二次創作小説(紙ほか)
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- デュエル・マスターズ Mythology
- 日時: 2015/08/16 04:44
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: 0qnzCmXU)
初めましての人は初めまして、モノクロという者です。ここでは二次板と雑談板が拠点です。
本作では基本的に既存のカードを使用するつもりではありますが、オリジナルのカードも多数登場します。ご了承ください。
投稿したオリキャラのデッキにキーカードや切り札を追加したり、既存の切り札級のカードや、追加した切り札に召喚時の台詞を追加しても構いません。追加したい時はその旨をお伝えください。
目次
一章『神話戦争』
一話『焦土神話』
>>1 >>2 >>6 >>9 >>12 >>13 >>14
二話『萌芽神話』
>>17 >>18 >>21 >>22
三話『賢愚神話』
>>25 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30 >>33
二章『慈愛なき崇拝』
一話『精力なき級友』
>>41 >>45 >>49 >>52 >>55 >>58 >>59 >>60 >>61
二話『加護なき信仰』
>>63 >>64 >>66 >>70 >>71
三話『慈悲なき女神』
>>72 >>73 >>74 >>75 >>76
四話『表裏ある未来』
>>77 >>78
三章『裏に生まれる世界』
一話『裏の素顔』
>>79 >>80 >>81 >>82 >>85 >>86 >>91 >>92 >>94
二話『裏へと踏み入る者』
>>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101
四章『summer vacation 〜夏休〜』
一話『summer wars 〜夏戦〜』
>>103 >>106 >>107 >>110 >>111
二話『summer festival 〜夏祭〜』
>>112 >>113 >>114 >>117
三話『summer ocean 〜夏海〜』
>>118 >>121 >>127 >>128 >>129 >>132 >>141 >>148
五章『雀宮高等学校文化祭店舗名簿』
一話『ガーリックトーストレストラン』
>>152 >>153 >>156 >>157 >>158 >>160 >>162 >>163 >>164 >>167
二話『ロイヤルミルクティーカフェテリア』
>>168 >>169 >>170 >>173
三話『ゾロアスター教目録』
>>174 >>175
四話『天の羽衣伝説調査』
>>185 >>186
五話『日蓮宗体験記録』
>>187 >>190
六話『天草四朗時貞絵巻』
>>191 >>192
七話『後夜祭・神々の生誕劇場』
>>193 >>202 >>206 >>207
六章『旧・太陽神話』
一話『序・太陽神話』
>>208 >>212 >>213
二話『破・太陽神話』
>>214 >>217 >>218 >>219 >>221 >>222 >>223 >>224 >>231 >>235 >>236 >>243 >>244
三話『急・太陽神話』
>>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>279 >>282 >>285 >>292
七章『続・太陽神話』
一話『再・太陽神話』
>>293 >>299 >>300 >>303 >>304 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>320 >>321 >>322 >>323 >>324 >>329 >>330 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>338 >>341 >>342 >>343 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365
二話『終・太陽神話』
>>366 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>380 >>381 >>382 >>383 >>384 >>385 >>386 >>387
三話『新・太陽神話』
>>393 >>395 >>396 >>397 >>398 >>399 >>402 >>403 >>404
八章『十二神話・召還』
一話『焦土神話・帰還』
>>405 >>406 >>407 >>408 >>409
二話『海洋神話・還流』
>>410 >>411 >>412 >>413 >>415
三話『萌芽神話・還却』
>>417 >>418 >>419 >>420 >>421 >>422 >>423 >>424
九章『聖夜の賢愚』
一話『祝祭の前夜』
>>425
二話『双子の門番』
>>426 >>429 >>430 >>431
三話『祝宴の闘争』
>>432 >>433 >>434 >>435 >>436 >>437 >>438 >>439 >>440
四話『知将の逆襲』
>>441 >>443 >>444 >>445 >>446 >>447
第十章『月の下の約束です』
一話『月影の同盟です』
>>468 >>469 >>470 >>471 >>472 >>473
二話『月夜野汐です』
>>486 >>487 >>489 >>490 >>491 >>492
三話『私の先輩です』
>>493 >>496 >>497 >>498 >>499 >>500 >>503 >>506 >>507 >>508
第十一章『新年』
一話『初詣』
>>512 >>513 >>514 >>515 >>516 >>519 >>520 >>521 >>522 >>523 >>524 >>525 >>526 >>527 >>528 >>529 >>530 >>531 >>532 >>533 >>534 >>535 >>536 >>537 >>538 >>539 >>540 >>541 >>542 >>543 >>544 >>545 >>546 >>547 >>548 >>549 >>550 >>553 >>554 >>557 >>558 >>559 >>560 >>561 >>562 >>563 >>564 >>565 >>566 >>567 >>568 >>571 >>572 >>573
十二章『空城夕陽の義理/光ヶ丘姫乃の本命』
一話『誕生日/バレンタインデー』
>>577 >>578 >>579 >>580 >>583 >>584
二話『軍人と探偵と科学者と/友人と双子と浮浪者と』
>>585 >>586 >>587 >>590 >>591 >>592 >>593 >>594 >>595 >>596 >>597 >>598 >>599 >>600 >>601 >>602 >>603 >>604 >>605 >>606
三話『告白——/——警告』
>>609 >>610
十三章『友愛「親友だから——」』
一話『恋愛「思いを惹きずって」』
>>616 >>617
二話『敬愛「意志を継ぎたい」』
>>618 >>619
三話『家族愛「ゆずれないものがある」』
>>620 >>621 >>622 >>627 >>628 >>629 >>630 >>631 >>632 >>633 >>634 >>635 >>636
四話『親愛「——あなたのことが大好きです」』
>>637
コラボ短編
【1——0・メモリー(タクさんコラボ)】
外伝『Junior to connect』
一話『Recollection』
>>474
二話『His outrage』
>>475 >>476 >>477 >>478 >>480
三話『My junior and his friend』
>>482
デッキ調査室
№1『空城夕陽1』 >>95
№2『春永このみ1』 >>102
№3『御舟汐1』 >>136 >>137
人物
>>34
組織
>>35
フレーバーテキスト
>>574
- デュエル・マスターズ Mythology オリキャラ募集 ( No.55 )
- 日時: 2013/07/19 01:26
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)
「へぇ、そんなことがあったんだ」
「先輩にも人命救助ができたのですね」
学校からの帰り道。このみとたまたま出会った汐の二人を連れていた夕陽は、昨日の姫乃との話をした。
というより、姫乃が昨日のことで改めて夕陽に礼を言ったのだが、それを耳聡く聞いていたこのみに問い詰められ、その途中で汐と遭遇した、というのが適切か。
「あの姫ちゃんがねー……まあでもあの子、体育とかでたまに貧血になったりしてるしね。そーいうこともあるよ」
「貧血と熱中症は違うだろ……話を聞く限り家事とかは全部、光ヶ丘が担当してるみたいだし、疲労とかが溜まってたのかもしれないけど」
そこで一度、夕陽は溜息を吐き、
「しかし、まさかクラスメイトとこんな形で関わりを持つとは思わなかったよ。高校って本当に妙な縁ができるんだな」
「なにそれ? っていうかゆーくん、姫ちゃんなら中学校も同じだったでしょ? しかもクラスメイト」
「え? マジで?」
素直に驚く夕陽。ストレートに疑問をぶつけると、このみは首肯した。
「同じ中学……東鷲宮中学、ですか」
「そうだっけか……全然覚えてない……」
「まー、クラスメイトって言っても一年の時だけだったし、覚えてなくても無理ないかも。それにゆーくん、毎日がデュエマ三昧で噂とか本当に知らない人だったし」
「噂?」
夕陽が復唱すると、このみは少しだけ神妙な顔つきになり、
「本当にあくまでも噂だよ。うのみにしないでね」
そう前置きするこのみ。その前置きは、噂の内容が良いものではないと事前に知らせている。
「えっとね、率直に言うと……姫ちゃん家って、なんかやばげな宗教に手ぇ出してるって噂なんだ」
「宗教……最近、信者が急増しているという、【慈愛光神教】ですか」
「そこまではわかんないけど、たぶんそうじゃないかなー? 本当にただの噂で、根拠はぜんぜんないんだけど。あたしは信じてないし、姫ちゃんはそんな感じしないし!」
ぶんぶんと否定するこのみ。この手の噂話には敏感な彼女だが、人に対する評価に関しては一物あるというか、自身の評価でしか見ない。良くも悪くも素直で正直なのだ。
夕陽も姫乃が宗教に手を出しているとは思っていない。そのような挙動は見せていないし、あの暮らしでそんな余裕があるとも思えない。純粋な金銭的問題のみを抱えているのなら、宗教に走ることはそうないはずだ。
「まあ、こんなことをここで考えても仕方ない。家庭の事情なんて、外野がごちゃごちゃ口出しして良いものでもないし。それよりさ」
「先輩」
夕陽の話を、汐が遮る。同時に夕陽とこのみの制服の裾を掴んで、足も止めさせた。
「? どったの? 汐ちゃん」
「御舟……?」
いつもの無感動な瞳を、汐はこちらに向けていない。ちらちらと視線を後ろや前にせわしなく動かしている。
「たぶん、もう囲まれていると思うのですが……」
「なんの話?」
夕陽がそう返すと、汐は目線を上げて言った。
「私たち、つけられているようです」
「なっ……!」
「えー……ストーカーってやつ?」
緊張感に個人差があるものの、各々身構える。汐が背後を見つめ、夕陽は前方を凝視している。このみはキョロキョロしていた。
「実は先輩と合流してから視線を感じていたのです。最初はただの気のせいか、このみ先輩の言うようにストーカーかと思いましたが……さっきカーブミラーに映ったものが見えたんです」
「……なにが?」
「デッキケースが、です」
その一言で、夕陽はすべてを理解した。つまりは、そういうことらしい。
「前にいる人たちは普通に尾行が下手でした。隠れながら先行していたようですが、ばればれでしたよ」
「全然気づかなかった……ってことは、どうする?」
前後を塞がれていては、逃げるに逃げられない。それに夕陽だけならともかく、このみと汐もいることを考えれば、走って逃げるのは得策ではないだろう。
「正直不本意ですが、迎え撃つしかないでしょう。いざとなれば、カードを渡してしまえば——」
「ごめん、それはちょっと無理かもしれない。だから引きずり出して迎え撃とう」
「ねーねー、さっきから二人ともなんの話してるの? あたしだけのけ者?」
唯一状況が理解できていない様子のこのみ。相も変わらず能天気だが、そんなこのみでもやがて今がどういう場面かを知ることになる。
夕陽は息を吸い。大声ではないものの、よく通るような声を喉の奥から発する。
「こっちの会話は全部聞こえてたんじゃないのか? だったらもう隠れる必要ないだろ。昨日襲ってきた奴なのか、その仲間なのか、それとも無関係な奴なのかは知れないけど、出て来いよ」
自分で言ってありきたりな台詞だと思いつつも、夕陽の言葉で人の気配は姿を現す。
若い男だ、それも三人いる。三人の共通点は特にない。強いて言うなら年代と性別くらいだろう。金髪に染めた髪にじゃらじゃらとした銀のアクセサリーと、遊び人のような軽そうな男。ぼさぼさの長い黒髪、前髪で目が隠れかけている暗い男。黒いスーツをきっちりと着こなした、美形の男。
三者三様の男たち。さらにもう一つ共通点を上げれば、それは三人とも、手にデッキを握っていることだ。
刹那、場の空気が一変する。
「これって……あの時と同じ……」
「やっぱりか」
「やっぱりってなに? ゆーくん?」
夕陽は溜息を吐き、昨日の姫乃と出会う前の出来事を話した。突然《アポロン》を狙う女に襲われたこと。なんとか撃退したこと。相手は問答無用で襲ってきたことなど、すべて。
「……成程、それは分かったのですが、ならば先輩。なぜ今まで黙っていたのですか」
「最初から話すつもりだったよ。ただこのみが変な探りいれるから、順番が前後して、その前にこいつらが出て来ただけ」
なんにせよこんな状況となってしまえば、もう戦うしかないだろう。前後にいる男三人も、完全に臨戦態勢に入っている。
「ねー、だからこれってどういう状況?」
「まだ分かんないのかよ……」
相手は三人こちらも三人。となれば、どうやって迎え撃つかは一目瞭然。
「一人一殺でやった方が効率はいいか。まさかその辺の輩に負けるだなんて思ってないよね」
「当然です。戦う気はないですが、負ける気はもっとないです」
どうやら夕陽の軽い挑発で、汐もやる気になったらしい。あとは状況の分かっていないこのみに説明するだけだが、詳しいことを話すのは後にして、今言うべきことは一つだ。
「このみ」
「なに、ゆーくん?」
「適当な奴とデュエマしてこい」
「はーい!了解だよっ!」
これでとりあえずは解決。デュエマをするだけならこのみでも分かる。
というわけで、軽そうな男はこのみが、暗い男には汐が、スーツの男には夕陽が、それぞれ相対することとなった。
「さて、と。相手も決まったことだし」
「始めようじゃないですか」
「デュエマ・スタートだね!」
次の瞬間、三人の目の前に五枚の盾が展開される。
- Re: デュエル・マスターズ Mythology オリキャラ募集 ( No.56 )
- 日時: 2013/07/19 19:14
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
どうもパーセンターです。
光ヶ丘さん、最初の方で名前が出て来たから物語に絡んでくるかなと思いましたが、やっぱり来ましたね。
彼女ものちにデュエリストとなるのでしょうか?何にせよ楽しみです。
上記の理由で黒村先生にも注目しております(笑)。
それにしても本当に夕陽は澪の言ってた通り主人公ですね。
家の前に知り合いの女の子が倒れているとは……うらやまs(ry
二つ名の件ですが、是非お願いします。
『荒波の零佑』の方はあれだったら出さなくてもいいです。
- デュエル・マスターズ Mythology オリキャラ募集 ( No.57 )
- 日時: 2013/07/21 00:17
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)
パーセンターさん
ああ、分かってしまいましたか、流石パーセンターさんです。伊達にしろく——モノクロの違う名前での作品を読んでいませんね。
姫乃にも勿論デュエルはさせるつもりです。その時をお楽しみに。
澪からすれば半分くらいはからかうつもりで言っているのでしょうが……まあ、確かに彼の周りの状況を考えれば主人公ですね。
了解しました。
『荒波の零佑』は出したいと思うっているのですが、その辺はこっちの都合に合わせることにします。
- デュエル・マスターズ Mythology オリキャラ募集 ( No.58 )
- 日時: 2013/07/21 12:46
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)
このみと男三人衆のうち一人とのデュエル。
男のシールドは残り四枚。場には《コッコ・ルピア》と二体の《ブラッディ・ドラグーン》が存在している。
対するこのみのシールドは五枚あり、場には《冒険妖精ポレゴン》《天真妖精オチャッピィ》《魅了妖精チャミリア》がそれぞれ一体ずつ。
そんな状態で迎えた、このみのターン。
「よーし、そんじゃどんどん行っくよー! まずは《森獣妖精ポニーネイチャー》召喚!」
森獣妖精ポニーネイチャー 自然文明 (7)
クリーチャー:スノーフェアリー/エメラルド・モンスター 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドからカードを1枚相手に選ばせる。そのカードを見て、進化以外のクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
「効果でシールドを選んでね」
「じゃあ……一番右だ!」
男が指差したシールドが一本の大樹に覆われ、一つの果実が成る。そしてその果実から、一体のクリーチャーが姿を現す。
「来た来た! もう一体《ポニーネイチャー》を召喚! 今度はどのシールド?」
「ちっ。だったら次は一番左だ!」
また男の指差したシールドが樹木に覆われ、果実が成り、そこからクリーチャーが飛び出す。
「《霞み妖精ジャスミン》かぁ……破壊してマナチャージ!」
《ジャスミン》の効果を使い、このみは次の行動に移る。
「よーし、じゃあ次は《チャミリア》のタップトリガーで、デッキから《ミスティーナ》を手札に! 《オチャッピィ》と《ポレゴン》でシールドブレイク!」
男のシールドがさらに割られ、残り二枚。しかしそこで、一枚のシールドは光となって男の手元に舞い戻る。
「S・トリガー発動《インフェルノサイン》! 墓地から《竜極神ゲキ》をバトルゾーンに!」
竜極神ゲキ 闇文明 (7)
クリーチャー:ゴッド/ドラゴン・ゾンビ 7000+
このクリーチャーがブロックされた時、相手は手札をすべて捨てる。
W・ブレイカー
G・リンク《竜極神メツ》の左横
このクリーチャーは、リンクしている時「Q・ブレイカー」を得る。
「おぉ! なんかすごいの出て来た! ターンエンド!」
大型クリーチャーを出されたにもかかわらず、まったく焦りを見せないこのみ。そんな好みに対し、むしろ男の方が苛立っているようだった。
「調子狂うガキだ……だが、これで終わりだぜ! 《コッコ・ルピア》でコストが2下がった《黒神龍ドボルザーク》を召喚! 効果でデッキからゴッドを手札に呼ぶ。そして俺はデッキから呼び込んだこいつを召喚だ! 《竜極神メツ》!」
竜極神メツ 火文明 (7)
クリーチャー:ゴッド/アーマード・ドラゴン 7000+
このクリーチャーが相手を攻撃してブロックされなかった時、相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊してもよい。
W・ブレイカー
G・リンク《竜極神ゲキ》の右横
このクリーチャーがリンクしていて攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
「そして二体の竜極神が揃ったことで、G・リンク!」
《ゲキ》と《メツ》はそれぞれの半身となる竜神と合体する。
「てめーの『神話カード』を頂くぜ! 《ゲキメツ》でアタックだ!」
竜神の接続部から扉が開かれ、そこから一本の剣が射出された。剣は熱気と邪気で好みのシールドを全て吹き飛ばす。
「さらに《ゲキメツ》の効果で、ブロックされなかったから《オチャッピィ》を破壊! さらにマナも二枚墓地送りだ!」
これでこのみのシールドはゼロ。ブロッカーもいないため、《コッコ・ルピア》にとどめを刺されそうになるが、
「S・トリガー発動! 《ナチュラル・トラップ》! 《コッコ・ルピア》をマナ送りにして……次はS・バック! 《オチャッピィ》召喚!」
「くっそ、だが次のターンで決まりだ。ターンエンド」
舌打ちする男。このみの場には二体の《ポニーネイチャー》と《チャミリア》そして《オチャッピィ》。男のシールドは残り二枚だが、三体のブロッカーに阻まれており、とどめを刺すことはまずできない。
男の言う通り、次のターンで決着が着く——しかしそれは、このみの勝利という形で。
「まずはこの子《薫風妖精コートニー》を召喚! 続いて《護連妖精ミスティーナ》を召喚!」
護連妖精ミスティーナ 自然文明 (5)
クリーチャー:スノーフェアリー 5000
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンに自分のクリーチャーが5体以上あれば、そのターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャーすべてのパワーは+5000され、パワー5000以下のクリーチャーにブロックされず、シールドをさらに1枚ブレイクする。
「《ミスティーナ》だと……いや、だが《ミスティーナ》はこのターン攻撃できない! どっちみち俺の勝ちだ!」
「ううん、あたしの場には《コートニー》がいるもん。だから……呪文《キリモミ・スラッシュ》!」
「はぁ!?」
男が意味不明、と言わんばかりの奇声を上げる。当然だ、《コートニー》がいるとはいえ、ここまでこのみは完全に自然単色の様相だったのに、ここでいきなり火文明の呪文を使うというのはよほどおかしなデッキ構成としか思えない。
「効果でみんなはスピードアタッカーに! まずは《ミスティーナ》でシールドブレイク!」
と同時に、効果が発動する。《ミスティーナ》の力が他のクリーチャーにも注ぎ込まれ、力が一気に増強する。
男のブロッカーはすべてパワー5000以下。《ミスティーナ》の力を得たクリーチャーは止められず、S・トリガーもない。
守りのなくなった男に、森の妖精が迫る。
「《ポニーネイチャー》で、とどめだぁー!」
「《G・E・レオパルド》を召喚……効果で《G・A・ペガサス》を手札に……」
G(ゴッド)・E(アース)・レオパルド 自然文明 (6)
クリーチャー:ゴッド/アース・ドラゴン 4000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から光のクリーチャーを1体選び、相手に見せてから手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
G・リンク《G・A・ペガサス》の左横
このクリーチャーは、リンクしている時「W・ブレイカー」を得る。
汐と男三人衆のうち一人とのデュエル。
男の場には《コッコ・ギルピア》《青銅の鎧》《魔光王機デ・バウラ伯》に加え、先ほど召喚した《レオパルド》。シールドは四枚。
対する汐の場には《電脳封魔マクスヴァル》が二体と《古の羅漢バグレン》《凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ》が一体ずつ。こちらもシールドは四枚。
「私のターンです。まずは《ブラッディ・イヤリング》を召喚して守りを固め、《剣舞の修羅バシュナ》を召喚です。そして《ガル・ヴォルフ》でシールドをW・ブレイクですよ」
防御を固めつつ攻撃手を増やし、攻めていく汐。男のシールドは二枚割られ、残り二枚となった。だが、
「……S・トリガー《DNA・スパーク》……効果で君のクリーチャーを全部タップして、シールドを追加するよ……」
二枚まで減った男のシールドがリカバリし、残り三枚。しかも汐のクリーチャーは全てタップされてしまった。
「ボクのターン……さっきサーチした《G・A・ペガサス》を召喚……G・リンク」
G(ゴッド)・A(アポロニア)・ペガサス 光文明 (5)
クリーチャー:ゴッド/アポロニア・ドラゴン 3000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から自然の呪文を1枚選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
G・リンク《G・E・レオパルド》の右横
このクリーチャーがリンクしていて、相手がクリーチャーを選ぶ時、相手はこのクリーチャーを選ぶことはできない。
「さらに《ペガサス》の効果でデッキから《ぶちかまし・ギザスマッシュ》をサーチして、そのまま発動……」
ぶちかまし・ギザスマッシュ 自然文明 (3)
呪文
このターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャーすべてのパワーは+2000される。
このターン、自分のクリーチャーがバトルに勝った時、負けたクリーチャーよりパワーが4000以上大きければ、そのクリーチャーは相手のシールドを1枚ブレイクする。
「さらに2マナで《ルナティック・エナジー》も発動……これでボクのクリーチャーはすべて、パワー+6000……」
しかもパワーの差が4000以上ならシールドブレイクのおまけつきである。
「まずは《コッコ・ギルピア》で《バグレン》を攻撃」
最初に狙われたのはやはり、クリーチャーのパワーを下げる《バグレン》。《コッコ・ギルピア》に体を貫かれ、破壊される。
「続いて《青銅の鎧》で《マクスヴァル》を《バウラ伯》で《ガル・ヴォルフ》を攻撃」
《マクスヴァル》と《ガル・ヴォルフ》が同時に破壊される。しかもどちらのバトルもパワー差が4000以上なので《ギザスマッシュ》の効果で汐のシールドが二枚ブレイクされる。
(《インフェルノ・サイン》と《地獄門デス・ゲート》ですか……)
運良く出て来た二枚のS・トリガー。汐は《インフェルノ・サイン》で墓地の《ガル・ヴォルフ》を復活させ、男の手札のクリーチャーを落としつつシールドを破壊。しかし続く《デス・ゲート》では選ばれない《レオパルド&ペガサス》を破壊できないので、手札に加えた。
「《レオパルド&ペガサス》で《バシュナ》を攻撃」
《レオパルド&ペガサス》の咆哮と光線で《バシュナ》とシールドが吹き飛ぶ。これで汐のシールドは残り一枚。
場に残っているのは《マクスヴァル》と《ブラッディ・イヤリング》に《ガル・ヴォルフ》。
そして、汐のマナゾーンのカードは——八枚。
「そしてこれで、九枚です」
汐は手札の《デス・ゲート》をマナへと置く。その九つのエネルギー、悪魔神を召喚するための源。
そして次は手札のカードを、《ガル・ヴォルフ》の上へと重ねる。
「《凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ》進化——《悪魔神ドルバロム》です」
「……え?」
次の瞬間、男のバトルゾーンとマナゾーンが吹き飛ぶ。
さらに次の瞬間、辛うじて残っていた《レオパルド》も吹き飛ぶ。
そのまた次の瞬間、シールドが全て吹き飛ぶ。
最後の瞬間——男が吹き飛んだ。
- デュエル・マスターズ Mythology オリキャラ募集 ( No.59 )
- 日時: 2013/07/22 11:11
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)
夕陽と男三人衆のうち一人とのデュエル。
夕陽の場には《エンドラ・パッピー》《コッコ・ルピア》の二体が存在し、シールドは五枚。
対するスーツを着た男の場には《アクア・スーパーエメラル》と《起源神レプトン》の二体。同じくシールドは五枚。
互いに序盤は遅めだが、先んじて夕陽が動きを見せる。
「《コッコ・ルピア》でコストが2下がって、《ボルシャック・NEX》を召喚! 効果でデッキより《凰翔竜機バルキリー・ルピア》を呼び出し、《エンドラ・パッピー》から進化! さらに《バルキリー・ルピア》の効果で、デッキから《アポロン》を手札に」
凰翔竜機バルキリー・ルピア 光/火文明 (5)
進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ファイアー・バード 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化—自分のアーマード・ドラゴンまたはファイアー・バード1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中からドラゴンを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
クリーチャーを展開しつつ切り札を呼び込み、《アポロン》の召喚条件も整った。
「俺のターン。まずは《エマージェンシー・タイフーン》で手札を入れ替える。そして残る3マナで《起源神ニュートロン》を召喚」
起源神ニュートロン 闇文明 (3)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 3000+
G・リンク《起源神レプトン》の左横、《起源神クォーク》の右横、または《神核アトム》の下側。
このクリーチャーは、リンクしている時、シールドをさらに1枚ブレイクする。
このクリーチャーがリンクしている時、自分のターンの終わりに、自分のシールドを1枚手札に加えてもよい。
「うわ、出た……」
「《ニュートロン》と《レプトン》をG・リンク」
起源神レプトン 光文明 (4)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 2000+
G・リンク《起源神ニュートロン》の右横、または《起源神プロトン》の下側。
このクリーチャーがリンクしている時、自分の手札に加えた、名前に《起源神》とあるシールドカードはすべて「S・トリガー」を得る。
起源神、または六体神と呼ばれるゴッド、そのうちの二体、《ニュートロン》と《レプトン》は、起源神を扱うデッキならば早めに揃えたいクリーチャーである。
その理由は、《ニュートロン》がいればターンの終わりにシールドを手札に加えられ、しかもそのシールドが起源神なら《レプトン》の効果でS・トリガーになり、どんどん展開していくからだ。
「これでターンエンド。《ニュートロン》の効果でシールドを手札に加える」
男が加えたのは、《アクア・スーパーエメラル》で入れ替えたシールド。それは、
「S・トリガー発動《デーモン・ハンド》。《ボルシャック・NEX》を破壊だ」
「ぐっ……!」
悪魔の手中に収まり、死へと誘われる《ボルシャック・NEX》。次ターンに《アポロン》を召喚するつもりだったが、見事に進化元が消えてしまった。
「まずい、早く起源神を止めないと……僕のターン、《翔竜提督ザークピッチ》を召喚! 効果でデッキの上から三枚を見て、アーマード・ドラゴンとファイアー・バードを手札に加える」
捲った三枚は、運良く全て手札に加わった。しかし起源神を止めるのは難しそうだ。
「攻撃して起源神が揃うのも嫌だしな……ターンエンド」
「俺のターンだ」
男はカードを引くと、すぐさまそのカードを場に出した。
「《起源神クォーク》を召喚、G・リンク」
起源神クォーク 水文明 (4)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 3000+
G・リンク《起源神ニュートロン》の左横、または《起源神エレクトロン》の下側。
このクリーチャーがリンクしている時、自分のターンの終わりに、そのターン自分が手札に加えたシ−ルド1枚につきカードを1枚引いてもよい。
「これで半分……まずいな……」
男のターンはそれだけで終了したが、ターンの終わりにはシールドが一枚男の手札に入ってしまう。
「S・トリガー《炸裂の影デス・サークル》だ。効果で《デス・サークル》を破壊」
「……《バルキリー・ルピア》を破壊だ」
《デス・サークル》が《バルキリー・ルピア》に抱きつき、次の瞬間にはその名の通り炸裂する。二体のクリーチャーは共に消滅した。
「いくら出してもクリーチャーが減ってくな……」
マナなどを見るからに、男のデッキは起源神のシールドを手札に加える効果を利用するためにS・トリガーを多く積んでいる。《レプトン》の効果もあり、残る三枚すべてがS・トリガーでも不思議はない。
「……《フレイムバーン・ドラゴン》を召喚。《フレイムバーン》の効果で《アクア・スーパーエメラル》を破壊して、ターンエンド」
「俺のターンだ」
ターンごとに男のシールドは減っていくが、起源神は揃えば揃うほど完成への速度が速くなっていく。完成してしまえば、かなり厳しい状況となるだろう。
「《アクア・スーパーエメラル》を召喚、シールドを入れ替え……《起源神エレクトロン》を召喚。G・リンクだ」
起源神エレクトロン 水文明 (5)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 4000+
ブロッカー
自分がカードを引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚捨てる。
G・リンク《神核アトム》の左横、または《起源神クォーク》の上側。
「ターンエンド……ターン終了時にシールドを手札に加え《ヤミノサザン》をS・トリガーで召喚」
「うぜぇ……」
これで夕陽の場の《コッコ・ルピア》が消し飛ぶ。
「そろそろ止めたいところだけど……」
生憎、夕陽の手札はもう《アポロン》一枚。次のターンに火文明のクリーチャーを引いたとしても、恐らくはまた男に破壊される。
どうしたものかと頭を悩ませ、カードを引く。そして、
「……こいつに頼るしかないか。《ボルシャック・NEX》を召喚! 効果で《ピース・ルピア》をバトルゾーンに!」
夕陽が出したのは、火の《コッコ・ルピア》ではなく光の《ピース・ルピア》。理由は単純、デッキにもう《コッコ・ルピア》がいないのだ。
気休め程度に守りを固め、夕陽のターンは終了。
「俺のターン。《エレクトロン》の効果でデッキからカードを二枚引き一枚捨てる……ちっ」
男は露骨に舌打ちする。恐らくキーカード——次の起源神が手札に入らなかったのだろう。
「……まあいい。《キューティー・ハート》を召喚。効果で《ザークピッチ》をバウンスだ」
手札へと戻される《ザークピッチ》。やはりこれだけで男のターンは終了し、シールドがまた一枚、手札へと入る。
そのカードを見て、男の顔が緩む。
「来た……出て来い《起源神プロトン》」
起源神プロトン 光文明 (6)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 5000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとしてシールドゾーンに加える。
G・リンク《神核アトム》の右横、または《起源神レプトン》の上側。
このクリーチャーは、リンクしている時、シールドをさらに1枚ブレイクする。
遂に現れた五体目の起源神。これで《ニュートロン》《レプトン》《クォーク》《エレクトロン》《プロトン》と揃い、残るは一体。
シールドを一枚回復し、手札を入れ替え、男のターンはこれで本当に終了する。
そして迎えた、夕陽のターン。
夕陽は淡々と6マナを支払い、場の三体のクリーチャーを重ねる。
「進化MV——《太陽神話 サンライズ・アポロン》」
「な、なに……っ!?」
そして現れた『神話カード』——《アポロン》。その出現に、男は酷く狼狽していた。
「なに驚いてんだよ……言っとくけど、《アポロン》はファイアー・バードと火文明から進化するのであって、三体とも火文明である必要はないんだよ。指定された種族——ファイアー・バードの文明は、なんでもいいんだ」
言い放つ夕陽に、男は硬直している。
これは夕陽も最初に勘違いしていたが、夕陽の言う通り、進化MVは指定文明と指定種族から進化するため、種族の指定を満たしていれば文明は問われない。その逆もまた然りだ。
「行くぞ、《アポロン》で攻撃!」
《アポロン》が周囲の小型太陽から紅焔を放ち、デッキの一番上のカードを飛ばす。
「出て来い《聖霊龍騎アサイラム》!」
紅焔から現れたのは、神聖さ感じる装甲を纏った神々しき龍、《アサイラム》だ。
「そして《アポロン》のもう一つの効果発動! マナの《コッコ・ルピア》《聖霊龍騎アサイラム》《エンドラ・パッピー》を墓地に送り、パワー+15000のワールドブレイカーだ!」
「ぐぁ……!」
男のシールドが全て破壊される。男は一縷の望みに賭け、シールドを見遣るが、
「ぐっ、トリガーがない……!?」
ここに来てS・トリガーを引けず、次のターンにも除去呪文やブロッカーはこない。
次のターン《アサイラム》と《アポロン》が襲い掛かり、しかも《アポロン》の効果で攻撃手が増える。男に勝利の道はなくなった。
そして、夕陽のターン。
「——《アポロン》でダイレクトアタック!」
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