったですよ」

明「実際問題、研究部又は同好会に入ってみたいと思った?」

青香「そうですね、少し見てみたくはありますね」

赤音「青香さん本気ですか?」

青香「私の目標はお姉ちゃんとのデュエット!」

紫「良いね!いつかやれたら良いなあ!なんなら今すぐにでも!」

桃夏「そんな機会あるの?」

青香「お姉ちゃんと一緒のグループってのも夢だよ!」

紫「良いね!なんなら今すぐにでも入る?」

青香「このグループで、優勝するまではやらないかな?」

紫「そうなんだ・・・、寂しい・・・」

明「まあ、気が変わる事だってあるし、仲良いんだから信じなよ!」

青香「それよりお三方はこのままトリプルエースを続けていくんですか?」

紫「そうだよ!その辺どうなの?」

明「ああ、まあ元々ソロ落ちて暇って事もあったし・・・」

杏「まだ、別のユニットに所属してるから・・・」

愛「また機会が合ったらやりたいって感じ!」

青香「そうなんですか・・・」

赤音「ちょっと寂しそうですね」

青香「私もトリプルエースのライブが好きだから!」

しかし、『トリプルエース』2度と呼ばれることの無いユニット名に成ってしまうことを彼女達は知らない!
だがそれは、とある事情で名を変えるからである。
そう、この3人でのユニットが近いうちまた戻って来ると言うことである。

Re: ナンバーズ8 ( No.494 )
日時: 2025/09/10 22:31
名前: いくちゃん (ID: aw3qwL.x)

290話・8の集団いじめの切っ掛け

杏「お風呂気持ち良かった!」

愛「優勝パーティー終わった後だからね!でも何か寂しい感じもする」

テレビ

キャスター「現在ここの釣り堀では・・・」

愛「釣りか!」

杏「お魚を釣るって楽しいよね!でも何か心苦しいけど・・・」

楓花「ここの釣り堀も変わったわね」

愛「先生、知ってるんですか?」

楓花「ええっ、知ってるも何も八期がクラスで嫌われる切っ掛けの場所だもの!」

杏「えっ?」

愛「そうだったんですか?」

楓花「あの時は大変だったな!」

杏「私知らないんですが?」

楓花「そりゃそうよ、だってあなたにカメラを託すもっと前の話だから!」

杏「何が合ったんですか?」

楓花「確か、私のすぐ妹の旦那と一緒にここの釣り堀で釣りに行ったのかな?」

回想(8年前)

鈴夏「ねえ、お姉ちゃん!近所で釣りが出来る釣り堀が出来たんだって!」

楓花「フーン、あんた釣り苦手なくせに?」

鈴夏「いや、そこは『子供達連れていきたいね』とかないの?」

楓花「私、インドアだし!」

鈴夏「もう!ねえ、皆魚釣りやりたい人?」

兄弟達「ハーイ!」

鈴夏「大叔父さんが連れていってくれるよ!」

大「お前じゃないのかよ!」

鈴夏「私釣り詳しくないし!」

海斗「俺父さんと行きたい!」

二「叔父さん一緒に行こうよ!」

大「仕方ねえな!行くか!」

子供達「オー!」

釣り堀

大「釣りをする前にいくつか約束!
  1つ!絶対走るなよ!走って釣り堀に落ちたり、他の人を落としたりしたら迷惑だからな!」

全員「ハーイ!」

大「2つ!針に気を付けろよ!刺っさったら大変だから、振り回したりするなよ!目に当てたり、人に当てたら取り返しがつかなくなるからな!」

全員「ハーイ!」

大「あとは他の人に迷惑掛けるなよ!釣りの邪魔したり、バケツを蹴飛ばしたりするなよ!」

全員「ハーイ!」

一「私ここ!」

風浦「ああ、私も狙ってたのに・・・」

一「二!こっち来ない?」

二「姉ちゃんの隣だと姉ちゃんにしか食い付かないから嫌だ!」

三氏「四美、あっち行こうぜ!」

四美「うん、いいよ!」

八期「あっ!ここ空いてる」

ガキ大将「おい!」

八期「何?」

ガキ大将「ここは俺が取ってた席なんだよ!」

八期「はっ?何も置いてなかったじゃん!」

ガキ大将「うるせー!退きやがれ!」

八期「嫌だ!どこでも良いじゃん!」

ガキ大将「なんだと!」

ゴン!←その場のバケツを蹴る

バシャーン!

八期「あっ!」

二「おい!何やってるんだ?」

ガキ大将「コイツが俺の席を横取りしたんだよ!」

二「そうなのか?」

八期「違うよ!」

二「だよな!兄ちゃんの棹とバケツやるから!兄ちゃんは別のもの借りるから兎に角アイツから離れろ」

八期「分かった」

ガキ大将「ヘッ!生意気な!」

別の場所で釣りをする八期

二「どうだ釣れそうか?」

八期「全然」

二「まあ、簡単に釣れたらそれこそ面白くないからな!世の中思い通り行かないことが当たり前なんだよ」

八期「フーン」

ピクピク

二「おい!棹動いてないか?」

八期「えっ?」

二「兎に角落ち着け!落ち着いてゆっくり棹を引くんだ!」

バチャバチャ

二「ゆっくり上げろ!兄ちゃんが網で取ってやるから!」

八期「それ!」

二「取れたぞ!」

八期「二兄ちゃんありがとう!」

二「どういたしまして」

その後も7匹釣った八期

ガキ大将「畜生、なかなか釣れねえな!何でだよ」

八期「おおっ!面白いように釣れる」

ガキ大将「あの野郎!ムカつくな!」

二「俺ちょっとトイレ行ってくるわ」

八期「分かった!♪♪♪」

ソロソロ・・・

八期「おっ、釣れそう!」

パチャパチャ

八期「釣れた!バケツに入れて」

ガキ大将「お前何匹釣ったんだ?」

八期「ええっ、これで8匹目かな?」

ガキ大将「本当か?」

八期「えっ?あっ!返せよ」

ガキ大将「これは俺の魚だ!」

八期「嘘つけ!これは僕が釣った魚だ!」

ガキ大将「じゃあ、お前の魚だって証明してみろよ!」

八期「まず、お前ここに居なかったじゃねーか!人のもの勝手に盗むな!」

ガキ大将「なんだと?」

八期「返せ!」

ガキ大将「離せ!」

ポイッ、

八期「ああ、何するんだよ!」

ガキ大将「お前が取ろうとするからだ!」

八期「お前が人のを盗ったんだろ!」

ガキ大将「自分が悪いくせに人のせいにするな!」

八期「クー!」

ガキ大将「なんだ?やるって言うのか?かかってこいや!」

八期「・・・」

ガキ大将「フッ、弱虫め!俺より多く釣ってんじゃねーよ」

二「どうした?八期?」

八期「アイツ、許さない!」

別の釣り堀

ガキ大将「おっ、俺にも当たりが来たな!」

その後9匹釣る

ガキ大将「よっしゃー、10匹目だ!」

ドン!

ガキ大将「ううっ!」

バシャーン!

ガキ大将「あっ!アワワワ・・・、助け・・・、て!」

ガシッ

八期「釣れました」

管理人「ええっと?」

八期「釣りました」

管理人「分かった!どうぞ!」

ガキ大将「お前、ど、泥棒!」

女性A「兎に角、あの子を助けないと!」

男性A「誰か?掴むもの!」

次の日

ピンポーン!

楓花「はい!」

警察官A「警察です!お宅のお子さんが殺人未遂の罪にとらわれております」

楓花「はい?」

ガチャン

警察官A「少し良いですか?」

楓花「うちの子供が殺人未遂だなんて、何かの間違いでは?」

警察官B「ですが、昨日釣りをしていた客の携帯の動画に犯行の一部始終が映されてるんです!」

楓花「えっ?この子は?」

警察官A「彼の年は?」

楓花「まだ小学校1年生になったばかりです」

警察官B「法律上彼は児童施設に入ることに成ります」

楓花「そ、そんな!?」

警察官A「お気持ちはご察しします!ですが、これが現実で・・・」

楓花「相手の子は?」

警察官A「意識は戻っています」

楓花「そうですか・・・」

八期「何話してるの?」

楓花「八期!」

警察官A「松本八期君だね?」

八期「はい」

警察官B「昨日君は、この男の子を釣り堀に突き落として殺そうとした!これは間違い無いね?」

八期「えっ?違います!」

警察官B「嘘を付くんじゃない!君は昨日釣れないことに腹を立て、見知らぬ彼を突き落として魚を奪ったんだろ?」

八期「違います!魚を盗られたのは僕です!」

警察官A「なんだって?」

八期「アイツが僕の魚を盗ってきたから、取り返したそれだけです!」

警察官B「取り敢えず、君には行って貰う場所が!」

八期「何するんだよ!離せ!離せ!」

楓花「ああ!」

午後8時

ピーンポーン

ガチャン

警察官A「夜分遅くにすみません」

楓花「八期!」

八期「お母さん!」

警察官A「実は施設に入れようとしたら、暴れてパトカーと施設の壁を壊した挙げ句、拳銃まで撃って大変なことになり、職員が嫌がったので連れ戻しに来ました。」

楓花「はあ!?」

警察官A「あと取り調べ内容に腹を立てて、私の上司撃ってしまいました」

楓花「えっ?何があったんですか?」

警察官A「実は・・・」

回想

警察官B「この映像にあるように、お前が、この子の魚を狙って突き落としたんだろ?」

八期「違うったら違う!コイツが僕の魚を盗ったんだ!」

警察官A「でも、だからって突き落とすのは・・・」

八期「コイツが何やったか知ってる?コイツは人の取ってた場所を勝手に取ったり、僕が自分より魚を多く釣ってるのが気に食わなくて、人の釣った魚を盗って釣り堀に返したんだよ!」

警察官A「それって?」

八期「何?警察はこんな悪者を味方するの?最低だな!」

警察官B「魚を奪ったのは事実だな?」

八期「はあ!?奪ったんじゃねーよ!取り返したんだよ!」

警察官B「自分で言ったよな?自分のは生け簀に返されたって!」

八期「その分を取り返したんだ!元々は僕が釣った魚なんだ!」

警察官B「この自己中め!お前を行くべき場所へ連れていく!」

児童施設

園長「いつもありがとうございます」

警察官A「ちょっと、やんちゃと言いますか、手が掛かると思いますが、宜しくお願いします」

園長「分かりました」

警察官B「ほら、さっさっと歩け!」

ガシッ!

警察官B「あっ!」

八期「お前なんか死んでしまえ!」

ドン!

警察官B「嗚呼!」

警察官A「先輩!」

八期「来るな!あっちへ行け!」

ドン!ドン!

警察官A「クー」←腕を負傷

園長「あっ、ああ・・・」パタリ

職員A「園長!」

警察官A「君止めるんだ!」

八期「この理不尽警察!こっち来るな!」

ドン!

職員B「キャー!」

警察官A「分かった!家に帰らせてあげよう!」

バン!

警察官A「コラ!何が不満なんだ!」

八期「僕の罪を消せ!」

警察官A「えっ?」

八期「僕を家に帰し、僕の罪を帳消しにしろ!さもないとあんたも殺す!」

警察官A「分かった!」

回想終わり

警察官A「と言う訳なんです」

楓花「大丈夫なんですか?」

警察官A「見事に上司は亡くなりましたよ!
     しかも、施設の職員も今回の事が相当なトラウマとなり、拒否してきたので、結局帰すしかなかったんです!この事は彼には秘密で!」

楓花「分かりました」

回想終わり

杏「えっ?人殺しちゃったの?」

愛「でも、気持ちはなんとなくわかる。」

楓花「問題はその後なの!」

回想

手下A「おい!」

八期「何?」

手下B「何で人殺しが学校に居るんだよ?」

八期「はっ?知らねえし!」

手下C「嘘つけ!お前のせいで大将は生死を彷徨ってたんだよ!」

八期「そのまま死んどけば良かったのに!」

手下達「なんだと!?」

ピンポーンパーンポーン!

教師「1年Bクラス松本八期君至急職員室まで」

職員室

ガキ大将「お前!先週は良くもやってくれたな!」

八期「自業自得の癖に何を言ってんだ!」

ガキ大将の母「まあ!お宅のお子さんは一体どんな教育を受けてるんですか?お陰でこの子死にかけたんですよ!」

楓花「それはこちらの台詞です!」

ガキ大将の母「はい?」

楓花「うちの子は理不尽に人を傷付ける事は断じてありません!」

ガキ大将の母「何ですって?」

楓花「今回の事は喧嘩両成敗と言う事で手を打って貰えないでしょうか?」

八期「えっ?」

楓花「八期!たとえ腹が立っても、殺人はダメよ!ましてや池に落とことは間違ってる」

八期「・・・」

楓花「さあ、謝って!」

八期「嫌だ!」

楓花「何で?」

八期「僕はコイツに場所も魚も取られた!それで、警察に理不尽に連れていかれた!全部コイツのせいだ!」

楓花「でも、一歩間違ってたらこの子は死んでたかもしれないのよ!」

八期「死んで良いよ!人の物を勝手に取った挙げ句、自分が釣れないからって人の魚を生け簀に帰すような奴なんか死んでくれた方が良いんだ!」

パチン!

八期「えっ!」

楓花「あんたが理不尽な扱いを受けたことは認める!
   でも『人が死んでも良い』なんて言うな!私はあんたをそんな子に育てた覚えはない!」

八期「・・・」

楓花「これだと、彼の腹の虫が収まらないので、出ていってくれます?」

ガキ大将の母「はあ?こっちは被害者ですよ!」

楓花「自分が釣れない腹いせに人の魚を帰すなんて人私でも突き落としたくなりますね」

ガキ大将の母「うちの子はそんなこと・・・」

楓花「実は妹が週刊誌の社長をやっておりまして・・・」

ガキ大将の母「何ですか脅しですか?」

楓花「いえ、あなたの息子さんがやってた悪事、明日公表されますよ!その前に引っ越しをお薦めします」

ガキ大将の母「ハッタリね!帰るわよ」

回想終わり

愛「それで?」

楓花「ちゃんと事実を載せて、追い出したわ!」

愛「おおっ!良かった」

楓花「でも、逆に外面の良いガキ大将だったから・・・」

杏「追い出されたことに納得行かなかった生徒がいじめをするようになったんですね?」

楓花「違うわ!誰も八期の味方になる人が居なくなったのよ!あなた以外!」

杏「はあ」

楓花「迷惑掛けてるけど来年度も宜しくね」

杏「はい、あと迷惑とは思ってませんよ!これが私の中の正義です!」


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