二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ Another Mythology
日時: 2016/11/05 01:36
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: U7ARsfaj)

 初めましての方は初めまして。モノクロと申す者です。
 今作品はモノクロが執筆しているもう一つの作品『デュエル・マスターズ Mythology』の外伝、いわゆるスピンオフ作品と銘打ってはいますが、ほぼ別物と化しています。
 一応今作は、本編とは違った独自のストーリーを展開しつつ、『デュエル・マスターズ Mythology』の謎を別のアプローチで解き明かしていく、というスタンスで執筆する予定です。さらに言えば、こちらはあちらの作品よりもライトで軽い作風に仕上げたいと思っています。
 カード解説は『デュエル・マスターズ Mythology』と同じ。また、オリジナルカードも登場する予定です。

 珍しく前置きがコンパクトになったところで、モノクロの新しい物語を、始めたいと思います——



目次

プロローグ「とある思考」
>>1
1話「始動」
>>4
2話「超獣世界」
>>7
3話「太陽の語り手」
>>8 >>9
4話「遊戯部」
>>12
5話「適正」
>>15
6話「賢愚の語り手」
>>16 >>17
7話「ピースタウン」
>>18 >>24
8話「月魔館」
>>27 >>28
9話「月影の語り手」
>>29 >>30
10話「北部要塞」
>>31 >>35
11話「バニラビート」
>>36 >>37
12話「幻想妖精」
>>38 >>39
13話「萌芽の語り手」
>>40 >>43
14話「デッキ構築の基本講座」
>>60
15話「従兄」
>>63

16話〜58話『ラヴァーの世界編』
>>213

59話〜119話『継承する語り手編』
>>369



『侵革新話編』

120話「侵略開始」
>>367
121話「十二新話」
>>368 >>370
122話「離散」
>>371 >>372
123話「略奪」
>>373 >>374
124話「復讐者」
>>375 >>378
125話「time reverse」
>>379 >>380 >>381
126話「賭け」
>>382 >>383 >>384 >>385
127話「砂漠の下の研究所」
>>386 >>387 >>389 >>390 >>391
128話「円筒の龍」
>>392 >>393 >>394 >>395
129話「奇襲」
>>396 >>397 >>398 >>399 >>400
130話「死の意志」
>>401 >>402 >>403 >>404
131話「殺戮の資格」
>>405 >>406
132話「煩悩欲界」
>>407 >>408 >>409 >>410 >>412
133話「革命類目」
>>413 >>414
134話「一難去って」
>>415




Another Mythology 〜烏ヶ森編〜
1話〜25話『ラヴァーの世界編』
>>213

Another Mythology —烏ヶ森新編—
26話「日向愛」
>>215
27話「■■■■」
>>221 >>225 >>229 >>337 >>338
28話「暴龍事変」
>>339 >>340 >>341 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>353
29話「焦土神剣」
>>354
30話「事変終結」
>>355




番外編

東鷲宮・烏ヶ森二校合同合宿
>>528





東鷲宮中学校放送部

第一回「空城 暁」
>>83
第二回「霧島 浬」
>>93
第三回「卯月 沙弓」
>>95
第四回「霞 柚」
>>132
第五回「日向 恋」
>>299






登場人物目録
>>57

烏ヶ森編 28話「暴龍事変」 ( No.339 )
日時: 2016/03/17 21:22
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: Ak1jHfcH)

「ウオォォォォッ! 《龍覇 アイラ・フィズ》を召喚! マナ武装3で、超次元ゾーンからコスト2以下の火のドラグハート・ウエポンを呼び出し装備するッ! 来い! 《熱血爪 メリケン・バルク》! 《アイラ・フィズ》に装備だッ!」
 一騎とバリキレのデュエル。互いにシールドは五枚ずつ。
 一騎の場には《一撃奪取 トップギア》。
 バリキレの場には、先ほど召喚した《龍覇 アイラ・フィズ》と、《アイラ・フィズ》に装備された《熱血爪 メリケン・バルク》。



龍覇 アイラ・フィズ UC 火文明 (3)
クリーチャー:ヒューマノイド爆/ドラグナー 1000
マナ武装 3:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンに火のカードが3枚以上あれば、火のコスト2以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。



熱龍爪 メリケン・バルク 火文明 (2)
ドラグハート・ウエポン
これを装備したクリーチャーが攻撃する時、相手のパワー2000以下のクリーチャーを1体破壊する。
龍解:自分のターンの終わりに、これを装備したクリーチャーがタップされていれば、このドラグハートをフォートレス側に裏返してもよい。




「呪文《ネクスト・チャージャー》を唱えるよ。手札をすべて山札に戻して、戻した枚数分ドロー。さらに《トップギア》でコストが下がった《爆山伏 リンクウッド》を召喚! 《トップギア》でシールドをブレイクして、ターン終了だ」
「《爆連撃 マッケンナ》を召喚ッ! 《アイラ・フィズ》で攻撃するとき、《メリケン・バルク》の能力発動! パワー2000以下の《トップギア》を破壊だッ!」
 《アイラ・フィズ》がお返しと言うように一騎のシールドを砕く。同時に、彼女の手甲に装着された爪から迸る熱線が、《トップギア》を焼き払った。
 さらに、
「ターン終了時、《メリケン・バルク》を装備した《アイラ・フィズ》がタップされているので、龍解条件成立だッ! 2D龍解! 《熱決闘場 バルク・アリーナ》!」



熱決闘場 バルク・アリーナ 火文明 (4)
ドラグハート・フォートレス
自分の火のクリーチャーが攻撃する時、相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊する。
龍解:自分のターンのはじめに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーの数が相手のより多ければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。



 3D龍解カード。そのの二段階目、2D龍解を許してしまった一騎。
 これだけでも厄介だが、3D龍解されるとさらに大変なことになる。
 そうならないように、事前に龍解を止めるよう動くか、先んじて勝負を決めたいところだが、
「俺のターン……呪文《ネクスト・チャージャー》で手札を入れ替えるよ」
 如何せん、あまり手札が良くない。なので、二枚の手札を山札に戻す一騎。
 そして、再びカードを引くが、
(《メテオ・チャージャー》に《ネクスト・チャージャー》か……相手は火単色デッキ。《メテオ・チャージャー》は腐っちゃうな)
 使えないカードを握っていても意味はない。ならば、と一騎はまた引いてきた《ネクスト・チャージャー》を引き抜く。
「もう一度《ネクスト・チャージャー》だ。手札を入れ替えるよ。そして《リンクウッド》で《アイラ・フィズ》を攻撃! マナ武装3で山札を捲って、ヒューマノイドの《龍覇 グレンモルト》だったから手札に加えるよ!」
 二度目の《ネクスト・チャージャー》で手札を入れ替えつつ、《リンクウッド》で殴り返す。キーカードも手に入り、悪くない動きだが、
「《勇気伝承 ゲット Jr.》と《アイラ・フィズ》を召喚ッ! 《アイラ・フィズ》に《熱血剣 グリージー・ホーン》を装備し、《マッケンナ》で攻撃ッ! 《マッケンナ》で攻撃するとき、《バルク・アリーナ》の能力発動だッ! パワー4000以下の《リンクウッド》を破壊!」
「っ……!」
 二枚目のシールドを割られると同時に、《バルク・アリーナ》から放たれる炎が、《リンクウッド》を焼き焦がす。
 じわじわとシールドを削られながら、クリーチャーも削られていく。一騎のクリーチャーは全体的に小〜中型が多く、火力の射程圏内に入ってしまっている。
 なので、決定的ではないとはいえ、今の対戦の流れの主導権は、相手に握られていると言っていいだろう。
「どうにかして、流れを引き寄せないと……《龍覇 グレンモルト》を召喚! 《将龍剣 ガイアール》を装備して、《ゲット Jr.》と強制バトル!」
 超次元の彼方より飛来する金色の刀、《ガイアール》。
 《グレンモルト》はそれを掴み取ると跳躍し、《ゲット Jr.》へと斬りかかった。
「マナ武装で《ゲット Jr.》は攻撃されないけど、無理やりバトルに持ち込めば、関係ないよね」
 《ゲット Jr.》はマナ武装3で、コスト4以下のクリーチャーから攻撃されなくなる。さらにマナ武装5で、パワーアタッカー+4000とWブレイカーも得て、コスト2とは思えないスペックのクリーチャーに化ける。
 この状況でWブレイカーに攻められたくはないので、一騎は先んじて《グレンモルト》で《ガイアール》を呼び、破壊した。
「さらにG・ゼロで、呪文《暴龍警報》! 《グレンモルト》にスピードアタッカーとガイアール・コマンド・ドラゴンを与えるよ。そして、《グレンモルト》で攻撃! その時!」
 《グレンモルト》は《暴龍警報》の効果でガイアール・コマンド・ドラゴンとなっている。つまり、《グレンモルト》の攻撃と同時に、《ガイアール》の龍解条件が満たされるのだ。
「戦場の爆炎、熱き闘志を燃え上がらせ、勝利の鼓動を解放せよ!」
 《グレンモルト》から迸る熱血の意志が握る刀にも伝わり、それが龍解を呼び起こす。

「龍解——《猛烈将龍 ガイバーン》!」

 《ガイアール》を振り抜き、地面に突き立てた《グレンモルト》。
 戦場を包み込む爆炎が刀を包み込むと、その中で龍の魂が解放され、《ガイバーン》が姿を現す。
「龍解完了! 《グレンモルト》でシールドをブレイクだ!」
 龍解により、剣を手放した《グレンモルト》は、手刀でシールドを叩き割った。
 しかしその割ったシールドから、光が放たれる。
「S・トリガー発動ッ! 《天守閣 龍王武陣》!」
「っ!?」
「山札から《超熱血 レッド・ブルマッスル》を選択ッ! そのパワーは9000! 《ガイバーン》を破壊だッ!」
 《龍王武陣》から放たれる炎が、《ガイバーン》を焼き尽くす。
「《ガイバーン》が……!」
「まだだッ! 俺様のターンッ! このターンの初めに、俺様のクリーチャーの数が、お前のクリーチャーの数を上回っているので、《バルク・アリーナ》の龍解条件成立!」
 《バルク・アリーナ》が、炎に包まれる。轟々と燃え盛る炎。パチパチと弾ける音を声援として、龍の魂が解放される。

『3D龍解——《熱血龍 バリキレ・メガマッチョ》!』



熱血龍 バリキレ・メガマッチョ 火文明 (7)
ドラグハート・クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 7000
自分のクリーチャーが攻撃する時、相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体、破壊する。
W・ブレイカー



 《バルク・アリーナ》が変形し、鍛え上げられた筋肉に包まれた、熱血の龍が現れる。
 両手の甲には、灼熱の鉄爪。強靱な筋肉の下には、マグマのように熱く、血脈が脈打ち、心臓が高鳴る。
 《熱血龍 バリキレ・メガマッチョ》。戦闘と勝利を求める、熱血龍の中の熱血龍。誰よりも熱き血潮と、誰よりも熱き闘魂を持つドラゴンだ。
『ウオォォォォォォッ! 燃えてきた、熱くなってきやがったぜ! 《爆壁 ヒビキ18y》と《爆旗持ち ラガブーリン》を召喚ッ! そして俺様で攻撃! 俺様が場にいる限り、俺様のクリーチャーが攻撃するとき、相手のパワー4000以下のクリーチャーを破壊するッ! 《グレンモルト》を破壊だッ!』
「《グレンモルト》……!」
 《バリキレ・メガマッチョ》は駆ける。その進路を阻む《グレンモルト》を、熱された鉄爪で切り裂き、あっさりと破壊して、そのままもう片方の爪で一騎のシールドを二枚、焼き切る。
「S・トリガー発動! 《爆流剣術 紅蓮の太刀》! まずはパワー3000以下の《アイラ・フィズ》を破壊! さらにマナ武装5発動! パワー6000以下の《マッケンナ》も破壊!」
『チィ……ならば! スピードアタッカーの《ヒビキ18y》で、最後のシールドをブレイクだッ!』
 《ヒビキ18y》の刃が、一騎の最後のシールドを切り裂く。そのシールドからは、もうS・トリガーは出なかった。
 一騎の場にクリーチャーはいない。シールドもすべて割られてしまった。
 中途半端なクリーチャーを出しても、《バリキレ・メガマッチョ》の能力で破壊されてしまう。かといって、一騎のデッキのクリーチャーでは、相手クリーチャーをすべて破壊しきることは困難だ。
 ならば、どうすればいいか。答えは決まりきっている。至極単純だ。
 このターンに決めてしまえばいい。ただそれだけだった。
「《鬼切丸》と《龍覇 グレンモルト》を召喚! 《グレンモルト》の能力で、コスト4以下の火のドラグハート・ウエポンを呼び出すよ。さぁ、来てくれ! 《銀河大剣 ガイハート》!」
 再び現れる《グレンモルト》。超次元の彼方より、次なる剣を呼ぶ。
 今度は《ガイアール》ではない。二重に勝利を重ねる銀河の大剣、《ガイハート》だ。
 次元を切り裂き、貫いて、地面に突き刺さる《ガイハート》。《グレンモルト》はそれを引き抜き、構えた。
「《鬼切丸》でシールドブレイク! 続けて《グレンモルト》でもシールドをブレイク!」
  《バリキレ・メガマッチョ》のシールドを、スピードアタッカーの《鬼切丸》と、《ガイハート》によってスピードアタッカーを得た《グレンモルト》が切り裂き、砕く。
 これで《バリキレ・メガマッチョ》のシールドもゼロとなったが、最後の一撃が必要だ。
 その準備も、とうにできている。
 《グレンモルト》は、《ガイハート》を銀河の果てまで投げ飛ばす。
「ターン中、二回目の攻撃に成功! よって、《ガイハート》の龍解条件成立!」
 一騎は指を二本突き立て、《ガイハート》の行く末を見つめる。
 銀河の中で、燃え盛る炎に包まれる大剣。その内から、龍の魂が、鼓動として産声をあげる。
「行くよ、《グレンモルト》。そして——《ガイハート》!」
 ドクン、ドクンと、炎が弾けるたびに、魂が脈打つ。熱い闘志が、焼け付くような鼓動を刻む。
 一騎はその鼓動に身を委ね、《ガイハート》に手をかける。これを裏返し、龍の力を解放させるだけで、決着がつく。
 ぐっ、と。指に力を込める。カードからも、大剣に秘められた熱さが伝わってくる。
 そして今。
 勝利を司る、銀河の龍が、解き放たれる。
 龍解が、成されるのだ——



「龍か——ッ!?」



 ——ドクンッ!

 脈打つ鼓動が、激しくなる。
 弾け飛びそうなほどに、張り裂けそうなほどに、はちきれそうなほどに、強く、激しく、そして熱く、魂が叫んでいる。
 なんの魂か。
 《ガイハート》に秘められた、龍の魂だ。
 なんの叫びか。
 《ガイハート》の心からの、叫びだ。
 暴力的なまでの脈動が、一騎の身体を走り抜け、疾走を続けている。
(なんだ、これ……! 身体が、熱い……!)
 わけがわからず、頭は混乱し、身体は猛烈な熱と痛みに襲われる。
 なにが起こっているのか。
 《ガイハート》が叫んでいる。
 いや、《ガイハート》ではない。その奥にいる、もっと本質的な存在——《ガイギンガ》だ。
「ぐ、ぐぅ……!」
 《ガイギンガ》が咆哮する。その雄叫びが一騎の脈動となって、血を、肉を、骨を、身体を、すべてを燃やし尽くし、支配する。
 内から沸き上がる炎に、飲み込まれる。
 自分だけではない。
 その先に、もう一人、誰かがいる。
(え……なんで……?)
 なぜ、彼がそこにいるのか。
 暴れるような紅蓮の炎に包まれ、侵食される。取り込まれる。
 いつもは、彼らは共に戦い、共存し、互いが互いのために、互いの存在があってこその、相棒ではなかったのか。
 理解できなかった。なんで、こんなにも一方的に、荒々しい炎が生まれるのか。
 これではまるで、暴走ではないか。
 すべてが、暴走する龍に、支配されてしまう。飲み込まれ、取り込まれ、吸収されてしまう。
 場も、マナも、彼も、そして自分も。
 ふと、彼に手を伸ばす。彼の名を呼ぶ。
「ぐ、が……グレン……グレン、グレン……グレン、グレングレングレングレン……ッ!」
 違う。
 彼はもう、その名では呼べない。
 彼はグレンであり、グレンではない。
 暴走した龍が、彼を飲み込んだ姿が、そこにはあった。
 《ガイギンガ》《グレンモルト》。二体が一体として、そこにある。
 そう、その姿は、《ガイギンガ》であり、《グレンモルト》である存在。
「……ガイ——」
 力の限り、一騎は叫んだ
 “それ”の、名を——



「——《ガイグレン》ッ!」



 一人の戦士は、炎に包まれる。
 勝利の龍は、怒りを炎と化す。
 怒り狂う炎に取り囲まれた彼は、怒りの代償を受ける。
 身体も、心も、魂までも、龍たちの怒りに飲み込まれる。
 龍たちの怒りは、大きかった。
 そのあまりの激憤は、一人の少年すらも巻き込むほど、膨れ上がる。
 一人の戦士と、一人の少年が、暴龍に飲み込まれた。
 この、荒唐無稽で空前絶後、波瀾万丈にして破天荒な事象は、後にこう呼ばれる。

 ——“暴龍事変”と。

烏ヶ森編 28話「暴龍事変」 ( No.340 )
日時: 2016/03/19 14:34
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: Ak1jHfcH)

 突如、閉じられていた空間が爆ぜた。
 爆炎が弾け、熱風が荒ぶる。
 平坦な地面に亀裂が走り、岩片が衝撃の余波に乗って飛ぶ。
「な、なんだ……っ!? なにが起こってる!」
「分かりませんが、非常に危険な気を感じます……!」
 あまりに突然の爆発。轟々と燃え盛る炎で、視界が塞がれる。なにが起こっているのか、まるで分からない。
 しかし、一つだけ確かなことがある。
「クソッ、あの中には……!」
「つきにぃ……!」
 先ほど爆発した空間の中には、一騎がいるはずだ。そして、今も。
 離れたところにいるミシェルたちでも、立っているのが精一杯の衝撃だ。正に爆発の渦中にいる一騎は、無事では済まないだろう。
 そんな焦りが、三人の頭を巡る。
 爆発は一度だけ。舞った砂煙がだんだんと落ちていき、視界が明瞭になっていく。
 一騎は無事なのか。あの爆発の原因はなんなのか。彼女らの頭の中には、それだけしかなかった。
 やがて、明らかになり、姿を現す。
 一騎の姿と——この爆発の原因が。
「っ……んだよ、これは……!」
「つき、にぃ……?」
 一騎の姿と爆発の原因がその姿を現す。
 そう、現れたのだ。

 剣崎一騎であるはずの存在であり、この爆発を引き起こした元凶である、巨大な龍が。

『グ、グ、ガ、ガアァァァァァァァイッ!』

 龍は、轟く雄叫びをあげる。
 まるで、怒っているような怒号だ。
 同時に、苦しそうでもある。
 なにかに囚われているかのような、そんな叫びだ。
「なんだよあれ……一騎、なのか?」
「一騎先輩の姿は見えません……“あれ”が一騎先輩だという確証はありませんし、私にもどういうことかは分かりませんが、これは……」
 バリキレの姿もなかったが、彼は既にカードの姿となって、地面に落ちていた。
 一騎がいない。バリキレにやられたわけでもない。爆発に巻き込まれて木端微塵になった——そんなことは考えたくないが——可能性もあるが、人間の身体を欠片も残さず吹き飛ばすほどの爆発ではなかったように思える。
 あの爆発で伝わってきたのは、熱や衝撃以上に、痛みだった。
 肌に、妙な痛みが走ったのだ。感情に訴えかけるような、震え上がるような痛みだ。
 まるであの爆発は、心が暴発したものであると言っているかのような、悲痛さがあった。
 しかしそんなものはどうでもいい。問題は、目の前のあの巨大な龍だ。
 一騎の姿はないが、一騎のデッキらしきカードは、バリキレと共に地面にばら撒かれている。カードだけ無事で、本人が消えるだなんてことも考えにくい。
 ということは、やはり、
「一騎……どうしちまったんだよ……!」
 あれは、一騎なのだろう。
 その姿にはいつもの温厚な彼の面影はない。無情なまでに自制心を取り払い、自我を捨て、怒りという感情の衝動に駆られた、暴龍の姿しかなかった。
 愕然と一騎を——一騎であるはずのなにかを見上げるミシェルたち。
 ふと彼女の横を、小さな影が駆け抜けた。
「つきにぃ……っ!」
「おい、お前! どこ行く!? 待て!」
 恋が、単身で走り出す。
 ミシェルは慌てて腕を伸ばすが、彼女の手を空を掴んで空振りする。
 後方から聞こえるミシェルの制止も振り切って、恋は、暴龍の下へと駆けた。
「つきにぃ……どうしちゃったの……?」
『グガアァァ……!』
 暴龍から、一騎の声が聞こえない。熱と怒気がこもった唸り声だけが、彼女の耳に届く。
 恋の言葉は、届いている様子がない。その事実に、恋は呆然と立ち尽くす。
「つきにぃ……」
「恋さん!」
「おい! いい加減に戻って——」
 ミシェルが焦って恋を呼び戻そうとする、その時。

『——ガアァァァァァァッ!』

 再び、暴龍が咆える。
 あらん限りの怒りを吐き出しているかのようなその叫びは、恋の小さな身体くらいならば、簡単に吹き飛ばしてしまいそうなほど轟く。
 その声を聞くだけで、身体が燃えるように熱くなる。燃える炎の中に、身を投げ込まれれた気分だ。
 いつかの自分の仲間たちも、こんな気分を味わったのだろうか——恋は、そんな昔のことを考えた。
 彼女の意識がほんの少し離れた一瞬。
 暴龍は、三度目の咆哮を上げる。

『ガアァァァァァァァァィッ!』

 その咆哮は、天を衝き、地を抉り、木を燃やし、心を焼き付ける。
 そして。
 今までで最も荒々しく、神話空間が、開かれた——



「……神話空間……」
 ぼそりと恋を呟いた。この場、この雰囲気は、今まで幾度と感じたものだ。感覚で分かる。
 手元には五枚の手札、正面には身を守る五枚のシールド、真横には山札。
 そして前方には、立ちふさがるようにして、暴龍の姿があった。
「あの龍が開いたものみたいだね。ということは、やはりあれはクリーチャーか」
「違う……」
 キュプリスの言葉を、恋は即座に否定した。
「クリーチャーじゃない……あれは、つきにぃ……」
 神話空間の感覚以上に、この感覚は絶対だ。
 いくら人の姿をしていなくても、言葉が通じなくても、あれは一騎だ。それだけは間違いないと、恋は自分の感覚に誓って断言できる。
 同時に、彼女は決意する。
 あの時、彼が伸ばした手を、自分は振り払ってしまった。その償いではないが、次は自分が彼に手を差し伸べる番だ。
「つきにぃ……今度は、私が……」
 小さく紡いで、恋は手札を掴み取った——

烏ヶ森編 28話「暴龍事変」 ( No.341 )
日時: 2016/03/20 00:36
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: Ak1jHfcH)

「——《超過の翼 デネブモンゴ》を召喚……カードを一枚引いて、《聖龍の翼 コッコルア》をバトルゾーンに」
 半ば強引に開かれた神話空間内における、恋と一騎——一騎であるはずの、暴走した龍のデュエル。
 恋の場には《殉教の翼 アンドロ・セイバ》《超過の翼 デネブモンゴ》《聖龍の翼 コッコルア》と、順調に守りを固めている。
 一方、暴龍は、《勝負だ!チャージャー》《メテオ・チャージャー》と、チャージャー呪文を撃つだけで、なにも行動を起こさない。
『グウゥゥ……!』
 唸り声をあげながら、今度は《ネクスト・チャージャー》を放つ。ほとんど消費していない手札をすべて山札に戻し、新たにカードを引く。
「……終わり……?」
 暴龍は、またチャージャーを撃つだけでターンを終えてしまう。恋も速度が遅いが、それ以上にゆっくりとした動きだ。恋とは違ってクリーチャーすら出ていない。いくら恋が遅いデッキとはいえ、流石に悠長すぎる。
 しかし同時に、なにか恐ろしいものが、その奥に眠っているような気もする。荒々しく、暴走したかのような龍の姿に反したこの静けさが、よりいっそう不安を煽る。
 それでも恋は、その不安を押し込めて、静かにカードを引く。
「《コッコルア》でコストを軽減……《導きの精霊龍 サリヴァン》を召喚……お互いにカードを二枚引いて……《栄光の翼 バロンアルデ》と《制御の翼 オリオティス》をバトルゾーンへ」
 着々と場を揃えていく恋。小型だがブロッカーを大量に並べ、守りは堅い。あとはゆっくりと大型クリーチャーを並べ、場を制圧するだけだ。
 と、思ったときだった。
 暴れ回るように、暴龍は炎を爆発させる。
 その炎が示す感情はただ一つ、怒り、だった
『グ、ウ、ウゥ……ガ、ア、ガイィ……ガアァァァァァァァァッ!』
 刹那。

 暴龍が戦場に現れた。

「……っ」
「こいつは凄いね。こんなクリーチャー、初めてだ……!」
 その猛々しい覇気に、恋は一歩後ずさる。
 燃えるように赤い巨大な体躯。
 左腕は銀河を飲み込んだ剣となり、右腕は銀河を纏った楯となる。
 幾重にも血走った眼は紅の色に染まり、彼の激情のすべてが込められていた。
「これは……」
『グ、グ、ガ……グ、グガ、アァァァァァァァァッ!』
 暴龍が咆える。
 それとほぼ同時に、恋のシールドが破られた。
 それだけならば、なんでもないただの攻撃だ。恋のシールドは二枚ほど粉砕され、S・トリガーも出なかったが、それだけだ。
 しかし、
『ガアァァァァァァァァィッ!』
 再び、暴龍は刃を振るう。
 恋のシールドが、またも二枚破られ、残り一枚に。
「な、なにが……」
 なにが起こっているのか、まったくわからない。
 この攻撃速度。場に出たと同時に襲い掛かってきたということは、召喚酔いのないスピードアタッカーを持つクリーチャーだろう。相手は火文明、そこまでは予想の範疇だ。
 だが暴龍はすぐさま攻撃を仕掛けて来るだけではない。その攻撃が、止まらないのだ。
 基本的に、クリーチャーは一度攻撃したらタップされ、そのターンはもう攻撃ができない。
 しかし、この暴龍は違う。幾度となく、攻撃を繰り返している。
 滅茶苦茶に、無茶苦茶に、一心不乱に、剣を振り回す。
 暴龍の刃は、恋を守る盾を、乱暴に、抉るように、斬り、砕く。
 シールドがなくなった。その事態に、焦りを覚える恋。
 その時、ふと、彼女は気づいた。
(……マナが、吸収されてる……?)
 暴龍のマナから、なびくように赤い炎が流れ出て、それが暴龍の身体へと取り込まれている。
 まるで無理やりマナを吸い取っているかのようだが、あのマナが、暴龍が暴龍たりえる力の根源なのか。
 もう少しでなにかが分かりそうだったが、ハッと顔をあげる。
 そこには、大剣を振りかざした暴龍が、憤激の眼で恋を見下ろしていた。
 そしてその刃が、恋へと襲い掛かる。
「《オリオティス》でブロック……っ」
 間一髪、その攻撃は《オリオティス》が身を挺して守ったが、暴龍は止まらない。
 いつまでも、いつまでも、力尽きるまで暴れ続ける。
 それは彼の力か、それとも別の力か。
 なにかが果てるまで、暴走を続ける。
「《アンドロ・セイバ》のセイバーで《オリオティス》を守って……《アンドロ・セイバ》が破壊されたから、シールドを追加……」
 再び振るわれる暴龍の刃が、恋の増やしたシールドを断ち切る。
 そのシールドは、光の束となり収束し、天国の門扉を開いた。
「S・トリガー、《ヘブンズ・ゲート》——《蒼華の精霊龍 ラ・ローゼ・ブルエ》と《光器パーフェクト・マドンナ》をバトルゾーンに……っ」
 光以外の呪文を受け付けず、攻めながら、守りながら、シールドを増やす《ラ・ローゼ・ブルエ》。パワー低下以外では決して場を離れない《パーフェクト・マドンナ》。
 二体の強固なブロッカーを並べる恋だが、その表情は険しい。
『ガアァァァァァァァァッ!』
「《ラ・ローゼ・ブルエ》でブロック……っ、シールドを追加……」
 しかし、暴龍は暴走し続ける。力尽きることなく。
 いくら攻撃を防いでも、暴龍の攻撃は止まることがない。このまま無限に攻撃され続けるのではないか、という考えが恋の中では既に浮かんでいた。
 となれば、どれだけシールドを増やしても、ブロッカーを並べても、暴龍を止めることはできない。
 《ラ・ローゼ・ブルエ》で増やしたシールドも、焼き千切られる。S・トリガーはない。
「《パーフェクト・マドンナ》、《デネブモンゴ》、《バロンアルデ》《コッコルア》……っ」
 どれだけブロッカーが身体を張っても、暴龍は進み続ける。蹂躙する。
 光も、水も、闇も、自然も——己の力たる火さえも。
 すべてを奪い、踏み躙る。
 そして、最後にその刃は——
「……つきにぃ——」

 ——恋の身を断ち切った。

Re: デュエル・マスターズ Another Mythology ( No.342 )
日時: 2016/03/23 16:28
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: AfTzDSaa)

というわけで、久々にコメントをするタクです。かなーり字数が多くなりそうな気がしますが、容赦ください。

まずはとうとう現れた敵のボス、『世界』のデウス・エクス・マキナ。まさかまさかの此処で登場とは思いませんでした。多分まだこれ中盤だよね?ラストで《オールオーバー・ザ・ワールド》と一緒に出てくると思いましたが、それは違った模様。後述するデッキからしても。
後、暗号も難しいんだよというかこれはかなり頭を使うパターンでした。この人もし暁達が暗号解けなかったら、というか解かなかったらどうするつもりだったんだろうか。
更に同時に、【神劇の秘団】という組織の名と、恋がそこから除名されたということを宣告しに来た模様。まあ、恋からすれば今更って感じがしますけど。元々そういう覚悟でユースティティアを倒したのでは、って感じですからね。まあ分かり切っていたことでしょう。
しかしその上で暁達を仲間に引き込もうとする様は不気味というか、何を考えているのやらですね。冷徹さとは別に、妄信深いところを感じます。
此処で更に、新たなアルカナメンバーのディアベル、オーディン、ガブリエルなども明らかになりますが、ガブリエルが審判なのは確定として、ディアベルが悪魔、オーディンが魔術師といったところでしょうか。まだ断定できませんが。それとディアベルに既視感を感じるのは——この話はもうしましたね。でも、それ同士の対決も見てみたい。
そしてこのディアベルもなかなかやばそうだ。殺しちゃえばいいのに、とか言って自分で殺しに行ってるし。暁危機一髪。
完全にこれは相容れることは出来ませんね。デウスはその上でまだ勧誘するつもりらしいですが。何が狙いなのか……。

そしてそして暁対デウスのデュエル。てっきり自分は、此処でオールオーバーでも出てくるのかと思いましたが、使っているのはまさかのボルコン。マジか。いや、此処で出す?って感じでした。それでも、2体のボルメテウスが並ぶ様は圧巻ですが。加えて、多彩なハンデスと除去手段によって暁の攻め手を削いでいき、完封してフィニッシュ、と。敵ながら完璧なコントロールの動きでしたね。しかも《アポカリプス・デイ》をここでも使ってくるとは。これで流れが変わりましたし。要所要所で出てくるなあ。
そんなわけで暁は敗北を喫してしまいました、と。
まあ、あんなにボロボロにされたら流石に落ち込みますね。その中でも、強くなる決意をしますか。
何悩むことはないんだ、取り敢えず《メガ・マナロック・ドラゴン》1枚で全部かいけ(殴

さて、多色感マックスだった前回から一転、今度はバイク達の登場です。とうとうこの世界も世紀末、モヒカンの暴走族が——チッ、モヒカンじゃないのか。
それはともかく、頭角を遂に現した【鳳】の音速隊のリーダーが敵対しますか。言ってることはアウトレイジに似てないこともないですが、やってることは完全に暴徒のそれですね。アウトレイジにはアウトレイジなりの秩序がありましたが、こいつらは最早成すがまま。
というわけで、今度は恋が音速隊の男と戦いますが、これは最早察するべき展開。
かつての3ターンキルの申し子・《レッドゾーン》を使った赤単速攻。しかも案の定、手札にキーパーツが全部そろってやがる。
トリガーの1つも出ないまま、恋が敗れる、と。
しかしこいつといい、デウスといい、どうも敵方は暁を欲しがっているようですね。更に言えば欲望だのなんだの音速隊の男は言ってるし。
はっ、やっぱ鍵は《メガ・マナロック・ドラゴン》か(殴
と、そこで今度は【フィストブロウ】のリーダー・メラリブレイムが割って入り、この場は事なきを得ますか。
そして同盟解消。はえーよお前ら! 同盟らしいところ中間プロローグのところしか見せてねえじゃねえか、漫才かよ。まあ、【鳳】の連中が好き勝手しまくったのが原因ですねこれは……。
結局、革命軍と侵略者は争う運命なのね……。
しかし、音速隊だとかあるってことは、他の文明の侵略者も【鳳】は擁しているということなのでしょうか。轟速隊だとかがあるのかと思いましたが、それは多分違うでしょうし。

というわけで、そんな剣呑な雰囲気の中、遊戯部の日常のカット。
というか思い返せば本当デュエマしかしてないなこの人ら。デュエル脳か。いやカードゲーム小説だから当然だけども。
まあここまでで、今まで継承した語り手がこれで半数を超えたことが分かりましたか。しかし、まだ見ない語り手も居るし、さらにいえば神話が十二神話だけとは限りませんからね……。
そんな中、暁とショッピングを提案する柚。まあ、でもいやーな予感はしてきましたが、此処でもやっぱり恋が約束を取り付けてきますか。しかも電話だよ。というか暁は恋にナニされたんですかねえ?
まあ、控えめな柚は此処でも譲ってしまいますか。押しが弱いとやっぱりどうしてもこうなってしまいますね。
と、今回は此処で沙弓が暁と恋を尾行することを提案する、ですか。

てなわけで尾行開始。一騎はやはり家庭的ですが、しかも女子の服を選ぶセンスまであるとは。何このハイスペックお兄ちゃん。
そんなわけで、沙弓と柚、浬の3人は暁と恋を追いますが、取り敢えず浬は泣いていい。
そしてカードスリーブやシングルカード、ストレージって……やっぱりデュエマだよ! マジコマは一体どこに行ったんだ、って思いました。折角のデート回(ちょっと違うけど)だからデュエマ以外のところも強調してほしかった気もします。
しかし、こうしてショッピングに出向いているところは本当、主人公が女の子なんだなあって感じがしますね。

そしてそれに耐え切れずに逃げ出してしまう柚。見兼ねた橙が彼女の弱さを指摘しますか。
言うなれば自己犠牲の精神は正義ではない、ということですね。
そのうえで彼は強く、諭すわけですね。
譲れないものは絶対に譲るな、と。
本当、AMは度々こういう名言が出てくるから良い。人間の心理と葛藤から出てくる言葉だからより深いと思います。
そして自らの譲れないものを見つめ直した彼女は——

——時と場変わり、スプリング・フォレスト。さらっと神話継承を獲得している一騎。本当思ったけどいつの間にって感じですね。唐突。
それをさておき、適当すぎるリュン。何かもうこの人、最近うちのパイセンに通じるものを感じてきたぞ。
それはともかく、その調査のためのチーム割でとうとう柚と恋が衝突。おいやばいよ、この恋は恋じゃなくてラヴァ—の方だよ。というか、ラヴァ—だった時よりも怖くないですかね、この子。
彼女もまた、暁を譲るわけにはいかないと言ったところなんですかね。
しかし、今度ばかりは柚も怯むわけにはいきませんか。その前の沙弓の後押しもあったわけですし。
そんなわけで、強敵・恋とのデュエルに臨むわけですね。

柚と恋のデュエル。序盤から3D龍解を決めていく柚と、強大なフォートレスの《ヘブンズ・ヘブン》を出していく恋。
柚はドラグハートを絡めた自然単の連鎖デッキ、対する恋がいつもの白単天門ですか。互いに戦力が大幅に増強されており、以前よりもパワー同士で殴り合う戦いになりそうですが果たして。
《ブラキオヤイバ》を出して更に並べる柚ですが、とうとう此処で恐れていた自体が発生してしまいますか。
《ネバーラスト》の龍解、からのタップキルで柚の場がほぼ壊滅状態に。恐ろしすぎる。更に《エバーラスト》の龍解で打点も完全に足りているというね。光が自然よりもパワーゲームをやっている、だと……? いや昔からですか。
それでも、シールドが無くなり絶体絶命には変わりませんね。《ザンヴァッカ》とガードマンで辛うじて防ぐことは出来ましたが。
そんな中、回想。
やはりと言うべきか、霞の名を背負っていた柚は周囲からも孤立し、孤独を味わっていたんですね。
まして学校という空間でそれがどんなに辛いか。
そんな中で、暁だけが自分に対して分け隔てなく接してくれた、と。
そして、その中で自分の本当に大切な気持ちを思い出すわけですね。
それは、暁が好きだ、大切な友達だ、という純粋な感情。
それに反応して——遂にプロセルピナと接触を果たしますか。皆を分け隔てなく”友達”と呼ぶ彼女。そこに悪意や偽善はなく、彼女の突き抜けるほどの純真さが現れていますね。
何よりも自分の大切な譲れないものを見つめ直し、遂に彼女もまた神話を継承することに成功するわけですか。
《萌芽神花 メイプル》。まさに自己犠牲ではなく、自然文明の絆を体言したかの能力。自軍にセイバー追加、そして除去か聖域系の呪文を思わせる踏み倒し効果、そしてバトルゾーンかマナゾーンからクリーチャーが離れていれば攻撃中に破壊されず、攻撃されない。まさに少女の切札でありながら、漢のような能力。そして自然の展開力と合わされば鬼のような陣形が展開されるという。
そしてお前は誰だ状態の《メイプル》。変わりすぎて流石に驚きました。そして、その能力から連鎖を繋げていき、《ザウルピオ》の龍解を成し遂げる、と。
シールド追加で徹底抗戦する恋と、連鎖とセイバーを盾に攻めたてる柚。最早ここまでくると互いに意地と意地のぶつかり合いですね。
しかし、それらを全て覆したのが《キリンソーヤ》と《カンクロウ・ブラスター》でしたか。拮抗状態が1枚のカードでひっくり返される。これもまたデュエマの魅力ですが、これによって遂に柚は恋にダイレクトアタックを叩きこむことに成功するわけですね。
《ソウルガルド》のシールド除去も仇になりましたか。
暁が恋だけのものではないことを叫びながら、突破していくさまはまさに彼女の覚悟がにじみ出ていました。

どうやら、キュプリスを最後に握っていた恋のようですが、柚の言葉に打たれて最後は受け入れたようですね。
これで、何とか仲直りし、丸く収まった、と。

まあ、クリーチャー界の出来事はどうやら全く丸く収まってないみたいですけどね。
さらに、ちらっと出てきた豪雨地帯……気になりますね、これは自分としても。
次から次へと新たな敵が出てくるわけですから。
というわけで、次はいよいよ謎の男とガジュマルなるクリーチャーが暗躍を始めますか。
不穏な背景が見えてくるリュンの言葉、そして柚の前進が見える中、とうとう謎の男が柚に接触。
こいつ……察するに、恐らく人間ではないですね。比喩ではなく、種族的な意味で。
そして、崖崩れを起こさせて孤立した彼女を襲う、と。
あ、やばい、なんかよからぬ想像をしてしまったぞ。いや、何でもないです何でも。
キーワードは欲望……そして、英雄を柚に集めさせるのがこの男の目的のようですね。
そして、そこらへんをほっつき歩いていた浬、過去を追憶していた沙弓を襲い、英雄のカードを奪取。徐々に頭角を現していく《イメン=ブーゴ》と《ボアロアックス》の力。禍々しさが今までのドラグハートの比ではないです。まさに呪いの装備と言ったところでしょうか(こっちではヒロインにごく普通に使わせてしまったのが勿体ない)。
しかも柚ちゃんちょっと色っぽくなってるという。あれ、何かこれどっかで見た気がする。
そして、暁戦で遂にその本来の姿を現す、と。どうやらデッキは準自然単のボアロらしいですが、それでも展開力は相変わらず。自分が最も恐れているデッキというだけあって、凶悪ですね。
そして、暴力的なパワーで今度は暁も倒してしまう、と。おいやべーよ。主人公また負けちゃってるよ。
そして、その能力の考察を遊戯部の面々と練った上で向かう恋ですが——今度は《ドミティウス》の効果で出てきた英雄が一気に襲い掛かる、と。おい絶対仕込んだだろこれ。
そんなわけで、恋も負けてしまう、と。
遊戯部の面々+aを全滅させた柚と《ヴェロキボアロス》。いったい、次は何処へ——謎の男が化物染みた正体を予感させるだけあり、とにかく不穏なエピソードでしたね。前回の希望に満ちたラストから一転して。

そんな中、今度は烏ヶ森編へ。
一騎達は氷麗の依頼を受けて、火文明のフォース・フォートレスへ向かうようですが、要塞というよりも本当にコロシアムですね。何やってるんだよ、普通に武装させろよ。
そこで暴れているのが、3D龍解クリーチャー《バリキレ・メガマッチョ》。まあお約束なので、さっさとデュエルに入りますが——先ほどからの一騎の異変、そして悪い予感は的中。
順調に進んでいたデュエルの中で、一騎が暴龍に——ってお前がなるんかいっ!!って突っ込みましたね、流石に。
あ、やばいやつだ。ガチムチマッチョドラゴンなんかよりももっとやばいもんが出てきてしまいました。
暴龍の姿となった一騎は無尽蔵の力を振るい続けますが、いったいどうしてこうなったのか……連敗続きだったから、やっぱとうとう中のドラグハートの方々が怒った? まっさかー……いやマジであり得るから怖い。
それはともかく、恋と暴龍のデュエルになりますか。この時点で一騎は人間ではなく、クリーチャーになり果ててしまっているわけですね。
そして、幾ら防御を固めても攻撃をやめない暴龍。ああ、やべえ。完全にこれはマナを武装するどころか吸収してしまっていますね。
そしてまたもや恋は負けてしまうと。恋の噛ませ感が止まらない……!

さて、両方のエピソードが不穏な方向に進んでいますがこれからどうなるのか。楽しみなところです。長らく感想が書けなかっただけにこんなに書いてしまいましたよ。これからはもっと定期的に書こう……。

それでは、また。こっちの小説もコメありでした。また返しておきます。

デュエル・マスターズ Another Mythology ( No.343 )
日時: 2016/03/24 02:07
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: Ak1jHfcH)

タクさん



 コメありです。
 まあ、モノクロはある程度定期的に書いても長くなるので、大丈夫でしょう。

 とりあえず、『世界』ことデウス・エクス・マキナについてですが、そんな意外でしたか。
 確かにゲームにおけるラスボスは最後に出て来ますけど、本当にラスボスが最後の最後で出て来たら、ぽっと出みたいになっちゃうじゃないですか。アポカリモン現象は起こしてはいけないと思うんですよ、モノクロ。事前にラスボスの存在はちゃんと認知させておかないと。
 なので今回は顔見せ程度……とはいえ、対戦まで持って行っちゃいましたけど。
 暗号は必至こいて考えましたねぇ……もうあんなのに労力を絶やすのはごめんだと思いつつも、わりと力作でしたけど。
 暁たちが暗号を解かなかったら? まあ、解かないという選択肢はまずあり得ないでしょう。恋にとっては、【秘団】は無視できないほどに大きな存在ではありましたし。
 なので問題は解けなかった場合ですけど、その時は解いて来るまでスタンバってるしかないですね。
 分かっていたこと。だけれども、実際にそれを明確にされ、形にされると、衝撃も大きいもんですよ。恋と【秘団】の関係も、後からの描写になりますが、これから描いていきたいところ。
 デウスがヘッドハンティング仕掛けてくるところは、なんですかね。敵と悪は別、って言うんでしょうか。デウスもデウスなりの目的があってのことですけど、悪意が行動のすべてってわけでもないですからね。
 他の【秘団】メンバーは、ちょこっとだけ顔見せ。こっちこそ本当の顔見せですね。称号の方はまだ明かしませんが、この辺は分かりやすい部類でしょう。ベルちゃんについては……まあ、その、作者の不注意で申し訳ない……
 ディアベルはヤバい奴です。子供だからこそのヤバさを持ってる奴です。

 『世界』だから《オール・オーバー・ザ・ワールド》とは確かにピッタリなネーミングですが、違うんですよねぇ。字面に騙されてはいけません。あくまでこれはモデルがアルカナなので、そちらの解釈になぞらえたデッキチョイスをしていることも多いです。もっとも、解釈なんて人それぞれなので、モノクロの解釈が他人に伝わるかは謎ですが。
 しかし、だからといってボルコンはなかなか予想できないでしょうけど。これは、【秘団】メンバーが使用するデッキにおけるルールも関係してるんですが……これは後ででもいいかな。
 ボルコンはとにかくいろんなことができるので、展開を考えるのは楽でしたね。その分、どのカードをどう魅せるかに悩みましたが。
 《バトライ武神》くんはここで《アポカリ》に吹っ飛ばされ、そこから流れが変わった感じですね。やっぱり便利ですからね、《アポカリ》。盤面ひっくり返すのには。
 暁はたまにちょくちょく負けてる奴ですけど、今回の落ち込みは、次回への引きですね。正確には、次回以降への、ですか。
 これからはあきらちゃんも、もっと頑張れるはず。まだ使ってないカードも使いますしね。ただし《マナロック》、てめーはダメだ。

 残念なことに、うちの暴走族はモヒカンじゃない最新鋭の暴走族です。最近の族は頭もよくないとダメらしいですからねぇ。
 我ながらこいつの言ってることは自分でも暴論だと思ってますけど、秩序とか統治とか、そういうのって完璧を求めるものではあるんですよね。完璧であることを想定しているからこそ、完璧でなかったらどこかで綻びが生じて、いずれ破綻してしまう。実際にはそればっかりでもないですけど。どうにかこうにかして、綻びを修繕するもんですけどね。
 対戦はやっぱ、登場当初に騒がれ、アニメなどの媒体でもしょっちゅう取り上げられていた3キルですね。これがやりたいがために、恋はやられたのです。作者の陰謀ですね。
 一応、恋のデッキのトリガーは初手でそこそこ引いたり、無駄に空撃ちしたりと、有効トリガーが出ずにやられましたね。トリガーなんて出ても有効じゃなきゃ意味ないのです。モノクロは身を持ってそれを感じています。
 暁は……いや、彼女についてはまだ触れないでおきますか。
 ほら、謎があってミステリアスな主人公って、格好良いですし。
 だから《マナロック》、てめーの出番はねぇ。
 ここでメラリーも出しましたが……正直、ここらへんで新キャラのラッシュが始まりつつあるので、ちょっと不安なんですよね。今はまだいい方ですけど……
 とはいえ、バイクじゃありませんがもう止まれないので、進みますけどね。
 中間プロローグをガン無視した同盟解消ですけど、一応、メラリーの制止が効いたのも、同盟を組んでて互いのことを知ってたからというのもなくはないので、まったく同盟は無関係ってほどでも……いや変わらんな。

 うちはデュエマ脳か雀士が集う作品なので、日常成分なんて期待してはいけないのです。
 作中でも指摘されてますけど、柚には譲り癖がありますからね。なんでも他人に譲ってしまう人って、結構いると思うんですけど。柚はその典型パターン。

 とゆーわけで、まさか自分の作品でやるとは思わなかった尾行開始。そんでもってつきにぃは凄い奴です。
 今回は、相手が恋だからってのもあるんですけどね。恋が普通の女の子らしいショッピングをするとお思いで? マジコマはデュエマを作中に取り入れた作品なので、関連商品もデュエマ関連になってこの結果。
 ここに柚がいれば、というか相手が柚だったら、また違ったんですけどね。でも今回は寝取……柚ちゃんの憂鬱回ですから、彼女にいい思いをさせられないのです。
 暁は一応、普通の女の子のつもりで書いてますからね。いや全然普通じゃないですけど。馬鹿で能天気なお気楽娘みたいになってますけど。半分くらい男子です、こいつは。まあ、さっぱりしてるところが暁のいいところだとは思いますけど。

 橙の言葉は、メソロギィにおける彼の行動にもつながってくることではありますけど、まあ、彼の信条ですね。
 たまには出してあげないと、橙なんてまともに覚えてもらえないキャラですし、格好良いお兄ちゃんを演じていただかないと。夕陽とは違うのだよ、夕陽とは。
 しかし、そんな名言みたいな言葉出てますかね、AMって。橙さんの台詞は結構意識してますけど、他は無意識に書いてますが……

 こういうのも面白いかなって思って、あからさまな伏線を張りました。そのうち回収します。
 リュンはリュンでちゃんと考えているんですよ、パイセンと同じく。そのうち、彼の考えもちゃんと明確にするでしょう。タブンネ。
 恋は暁と付き合いだして、素が出て来たというか、感情が明確化してきたというか。とにかく自分を出すようになってきましたからね。今回は完全に悪い方向に作用してますが。
 いやー、しかし、正直なところ、書いてて一番行動派なのが恋なので、彼女は問題を起こしやすいですね。自分と関係ないところではひたすらに無関心ですけど。
 柚ちゃんもお兄さんに諭され、部長にも後押しされたからには、退けませんからねぇ。

 ぶっちゃけ、光vs自然なんて、どう頑張っても光が有利なんですよねぇ。攻撃性能、除去性能が自然は弱いですから、倒す手があるとすれば、展開力勝負。
 もっとも、恋も展開では負けてませんけどね。《ネバーラスト》で殴り返し、《エバーラスト》でマナ送りを封じてしまえば、もう恋のクリーチャーは退かなくなりますし。
 《ナチュラル・トラップ》を使うことも考えたりしたんですが、マナが伸びる柚のデッキなら、流石に入りにくいと思って、《ザンヴァッカ》とガードマンたちの支援で切り抜ける結果に。いやぁ、やっぱいいですね、ガードマン。こういう守り方は好きです。
 柚の過去は、以前もちょっと取り上げましたけど、ここで掘り下げることに。思った以上に早かった。計画通りですけど。
 ちなみに、非常にどうでもいい裏設定ですけど、暁も親から霞家のことは聞いたんですよね。ただ、彼女、馬鹿だから忘れてたってだけで。
 なお夕陽はきっちり覚えていましたが、初めて会った柚が聞かされていたことより怖くなかったこと、可愛かったこと、自分の好みのタイプだったことから、仲良くしている模様。どうでもいい昔話の裏設定ですけど。暁の言う「お兄ちゃんはゆずには甘い」とはそういうこと。
 しかし、今回は神話継承に至るまで、なにを伝えるべきか、ということに苦労しました……語り手や継承神話、十二神話のテーマとして、仲間、というものがありますからね。カードデザイン的に、他のクリーチャーがいなければ力を出しきれないようになっているので、他のクリーチャー、即ち仲間を大事にするっていうのが、ほとんどの十二神話、語り手、継承神話で共通することだったりします。
 ただ、それだけに、仲間を友達として扱うプロセルピナとの対話は、非常に大変だった。自分でもなに書いてるのかわけわかんなくなりそうでしたし。
 そんなこんなで、遊戯部最後の神話継承となった《萌芽神花 メイプル》さん。
 登場頭に「Loo……」とプルの口調? の名残を入れてはいますけど、ほぼ別人です。まあ、人間だって赤ん坊の頃と青年期じゃあ、口振りや性格だってちゃんと形成されるものですし。
 それでもこのギャップは狙いましたけどね。一応、男口調ながらも、所々で子供っぽいところを見せてはいますが。
 《メイプル》の能力については、既にちょっとお話しましたけど、《プロセルピナ》の持つ除去と踏み倒しを取り入れつつ、柚のジュラシック連鎖と噛み合うような展開補助ですね。破壊耐性付与は疑似仁義能力で、柚の極道の家系も表現しつつ、セイバー付与で仲間を守るという《メイプル》の意志の表現ですね。
 そして、《ザウルピオ》さえ出てしまえば、展開力とセイバーで、並みの破壊除去しか持たない相手は詰むことすらあり得る布陣。実際、恋は詰みかけてますし。
 フィニッシュは《ソウルガルド》で“とりあえず”除去したことが裏目に出た形ですね。まあ、明らかなジュラシック連鎖相手で、《キリンソーヤ》と《カンクロウ・ブラスター》を考慮するのは難しそうですが。

 《キュプリス》を握っていたというか……まあ、ここは触れないでおきますか。
 ここで対戦の勝敗がどうなってたかを語るのは、野暮ってものですからね。
 あとは、《キュプリス》《キュテレイア》の裏ワザも、まだ教えたくないですし。

 近々、募集した“アレ”も姿を見せる頃ですね……中間プロローグに混ぜ込めなかったのが心残りですけど。
 そんでもって、ここいらで中間プロローグで出した伏線も回収できる頃合いかな。
 柚ちゃんは襲われやすそうですからねー。家が家なので、下手なことされたら色々ヤバいことが起りますけど。
 ただしここは超獣世界。家なんてしがらみは取っ払われていました。
 今回、柚ちゃんに使わせているのは、マナカーブをやたら意識した薫風武装なわけですが、これがまた、対戦を書くのが大変でしたね。
 同じデッキを五連続も使わせることになっているわけですし、毎回の対戦で違いを付けるのに苦労しました。ただ、苦労した分、わりと明確に違いを付けられた——というか、総合して柚の今のデッキを現せたので、いいかなって思ってます。わりと自信作。
 《ボアロアックス》《ボアロパゴス》龍解のために、様々な方法でクリーチャーを並べられるのが、やっぱ楽しいですね。リベンジ・チャンス、マッドネス、S・バック、S・トリガー——踏み倒し手段が多くて助かります。
 柚ちゃんが色っぽいのは仕様。性格は臆病ですけど、体は元々そういう子です。
 能力考察、というか相手のデッキ考察は、前々からずっとやりたかったことなのでぶち込んでみましたが、白々しいというか、今更というか……既存カードなうえ、カードテキストが判明した段階でそんな憶測でものを言っても、盛り上がりに欠けるんですよねぇ。分かってた、分かってましたとも。
 その考察も無意味に終わって、恋も負けましたけどね。さぁ全滅だぁ。

 というところで、烏ヶ森編へ。いや、最後まで走り切ろうとも思ったんですけど、ここいらで一度入れておいた方が、ちょうどいいというかなんというか……烏ヶ森の伏線も回収しなきゃですし。
 なに、要塞は四つもあるんです。一つくらい、面白おかしなものがあってもいいでしょう。
 今まで一騎の身体の異変はちょいちょい描写してたので、予想されていると思ってましたが……一騎自身が暴龍化は予想外でした? 逆にこちらがちょっと意外。
 そんなこんなでまた恋は負ける。本当、序盤のボスやってたはずなのに、いつの間にかこんな噛ませ犬みたいな子になっちゃって……

 少なくともこの時期は爆更新みたいなことはないはずなので、まあ、しばらくはゆっくりですかね。
 新年度になってからも、やることが多くなって、更新速度はそこまで早くならなさそうですけど……
 ……5200か、平常運転だな。
 ではでは。


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