二次創作小説(紙ほか)
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- 日常日和。5
- 日時: 2025/09/30 17:20
- 名前: 桜 (ID: ZZpzcnXb)
おかげさまで日常日和。も5という節目で新しく迎えることができました。ここに至るまで色々と混乱があり悩みもしましたが、考えた末にこの先に何があってもこれまでの続きを執筆したいという気持ちで新スレッドに至れました。色んな意味で変わる場合もあり混乱はすると思いますが、私は私で頑張りたいと思いますのでご存じの桜サイドやこれまでに出てきた新たなサーヴァント達も含めてどうぞよろしくお願いします!
「目次」
「短編」
The Reverse Night>>1-5
聖夜怪盗☆シークレット>>6-7
デンジャー☆スクランブル>>33-36
僕もまた、運命に導かれて>>37-38
うちの護衛のママ侍さん>>39-42
とある雪月花の羽根。>>43-44
アスパラ☆クライシス!>>77-83
運びを巡る機関車と謎のトレインハンター>>84-86
僕の果実のボク>>96-100
黒の感情・白き純潔>>101-105
ツイセキ☆トラブル!>>148-152
イモーターウォーズ>>153-156
◯◯透視の試用モニター>>157-161
こっちを向いて、愛してると言って!>>162-165
Halloween rabbit!>>166-169
湖の騎士は星の戦士の●●に夢を見るか?>>170-172
ランデブー☆メタモルフォーゼ>>173-176
鯖組メインでファンタパロ>>177-179
雪の記憶、冬の華>>180-183
ある冬の日のアムール>>184-187
クリスマスに追いかけっこ!>>188-191
クリスマスにネガイゴト>>192-196
小さきパンダのガレット・デ・ロワ>>197-200
宇宙の中の不思議の国>>201-205
スキ!スキ!スキー!>>206-210
ビターシュガー・チョコバーボン>>211-215
満開花見日和>>246-249
ツッコみ所が絶えませんっ!(by一ちゃん)>>250-253
ブレーメンの追跡隊>>254-258
王様ゲーム>>259-262
阿国さんの戦い>>263-267
蛇は蛙が好物らしい>>268-270
シチリアでの小話集>>286-289
パンプキンハザード>>318-321
雪の輝き、小さな夢>>345-348
王ドラなう!>>349-351
聖夜、君に贈り物を>>352-356
聖夜、白なる争奪戦>>357-360
突撃!隣の大掃除>>361-364
年明けのアムール>>365-368
バレンタインのから騒ぎ?>>393-396
I‘m not crying anymore>>397-400
バディファイターズタワー踏破の旅>>429-432
Cherry:CamelotZERO>>437-440
異世界を駆け巡る澄色の猫型ロボット達>>471-478
かの者が残してきたもの>>479-482
虹の島々での小話集>>537-540
グルメフェスを調査せよ!>>541-544
「サーヴァントvs○○○シリーズ」
第六天魔王vsカンフー猫型ロボット>>322-325
湖の円卓騎士vs仮面の剣士>>337-340
光の御子vs魔界のプリンス>>341-344
ブリテンの騎士王vsもう一人の闇の魔導師>>401-404
幕末の人斬りvs蒼炎の勇者>>405-408
日輪の姫vs野原家の主婦>>409-412
大統王vs黄色い悪魔>>413-416
五代目風魔頭目vs宇宙忍者>>417-420
太陽の騎士vs赤き吸血鬼>>499-502
島原の乱の指導者vs虚言の魔術師>>503-506
維新の英雄vsウサギの双子弟>>507-510
「桜サイドの快刀家の事情」
三兄編>>389-392
次兄編>>433-436
長兄編>>545-548
「針音ノ時計塔のアリア」
時の輝きよ>>45-47
赤の中のモアイさま>>48-50
青の上のウォーターシティ>>51-54
白の下のバトルロワイヤル>>55-57
黄の外の太陽・・・?>>58-60
その呪文の続きには>>61-66
「誰か」の世界にとってのピース>>67-71
ここに。>>72-76
「決戦前夜」
輝ける希望の星達よ>>114-117
二度の生における旅路>>118-120
「太陽」の焔を>>121-125
「キャメロット城での決着」
現在キャメロット城:正門>>126-127
現在キャメロット城:世界を約50%吸収>>128-129
現在キャメロット城:世界を約80%吸収>>130-133
我らの望む未来>>134-136
太陽のナミダ>>137-141
There are our home here>>142-147
「女性ケロン人小隊襲来」
一の儀、女性ケロン人小隊襲来!>>369-372
二の儀、ささやかな疑念>>373-376
三の儀、偽物と本物>>377-380
四の儀、ゆずれなき信念>>381-384
五の儀、星へ届けるハーモニー>>385-388
「フェアリー・レクイエム〜トリスタンの名を持つ妖精の少女〜」
「トリスタン」は突然に>>549-552
日常ブレイカー?それとも・・・?>>553-556
妖精姫のトマドイ。>>557-560(更新)
「前後編」
かけがえのない「君」>>26-28>>29-32
戦国時代からの謎の挑戦状!>>87-91>>92-95
苺の彼方をもう一度>>106-109>>110-113
シチリアでの鳥の夢>>271-275>>276-281>>282-285
月夜でのエンゲージ>>326-331>>332-336
雪月に小さな花びらを>>421-424>>425-428
時空鉄道の夜>>483-487>>488-498
カービィだらけ>>511-515>>516-519
ワドワド☆サマーアドベンチャー!>>520-525>>526-530>>531-536
「風花月夜伝〜友情よりも、忠義よりも〜」
第一の巻:逆光降臨>>8-10
第二の巻:御一行様之旅珍道中>>11-12
第三の巻:恋せよ浪漫、忍の花に>>13-15
第四の巻:変わりはしないもの>>16-18
第五の巻:生きとし、生ける者。>>19-20
第六の巻:揺るぎない、どうしても。>>21-22
最終の巻:音が導く先>>23-25
「風花月夜伝2〜花は今、光へと舞う〜」
第一幕:異変を告げられし江戸>>216-219
第二幕:渦巻く四方と空>>220-223
第三幕:咆哮の中に在る「声」>>224-227
第四幕:私の輝きの星>>228-231
第五幕:忍び寄る戦いの迫る時>>232-235
第六幕:怨恨開花>>236-240
最終幕:空へ>>241-245
「灯火の星〜第六天魔王の乱〜」
第一の段:わし、参上!>>290-293
第二の段:雷に阻まれるのならば、やることは?>>294-297
第三の段:キミと、光と>>298-301
第四の段:聖地の謎かけを解き明かせ!>>302-305
第五の段:闇夜の城で見つけたのは・・・>>306-309
第六の段:光と闇の諍い>>310-313
最終の段:そして魔王は、悪魔と共に歩き出した。>>314-317
「チェリーワールド×蒸気都市〜夢幻の歯車の光〜」
第1話:ようこそ蒸気都市>>441-444
第2話:風を便りに>>445-448
第3話:決して叶いもしないだろうけど、>>449-452
第4話:魔女の■の讃歌>>453-456
第5話:蒸気聖杯戦争の「目的」>>457-460
第6話:風よ光へと吹け>>461-465
最終話:さよなら蒸気都市>>466-470
- 第6話:風よ光へと吹け(その1) ( No.461 )
- 日時: 2025/05/28 17:03
- 名前: 桜 (ID: Lk0URTLS)
いよいよクライマックスに近くなってきた第6話。全開放されたひかりのまちに突入する一同だったが・・・!?
ひかりのまちが突然扉を全開放した報せを聞いてかぜのまちの住人達はざわめていた。
その報せが蒸気ルルーの経営するルルー亭にも届いており、彼女がいつものようにテーブルを拭いていたらカービィが来ていた。
蒸気ルルー「あら。カービィ」
カービィ「やっほー、ルルー。あの報せは聞いた?」
蒸気ルルー「聞いたわよ。あの王が何考えたか知らないけど、何か心変わりがあるんじゃないかしらね」
カービィ「さぁ?せっかくだから、ボクはひかりのまちに見学しに行くんだけどな」
カービィの言葉に蒸気ルルーの動きがピタッと止まった。
蒸気ルルー「・・・行くのね?」
カービィ「うん。ボクは行かなきゃいけない。だから、今日は手伝いに行けないから・・・じゃあね、ルルー!」
カービィの走る背中を見た蒸気ルルーは静かに呟いた。
蒸気ルルー「・・・もう行ってしまうのね・・・私には気付かれてないと思ったのでしょうね。あなたがいつものカービィじゃないことを・・・」
蒸気ルルーは最初から自分のルルー亭を手伝ってくれたカービィが夢幻カービィではないことに気付いていたのだ。それでも手伝いに来てくれるうちに彼女はずっと自分のそばにいて欲しいと思うようになっていた・・・
蒸気ルルー「・・・いやよ。アルルも今日いないし。あなたがいなくなるなら、私は・・・」
自分の大切な存在と化したカービィがいなくなってほしくないと思ったがゆえ黒い感情が生まれてきた蒸気ルルーは拳銃が入ってあるタンスを開けて彼女を手にかけようとするが、床に何らかの手帳が落ちてきたのを見つけた。
蒸気ルルー「この手帳は・・・まさか落としちゃったの?」
しかしその手帳を開けたら、そこにはカービィが書いてくれた料理のレシピとその写真がページの最後までぎっしりと埋められていた・・・!しかも自分も見たことがないスイーツまでちゃんと・・・
蒸気ルルー「ひかりのまちが全開放されるからかしら?それとも・・・」
蒸気ルルーは一筋の涙を流しながら、その手帳をぎゅっと抱きしめた・・・
蒸気ルルー「ありがとう。さよなら。違う世界からやってきた、私の友達」
その数分後、戻ってきたカービィをノッブが迎えてくれた。
ノッブ「おかえり、どこに行ってたんじゃ?」
カービィ「えへへ、ちょっとね」
蒸気クルーク「あとはひかりのまちに住む貴族連中がこのことを知っているか、なんだけど・・・」
すると、ひかりのまちに住む貴族達に異変が起こり始めた!
貴族「!?何だねこれは!?」
貴族令嬢「急に身体の力が抜けているなんて・・・!?」
蒸気シェゾ「!!ひかりのまちの貴族連中の魔力を計画のための動力源で吸い込みやがったな!?」
魔力を吸い込まれたひかりのまちの貴族達の身体は何が何だかわからないままペラペラの紙のように動かなくなっていた。夢幻メタナイトは最初から蒸気クルーク達に協力していたため唯一無事だった。
ゼオ「あんたは無事だったか」
夢幻メタナイト「ああ。どうやら私だけは免れたようだな」
医者のキャスター「だけど、これなら突入できる道が開く。急ぐぞ!」
一方、それを遠巻きながら見ていた蒸気アルルはひかりのまちに突入する一同の中にいる蒸気シェゾの姿を見て唇を噛んでいた。
蒸気アルル(バカみたい。自分も死ぬかもわからないのにあんなに協力しちゃってさ)
しかし、そう思うのは自分に対する自己嫌悪からだった。あの時の蒸気リデルとの出来事から罪悪感を感じていたからだ・・・
蒸気アルル(できるわけない。できるわけないんだよ。だって、あんなの生きて帰れるわけない。だけど・・・)
蒸気アルルはあの時の蒸気リデルのやるせない笑顔を一番に思い出した。次に思い出したのは蒸気シェゾとの出来事だ。
蒸気シェゾ『何落ち込んでんだよアルル。歌手としての最初のステージが失敗したからって』
蒸気アルル『別に!キミは自分の錬金術がまぐれでもたまに成功してるんだからいいよね!』
蒸気シェゾ『しょうがねーな。そんなお前への慰めとして俺からの錬金術の成功した証の肉をやろう!プレゼント用のラッピングもしたし、ちゃんと食べろよ?』
蒸気アルル『・・・もらうものはもらっておくけど、英語のスペルが違ってるよバカ』
蒸気シェゾ『ええっ!?ちゃんと確認したのに!』
蒸気アルル(ああ、そうだった。いつもキミはそうだった!失敗ばかりのへっぽこ錬金術師だけど、それが野望でもいつだって可能性を信じてるんだ。それはクルーク達にも、騒がしい異邦人さん達にも)
すると、蒸気アルルは叫んだ!
蒸気アルル「機関のキャスター!」
霊体化を解いた機関のキャスターはアルルの前に来て訊ねた。
機関のキャスター「マスター。我に命じよ」
蒸気アルルは自分の令呪を光らせた・・・!
蒸気アルル「シェゾやクルーク達に一緒に加勢するんだ。これ以上犠牲者を増やさせないために!」
蒸気アルルの令呪による命令を受けた機関のキャスターはその手を彼女に差し出す。
機関のキャスター「令呪による命でなくても・・・我もそうするつもりである!」
機関のキャスターは蒸気アルルを抱えながら飛んだ!一方の一同は一斉に出てきた騎士団の騎士達を蹴散らしていた。
クー「オラァ!そっちはどうだ!?」
クルーク「数が多い!このままじゃ・・・!」
すると、空から騎士達の方に弾が降ってきていた!その降ってきた飛行船を一部はよく知っていた。
夢幻メタナイト「デデデ社長!来てくれたか!」
夢幻デデデ「おうよ!ドロッチェから話を聞いたのでな!うちの従業員の整備士ワドルディも一緒だ!」
夢幻ワドルディ「みなさん、早くお城へ・・・!」
ププル「うん!そっちも無事でいてね!」
すると、別のところから騎士達を蹴散らしている音が聞こえた!
夢幻ワドルディ「デデデ社長、まさか弾を遠隔操作したのですか!?」
夢幻デデデ「わしじゃないぞ!?」
蒸気シェゾ「あれは・・・まさか!」
蒸気シェゾが上を見上げたら、機関のキャスターに乗る蒸気アルルの姿があった!
蒸気シェゾ「アルル!」
エレナ「蒸気アルルを乗せているのは・・・キャスター!?」
エジソン「それにあの者は・・・!」
その会話を聞いていた機関のキャスターは口元に手を当てながらひかりのまちの城に進めと合図を出した。
メイヴ「どうやら彼女達は私達に協力するみたいよ?」
蒸気クルーク「正直アルルも参加者だったのはびっくりしたけど、こっちに攻撃する様子はない。急ごう!」
蒸気シェゾ「・・・(アルル、無事でいろよ!」
ひかりのまちの城まで駆ける一同を見届けた後、蒸気アルルは騎士達の方をキッと睨みつけながら見る。
蒸気アルル「来てよね!みんなの邪魔はさせないんだから!」
一同がひかりのまちの城の前に着くと、そこには騎士団の中でも随一の強さを持っているとされる重い鎧を纏う騎士達が立ちはだかってきた!
メタナイト「先に配置されていたか・・・!」
すると、チャラ王が重い鎧を纏う騎士達に前蹴りをぶちかました!
クルーク「チャラ王!」
チャラ王「ここは俺達が引き受けてやる!先に行け!」
リップ「大丈夫!アタシ達はすぐに向かうから!」
ルート「催眠用の機械はないわけではないぞ?」
メルト「おぼろのことお願いできる?」
おぼろ(モイモイ)「みんな無事でいてね!クルーク達、よろしく!」
一寸子の姿であるおぼろをクルーク達に託した後、トリスタンはハープを持ちながらクルーク達に告げる。
トリスタン「恐らく黒い騎士王は私達の前に現れるはず。だから、お行きなさい」
クルーク「・・・!ありがとう!おぼろちゃんのためにも無事でいろよバカども!」
おぼろを守りながらクルーク達が城内に突入した後、彼らを先に向かわせたリップ達は重い鎧を纏う残りの騎士達を見る。
リップ「さぁ、かかってきなさい!まとめてクラッシュしてあげるわ!」
- 第6話:風よ光へと吹け(その2) ( No.462 )
- 日時: 2025/05/28 17:06
- 名前: 桜 (ID: Lk0URTLS)
作家のキャスター「おやおや。奴らはもう突入してしまわれたようですねぇ」
一方の王の間では作家のキャスターからの報告を受けた王がセイバーオルタに命じた。
王「セイバーオルタ、告げる。貴様はあのアーチャーとマスター達を殺れ」
セイバーオルタ「いいだろう。貴公の命を承った」
セイバーオルタが王の間を出た後、続いて王は蒸気ツーストに告げる。
王「ツースト。貴様は奴らが来るまでここで待機だ」
蒸気ツースト「はっ。その時に奴らの討伐をお任せを」
作家のキャスター「では吾輩は執筆作業に戻りますぞ〜(と、その前にあの方々に残さなければ、ですが」
一方、城の前で戦うリップ達に背中を押される形で城内に突入したクルーク達だったが、その城内はひかりのまちの中でも一番の豪華絢爛に似合わしいのか意外と広く階数もかなりあった。
カーン「我らが囚われて脱出した後、改めて見ると広すぎるな・・・」
クルーク「ここは地下牢も設備されてるしな」
ゼオ「俺も囚われた時に何階あるんだって思ったな。多分王がいる王の間は最上階だぜ」
すると、カービィは何らかの隠し扉を見つけた!
カービィ「ねぇ、なんか扉を見つけた!」
メタナイト「何?」
カービィが見つけた隠し扉のある部屋に入ると、そこには氷の棺の中に閉じ込められた角のある緑髪の片眼鏡をかけたチェリーワールドのクルーク達も見知った顔があった。
クルーク「えっ!?サタン!?」
夢幻メタナイト「やはりキミ達にも見知った顔がいるのか」
蒸気シェゾ「まあ俺としては気に食わんが・・・こいつは俺達の住む蒸気都市ダイヤモンド・タウンの市長だ。と言っても、どちらかというとかぜのまち寄りの中立派だがな」
夢幻メタナイト「当初は彼がこの蒸気聖杯戦争を止めようとしていたようだが、王にバレて囚われていたのだ。彼がまとめようとした調査に関する資料はその前に私に託したから無事なのだが・・・」
蒸気クルーク「そうかい。市長もこの蒸気聖杯戦争を・・・」
すると、ゼオが魔法で氷の棺を溶かせた!
ゼオ「ならば、こいつも救出しないといけないだろ?」
蒸気シェゾ「・・・。確かにな」
ゼオに救出された蒸気サタンはうっすらと目を覚ました。
蒸気サタン「ここは・・・って、メタナイトか・・・って、二人!?クルークもか!?」
蒸気クルーク「ああ、事情を説明するとね・・・」
蒸気クルークの話を聞いた蒸気サタンは自分が囚われた間にそんなことになっていたのかと納得した。
蒸気サタン「そうであったのか・・・すまなかったな。ましてやメモフィアがお前達の世界まで吸い込むとは・・・」
ププル「いいです、気にしないで下さい。ボク達が必ずなんとかしますので・・・」
カッツ「で、あんたはこれからどうするんだ?」
蒸気サタン「私はこれからかぜのまちに向かい、住人の避難を呼びかける。このひかりのまちのみならずかぜのまちまで踏みにじられたら堪えれたものではない」
ノッブ「そうか。ならば、その目的を必ず成し遂げよ!わしらは今から今回の元凶である王の元に向かう!」
クルーク達が王の間にいる王のところに向かった後、一人残っていた蒸気シェゾに蒸気サタンは訊ねる。
蒸気サタン「で、貴様は私に聞きたいことはなんだ?」
蒸気シェゾ「今まで俺にサーヴァントを召喚させなかったのはお前だな?俺にはマスターの資格はちゃんとあるというのに・・・!だが、今の俺にはその障害を乗り越えてちゃんとサーヴァントを呼んだがな!しかも大量に!」
蒸気シェゾの自分に対する恨みつらみも含めた感情をぶつけられた蒸気サタンは思わずため息を吐く。
蒸気サタン「やれやれ、バカは察しもできないというところか」
蒸気シェゾ「は!?自分がしたくせにふざけんな!」
蒸気サタン「この蒸気聖杯戦争において今のようなイレギュラーな非常事態が起きるから貴様はその時のための抑止として資格を残したと言ったら?」
蒸気シェゾ「は?」
一方、医者のキャスターは蒸気クルークを呼び止めた。
医者のキャスター「マスター。こんな時に悪いのだが、少しいいか?」
蒸気クルーク「なんだい・・・わっ!」
医者のキャスターを耳を引っ張られた蒸気クルークだが、彼から耳打ちされた内容を聞いて表情が変わった。
蒸気クルーク「・・・え?」
一方、どうにか黒くて重い鎧の騎士達を全員倒し切ったリップ達はなおも立ち上がろうとしていた。
リップ「やっと倒した〜・・・;」
チャラ王「でも、これでクルーク達のところに向かえる!」
ルート「そうだといいのだが・・・む?」
すると、黒い存在が城から飛ぶ形で降りてきた!王からリップ達の殺害の命を受けたセイバーオルタだ。
メルト「黒い騎士王・・・!」
セイバーオルタ「これでもなおも楯突くつもりか?トリスタン卿」
トリスタンはそれを頷いた後に答えた。
トリスタン「我が王は言いましたよ。たとえ主君であろうとも戦い合わなければならない時があると。まあ最後まで応えれなかった私が言うのもなんですが・・・だからこそ、私は彼らの仲間として敵である貴方を討つ!」
トリスタンが自分のハープを構えようとしたのを見たリップは自分の令呪を光らせた!
リップ「ーーーーー戦闘開始!」
一方、クルーク達は階段を駆け上がっていくうちにやっと半分の階にまで到達した。
メイヴ「こ、これまだ歩くの〜?」
エレナ「もう半分じゃないの!急ぐわよ!」
すると、前から歩くような音が聞こえた。マスターの王達に「執筆作業に戻る」と言って出て行ったはずの作家のキャスターだ。
作家のキャスター「おや、これはこれは。特に2組は再び戻ってくるとは懲りませんなぁ」
ゼオ「作家のキャスター。マスターはどうした?」
作家のキャスター「王の間にいますぞ。あなた達もお気付きしているあのお方です」
蒸気クルーク「ああ、ほぼ最初から薄々とね。キミからしたらつまらないと言うだろうけど」
蒸気クルークの言葉を聞いた作家のキャスターはニコッと笑った。
作家のキャスター「ええ、つまらないです。ものすごく!つまりません!なぁ!」
ノッブ「お主としてはどうせ求めるものがないからじゃろ?」
作家のキャスター「そうですね。吾輩としてはやはり予想外やその悲劇による絶望と怒りがないと物語にスパイスが足りません。ロミオとジュリエットのような悲劇をことごとく打ち砕いたのはあなた達なのだから!」
その言葉を聞いたメタナイトは作家のキャスターの真名を割り出した!
メタナイト「もしや貴様の真名はそれか。私達の旅に貴様の書いたロミオとジュリエットのような悲劇を望むのか?ウィリアム・シェイクスピアよ」
シェイクスピア「おや、真名が割れてしまいましたか!真名看破はなかなか厄介なもので!」
クルーク「生憎だけど、ボク達の旅にキミの望む悲劇は生まないよ!」
メタナイトに真名看破されたシェイクスピアは台本を開いた。
シェイクスピア「真名看破したことの功績としてあることをお話ししますぞ」
シェイクスピアが語った内容は蒸気聖杯戦争の始まりまでの経緯であった。
シェイクスピア「この蒸気聖杯戦争における聖杯と城の前にある三角ダイヤの正体はこの城の奥に眠る「願いが叶う古代機械」を作動させる二つの魔法の歯車です」
蒸気クルーク「!あの古代機械か・・・!」
クルーク「願いが叶う古代機械って?」
蒸気クルーク「・・・昔からおとぎ話として伝わる話の題材に登場する機械さ。最近までダイヤモンド鉱山から発見されたばかりだって噂を耳にしたけど、貴族連中はおろかボク達かぜのまちの住人も信じなかったんだ」
シェイクスピア「ええ、マスターが密かに回収していましたから。このまま三つの魔法の歯車をはめ込んで願いを叶えればいいと思いましたが、とある仮面のつけた男が城にやってきましてね。マスターに話を持ちかけたのですよ・・・〝その魔法の歯車の一つを聖杯に変えれば、貴方の願いが叶うのがさらに強くなる。そのために聖杯に光を吸わせるのを目的に蒸気聖杯戦争を催すのはどうか〟とね。その後に吾輩が召喚されたのです」
おぼろ(モイモイ)「ちょっと待って!聖杯に吸わせる光の正体はまさか・・・!」
シェイクスピアから明かされた内容は聖杯に夢幻マホロアや蒸気リデル達参加者や関係者が「光」として吸い込ませたことだった・・・!となると・・・!
シェイクスピア「まあ聖杯が割れて元の歯車に戻れたら生きて戻ってこれますが、そうはいかなくなりましたよ」
クー「待て。テメェは三つって言ったな?もう一つの歯車はどこなんだ?」
クーに問われたシェイクスピアは自分の胸元から例の歯車を出した!
ナーサリー「!おじさまが持っていたのね!」
シェイクスピア「ええ。幸いにもこちらには三つが揃っている。吾輩の台本が今ここに公開される。貴方達は絶望すると言っていい!」
シェイクスピアは台本に文字を記したあと、そこから無数の騎士達の幻影が出現した!
エジソン「貴様のスキルか・・・!」
シェイクスピア「我が劇団が今ここに開かれた!さぁ、悲劇を差し上げよう!」
シェイクスピアの非情とも言える言葉を聞いた蒸気クルークはため息を吐きながら言う。
蒸気クルーク「シェイクスピア。あんた、少し穴開けるよ」
シェイクスピア「ん?どういう意味ですかな」
蒸気クルーク「その聖杯は、盗まれたから」
シェイクスピア「!?」
一方、蒸気クルークと夢幻メタナイトからの頼みの上で城内から聖杯を盗んだ夢幻ドロッチェは颯爽と見張りの騎士達から逃げ回っていた。
夢幻ドロッチェ「これが聖杯か!(しかし、輝きはどこか魔法の歯車に似ているようだが・・・)まああとは頼むぜクルーク、メタナイト、その仲間達!」
一方、夢幻ドロッチェに聖杯が盗まれたことを知ったシェイクスピアは驚愕していた。
シェイクスピア「聖杯をあのネズミに盗ませるとは・・・!!」
クルーク(ねえ。あのネズミって・・・!)
カービィ(うん。この世界のドロッチェだよ!この世界でも泥棒だって知って安心した!)
ディルムッド(それはいかがなものかと・・・;)
驚愕するシェイクスピアに夢幻メタナイトがその肩を掴んだ!
シェイクスピア「なっ!?」
夢幻メタナイト「すまないが・・・その歯車はこちらに渡してもらう!」
夢幻メタナイトが手に取った歯車を投げてそれを蒸気シェゾがキャッチしたが、そのはずみでシェイクスピアの台本の中に入った・・・!
気付けば、夢幻メタナイトは暗い地面の底にいた。そこからある光が呼びかける。
光「お目覚めですか」
夢幻メタナイト「そなたは・・・」
光「私はあなたに力を貸す者です。あなたに力を授けにきました」
夢幻メタナイト「・・・」
光「目の前で愛する想い人を失い、今も悲しんでいるあなた。私の力を貸せば、この蒸気聖杯戦争を止められます。さぁ、手を「いらぬ」
夢幻メタナイトはその光を見ながら答える。
夢幻メタナイト「貴様は私の悲しみを利用する気だろう?自分のキャスターの作り出した王の幻影よ」
正体を割られた王の幻影は少し慌てた様子で夢幻メタナイトを説得する!
王の幻影「何をためらっているのだ?貴様は今死の淵にいるのだぞ」
夢幻メタナイト「死の淵か・・・確かにそのようだな」
王の幻影「貴様は我の力が欲しくないのか?蒸気聖杯戦争に参加したくないのか?蒸気聖杯戦争に勝てれば、貴様の想い人を生き返らせるのだぞ!それ見ろ。身体が、今にも消える寸前だ!」
夢幻メタナイトは地の底から消える寸前に首を横に振りながら王の幻影に対して答えた・・・
夢幻メタナイト「・・・私は参加しない。カービィを殺した、蒸気聖杯戦争になど」
- 第6話:風よ光へと吹け(その3) ( No.463 )
- 日時: 2025/05/28 17:10
- 名前: 桜 (ID: Lk0URTLS)
蒸気シェゾが夢幻メタナイトに渡される形で魔法の歯車をキャッチしたことで三つの歯車のうち二つはクルーク達側に渡った。
蒸気シェゾ「いやー、あのおっさんから歯車を生み出させるなんて貴族にしては勇気の・・・」
しかし、その代償で夢幻メタナイトは動かなくなっていた・・・
ププル「夢幻メタナイトさん・・・?」
メタナイト「・・・これは。奴はシェイクスピアの台本に触れたことで恐らく・・・」
蒸気クルーク「ウソ・・・ウソ!!メタナイトぉぉぉぉぉー!!!」
蒸気クルークは叫ぶが、ゼオが彼の首根っこを掴んだ!
ゼオ「おい!今は夢幻メタナイトの犠牲を無駄にするな!それよりもあのオッサンを討つのが最優先だ!」
視線が集中的に向けられたシェイクスピアは汗だらけになりながら言う。
シェイクスピア「吾輩が作った騎士は今城の外に差し向けている。それならば・・・吾輩は穴を開けたらまずいからこれで!ドロン!ですぞー!」
シェイクスピアは自分のスキルで作成したスプリガンの幻影の肩に乗る形で逃亡した!
フィン「逃げたな!追いかけるぞ!」
ゼオ(俺達はいいとして、あれが城外に放り出されたらまずいな・・・)
一方、シェイクスピアが作成した大量の騎士の幻影に外にいる大半の全員が苦戦していた。
夢幻デデデ「こいつら、一体どこから・・・ワドルディ、もっとシステムの性能を上げろ!」
夢幻ワドルディ「ええっ!?これが一番の限界なんですよー!!」
蒸気アルル「うわーっ!?向こうからもゾロゾロと出てきてる!」
機関のキャスター「作家のキャスターの仕業か」
一方、セイバーオルタと戦っているリップ達も後ろから出てくる騎士達の幻影が出てきたことに次第に苦戦を強いられてきていた。
リップ「いやー!?こんな時にぞろぞろと出てくるー!?」
チャラ王「あんたの差し金か!?」
セイバーオルタ「いや、知らん。つか、これが終わった後作家のキャスターを殺したくなった」
ルート「お前も知らなかったのかよ!!?」
すると、セイバーオルタがエクスカリバーを構えた!
セイバーオルタ「さて、戯言はそれまでだ」
セイバーオルタはチャラ王に剣で飛ばすように斬りつけた!
チャラ王「っ!!」
リップ「ちー君!!」
リップはチャラ王に駆け寄ろうとしたのをセイバーオルタが斬ろうとするが、トリスタンによる音の斬撃で阻まれた!
トリスタン「マスター達は斬らせない・・・!」
セイバーオルタ「すでに体力が削られているのに?」
トリスタンはセイバーオルタを睨みつけるが、同時にその霊基はもう疲弊で限界を迎えつつあった。目の前にいる彼女はオルタ化しても騎士王、ゆえにその強さも未だ健在であったのだ。
トリスタン(確かにこのままでは・・・だが、私は・・・!)
決戦前に眠っていた際に夢に見た黒い空間。そこに立つトリスタンに黒い何かが話しかけてきた。
黒い何か「ーーーーーさて。覚悟はできたようだな」
トリスタン「だって貴方はこれから先今まで以上の酷な戦いになると言ったのでしょう?貴方の言うことに間違いはないのだから」
黒い何か「絶対というわけではない・・・いいのか?今のマスター達を守る権利を放棄するのも手だぞ。わかっていて貴様の目的はそれを最初の時点で組み込んだのか?」
黒い何かの問いにトリスタンは答える。
トリスタン「最初の目的は変わっていませんよ。ただ二つの目的ができただけ。どんな人がどれだけ言われようとも自分のマスターとその仲間達との楽しい日々を否定する気はない。私は愛を躊躇わぬ欲張りな騎士です・・・それをお忘れなきよう」
トリスタンの言葉に黒い何かはため息を吐いた。
黒い何か「お前は円卓の騎士達の中でも忠義よりも友愛を優先する男だ。そういうのはあまり好かんが・・・それをそこまで言われたら仕方ない。いいだろう。いいだろう、いいだろう!それを使うたび命を縮むことを忘れるなよ・・・星(運命)に会うのならな」
黒い何かは高笑いしながら全身から炎を放出させた・・・!
うおおおおお!その意思を今受け取った。貴様に一つ目の試練(力)を与えてやろう。せいぜいそれを有効に扱うといい・・・クハハハハ!
一方の夢幻ドロッチェも騎士達の幻影を蹴散らしていくうちに体力が切れかけていた。
夢幻ドロッチェ「おいこんなこといつまで続くんだ〜!!?」
それでも走り続けるが、騎士の幻影の一つが夢幻ドロッチェに剣を向けようとした!
夢幻ドロッチェ「しまっ・・・!」
しかし、一つの砲丸が騎士の幻影の一つを粉砕したのだ!それを見た夢幻ドロッチェは戸惑う。
夢幻ドロッチェ「なんだ?俺を守ったようだが・・・」
一方、機関のキャスターも何らかの声が聞こえた!
機関のキャスター「マスター、今何か喋ったか?」
蒸気アルル「喋ってないよ?」
機関のキャスター「おかしいな、確かにマスターの声だったのだが・・・」
一方、マスターの王のもとに戻ってきたシェイクスピアは怒り心頭である彼に言い訳をしようとしていた。
シェイクスピア「マスター。実は奴らに魔法の歯車の二つを奪われまして・・・」
王「嘘ついて出て行っていたのを咎めようとしたがどうでもいい。三つの穴が開いていたからな・・・!」
シェイクスピア「は?三つ・・・?」
城の外では騎士の幻影の一つを狙って攻撃を始めていた。まるで蒸気クルーク達を援護するかのように・・・!彼らの先頭に立った人物は、チャイナ服を着たオレンジ色の猫型ロボット・・・!
王ドラ「聞け!あの三角ダイヤから呼ばれた者達よ!この世界に飛ばされた我らの仲間達の意思を信じ、元が敵同士でも尊重し合い、城内にいる仲間達をも、その勝利への道を切り開け!」
- 第6話:風よ光へと吹け(その4) ( No.464 )
- 日時: 2025/05/28 17:12
- 名前: 桜 (ID: Lk0URTLS)
あの三角ダイヤから抜け出せた王ドラ達はそれぞれ散らばる形で夢幻デデデ達、夢幻ドロッチェ、蒸気アルルの陣営を援護しにきていた!
ドラメッド「ここは吾輩らにも任せるであーる!」
夢幻デデデ「誰だ!?」
ドラリーニョ「あっ、そっか!初めまして、別世界の大王!」
ドラニコフ「ガウ!」
キッド「いやー、同じ顔ってのは本当にいるんだなー」
夢幻ドロッチェ「お前らは・・・!?」
ドラえもん「ぼく達はクルーク君達の仲間だよ」
マタドーラ「俺様達のことは気にせずに聖杯を守り抜けセニョール!」
蒸気アルル「キミ達は誰!?どうしてボク達と同じ顔してるの!?」
アルル「あ、別世界のボク!?確かに同じ顔だ!」
シェゾ「ということはこの世界にも俺がいるんだな・・・」
機関のキャスター「・・・」←予想外な出来事すぎて思考がフリーズ
リップ達の方もセイバーオルタが騎士達の幻影を蹴散らす音が聞こえた。
セイバーオルタ「突然光ったと思えば、抜け出せてきたのか・・・!」
トリスタン「・・・!」
トリスタンは自分に徐々に近づくその足音が大きくなる度に感極まりかけていた。ずっと助けようとしていた人物が自分の目の前に・・・!
王ドラ「来てやりましたよトリさん!」
トリスタンは涙を何とか引っ込めながら王ドラに声をかける。
トリスタン「貴方という人は、本当に・・・」
王ドラ「誰に呼ばれたか知りませんが、「助けて欲しい」という声が聞こえたので」
すると、彼を見たリップが飛びついてきていた!
リップ「王ドラちゃーん!来てくれてよかったぁー!」
王ドラ「わっ、変に抱き付かないで下さいよ!」
王ドラの後ろにいる源為朝は報告する。
為朝「王ドラ、こちらの雑魚処理も完了した」
王ドラ「じゃあ、数が少なくなったってことですね。まあ奴らなら大丈夫でしょう」
セイバーオルタは王ドラの隣にいる出雲阿国の姿を見た。
セイバーオルタ「キャスターを連れていたか・・・」
阿国「えっ、あなた様は騎士王様!?なぜそんなに黒く・・・」
その直後、戸惑う阿国に天草四郎が話しかけて来た。
天草「彼女はチェリーワールドにおける騎士王の別側面です。オルタと言っていい」
セイバーオルタ「貴様は・・・!問おう。貴様はこの者達に加担するつもりか?」
セイバーオルタの問いに天草はこくりと頷く。
天草「私が目指すのは人類救済。誰に加担するつもりはないのですが、踏みにじられるのを見たら黙って見ていられなくなりまして」
王ドラ「いや、人類救済も大問題でしょう;」
トリスタン達はセイバーオルタをじっと見ながらそれぞれの武器やスキルを解放させた!
王ドラ「ーーーーーとはいえここでぶっ飛ばしましょうかね!」
リップ「応ッ!!」
一方最上階まで走るクルーク達だが、そこには見張りの騎士達が待ち構えていた!
クルーク「!まだいるなんて・・・!」
クー「ここで蹴散らさねーとな・・・!」
すると、騎士の一人が自分の肩を叩く人物を見た。
騎士「あれ、ツースト様!我らの援護に来たのですね!こいつらをけちら「ザシュッ」グエェッ!!?」
それを皮切りに騎士達は知らぬ間に倒されていた。蒸気クルークは絵筆を構えようとしたが。
蒸気クルーク「おい。あんた自分の部下に何して・・・「は!?」
しかし、そのツーストは蒸気クルークの知る彼ではなかった!
ツースト「クルーク!?なんでそんな格好に!?」
蒸気クルーク「は!?」
蒸気クルークは格好が違ったことに戸惑ったが、ツーストの姿を見たクルークは彼に駆け寄った!
クルーク「ボクはここだ!」
ツースト「えっクルーク!?つか、同じ顔が二人!!?」
クルーク「この人はこの世界のボクだよハゲ」
ツースト「誰がハゲだー!!大体お前は「ツーストー!」
すると、後ろから駆け寄った音が聞こえた!ツーストと共に駆けつけた月島あいりとモードレッド、月島あおいとアタランテ、しおんとフランケンシュタイン、BVLと沖田総司だ!
あいり「ようやく抜け出せたかと思えば、早く行っちゃうんだから・・・!」
モードレッド「お前ら待たせたな!」
カービィ「あいり、モーさん!」
あおい「ん?あなたはよく見たらホルル小隊の件で・・・」
アタランテ「まさかここに遭遇するとは」
ププル「あおい君、あっちゃん!無事だったんだね!」
医者のキャスター「・・・」
しおん「もう!危うく煙まみれになるところだったわ」
フラン「うー(しおんの頭を撫でる」
ゼオ「再会した記念に雪降られたいか?」
アイレーン「クルーク!久しぶりなのだー!」
ペイペイン「アイレーン様、またそんな男に!」
ハンドレッコ「まあまあ、せっかくマスターが自分のフィアンセに再会したんだから」
クルーク「誰がフィアンセだー!!」
沖田「ノッブのくせに無事でいるとか生意気ですよー!(剣で振り回す」
ノッブ「お主が病弱なだけじゃろ!(剣で打ち返す」
この光景に戸惑った蒸気クルークはフィンに訊ねた。
蒸気クルーク「ねえ、あのツーストはもしかして・・・」
フィン「ああ、チェリーワールドの彼だ。彼は一途な色ボケのリア充の世界のイケメンアイドルグループの二番手なのだよ」
蒸気クルーク「よくわからない属性がてんこ盛りしてるんだけど」
アタランテは医者のキャスターに気付いたのか話しかけて来た。
アタランテ「まさか汝がこの世界に呼ばれたとはな」
医者のキャスター「お前もまさかチェリーワールドに呼ばれたとは思っていなかったな」
アタランテ「どうやら私がアルゴノーツの中で一番に来た先駆者のようだな。少しは羨ましいか、アスクレピオス」
アタランテにより医者のキャスターの真名を知ったカーンは驚く!
カーン「あの医神アスクレピオスか・・・!」
アスクレピオス「お前に僕の真名をバラすなど本来なら治療対象だが・・・今はそうは行くまい」
モードレッド「おうよ!オレ達はあの三角ダイヤから抜け出せたからな!城の外にも他に抜け出せた奴らが戦っているし!」
クルーク「!みんな・・・」
すると、ツーストはゼオの首元に外しかけたガーゼに気付いた。
ツースト「ゼオ、その首元にあるガーゼはどうしたんだ?」
ゼオ「いや、なんでもない」
ツースト「・・・!」
ツーストはそのゼオの首に貼っていたガーゼの隙間にある斬り傷を覗き見た。クロスは腕組みをしながら告げる。
クロス「せっかくの再会を邪魔して悪いと思ったが・・・今は急ぐ時だ」
クルーク「はい!じゃあ、みんな急ごう!」
すると、何らかの気配を感じたツーストは足を止めた!
ツースト「悪い。俺にはやり残したことがある。あいり達を頼むよ」
あいり「ツースト!?」
メイヴ「別にいいんだけど、クロスは付かなくていいのかしら?」
ツースト「いやいい。俺一人で何とかするから先に行け!」
クロス「・・・わかった。我が主人、あいりを泣かすようなことするなよ」
クルーク達が行った後、一人残ったツーストは曲刀を構えながら呟く。
ツースト「いるんだろ?来いよ」
ツーストに促されて出て来たのは自分と同じ顔した蒸気ツーストであった。
蒸気ツースト「あいつらを送り出したか。全く腑抜けにも程がある」
ツースト「そっちこそ、どうやらうちのバカ達が世話になったそうだな。ゼオの首元にある傷をつけたのはお前か?」
ツーストの問われた蒸気ツーストは睨みつけるかのように言う。
蒸気ツースト「そこまでわかるようだな」
ツースト「ああ。お前は蒸気都市のお前(俺)だからな」
ツーストが曲刀を構えた瞬間、蒸気ツーストも剣を構えた!
蒸気ツースト「ならば、チェリーワールドのお前(俺)のその腑抜けた面、首だけの姿となるがいい・・・!!」
- 第6話:風よ光へと吹け(その5) ( No.465 )
- 日時: 2025/05/28 17:16
- 名前: 桜 (ID: Lk0URTLS)
そして最上階の王の間に辿り着き、クルーク達はその扉をバンと開けた!
蒸気クルーク「王サマ!今回の蒸気聖杯戦争は阻止させてもらうよ!」
玉座に座る王は怒りに満ちたような顔でクルーク達を睨みつけていた。
ププル(あれがこの蒸気都市の王サマ!?うちのギガディスに似たような雰囲気だけど・・・)
ゼオ(おー、わかるか?)
王はようやく口を開いた。
王「貴様ら・・・よくも計画を台無しにしてくれたな・・・」
蒸気シェゾ「本来いるはずの騎士がいないじゃねーか。どうしたんだ?」
王「それが三角ダイヤの穴が抜けた気配を感じ取ったとかで独断でその気配がする者のところに向かったのだ・・・!」
クルーク(やっぱり、薄々と感じた気配は蒸気ツースト(彼と同じ奴)のだったのか・・・)
ゼオは王に対して杖を構えた!
ゼオ「ここにはもうあんたを守ってくれる奴らがいない。だから、今ここでお前の計画を台無しにしてもらう」
ゼオの言葉を聞いた王は杖を立ち上がり、武器の杖を構えた!
王「ならば、本気で来るといい・・・」
エレナ「来るわよ!」
エジソン「応ッ!」
王が杖で星の散弾を放ったところをフィンが回避+ターゲット集中スキルで防いだ!
ププル「フィン!」
フィン「マスター、防御はこちらに任せたまえ!まあ限度があるがね」
続いて王がアイスビームを放つ!
メイヴ「きゃっ!?」
クー「アイスビーム放ちやがったか!」
しかし、カービィがコピー能力ファイアでそれを溶かした!
カービィ「氷なら火を使っても問題ない!」
カッツ「この季節には暑いけどな;」
しおん「暑い・・・」
すると、王の杖が無数の槍に変わった!それをクルーク達に向けた!
カーン「まずい!槍を放つつもりか!」
メタナイト「任せろ!」
メタナイトと沖田が槍達の一部を斬りつけたことで数を減らした!
王「ふっ・・・そんなもので「それだけじゃありませんのよ」
あいり達の方を見たら、モードレッドとアタランテが残りの槍達に宝具を展開させた!
モードレッド「我が麗しき父への叛逆(クラレント・ブラッドアーサー)!」
アタランテ「訴状の矢文(ポイボス・カタストロフェ)!」
二人の宝具により槍を全滅させた王は流石に焦りの表情が見えて来た。
王「バカな・・・」
フラン「ウガァッ!」
そんな王にフランが雷による攻撃を放った!王はぶっ飛ばされた!
アイレーン「お前も怒っていたのか」
フラン「ウ!(ドヤ」
ハンドレッコ「だけど、これで倒せれるかも!」
自分が次第に劣勢になって来た王は自分の令呪を光らせた!
王「シェイクスピア・・・ここに来い」
蒸気クルーク「!?しまった!」
王に令呪で呼ばれたシェイクスピアは跪いた!
シェイクスピア「お呼びでしょうか、マスター?」
王「貴様に命じる。貴様のスキル「創作幻想」でリア王を出せ」
二つ目の令呪を受けたシェイクスピアは遠慮なく創作幻想でリア王を出現させた!
シェイクスピア「申し訳ありませんが、これは一時的な出現だと思いますよ?それまでに倒せれば」
その直後、王がシェイクスピアの肩を掴んだ!
シェイクスピア「なっ!?」
王はニヤリと笑いながら令呪の最後の一画を光らせた・・・
王「令呪を以て命じる。リア王共々私と私の計画(台本)に融合しろ」
シェイクスピア「マスター!?今なんと・・・マスター!!」
シェイクスピアとリア王がなすすべなく融合させられた後、王は巨大な機関の姿に変わった・・・
王「これで計画の空いた穴は埋まった・・・万一の時のために替え玉として練っていた創作幻想(台本)で計画を遂行させてもらうぞ・・・」
王「無限の王・蒸気王としてなぁ!!」
巨大な機関を鎧に纏う異形の姿と化した王もとい蒸気王の姿に流石に全員も恐怖を覚えて思わず身体が動かなかった。
ペイペイン「あんなのどうやって倒したらいいんですか!」
あおい「わからない・・・威圧で動かなくさせられてるんですよ!」
カッツ「スタン・・・!こいつのスキルか・・・!」
蒸気王はそのハンマーを下に振った後・・・
ドッゴォーンッ!
貴族の屋敷が並ぶ街並みが粉々に破壊された・・・
ノッブ「並ぶ立派なお屋敷が、あんな・・・」
蒸気王「試行としてやってみたが、破壊力は悪くなかった・・・次は外で戦っている貴様らの大切な仲間を粉々にしないとなぁ・・・」
メタナイト「これが貴様のやり方か!貴様は自分の民をなんだと思っているのだ!」
蒸気王「かぜのまちの奴らもひかりのまちの貴族達も私にとっては小さな虫に過ぎん。もちろん私の部下達もだ」
蒸気クルーク「お前、自分の部下達まで・・・!」
蒸気王は蒸気クルーク達の叫びに罪悪感を微塵も感じないと言わんばかりに彼らを見た。
蒸気王「安心しろ。貴様らもすぐに会わせてやる・・・」
???「そこまでだ」
突然飛んできた一輪の薔薇が、蒸気王の頭に命中した!
蒸気王「!?貴様は・・・いや、貴様らは!なぜ・・・!!」
カービィ「あ・・・!」
蒸気王の上をクルーク達は見た・・・
前よりもパワーアップした、ワープスター号に乗る夢幻カービィと夢幻メタナイトを・・・!
最終話に続く・・・!
次回で最終話ダヨー。感想OK
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