二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ Another Mythology
日時: 2016/11/05 01:36
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: U7ARsfaj)

 初めましての方は初めまして。モノクロと申す者です。
 今作品はモノクロが執筆しているもう一つの作品『デュエル・マスターズ Mythology』の外伝、いわゆるスピンオフ作品と銘打ってはいますが、ほぼ別物と化しています。
 一応今作は、本編とは違った独自のストーリーを展開しつつ、『デュエル・マスターズ Mythology』の謎を別のアプローチで解き明かしていく、というスタンスで執筆する予定です。さらに言えば、こちらはあちらの作品よりもライトで軽い作風に仕上げたいと思っています。
 カード解説は『デュエル・マスターズ Mythology』と同じ。また、オリジナルカードも登場する予定です。

 珍しく前置きがコンパクトになったところで、モノクロの新しい物語を、始めたいと思います——



目次

プロローグ「とある思考」
>>1
1話「始動」
>>4
2話「超獣世界」
>>7
3話「太陽の語り手」
>>8 >>9
4話「遊戯部」
>>12
5話「適正」
>>15
6話「賢愚の語り手」
>>16 >>17
7話「ピースタウン」
>>18 >>24
8話「月魔館」
>>27 >>28
9話「月影の語り手」
>>29 >>30
10話「北部要塞」
>>31 >>35
11話「バニラビート」
>>36 >>37
12話「幻想妖精」
>>38 >>39
13話「萌芽の語り手」
>>40 >>43
14話「デッキ構築の基本講座」
>>60
15話「従兄」
>>63

16話〜58話『ラヴァーの世界編』
>>213

59話〜119話『継承する語り手編』
>>369



『侵革新話編』

120話「侵略開始」
>>367
121話「十二新話」
>>368 >>370
122話「離散」
>>371 >>372
123話「略奪」
>>373 >>374
124話「復讐者」
>>375 >>378
125話「time reverse」
>>379 >>380 >>381
126話「賭け」
>>382 >>383 >>384 >>385
127話「砂漠の下の研究所」
>>386 >>387 >>389 >>390 >>391
128話「円筒の龍」
>>392 >>393 >>394 >>395
129話「奇襲」
>>396 >>397 >>398 >>399 >>400
130話「死の意志」
>>401 >>402 >>403 >>404
131話「殺戮の資格」
>>405 >>406
132話「煩悩欲界」
>>407 >>408 >>409 >>410 >>412
133話「革命類目」
>>413 >>414
134話「一難去って」
>>415




Another Mythology 〜烏ヶ森編〜
1話〜25話『ラヴァーの世界編』
>>213

Another Mythology —烏ヶ森新編—
26話「日向愛」
>>215
27話「■■■■」
>>221 >>225 >>229 >>337 >>338
28話「暴龍事変」
>>339 >>340 >>341 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>353
29話「焦土神剣」
>>354
30話「事変終結」
>>355




番外編

東鷲宮・烏ヶ森二校合同合宿
>>528





東鷲宮中学校放送部

第一回「空城 暁」
>>83
第二回「霧島 浬」
>>93
第三回「卯月 沙弓」
>>95
第四回「霞 柚」
>>132
第五回「日向 恋」
>>299






登場人物目録
>>57

16話「防衛システム」 ( No.64 )
日時: 2014/05/11 14:36
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)

「今回も新しい《語り手》の封印場所が分かったよ」
 リュンのその一言で、遊戯部の部員たちはクリーチャー世界へと飛んで行く。だが今回やってきたのは、山でも海でも館でも森でもなく——町だった。
「って、ここピースタウンじゃん」
「そうだよ。今回は目的地に着くために、少しばかり手間がかかるんだ」
「手間、ですか?」
「うん、ある移動手段が必要でね。その移動手段となるものを、ウルカさんに作ってもらうよう頼んだんだよ」
 それで一度ピースタウンに来たというわけだ。
「ついでに、柚さんの衣装の受け渡しも済ませないとね」
「は、はひっ」
「ゆずの衣装かぁ……どんなのかなー」
「霞さんが着るんだし、妖精みたいな可愛いのじゃないかしら」
「ルネサンス期の絵画だと、妖精はほとんど裸ですけどね」
 と、そんな談笑を交えながらやってきたウルカの工房。重い鉄の戸を開くと、中には背中を向けているウルカの姿。
「ウルカさーん、来ましたよー」
「んー? あ、リュンか。例のブツはできてるよ」
 なにかの作業中だったらしいウルカは、付けていたゴーグルを外し、親指で工房の隅っこを指差す。そこには布をかぶせられた、なにかがあった。
「なんなの、あれ……?」
「見れば分かるよ。それとウルカさん、もう一つ頼んでた服——」
「できてるできてる、超できてるよ! これを着るのは誰かな!?」
 急にテンションがインフレを始めるウルカ。その急上昇っぷりに若干引きながらも、おずおずと柚が挙手する。
「わ、わたしで——」
「よしじゃあ着替えるよこっち!」
「は、はひ——」
 そして、まともに発言する前にどこかに連れて行かれた。
「……なんか、随分とハイね、彼女」
「たぶん徹夜明けなんだよ」
「そういう問題なのか……?」
 待つこと数十分。柚がドナドナされた工房の奥の扉が開く。そして出て来たのは、着替え終わったらしき柚と、ウルカだった
「おぉ! ゆず可愛い!」
「なかなか様になってるじゃない。」
「でしょ? 今まで作った中で一番の自信作だよ!」
「こういうのもいいよねー。ゆず、見た目は華奢だし」
「似合う服は多そうよね」
「……いやいやいや、ちょっと待ってくださいって」
 除け者にされていた浬がやっと復活する。今まで突っ込もうと思っていたが、頭がフリーズして時間がかかってしまった。
「なにさ、霧島」
「柚ちゃん可愛いわよ? ほら」
「はわわ……」
「いや、ほらじゃないでしょう。どう見てもおかしいでしょ、これ」
 浬が柚の衣装を指差し、言い放つ。

「なんで一人だけ袴なんだよ!」

 そう、浬の言う通り、柚の衣装は和服。それも袴だった。
 しかも若草色の矢絣模様。大正時代の女学生のような衣装だった。
「いいじゃん、可愛いし」
「そうね、大正浪漫よ」
「そういう問題か……?」
「ちなみに、君たちの衣装のテーマは制服ね」
「一つだけ明らかに時代が違うんだが……というか、クリーチャーが制服とか知ってるのかよ」
「勉強してるからね」
 と、その後も浬は色々と疑念をぶつけたり突っ込んだりしたが、こんな感じですべて説き伏せられてしまい(だが当人は納得できず)最終的には柚がこの衣装でも構わないと言って終結した。
「で、今回はどこに行くんだ? というか、あの布をかけてあるのはなんなんだ?」
「言うよりも見る方が早いかな。ウルカさん、シャッター開けて」
 色々あったが、やっと本題に戻ることができた。
 リュンの言葉でウルカは工房のシャッターを開く。その奥になにがあるのかと思ったが、単純に外に出られるようになっただけだった。
「今回は光文明の統括地に行くつもりなんだけど、光文明の十二神話は空中都市を拠点にしていたんだ」
「へぇー、そうなんだ。空に街があるなんて凄いね……ん? 空?」
「そう。だからこれをウルカさんに作ってもらったんだよ」
 そう言って、リュンは布を取り払う。
 そして出て来たのは——飛行機だった。



 飛行機と言っても、それほど大型ではない。まるで飛行機が発明されたばかりのようなデザインの複葉機だ。
 最初は五人も乗れるのかと疑問を抱いたものだが、乗ってみると少々狭いものの、なんとか全員乗ることができた。
 操縦席にリュンが乗り、その後ろに暁と柚、浬と沙弓という組み合わせて搭乗し、五人は地面を飛び立つ。
「……あれ? でもリュン、その携帯でどこでも行けるんでしょ? わざわざ飛行機に乗って行く必要あるの? っていうか、リュンって飛行機の操縦とかできたの?」
「僕もすべてのエリアの座標を知ってるわけじゃないからね。知らない場所は自分の足で行くしかない。操縦に関しては、誰かから習ったとかじゃないけど、一応ね。経験はないけど知識はある」
「その発言はそこはかとなく不安なんだが……」
 とは言うが、しかし思ったよりもスムーズに飛行できている。あまり揺れず、特に問題はないようだった。
 しばらく飛んでいると、やがて前方に巨大ななにかが見えてくる。
「見えてきたね。あれが光文明が拠点としていた空中帝国、アルト・エンパイアだよ」
「すごく、大きいです……」
「ここから見えるだけでも相当ね。どうやって浮いてるのかしら?」
 十二神話がいなくなっても、都市機能そのものはまだ生きているらしく、無人の帝国となっているらしい。
「……? あ、あの」
「どうしたの、ゆず?」
「なにか、見えます……」
 柚の言葉を受け、暁と浬が顔を出して目を凝らす。確かに、よく見れば空の彼方に黒い点々が見える。
「なんだろ、あれ」
「こっちに近づいているな」
 どことなく不安を煽られる。さらに進んでいくと、その点の正体が明らかになった。
「っ、クリーチャーだ! いっぱいいるよ!」
「《時空の守護者ジル・ワーカ》《超過の守護者イカ・イカガ》《曙の守護者パラ・オーレシス》……他にもいるぞ!」
 小型のガーディアンが数多く帝国の周囲を飛行している。
「あー……ここは《守護神話》の直轄地だったからなぁ。もしかしたら警備システムが生きてて、誤作動を起こしたのかも」
「それって、かなりやばいんじゃ——」
 と、暁が言い切る前に、機体が大きく揺れた。
「ちょっ、なんなのさ!」
「向こうから攻撃してきた! 僕らを帝国に入れないつもりだ!」
 攻撃を仕掛けて来るのは、ブロッカーを持たない《束縛の守護者ユッパール》。相手をフリーズさせる能力で、こちらを落とそうとしているようだ。
「ユッパールを振り切っても奥にはブロッカーがいるし、突破するのは難しいな……」
「じゃあどうするの!?」
「これだけ大量のガーディアンに対して、一度に命令を下すなんて一体や二体のクリーチャーじゃ無理だ。たぶん、どこかにこのガーディアンたちに命令を出す警備システムがあるはずだから、それを破壊すれば止まると思う」
 しかし、そんな簡単に警備システムが見つかるわけが——
「あ、あの、それって、あれじゃないですか……?」
 ——あった。
 柚が指差す先は、外壁に囲まれた帝国の端にある背の高い鉄塔。パラボラアンテナのようなものまでついており、明らかに怪しい。
「あれを壊せばいいんだね。なら行って、《バトライオウ》!」
 暁はカードを取り出し、《爆竜勝利 バトライオウ》を実体化させる。
 バトライオウは両手の剣を構えて突貫していくが、しかしその行く手をイカ・イカガによって阻まれる。即座に切り捨てるも、次から次へと湧いて来るガーディアンたちを対処しきれず、タイムオーバーでカードに戻ってしまった。
「あれだけブロッカーがいたら、普通に攻めても通るわけないだろ」
「ブロッカーが邪魔なのかぁ……だったらこれだ!」
 次に暁が呼び出したのは《爆竜 GENJI・XX》だった。
「これならブロッカーを薙ぎ倒せる!」
「いや、ちょっと待て——」
「行っけぇGENJI!」
 浬の制止など聞こえておらず、暁の指示でそのままGENJIが突っ込む。案の定ブロッカーのジル・ワーカがその行く手を阻んだ。
「無駄無駄! GENJIは攻撃時にブロッカーを破壊するよ!」
 GENJIはジル・ワーカを切り裂き、そのままさらに前進する。しかし、
「っ? うわぁ!?」
「な、なんか飛んできますー!?」
 切り裂かれた《ジル・ワーカ》から、二つの手のようなものが飛んでくる。
「馬鹿か! ジル・ワーカは破壊されたら相手クリーチャーを二体タップするんだよ! 俺たちまで落とす気か!?」
 しかも当のGENJIも他のブロッカーに阻まれ時間切れとなってしまう。
「あーもう、じゃあどうすればいいのさ!」
「こうするんだよ」
 叫ぶ暁に対し、浬は冷静になってカードを取り出した。
「出て来い、《サイクロペディア》!」
 浬が呼び出すのは《龍素記号iQ サイクロペディア》だ。
「行け」
 サイクロペディアは浬に指示を受けて飛び立つ。だがその先には、数多のブロッカーがいる。
「また防がれるよ!」
「いや」
 暁の言葉を短く否定する浬。
 そして実際、サイクロペディアは大量のブロッカーの間をすり抜け、鉄塔へと到達。結晶化した腕の一振りで真っ二つにした。
 すると大量のガーディアンたちは、すごすごとどこかへと飛び去ってしまう。
「ガーディアンがどこかに行くわね。助かったのかしら」
「それより、なんでサイクロペディアはブロッカーに邪魔されなかったの?」
「サイクロペディアはブロックされない能力があるからな。普通に突っ込んでも防がれ、破壊してもダメなら、ブロックそのものを無効にすればいい」
 ともあれ、浬の機転でなんとかガーディアン軍団を突破できた。
 五人はまた邪魔が入らないよう速度を上げ、さっさと帝国へと降り立つ。

Re: デュエル・マスターズ A・M  —オリキャラ募集— ( No.65 )
日時: 2014/05/15 14:07
名前: プツ男 (ID: D51ibxqf)

どうも初めまして!・・・・なのでしょうか?あなた様の文章と名前を見ると、懐かしい感じがするのですが・・・・・おっと、いきなりの電波発言失礼しました。プツ男と申す者です。

デュエマの小説とは懐かしいと覗いてみたら、物語の展開の上手さやデュエマ自体の設定の深さを活かした文章に惹かれていってしまいました。
自分のデュエマの知識は3,4年前辺りで停止していたのですが、この小説を機にまたウィキぺディア等々見直したりで熱がまた復活した次第です。

トリップと現実の繰り返し(なのでしょうか?)で、見ていて飽きない展開で毎回ワクワクしながら読み進めおります。まだ話が追いついていませんし、前作品もあるそうなので現在のデュエマ情報片手にゆっくり追いつこうと思います。

さて、オリキャラ募集をやっているそうで、自分も投稿してみたいと思います。もっとも、もう定員も来ている様なので、記念投稿ということで。


名前:夢谷 八(ゆめたに はち) 
年齢:13
性別:男
容姿:中学生とはパッと見では思えない程度に高い身長と体つきをしている。少し長めの黒髪で、前髪をピンでアップにしている、薄い赤目。制服を着ている時はネクタイの結び方が分かっていないので、誰かに直して貰うまでは適当な結び方になっている。
性格:平和ボケしているのか、自分の興味の無い事には焦らない焦らない一休み一休みの精神で生きる焦りをしらない楽観主義者、逆に興味のあることには一直線で活動的になる。この性格なので、総合的にはバカっぽく見える。
学年:1-E
備考:一人称:自分
二人称:〜さん
三人称:自分ら
出会って最初の人に対しては敬語で話すが、しばらくすると敬語が段々くずれていって、最終的には「〜っす」と敬語が跡形も無く粉々になる、目上の人に対してもこうなのだが、雰囲気に流されて敬語が崩れている違和感を感じなくなる。
名前が名前だけに、そして性格も相まって犬の様だとよく言われ。果てについた愛称がハチ公。本人は気にしていないが、犬扱いされると流石にぶんむくれる。
ちなみに名前は伊号潜水艦の8から。
見た目体育会系で、実際運動もできるが、音楽の方が好きで得意、家には楽器であふれかえっている。
決めゼリフを言いたくても思いつかないので保留保留している。
勝負事は勝ち負けより楽しんだ者勝ちの考え方でやっているので負けても悔しがるどころか相手を尊敬するタイプ。

サンプルボイス:(そのキャラの口調が分かるように。三つ以上)
「はじめまして!自分、夢谷 八というものです!気軽にハチとでも呼んでください!」
「まーまー!そんなに慌てることは無いっす!焦ると景気が悪くなるっすよ!」
「自分を癒してくれるのはデュエマと音楽、これに限るっす!」
「ははっ!〜さんデュエル凄ぇ強いっすね!」
使用デッキ:赤青緑ビートデッキ(?)
キーカード:(切り札込みで最低三枚)
・若頭の忠剣ハチ公
・狩猟のガイア・エッグ
・ヤッタレ・ピッピー

こんな感じでよろしかったでしょうか?
それでは執筆のご健闘お祈りします。

Re: デュエル・マスターズ A・M  —オリキャラ募集— ( No.66 )
日時: 2014/05/11 15:35
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)

プツ男さん


 初めまして……では、ないんですよね……
 まさかここであなたとお会いするとは微塵も思っていませんでした。旧白黒です、この作品ではモノクロと名乗っています。

 デュエマ小説を書くに至った経緯は色々あるのですが……まあ、概ねは書き溜めていたポケモン小説の設定とプロットがすべて吹き飛んだのと、ある方のデュエマ小説に感化されたことですかね。ほんの出来心で自分も少し書き始めてみたら、ドはまりしました。
 最初はモノクロも、新しいカードなんてまったく知らず、書き始めた当初は酷いものでした。
 ウィキはカードごとに個別の記事となっていて、わりと深く突っ込んでいるので、復帰する時に読むには少々分かりにくいかもしれません。時間をかければ自然と覚えていくものですが、アニメやDASH・TVなどを観た方が手っ取り早いかもしれないです。特に後者は(一応)情報番組なので、分かりやすいと思います。

 本作は『デュエル・マスターズ Mythology』という、モノクロのデュエマ小説一作目のスピンオフです。続編とかではないので、ご注意を。なので、今はこちらに集中していますが『デュエル・マスターズ Mythology』と並行して更新する予定です。
 あちらは常に現実世界ですが、こちらの作品はクリーチャー世界と現実世界を行ったり来たりしてますね。活動はほとんどクリーチャー世界ですが。

 オリキャラ投稿もありがとうございます。
 結構モノクロ好みのキャラというか、最近動かしてみたいと思っていた感じのキャラなのですが、やはり、如何せんデッキが使いにくい感じですね。コンセプトがいまいち見えてこないです。
 《アドミラル・クイーン》でロックするデッキか、《マーシャル・クイーン》でS・トリガーを放出するデッキか、《死鬼者デスワルツ》でビートするデッキか、というようにそれぞれコンセプトとなれるカードはあるのですが、これらを混ぜるとなると扱いが難しいです……あと、《凶星王ダーク・ヒドラ》はプレミアム殿堂になっているので、現在使用できません。
 個人的には、名前がハチであだ名もハチ公なので、《若頭の忠犬ハチ公》というクリーチャーを使わせたいです。火文明のクリーチャーで、今のデッキにそのまま入るような奴ではありませんが……

 採用は少々厳しそうですが、検討はします。

17話「分断」 ( No.67 )
日時: 2014/05/11 18:17
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)

 とりあえず帝国に辿り着いた暁たち一行。
 帝国というだけあって、そこはかなり広大な都市だった。
「うーわー……凄いなぁ」
「なんというか、近代的なのか古典的なのかよく分からんな……」
 街は高層ビルのような建物が立ち並び、近代的な風景が広がっている。かと思いきや、ブロック状の金属を積み重ねて作った橋や噴水など、機能的に見える中に芸術的なものが混在しているという些か奇妙な街並みだ。
「《守護神話》は十二神話の中でもかなりの堅物だったんだけど、芸術に関しては一家言あってね。さらに同じ文明で《守護神話》と拠点を共有する《慈愛神話》も寛容な人物だったから、結果として《守護神話》の好きなように街が整備されて、こうなったみたいだよ」
「これはこれで面白い景色だからいいけど、本当に誰もいないのね……」
 普通の民家のような建物もあるが、気配はない。生活感もゼロだ。誰かが住んでいるような感じはしない。
「さっきのガーディアンは外敵を排除するためだけに存在しているみたいだし、やっぱりここに住んでいたクリーチャーたちは、十二神話がいなくなったから出て行ったみたいだね」
「それならそれで邪魔される心配はなさそうで都合がいい。封印されている《語り手》はどこにいるんだ?」
「特定はできてないけど、たぶんあそこじゃないかな」
 リュンが指差すのは、一際大きな純白の建物。荘厳な鐘と十字架が架かっており、見るからに聖堂という外観だ。



 その聖堂は、慈悲の聖堂というらしく、見た目通りの名前だった。
 この帝国にはいくつか都市機能を維持するためのコントロール施設があるようで、その中の一つがこの慈悲の聖堂というわけだ。
「聖堂なのにコントロール施設なの?」
「聖堂とコントロール施設を兼ねているんだよ。普通に聖堂としても使われてたんじゃないかな」
 しかし、それにしても広い。
 聖堂内部はかなり広く、ただ闇雲に歩き回っているだけでは見つかりそうにない。
「うーん、それっぽい隠し扉解かないかなぁ……コルル、なにかあった?」
「いや、なにもないな」
「それらしい気配も感じませんね。と言っても、封印状態だと気配はかなり希薄になるのですが」
「そうなのか。ならお前たちに頼ることはできないか」
 わりとアテにしていたので残念だ。
「それにこの聖堂、なにかしらの守護の力を感じる。気配でものを探るのは相当困難だ」
「へぇ、そんなことまで分かるの。あなたたちって、意外と凄いのね」
「まあな。惚れたか?」
「いや全然」
 真顔で手を横に振られた。しかし、この程度でめげるドライゼでもない。
「ルー!」
「ど、どうしました、プルさん? そっちになにかあるんですか?」
「ルー、ルー!」
 プルに導かれる暁たちは、少し逸れた小部屋へと辿り着いた。
 しかし台座のある例の小部屋ではなく、聖書のようなものが詰まった本棚や、著名人クリーチャーらしきものの描かれた絵画、壺や花といったの調度品やら観葉植物やらの置かれた部屋だ。
「この部屋がどうかしたんですか?」
「もしかして、また前みたいに本棚が動くとか? カイ、ちょっと動かしてみて」
「またですか」
 渋々本棚に近づく浬。しかしプルは、
「ルールー!」
「違うみたいです……えっと、壺が置いてある台の床、ですか……?」
「よく分かるね、ゆず」
 ともあれ、プルの言う通り壺が置かれた真っ白な台をどける。しかし、そこはただの床だ。
「なにもないぞ」
「ルールー、ルー」
「次は……絨毯をどけて」
「ルールールー、ルールー」
「花瓶に差してある花の茎を、額縁の裏にある穴に差す」
「ルー、ルールルー、ルー」
「それから、壺の中に聖書を入れれば、いい。みたいです」
「めんどくさっ!?」
「っていうか、よくそんな細かい仕掛けまで分かるわね……」
「プルがいなかったら俺たち、一生この聖堂を彷徨っていたな……」
 なにはともあれ、プルの言う通りにすると、台をどかした床に、階下へと続く階段が現れた。
「これでやっと先に進めるね」
「なら早く行こう!」
 率先して暁が階段を駆け下りる。残る四人も、すぐにその後に続いた。



「……来た」
「みたいだね。どうする?」
「どうするもこうするも、ない……計画通りに進めるだけ」
「だよね。じゃあ、やっちゃうよ」
「お願い……」



 階段を降りたらすぐに例の小部屋に辿り着くと思ったが、そうでもなかった。
 中は迷路のようになっており、複数の方向に向かって通路が伸びている。適当な道を選んで進むも、行き止まりにぶち当たったりするので、なかなか先に進めない。
「うぅー……面倒くさいなぁ。次はこっち? それともこっち? あっち?」
「こればかりは当てずっぽうで進むしかないな……」
 一同がなかなか先に進めず、弱っている中。そこで、プルが声を上げる。
「ルールー!」
「プ、プルさん……こっち、ですか?」
「ルー」
「どうせどっちに行けばいいか分からないんだし、ここはプルを信じましょうか」
 五人はプルを先頭にして迷路を進んでいく。右折し、左折し、直進し、行き止まりにぶつかることもなく進んでいく。
 そして、広い空間に出た。
「迷路から出られた……のかな?」
「だと、思うが……」
「出られたなら、プルのお陰ね」
「ありがとうございます、プルさん」
「ルー」
 得意気に声を出すプル。聖堂に入ってから、プルに助けられてばかりだ。
「でも、ここも分かれ道になってるよ?」
 広い部屋には、左右の壁に一つずつ扉がある。どちらかが正解の扉なのだろう。
「これもプルに訊けば分かるんじゃないか?」
「プルさん、どちらに行けばいいんですか?」
「ルー、ルー……?」
 プルはしきりに首を傾げている。
「分からないの?」
「ルー……」
「プルはなんて言ってるのかしら」
「それが、ルールーと唸っていて、わたしにも分かりません……」
「俺たちにはいつもルールー唸ってるように聞こえるがな」
 理由は不明だが、しかしプルにもどちらが正解の扉か分からないようだ。
「なら、今回も当てずっぽうで進むしかないわね。とりあえずこういう時は、右に進めば——」
 沙弓が右の扉へと一歩踏み出した次の瞬間、轟音が響き渡る。そして、

 頭上から壁が落ちて来た。

「っ!?」
 全員、声を出す間もなく反射的に体を動かす。前に跳んだのか後ろに跳んだのかは判然としない。誰かに引っ張られた者もいるようだが、それが分かるのはことが収まってからだった。
 ちょうどこの部屋を二分割するようにして落ちた壁。暁たちが最初に入って来た方から見て縦に分割されているようだ。
「いたた……一体なんなのさ、もう……」
「どうやら、分断されたようだな」
「霧島……」
 ふと見上げれば、そこに立っていたのは浬だった。周りを見渡すも、他には誰もいない。
「! 柚と部長は!? あとリュン!」
「恐らくこの壁の向こうだ。部長が霞の腕を引くのが見えた。リュンもたぶん一緒にいるだろう」
 なにはともあれ、暁たちは二手に分断されてしまったようだ。
「……とりあえず、試してみるか」
「なにを?」
 言うより早く、浬はカードを手に取っていた。
「出て来い、《サイクロペディア》! 《トライグラマ》! 《ジャバジャック》!」
 実体化する三体のクリーチャー。クリーチャーたちはそれぞれ壁に向けて強烈な攻撃を繰り出す。
「そっか、クリーチャーの力を借りれば、壁を壊せるかも……それなら」
 暁も、手にしたカードを掲げ、実体化させる。
「《バトライオウ》! 《GENJI》! 《トルネードシヴァ》!」
 暁の呼び出したクリーチャーたちも、浬のクリーチャーたちに混ざって攻撃を開始する。
 水飛沫や炎、爆発や結晶が飛び散り、時間切れになるまでクリーチャーたちの猛攻は続く。



 一方、沙弓と柚、そしてリュンたちは、
「《デストロンリー》やっちゃって」
「《トリプレックス》お願いしますっ!」
 暁たちと同じ考えで壁の破壊を考えた。しかし、壁には少々の傷がつくだけだ。
「硬いわねぇ」
「まがりなりにも《守護神話》が管理する場所の警備システムだからね。生半可な攻撃じゃあ傷すらつかないと思うよ」
「どうしましょう、あきらちゃんたちが……」
 不安に駆られ、声も少し涙ぐんできた柚。
「あの二人なら、問題ないと思うけど」
「そうだね。僕たちは僕たちにできることをするしかない」
「わたしたちにできること……?」
 顔を上げる柚。すると、リュンが一つの扉を指差していた。



「壊れないな」
「どんだけ硬いの……ちょっと傷がついただけじゃん」
「向こうでも爆発音が聞こえていたし、部長たちも破壊しようとしていたかもな」
 両側からあれだけ激しい攻撃を受けても壊れないとなると、これ以上攻撃しても無意味だろう。
「どうしよう……携帯は繋がんないし……」
「クリーチャー世界だからな。合流も連絡もできないとなれば、もう残された手は一つだ」
 浬が指差す。そこには、扉があった。
「でも、そっちが正解かは分からないよ」
「どうせもう片方の扉は行けないんだ。だったら進むしかないだろう」
「……分かったよ」
 浬の言葉を受け、暁は踏み出す。
 そして二人は、扉の奥へと進むのだった。

18話「不滅の守護者」 ( No.68 )
日時: 2014/05/11 20:10
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)

「ねぇ、霧島」
「なんだ」
「一つ聞いていい?」
 沙弓や柚たちと分断されてしまった暁と浬。ほぼ一本道の通路を進む中、暁は浬に問う。
「なんか私、霧島に嫌われてるっぽいんだけど……なんで?」
「ストレートだな」
 嫌われていると自覚していながらもこの発言。相当図太い精神をしているとしか思えないが、これが暁である。
「まずお前が嫌いかどうかだが……はっきり言って好きな部類の人間ではない」
「ん……」
「お前みたいなうるさい奴は好かない」
 だが、
「それでも、お前は強い」
「え……?」
 まさかそんなことを言われるとは思わなかった、というような顔をする暁。
「お前の強さは認める。今の俺でも、お前には勝てないと思う」
「霧島……」
「だから」
 浬は目線だけを暁に向ける。そして、
「お前を倒せる時まで、お前とは対戦しない」
「…………」
 足を止め、黙り込む暁。浬の言葉を噛みしめるように心中で反芻し、やがて彼女も口を開く。
「……馬鹿じゃないの?」
「なんだと?」
 少しだけ怒気を含んだ浬の声。自分の中身を晒した言葉を、こうも真っ向から否定されたのだから当然だろう。
「デュエマはなにが起こるか分からないから面白いんだよ。なのに最初から勝てないとか、勝てるようになったら対戦するとか、霧島は馬鹿だよ」
「……黙っていれば、言ってくれる——」
「でも」
 暁は見上げる。そして、浬をまっすぐに見据えた。
「一人ひとり、考え方やスタイルが違うのもデュエマの面白いところだよね。私には霧島の考え方なんて理解できないけど、それが霧島だってなら、それでいいんじゃないかな」
「…………」
 今度は浬が黙った。まさかそんなことを言われるとは思わなかったような、そんな表情だ。
「……俺は、少しお前のことを誤解していたかもな」
「私も。霧島ってもっと頭の固い嫌な奴だと思ってた」
「はっきり言うな……」
 しかし暁風に言うなら、それが暁というものなのだろう。
 再び歩を進める二人。そして暁は、浬を見上げながら言う。
「ねぇ、これから浬って呼んでいい?」
「……好きにしろ」
「私のことも、暁って呼んでいいよ」
「知るか」
 素っ気なく断る浬と暁。いつもの様子とそれほど変わらないが、しかしそこには確固とした変化があった。
 さらにしばらく進む二人。すると、やがて次の扉が見えてくる。
 だがその扉を守護するように、一体のクリーチャーも構えていた。
「《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》か……奴を倒さなければ、先には進めないみたいだな」
「だったら私が倒すよ。コルル!」
「任せろ! 神話空間、展開だ!」
 率先して飛び出し、神話空間に飲み込まれていく暁とパーフェクト・ギャラクシー。浬とエリアスは、その様子を見るだけだった。
「え、あ、早いですね……いいんですか、ご主人様?」
「ああ」
 大丈夫だ、と浬は続け、暁が消えた先の空間をじっと眺めるのだった。



「《ギャノバズガ・ドラゴン》召喚!」
 暁とパーフェクト・ギャラクシーのデュエル。
 序盤から攻める暁はパーフェクト・ギャラクシーのシールドを次々と割っていったが、S・トリガーを踏んでしまい、そこからクリーチャーを殲滅されてしまった。
 暁の場には、今しがた召喚した《ギャノバズガ・ドラゴン》が一体。シールドは四枚ある。
 対するパーフェクト・ギャラクシーのシールドは三枚。場には《時空の守護者ジル・ワーカ》《光器パーフェクト・マドンナ》《光陣の使徒ムルムル》《磁力の使徒マグリス》。
「私のターン。《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》を召喚!」


不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 9000
シールド・フォース
SF—このクリーチャーは「ブロッカー」を得る。
SF—このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、バトルゾーンから離れずにとどまる。
W・ブレイカー


 遂に現れた《パーフェクト・ギャラクシー》。シールド・フォースで指定したシールドが存在する限り、その名の通り不滅の守護神となる。
『《マグリス》でシールドブレイク!』
「っ、私のターン! 《爆竜 バトラッシュ・ナックル》召喚!」
 《バトラッシュ・ナックル》は召喚時、相手クリーチャー一体と強制的にバトルする。
「《ムルムル》とバトル! そして《バトラッシュ・ナックル》がバトルに勝利!」
 それにより、手札から暁の切り札が現れる。
「暁の先に、勝利を刻め——《爆竜勝利 バトライオウ》!」
 これで場にドラゴンが三体並んだ。しかし、それでも《パーフェクト・ギャラクシー》の壁はなお高い。
「ターン終了……」
『私のターン。呪文《ソーラー・チャージャー》、私と《マグリス》を指定。このターンの終わりに、この二体はアンタップする。さらに《光陣の使徒ムルムル》《曙の守護者パラ・オーレシス》を召喚し、私と《マグリス》で残りのシールドをブレイク!』
「くぅ……S・トリガー発動《ドリル・トラップ》を二枚発動! 《ムルムル》と《ジル・ワーカ》を破壊!」
 二つの螺旋槍が二体のブロッカーを貫く。しかし厄介なクリーチャーは消した代償として、暁のシールドはゼロ枚になってしまった。
『そしてこのターンの終わりに、私と《マグリス》はアンタップする。さらに私はこのシールドがある限り場を離れない! 次のターンにはとどめだ』
「それはどうかな? 私のターン! 《爆竜 GENJI・XX》を召喚!」
 攻撃時にブロッカーを破壊するスピードアタッカー《爆竜 GENJI・XX》。これで一気に突破口が開けるだろう。
『しかし、それでは私を破壊できない!』
 しかも相手の場には《パーフェクト・マドンナ》までいる。除去は困難だ。
「どうかな。行くよ《GENJI》で攻撃! その時《パラ・オーレシス》を破壊!」
『私でブロック! 《ギャノバズガ・ドラゴン》がいるのでバトルは私の負けですが、私は破壊されません』
「なんでもいいよ。どっちにしろ、私の《GENJI》は“バトルに勝った”んだから」
 そう、暁にとってはタップ状態の《パーフェクト・ギャラクシー》などどうでもいい。破壊されようがされまいが関係ない。重要なのは、バトルに勝てるかどうかだ。
 《ギャノバズガ・ドラゴン》のお陰で、暁の火のクリーチャーはバトル時のみパワーが3000足される。なので《GENJI》のパワーは10000となり、《パーフェクト・ギャラクシー》を上回った。
 そして、バトルに勝利したのだ。
「さあ出て来て! 《太陽の語り手 コルル》をバトルゾーンに!」
「《GENJI》に続いて登場だ! 任せろ!」
「続けて《バトラッシュ・ナックル》でWブレイク!」
『《パーフェクト・マドンナ》でブロック!』
 バトルに勝っても《パーフェクト・マドンナ》は破壊されないが、しかし《パーフェクト・ギャラクシー》同様、それはどうでもいい。
 これで、ブロッカーはいなくなった。
「《ギャノバズガ・ドラゴン》でシールドをブレイク! 《バトライオウ》で残りのシールドをWブレイク!」
 次々とシールドを粉砕していく暁。これで《パーフェクト・ギャラクシー》のシールドはなくなった。
「《コルル》でダイレクトアタック!」



「終わったか。少し冷や冷やしたぞ」
「あはは。まあ、勝てたんだし、いいじゃん」
「まあな……とりあえず」
「行こうか」
 カードとなった《パーフェクト・ギャラクシー》を回収しつつ、扉に目を遣る暁。
 扉を開くと、その先はまたも開けた空間になっていた。しかし今度は左右に扉があるのではなく、奥に一つだけある。
「あきらちゃんっ!」
「ゆず! それに部長とリュンも! 無事だったんだ」
 手前にある扉のうち一つから、柚と沙弓、そしてリュンが出て来る。
「あの扉は正解不正解ではなく、ルートが違うだけで最終的には同じ場所に着くようになっていたのか」
「だからプルも首を傾げていたのね」
「ルー」
 正解がどちらかと言われて、どちらも正解だったということだ。
「ご主人様、あの奥の扉から私たちと同じ気配を感じます」
「ということは、あの扉に先に《語り手》がいるわけだな」
 となればここで突っ立っている理由もない。一行はその扉へと歩を進めようとする。
 その時だった。

「ちゃんと揃ってる……ここに来る程度の力は、あるみたい……」

 奥の扉が開く。
「え……?」
「はひ……?」
「これは……」
「どういう、ことだ……」
 唖然とする一行。
 開かれた扉の先にいたのは——たった一人の、少女だった。


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