二次創作小説(紙ほか)

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日常日和。5
日時: 2025/11/06 17:34
名前: 桜 (ID: CFpxvhHi)

おかげさまで日常日和。も5という節目で新しく迎えることができました。ここに至るまで色々と混乱があり悩みもしましたが、考えた末にこの先に何があってもこれまでの続きを執筆したいという気持ちで新スレッドに至れました。色んな意味で変わる場合もあり混乱はすると思いますが、私は私で頑張りたいと思いますのでご存じの桜サイドやこれまでに出てきた新たなサーヴァント達も含めてどうぞよろしくお願いします!


「目次」


「短編」
The Reverse Night>>1-5
聖夜怪盗☆シークレット>>6-7
デンジャー☆スクランブル>>33-36
僕もまた、運命に導かれて>>37-38
うちの護衛のママ侍さん>>39-42
とある雪月花の羽根。>>43-44
アスパラ☆クライシス!>>77-83
運びを巡る機関車と謎のトレインハンター>>84-86
僕の果実のボク>>96-100
黒の感情・白き純潔>>101-105
ツイセキ☆トラブル!>>148-152
イモーターウォーズ>>153-156
◯◯透視の試用モニター>>157-161
こっちを向いて、愛してると言って!>>162-165
Halloween rabbit!>>166-169
湖の騎士は星の戦士の●●に夢を見るか?>>170-172
ランデブー☆メタモルフォーゼ>>173-176
鯖組メインでファンタパロ>>177-179
雪の記憶、冬の華>>180-183
ある冬の日のアムール>>184-187
クリスマスに追いかけっこ!>>188-191
クリスマスにネガイゴト>>192-196
小さきパンダのガレット・デ・ロワ>>197-200
宇宙の中の不思議の国>>201-205
スキ!スキ!スキー!>>206-210
ビターシュガー・チョコバーボン>>211-215
満開花見日和>>246-249
ツッコみ所が絶えませんっ!(by一ちゃん)>>250-253
ブレーメンの追跡隊>>254-258
王様ゲーム>>259-262
阿国さんの戦い>>263-267
蛇は蛙が好物らしい>>268-270
シチリアでの小話集>>286-289
パンプキンハザード>>318-321
雪の輝き、小さな夢>>345-348
王ドラなう!>>349-351
聖夜、君に贈り物を>>352-356
聖夜、白なる争奪戦>>357-360
突撃!隣の大掃除>>361-364
年明けのアムール>>365-368
バレンタインのから騒ぎ?>>393-396
I‘m not crying anymore>>397-400
バディファイターズタワー踏破の旅>>429-432
Cherry:CamelotZERO>>437-440
異世界を駆け巡る澄色の猫型ロボット達>>471-478
かの者が残してきたもの>>479-482
虹の島々での小話集>>537-540
グルメフェスを調査せよ!>>541-544
Halloween☆Panic!>>579-582
アンジャッシュネタ>>583-584(更新)


「サーヴァントvs○○○シリーズ」
第六天魔王vsカンフー猫型ロボット>>322-325
湖の円卓騎士vs仮面の剣士>>337-340
光の御子vs魔界のプリンス>>341-344
ブリテンの騎士王vsもう一人の闇の魔導師>>401-404
幕末の人斬りvs蒼炎の勇者>>405-408
日輪の姫vs野原家の主婦>>409-412
大統王vs黄色い悪魔>>413-416
五代目風魔頭目vs宇宙忍者>>417-420
太陽の騎士vs赤き吸血鬼>>499-502
島原の乱の指導者vs虚言の魔術師>>503-506
維新の英雄vsウサギの双子弟>>507-510


「桜サイドの快刀家の事情」
三兄編>>389-392
次兄編>>433-436
長兄編>>545-548


「針音ノ時計塔のアリア」
時の輝きよ>>45-47
赤の中のモアイさま>>48-50
青の上のウォーターシティ>>51-54
白の下のバトルロワイヤル>>55-57
黄の外の太陽・・・?>>58-60
その呪文の続きには>>61-66
「誰か」の世界にとってのピース>>67-71
ここに。>>72-76


「決戦前夜」
輝ける希望の星達よ>>114-117
二度の生における旅路>>118-120
「太陽」の焔を>>121-125


「キャメロット城での決着」
現在キャメロット城:正門>>126-127
現在キャメロット城:世界を約50%吸収>>128-129
現在キャメロット城:世界を約80%吸収>>130-133
我らの望む未来>>134-136
太陽のナミダ>>137-141
There are our home here>>142-147


「女性ケロン人小隊襲来」
一の儀、女性ケロン人小隊襲来!>>369-372
二の儀、ささやかな疑念>>373-376
三の儀、偽物と本物>>377-380
四の儀、ゆずれなき信念>>381-384
五の儀、星へ届けるハーモニー>>385-388


「フェアリー・レクイエム〜トリスタンの名を持つ妖精の少女〜」
「トリスタン」は突然に>>549-552
日常ブレイカー?それとも・・・?>>553-556
妖精姫のトマドイ。>>557-560
キミが望むなら、どこまでも連れてゆこう>>561-564


「前後編」
かけがえのない「君」>>26-28>>29-32
戦国時代からの謎の挑戦状!>>87-91>>92-95
苺の彼方をもう一度>>106-109>>110-113
シチリアでの鳥の夢>>271-275>>276-281>>282-285
月夜でのエンゲージ>>326-331>>332-336
雪月に小さな花びらを>>421-424>>425-428
時空鉄道の夜>>483-487>>488-498
カービィだらけ>>511-515>>516-519
ワドワド☆サマーアドベンチャー!>>520-525>>526-530>>531-536
世に放った誠を探しに>>565-568>>569-573>>574-578


「風花月夜伝〜友情よりも、忠義よりも〜」
第一の巻:逆光降臨>>8-10
第二の巻:御一行様之旅珍道中>>11-12
第三の巻:恋せよ浪漫、忍の花に>>13-15
第四の巻:変わりはしないもの>>16-18
第五の巻:生きとし、生ける者。>>19-20
第六の巻:揺るぎない、どうしても。>>21-22
最終の巻:音が導く先>>23-25


「風花月夜伝2〜花は今、光へと舞う〜」
第一幕:異変を告げられし江戸>>216-219
第二幕:渦巻く四方と空>>220-223
第三幕:咆哮の中に在る「声」>>224-227
第四幕:私の輝きの星>>228-231
第五幕:忍び寄る戦いの迫る時>>232-235
第六幕:怨恨開花>>236-240
最終幕:空へ>>241-245


「灯火の星〜第六天魔王の乱〜」
第一の段:わし、参上!>>290-293
第二の段:雷に阻まれるのならば、やることは?>>294-297
第三の段:キミと、光と>>298-301
第四の段:聖地の謎かけを解き明かせ!>>302-305
第五の段:闇夜の城で見つけたのは・・・>>306-309
第六の段:光と闇の諍い>>310-313
最終の段:そして魔王は、悪魔と共に歩き出した。>>314-317


「チェリーワールド×蒸気都市〜夢幻の歯車の光〜」
第1話:ようこそ蒸気都市>>441-444
第2話:風を便りに>>445-448
第3話:決して叶いもしないだろうけど、>>449-452
第4話:魔女の■の讃歌>>453-456
第5話:蒸気聖杯戦争の「目的」>>457-460
第6話:風よ光へと吹け>>461-465
最終話:さよなら蒸気都市>>466-470

第五の巻:生きとし、生ける者。(その2) ( No.20 )
日時: 2023/02/11 15:09
名前: 桜 (ID: LSK2TtjA)

城に向かう以蔵達一行は現れた妖霊達を次々と倒していく中、以蔵は前から感じていた王ドラのハイレベルな戦闘力を垣間見つつ彼の体力を気遣う。


以蔵「楽!大丈夫か?」
王ドラ「ええ、大丈夫ですよ。このぐらいはへっちゃらです」
トリスタン「それよりも殿に会って万が一隠していた事実があればこれまでの英霊剣豪に関して口を割らせるしかありませんね」
アサト「おい!あんな娘姫の璃姫を可愛がる奴がそんなこと「そうですよ。殿は何らかの遮断されたようで知らなかったと言ってます」


すると、照が以蔵達一行のところに駆けつけた!


以蔵「照!ほんなら璃姫や殿は・・・」
照「今なんとか他の臣下達同様に地下の倉庫に避難してます。あの巨大な何かを放った英霊剣豪のキャスターや親玉である「冷泉宮」の居場所なら案内しますのでついてきて下さい」
王ドラ「はい。ありがとうございます、照さん」


照は自分の隠し事に気付いた様子はなくそれどころか自分を信じてくれる以蔵達一行を見て前よりもさらに増大した罪悪感とともに何かを思い出していた。






『お前は我が遣わす任務に成功すべく見出された逸材だ。認められたいのならば、重要な任務を果たすために城に忠臣として殿のそばで仕えてこいーーーーー』






照(私の心から敬愛する主人の、英霊剣豪のキャスターであるあの方からの任された任務・・・なのに、どうして?どうして私を信じてくれるこの人達を裏切るのが怖いのだろう?)


照の時折苦しそうな表情に王ドラは気にかける。


王ドラ「照さん?どうしました?」
照「いえ。なんでもありませんよ」


照はその答えの後に少し冗談を交えつつ以蔵達一行にある質問した。


照「あなた方はもしもどこかで信じた人が突然あなた方に襲い掛かったらどうしますか?裏切ったことを、罵倒しますか?」
王ドラ「怒りますよ」
照「やっぱり罵倒ですか」
王ドラ「怒っても・・・罵倒はしませんよ。それをするのは流石に効果的だと思えない」






王ドラ「現にあなたは私達に英霊剣豪のことで罪悪感を抱いてるのでしょう?」






照「・・・えっ?」


王ドラの言葉に照は気付いた。自分の隠し事を、最初から彼らが気付いた上でーーーーー


照「知っていたのですか?」
以蔵「知らんわけないぜよ。でも、おまんがそれで罪悪感を抱いたこと知っちょる。じゃから、黙ってたき」
トリスタン「時折笑うというよりも泣きそうな顔をしてましたしね」
アサト「俺達は裏切りには癪だが慣れた方だしな。・・・だから、その贖罪を兼ねた上で俺達を英霊剣豪のキャスターに案内しようとした。自分の意思でな」
王ドラ「・・・まあ慣れたものですので、そんな泣きそうな顔してるくせにいい加減意地張らないで下さいよ」


四人が自分の隠し事を最初から気付いた上でそれでも咎めないでくれたことに照はとうとう必死に抑えていた感情が溢れ出しそうになった。


照「あ・・・私・・・私は「ダメじゃないの照。そうやって感情に振り回されちゃ」


すると、照に声をかける人物が以蔵達一行の前に現れた!その女性はMEIKOに似た容姿を持つ、どこか妖艶さを持った女性だった。


王ドラ「あなた、MEIKOさん・・・ではないですよね」
???2「!意外な返答ね。これは分体にあなた達が言う中世ボカロ世界の「メイリス=ベルゼニア」を元にして作ったのに、この姿とよく似た知り合いがあなた達にはいるのね」
トリスタン「・・・分体?」


すると、その女性は自ら名乗りを上げた。


???2「私は英霊剣豪のキャスター・瑠璃条。本当は英霊ではないのだけれど・・・仮称としての名目である真名として、ジェルメイヌ=アヴァドニアを名乗らせておくわ。まあ、私自身は幾多の世界を渡り歩く異界の旅人だからね。あの時空の旅人とか言う奴とは違うけど」
アサト(世界を渡り歩く旅人・・・?)


アサトはそのジェルメイヌと名乗る幾多の世界を渡り歩く異界の旅人の女性を見て少しずつざわざわした感覚を覚え始めた。ジェルメイヌは照の方に向き直しながら言う。


ジェルメイヌ「照。任務は達成したわ。ご苦労様」
照「えっ?これは任務のために動いているわけでは・・・」
ジェルメイヌ「何言ってるのよ。ちゃんと動いてくれたじゃない」


すると、ジェルメイヌが指を鳴らした瞬間に照の身体が光り出した!


照「!!?何を・・・!!」
ジェルメイヌ「あなたが私をこの一行に会わせた時点で装置が入ったのよ。・・・こいつらを破壊するための起爆がね」
照「ジェルメイヌ・・・さ・・・まぁ・・・っ!!!」


照を弄ぶジェルメイヌにアサトは食ってかかる!


アサト「あんた何やってんだ!!自分を信じてくれた奴にこんな・・・!!」
ジェルメイヌ「あれ?まだその部分だけは思い出せないのかしら?それに気付いてないのは酷いじゃない?この子は、生前のあなたの仲間だったのに」
アサト「!!?」


すると、アサトはその言葉でようやく少し思い出した。照はーーーーー


アサト「まさかあんたは!!」
ジェルメイヌ「さぁ、私と一緒に戦ってあげるからこいつらを蹂躙しなさい!」
トリスタン「見た目は生前に私と禁断の恋を語る同僚のかなりの好みなのに・・・」
王ドラ「そっちですか!!」
以蔵「・・・戦うしかないぜよ!!」


以蔵達一行がジェルメイヌ&何らかの装置のスイッチが入ったことにより我を失った照と相対する!トリスタンは音の刃でジェルメイヌと照に攻撃するが、かわされていた。


トリスタン「こんな事態だという時に余裕ある様子で速いスピードですね・・・!」
ジェルメイヌ「そりゃあ私は異界の旅人だからね。だから、サーヴァントである照を操りながらかわすなんて可能よ」
トリスタン「・・・照嬢がサーヴァント!?だが・・・!」


すると、以蔵が剣術によりジェルメイヌと照に攻撃しようとするが、ジェルメイヌは軽々とその刀を掴んでいた!


以蔵「は!?おまん、そう易々と受け止め・・・!!」
ジェルメイヌ「私はこんなことだってできちゃうのよ!流石に剣の天才である人斬りのあなたでも・・・」


すると、王ドラはジェルメイヌに素早く蹴りを入れる!しかも彼女が見抜けないような速いスピードで!


ジェルメイヌ「えっ!?」
以蔵「楽!!」
王ドラ「防御ばかりで横が手薄ですよ。おばさん!」
ジェルメイヌ「あんなスピードで私に攻撃できたなんて・・・何者なのあいつは!!?」


ジェルメイヌが王ドラの戦闘の実力の高さに驚愕する中で彼は以蔵やトリスタンに簡単な回復の魔術をかけた!


王ドラ「初級の回復の魔術です。行きなさい!」
トリスタン「はいっ」
以蔵「回復かけてくれるだけでも感謝するき!」
王ドラ「さぁ、行きましょう。あの女をーーーーー」
アサト「!!楽、後ろ!!」
王ドラ「えっ?」


すると、ジェルメイヌが王ドラを背後から襲い、その首を掴んだ!


王ドラ「ーーーーーっ!!!」
ジェルメイヌ「ねぇ、あなた、本当は武器商人じゃないわね?ということはもしかしてあなたが要?私が種を落としたはずの要の本人いないなーと思えば成り代わってたということね!レオンガルフの奴、こいつに移すようにあの時に細工までして」


すると、ジェルメイヌの王ドラの首を絞める腕が強くなった。


ジェルメイヌ「でも、その本人以上にこんないい優良物件があったなんて思いもしなかったわ。ねぇ、おばさんと言ったことを許す代わりに、私にその強大な力をちょうだいよ」
王ドラ「・・・ぁ、にょ・・・ぃ」
ジェルメイヌ「聞いてるの?」
王ドラ「ぐっ、ぁっ!」
ジェルメイヌ「ねぇ、お願いよ。私に「ザクッ」


すると、ジェルメイヌの身体を何かの音の刃が貫いた!王ドラを助けることと彼の首を絞めていることで生じたわずかな隙を突いたトリスタンだ。


ジェルメイヌ「え?」
トリスタン「その者を手中に堕とすのは私だ。だから、その者を返してもらう」
ジェルメイヌ「そう。あなたがこの猫耳のからくりを欲しがったのは本気だったのね。意外だわ。油断したわねぇ・・・」


ジェルメイヌはそう言って紙の人形から砂となって消えた。王ドラは息を取り戻しながらトリスタンに言う。


王ドラ「助けてくれてありがとうございます」
トリスタン「ええ。あなたがあれで抵抗しなかったら隙が生まれませんでした」
王ドラ「あなたに託したわけではないのですが。・・・アサトさん」
アサト「ああ、わかってる。あいつの分体が消えただけで本体は死んでないことに。それよりも照だ」


四人は照と対峙するために立ち上がる。照はスピードに長けた戦法が得意とするだけあって実力が高いために以蔵達一行を苦戦させていた。


トリスタン「スピードがあのキャスター同様に速い・・・となると、これは・・・」


すると、照の正体に気付いたアサトは王ドラに進言する!


アサト「楽。お願いがあるんだ。俺に令呪を注ぎ込んで」
王ドラ「!?アサトさん、いいのですか?彼女を倒すのはあなたにとって今だって苦しそうに・・・」
アサト「いいんだ。俺の勝手だからあの非道女になんかあげるか。あいつが死ぬなら全部俺のせいにする。お願いだ」


アサトの覚悟に満ちた目を見た王ドラはようやく承諾した。


王ドラ「・・・その覚悟を貫きに行きなさい」


王ドラから承諾をもらったアサトは今や戦闘するだけの人形と化してしまった照を討ちに行く!王ドラは彼に令呪を放った!


王ドラ「令呪を以て命じる!新宿のアサシン、殺しに行くのではなく救いを与えるために彼女に宝具を放て!」


王ドラから令呪の力をもらったアサトは宝具を放つ!


アサト「闇の俠客、ここに参上ーーーーー」
照「宝具発動」






アサト「【十面埋伏・無影の如く】!!!」
照「【連環馬大嵐陣】!!!」






その光景はあまりにも速かっただけでなく、思わずその時折に強い輝きに王ドラ達は目を奪われていた。それだけ本当に美しかったのだ。まるで二人の「俠客」が相対したことでさらなる輝きが生まれたかのように・・・。






アサトに倒された照は消滅間際に彼に問う。


照「・・・ああ・・・なぜあなたなのですか。あなただとわかってさえあれば、私の装置を発動前に止めれたかもしれないのに。お互いに思い出せなかった。そのことを深く反省はしている。すまなかった・・・でも、それはあなたのせいじゃない。だから・・・たとえ英霊であっても・・・い・・・きて・・・」


照はそう言い残した後に消滅した。アサトに英霊であったとしても「生きて」という願いを託して・・・。


アサト「照・・・!!」






アサト「ーーーーー呼延灼っ!!!」






続く・・・






感想OK

第六の巻:揺るぎない、どうしても。(その1) ( No.21 )
日時: 2023/02/16 22:35
名前: 桜 (ID: QxM43kDI)

今回は英霊剣豪のセイバーとの対決とともにその正体が・・・!?
なんかあの人は本来と同様に気さくで穏やかな部分がある分、一度何らかの喜びか高揚感というか、愉しみを知ってしまったらブレーキがここぞという時に効かなくなりそうなところがあると思います。普段は理性を持って接するけれど、それがなんかもうより重くなる要素が・・・






呼延灼。仮名である照の本名でもある彼女の真名であり、異界の旅人を名乗るMEIKOに酷似した女のジェルメイヌ(それも本人の言からして分体の一つか依代に名前なのかはわからないが)に英霊になりすましていた英霊剣豪のキャスターであるマスター(主)として召喚された。
呼延灼はとある中国の今も語られている物語である水滸伝の登場人物であり、元は官軍であった梁山泊の天威星を司る者である人物であり、そしてーーーーー






王ドラ「照さんがあのクソ毒女に召喚されたサーヴァントだった・・・!?」


照の正体が英霊であったことだけでなく、アサトが彼女の真名を呼んだことに驚いた。それと同時に彼の真名について気付きかけたが、アサトはそれを制するかのように先に進むように促す。


アサト「楽。イゾー。すまねえが、先に行ってきてくれねえ?すぐに行くから」
王ドラ「・・・。はい。あなた方ならすぐに追い付きます」
以蔵「・・・」


二人もアサトの内心をなんとなく察したのか先に待ち受けている英霊剣豪のセイバーのところに向かう。トリスタンはアサトに問う。


トリスタン「私の名だけ呼ばなかったということは・・・」
アサト「トリスタン。・・・リップ達にはもちろん、ツキノ達にも黙ってくれねーか?せめてその時が来るまでは・・・俺の決意次第であんたがどうするか自分で決めてほしい」
トリスタン「・・・わかりました。あなたの導いた答えがたとえ残酷なことであっても」


アサトは呼延灼が消滅前に持っていたのを残していたクナイを手に取る。それは呼延灼が鈴鹿御前に預けられていた風魔小太郎のクナイだ。


アサト(なぜにこれをお前が受け取ったのかはわからんが・・・見てろよ。お前の無念や想いはようやく相見えた時に果たしてやるからな)






一方、王ドラと以蔵は英霊剣豪のセイバーのところに向かっていた。以蔵は王ドラの身体を何となく気遣う。


以蔵「楽。大丈夫か?」
王ドラ「いいえ、大丈夫ですよ。私はタフですので」
以蔵「そうか(体力的にこいつの限界が近づいちょる。加えて親玉が出てきちょるかのようにあんな恐ろしい巨大な蕾が出てきちょった・・・は?蕾?」


すると、以蔵はふと窓を見るとその光景に彼は驚いた!その巨大な何かの正体は・・・






巨大な人喰い花の蕾だった・・・!!しかもその開花まで徐々に進んできている・・・!!






以蔵「人喰い花・・・!!?」
王ドラ(これが私の意識に植え込まれた禍いの種の正体・・・)
以蔵「楽!?大丈夫か!?」


すると、どこからか足音が聞こえた。顔はよく見えない。


???「その開花まで遅い進行だから大丈夫だよ。まあ遅い方が逆に厄介だけどねぇ」
以蔵「?おまんが英霊剣豪のセイバーか?」
英霊剣豪・セイバー「ああ、そうだよ。英霊剣豪のセイバー・槐。まあ、俺はあの性悪のキャスターと同じように生きてる奴だけどな」





斎藤「全てはたとえ本物が死んだとしても、同じ姿の「岡田以蔵」ともう一度斬り合うために成ったことだ・・・!!」






何と英霊剣豪のセイバー・槐の正体は斎藤一だった・・・!しかもこの彼は「この世界の岡田以蔵」と対峙していた・・・!?
王ドラと同じように飛ばされた側だとしても「岡田以蔵」という名を持つ者との斬り合いになぜ執着を覚えたのか彼は静かに語り始めた・・・。

第六の巻:揺るぎない、どうしても。(その2) ( No.22 )
日時: 2023/02/16 22:39
名前: 桜 (ID: QxM43kDI)

【斎藤一の回想録】
僕は新撰組の三番隊隊長として活動していた。波乱の中で起きる時には血に塗れた戦い。途中で天才剣士と謳われた沖田ちゃんが自分の病弱で死んでしまったけれど。その時に至るまでは女の子が笑顔を無くしたようなものだったな。・・・ああ、猫人間のあんたの方は少し驚いてる?そりゃそうだな、史実ならば男性のはずの沖田総司が見目も可愛い女の子だったんだからな。
その後も僕は引き続き新撰組の一員として戦った。元からのがさらには血に塗れたなぁ。そんなある日、僕が極秘任務で特攻した相手がいた。あれは沖田ちゃんと同様に腐っても剣の天才だったな。・・・そいつがお前とは同一のようで別存在の「この世界の岡田以蔵」。無宿の鉄蔵という名もその死後もあんた同様に呼ばれてたよ。あれは僕が思わず戦慄を覚えるほどだった。小物ながらも、バカな鷹が隠した爪で攻撃しやがったようなもんだからな。
その時はそいつが勝った。僕は命の危機を感じて撤退はした。その後にあいつはあんた同様に斬首刑、土方副長も戊辰戦争の時に敗走に至った挙句、函館での戦いで撃たれて倒れてしまった。お前ら世界の僕なら今頃に斗南藩に住んでた奴と一緒に謹慎食らってたけど・・・ここまで言ったらもう流石にわかるよな?僕はお前らの世界の歴史ではならなかった「岡田以蔵と対峙した」ことで再びあいつと斬り合う愉しみを覚えてしまった。たったの1回だけでな。
その時に執着してたのを僕ら英霊剣豪の親玉である「怪術師」に声をかけられた。「もう一度、岡田以蔵と対峙したいなら我とともに来い」と。
入ったのはいいけど、正直半信半疑ではあったな。だが、「この世界に飛ばされた岡田以蔵」のお前を見つけたことでその言葉が真実だった。だが、まだその時ではないからあえて煽るようにしてやった。
その前に予定外なことが起きやがったけど、今人喰い花が出現した最中であるこの場が、あんたと斬り合うチャンスだった。
それが違う奴だとしても。
俺は。
かつての新撰組の誇りを傷つけることになるとしても。






あんたともう一度、斬り合いたかっただけだ。






なんてことだ。以蔵や王ドラが驚くのも無理はない。彼に関しては元を辿ればーーーーー


以蔵「死ぬ前にとんでもないことしちょったな。・・・「この世界のわし」は」


そう言わなきゃ以蔵は自分を保てずにいられなかった。たとえその人物が自分であるとしても、この自分ではない。英霊は例の一つとして個体があるーーーーー要約するとマスター次第で悪人にもなり得るのだ。


斎藤「武器商人と名乗ったあんた、この世界に飛ばされた者だろう?・・・この世界で死にたくなければあんただけ元の世界に戻れ」
王ドラ「・・・!」
斎藤「俺の目当てはこいつとの斬り合いだ。そこにあんたは関係ない。俺は無差別にやりたくないんだ。斬り合い前に元の世界に送り返す。あんたにしては妥当な取引だろう?」


そう進言した斎藤を、王ドラはまっすぐに見る。それは斎藤の取引を拒否するかのような睨みつける目だった。


斎藤「・・・どうしても、そいつと一緒に帰還するつもりか?」
王ドラ「当たり前です。彼だって英霊だとしても・・・生きているんです。英霊にも私達同様に心はちゃんとあるのですから!」


王ドラが自分を尊重してくれたことに安堵した以蔵も斎藤と対峙することを決意するかのように刀を構える。


斎藤「・・・交渉決裂か。あんたは良くも悪くも人間人外英霊問わずにそれを受け入れるような度量はある。戦いには随分長けて強いが・・・残念だな。あんたは度量の広さ故に命を落とすだろうな」


そして岡田以蔵と斎藤一の互いの全力をかけたーーーーー本来の歴史ならば成すことはなかったであろう斬り合いが始まった。






リップ「あっ、やっと繋がったー!二人とも、いるのー!?」


一方、トリスタンとアサトの二人はようやく通信が繋がった。ゼオがスタアラ&ディスカバリー合同編の件で1回限りで使用したことで起動しなくなったピンククォーツの一欠片に自分の魔力を注ぎ込んだ1回だけなら使えると言われた通信がようやく繋がった。


アサト「ああ。王ドラも見つけたよぉ!じゃあ、これまでの経緯について報告ー」


二人は王ドラのそばについてることやこれまでの英霊剣豪のことや出現して今もなお開花を進行させてしまっている巨大な人喰い花の蕾のことを話した。


チャラ王「人喰い花ってもう禍いとしか・・・;うわー・・・;」
トリスタン「本物のグリル嬢、よくあの人形グリルから移されませんでしたね・・・;」
レガムント「ん?待て。グリルの身代わりに王ドラに植え込まれたあれの開花は進行しているのか?」
アサト「ああ。少しずつだけど・・・」
レガムント「あれは本来ならば、かなりのスピードで開花するはずだ!」
トリスタン「!?」


レガムントの発言にトリスタンが問い出した。


トリスタン「どういうことですか?」
レガムント「何らかの要因で中和された形でかなり進行を遅くさせた形だ。これはよほど運が良くても可能性で言うなら覆されない。ということは何らかの要因で人為的に中和の役割を持つ人物が出現した可能性がある!」
アサト「!(イゾーも一緒に飛ばされた形になったって言ってた・・・まさか、な」
ツキノ「あっ、もう時間が来るの!」
レガムント「とにかく!今はこの件の諸悪の根源を倒し、人喰い花が開花する前に蕾の破壊をしろ!あいつを助けたいならな!」


通信はそこで切れた。通信が切れる時間になったからだ。蕾が開花されれば、王ドラは最早猫型ロボットとしても機械の故障とも言える死を待つのみーーーーー。それを察しているトリスタンは言う。


トリスタン「今は早く二人のところに合流して英霊剣豪の親玉を倒すのを考えねば。王ドラ殿を助けるのはそれからです。・・・以蔵殿も」
アサト「ああ」


一方、以蔵は斎藤と剣を交え続けていた。その斬り合いはほぼ互角であり、どちらとも大差はないために決着が着けれないままであった。


斎藤「へぇ。随分と成長したんじゃないの」
以蔵(確かにわしは剣が少しは成長しちょる。じゃが、なかなか倒せん・・・)
斎藤「でも」


すると、斎藤は以蔵を斬ろうとした形で剣を彼の身体に傷をつけた!


以蔵「ーーーーー!!!」
斎藤「痛いかぁ?目もか?」


思わず仰向けに倒れ込んだ以蔵に斎藤は近寄る。


斎藤「またあんたと一緒に斬り合いできて嬉しかった・・・たとえ違う存在でもな。だから・・・これで終わりにしよう」


斎藤は思わず以蔵に向かって刀を振ろうとした間に以蔵は何かを思い出した。


『新撰組などの真っ当に生きた侍は剣の何を矜持にしてるか知ってるか?』


以蔵(・・・わしに声が・・・何か伝えようとしちょる?)


『そういう侍はどんな変幻自在としても最後はたった一つのところを狙うんだ』


以蔵(考えろ。目が使えんならば耳を使え。・・・音を・・・音を研ぎ澄ませ!)






『真っ当な侍ほど最後に狙う箇所・・・敵の首筋だ!』






シュヒ・・・






音が聞こえた以蔵はすぐさまに立ち上がる際に自分の刀を斎藤の刀に振り落とさせた!


斎藤「は・・・!?」


そして以蔵は斎藤を斬った!これで以蔵の勝利だと言えるだろう


斎藤「あれを見抜きやがったとは・・・あいつとは違う故に・・・」
以蔵「違うき。確かにおまんをそうさせてるあれはわしじゃ。じゃけど・・・違う別存在じゃから、おまんがいくらわしを斬っても無駄じゃった。おまんの長年の悲願は・・・もう叶わんよ。他の壬生浪だって同じこと言うぜよ」


以蔵に明確に否定された斎藤は言う。


斎藤「そうか。沖田ちゃんや副長達がいないと結局出し切れんよなぁ。・・・でも、本当にその通りかも・・・自分で認めればよかっ・・・た・・・」


そして斎藤は命を落とすが、以蔵は王ドラの元に駆け寄った。


以蔵「大丈夫か?楽(何らかの形でいつかの話の「あいつ」の言葉で助かった。死ぬなバカ者と檄をかけちょるんか・・・」
王ドラ「ええ、大丈夫です・・・」


すると、トリスタンとアサトが合流した!


トリスタン「王ドラ殿!以蔵殿!無事ですか!?」
王ドラ「ええ、大丈夫ですよ」
アサト「って、この横たわってるやつ、斎藤!?死んでるけど何があったの!?」
以蔵「落ち着け。話してやるから」


以蔵は英霊剣豪のセイバー・槐が斎藤であったこと、彼はもう一度以蔵と斬り合いするべく生きたまま英霊剣豪に入ったことを話した。


アサト「なるほどな・・・そういう奴は怖いなぁ;」
トリスタン「人のこと言えるので?」
王ドラ「以蔵さん・・・」
以蔵「左目は回復しちょる。じゃから、わかっちょる!」


以蔵は全ての英霊剣豪を倒したことでいよいよ親玉のところに向かうのを話した。


以蔵「あの怪術師のところに向かうき。対峙するべきじゃ」
王ドラ「ーーーーーはい・・・」


そして四人は怪術師のところに向かう。怪術師の待つ城の天井に当たる部屋に着いた四人に待ち受けていたのはーーーーー


???「よくぞ全ての英霊剣豪を討ち倒したがーーーーー」






???「奴らを率いた怪術師、三六悔が貴様らに引導を渡してくれよう・・・!」






最終話に続く・・・!






感想OK

最終の巻:音が導く先(その1) ( No.23 )
日時: 2023/02/20 17:38
名前: 桜 (ID: cHwZ8QFd)

最終話ですー!そして次からはやっと本編に入れます。
ここからは第四部で書きたいエピソードも山ほどあるのでそれら全てを第四部で書き切れたらいいなと思います。これからマイペースながら少しずつでも頑張るわよ!






以蔵「おまんが親玉か・・・!!」


以蔵達一行はようやく怪術師である三六悔の姿を見る。しかし、王ドラは驚いていた。その姿がKAITOに似た容姿だけでなくーーーーー


王ドラ「ーーーーーあなた、正史のとは違う別世界から来た人物か!!」
悔「おや?見抜かれないとは思っていたがな。キャスターめ、余計なこと吐きおったな」


中世ボカロ世界とは違う世界の文史の人物である悔は以蔵達一行にほくそ笑みながら事件の真相を話し始めた。


悔「我は正史と同じように母を異国人に殺され異国人を憎んだ。その後に結婚し、二人の娘を持つ父親になったが仕立て屋を営みつつ半異人組織の元で活動する裏を持っていた。そんな時に妻と二人の娘が殺され、とある女には愛する旦那と間違われ殺されそうになったところを、我が妻によく似た女のキャスターに間一髪で助けられた。まあ身代わりが用意されたから正史と同じようなことになったがな。その際にキャスターは言った。「そんなに半異人が憎いのならば、明らかに異国人ではなく異星人に禍いを引き起こす種を落とせ」と。手違いはあったとはいえ結果的には上手く転がり込んだな」


悔の話を聞くうちに以蔵達一行の顔は怒りを募らせる。この男は、半異人にも禍いを引き起こすために人形グリルにハイネス達の知らないうちに禍いの種を落としてそれが何故か王ドラに移されて外に怨恨を放出するために悲しみばかりの世界を形成したのだ・・・!


悔「貴様は具合が良かったな。なぜならあの人形よりも潜在的な能力はトップクラスに高かったからな。加えて機転を働くようなオールラウンダーという我にとって最高の代物だ。・・・ただ強情がすぎるのは好かんがな。開花を遅らせている」
トリスタン「どっちにしろ我らへの復讐のために英霊剣豪を召喚したということですね・・・!そんなに憎いのならばなぜ自分で行動しなかったのですか!?英霊に頼らなくともいくらでも方法はあったのでしょう!」
悔「だから言っただろう?我はそいつの能力を見たかったのだと。手違いを起こされたとはいえーーーーー」






悔「そいつの方が絶望した顔を見たかっただけだ」






アサト「それだけのためにかよ!!?」
以蔵「こんなに下衆な奴は壬生浪も驚くほどじゃ・・・!!」
悔「何とでも言え。異国人の味方をする汚れたゴミどもの言葉など聞きたくない」


そして悔は刀を構え出した!


悔「そんなに我を止めたいならば、力づくで証明してみよ。我を止めれるのならな・・・!」


そして三人のサーヴァント達も全員戦闘状態に入り、王ドラも残り2画の令呪を浮かばせた!


王ドラ「行きましょう。これが最終決戦です!」
トリスタン「はい」
アサト「よっしゃ!」
以蔵「おん!」


そして最終決戦が始まった。全てはこの作り物紛いの世界に、これ以上悲しみを浮かばせないために・・・!






トリスタン「はっ!」


トリスタンはすぐさま悔に音の刃を放つが、悔はこれをバリアで封じた!


トリスタン「チッ!(こんな魔術、どこに・・・!」
悔「我には効かぬ。この空間でならな」
アサト「それなら・・・!てやっ!」


アサトは強力な蹴りを悔に放ったが、悔はこれをごく短い距離の転移スキルでかわした。


アサト「ちょこまかと・・・!!」
以蔵「キェェェェェェーーーーー!!!」


今度は以蔵が刀で悔を斬ろうとするが、悔は持ち前の剣で見事に防いだ!


以蔵「!!」
悔「それはお遊戯か?それも幼子がやるような」
王ドラ(完全に世界を舐め切ってる・・・!!こんな奴、野放しにしておけない・・・!!)


すると、王ドラの体調が急変し、それで倒れ込んでしまった!


以蔵「楽!!」
悔「どうやらそいつはもう一歩手前状態だな。あのクソな創造主の世界を壊すことに役立ってもらうぞ!!」


すると、突然に赤い空が覆う夜がピカッと光った!この事態に敵味方関係なく驚く!


トリスタン「何が起きているのです!?」
悔「あの開花の瞬間に光はなかったぞ・・・!」
以蔵「この光は・・・為朝・・・!!」


一方の為朝は空を飛びながら何かを撃とうとした!そう、これは宝具展開の合図。つまり彼は自身の宝具の名前を思い出したのだ・・・!


為朝「四太郎と阿美、そしてそなたが攫われた時に全てを思い出した。結果的にはあのバカ者には少しは感謝せねばな」






為朝「これはそなたへの今までに対する恩。受け取るがいい!【轟沈・弓張月】!!」






為朝は自分の宝具を人喰い花の蕾に放った。それは巨大な人喰い花を木端微塵にするだけの威力であり、彼は自身の消滅と引き換えにありったけの強化スキルやバフを自分に付与したのだ・・・!


為朝「四太郎。阿美。ーーーーーそなたならもう大丈夫だ。悲しみに負けずに強く生きよ」


そして為朝は消滅した。あとは以蔵達一行に託すかのように・・・






悔「なぜだ!!」


悔は為朝の宝具により破壊された今や見る影もないバラバラの人喰い花の蕾を天井から目にして嘆く。彼は喚いた。


悔「あれを使えればチェリーワールドの破壊の達成を成したはず・・・!!」
王ドラ「ーーーーーそれと同時にあなたの防御の源だったから、ですよね?あの人喰い花には持ち主を防御面で強化する力があった。それが為朝さんの宝具によりなくなったからもう敗北を認めたらどうです?」
悔「貴様・・・貴様ぁぁぁぁぁーーーーー!!!」


そして悔は自らの最大魔法を放つ!


悔「ダークネスフレア!!!」


それを以蔵達一行に放つ!それは辛うじて王ドラがひらりマントで防いだから彼を含めて軽い傷で済んだ。


王ドラ「あのバカ牛ほどじゃないですけどね」
以蔵「楽」
王ドラ「ーーーーー以蔵さん!」


王ドラの自分を呼ぶ声が聞こえた以蔵は何かを察したのか刀を構え出した!


王ドラ「アサシン、岡田以蔵!令呪を以て命じる!この下衆野郎に折檻として宝具を放ちなさい!!」


王ドラの令呪による命を受けた以蔵は悔に宝具を放つ!


以蔵「おんし、わしの剣を遊戯と言ってくれただけでなく、たくさんの人間や英霊を弄んだじゃろ?その報いを受けんかい」






以蔵「そして貴様に傷つけられたこと、その身を以て思い知れぇぇぇぇぇーーーーー!!!!!!!!」






以蔵の渾身の宝具を受けた悔は立ちすくんで倒れた。そう、彼らは英霊剣豪の親玉の怪術師である三六悔を討ち倒したのだ・・・!

最終の巻:音が導く先(その2) ( No.24 )
日時: 2023/02/20 17:40
名前: 桜 (ID: cHwZ8QFd)

アサト「やった・・・!!」
トリスタン「これで何とか・・・!」
王ドラ「以蔵さん!やりましたね!」
以蔵「おん!」


すると、突如部屋内に炎が点かれた!これに全員は驚く。


アサト「なんじゃこりゃー!!?」
トリスタン「これは・・・あの女、そういうことだったのですね!あの怪術師を倒した瞬間にこの炎を発動できるようにその装置を植え込んだのです・・・!!」
王ドラ「ウソ・・・!!最後にこんな悪あがきを・・・!!」
以蔵「(違う。わしらを燃やし尽くすのが奴の目的ちゃう。なら・・・)・・・」


すると、以蔵はある発言をする!


以蔵「おまんら。・・・わしは残る」
トリスタン「は!?」
以蔵「おまんらなら足は速いき。その足で楽を連れて安全なところに行け」
王ドラ「嫌です!!それは絶対に嫌です!!なんとしてでも、あなたも一緒に・・・!!」
以蔵(楽・・・)


以蔵には王ドラと一緒に帰りたい気持ちがある。それはもう叫びたいほど。しかし、王ドラを元の世界に帰すためにその気持ちを堪えて差し伸べた彼の手を振り払った!


以蔵「わしは江戸の時代で多くの殺戮を繰り返した四大人斬りの岡田以蔵じゃ。おまんは良い心を持つ所詮猫のからくり。さっさと元の世界に戻ろうせ」
王ドラ「以蔵さん・・・!!」
以蔵「トリ。アサト。・・・こいつ、頼めるか?」
アサト「・・・」
トリスタン「・・・わかりました」


すると、トリスタンは王ドラを抱えてアサトと一緒にその部屋を後にした!


トリスタン「行きましょう、楽殿」
王ドラ「いやです!!いや!!以蔵さん!!以蔵さぁぁぁぁぁーーーーーん!!!」


王ドラの叫びに以蔵は後ろ髪を引かれながら言う。


以蔵「すまんのう。これをしなければ、おまんは元の世界に帰れんのじゃ。おまんの親友だって、いい加減に会いたかったろうな・・・」


すると、以蔵は横目で見る。そこにいたのは怪術師がよく連れていたローブ服の男だった。


以蔵「おまんか。・・・姿を見とうせ」


すると、その男はローブを脱ぎ捨てて正体を現す!それはまだ生きている人間のシャルル・アンリ=サンソン(エージェントのサンソンとは同一存在の別人)だった!


サンソン「よくぞ言ってたね。成長はしてるやつかい?」
以蔵「おん。わからんがな。おまん、怪術師を倒した後の措置じゃろ?」
サンソン「気付いてたのかい?じゃあ、キミは何か守りたいものがあるってことかな?」


以蔵は自分の刀を持ち出して言う!


以蔵「そのためにわしは残ったんじゃあああああーーーーー!!!」


その直後にお互いの本気の斬り合いが始まった!以蔵が刀を持ち出してサンソンと相対しており、それが互角であるためになかなか決着をつけれずままにいた


サンソン「へぇ。そこで食らいつくのかい?」
以蔵「当たり前じゃ!!おまんを止めるためにわしは夜叉にだってなるき!!」
サンソン「やってみてよ。できるものならね・・!」


サンソンは一瞬だけ一撃必殺を以蔵に放った!


サンソン「終わりだね。キミはマリーの処刑後に打ちひしがれた時にあの怪術師・三六悔に連れられた僕には・・・」


すると、サンソンが見て驚いたのは辛うじて生きている以蔵だった!


以蔵「たまたま隙を見せてくれて感謝するき」





以蔵「わしは!!剣の!!!天才じゃあああああー!!!」






そしてサンソンが貫かれた後に彼は言う


サンソン「キミは・・・既に充実していたのか。幸せそうにしているね。きっと、何も言ってくれないけどキミを気にかけているーーーーーキミは本当の歴史に存在するはずがそこから逃げ出すように、怪術師に付いてしまった僕みたいには決してならぬようにーーーーー」


そしてサンソンは倒れた後に以蔵も部屋内の柱にへたり込む。その際に鈴の音が鳴った!王ドラの自分に貸した鈴だ。


以蔵「これは返したかったんじゃが・・・せめてそれだけはやりたかった・・・」






以蔵「ーーーーー楽しかったぜよ」






そして大半の城の内部に炎が降り注ぎ、以蔵は火の中に消えた・・・


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