コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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アイドルな彼氏に猫パンチ@
日時: 2011/02/07 15:34
名前: め〜にゃん (ID: AO7OXeJ5)

今どき 年下の彼氏なんて
珍しくもなんともないだろう。

なんせ世の中、右も左も
草食男子で溢れかえってる このご時世。

女の方がグイグイ腕を引っ張って
「ほら、私についておいで!」ぐらいの勢いがなくちゃ
彼氏のひとりも できやしない。


私も34のこの年まで
恋の一つや二つ、三つや四つはしてきたつもりだが
いつも年上男に惚れていた。

同い年や年下男なんて、コドモみたいで対象外。

なのに なのに。


浅香雪見 34才。
職業 フリーカメラマン。
生まれて初めて 年下の男と付き合う。
それも 何を血迷ったか、一回りも年下の男。

それだけでも十分に、私的には恥ずかしくて
デートもコソコソしたいのだが
それとは別に コソコソしなければならない理由がある。


彼氏、斎藤健人 22才。
職業 どういうわけか、今をときめくアイドル俳優!

なーんで、こんなめんどくさい恋愛 しちゃったんだろ?


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Re: アイドルな彼氏に猫パンチ@ ( No.92 )
日時: 2011/04/07 16:28
名前: 梨 (ID: ZpTcs73J)

ご丁寧な説明有り難うございます。
自分が楽しめる=みんなが楽しめる

いうことだったんすね。 またきます。

Re: アイドルな彼氏に猫パンチ@ ( No.93 )
日時: 2011/04/07 16:57
名前: e (ID: ZpTcs73J)

なんかいいですね。 もうとりつかれてます♪

なんかキャラ作りって、 め〜にゃんさんと一緒にお話を作ってる感じがして♪
迷惑かもしれませんがまたキャラ作りました! 


白川 杏

16歳
性格 純粋でかわいらしい性格。 健人を心から尊敬していて、兄のように慕っている。 
今、大人気アイドルグループ「f24」の人気メンバー。 総選挙で一位をとったり、連続テレビ小説の主役に抜擢されるなど有名芸能人の一員になっている。  雪見にぞっこんの健人さえ心を揺るばせる位容姿が整っていて可愛い。


雪見にぞっこんの健人さえ心を揺るばせる位容姿が整っていて可愛い。がかなり重要です!

Re: アイドルな彼氏に猫パンチ@ ( No.94 )
日時: 2011/04/07 21:50
名前: め〜にゃん (ID: AO7OXeJ5)

梨さんへ

ご理解いただけたら嬉しいです。
明日も、このお話を読んでくれる見知らぬ誰かのために
頑張って早起きして、一生懸命続きを書きたいと思います。

お暇な時にはまた読んでやって下さいね。
では、また。

Re: アイドルな彼氏に猫パンチ@ ( No.95 )
日時: 2011/04/07 22:21
名前: め〜にゃん (ID: AO7OXeJ5)

e さんへ

このお話を気に入ってくれたのなら嬉しいです。
e さんは、本当に芸能人キャラ作りがお上手ですね。
きっと私と一緒で、私生活もアイドル好きなのでは?

このお話と同じような芸能ネタで、小説は書いてないのですか?
もし書いているのなら、是非読んでみたいです。
きっと、本当に実在してるかのような錯覚に陥るお話でしょうね。

白川 杏ちゃんも、とても可愛いキャラですね。
多分、健人くんが年下に恋するとしたら、こんな妹みたいな
可愛い女の子だと思います。
きっと、いつも頭をよしよし!って撫でてると思う。
雪見の恋のライバルとしては、最強そうですね。
この子のキャラも、どこかで登場させたいです。お楽しみに!
私の考えでは、あと一人、健人と当麻の共通のイケメン友達が
登場する予定です。
このイケメン君は、健人や当麻とは少しキャラが違って
お調子者で賑やかすぎて、いつも雪見に「うるさい!」とか
怒られてばっかりの人です。
でも、なぜか三人といると雪見は元気をもらえる、みたいな…。

早くこのイケメン君も登場させてあげたいんだけど、
なんせ話の進み具合がゆっくりなもんで、なかなかその時が来ません。

なので、eさんのキャラもなかなか出番がやってこないかも知れませんが
どうか気長にお待ち下さいね。

ではまた、明日をお楽しみに…。

Re: アイドルな彼氏に猫パンチ@ ( No.96 )
日時: 2011/04/08 10:28
名前: め〜にゃん (ID: AO7OXeJ5)

健人と雪見は無言のまま、タクシーに乗り込んだ。
行き先は当麻と待ち合わせてる、『秘密の猫かふぇ』

本当だったら行くのが楽しみで、ウキウキしながらタクシーに
乗り込んでたはずなのに、予想もしなかったカレンの出現で
二人の心は、鉛の塊を抱え込んだように身動きが取れなくなっていた。

「どうしたらいいんだろう…。」  雪見がうつむいてつぶやく。

「この先、何も無いとは思わない方が良さそうだ。」 
健人がそう言いながら、雪見の手をギュッと握り締めた。



『秘密の猫かふぇ』店内は、初めて来た時よりも混んでいた。
ここでは、お互いが秘密を守り合うのが鉄則なので、
例え顔見知りが誰と一緒にいようが、一切無視しなければならない。

なので健人と雪見も、顔を隠さず堂々としていられるはずなのに、
この日に限っては、またどこからか、カレンが現れるのではないか
という妄想に取り憑かれ、うつむいていた。

薄暗い店内を、二人は固く手をつなぎ顔を伏せて歩いている。
今日は、入り口近くにあるバーカウンターが満席であった。
見るつもりは無かったが、大御所俳優と若い女性が二人でワインを
傾けていたのが目に入った。
だが、見なかった事にして足早に通り過ぎる。

当麻と、先に着いた方が場所を確保しておく約束だったので、
健人と雪見は店の奥へ奥へと進んで行った。
第一希望の場所は、もちろんあの気持ち良いウォーターベッドのある
パーティースペースである。
ラッキーなことに、そこには誰もいなかった。

「良かった!空いてるよ!」 やっと少しだけ雪見が笑顔になった。

その笑顔を見て健人も、「やった!当麻が来るまで昼寝しよう!」
と、笑って言えた。

白い子猫が一匹、二人が来るのを待っていたかのようにスッと現れた。
雪見が、いい子だねぇ、と言いながら子猫を抱き上げる。
なんて心が嬉しくなる生き物なんだろう、猫って。
癒やされるとは、こういう事を言うのだろう。
この一匹のか弱い子猫が、傷ついた神経や細胞を一つ一つ
ゆっくりと修復してくれるかのようであった。

「白ちゃんも良かったね!ここにもらわれて来て。
みんなに可愛がってもらうんだよ。」 
そう言いながら雪見は、白い子猫を手の中からそっと下に降ろした。
その瞬間、自分の心が少し元通りになっていることに気が付く。

『私って今まで、ずっとこうやって猫に心を助けてもらいながら
生きてきたんだ、きっと…。もしかしたら、自分が傷つくのが嫌で
猫ばかり撮しているのかも知れない。人は人を傷つけやすいから…。』

そう自分の一面を理解した時、またしても人を撮す事に対しての
微かな恐怖心にも似た感情が湧き出してしまった。

『いけない!今そんな事を思っては、ゴールまで辿り着けなくなる。
とにかく今は、健人くんの写真集にだけ意識を集中させなければ…。』

頭の片隅から出て来ようとした、『猫の写真家に戻りたい』という
今思ってはいけない感情を払いのけ、雪見は現実を見ることにした。


「あれぇ!ほんとに健人くん、寝ちゃったの?」

雪見が自分自身と対話していたわずかな時間に、すでに健人は
すやすやと寝息をたてて夢の中にいた。
そのいつ見ても綺麗な寝顔は、猫と同じ位の癒やし効果があると
雪見は思っている。
『いつまで見てても飽きないのは、猫と一緒だな。』
そう思いつつ、ただじーっとベッドの上でほおづえをつきながら、
健人の寝顔だけを見つめて時間が流れた。


「見〜ちゃった!ゆき姉、健人にキスしてただろー!」

突然後ろから声がしてびっくりして振り向くと、そこには両手に
袋を下げた当麻が、にやにやしながら立っていた。

「当麻くん!違うって!私なんにもしてないからねっ!
ただ健人くんの寝顔を眺めてただけでしょ!」

雪見の慌てた大声に、健人が目覚めた。

「おぅ、当麻!お疲れ!思ったより早かったじゃん。
あれ?俺またいつの間にか寝てた?このベッド、お金貯めて買おう!」

「俺も欲しいんだ!今度どこに売ってんのか聞いてみよう。
あ、ご注文通りにお買い物してきましたよ!」

そう言いながら当麻は、両手の袋をぐんっと前に突き出した。

テーブルの上は、あっという間にパーティー会場に変身した。
紅白のワインにロゼのシャンパン、三種のチーズ盛り合わせに
その他美味しそうなデリがいっぱい!
最後に出てきたのは、物陰に隠してあった大きなケーキの箱と
真っ赤な薔薇の花束だった。

「見て!こんなの書いてもらっちゃった!」

当麻が箱を開け、中から大きなデコレーションケーキを取り出した。
『大好きなゆき姉へ  先輩二人の言うことはよく聞くこと!』
と、チョコレートのプレートに書いてある。

「こんなこと、ケーキ屋さんに書いてもらったのぉ?」

「そう!これは俺と健人からのプレゼント。可愛い後輩にねっ!」

そう言いながら当麻は、雪見に小さくウインクしながら花束を渡した。

「なんか笑える!どんな顔して当麻くんがこれ書いてもらったのか。
でも嬉しいよ!ありがとね、二人とも。そしてこれからもよろしく!」

雪見がちょっと照れながら、二人に頭を下げた。
みんなの顔にパッと笑顔が弾ける。
その空間だけが甘いケーキと薔薇の香りに包まれて、嫌な事など
無かったことにしてくれた。

それから三人は、お祝いのシャンパンを開けて乾杯をし、
飲んだり食べたりしながらいろんな事を語り合った。

「今日の健人のプライベート旅行発言、うちのマネージャーに散々
怒られたよ!一緒にワンセグで記者会見見てたんだけど、
お前ら勝手に決めんなよー!とか言って騒いでた!」
当麻が口を尖らせて言う。

「俺も今野さんに怒られた!お前の作戦には乗らないぞ!だって。
けどこの話って、本当はゆき姉が今野さんに交渉してくれる約束じゃ
なかったっけ?」
健人と当麻の視線が雪見に注がれた。

「えっ、私?そんな約束したっけ?全然記憶に無いんだけど…。」

「うそだろーっ!あんなに三人で盛り上がった話なのに忘れたのぉ?」

「あー、かもしれない!」

「じゃあ、今日の記念日は忘れられたら困るから、あんまりゆき姉には
飲ませないでおこう!」 
そう言いながら当麻が雪見のグラスを取り上げた。

「うわーっ!この先輩、意地悪なんだぁ!社長に言いつけてやる!」


いつまでもこの空間には笑い声が響いていた。
日々の心の痛みを、三人はお互いに癒やし合っている。
当麻の中ですでに雪見は、なくてはならない存在にまで
成長してしまっていた…。









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