二次創作小説(紙ほか)
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- 日常日和。5
- 日時: 2025/09/30 17:20
- 名前: 桜 (ID: ZZpzcnXb)
おかげさまで日常日和。も5という節目で新しく迎えることができました。ここに至るまで色々と混乱があり悩みもしましたが、考えた末にこの先に何があってもこれまでの続きを執筆したいという気持ちで新スレッドに至れました。色んな意味で変わる場合もあり混乱はすると思いますが、私は私で頑張りたいと思いますのでご存じの桜サイドやこれまでに出てきた新たなサーヴァント達も含めてどうぞよろしくお願いします!
「目次」
「短編」
The Reverse Night>>1-5
聖夜怪盗☆シークレット>>6-7
デンジャー☆スクランブル>>33-36
僕もまた、運命に導かれて>>37-38
うちの護衛のママ侍さん>>39-42
とある雪月花の羽根。>>43-44
アスパラ☆クライシス!>>77-83
運びを巡る機関車と謎のトレインハンター>>84-86
僕の果実のボク>>96-100
黒の感情・白き純潔>>101-105
ツイセキ☆トラブル!>>148-152
イモーターウォーズ>>153-156
◯◯透視の試用モニター>>157-161
こっちを向いて、愛してると言って!>>162-165
Halloween rabbit!>>166-169
湖の騎士は星の戦士の●●に夢を見るか?>>170-172
ランデブー☆メタモルフォーゼ>>173-176
鯖組メインでファンタパロ>>177-179
雪の記憶、冬の華>>180-183
ある冬の日のアムール>>184-187
クリスマスに追いかけっこ!>>188-191
クリスマスにネガイゴト>>192-196
小さきパンダのガレット・デ・ロワ>>197-200
宇宙の中の不思議の国>>201-205
スキ!スキ!スキー!>>206-210
ビターシュガー・チョコバーボン>>211-215
満開花見日和>>246-249
ツッコみ所が絶えませんっ!(by一ちゃん)>>250-253
ブレーメンの追跡隊>>254-258
王様ゲーム>>259-262
阿国さんの戦い>>263-267
蛇は蛙が好物らしい>>268-270
シチリアでの小話集>>286-289
パンプキンハザード>>318-321
雪の輝き、小さな夢>>345-348
王ドラなう!>>349-351
聖夜、君に贈り物を>>352-356
聖夜、白なる争奪戦>>357-360
突撃!隣の大掃除>>361-364
年明けのアムール>>365-368
バレンタインのから騒ぎ?>>393-396
I‘m not crying anymore>>397-400
バディファイターズタワー踏破の旅>>429-432
Cherry:CamelotZERO>>437-440
異世界を駆け巡る澄色の猫型ロボット達>>471-478
かの者が残してきたもの>>479-482
虹の島々での小話集>>537-540
グルメフェスを調査せよ!>>541-544
「サーヴァントvs○○○シリーズ」
第六天魔王vsカンフー猫型ロボット>>322-325
湖の円卓騎士vs仮面の剣士>>337-340
光の御子vs魔界のプリンス>>341-344
ブリテンの騎士王vsもう一人の闇の魔導師>>401-404
幕末の人斬りvs蒼炎の勇者>>405-408
日輪の姫vs野原家の主婦>>409-412
大統王vs黄色い悪魔>>413-416
五代目風魔頭目vs宇宙忍者>>417-420
太陽の騎士vs赤き吸血鬼>>499-502
島原の乱の指導者vs虚言の魔術師>>503-506
維新の英雄vsウサギの双子弟>>507-510
「桜サイドの快刀家の事情」
三兄編>>389-392
次兄編>>433-436
長兄編>>545-548
「針音ノ時計塔のアリア」
時の輝きよ>>45-47
赤の中のモアイさま>>48-50
青の上のウォーターシティ>>51-54
白の下のバトルロワイヤル>>55-57
黄の外の太陽・・・?>>58-60
その呪文の続きには>>61-66
「誰か」の世界にとってのピース>>67-71
ここに。>>72-76
「決戦前夜」
輝ける希望の星達よ>>114-117
二度の生における旅路>>118-120
「太陽」の焔を>>121-125
「キャメロット城での決着」
現在キャメロット城:正門>>126-127
現在キャメロット城:世界を約50%吸収>>128-129
現在キャメロット城:世界を約80%吸収>>130-133
我らの望む未来>>134-136
太陽のナミダ>>137-141
There are our home here>>142-147
「女性ケロン人小隊襲来」
一の儀、女性ケロン人小隊襲来!>>369-372
二の儀、ささやかな疑念>>373-376
三の儀、偽物と本物>>377-380
四の儀、ゆずれなき信念>>381-384
五の儀、星へ届けるハーモニー>>385-388
「フェアリー・レクイエム〜トリスタンの名を持つ妖精の少女〜」
「トリスタン」は突然に>>549-552
日常ブレイカー?それとも・・・?>>553-556
妖精姫のトマドイ。>>557-560(更新)
「前後編」
かけがえのない「君」>>26-28>>29-32
戦国時代からの謎の挑戦状!>>87-91>>92-95
苺の彼方をもう一度>>106-109>>110-113
シチリアでの鳥の夢>>271-275>>276-281>>282-285
月夜でのエンゲージ>>326-331>>332-336
雪月に小さな花びらを>>421-424>>425-428
時空鉄道の夜>>483-487>>488-498
カービィだらけ>>511-515>>516-519
ワドワド☆サマーアドベンチャー!>>520-525>>526-530>>531-536
「風花月夜伝〜友情よりも、忠義よりも〜」
第一の巻:逆光降臨>>8-10
第二の巻:御一行様之旅珍道中>>11-12
第三の巻:恋せよ浪漫、忍の花に>>13-15
第四の巻:変わりはしないもの>>16-18
第五の巻:生きとし、生ける者。>>19-20
第六の巻:揺るぎない、どうしても。>>21-22
最終の巻:音が導く先>>23-25
「風花月夜伝2〜花は今、光へと舞う〜」
第一幕:異変を告げられし江戸>>216-219
第二幕:渦巻く四方と空>>220-223
第三幕:咆哮の中に在る「声」>>224-227
第四幕:私の輝きの星>>228-231
第五幕:忍び寄る戦いの迫る時>>232-235
第六幕:怨恨開花>>236-240
最終幕:空へ>>241-245
「灯火の星〜第六天魔王の乱〜」
第一の段:わし、参上!>>290-293
第二の段:雷に阻まれるのならば、やることは?>>294-297
第三の段:キミと、光と>>298-301
第四の段:聖地の謎かけを解き明かせ!>>302-305
第五の段:闇夜の城で見つけたのは・・・>>306-309
第六の段:光と闇の諍い>>310-313
最終の段:そして魔王は、悪魔と共に歩き出した。>>314-317
「チェリーワールド×蒸気都市〜夢幻の歯車の光〜」
第1話:ようこそ蒸気都市>>441-444
第2話:風を便りに>>445-448
第3話:決して叶いもしないだろうけど、>>449-452
第4話:魔女の■の讃歌>>453-456
第5話:蒸気聖杯戦争の「目的」>>457-460
第6話:風よ光へと吹け>>461-465
最終話:さよなら蒸気都市>>466-470
- 第二幕:渦巻く四方と空(その2) ( No.221 )
- 日時: 2024/02/29 20:01
- 名前: 桜 (ID: Wz/uC4rR)
高杉「ただいま帰りましたー!」
一方のまほろあ城の謁見の間では帰って来た高杉が報告をしてくれた。
高杉「芹沢サン、やっぱり元に戻ったようだよ。岡田君達が乱入してきたみたいで」
芹沢「そうか。・・・まあ今は何も思わん。生きてようが死にようが私には関係ない」
斎藤「それもどうかと」
すると、小太郎は一人すっと立ち上がる。
小太郎「では僕は引き続き奴らの様子を見てきます」
直己野勝家「おお、構わぬよ」
高杉「小太郎君は冷淡だねぇー。そこまでして彼らが憎いのかな?」
小太郎「違います。僕は聞きました。「声」を」
小太郎が出て行った後、高杉は少し意味深な表情をした後に立ち上がる。
高杉「じゃあ、僕は彼の様子を見に行こうかな〜?」
直己野勝家「おいっまだ報告が・・・!」
高杉が出て行った後に直己野勝家はため息を吐く。
直己野勝家「全く手にかかる男だ・・・」
斎藤「・・・」
一方の高杉はある部屋を訪ねていた。その部屋は特殊な牢獄。ここに閉じ込められていたのはアイオーン直属のサーヴァントの一人のライダー坂本龍馬だ。
龍馬「自分から様子を見にくるなんて珍しいね」
高杉「面白いのがあってさ。やっぱり岡田君が来ていたよ。キミのことを内心では気にかけていたんじゃないかな?」
龍馬「本当だね?じゃあ、瓶に閉じ込められたお竜さんと一緒に解放してもらうよ」
高杉「それはできないなぁ。その雷の鎖は僕にしか解けないけど早く解放するのは面白くないからね。もちろん近くで眠っている彼もね」
龍馬「・・・」
よく見たら龍馬の身体は痣や切り傷など小さな傷だらけだった。放とうとしても雷の鎖の攻撃で痺れていたのだ・・・。
一方の為朝と天草は為朝が以蔵から連絡が入っていた。
為朝「以蔵から連絡。無事に我が主らと合流。しかし、敵側から寝返ったキャスターを新たに契約」
天草「そうですか。ようやく我が正室(マスター)と・・・って、えっ!?キャスターと契約したのですか!?」
為朝「問題なし。キャスターに策謀や殺意は見られぬ」
天草「キャスターの持つスキルの魔術で隠蔽しているかも」
すると、天草の方に光が飛び、天草はこれを黒鍵で受け止めた!
天草「・・・ほう?」
為朝「敵の襲来。天草、警戒せよ。この者は貴様の縁」
その光ーーーーー刀を持つ壮年の男は天草を見ながら言う。
???「咄嗟に避け切るとは。変わらぬ直感の良さだ」
天草「貴方の剣技には及びませんよ。それに私は所謂二流サーヴァントですので」
天草とそのサーヴァントが激突に出る中で為朝は自分のボディを使って警告音を鳴らす!
王ドラ「!?これは為朝さんの・・・!」
以蔵「どこかでヤバいのと出会っちょるやもしれん。先を急ぐき!」
近くに来ていた王ドラ一行が駆け寄ると、そこにはそのサーヴァントと剣を交わっている天草の姿があった!
王ドラ「天草さん!」
天草「おお、王ドラ殿!来てくれたのですね」
阿国「あれは・・・!」
すると、阿国はそのサーヴァントを見た後に王ドラを自分の胸の中に埋めさせた!
王ドラ「!!??」
阿国「あの人の狙いはあなた様です!大人しく抱きつかれなさい!」
トリスタン「あっ、ずるいですよ;」
シアン「クロウちゃん、見えないにゃ?」
クロウ「今は見るな;(溶けるなこれ;」
すると、そのサーヴァントが王ドラを斬ろうと歩こうとしたら天草に阻まれた!
天草「貴方の相手はこっちです。私だけを狙えば良いでしょう?」
???「その少女・・・少年かわからぬが、貴殿の主殿であろう?だから、あえて狙った」
以蔵「・・・っ!」
それを聞いた以蔵が思わずそのサーヴァントに斬りかかろうとするが、気付いた天草が叫んだ!
天草「以蔵殿、この者は相手にするな!」
以蔵「!?」
燕青(アサト)「何!?なんなんだよ!?」
天草はそのサーヴァントの詳細について話す。
天草「この男は私が生前に主導した島原の乱の拡大をいち早く見抜いた討伐軍の者です。先見の明に長けた男が予見したのを聞かなかったその時の徳川の当主は後悔するほど技量にも長けた家臣でした」
トリスタン「島原の乱の拡大を予見・・・まさか!」
天草「ええ、この男の真名は柳生但馬守宗矩」
自分の真名を暴露されても慌てることはない様子の柳生は話す。
柳生「まさか島原の乱の反乱軍の主導者と相見えるとは。高杉晋作がいなければ剣を交えるなど叶わなかった」
天草「私も一度勝つようなことをしなければ叶えていたものを・・・!」
すると、何かを歩く音が柳生に聞こえた。
柳生「む、来たか。拙者は見つかる前に退散する。次に会うならば、一度手合わせを願わせていただきござ候」
天草「あっ、待ちなさい!」
柳生が霊体化を使って立ち去った後、阿国は王ドラから離す。
阿国「もう立ち去ったのでだいじょ・・・って、なんか溶けてるー!!?」
王ドラ「ふにゃ〜(顔真っ赤」
為朝「我が主、しばらく動作停止・・・我が主!」
王ドラ「えっ?」
すると、王ドラを狙う剣を以蔵が剣を跳ね返す形で守ってくれた。
以蔵「何があったんじゃ!?」
為朝「見よ」
すると、王ドラ一行が見たのは沖田と土方だった!
王ドラ「沖田さん!?土方さん!?」
沖田「咄嗟に剣を跳ね返すとはダーオカは相変わらずですねー・・・みなさん、ごめんなさい。私達は敵です」
トリスタン「そういえば、新選組が高杉の配下になったと聞いたから、それならば沖田嬢や土方殿が敵に回るのはおかしくないですね」
沖田「はい。本当は嫌ですけどダーオカを斬りたいですしそれが利点になるならば」
以蔵「はぁっ!!?」
沖田の発言に以蔵が激昂したのをアサトが押さえる中、土方は去り際に言い放つ。
土方「悪いな。これも誠でな」
王ドラ「まっ・・・!」
二人が立ち去った後、上から何らかのものが降って来た!
アサト(燕青)「!!?これ、俺らが飛ばされたものじゃん!!」
シアン「おにぎりの大群・・・?」
すると、上を見るとそこには身長が高い米俵の男がスキルでたくさんのおにぎりを降らせていた!
???「本当なら足止めはしたくないがな。からくり一行、悪いな!」
為朝「貴様は・・・俵藤太・・・!」
藤太が放ったおにぎりの大群に全員が転がられるのを見た藤太は言う。
藤太「挑戦ならいつでも待っているぞ!」
おにぎりの大群で転がされたが何とか全員無事に目を覚まし、以蔵はシーラの様子を確認する。
以蔵「シーラ、大丈夫か!?」
シーラ「大丈夫。無事」
トリスタン「今度ははぐれなかったのが奇跡ですよ・・・;」
すると、阿国は天草の前に立つ!
阿国「お方が王ドラ様と契約しているサーヴァントですね?よろしくでございます!」
天草「貴女が例のキャスターですか。柳生殿から守るとはいえ先ほどの行動について・・・」
すると、天草は奇跡の力で彼女の中にあるヒビを見た。
天草「待ちなさい!貴女のソレはーーーーー」
すると、天草が言う前にクロウが激昂する!
クロウ「あのバカ二人ー!!自分のマスターを裏切るなんていい根性してるじゃねーか!!」
以蔵「おーよ!今すぐ叩っ斬ってやりたいぐらいじゃ!!」
シアン「あの二人、どうしてあんにゃことに・・・」
そんな三人の様子を見た王ドラはフォローしつつ言う。
王ドラ「あの二人を問い詰めたい気持ちはわかりますが、今は私達のねぐらで休みましょう」
クロウ「ねぐら?そんなのあんのかよ?」
すると、王ドラは改造した巨大タケコプターをつけたアムールの建物をここから割と近くの位置に置かせた!
クロウ「おい!!あんたがチャラ王に殺される案件じゃねーか!!」
トリスタン「もう覚悟はしているのです。それを察した私は悲しい」
クロウ「悲しむな!!」
阿国「とりあえず用意されましたし、ひとまず休みに行きましょう」
王ドラ一行が今は自分達のねぐらであるアムールの建物に向かう中で天草はトリスタンに話しかける。
天草「(少女と身体を共有しているようですが、それではなく・・・)トリスタン殿、少しだけお話を」
トリスタン「?」
トリスタンは天草が明かした話を聞くうちに顔が次第に驚いた表情になった・・・。
天草「ーーーーー以上が私の話した内容です。王ドラ殿には内密にするように」
トリスタン「・・・!」
王ドラ「二人とも、遅れますよー」
天草とトリスタンはタッと王ドラ達に遅れないように歩いた。天草が気付いた内容に心底から不穏を感じながら・・・。
- 第二幕:渦巻く四方と空(その3) ( No.222 )
- 日時: 2024/02/29 20:03
- 名前: 桜 (ID: Wz/uC4rR)
沖田「ただいま戻りましたー」
まほろあ城に帰って来た沖田と土方は最初に新選組の一人山南敬助に会っていた。山南は優しく二人を出迎える。
山南「二人とも、おかえり。どうだったかな・・・君達の仲間と会ったことは」
沖田「・・・あまり変わらない様子でした。今の状況を前にしてもめげずに踏ん張っていました。私達を前にした時は怒るというよりも驚いた方だったけど」
土方「相も変わらず憎たらしいままだったな。岡田と一緒にいたからな」
山南「そうかい・・・気持ちはわかるけど、これはあれを止めるためだ。今は何とか堪えて」
沖田「・・・はい」
土方「・・・」
一方の高杉はケタケタと笑いながら王ドラ一行の行動をモニター越しに観察していた。
高杉「ははは、いやーつくづくも面白いなぁオレンジのからくり君は!阿国君のアレは気に入らなかったけど」
???「仕事ですか?」
高杉「やあやあ、キミを呼んだのはそうだな!まずは敵側にも盤石の体制で戦いを臨まなきゃダメだからね!」
???「命なので仕方ないですが、正直に言えば貴方からの言葉は吐きたくなるほど聞きたくもないです、顔を見たくもないです」
高杉「やっぱりこれは耐えられないんだねー。でも、わかってくれたまえよ・・・キミも彼らに興味あるんだからね?」
???「ーーーーーでは」
そのサーヴァントが立ち去った後、高杉は静かに呟く。
高杉「ーーーーーまあ、アレはある意味奇跡のような話だからねぇ」
一方、王ドラ一行はとぼとぼとアムールへ歩く中で以蔵は聞く。
以蔵「これからどうするんじゃ?」
王ドラ「・・・まずは巨大化したドラニコフを助けるしかありませんね。あとはそれからです」
クロウ「えっ!?ドラニコフが残されてんのか!?」
王ドラ「私を見た途端に一瞬でも止まりましたけど、なぜか暴れてますけどね;恐らく高杉晋作が原因で自我を失ってるかも;」
天草「・・・なんですって?」
天草がその発言に疑問を抱く。王ドラはふと視線を横にやると何かを見た。
王ドラ「あれ?あれは道というより、地面についてる・・・血痕?普通はよく見えないと分かりませんが」
阿国「・・・どこかで召喚された英霊が人知れず消滅したんでしょうね。今は先を急ぎましょう」
すると、その直後にある声が聞こえた!
???「彼を助けたいのであれば、そちらの方も鉄壁の守りを入れた方がいいですね」
トリスタン「誰だ!」
すると、長くて青い髪を持つ理知的な美青年が姿を現した!
???「キャスター、パラケルスス。高杉晋作の配下の一人です」
王ドラ「パラケルスス・・・(四元元素の再発見などで貢献したルネサンス期の魔術師ですか・・・」
パラケルススの姿に王ドラ一行は武器を構えるが、彼はそれを見て諭す。
パラケルスス「今は敵対するつもりはありません。貴方方の守りを作りに来ただけなので」
為朝「ーーーーー何?」
すると、パラケルススは近くにあるアムールを中心に魔術を発動させた!
パラケルスス「エレメンタル起動ーーーーー」
パラケルススの魔術によりアムールが光に包まれ、そしてーーーーー少しも形が潰されることはなく、ただ魔力を帯びただけのねぐらに変化した。驚く彼らには何食わぬ顔で彼は話す。
パラケルスス「安心して下さい。全てが終わったら元に戻すのを約束しますよ」
トリスタン「待って下さい。何を施したのですか?」
パラケルスス「攻撃と防御を兼ね備えた陣地作成です。近くに来れば何らかの罠が発動するシステムです。では」
パラケルススが霊体化して立ち去った後、彼の態度に以蔵は戸惑う。
以蔵「なんなんじゃアレは・・・;」
シーラ「ん・・・」
以蔵「シーラ?どうしたんじゃ?」
すると、シーラが突然倒れて意識を失ってしまった!
以蔵「シーラ!!?」
王ドラ「何か体調が悪くなってるかもしれません!ここは私の医術でーーーーー」
すると、王ドラはシーラの身体に触った途端に頭の中で何かが映し出された!
ーーーーー血、叫び、狂乱、絶望、憎悪。それらは彼女に流れた光景を通してーーーーー
無数の蟲となって群がったようだ。
王ドラ「うわあああああーーーーー!!!!」
トリスタン「王ドラ殿!!?」
それを見た王ドラが狂乱に陥ってしまい、シアンが駆け寄ろうとしていた!
シアン「王ちゃん!!?何か見たかにゃ!!?」
アサト(燕青)「シアンちゃん、来るな!!よくわからないけど、アレは見ちゃダメなやつだ!!」
シアン「っ!!?」
思わず泣き出してしまった王ドラをトリスタンは優しく抱きしめてあやしながら言う。
トリスタン「・・・っ大丈夫ですよ。我を忘れちゃいけません。貴方は「王ドラ」だ。私が言いますから・・・」
阿国「トリスタン様・・・」
すると、シーラは突然暴れるように飛び上がって泣き叫んでしまう!
シーラ「あああああーーーーー!!!」
クロウ「シーラ、落ち着け!!なんか嫌な夢でも」
すると、以蔵が自分の指を差し出して暴れたシーラに噛ませた!
以蔵「っ!!」
クロウ「以蔵!!」
以蔵「シーラ・・・大丈夫じゃ・・・大丈夫じゃから・・・眠れ・・・」
それを聞いたシーラはようやく眠りにつく中でアサトは以蔵の今の様子を見る。
アサト(イゾー・・・)
これは誰かの夢。その場所にいるのは、なぜか一筋の涙を流す少女。
???「・・・」
なぜ少女が泣いているのかわからない。自分が憎まれていたわけでもないのに。
王ドラ「ん・・・」
すると、王ドラは目を覚ました。
トリスタン「王ドラ殿」
王ドラ「・・・トリさん。みんなも」
シアン「何の夢を見たかわからにゃいけど、元気出して?あたし達じゃわからないことだから・・・」
王ドラ「シアンさんが謝ることじゃ・・・!」
すると、クロウが笑い出したのを聞いた!以蔵が父親のようにシーラをおんぶしていたからだ。
クロウ「ぎゃはははは!お前、子連れ狼みてー!」
以蔵「っるさいわ!!それ以上笑ったら後で斬っちゃる!!あ、王ドラ。シーラは今眠っちょる。すやすやじゃ」
王ドラ「以蔵さん・・・あなたは、母親だったのですか・・・?」
以蔵「何の話じゃあ!!?」
トリスタン(前から思っていましたが、彼も人妻系ですか・・・)
天草「とりあえず気を取り直してアムールに向かいましょう」
そしてしばらくしてようやく今は彼らのねぐらであるアムールに到着した!
- 第二幕:渦巻く四方と空(その4) ( No.223 )
- 日時: 2024/02/29 20:05
- 名前: 桜 (ID: Wz/uC4rR)
王ドラ「到着でーす!」
クロウ「つか、よく何の変わりもなく無事だったな・・・;」
トリスタン「私の寝坊のおかげです(ドヤ」
クロウ「自慢することじゃねーだろ」
王ドラ一行がアムールに帰宅し、シアンが冷蔵庫の中を見たら食材はある程度残されていた。
シアン「よかった、食材は足りるにゃん!」
クロウ「なんか作るぜ?牛乳は俺がたくさん持ってるからシチューでいいか?」
阿国「いいのですか!?では!」
すると、阿国の姿がリディアに変身した!
リディア「私にも下さい!」
クロウ「い、今急に姿が変わった!!?」
王ドラ「詳しい話は食事中にお話ししますので〜」
クロウとシアンのお手製のシチューができあがり、全員はその美味しさに味を噛み締めていた。
以蔵「おまんら、料理はできるんじゃな〜」
シアン「あたしはショートケーキとかのお菓子を作ってるにゃ!」←料理スキルがイチゴが大好物も由来する☆5組
クロウ「俺は実家が酪農家だからな」←実家の関係からか料理スキルが☆5組
アサト(燕青)「うめうめ〜」
すると、シアンの服の中から彼女の水の精霊であるウンディーネが出てきた!
ウンディーネ「ワタシにもちょうだい!」
シアン「わかったにゃ〜」
王ドラ「ウンディーネさんも無事だったんですね!」
トリスタン(精霊も妖精も私には嫌な思い出しかないのですが、こういう無垢な精霊もいるものですね・・・)←生前に厄介が度がすぎる妖精達にも好かれていたため
以蔵(メルトの奴と同じタイプの類じゃろうか・・・)
すると、リディアが自分の服ポケットに入っていたものに気付き、それを出した!
リディア「あっ、あのっこれは私が脱出の際に持ってきたものですが・・・」
王ドラ「これは・・・マイクロチップ?」
リディア「何かのデータみたいです。詳細はわからないのですが・・・」
王ドラ「・・・見ておかないことはないですね」
すると、リディアはさっきようやく目を覚まして食事に参加していたのをキョトンとしているシーラを見る。
リディア「あっ、あなたは巻き込まれなかった方ですか?ごめんなさい、ちょっと驚かせてしまいましたね」
天草「言い方は悪いですが、貴方と同じ奴隷だった子じゃないのですか?」
リディア「いえ、初めて見る子です。でも、あんな人達に巻き込まれてないならよかったです」
アサト(燕青)「・・・」
食事を終えた後、リディアから変身した阿国は疲れていそうな王ドラを諭す。
阿国「王ドラ様、それを見るのは明日でよろしいでしょう。今は疲れを癒すべきかと」
王ドラ「そうですね・・・そうさせてもらいます。ではみなさん、おやすみなさい」
トリスタン「ええ、おやすみなさい」
しばらくして敷いた布団の上で寝る王ドラをそっとそばにいる形で見守る阿国は呟く。
阿国「・・・あなた様はあなた様のままでした。誰も気付かない〝あの子〟の最期に気付くなんて」
一方でシーラは自分が眠るまで以蔵がそばにいてくれたのを見ながら言う。
シーラ「イゾーしゃん・・・?」
以蔵「おうよ。安心せい、眠るまで添い寝しちゃるわ」
すると、シーラはクスッと笑いながら言う。
シーラ「誰かはわからないけど、シーラもこうやって添い寝してくれた気がする・・・」
以蔵「!記憶が戻っちょったか?」
シーラ「ほんのちょっとだけど・・・でも、大切な思い出だった気がする・・・温かくて、優しい思い出・・・」
シーラがようやく眠ったのを確認した以蔵は安堵するが、その直後にアサトに呼ばれた。
アサト(燕青)「イゾー、ちょっといいかぁ?」
以蔵「!」
アサトに呼び出された以蔵に対して彼は話をしようとする。
アサト(燕青)「あの・・・言ったら怒るけど、シーラは・・・」
以蔵「わかっちょる。それでもわしは最後まで斬ることもなくこのまま見守るつもりぜよ」
アサト(燕青)「!」
以蔵「わしはシーラにとって一番に求めていないことは知っちょる。・・・それでも、最後まで守りたいんじゃ」
以蔵の決意にアサトはため息を吐く。
アサト(燕青)「・・・わかった。俺はアンタの意思を尊重するよぉ。このまま殺していいものでもないからな」
以蔵「!・・・ありがとやき」
以蔵はアサトの言葉に安堵の笑みを浮かべていた・・・。
そして翌日。起床した王ドラはマイクロチップのデータを自分のPCに取り付けた。
王ドラ「準備ができました。これを作動します」
王ドラがクリックしたファイルは5分程度の動画だった。そこにはーーーーー
『ーーーーーついに時は整った。今回は2回目、また盛り上げてくれるだろう』
『第二次幻想聖杯戦争が』
続く・・・
感想OK
- 第三幕:咆哮の中に在る「声」(その1) ( No.224 )
- 日時: 2024/03/06 18:42
- 名前: 桜 (ID: EZ3wiCAd)
今回は巨大化したドラニコフとの戦闘がメイン。
もちろん死などの残酷な表現が間接的にあるので注意。
ーーーーー話の続きをしよう。
エージェント「何なんだあれは〜;ドラニコフが巨大化してるし、何なんだよもう・・・;」
すると、エージェントにある人物が声をかけられた。自分と同じく「残っていた」シアンとクロウだ。
シアン「エージェントちゃん、お疲れかにゃ?」
エージェント「シアン!?よかった、無事だったか!」
クロウ「やいっ!俺もいるぜー!」
エージェント「クロウも無事だったかー!!」
二人の無事を喜ぶエージェントだが、シアンはある誘いを持ちかける。
シアン「エージェントちゃんも怖かったんだね。よければあたし達が相談聞くにゃあ」
エージェント「えっ!?いいのか!?(なーんかありそうな気がしなくもないが・・・あえて乗ってみないことはないか」
クロウ「ああ、いいぜ!来いよ!」
エージェント「あっ、ああ・・・」
ーーーーー幕間はまた続きを記す。
『第二次幻想聖杯戦争は第一次と同じように豊作揃いであった。キャスター陣営といいアサシン陣営といい、普通はハズレともされるクラスは今回の有望株。その中でも稀にみたものだった』
『しかし、その中には未知なるダークホースの陣営が参加していたのだ。それは中の下とされる落ちこぼれとも呼ばれた魔術師と、そのマスターが召喚したセイバーの陣営だった』
『優秀な魔術師の家系に生まれたにも関わらず実力が低いことから家族からも疎まれ見放されたマスターにセイバーが守る形であった在り方は次第に強き実力となり、有望株であったキャスター陣営やアサシン陣営も倒したのだ。そのマスターは不屈の精神と頭の回転の速さには優れていたことがセイバーの強みでもあた』
『ーーーーーだが、これが良くなかった。アサシン陣営のマスターの魔術師は主催者が才能を期待する身内でもあったため、主催者は喪を済ませたその夜に』
『この聖杯戦争に参加している残された全陣営のマスターの皆殺しを命じたのだーーーーー』
『第二次幻想聖杯戦争は勝者が主催者によって揉み潰されたことでなしに終わり、しばらくしてから目を覚ましていた第一次聖杯戦争の勝者であった赤の吸血鬼ユーリがその出来事を重く見たことで第三次の主催者を放棄するとともに、幻奏聖杯戦争を永久に凍結させたのだ』
『彼ら闇ギルドが狙うのはその第三次幻奏聖杯戦争の開催。ちょうど同じ時期に重なった依頼も遂行するべくCOMを全滅させるのと並行するためにプププランドのマホロアランドに目をつけたのだ』
『その闇ギルドのギルドマスターの名はドノバン・ブルンスピッツ。闇ギルドの中でも悪名高い、優しげな風貌から似合わぬ悪逆性を持っている魔術師だ』
〝あははははは!!マホロアランドは素晴らしい。未知なる科学が存在するから、奴隷達を使ってその贄にサーヴァントの召喚もできるぞ!逆らう者は闇ギルド所属でも、全て我ら肯定派に処刑、処刑された!もう誰も止められる者はいない!!〟
『その闇ギルドには自分達で捕らえた大勢の奴隷がいた。その大半は英霊召喚を目的とする〝実験〟により命を落とした。だが、彼らは止まない。彼らはもう、狂おしい道を歩むのを止めることはないのだーーーーー』
その動画ファイルを見た全員に衝撃が走った。まさかそのためにマホロアランドに目をつけたのかと思わず恐怖で震えが止まらなかった。
天草「・・・今も過去も酷いものでしたね。何と惨い」
王ドラ「・・・」
トリスタン(だが、それならばなぜマホロアランドからまほろあ城に?それが疑問なのですが・・・)
阿国も何も言えない気持ちだった。リディアは自分に憑依される形で助かったものの、奴隷として囚われた他の人達は死んだのを聞いてやるせなさが残っていた・・・
阿国(あなた達も助けられなくてごめんなさい・・・)
すると、王ドラは突然立ち上がりアムールから出ようとしていた。
為朝「どこに行く気だ」
王ドラ「・・・それが原因かわかりませんが、ドラニコフを止めに行きます。もうこんなことはさせてほしくない・・・!」
王ドラの決意に天草がその後ろに立つ。
天草「では私も同行します。トリスタンも阿国も、私と同じ貴方の護衛でよろしいですよね?」
王ドラ「ーーーーー言っても聞かないだろうから、好きになさい」
阿国「!はい!」
トリスタン(王ドラ殿が、私を信頼してくれた・・・!)
以蔵「じゃあ、わしらはシーラやアムールの護衛を請け負うぜよ。ーーーーー何としてでも、おまんの親友を連れ帰って来い!」
王ドラ「!ありがとう、以蔵さん!みなさんもよろしくお願いしますね」
為朝「承知した」
アサト(燕青)「いいよぉ」
シアン「ちゃんと待ってるから!」
クロウ「こっちもいざという時は戦ってやるから心配は無用だ!」
ウンディーネ「プルプル!」
王ドラ「・・・!その時の籠城戦はお願いです!」
朝食を終えて行く準備を済ませた後、王ドラは阿国に話しかけていた。
王ドラ「阿国さん!」
阿国「?何のご希望ですか?」
王ドラ「いえ、要望はありませんが・・・あなたは眠ってた私をずっと見てたんですよね?」
阿国「!それが何か?もしやいやなのですか?」
王ドラ「そんなことないです。最近は私の寝床に無断で侵入する奴らがいるから、その・・・寝かせてくれてありがとうございます」
阿国「・・・!」
阿国は王ドラからの感謝に顔を赤らめつつはにかもうとしたのを堪えた。
阿国「当然でございまする!我が主の安寧を守るのも私の役目ですので!」
王ドラ「そうですか、歌舞伎の立役者ですもんね」
そして王ドラ含む実動班が巨大ドラニコフの元に向かう中、トリスタンがあまりにも距離の長さに足が限界を迎えてきていた。
- 第三幕:咆哮の中に在る「声」(その2) ( No.225 )
- 日時: 2024/03/06 18:46
- 名前: 桜 (ID: EZ3wiCAd)
トリスタン「そろそろ限界です〜;私にこんなに歩かせるとは悲しい・・・」
王ドラ「なんで性格が図々しいのにそこはデリケートなんですかね!?」
阿国「それならば・・・」
すると、阿国から変身したリディアがバスケットの籠を持ちながら言う。
リディア「お弁当にしましょう。ちょうど行く前にクロワッサン作ってきたところです」
王ドラ「えっ、手作りですか?」
実動班がクロワッサンを食べながら休憩する中、王ドラはその味の良さについては感心を示していた。
王ドラ「意外といけますね!パン作りは得意な方なんですか?」
リディア「いえ、育ての親がパン屋なので」
天草「育ての・・・親?」
すると、リディアは自分の出自について話し始めた。
リディア「私の本当の両親は小さい時に事故で亡くなって、それからはパン屋を営む母方の伯母夫婦に育てられました。育てのお父さんは優しくて何に対しても偏見の目で見なくて、反対にお母さんは厳しくて怒るとすごく怖くて。でも・・・ちゃんとお母さんは私をいつも心配してくれました。口は悪いけど、私の夢も受験勉強も陰ながら応援してくれてた。そんな時に私が攫われたから今頃は泣いてるかもしれない。お母さんは素直じゃないけど、引き離された時に殴られてでも必死であいつらを引き止めようとしましたから」
王ドラ「リディアさん・・・」
リディアの顔からしてちゃんと愛されて育ったのだと王ドラは感じ取った。この子を元の家族に帰すためにも事態を一刻も早く解決しなければならない。
トリスタン「休憩が終わったらもう向かうのですか?流石にもう嫌ですよ」
天草「それならば、前から把握したまほろあ城の地図を書き起こしたのを持ってきてるのでそこから位置を掴めてくれたらいいですよ。色々とゴタゴタで忘れてましたが」
王ドラ「忘れないで下さいよ!!(怒」
すると、天草はその地図を開いた上で王ドラ達に位置を説明する。
天草「これがまほろあ城の全体図です。今私達がいるのは城の中の住居地ですね。住人は当然いないのですが」
リディア「やっぱり当然ですよね・・・」
天草「そして王ドラ殿があの時に吹き飛ばされた先は城の中の庭。いわば草原ですね。トリスタンはその近くに飛ばされて彼を探して見つけた時にはすでに契約した阿国と彼が巨大ドラニコフに追われた時だった・・・」
王ドラ「あの時にトリさんのハープでの拘束がなければ危ないところでした;」
トリスタン(∨∀∨*)私は嬉しい・・・
王ドラ「調子に乗らないで下さいね;」
天草「で、以蔵とアサトが飛ばされた先は池の近く。そこには小舟があり、そこを漕ぎながらあなた方を探していた時に倒れていたシーラを発見・保護した・・・」
トリスタン「その前に貴方が以蔵殿らに連絡できたのですね」
天草「そうですね。そして私と為朝があの柳生と出くわした場所がまほろあ城の城の上でした。奇跡の力で気配を隠していたからまほろあ城の内部も掴みかけたところだったのですが」
王ドラ(柳生さんって、睨まれたらヤバいくらいに怯むような壮年の男のセイバーか・・・;)
天草「そして巨大ドラニコフは今はここからならまだ距離のある池の中にいるのでそちらもそう簡単には来れないはずなのですが・・・」
すると、何かしらの破壊音が響いた!実動班が見渡すと、それはまさしく巨大ドラニコフだった!
巨大ドラニコフ「ーーーーーっ!!!」
王ドラ「ドラニコフ!!」
トリスタン「なぜ距離はあると聞いたのに・・・!」
リディア「阿国ちゃん!」
すると、咄嗟にリディアから阿国に変身した!
阿国「わかってますよぉ〜!しかし、なんか暴走しているような・・・」
すると、ある映像が映し出された!
高杉「やあ諸君!待ちくたびれたぞ!」
王ドラ「高杉さん!!?」
高杉「実はなんか彼が暴走しちゃってて、もう手に負えない状況なんでね。だから、彼はキミ達の元に帰すから止めに行ってあげてくれない?」
阿国「自分が悪いくせに偉そうに言わないで下さいまし!!」
すると、高杉は阿国の発言にクエスチョンマークを浮かべた。
高杉「確かに操ったのは僕だけど、巨大化までさせた覚えはないよ?」
トリスタン「えっ、それはどういう・・・」
パラケルスス「私が製作した巨大化させる薬を彼に飲ませましたから」
実動班全員(°д°)ぽかーん
パラケルススの発言に大半の全員は唖然となった。そりゃ理知的な美青年の外見に反してあんなことしたら(°д°)になるわ・・・;
王ドラ「すみませんが、その発言はガチですか?」
パラケルスス「いえ・・・狼化した猫型ロボットならば残しといた上で記憶を破壊しない程度にいじればいいのではと(両目がモルモット逃しませんのマーク」
王ドラ「せめて両目だけでもごまかすようにして下さいよ!!」
高杉「まあそういうことだ!僕からはこの二人を遣わすからね」
すると、高杉サイドから風魔小太郎と柳生が実動班の元に来た!
柳生「高杉殿に貴殿らと共同戦線を張るように命じられて参上した」
小太郎「勘違いしないでくださいね。今は一時的な間だけですか・・・」
すると、小太郎はトリスタンや天草を見て驚愕した後に思わず視線をそらしながら言う。
小太郎「とにかく一時的な共同戦線ですからね」
トリスタン(今私を見たような・・・)
天草(あの視線は私にもでは・・・)
すると、巨大ドラニコフが一同を見つけて襲いかかってきた!
柳生「では参る」
トリスタン「絶対に連れて帰りますからね・・・!」
サーヴァント達が巨大ドラニコフに対して少しずつダメージを与えていくが、小太郎が宝具を展開させた!
小太郎「この宝具で鎮め!不滅の混沌旅団(イモータル・カオス・ブリゲイド)!!」
小太郎の宝具によりドラニコフの動きが止まった!
天草「やったか・・・?」
すると、ドラニコフはさらなるパワーアップを見せて一同をさらなる猛攻で襲いかかってきた!
小太郎「なっ!!?(宝具でも保てるとは・・・!!」
王ドラ「ドラニコフ!!」
すると、ドラニコフはその声を聞いて動きが止まった後に王ドラを見る。
王ドラ「もうやめなさい!あなたがなぜこのようになったのはあの非道のパラケルススさんが悪いから後でぶっ殺しますから元に戻りなさい!!」
パラケルスス「か弱そうなふりして酷い言い方ですね・・・」
すると、ドラニコフが王ドラに攻撃しようとしたのを天草が阻止した!
王ドラ「天草さん!やっぱりパラケルススさんが原因で心までもなくして・・・」
天草「いえ、あれは一時的に操られてる状態です。さっきの様子で確信しました」
王ドラ「え?」
天草「彼は前にも今も貴方の声を聞いて一瞬だけでも動きが止まった。それはずっと会いたかった親友を心底では傷つけたくなかった気持ちからだと思います」
王ドラ「要するにドラニコフは心底から私達に対して襲いかかってきたのではないということ・・・じゃあ・・・!」
天草「ええ。彼は元に戻せます」
天草の言葉に王ドラは安堵するが、阿国は言う。
阿国「斬サブローの察知通りでしたわ。あの目隠しは元は彼の四次元のマフラーのようなものです」
王ドラ「・・・!」
阿国「あの目隠しは恐らくあのクソ社長がデータを破損しない程度に改造されたもの。つまり彼を元に戻すにはあの目隠しを外すしかないですよ!」
高杉「おいおい、言い方が酷くないかな?」
すると、王ドラは阿国に頼む!
王ドラ「阿国さん、お願いです!斬サブローを使って私をドラニコフの元に飛ばして下さい!」
阿国「えっ!?リスクは大分ありますけど」
王ドラ「それでもいいです!ドラニコフを助けるためですから!もう頼りにしてますよ・・・私のキャスター!」
王ドラの頼みに阿国は顔を赤らめながらニカっと笑う。
阿国「いいでしょう。しっかり捕まってて下さい!」
一方で巨大ドラニコフに攻撃していた柳生は宝具を展開する!
柳生「剣術無双・剣禅一如」
柳生の宝具によりダメージを大分受けたが、それでも保てていた。
小太郎「宝具でも効かないとは・・・!」
トリスタン(これはどうすれば・・・)
すると、王ドラを乗せた斬サブローが空から接近してきた!
阿国「さぁさぁ、斬サブローの舞をとくとご覧あれ!空中と花を掛け合わせた歌舞伎であるぞ!」
王ドラ「実際には花はないですけどね;斬サブロー、良いですか!?」
斬サブロー「ザァン!」
すると、それを見かけた巨大ドラニコフが再度襲おうとしたのをトリスタンのハープの弦に拘束された!
巨大ドラニコフ「!!?」
トリスタン「痛くなりたくないなら大人しくなさい!今回の拘束は強めですから!」
ーーーーーボクは嫌だ。ひとりぼっちは嫌だよ。
みんなを傷つけたくないよ。みんなを困らせちゃうから。
ねえ、どこにいるの。みんなどこにいるの。
待ってるんだよ。だから早くーーーーー
すると、王ドラは斬サブローから飛んでーーーーー
その目隠しをびっと外した!
巨大ドラニコフ「・・・!!」
その外された目隠しは元の四次元マフラーに戻り、悲しみで理性を無くした巨大な狼は元の心優しき猫型ロボットにまで戻せたのだーーーーー
天草「よく貴方の親友を殺しませんでしたね。えらいですよ」
ドラニコフ「・・・!」
すると、元の姿に戻ったドラニコフは突然倒れ込んでいたのを斬サブローが助けた!
王ドラ「ドラニコフ・・・!」
阿国「いえ、これは疲れているだけです。こんなになるまで咆哮(泣き声)をあげたのですから・・・」
ドラニコフを無事に戻せたことを確認した王ドラはさらなる安堵を隠さなかった・・・
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