二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜 
日時: 2011/09/09 18:50
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

「ねぇ。もしかしてテストでも終わったのかい?皆すっきりした顔をしているから気になってね」
リーマスは言いました。
「はい。ちょうど終わったんです・・・ってルーピン先生!お久しぶりです!」
生徒は言いました。
「先生が来ているってことは・・・やっぱり!いちごも来ているんですね。嬉しいです」
生徒は言いました。
「しー。これはお忍びで来ているんだ。だけど今日の夕食の時には大騒ぎになるだろうね」
リーマスは言いました。
「そうだろうね。じゃあさ先生に会いたいんだけど闇の魔術に対する防衛術の先生呼んで」
いちごは言いました。
「分かった。ジェームズ先生!リリー先生!アーサー先生!お呼びですよ!」
生徒は言いました。

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Re: 夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜  ( No.401 )
日時: 2012/01/19 19:10
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

「そういえば宮殿に居る時から思っていたんだけど最近になってから何も食べてないね」
リーマスは言いました。
「(ヤバい・・・)そうだよ。だけど食べたく無い時って食べられないじゃない」
いちごは言いました。
「メイドから聞いたけどあの日から食べていないんだって?どうしてなんだい?」
リーマスは言いました。
「食べられないの。自分のせいで大切な人を失ってしまったのなら居なくても平気だろうって考えたの。だから食べなければ病気になれるのかなって」
いちごは言いました。
「何て事を考えているんだい!?僕はあれだけ言って来たよね。何かで悩んでいるのならすぐに話しなさいって。どうしてそんな簡単なことが守れないんだい?僕がなかなか休めないから平気だろうって考えていたのかい?」
リーマスは言いました。
「その通りよ。だって居ないのなら1人なんだから食べなくても誰も何も言わないんだもの。それに寂しさを紛らわす為に昔もらったオルゴールを聞いていたんだからさ」
いちごは言いました。
「抱え込んではいけないって何度教えたら分かるのかな?此処に来ても僕の苦労は無くならないみたいだね。こっちにおいで」
リーマスは言いました。
「イヤよ。どうせ何か言いたいんでしょ。それなら今までも聞いているんだからうんざりよ!もうほっといて!!」
すると怒ったリーマスはいちごを強引に自分の側へ引き寄せてきつく痛がるくらいにまで抱きすくめました。
「あんなに辛い思いをさせたのに我慢をしていることに気付かなくてごめんよ。これからは何でも話して欲しいんだ。僕もカウンセリングでは奥深くまで聞くつもりだから」
リーマスは言いました。
「・・・。こんな風になってしまうのは普段の事なのよね。なんだけど此処で泣きたくなっちゃった・・・。泣いたら困らせるだけなのに変だよね。ごめん」
いちごは言いました。
「それは今の素直な気持ちなんだよ。辛いのなら泣いたら良いんだよ。僕はどれくらいでも受け止めてあげるから」
リーマスは言いました。
「どうなっても・・・知らないから」
いちごは久しぶりにワンワンと泣きじゃくりました。久しぶりの温もりに落ち着いたのでしょう。しかしリーマスは腕を離そうとはしません。むしろ思う存分泣かせているのです。

Re: 夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜  ( No.402 )
日時: 2012/01/21 09:45
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

「落ち着いたみたいだね。我慢しなくて良い事くらいは分かったんじゃないのかな?」
リーマスは言いました。
「うん。こうやって慰められるのって何回目なのかな?さすがに恥ずかしいかも」
いちごは言いました。
「そうだなぁ。多分だけど昔からずっとじゃないのかな?学生時代に来た時も」
リーマスは言いました。
「そういえばそうだったね。じゃあ学生時代の事を1つで良いから話してくれない?」
いちごは言いました。
「構わないよ。ただし長くなるかもしれないからそれは覚悟の上なんだよね?」
リーマスは言いました。
「もちろんよ。だけど自分の昔なんだから飽きることなんてあるのかしらね」
それでは過去に戻ってみましょう。

Re: 夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜  ( No.403 )
日時: 2012/01/21 10:27
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

〜過去〜
この日からホグワーツは休暇に入っていました。しかしグリフィンドールの6人は残っています。いつものように邪魔されない時に遊ぼうという作戦なのです。
「今日から休暇になっているけど何する?私は暇なら楽器でも演奏してるんだけど」
いちごは言いました。
「それは良いアイデアかもしれないね。だけど君だけは楽器を持っているんだよ」
リーマスは言いました。
「だったら悪戯でもやらないか?せっかく他の生徒は居ないんだから面白そうじゃん」
シリウスは言いました。
「良いね。それじゃあ女子を含めては初めてだけど悪戯のアイデアを考えよう」
ジェームズは言いました。
「私はパス。貴方達に付き合っていたら印象が悪くなるわ。もちろんいちごだってやらないでしょ」
リリーは言いました。
「ううん。面白そうなことだから付き合うわ。それに先生方には極秘なんだから良いじゃない。もし知られてもお爺様を説き伏せて何とかしてもらうから」
いちごは言いました。
「それなら出来そうだね。せっかくなんだからリリーも参加してよ。君の知恵を貸して欲しいんだ。そうすれば成功するキッカケが見つかるかもしれないんだし」
ジェームズは言いました。
「仕方ないわね。じゃあ今回だけだからね」
リリーは言いました。
「ありがとう、感謝するよ。それじゃあ作戦なんだけど明日の早朝に花火を校舎のあちこちに設置するんだ。そして合図と共に全ての花火に着火するんだ。そうすれば幻想的な場所になるだろ」
ジェームズは言いました。
「だけど僕たちの仕業だって見つかったらどうするの?そうなったら2人だって被害を受けるんだよ」
ピーターは言いました。
「そうだね。迷惑を掛けない方法で考えた方が良いかもしれないね。それなら誰かに頼んで部屋に逃げ込ませてもらうっていうのはどうだい?それなら見つかる可能性も確実に低くなる」
リーマスは言いました。
「さすがはリーマスだね。そのアイデアを貰おう。だけど誰かの部屋に逃げ込むにしても何処にするのさ。その間に見つかったらどうしようも無いんだよ」
ジェームズは言いました。
「それなら私の部屋に逃げる?私の部屋なら普段は見つけられないから分からないかもしれないわ」
いちごは言いました。
「王家の部屋なら先生方も気付かないだろうな。明日の早朝には実行したいから今日の深夜に俺たちだけで設置して来ようぜ。そうすれば見つかる確率は低くなるんだぜ」
シリウスは言いました。
「だけどくれぐれも見つからないようにね。私の部屋はグリフィンドールの談話室に向かう途中の壁を探ればドアの取っ手があるはずよ。それとも開けておく?それなら分かるかもしれないわ」
いちごは言いました。
「そうしよう。それじゃあ夜になったら設置してくるから・・・まずは花火を買いこまなきゃな。そうなるとホグズミードに行って来ないといけないんだ。じゃあ僕とシリウスで行って来るからリリーはピーターの宿題を手伝ってくれないかな?」
ジェームズは言いました。
「分かったわ。それじゃあピーター。一緒に図書室に行って始めましょう。調べられるから」
そして4人はそれぞれの方向に出掛けて行きました。談話室には2人が取り残されていました。もしかしたら配慮して一緒に残しておいた可能性もありますね。
「だけど君が賛成するなんて思って無かったよ。今までは大反対だったのにどうしてだい?」
リーマスは言いました。
「う〜ん。休暇だからって事もあるんだけど・・・一番の理由はお父様が悪戯好きだったからよ。ホグワーツの先生方を7年間も泣かせたくらいなの」
いちごは言いました。
「そんなにイタズラをしていたんだね。だけど2人きりにしたのは策略がありそうだね」
リーマスは言いました。
「そうね。もしかしたら私が渡したいものがあるって前もって話していたからかな?」
いちごは言いました。
「渡したいもの?何かな」
リーマスは言いました。
「あのね。まだ日にちとしては早いんだけど・・・当日に渡すと人気で渡せないと思うから・・・バレンタインの本命チョコなんだけど受け取ってくれない?」
いちごは言いました。
「これはサプライズと捉えても良いのかな?でも凄く嬉しいよ。お返しを楽しみにしていてね」
リーマスは言いました。
「うん!私たちも談話室に籠もっているだけじゃなくて中庭に行きましょうよ。此処じゃつまらないわ」
そこで2人も寮を離れて中庭に行く事にしました。中庭では積もっている雪で遊んでいる残った生徒がいました。2人は側にあるベンチに座ると景色を見つめていました。
「こんなに素敵な景色って初めてかもしれないわね。だって好きな人が側に居るんだもの」
いちごは言いました。
「あはは。そういうところはストレートなんだよね。だけどそういうところが好きなんだ」
リーマスは言いました。
「未来では景色も楽しめないくらいになるのに・・・。今っていうのは平和なのね。安心出来るから良いけどその後が不安でならないわ」
いちごは言いました。
「そういえば未来では色々と変わっていると言っていたね。もしかして平和じゃなくなるのかい?」
リーマスは言いました。
「うん・・・。ヴォルデモートという闇の魔法使いが勢力を伸ばしていて危険と隣り合わせな状況なのよ。それで本当なら復活しないはずだった闇の軍団が復活してしまうの。だけどお爺様はそれを予測していて未来では不死鳥の騎士団という防衛組織を作るの。そのメンバーにはあの4人も入っているわ。もちろん私たちも・・・」
いちごは言いました。
「1回ハリーが来た時にも言っていたね。そんな事があるかもしれないから気をつけてって」
リーマスは言いました。
「ハリーは目の前で大切な人を失うことになってしまうの・・・。でもそうしたくないから」
いちごは言いました。
「でもその事実は未来の話なんだから他の生徒や先生方に知られたらマズイんじゃないのかい?」
リーマスは言いました。
「お爺様は知っているわ。だけど上手く隠蔽してくれているの。だけどグリフィンドールの生徒には知っている人が多いかもしれないわ。5人だけじゃないもの」
いちごは言いました。
「その5人が僕たちであることは分かったよ。だけど他の人も居るのだとしたら誰なんだい?」
リーマスは言いました。
「今の主席である先輩なの」
いちごは言いました。
「アーサー先輩が!?だけど知っているような素振りは見せた事無いのに・・・」
リーマスは言いました。
「それは出せなかったんだよ。もし他の寮生に知られてしまえば大変な事になるからね」
アーサーは言いました。
「先輩は何時頃から知っていたんですか?」
リーマスは言いました。
「君たちに暴露する数週間前かな。何か悩み事を抱えているみたいだったから聞いたんだ。そしたら教えてくれてね」
アーサーは言いました。

Re: 夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜  ( No.404 )
日時: 2012/01/21 14:26
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

「そう・・・だったんですか。教えてくれたのは本当でも僕たちには後だったんですね」
リーマスは言いました。
「そ、そんなこと無いわよ。ただ信じてもらえるか勇気が出なかったから言わなかったの」
いちごは言いました。
「まぁ責めない方が良いよ。それに休暇なんだから遊ばないと。だけど悪戯仕掛け人の君たちのことだから・・・もしかして何か企んでいるんじゃないかな?」
アーサーは言いました。
「そんなことがあったら僕が既に密告していますよ。無いんですからありませんよ」
リーマスは言いました。
「そうかい?だけど噂で聞こえたらどうなるかくらいは理解しているのだろうね」
アーサーは言いました。
「はい。あの2人が企みそうなら止めますから」
そして先輩は戻って行ってしまいました。2人の間には沈黙が流れていました。なぜなら話した相手が仲間を最初ではなく先輩に頼っていた事が発覚したからです。
「そ、そろそろ寮に戻りましょう。もしかしたら皆が戻っているかもしれないわ」
いちごは言いました。
「そうだね。それに僕は責めるつもりなんて無いよ。だから安心していて良いからね」
2人は仲良く手を握って寮まで戻りました。通りがかりの生徒たちが驚いていたのは言うまでもありませんがね・・・。
「おかえり。今度は2人で校内を歩いていたみたいだね。こっちは花火を予定より多めに用意出来たよ」
ジェームズは言いました。
「後は設置をして明日の早朝に一斉に着火すれば盛り上がるだろうな。ただし先輩には要注意なんだけどよ」
シリウスは言いました。
「私は知らないわよ。明日はいちごの部屋に居るから成功したら逃げて来れば良いじゃない」
リリーは言いました。
「僕は影で見ているから逃げる時には教えてよ。僕が逃げ遅れると皆も見つかるからさ」
ピーターは言いました。
「だったらこれでも使う?本来なら王家の家でしか使えないんだけど此処でも使えるように改良してみたの。トランシーバーっていうんだけど相手の名前を言えば相手に繋がるわ」
いちごは言いました。
「これを使えば場所を知る事だって出来るんだね。それなら使えそうかな」
リーマスは言いました。
「あとは夜になるのを待つだけだな。自分たちの敵である部屋には大量に仕掛けようぜ」
そして夜中になると男子4人はこっそり寮を抜け出して花火を設置していました。そして女子2人は王家の部屋でガールズトークの真っ最中でした。
「なんか悪戯に参加しちゃったけど良いのかな?」
いちごは言いました。
「此処まで来たらあの人たちを止められないわ。でも此処なら安全なんでしょ」
リリーは言いました。
「うん。王家の人は人見知りが多いんだって。それで所属する寮の側にあるらしいよ」
いちごは言いました。
「それにしても聞いたわよ。リーマスと良い感じみたいじゃない。もう羨ましいわ」
リリーは言いました。
「リリーだってジェームズが居るじゃない。きっとお似合いだって噂されているわよ」
いちごは言いました。
「あの人は悪戯が好きなだけよ。でも優しいところに知らない間に惹かれていたんだと思うの」
リリーは言いました。
「だけどファンの女子からの攻撃は凄かったんじゃない?結構人気がある方だしさ」
いちごは言いました。
「そうね。大変だったのは覚えているわ。だけど最後には話を聞きつけて悪戯仕掛け人の3人が来てくれたの。あの日だけはカッコよく見えたのよね」
リリーは言いました。
「それから2人で居ることが多くなったんだね。私もこっちに来てから知り合ったのに優しくて馴染めたの。それはリーマスのお陰だったわ。それで気付いたら好きになっていたの。ファンには邪魔をされてたけど今は平気なの。ピンチになれば助けてくれる最高の相手よ」
いちごは言いました。
「身分も分からないようにしているんだから楽しいんじゃないの?普通なら近付けないもの」
リリーは言いました。
「そこなのよね。お父様とお母様は身分の違いがあって反対をされていたのを押し切って結ばれたの。だけど私は王女でリーマスは未来の魔法省大臣でしょう。近い身分の場合はどうなるのかな?」
いちごは言いました。
「詳しい事は知らないのよ。いくら読書が好きでもね。そのうち校長先生に聞いてみたら?」
リリーは言いました。
「そうだね、お爺様なら何か知っているかもしれないわ」
しばらくすると男子達も戻って来ました。管理人にも見つかる前に来れたようですが疲れているみたいです。そこでお手製のケーキを持って来ました。
「良かったらこれでも食べて。私の手作りのショートケーキなんだ」
いちごは言いました。
「ありがとう。美味しいって聞いていたから食べられるなんて嬉しいんだ」
ジェームズは言いました。
「どうやら設置は上手く行ったみたいね。それなら明日のことが楽しみになるわね」
リリーは言いました。
「管理人には見つからなかったから設置は上手く行ったんだ。だけど戻る時に主席の先輩に見つかったんだ。まぁ寮に戻っている途中だったから許されたけどさ」
リーマスは言いました。
「危機一髪だったぜ。あそこで機転を利かせなかったら今頃は捕まっていたかもしれないぞ」
シリウスは言いました。
「そういえばピーターは何処に行ったの?」
いちごは言いました。
「あまりの事にビビってアニメーガスになったんだ。それで僕がポケットに入れていたんだよ」
そう言うとジェームズはポケットから震えているネズミを取り出しました。
「なんで震えているの?この部屋には怯える対象のものなんて無いはずなんだけど」
いちごは言いました。
「こいつは怯えやすいだけなんだよ。そろそろ魔法を解かしても良さそうだからな」
シリウスは言いました。
「ピーター。そろそろ元の姿に戻って良いよ。此処なら見つかる必要は無いからね」
リーマスは言いました。
「・・・ふぅ。あまりの事に怯えちゃったよ。だけど設置出来たからこれからが楽しみだよ」
ピーターは言いました。
「あら?窓の外にフクロウが来ているみたいなんだけど・・・あれってマリーンよね」
リリーは言いました。
「はぁ。お父様とお母様からの手紙みたいね。しかもこんな時間に送って来るなんて最悪・・・」
いちごは窓を開けるとマリーンが持って来た手紙を受け取りました。部屋の中には餌を用意してある籠があったのでマリーンはそこで止まって上機嫌に鳴いていました。
「う・・・嘘でしょ・・・」
いちごは驚いていました。
「どうかしたの?何かあるのなら教えて頂戴。そうすれば何とかしてあげるわよ」
リリーは言いました。
「皆にはどうしようも無いよ。明日の作戦の後から私だけ部屋に籠もらせてくれない?お願い」
いちごは言いました。
「そんなに慌てているなんてらしくないよ。もしかして何かあったのかい?」
リーマスは言いました。
「な、何も無いわよ。ただ1人になりたいだけなの」
いちごは言いました。

Re: 夢色パティシエールwithハリーポッター 〜part2〜  ( No.405 )
日時: 2012/01/21 15:06
名前: ゆりかストロベリー (ID: nUPupIAw)

5人が不思議に思わない訳はありませんが雰囲気を読み取って黙っていることにしました。そして翌日。いちごは部屋に籠もってしまったので5人は談話室に居ました。
「リリーは此処に居て。もしも何かがあったら連絡をするから出て欲しいだけなんだ」
ジェームズは言いました。
「良いわよ。此処に居れば良いのね。私は平気なんだけど・・・いちごが心配だわ」
リリーは言いました。
「場合によっては後で部屋に入って聞いてみるよ。ああ見えて結構弱い事を知っているから」
リーマスは言いました。
「よし。それじゃあ作戦を始めよう。・・・というより此処にあるスイッチを押せば終わりなんだけどさ」
ジェームズは言いました。
「さっさと押そうぜ。そうすれば幻想的な世界を見せられるんだから。急ごうぜ」
そしてボタンを押した途端に校舎のあちらこちらでは花火が輝いていました。それを見て生徒たちは喜んだものの管理人は面白くないらしく居ない4人を探していたそうです。
「これで成功みたいね。じゃあリーマスはいちごを助けてあげてくれないかしら?」
リリーは言いました。
「分かっているよ。いつも通りに慰めて来れば良いんだよね。それじゃあ行って来るよ」
リーマスはグリフィンドールの談話室を出ると王家の部屋のドアをノックしました。すると閉ざされていたドアが開いたのです。中に入るといちごは部屋の隅っこにあるベッドの上で悩んでいました。見ているととても弱く見えます。
「いちご。作戦を実行したから来たんだ。何か苦しい事でもあったのなら教えてくれないかな?」
リーマスは言いました。
「聞きたいのは昨日の手紙の事なんでしょう。どうせそうなると思っていたわ。仕方ないわね。話してあげるから待ってて」
いちごはベッドから降りるとソファーに座りました。リーマスはあえて隣に座ったのです。
「昨日の内容を教えてくれないかな?そうすれば何も聞かないよ」
リーマスは言いました。
「昨日のあれは・・・私の大切な人が亡くなったっていう手紙だったのよ。しかも執事からだったの」
いちごは言いました。
「執事が手紙を書くなんて珍しいね。・・・少しずつだけど話が読めて来たよ」
リーマスは言いました。
「お父様とお母様が・・・公務先で訪れた場所で・・・闇の軍団に・・・襲われて・・・」
いちごは言いました。
「・・・。そう言う事だったんだね。どうして教えてくれなかったのかな?辛い事は隠さないって約束したじゃないか」
リーマスは言いました。
「だって他人の事には口出ししないのが一般的じゃない。話しても無駄だと思ったから言わなかったの。それにリーマスだって次期魔法省大臣なんだから分かるでしょう」
いちごは言いました。
「隠し事をするのとは違うよ。もしかしたら僕にだって分かっていないところはあるかもしれない。それでもこれからのパートナーになる僕に対して酷いんじゃないかな」
リーマスは言いました。
「酷くたって関係ないのなら知らなくて良いじゃない。1人で抱え込んでいるだけで十分なのよ」
いちごは言いました。
「僕を怒らせるつもりなのかい?もしそうなら今の内にさっきの発言は撤回した方が良いよ。撤回しないのなら怒るよ」
リーマスは言いました。
「そんなの勝手じゃない!もうほっといて!」
いちごは言いました。
「そうやって我慢するから僕だって我慢の限界になってしまうんだ。そろそろ素直になってくれないかな?」
そう言うとリーマスはいちごをきつく抱き締めました。あまりの事だったので驚いたいちごは突き放そうと抵抗しますが勝ち目がありません。大人しくすれば良いのに・・・。ですが感情を抑えきれないいちごには無理な相談です。我慢なんて出来ません。
「ちょっと!離してよ。離してくれないのなら私だって王家の最大魔法を掛けるわよ」
いちごは言いました。
「いい加減にしなさい!いちごはこんな状況になってもワガママを言えば何とかなると思っているのかい?それはお門違いなんだよ。今までは注意されなくたって僕は許さないよ」
リーマスは言いました。
「・・・」
あまりの事にいちごは何も言えません。大人しくするとリーマスは腕を少し緩めて俯いているいちごの頬に両手を添えて顔を上げさせました。怒られたことも初めてだったので驚いた様子でした。
「良いかい?僕は何でも抱え込んでしまう君が心配で言っているんだ。もしかしたら迷惑かもしれない。それでも僕は何度でも言うよ。君が気付くまではね。我慢するのを悪い事だと言う気は無いんだ。それでもさ心配している相手に対して態度を変えないのは悪いな。僕はいつだって此処に居るんだから相談してくれれば良いんだよ」
リーマスは言いました。
「・・・ご、ごめん」
いちごの目からは涙があふれていました。それを見たリーマスは落ち着いてからいちごの頭を自分の胸に押し当てたのです。
「泣きたいのなら泣きなさい。僕だって泣きたい時には今までだって泣いているんだから」
そしてようやく涙を流したいちご。しかし大切な人を失った心境は辛く泣き止む頃には夜になっていたのだそうです・・・。
〜過去終了〜


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