二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ Mythology
日時: 2015/08/16 04:44
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: 0qnzCmXU)

 初めましての人は初めまして、モノクロという者です。ここでは二次板と雑談板が拠点です。

 本作では基本的に既存のカードを使用するつもりではありますが、オリジナルのカードも多数登場します。ご了承ください。

 投稿したオリキャラのデッキにキーカードや切り札を追加したり、既存の切り札級のカードや、追加した切り札に召喚時の台詞を追加しても構いません。追加したい時はその旨をお伝えください。

目次


一章『神話戦争』

一話『焦土神話』
>>1 >>2 >>6 >>9 >>12 >>13 >>14
二話『萌芽神話』
>>17 >>18 >>21 >>22
三話『賢愚神話』
>>25 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30 >>33


二章『慈愛なき崇拝』

一話『精力なき級友』
>>41 >>45 >>49 >>52 >>55 >>58 >>59 >>60 >>61
二話『加護なき信仰』
>>63 >>64 >>66 >>70 >>71
三話『慈悲なき女神』
>>72 >>73 >>74 >>75 >>76
四話『表裏ある未来』
>>77 >>78


三章『裏に生まれる世界』

一話『裏の素顔』
>>79 >>80 >>81 >>82 >>85 >>86 >>91 >>92 >>94
二話『裏へと踏み入る者』
>>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101


四章『summer vacation 〜夏休〜』

一話『summer wars 〜夏戦〜』
>>103 >>106 >>107 >>110 >>111
二話『summer festival 〜夏祭〜』
>>112 >>113 >>114 >>117
三話『summer ocean 〜夏海〜』
>>118 >>121 >>127 >>128 >>129 >>132 >>141 >>148


五章『雀宮高等学校文化祭店舗名簿』

一話『ガーリックトーストレストラン』
>>152 >>153 >>156 >>157 >>158 >>160 >>162 >>163 >>164 >>167
二話『ロイヤルミルクティーカフェテリア』
>>168 >>169 >>170 >>173
三話『ゾロアスター教目録』
>>174 >>175
四話『天の羽衣伝説調査』
>>185 >>186
五話『日蓮宗体験記録』
>>187 >>190
六話『天草四朗時貞絵巻』
>>191 >>192
七話『後夜祭・神々の生誕劇場』
>>193 >>202 >>206 >>207


六章『旧・太陽神話』

一話『序・太陽神話』
>>208 >>212 >>213
二話『破・太陽神話』
>>214 >>217 >>218 >>219 >>221 >>222 >>223 >>224 >>231 >>235 >>236 >>243 >>244
三話『急・太陽神話』
>>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>279 >>282 >>285 >>292


七章『続・太陽神話』

一話『再・太陽神話』
>>293 >>299 >>300 >>303 >>304 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>320 >>321 >>322 >>323 >>324 >>329 >>330 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>338 >>341 >>342 >>343 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365
二話『終・太陽神話』
>>366 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>380 >>381 >>382 >>383 >>384 >>385 >>386 >>387
三話『新・太陽神話』
>>393 >>395 >>396 >>397 >>398 >>399 >>402 >>403 >>404


八章『十二神話・召還』

一話『焦土神話・帰還』
>>405 >>406 >>407 >>408 >>409
二話『海洋神話・還流』
>>410 >>411 >>412 >>413 >>415
三話『萌芽神話・還却』
>>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>423 >>424


九章『聖夜の賢愚クリスマス・ヘルメス

一話『祝祭の前夜ビフォア・イヴ
>>425
二話『双子の門番ツインズ・ゲートキーパー
>>426 >>429 >>430 >>431
三話『祝宴の闘争パーティー・バトル
>>432 >>433 >>434 >>435 >>436 >>437 >>438 >>439 >>440
四話『知将の逆襲ノウレッジ・リベンジ
>>441 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447


第十章『月の下の約束です』

一話『月影の同盟です』
>>468 >>469 >>470 >>471 >>472 >>473
二話『月夜野汐です』
>>486 >>487 >>489 >>490 >>491 >>492
三話『私の先輩です』
>>493 >>496 >>497 >>498 >>499 >>500 >>503 >>506 >>507 >>508


第十一章『新年』

一話『初詣』
>>512 >>513 >>514 >>515 >>516 >>519 >>520 >>521 >>522 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>530 >>531 >>532 >>533 >>534 >>535 >>536 >>537 >>538 >>539 >>540 >>541 >>542 >>543 >>544 >>545 >>546 >>547 >>548 >>549 >>550 >>553 >>554 >>557 >>558 >>559 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>566 >>567 >>568 >>571 >>572 >>573


十二章『空城夕陽の義理/光ヶ丘姫乃の本命』

一話『誕生日/バレンタインデー』
>>577 >>578 >>579 >>580 >>583 >>584
二話『軍人と探偵と科学者と/友人と双子と浮浪者と』
>>585 >>586 >>587 >>590 >>591 >>592 >>593 >>594 >>595 >>596 >>597 >>598 >>599 >>600 >>601 >>602 >>603 >>604 >>605 >>606
三話『告白——/——警告』
>>609 >>610


十三章『友愛「親友だから——」』

一話『恋愛「思いを惹きずって」』
>>616 >>617
二話『敬愛「意志を継ぎたい」』
>>618 >>619
三話『家族愛「ゆずれないものがある」』
>>620 >>621 >>622 >>627 >>628 >>629 >>630 >>631 >>632 >>633 >>634 >>635 >>636
四話『親愛「——あなたのことが大好きです」』
>>637



コラボ短編
【1——0・メモリー(タクさんコラボ)】
外伝『Junior to connect』

一話『Recollection』
>>474
二話『His outrage』
>>475 >>476 >>477 >>478 >>480
三話『My junior and his friend』
>>482



デッキ調査室
№1『空城夕陽1』  >>95
№2『春永このみ1』 >>102
№3『御舟汐1』 >>136 >>137

人物
>>34
組織
>>35
フレーバーテキスト
>>574

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.100 )
日時: 2013/08/09 20:56
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)

蒼の潮流スーパー・スペル・グレートブルー 水文明 (8)
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/ハンター 8000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を見る。それが呪文であれば、コストを支払わずに唱えてもよい。
W・ブレイカー


「出やがった……!」
 召喚時と攻撃時にデッキトップの呪文をコストを踏み倒して唱える《スーパー・スペル・グレートブルー》。どう考えても、呪文を相当数搭載しているミウのデッキにおける切り札だろう。
 そして、呪文射出の一発目が、放たれる。
「……発動、《ガンヴィート・ツイスト》。手札を、一枚、捨てさせる。それと、《ツイート》の、パワーを、マイナス3000。《魔光王機デ・バウラ伯》で、《ツイート》を、攻撃」
「ぐっ!」
 手札を削られ、折角の攻撃手である《ツイート》も破壊されてしまった。しかも次のターンからは、《スーパー・スペル・グレートブルー》によるコスト踏み倒しの呪文が放たれる。
「なんとか流れを変えねぇと……《ロッキオ》召喚、続けて《ペロリ・ハット》召喚! 連鎖で山札の上を捲り、コスト3未満のクリーチャーを召喚!」
 この時、零佑は《ロッキオ》で山札の上を操作している。つまり、
「《ペロリ・ハット》進化! 《アストラル・リーフ》!」
 デッキトップから狙ったクリーチャーを出せるのだ。
 現れたのは、低コストで大きなアドバンテージを得ることのできる進化サイバー・ウイルス、《アストラル・リーフ》。その効果で、零佑は三枚ドローする。
「とはいえ、パワーじゃ《エールフリート》には及ばない……ここは《マリン・フラワー》を召喚して、ターンエンド」
 とにかく攻めるはずが、いつの間にか防戦気味になっている零佑。完全にペースを持っていかれてしまった。
(つっても、見たところ奴のデッキにおけるクリーチャーと呪文の比率は半々、少し呪文が多いくらいか。だったら《スーパー・スペル・グレートブルー》の効果使っても外れることもあるだろ。それに賭けるか)
 そう高を括る零佑だが、ミウはそんな運に身を任せたりはしなかった。
「《天雷王機ジョバンニⅩ世》を、召喚」


天雷王機ジョバンニⅩ世 光文明 (2)
クリーチャー:グレートメカオー/ナイト 1000
ブロッカー
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
自分のターンの終わりに、自分の墓地にあるコスト1の呪文を好きな枚数、自分の手札に戻す。


 ミウのターン。彼女の最初の行動は、ブロッカーを並べることだった。
(ん? 《ジョバンニⅩ世》? そういえばあいつ、最初に《ラッキー・ダーツ》を墓地から回収して、前のターンには《クルトの気合釣り》を手札に加えてたな。そんなカードがあるなら、わざわざ回収する必要なんて——)
 そこで零佑は気付く。ミウの狡猾な策略に。
「発動、呪文《クルトの気合釣り》」


クルトの気合釣り 光文明 (1)
呪文
S・トリガー
呪文を1枚、自分の墓地から山札の一番上に置く。


 墓地の呪文をデッキトップに戻す《クルトの気合釣り》。普通に使えば自分にドロー制限がかかってしまうが、しかし彼女の場には今、《スーパー・スペル・グレートブルー》がいる。
「《英知と追撃の宝剣》を、山札の、一番、上に」
「やべ……っ」
 零佑の背筋に、悪寒が走る。
「《蒼の潮流スーパー・スペル・グレートブルー》で、W・ブレイク」
 その際に、効果発動。デッキの一番上を捲り、呪文ならタダで唱えられる。
 そしてこのターン、ミウはデッキトップに《クルトの気合釣り》で呪文を仕込んでいる。それがそのまま、射出されるのだ。
「発動、呪文《英知と追撃の宝剣》」


英知と追撃の宝剣(エターナル・ソード) 水/闇文明 (7)
呪文
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
バトルゾーンにある相手のクリーチャーを2体選ぶ。相手はその中から1体選んで自身の手札に加え、もう1体を破壊する。その後、自分は相手のマナゾーンからカードを2枚選ぶ。相手はその中から1枚選んで自身の手札に戻し、もう1枚を墓地に置く。


 突如、上空に巨大な剣が出現する。そこから放たれる二発の衝撃波が、零佑の場を蹂躙する。
「くそっ……《アストラル・リーフ》を手札に戻し、《マリン・フラワー》を破壊!」
 続く二発目の斬撃で、マナが二枚吹き飛んだ。
 さらに《スーパー・スペル・グレートブルー》本体による攻撃も襲い掛かる。
「《海底鬼面城》が……!」
 今まで零佑の手札を潤していた城も呆気なく崩落した。これで、零佑のシールドはミウと同じ三枚。
「……こいつでどうだ! 《スパイラル・ゲート》! 戻れ《スーパー・スペル・グレートブルー》!」
 《スーパー・スペル・グレートブルー》の周りに激しい渦が発生し、飲み込んで手札へと戻す。幸い、ミウのマナはそれほど多くない。1、2ターン程度なら凌げるだろう。
「ただの時間稼ぎだけどな……《ツイート》を召喚して、ターン終了だ」
「私の、ターン」
 ミウはできることがないのか、マナを溜めただけでターンを終えた。
「だが次で8マナ溜めて、奴が来る」
 その前になんとかしたいのだが、どうしようもない。
「《クゥリャン》召喚、《パラダイス・アロマ》を《アストラル・リーフ》に進化!」
 マナが削られたので手札が多くてもできることは多くないが、それでもドローし続ける零佑。もうデッキの残りも多くない。
「《ツイート》で攻撃!」
「《魔光王機デ・バウラ伯》で、ブロック」
 攻撃を通さないミウのブロッカー。零佑の場にパワーの高いクリーチャーがいないので、自爆で守っても大丈夫と判断したのだろう。
 そしてミウのターンが訪れた。
「8マナ、《蒼の潮流スーパー・スペル・グレートブルー》召喚。効果で、山札の、上から——」
 ミウの言葉が止まる。原因は、彼女が捲ったデッキトップのカードにあった。
「……ターン、終了」
 結局、ミウのターンはクリーチャーを召喚しただけに終わった。そのため捲ったカードはクリーチャーだったのだろう。
「なんにせよ、助かったぜ……」
 胸を撫で下ろす零佑。しかし安心してばかりもいられない、次のターンからはまた《クルトの気合釣り》からの呪文砲が飛んでくるはずだ。
「俺のターン! 《ペロリ・ハット》を二体召喚!」
 一気に連鎖持ちクリーチャーを呼び出し、クリーチャーの大量展開を狙う零佑。一回目の連鎖で《ルチアーノ》が出て来たが、二回目は不発だった。
「《ツイート》で攻撃!」
「《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》でブロック」
 《ツイート》でカードを引きながら攻撃するも、やはり止められてしまう。
 このままドローを続けて、逆転に繋がるカードが引けなければ山札切れで零佑の負けだ。そうなる前に、キーカードを引きたいが、なかなか出て来ない。
 山札切れの危険は、初っ端に《海底鬼面城》でドローし、《神門の精霊エールフリート》で山札を削っているミウにもあるが、しかし彼女にはその問題を解決するカードがある。
「呪文《クルトの気合釣り》で、《英知と追撃の宝剣》を、山札の、一番、上に。G・ゼロ、《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》召喚」
 それが《クルトの気合釣り》。この場合では、呪文を仕込むだけでなく山札切れの危険も回避している、二つの仕事をこなすカードだ。
「《蒼の潮流スーパー・スペル・グレートブルー》で攻撃。効果、発動」
 《スーパー・スペル・グレートブルー》の流動と共に、宝剣による斬撃が放たれる。それにより、《ツイート》が戻され《アストラル・リーフ》が破壊された。マナもまた二枚削られる。
 そしてシールドも二枚、吹き飛んだ。
 吹き飛んだ、が。
(来た!)
 思わず零佑は笑みを零す。一枚目に割られた“それ”を手札に加え、二枚目に割られたシールドは光の束となって収束する。
「S・トリガー発動《アクア・サーファー》! 《エールフリート》をバウンス!」
「……?」
 ミウは小首を傾げる。彼女はきっと、また《スーパー・スペル・グレートブルー》が戻されると思っていたのだろう。
 確かに《スーパー・スペル・グレートブルー》は強力だ。《クルトの気合釣り》と組み合わせて好きな呪文を墓地から放つコンボで、零佑もかなり苦しめられている。だから最初は《スパイラル・ゲート》で手札に戻した。
 だが、もうそんなことをする必要もなくなった。
「マナは……ギリギリか。まあしゃーねえ、召喚できるだけで十分だ」
 言いながら、零佑は《クゥリャン》の上にカードを重ねる。
「ソウルシフトで3マナ軽くなり4マナ、《クゥリャン》進化——」
 突如、その場で嵐が巻き起こる。水滴が渦巻くように飛び散り、ノイズのような音が響き渡り、磁場が乱れ電気が弾ける。
 光り輝く《クゥリャン》を中心に発生する渦は、《クゥリャン》の姿を変えていく。

「——吹き荒れろ、呪文殺しの超電磁! Zの称号をその手に掲げ、大地を揺るがす一撃を放て! 我が相棒、《超電磁マクスウェルZ》の声を聞け!」

 嵐が収まる。《クゥリャン》が進化した姿は、巨大な人型の機械、のようなものだった。
 青と黒のカラーリング、顔はのっぺりとしており、身体のいたるところが機械的。そんなクリーチャー、《超電磁マクスウェルZ》。
「あ、あぁ……」
 《マクスウェルZ》の登場で、ミウは明らかな動揺を見せる。それもそうだろう。《マクスウェルZ》の能力は、ミウにとって絶望的なのだから。


超電磁マクスウェルZ 水文明 (8)
進化クリーチャー:サイバー・コマンド 8000
進化—自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャー1体の上に置く。
ソウルシフト
各プレイヤーは、自身の墓地にある呪文と同じ文明を持つ呪文を唱えることはできない。
W・ブレイカー


「お前の墓地は、全文明の呪文が既に落ちている。もう無色呪文しか使えないぜ?」
 墓地にある同文明の呪文の詠唱を完全に封殺してしまう《マクスウェルZ》。呪文を主体とするミウにとっては、天敵のようなクリーチャーだ。
「攻めるぞ! 《マクスウェルZ》《ペロリ・ハット》で攻撃! シールドブレイクだ!」
「あ……《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》と、《魔光王機ジョバンニⅩ世》で、ブロック——」
「甘いぜ! ニンジャ・ストライク4《斬隠テンサイ・ジャニット》を二体召喚! 《ブラッディ・シャドウ》と《ジョバンニ》をバウンス!」
 結局、ミウは零佑の攻撃を止められず、シールドをすべて割られてしまう。そして割られたシールドは《デーモン・ハンド》《めった切り・スクラッパー》《深緑の魔方陣》の三枚。皮肉にも、呪文が発動できない中で三枚ともS・トリガー呪文だった。
 これでもう、ミウも守るものはなにひとつない。

「これでとどめだ! 《パラダイス・アロマ》で、ダイレクトアタック!」

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.101 )
日時: 2013/08/10 03:04
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)

 デュエルを終えたこのみはデッキケースを仕舞うと、はらりと舞い落ちて来るものに気付く。
「あれ? これって……」
 それは《妖精のイザナイ オーロラ》のカード。さっきまで実体化していたクリーチャーが、カードの姿に戻ったのだろう。
「あ、このクリーチャーって、コスト6以下ならどんなスノーフェアリーでも出せるんだ。あたしのデッキに合うかなぁ……貰っちゃえ」
 などと言いながら《オーロラ》を懐に収め、ふと視線を動かす。その先には、このみと同じようにデッキを仕舞う零佑の姿があった。
「ふぅ、流石に危なかったぜ。《マクスウェルZ》が来れば逆転できると思ってはいたが、まさかシールドに埋まってたとは……お? そっちも終わったのか」
「あ、はい! ばっちりだよ!」
 二本指を突き立ててVサインを送るこのみ。零佑も親指を突き上げ、サインで返した。
 と、その時!
「このみ!」
 教室の扉が凄まじい勢いで開け放たれ、三人の人間が雪崩れ込むように入ってくる。
「ゆーくん? どしたの、一緒に補習を受けてくれる気になったの……って、クロさんと、先生も? あ、あれ? なんでっ?」
 夕陽と共に入ってきたクロや黒村の存在に目をぱちくりさせながら、疑問符を多数浮かべているこのみ。それをよそに、黒村は零佑に負けて倒れているミウへと近付く。
「やはり、筆頭は『白虹転変シーレーン』か……意識はない、ダイレクトアタックの衝撃で意識が飛んだか。以前に負けた経験があるから、対策して挑んだのだと思っていたが、襲撃され逆に撃退するとは、こちらの手間が省けた」
「あ、あれ? 黒村先生がキョドってない? なんかすっげーイケメンボイスだよっ?」
「事情は後でゆっくり説明する。って言っても、お前の頭じゃ大して理解できないだろうけど。それと、こっちも無関係な人が巻き込まれたか……」
「? なんだ?」
「いえ……」
 なんにせよ、今日だけで二人も一般生徒が“ゲーム”に巻き込まれることとなってしまった。それ自体は良いことではない。“ゲーム”そのものは非常に危険だ、下手をすれば私生活にまで支障をきたす。最悪、命の危険にさらされることもあるらしい。ゆえに、出来る限り一般人は巻き込んではならないのだ。
 だがしかし、同時に少しだけ、心強くも思ってしまった。
 クロは夕陽の反対を押し切って戦ったし、零佑も自ら進んで【神聖帝国師団】の刺客を打破した。それを戦力としてみれば、非常に強力だ。
(本当は、こんなこと考えるのはダメなんだろうけど……)
 また新しく、仲間が増えたような感覚。無関係な人を巻き込んだと同時に沸き上がるその感情に、夕陽は戸惑ってしまった。



「で、つまりシーレーンはやられちゃったってこと?」
「そういうことになるな。ま、正直な話そこまで期待してたわけでもない。【ミス・ラボラトリ】の研究員だか観察者だかに捕縛されても、大した痛手じゃねぇ」
「そーなの?」
「そうだな。第六小隊つったらここ最近、ミスばっかだしな。隊長の方は俺的にわりと好みだが——」
「あー! そーいうのはだめなんだよっ! うーわーきーもーのー!」
「そう言うな、当然お前が一番だ。それに、いくら好みでも失敗した奴には罰を与えなきゃならん。今んとこはギリギリ大丈夫な感じだが、もうあと一回でもミスったら……」
「しょけい?」
「場合によってはそういうこともあるかもな。ま、しばらくあいつらについては置いておくとして、問題は《アポロン》だ」
「しょゆーしゃが、かわったんだっけ? だれだっけ?」
「『昇天太陽サンセット』っつー名で知られてるガキだ」
「つよいの?」
「それなりに腕は立つ。偶然とはいえあの『炎上孤軍アーミーズ』を退け『崇拝教団レリジン』の率いるカルトの解体にも一役買っているらしい。まあだが、まだ俺たちの足元にも及ばんだろ」
「ふーん。だったらそんなやつ、ほっとけばいーんじゃない?」
「そういうわけにもいかねーのさ。所有者が変わったつっても、本当にその権利が委譲されているのか、俺としては疑問なんだ。だから今回『白虹転変シーレーン』をけしかけた。名目上は《プロセルピナ》の奪還で、実際に取り戻してほしかったんだが、真の目的はその後。今の《プロセルピナ》の所有者を倒した後に『昇天太陽サンセット』のところに向かわせ、《アポロン》の真実を探るつもりだったが、まー失敗したな」
「だめじゃん」
「だから言ったろ、そんなに期待してなかったって。奴は《プロセルピナ》を奪い返すために、前回負けた経験を生かして対策したって言ってたが、どうせ他の連中が割り込んで対策が裏目に出たんだろ。だから次からは、もっとゆっくりやる」
「ゆっくり? どーいうこと?」
「そのまんまの意味だ。じっくり時間をかけて、『昇天太陽サンセット』を解剖してやる。そのために今、俺達は“こうしてるんだろ”?」
「あー、うん。そうだったね。そーいうことだったんだね」
「そうだ。地上の生物が、生命を芽吹かせるものが二体揃った時、新たな命が生まれる。動物なら雄と雌、人間なら男と女、そして、こいつらなら」
「かみと、めがみ」
「ああ。さて、そろそろ誕生だ。新たな命を創り出せ、神話の神々。神と神、二体を重ねて神々、命の種を植え、発芽させるのは、俺達の神話だ——」

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.102 )
日時: 2013/08/10 08:32
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)

デッキ調査室メンバー
アルフ……デッキ調査室室長にして、司会進行まとめ役。
ミーシャ……最近デッキ調査室に配属された新人研究員。
ティノ……デッキ調査室の一員。自然を愛する現代っ子。



ミーシャ
「おはようございますー」

アルフ
「あ、ミーシャちゃん。おはよう、早いね」

ミーシャ
「時間を指定されなかったので、早いもなにもないと思いますけど、なにせ今日で二回目のお仕事ですからね! 私、頑張っちゃいますよー!」

アルフ
「やる気があるのはいいことだけど、飛ばし過ぎて倒れないでね。俺が相手ならともかく、他のメンバー相手だとかなりきついだろうから」

ミーシャ
「そういえば他の人たちはいないんですか? まさか今日も……?」

アルフ
「連絡は来てないから、その可能性は十分あり得る。ま、別に珍しいことじゃないし、しばらくしたら誰か一人くらいは来るかもよ?」

ミーシャ
「そんな適当な……」

アルフ
「そんなもんだって。ほら、噂をすれば足音が——」

???
「しーつちょーう!」

アルフ
「ほら来た」

ミーシャ
「ほんとに来ました……」

???
「あれ? 室長、この子誰です? 見たことあるようなないような気がするんですけど?」

アルフ
「初対面のはずだよ。この前この調査室に配属されたミーシャちゃん」

ミーシャ
「ミ、ミーシャです、よろしくお願いします……」

ティノ
「へー。僕はティノ、よろしく!」

アルフ
「で、ティノ君。今回はどこに行ってたの? なんか前、大自然をその身で感じに行くとかなんとか言ってたけど」

ティノ
「ああ、そのことですか。山に行ってました、山籠もりです」

ミーシャ
「山ですか!? しかも籠ってたんですか!? なんかすごいです、なんの修行ですか?」

ティノ
「大自然をその身に感じて、世界の自由と理を感覚で掴む修行かな。同時に世界中の人と遠隔で交信したりとかもしてたよ」

ミーシャ
「し、室長さん! ティノさんすごいです! 仙人みたいです!」

アルフ
「あー、はいはい。で、ティノ君、山に籠ってなにしてたの?」

ティノ
「ですから、自然を体感してたんですよ。同時にこの地球の人々と一体になったかのような感覚を共有しあって——」

アルフ
「具体的には?」

ティノ
「ネトゲしてました」

ミーシャ
「山でですか!? 電気通ってるんですか?」


アルフ
「ま、そんなことだろうと思ったよ。ティノ君、自然が好きにわりにゲームとかばっかりしてるし」

ティノ
「いやー、はは。でも自然を体感したのは嘘じゃないですよ? 珠に外に出て森林浴的なものとかしてましたし。それにほら、今回の活動のネタも持ってきたんですよ?」

ミーシャ
「またネタって言っちゃうんですね……」

アルフ
「ふーん。で、そのネタって?」

ティノ
「ふっふっふ、これです!」


萌芽神話フォレスト・プロセルピナ 自然文明 (6)
進化クリーチャー:メソロギィ/スノーフェアリー/アース・ドラゴン 13000
進化MV—自分のスノーフェアリー一体と自然のクリーチャー二体を重ねた上に置く。
コンセンテス・ディー(このクリーチャーの下にある、このクリーチャーと同じ文明のすべてのクリーチャーのコストの合計を数える。その後、その数字以下の次のCD能力を使う)
CD6—バトルゾーンのクリーチャーを一体、持ち主のマナゾーンに置く。
CD7—このクリーチャーが攻撃する時、または自分の他の自然のクリーチャーを召喚した時、墓地または山札の一番上からカードを一枚、マナゾーンに置く。
CD12—カードの効果で自分のマナゾーンにクリーチャーが置かれた時、そのクリーチャー以下のコストのクリーチャーを一体、マナゾーン
からバトルゾーンに出してもよい。
T・ブレイカー

ミーシャ
「し、神話カード、ですか……!?」

アルフ
「ああ、そういうことか。ティノ君にしてはまともだね」

ティノ
「はい、というわけで今回は、空城夕陽くんの親友である、春永このみちゃんのデッキを考察しましょう!」



[スピード&パワー 加速と進化]

ティノ
「まーと言っても、今回考察するのは《プロセルピナ》の入ったスノーフェアリーデッキじゃなくて、その前に使ってたやつだけどね」

ミーシャ
「え? なんでですか?」

アルフ
「それは俺も疑問だよ。せっかくだし、神話カードの入ったデッキを考察すればいいじゃん」

ティノ
「分かってませんねー、室長。前回、室長たちはなにを紹介してたんですか?」

アルフ
「別に紹介してたつもりはないけど、っていうか前回ティノ君いなかったじゃん」

ティノ
「そんなことはさて置き、室長、物事には順序ってものがあるんですよ。それを順番に成し遂げて行かなくちゃ、見栄えが悪くなるでしょう?」

アルフ
「ごめん、なに言ってるのかさっぱり分かんない」

ティノ
「要するに、前回は空城くんの初期デッキを紹介したから、今度は春永ちゃんの初期デッキを紹介しようというわけですよ。OK?」

アルフ
「正直まだよく分かんないけど、もういいや、とにかく進もう。で、春永さんの最初のデッキって言ったら」

ミーシャ
「ビーストフォークやヒューマノイドがたくさん入った、すごい攻撃的なデッキですよね!」

アルフ
「そう! 火文明のスピードと自然文明のパワーを生かして、序盤からガンガン攻撃していくデッキだ」


無頼勇騎ゴンタ 火/自然文明 (2)
クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク 4000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。


無頼勇騎タイガ 火/自然文明 (2)
クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
スピードアタッカー


アルフ
「やっぱり強力なのは、コスト2の多色クリーチャーだね。《ゴンタ》は高いパワーで相手のブロッカーを突っ切れるし、《タイガ》は最速のスピードアタッカーで2ターン目から攻撃ができるよ」

ティノ
「おっと室長、2コストで注目するクリーチャーはそれだけじゃありませんよ?」


斬斬(ギルギル)人形コダマンマ 火文明 (2)
クリーチャー:デスパペット/エイリアン 2000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをひとつ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。


ティノ
「この火の《コダマンマ》は、こういう序盤から殴りに行くデッキには欠かせない存在ですよ」

ミーシャ
「え? でもこのクリーチャー、召喚した時にシールドを手札に加えちゃうんですよね? パワーが高いわけでも、S・トリガーが使えるわけでもないのに、シールドを一枚減らしちゃうのはもったいなくないですか?」

アルフ
「いや、そうでもないよ。シールドブレイクっていうのは、手札補充の役割も兼ねてるからね。相手の手札が少ない時とか、まだとどめを刺せそうにない状態なら、シールドをブレイクするのを躊躇うよね?」

ミーシャ
「はい、相手の手札が増えて逆転されるのが怖いですから、もっとクリーチャーを増やして一気に攻めます」

アルフ
「手札が増えればそれだけ戦略が組み立てやすくなるし、特殊勝利を狙うデッキでもない限り、どのみち相手は最終的にシールドをブレイクしてくるから、それを先取りするって考えれば、あんまりデメリットじゃないでしょ?」

ミーシャ
「う、うーん……」

ティノ
「室長の説明は小難しいですね。つまり、序盤から攻めるデッキはすぐに手札がなくなるでしょ? だからそれを補充しつつ、相手が攻める前にこっちがとどめを刺せば、シールドを減らしてもデメリットにはならないってこと。ひたすら攻めるデッキだし、早い段階でダイレクトアタックを決めるのは難しくないはずだよ」

ミーシャ
「あ、なるほど。そういうことですか」

アルフ
「それで分かっちゃうんだ」

ティノ
「それにもし手札に加えたカードが火文明なら、《デュアルショック・ドラゴン》がすぐに出せるし、なかなか便利だよ」


デュアルショック・ドラゴン 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 8000
S・バック—火
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドを1枚選び、自分の墓地に置く。
W・ブレイカー


アルフ
「シールドを一枚墓地に置くから守りは薄くなるけど、3ターン目とかにこんな大きなクリーチャーが出たら、相手も対処に困るだろうね」

ミーシャ
「2マナクリーチャーもすごいですけど、3マナのクリーチャーもいっぱいいるんですね」


青銅の鎧(ブロンズ・アーム・トライブ) 自然文明 (3)
クリーチャー:ビーストフォーク 1000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。


天真妖精オチャッピィ 自然文明 (3)
クリーチャー:スノーフェアリー 1000
S・バック—自然
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを1枚、自分の墓地からマナゾーンに置いてもよい。


誕生の祈(バース・アイ) 自然文明 (3)
クリーチャー:ビーストフォーク 2000
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、自分の山札を見る。その中からクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。


アルフ
「そうだね、このデッキは3マナ溜まってからの加速力が物凄いんだ」

ミーシャ
「やっぱり《青銅の鎧》は王道のマナ加速クリーチャーですね。ここからマナを溜めて、一気にクリーチャーを展開していくんですか」

アルフ
「まあ、大体そんな感じかな。《オチャッピィ》は相手ターンにシールドをブレイクされて召喚すると、返しのターンにそのまま攻撃できるから、擬似スピードアタッカーみたいに使えるよ。S・バックで捨てたカードもそのままマナにできるから無駄が少ないし、そのまま後続のクリーチャーに繋げるんだ」

ティノ
「個人的には《誕生の祈》が肝だと思うんですけどね。条件付きですけどデッキからクリーチャーを持ってこれますから手札補充みたいですし、その場その場でほしいクリーチャーが手に入るのは魅力的でしょ」

アルフ
「そして、このデッキ最大の目玉と言えばやっぱり……」

ティノ
「進化クリーチャー!」


大勇者「大地の猛攻ガイア・スマッシャー」 自然文明 (2)
進化クリーチャー:ビーストフォーク 5000
進化—自分のビーストフォーク1体の上に置く。
このクリーチャーがタップされている時、バトルゾーンにある自分の他のビーストフォークすべてのパワーは+2000される。


大勇者「ふたつデュアル・ファング」 自然文明 (6)
進化クリーチャー:ビーストフォーク 8000
進化—自分のビーストフォーク1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、 自分の山札の上から2枚を、自分のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー


アルフ
「台詞取られた……」

ティノ
「なんと言ってもこのデッキの中核をなすのは進化クリーチャーだね! 《大地の猛攻》は味方のビーストフォークを強化して殴り返しやブロッカーに強くしてくれるし、《ふたつ牙》は一気にマナ加速して大量展開に繋げつつ、高いパワーと打点で一気に攻めてくれるぞ!」

ミーシャ
「なんか、ティノさんのテンションが急上昇してるんですけど……」

アルフ
「気にしちゃダメだよ。ついでに言うと、《大地の猛攻》はコストが軽いから、たとえば《青銅の鎧》なんかを召喚させてすぐに進化させれば、スピードアタッカーみたいに使えるよ」

ティノ
「さーらーにー! このデッキにはまだ他にも進化クリーチャーが秘められているっ! それが、こいつらだ!」


機神勇者スタートダッシュ・バスター 火/自然文明 (4)
進化クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク 6000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化—自分の火または自然のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手の、コスト5以下のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー


機神勇者スーパー・ダッシュ・バスター 火/自然文明 (6)
進化クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク/ハンター 8000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化—自分の火または自然のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手の、コスト5以下のクリーチャーを2体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー


アルフ
「召喚時に相手クリーチャーをマナに送り飛ばす《スタートダッシュ・バスター》と《スーパー・ダッシュ・バスター》だね。こいつらが出る頃には相手のシールドもボロボロだろうし、最後の一押しにはぴったりのカードだ」

ミーシャ
「ただ、もし攻めきれなかったら相手のマナを増やしてしまうので、反撃に気をつけてくださいね」

ティノ
「弱気だなぁ、ミーシャちゃんは。攻めきれないことを考えるより、ガンガン攻めていくことを考えようよ。こう、一気に絶え間なく進化してガガガガ! って感じでさ」

アルフ
「なに、ガガガガガって。エイリアン?」

ミーシャ
「でも、そんなことできるんですか? 一度に進化するって言っても、流石にそこまでマナが溜める余裕は……」

ティノ
「おいおい、君はこのカードの存在を知らないのかな?」


ケットウ・チューリップ 自然文明 (2)
クリーチャー:ワイルド・ベジーズ 1000
自分の自然の進化クリーチャーを召喚するコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。


ミーシャ
「あ、そうか、マナが足りないなら、コストの方を下げればいいんですね!」

ティノ
「そゆこと。このカード自体のコストも低いし、こいつを召喚してすぐに進化、そのまま攻撃! って流れも場合によってはいいかもね。そういうわけで、これが春永ちゃんが使ってたと考えられるデッキのレシピだよ!」



枚数:マナ:文明:名前

4枚:2マナ:火:《斬斬人形コダマンマ》
1枚:6マナ:火:《デュアルショック・ドラゴン》
3枚:6マナ:火:《スーパー炎獄スクラッパー》
3枚:6マナ:火:《めった切り・スクラッパー》
2枚:2マナ:自然:《大勇者「大地の猛攻」》
4枚:2マナ:自然:《ケットウ・チューリップ》
4枚:3マナ:自然:《青銅の鎧》
3枚:3マナ:自然:《天真妖精オチャッピィ》
3枚:3マナ:自然:《誕生の祈》
1枚:6マナ:自然:《大勇者「ふたつ牙」》
4枚:2マナ:火×自然:《無頼勇騎ゴンタ》
4枚:2マナ:火×自然:《無頼勇騎タイガ》
3枚:4マナ:火×自然:《機神勇者スタートダッシュ・バスター》
1枚:6マナ:火×自然:《機神勇者スーパー・ダッシュ・バスター》



アルフ
「このデッキのポイントは、以下の通りだよ」



POINT

1、小型獣で攻撃
 序盤から《無頼勇騎ゴンタ》や《無頼勇騎タイガ》などの軽量クリーチャーで殴れ!

2、マナ加速
 《青銅の鎧》を初めとするマナ加速クリーチャーでマナを増やしつつ攻撃、そして切り札へと繋げ!

3、進化クリーチャーで即攻撃
 《ケットウ・チューリップ》でコストを下げ、溜めに溜めたマナで《大勇者「大地の猛攻」》や《機神勇者スーパーダッシュ・バスター》などの進化クリーチャーを並べて一気に決めろ!



ティノ
「とにかく殴ってマナ加速、進化して殴る、みたいな感じに殴りまくるのが基本戦術だ」

アルフ
「多色カードが多くて、割合的には自然単色のカードの方が多いから、色事故がたまに起きるんだよね。その辺が気になるなら、いろいろと調整してね」



[超速攻 進化は継続]

ティノ
「さて、そんじゃーこのデッキをどう改造するかだけど……」

アルフ
「まあ、ここは無難に重い進化クリーチャーなんかを抜いて、速攻にすべきじゃない? さらにスピードアップさせてさ」

ミーシャ
「あれ? さっきのデッキって、速攻じゃないんですか? すごく速いデッキだと思うんですけど……」

アルフ
「うーん、まあ近いっちゃ近いけど、実際の速攻っていうと、もっと1マナの軽量クリーチャーとかを搭載してるものなんだよ。さっきのデッキ以上に速いよ」

ティノ
「そそ、速攻だと3マナも重い部類に入るくらいだしね。だから速攻にするなら1マナのクリーチャーは必須なんだ」


凶戦士ブレイズ・クロー 火文明 (1)
クリーチャー:ドラゴノイド 1000
このクリーチャーは、可能であれば毎ターン攻撃する。


冒険妖精ポレゴン 自然文明 (1)
クリーチャー:スノーフェアリー 2000
自分のターンの終わりに、そのターン、このクリーチャーがシールドをブレイクしていた場合、このクリーチャーを自分の手札に戻す。


ティノ
「たとえば、こんなのね」

アルフ
「他には《スナイプ・モスキート》とかもいるけど、攻撃時にマナからカードを手札に戻さなきゃいけないから、クリーチャーを展開しづらいのが欠点かな」

ティノ
「まあその辺は《幻緑の双月》とかを使う手もありますけど、そういう搦め手はちょっと小面倒くさいから速攻! って感じがしなくて個人的にはあんま好きじゃないです」

ミーシャ
「へぇ……確かにこんな軽量クリーチャーが序盤から攻撃してきたら、対処が大変そうですね。でも速い分パワーが落ちちゃってるんじゃないですか?」

アルフ
「その辺はブロッカー除去に任せようか。使いやすいのはやっぱり《火炎流星弾》かな」

ティノ
「《パワフル・ビーム》も捨てがたいですよ。相手がブロッカーを使うデッキじゃなくても活用できますし」


火炎流星弾 火文明 (1)
呪文
S・トリガー
相手の「ブロッカー」を持つパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。


パワフル・ビーム 火文明 (2)
呪文
相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。
このターン、バトルゾーンにある自分の闇または自然のクリーチャー1体のパワーは+2000され、「W・ブレイカー」を得る。


ミーシャ
「クリーチャーなら《ピーカプのドライバー》とかどうですか? 攻撃もできますし、問答無用でブロッカーを破壊できるのはいいと思うんですけど……」


ピーカプのドライバー 火文明 (2)
クリーチャー:ゼノパーツ 1000
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。
TT—相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。


アルフ
「うん、まあいいんじゃない?」

ティノ
「個人的には効果が発動するまでのタイムラグが気になるけど、採用価値はありそうだね」

ミーシャ
「なんか、室長さんの反応が淡泊です……」

アルフ
「そんなことはないよ。じゃあそろそろこのデッキのエースとなるクリーチャーを決めるけど、実はもう選んできたんだ」

ミーシャ
「は、早いですね……」

ティノ
「へー、どんなんですか?」

アルフ
「ティノ君は大体想像ついてると思うけど、この二体だ!」


密林の総督ハックル・キリンソーヤ 自然文明 (3)
進化クリーチャー:ドリームメイト 5000
マナ進化—自然のクリーチャーを1体自分のマナゾーンから選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
シールド・フォース
SF—自分のクリーチャーは、それよりパワーの小さいクリーチャーにブロックされない。


ブレードグレンオー・マックス 火文明 (3)
進化クリーチャー:フレイム・モンスター 4000
マナ進化−火のクリーチャーを1体自分のマナゾーンから選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、相手のタップされているパワー3000以下のクリーチャーを1体、破壊する。


ティノ
「あー、やっぱこの二体ですかー。そりゃそうですよねー、鉄板ですもんねー」

アルフ
「なんか凄い適当な感じがムカつくな……まあともかく、この二体は見ての通りマナ進化クリーチャーだ。召喚したらマナが減って、大量展開には向かないけど、進化クリーチャーだから出してすぐに攻撃できるし、クリーチャーの頭数も増えるから、スピードを重視するのなら使い勝手がいいと思うよ」

ティノ
「じゃ、カードも結構出たことですし、そろそろポイントをまとめましょうか」



改造POINT

1、最軽量1マナ獣
 《凶戦士ブレイズ・クロー》や《冒険妖精ポレゴン》などの1マナクリーチャーで、初っ端から飛ばして行け!

2、ブロッカー除去
 《火炎流星弾》などの軽量呪文でブロッカーを破壊、《パワフル・ビーム》なら打点も上がる!

3、マナ進化
 《ブレードグレンオー・マックス》や《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》で一気に斬り込め!



ティノ
「ちなみに速攻デッキだと、1、2マナのクリーチャーをそれぞれ3、4枚くらいつぎ込んで、3マナ以降のカードは2枚以下に抑えた方がいい感じになるよ」

アルフ
「ま、その辺は個人で好きなように調整すべきだね」

ミーシャ
「うーん、やっぱり私、速攻って苦手です……」

アルフ
「ミーシャちゃんは、どんな感じのカードが好きなの?」

ミーシャ
「えっと、うーんと、《精聖王アルファディオス》とか《光神龍スペル・デル・フィン》みたいな、相手の行動を制限するカードでしょうか……あ、《聖霊王エルフェウス》からのタップキル戦術も好きです!」

ティノ
「……ねぇ室長。この子、可愛い顔して意外と黒いですよ」

アルフ
「いや、そんなことはない……と思うけど……」

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.103 )
日時: 2013/08/15 12:29
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)

 夏休みと言えば、学生は何を連想するだろうか。
 夏らしいものと言えばパッと思いつくのは海、プールや川、山などだろうか。他にも高校野球や高校総体といったイベントもある。
 しかしここで重要なのは、“学生”にとっての夏、である。成績不振者にとっては、遊びに行く余裕もなく、補習という名義で投稿させられることになるだろう。
 そうでなくとも、学生の夏というのは勉学にも勤しまなければならないもの。具体的に言えば、宿題だ。長期休暇の間に頭のスイッチが完全に切り替わらないようにするため、そして休暇までに習ったことを復習するため、夏休みという期間には多くの宿題が課せられる。そのあまりの多さに辟易し、夏休みの終わりまで溜め込む学生は一体どれだけいることだろう。
 だがしかし空城夕陽は、身近なところに毎年宿題を溜め込んで発狂しかける親友がいるため、それを反面教師としそのようなことが起こらないよう、コツコツと課題を消化している。
 また話が切り替わるが、夏と言えば学生にとって勉学の時期、というようなことを前述した。特にそれが当てはまるのが、受験である。
 あまりそのことに触れるのも気分がいいものではないのでその前段階の話をするが、高校三年生の多くは大学受験をする。そのためしなくてはならないことはなにか。勉強? それもあるが、その前にしなくてはならないこともある。
 それは、大学を決めること。志望校を決めなければ受験も何もない。
 雀宮高校は偏差値はそこまで高くないが、表向きは進学校、ということになっている。一年生の時期から、ある程度は大学受験のことも考えなくてはならない。そしてその手始めとして、大学のオープンキャンパスレポートなる課題が存在する。
 そういうわけで夕陽は、課題のレポートを仕上げるために、鶴田大学のオープンキャンパスを訪れていたのであった。



「やっぱ大学は広いなぁ……うちの学校も公立高校にしては広いけど、大学には遠く及ばないな」
 説明会や模擬授業などを受け、軽くオープンキャンパスを一通り見て回った夕陽。今はキャンパス内の食堂で昼食を摂っているところだ。
「市をまたぐからもっと移動に時間がかかると思ったけど、案外そうでもなかったな。説明も授業も短縮版だったし、早く来すぎた。どうしよ、もう帰るか、それとももう少し見て回るか……」
 などと一人ごちりながら食堂を出る夕陽。すると、ふと一つのグループが目に入った。
 この大学の女学生と思しき三人組だ。全員女で、周りの喧騒に溶け込みつつ自分たちの世界を作りながら、楽しそうに会話している。
「——で、高校時代の後輩にばったり会ったんだよ。いやもう、すっごくカワイイ後輩だったからさ、ここに決めてくれないかなー……」
「ああ、前に言ってた子? でもその子って頭良いんでしょ? だったらもっと上の大学目指さない?」
「いやーそうなんだけどねー。でも、アミみたいなパターンもあるかもよ? 頭良くってもこの大学入る人だっているよ! ね、アミ」
「い、いや、あたしはただ、家から近いってだけでこの大学選んだから……」
 容姿はそこまで目を引く三人ではない。しかしそのうちの一人を、夕陽は凝視せずにはいられなかった。
 それは、上背のある女だ。ややツリ目気味で、少々険しい顔をしているものの顔は整っており、全体的に凛々しい雰囲気がある。
 女も夕陽の視線に気づいたようで、こちらに目を向ける。そして、夕陽と同じ状態になった。
「な……っ」
「えっ……」
 互いに顔を見合わせ、しばし硬直。急に女が動きを止めたため、彼女の友人と思しき二人が疑問符を浮かべている。
「アミ? どうしたの? その子アミの知り合い? 見たところ高校生っぽいけど、後輩?」
 夕陽にも女にも、その声は届かない。今はそんなことを気にしていられる状態ではなかった。
 まさか、ここでその姿を見ることになるとは思わなかった。完全に予想外、ここで会うはずなどないと無意識のうちに思っていた相手。
 夕陽は枯れたように音を発さない喉を無理やり動かし、震えた声を絞り出す。
「お、お前……アーミ——ずっ!?」
「ちょっと来い!」
 夕陽の言葉は最後まで続かず、女からラリアットを喰らうように首を掴まれ、そのまま途轍もない勢いで引きずられていく。
 そして、食堂前に女は友人二人を残し、夕陽と共にいずこかへと消え去った。



 夕陽が連行されたのは、どこかの空き教室。ここに来る道中、他の学生から奇異の視線を受けた気もするが、夕陽の動きはほぼ完全にロックされていたのでどうしようもなかった。
 その教室に飛び込むように入ると、夕陽は床に放り投げられた。硬い床なのでそれなりに痛かったが、血流が止まりかけるほどホールドされ続けるよりはマシだろう。
 とりあえず夕陽を解放した女だが、すぐに夕陽の襟元を掴んで持ち上げる。痩せ気味とはいえ片腕で軽々と夕陽を持ち上げているところを見ると、力は強いようだ。
 ただ、至近距離で夕陽に見せつけている鬼のような形相も、無関係とはいえなさそうだが。
「おい、てめぇ、なんでここにいやがる……!」
「い、いや、その、オープンキャンパスのレポートを書く宿題があって、そのために……じゃなくて! それはこっちの台詞だ!」
 あまりに恐ろしい表情とドスの利いた声で思わず退け腰になってしまう夕陽だったが、女の腕を振り払い、なんとか言い返す。

「お前こそなんでここにいるんだよ……『炎上孤軍アーミーズ』!」

 それは、かつて夕陽が戦った敵。“ゲーム”においての、最初の相手。夕陽が“ゲーム”に関わる切っ掛けを与えたのは《アポロン》だが、直接的に引き込んだのは彼女と言っても過言ではない。
 そんな、夕陽にとっては因縁深い、というより印象深い相手。【神格社界ソサエティ】という“ゲーム”の中でもトップクラスの規模を誇る組織に属している彼女が、なぜこんなところにいるのか。夕陽はその疑問を、勢いよくストレートにぶつけた。
 ぶつけた、のだが。
「そんなの、あたしがこの大学の生徒だからに決まってんだろ」
 予想以上に普通の答えが返ってきた。
 そのため、夕陽も面喰ってしまい、次の言葉が上手く続かない。
「え、あー、えー……お前、ここの大学の生徒、だったのか」
「だからそう言ってんだろ。そうでもなきゃ、こんなところにいねぇっつの」
「いやまあ、そうなんだろうけど……でも、“ゲーム”に参加してる奴が、そんな普通の生活を営んでるなんて、ちょっと意外で……」
 夕陽がそう言うと、『炎上孤軍アーミーズ』は呆れたように溜息を吐く。
「お前なぁ、自分のこと棚上げにしてなに言ってんだ。そもそも【神格界ソサエティ】は他の組織と違って、共通目的が統一されていない。【ラボ】や【師団】は、それぞれ研究機関と軍隊みてぇなもんだが、あたしらはただの“集まり”だ。召集がかかった時でもない限り集まることはねぇし、だからこそ日常生活も普通に営んでんだよ」
「へぇ……」
 いまいち実感のない説明だが、しかし事実、目の前にキャンパスライフを謳歌していた人物がいるのだから納得するしかない。
「……てゆうかお前、前に会った時と口調が違わないか? さっき友達? といる時は、まあ相手に合わせた口調なんだろうけど……そう言えばアミって呼ばれてたっけ。まさか『炎上孤軍アーミーズ』ってここでも名乗ってるわけじゃないよな」
「いっぺんに言うな。口調に関しては、お前が言ったように相手によって使い分けてるだけで、これがあたしの素だ。それにあたしは、プライベートと仕事は分けるタイプだ。デュエルする時はスイッチが入るから、そのせいもあるんだろ」
「ふぅん。じゃあ名前は?」
 一つ目の質問は正直どうでもよかったので軽く聞いて流し、自然な形で次の質問に繋げる夕陽。
「別にいいだろ、そんなこと。それより——」
「アミってお前の本名なの? さっきはああ言ったけど、流石にここで“ゲーム”の異名を名乗るわけないよな」
「……それより——」
「関係ないとは思うけど、お前の異名も本名から取られてたりするの? ほら、アーミーズって響きとかさ」
「…………」
「流石に公共の場で『炎上孤軍アーミーズ』とか呼ぶのは躊躇われるよねぇ、周りから変な目で見られそうだし」
「……てめぇ」
 夕陽の次々と繰り出される言葉に、『炎上孤軍アーミーズ』は逃げ場を失う。ギロリと夕陽を睨み付け、自棄になったように言い放つ。
「ああそうだよ! 本名は火野亜実つーんだよ! 悪いか!」
「そうなんだー、意外と女の子っぽい名前だねー」
 白々しく、嘲笑に近い笑みを浮かべている夕陽。相手からほぼ完全に主導権を握った余裕の笑みだ。
 なにはともあれ、夕陽は意外なところで、意外な人物と出会ってしまったようだ。

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.104 )
日時: 2013/08/15 14:57
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)

明日で事実上の夏休みが終わるパーセンターです。

遅れましたが零佑の登場ありがとうございます。
青単速攻は自身が昔よく使っていたデッキだったので懐かしかったです。
それにしても相手は災難でしたね、呪文主体のデッキを組んだのに呪文対策が得意の零佑と当たってしまうとは。
さらにミウさんの後ろで何者かも動いているようですし。
名前は分かりませんが、小さい子が「しょけい」とか言っちゃうと余計に怖いです。

アーミーズさんの本名は火野亜実っていうんですか、意外に普通ですね。
んでもって亜実さん可愛いですね、ツンデレっぽくて。


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