二次創作小説(紙ほか)
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- デュエル・マスターズ Another Mythology
- 日時: 2016/11/05 01:36
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: U7ARsfaj)
初めましての方は初めまして。モノクロと申す者です。
今作品はモノクロが執筆しているもう一つの作品『デュエル・マスターズ Mythology』の外伝、いわゆるスピンオフ作品と銘打ってはいますが、ほぼ別物と化しています。
一応今作は、本編とは違った独自のストーリーを展開しつつ、『デュエル・マスターズ Mythology』の謎を別のアプローチで解き明かしていく、というスタンスで執筆する予定です。さらに言えば、こちらはあちらの作品よりもライトで軽い作風に仕上げたいと思っています。
カード解説は『デュエル・マスターズ Mythology』と同じ。また、オリジナルカードも登場する予定です。
珍しく前置きがコンパクトになったところで、モノクロの新しい物語を、始めたいと思います——
目次
プロローグ「とある思考」
>>1
1話「始動」
>>4
2話「超獣世界」
>>7
3話「太陽の語り手」
>>8 >>9
4話「遊戯部」
>>12
5話「適正」
>>15
6話「賢愚の語り手」
>>16 >>17
7話「ピースタウン」
>>18 >>24
8話「月魔館」
>>27 >>28
9話「月影の語り手」
>>29 >>30
10話「北部要塞」
>>31 >>35
11話「バニラビート」
>>36 >>37
12話「幻想妖精」
>>38 >>39
13話「萌芽の語り手」
>>40 >>43
14話「デッキ構築の基本講座」
>>60
15話「従兄」
>>63
16話〜58話『ラヴァーの世界編』
>>213
59話〜119話『継承する語り手編』
>>369
『侵革新話編』
120話「侵略開始」
>>367
121話「十二新話」
>>368 >>370
122話「離散」
>>371 >>372
123話「略奪」
>>373 >>374
124話「復讐者」
>>375 >>378
125話「time reverse」
>>379 >>380 >>381
126話「賭け」
>>382 >>383 >>384 >>385
127話「砂漠の下の研究所」
>>386 >>387 >>389 >>390 >>391
128話「円筒の龍」
>>392 >>393 >>394 >>395
129話「奇襲」
>>396 >>397 >>398 >>399 >>400
130話「死の意志」
>>401 >>402 >>403 >>404
131話「殺戮の資格」
>>405 >>406
132話「煩悩欲界」
>>407 >>408 >>409 >>410 >>412
133話「革命類目」
>>413 >>414
134話「一難去って」
>>415
■
Another Mythology 〜烏ヶ森編〜
1話〜25話『ラヴァーの世界編』
>>213
Another Mythology —烏ヶ森新編—
26話「日向愛」
>>215
27話「■■■■」
>>221 >>225 >>229 >>337 >>338
28話「暴龍事変」
>>339 >>340 >>341 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>353
29話「焦土神剣」
>>354
30話「事変終結」
>>355
■
番外編
東鷲宮・烏ヶ森二校合同合宿
>>528
■
東鷲宮中学校放送部
第一回「空城 暁」
>>83
第二回「霧島 浬」
>>93
第三回「卯月 沙弓」
>>95
第四回「霞 柚」
>>132
第五回「日向 恋」
>>299
■
登場人物目録
>>57
- 95話「流局」 ( No.294 )
- 日時: 2015/12/01 01:02
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: arA4JUne)
「負けちゃったかぁ……最後の最後で風、とまっちゃったなぁ……」
対戦が終わり、カードを片づけながら、風水が溜息を吐く。
しかし、危ない対戦ではあった。最後の最後で、なんとか風水の防御網を突破することができたが、運次第では十分に負けもあり得る対戦だ。
そう、最後に浬の勝利を決定づけたのは、運なのだ。
「……結局のところ、運、か」
「どしたの、浬くん?」
「なんでもない。なにも言ってない。だからなにも気にしなくていい」
「? 変なの」
首を傾げている風水。
と、その時。
パチパチ、と乾いた柏手を打つ音が聞こえた。首を回してみると、汐がすぐそこに立っていた。
「良い対戦でしたよ。どちらも青単でしたが、互いの“色”が反映されたデッキ構築。そして、サイキックとドラグハートが入り乱れた内容。見ていて、とても面白かったです」
「はぁ、どうも」
あまりに素直に賞賛され、少し困る浬。褒められるのは得意ではない。
「私も、本当ならこういう対戦がしたいのですけどね。殺伐としたデュエマよりも、楽しみを優先したいです」
「なにか言いました?」
「いえ、なにも。気にしないでください。こちらの話です」
「? はぁ……」
どこか思わせぶりな様子だが、汐はさっさと話を打ち切って、カウンターへと戻ってしまった。
「ねえねえ、浬くん。かーいーりーくんっ」
「ん、あぁ、なんだ?」
「さっきのあたしのデュエマ、どうだった? 改造、うまくいってた?」
身長差があるため、首を伸ばして浬を見上げる風水。その瞳は、負けてもなお、キラキラとしていた。言っていることは意味不明で、人の話も聞かないが、良くも悪くも、純粋な女の子だ。
「そうだな。改造自体は、それなりに上手くいったと思う。《ヴォルグ・サンダー》だけだと、やはりフルクリーチャー相手では厳しいものがあるから、もう少し勝ち筋となるサブフィニッシャーを投入しても良さそうだが、軸となる基盤は固まったんじゃないか。後は、プレイングだな」
と、対戦中に思ったことをいくつか提示して、軽く説明をする。風水がどの程度理解しているかは分からないが、一応、頷いてはいるため、少なくとも彼女の中では消化できているのだろう。
「ところで、お前。時間は大丈夫か?」
「え? あっ、もうこんな時間かぁ」
店内に備え付けられた、質素な壁時計を見遣り、また風水は首を捻る。
「うーん、あんまりおそくなると、怒られるし、今日はなにも言わずにでてきちゃったからなぁ……もっと遊びたかったけど、もう帰るよ」
「そうか。帰り道は分かるな」
「うん、だいじょぶだよ」
「店先の一本道を抜けて、右に曲がりさえすれば、大通りに出られるので、そこからなら迷うことはないはずですよ」
「あ、うん。ありがとうっ」
今更ながら、汐が年上であることを理解していなかったらしい風水は、軽く手を振ってから、カランカランと鈴を鳴らして、店を出る。
「あっ、そうそう。最後にひとつだけ、言っておきたいことがあるの」
と、思ったが、すぐさまひょっこりと、扉の隙間から顔を覗かせた。
一体なんのために戻ってきたのか。言っておきたいこととはなんだ、今更なにを言うことがあるのか。
というより、こんな台詞、以前も聞いたことがあったような……と、浬の思考が追いつくよりも早く、風水の口は開いていた。
「今日、デートみたいで楽しかったよっ! それだけっ」
そう言うと、風水は再び扉を閉めて、去っていった。
しばらくぽかんと呆けていた浬。言葉が続かず、思考も置き去りにされたままだが、ややあって、頭が回転を取り戻す。
「……一本取られた。いや、一杯食わされた、か……」
「いえ、恐らく違うと思うですが」
やっと出てきた言葉を汐にツッコまれるが、それもどうでもいい。
帰り道、彼女と出会ってしまった。それがすべての始まりで、運の尽きだったのだ。
「……ただいま」
「あら、お帰り。遅かったわね、どこ寄り道してきたの?」
「……別に」
風水の最後の一言で、まんまとしてやられたという気分になり、若干沈んだまま帰宅する浬。待ち受けていたのは、居候の姉貴分だった。浬からすれば、姉気取りといった具合だが。
「あ、それ、神話コンビの新作。もう出てたので」
「勝手に読むなよ。俺が先だ」
「分かってる分かってる。私がそんなことすると思う?」
「先月、俺が読もうと思ってた『鈴音物語』の完結作を勝手に読んだ挙げ句、ネタバレしたのはどこの誰だ」
「さぁ? 誰かしらね」
これでもかという恨みを込めた視線をぶつけるが、当の犯人は厚い面の皮を持って、どこ吹く風でいなしてしまう。この態度も癪に障る。
「それで、どこ行ってたの? 沙弓お姉さんにも言えないこと?」
「なにが沙弓お姉さんだ……まあ、ちょっとな」
曖昧に濁す浬だが、しかし今日の一件は、昨夜のことにも関わることだ。少なくとも沙弓には、話しておいた方がいいのではないだろうか。
そう思うと、それが最前であると結論付け、浬は今日あった出来事を語る。一部——たとえば風水の家に上がり込んだとか、彼女のデッキ改造に付き合ったとか、そういったこと——は伏せながら。
「成程……思った以上に、近いところにいたのね、その子は。今度、遊戯部でちゃんと会った方がいいかしら」
「少なくとも、話を聞く必要はあるかもな」
「そうね。どこかの誰かさんが、遊んだだけで帰って来ちゃったものね。語り手の所有者なんだし、ちゃんと話を聞かないとね」
「……遊んでなんかねぇし」
と、口では反抗してみるが、しかし沙弓には、浬があえて伏せた部分を見抜かれてしまっているようだ。ただ出会ったことだけを伝えたつもりだったが、それだけでこれほど遅くなるとは考えにくい、とかそんな感じに推理されたのだろう。
「……ねぇ、カイ」
「なんだよ」
「やっぱり、あの子のこと、まだ気にしてる?」
「…………」
黙った。
「なんで、そんなこと聞くんだよ」
「なんとなく、ね。その……風水ちゃん? って子の話を聞くと、ちょっとだけ、あの子と被るのよね」
正確には、“あの時の”あの子だけど、と付け足す沙弓。
すべてお見通しなのか。それとも、偶然なのか。
浬も、同じことを考えていた。
いや、同じではない。彼女以上に、強く、深く、考えていた。
より鮮明に、過去の彼女と、北上風水という少女と、あの時の出来事を、重ね合わせていた。
「……あいつらは、全然違う。どっちもやかましい、ってだけだ」
「ふぅん……まあ、カイがそう言うなら、そういうことにするけど」
少しの間、沈黙が訪れる。
その沈黙を終わらせるように、沙弓がおもむろに口を開いた。
「……あんまり、引きずりすぎないでよ。部内の雰囲気、悪くしないでね」
「……分かってる。俺も、さっさとケリをつける」
問題はタイミングだ。その時が来るまで、機を窺う。
だが、その時が来れば、躊躇いはない。どんな手段を使っても、なりふり構わず、己のすべきことを実行する。
かつての、屈辱的な過去を、精算するために——
「これは……どこから出てきたんですか?」
「分かりません。気づけば、私の情報網に引っかかっていました」
「こっちの動きが読まれてる……? 一体、何者なんでしょうか」
「それも分かりませんが……“彼女”に関わることであることは、確かです」
「そうみたいですね……また、大変なことが起こりそうだ」
「その時は私たちも助力しますよ、リュンさん」
「ありがとう氷麗さん」
言って、リュンは手にした紙に目を落とす。
裏切者の恋人へ——
——世界より
- キャラクターデータ7 ライ ( No.295 )
- 日時: 2015/12/06 03:25
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: arA4JUne)
ライ 女 年齢不詳
容姿:人間とほぼ同じ等身。ロングストレートの真っ黒な黒髪。華奢な体躯に漆黒のローブを纏い、身の丈ほどもある大鎌を常に携えている。一見すると人間の少女にしか見えないくらいに、人間と酷似した容姿をしている。意匠は、よくある死神のイメージ像に近い。そのため、巷では彼女の行動も相まってそのまま『死神』と呼ばれている。
性格:無感動なほどに落ち着いており、不気味なくらいに物静か。誰に対しても丁寧な言葉遣いで接し、謙譲するように振る舞う。しかし、自らの強い意志を持っており、その意志に沿って動くため、行動力はある。だがその意志が、過去に犯した過ちによる罪の意識であり、自分自身すらも罪人であると自称している。罪のあるものを断罪するという使命と、己に科す受難による贖罪が、すべての行動原理であり、そのためならば、どんなに残虐非道な行いでも為し、またどれほど過酷な痛苦でも受け入れる、危険な思想の持ち主である。
所属:無所属
備考:正式名称《冥界の語り手 ライ》、《冥界神話》の語り手。ある事情によって、単独で行動している。
戦術:メインカラーは闇。除去やハンデスで妨害しつつ、肥やした墓地からクリーチャーを回収したり吊り上げたりするなど、闇文明の基本戦術で定石通りに戦う。小型クリーチャーを多用し、展開力も高い。執拗な除去、ハンデス、リアニメイトによって、非常に粘り強い。
切り札は
《獄龍刃 ディアボロス/破滅の悪魔龍 ディアジゴク》
《滅殺刃 ゴー・トゥー・ヘル/魔壊王 デスシラズ》
《葬英雄 ゲンセトライセ》
《煉獄刃 ヘルフエズ/煉獄宮殿 ヘルクライム/大殺壊 ヘルセカイ》
など。
デッキ解説
ファンキー・ナイトメアを軸に、デーモン・コマンド・ドラゴンとドラグハートを絡めた、いわゆる闇単コントロールのデッキを使用。序盤から中盤にかけてハンデスと除去を繰り返し、相手を妨害しながら、墓地を肥やす。単純に手札やクリーチャーを破壊してアドバンテージを取るだけでなく、多くの行動に対して墓地を仲介する、自壊をメリットに変換するなど、トリッキーな動きも見せる。最終的には、キーカードとなるドラグナーを呼ぶことが目的。軽いクリーチャーが多いこともあり、墓地利用も絡めて展開力が高く、闇文明のできることはほぼすべてできるので、各種ドラグハートの龍解も苦ではない。龍解後は、各ドラグハート・クリーチャーのカードパワーで押し切るほど強引に攻める。また、墓地を介せばいくらでもクリーチャーを呼び戻せるので、非常に粘り強く戦うことができる。
- Re: 【休載】デュエル・マスターズAM ( No.296 )
- 日時: 2015/12/06 23:56
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: S0f.hgkS)
というわけで、やっとこさコメントにやってきたタクです。
今回は、またも水文明編。いやしかし、本当水文明って凶悪というか面倒くさいカードが多くてですね……ちょいとトラウマ気味なのですよ。対戦シーンみながらうっ、となりそうになったのは言うまでもなく。
さて、前回のコメの続きから入りますが、現れた謎の少女の正体は風水、と。そしてもう察していましたが、そうなりますよね。うん。浬にほぼ一目惚れというか、そんな感じですかね。
彼女についての情報を賭けて、勝負を挑む浬ですが、もう既に振り回されそうな感じがしますね。
まあ、そんなことはどうでも良い。問題は対戦シーンだ。
面倒、の一言でしたね流石に今回は。というか、水文明だけに画面全部が青一色ってちげーよ、そんなこと言ってるんじゃねえよ。
スタイルの違いはあれど、流石は水文明同士、先にも述べましたが、繰り出されるのは呪文とドローの押収。
しかも、風水は自分の運気の流れを風として感じることができるのか、次々に繰り出す手で浬を翻弄していく、と。
一方の浬も、真反対の理詰めのプレイスタイルで《Q.E.D.》を龍解させたり呪文を唱えたりと徹底抗戦しますが……風水によって運にモノを言わせたラッキープレーで《ダイスーシドラ》を龍解、さらにメソロギィ・ゼロでエリアスの友人にして海洋の語り手であるアイナの継承神話形態、《海洋神槍 トリアイナ》が現れてしまった、と。こいつの能力は、はっきり言って恐ろしいの一言です。S・トリガー封じもS・トリガー仕込みも一気に3枚できるというのが特に。何なんだこいつ。ネプトゥーヌスの能力を正当継承しているというわけではなさそうですがね。そこはまた後々明らかになりますか。
ただ、やっぱり今回は風水のミスもあって、トリアイナの扱いが雑というかぞんざいになってしまったのがかなーり残念ですね。いやさ、これにスペース割く暇が無かったのは分かりますが、猶更殊更残念だなー、と。
逆にエリクシールは今回も、キリコ3と共に勝ち星を挙げた、と。
まあ、あれですね。ここでの勝敗は後々の展開を考えると難しいところではありますか。
ところが、勝ったのは良いものの逃げられるというね。
まあ、何だ。浬ドンマイ。
しっかし麻雀か……まあ、ポーカーみたいに役を揃えていくゲームっていうのは分かりましたがねえ……。
何であれ、ここまで纏めると、浬の過去というか核心にだんだん近づいていますね。理不尽さに打ち勝つために強くなる。彼が理詰めに拘る理由もそこから見えてきますか。
その後も、様々な理不尽が彼を襲うわけで。
そして思ったよりも早く再登場した風水。ここで、彼女の家庭事情だとか彼女自体についてとかそういうのが明らかになるわけですが、モノクロさんの作品に余りにも容姿と年齢がかみ合っていないキャラが多いので此処で真っ当な年齢のキャラが出てくるとはねえ……。
まあ、それは良いとしてここでデッキ改造ですか。それも、御船屋で。
自分は以前、vaultで対戦したことがあるので、大方気付いてはいましたが、ヴォルグとガロウズホールを使った改造法ですか。自分のところでは普通に水闇にしていたからなあ……。
そして、風水は思った通りにヴォルグを3枚引き当てた、と。うん、知ってた。汐も流石に絶句するわ。
全デュエリストが嫉妬する光景やで、これ。
改造後、再びデュエルをする2人ですが、やはりガロウズヴォルグとダイスーシドラの相性は半端ないですね。水文明って呪文リアニメイトも得意なので、何度も戻す、出すを繰り返せばライブラリアウトもデッキによっては狙えるのではないでしょうか。
そして現れるダイスーシドラ。やっぱりこいつ強いです。この手の能力には珍しく呪文を何度も使えますしね。
一度目は、それを浬に逆利用された形になりましたが、負けじと今度はリンシャンカイホによって浬の《Q.E.D+》をフォートレスごと吹き飛ばす、と。
流石対ドラグハートの龍脈術ってだけはありますか。
そしてダイスーシドラ再び。増援を呼んだうえで、浬にとどめを刺そうとしますが、そこも《オロチ》で防ぎますか。出てきたのは《チュレンテンホウ》だけど。
だがしかし。
結局勝つのは俺だと言わんばかりに、現れるのはキリコ3。もうすっかり彼の切札として馴染んでいますね。
最後に《龍素知新》からの《スパイラル・ハリケーン》で風水の場を全て吹き飛ばして、ジ・エンドと。こっちでも一発逆転の切札として活躍した呪文が、そちらでも暴れているようで良かったです。
しっかしまあ、今回は新キャラ、新クリーチャーの登場に加えて、浬と沙弓の過去に触れていく回でしたね。
結局、アイナ、トリアイナの影が薄かったというか、あんまり良いところがなかったのが残念ですがね。
そして、最後に次のエピソードへの引きといわんばかりに、恐らく大物であることは間違いないであろう”世界”の名が。どうなるのか、波乱の予感がしますね。
というわけで、散々待たせた挙句短めになってしまいました。申し訳ないです。それでは、また。
- 【休載】デュエル・マスターズAM ( No.297 )
- 日時: 2015/12/11 04:42
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: arA4JUne)
タクさん
コメントありがとうございます。待ち侘びておりましたよ。
なんやかんや、水文明はアドバンテージを稼ぐカードでプレ殿とかも多いですしね。トリッキーながらも、一度使い方が分かれば凶悪になるカードは多いと思います。
まあ作中ではそういう使い方はたぶんそんなにしないので、大丈夫でしょう。
あまり恋情に訴えかける話を書くのは得意ではないので、風水の行動原理についてもかなり四苦八苦しましたね……特にああいうノリの軽いキャラは。
同時に、人を振り回すことを意識的に描くのも、案外大変です。こんなこと、わざわざモノクロが言うまでもなく分かっているかもしれませんけど。
青単コントロール同士の対戦は本当に面倒なんですよね。バウンスばかりで泥仕合になりかけますし、ドローばかりでデッキはなくなるし、まともに使うカードは同じだし。なんとか二人のスタイルが違うから差別化がギリギリできるってレベルで、対戦描写は大変でした。
今回は特に二人の対比は意識しましたね。いつもモノクロは理詰め的にプレイする癖があるので、風水のように感覚的に選択して最善手を選ぶ、ということを描写するのは難しかったです。
まあ、それが結局、浬の不運を強調する形と成ってしまったのは、少し不服だったりしますが。風水のプレイングをもっと彼女らしく描きたかったですね、初回なだけに。
それで、なんとかこいつまで出したという感満載の《トリアイナ》ですが……こいつはとにかくオリジナルに近づけましたね。ただ、《トリアイナ》についてはネプ以上に、できるだけ「3」を強調するようにしました。T・ブレイカーもあったら最高でしたが、継承神話にT・ブレイカーはつけたくなかったです。しかも、この能力ですからね。打点まで増強したら流石に。
割くスペースがなかったというか、展開として《トリアイナ》を組み込むならこうするしかなかった、という感じですかね。その気になれば《トリアイナ》軸で対戦も進められたんでしょうけど、自壊に繋げる意味合いもあり、今回はどちらかというと《ダイスーシドラ》に重きを置きました。風水の運気と、それに頼ったプレイングを強調するためですね。ここまで明確にプレイングミスするキャラクターもいませんが、プレイングそのものはかなり未熟に書きました。現実でもこういうのって結構あると思うんですよね。それを都合よく利用する気はないですが、たまには組み込んでみるのもいいのかな、と。
もっと言えば、風水はまだ《トリアイナ》を使いこなせていないってわけなんですが。とはいえ、これは大なり小なり他の面子にも言えることでしょうけど。彼女については、それが顕著だったというだけで。
アイナ及びトリアイナに関しては、まだ掘り下げるべき時ではありませんしね。むしろ、出て来た初っ端から全部語ってしまうのは、それこそ扱いが雑というものです。まだ顔見世段階。じっくりと時間をかけるからこそ、深みを出していけるものだと、モノクロは思っています。
なんにせよ彼女らは今後も登場するので、その時をお楽しみに。
麻雀は複雑ではありますけど、基本ルールはそうでもないです。最初につまずくのは精々、役を覚えるのと点数計算程度でしょうかね。しかし役は調べれば出て来ますし、点数計算もネットやゲームなら自動でしてくれますし、慣れればすぐです。モノクロの同期は春くらいから初めて、数ヶ月でほぼマスターしちゃいましたしね。
そうですね。橙が登場した時は柚を、ドライゼが神話継承する時は沙弓を、それぞれちょっとずつ掘り下げていっていますが、その流れに沿って、今回は浬です。彼を掘り下げるにあたっての導入、といったところでしょうかね。
本当はこんなに早く再登場させるつもりは、モノクロにもなかったんですけどね。ただこの話で再登場させる予定はあったので、ならいつやるか、今でしょ、となってこうなりました。いや本当、タイミングを図ろうとして考えたら、どうせなら今やっちゃおう、って考えに行きついたんですよ。下手に引き伸ばしても、いいことなさそうでしたし。
しかし、モノクロってそんなに容姿と年齢が噛み合わないキャラの印象強いんですかね……確かに初っ端からこのみと汐というキャラを放り投げたりもしましたが、そこまでだと思うんですよね。他はそんなに噛み合っていないということもないかと。とりわけて顕著なのがあの二人ってだけで、他は等身大か、ちょっと幼い、ちょっと大人びてる、程度だと思うんですけど……まあ、実際どうなんですかね。なんやかんや、幼いキャラは結構出してますしね、モノクロ。そこは自覚しています。
それはそれとして、《ダイスーシドラ》活用のための改造回ですね。前話で《ダイスーシドラ》の方にできるだけスポットを当てたのは、この話に繋げるためでもあります。風水じゃ思いつかないだろう、超次元ゾーンをも利用して相手の墓地を削る戦術を、浬の力を借りて手に入れますよ。
最初から《ヴォルグ・サンダー》を使わせることも考えてはいたんですが、それしちゃうと、風水の運気を読む設定がいまいち生かしづらいと言うか、強調しづらいと思ったんですよね。そもそも《ヴォルグ》を入れるのは、安定して相手の墓地を増やすためですし、風水のギャンブル的精神とはそもそも噛み合っていないのです。だから、そういった安定を目指すために投入するカード選択には、浬の思考が必要なんですよ。
とはいえ作中でも言っていたように、闇を足してハンデスなども絡めた方が絶対に使いやすいし強いと思いますけどね。というかそもそも、現実的な使い方するなら、闇単とかに《ファンパイ》差して、《ニンジャリバン》で出すのがいいと思います。
それに、風水も特別そこまで強運の持ち主ってわけでもないですしね。作中では運がいい場面を結構見せていますけど、彼女はあくまでも、自分の運の善し悪しや、その場の運気の流れが分かるってだけで、運気そのものが高かったり、操作したりすることができるわけではないです。これも作中で言ってることですけども。
なんにせよ、彼女はただでさえ収入が乏しい『御舟屋』の貴重な商品を、超絶低価格で掻っ攫っていきましたとさ。
そして改造後はテストプレイですよ。これ大事です。
水の呪文再利用はドラゴン・サーガになってからかなり増えましたね。水文明そのものが呪文と強く結びつく文明になった印象です。そりゃ、知新ロマノフとか生まれるわけですわ。他にも《目的不明の作戦》とか、作中でも《ガロウズ・ホール》を使い回していた《スペルサイクリカ》とか、なんやかんやでこの手のカードは環境でもよく使われてますし。こういったカードを使い回して《ヴォルグ》を出しまくっていれば、まあ、LOもそこそこ現実的には狙えそうですね。ただそれに特化したデッキではないので、天門に《ザビ・ミラ》入れるような感覚で、あくまでもサブの勝ち筋になりそうですけど。
なんやかんやで《ダイスーシドラ》はモノクロも好きなカードですし、強いとは思います。龍解条件と能力が噛み合ってますしね。ただまあ、相手の墓地を残しておくって、相手にもよりますけど、それだけで弱点になり得るから、今のカードは怖いです。実際、浬も墓地のカードを利用するカードを投入しているので、それを妨害できなかったという穴はあります。そもそも、そんなに何度も殴らせてもらえるほど、相手も悠長ではないですし。
《リンシャンカイホ》も《ヴォルグ》と相性のいいクリーチャーですね。自分の山札を削って呪文を落とせば、低コストで出せますし。なんか、最近はこいつを使った強力なロックコンボとかも考えられているみたいですし、何気に研究を進めたら楽しそうなカードです。普通に使ってもなかなかですけど。いや、でも意識して使わないと、ちょっと使いにくいですかね。如何せん重いうえに、《フェルナンドⅦ世》のように墓地の呪文が残らないので、再登場が難しいのです。
泥仕合になった時、フォートレスで相手ターンをやり過ごし、返しのターン初めに龍解して殴れるって、強いですよね。特に、互いにスピードアタッカーなどがおらず、速攻性に欠ける時とか。
浬は、以前まではリキピー&クリコマばかりでしたけど、《エリクシール》を使えるようになってからは、彼女の存在から、無理なくサイバーロードを入れられるようになったので、幅が広がりましたね。サイバーロードを組み込む意義が出て来たと言いますか。お陰で、ハンデスも《パクリオ》、緊急防御には《オロチ》といった具合に、できることが増えました。対戦展開が楽になったり、バリエーションが増えたり、いいこといっぱいです。
それでも結局最後に出て来るのは《キリコ3》っていうね。でも仕方ないんですよ。《エリクシール》から飛ばせる疑似スピードアタッカーで三打点持ち、呪文三連打によって様々な可能性を見いだせる奴は、とりわけて万能なのです。接戦になったり、追いつめられていたりする中で、盤面をひっくり返そうとすると特に。まあ、このまま《キリコ3》が彼の第二の切り札になるならそれでもいいんですが、暁は《バトライオウ》、恋は《ヴァルハラナイツ》のイメージがあるのに、浬だけ《サイクロペディア》のイメージがなかったら、それはそれでちょっと困るというか、できればそのイメージもあってほしいところなので、もっと強調したいんですけどね。でもビートからコントロールに変えて、クリーチャーの比率が減って、低コストリキピーも減って、自然と《サイクロペディア》が出し難くなったんですよね……ドローも《デカルトQ》とか、より良質なカードがありますし、《サイクロペディア》を使う意義が……こいつの活用方法も、もっと考えよう。
ともかく、今回もそうですが、追いつめられた盤面をひっくり返すために、《キリコ3》は使いやすいんですよ……まあ、今回使ったのは《スパイラル・ゲート》の方ですけどね。《スパイラル・ハリケーン》は《スペルサイクリカ》で回収しているので、今頃は浬の手の中です。別に《スパイラル・ハリケーン》でも良かったんですけど、こいつもこいつで便利すぎるので、《クロック》のように多用しすぎることを少し自重しております。
今回は、《ダイスーシドラ》を強調し、風水を立たせているようで、最後には浬に持っていく回に仕上げました。オチがなかなかつけられなかったからこうした、って側面も、ないことはないですが。
そんなテイストにしたせいもあって、今回はアイナにはあまり触れませんでしたね。風水のプレミから、彼女の未熟さを表現するという意味も確かにありましたが、彼女の運気の流れを読めるという設定を使いつつ、《ダイスーシドラ》を生かしつつ、そこに《トリアイナ》まで組み込んで、最終的に浬に勝たせるというシナリオにするのは、相当難しいです。まず一度の対戦で、そこまでの要素を詰め込めないです。これでも対戦展開は何度も書き直して、かなり試行錯誤を繰り返しましたが、結局は《トリアイナ》の活躍を削る感じになりました。
まだ彼女について深く掘り下げる時ではない、というのもありますけどね。こんな中途半端なところでアイナの核心に触れるのは、時期尚早というものです。まだ顔見世程度。彼女について深く語るのは、また別のお話で、です。その頃には風水も、今以上に《トリアイナ》を使いこなせているでしょうしね。
本当ならもう二つ三つの話をしてから休載が良かったんですが、致し方ありません。次は中間プロローグで触れられている“世界”が関わってきます。その正体は、とりあえず伏せておきますが。
まあ、裏切者の恋人、なんて言ってしまったら、誰と関係するかは一発でばれるんですが、そこは特に隠してませんからね……兎にも角にも、次回も期待……できるような話になるかはわかりませんが、モノクロはモノクロが考えるシナリオ通りに進めますよ。
正直ここまでの流れは全部、中間プロローグを順番になぞっただけで、いわばイントロダクション的なものですからね。まだ掘り下げませんよ。各話にさらに深く突っ込むのは、後々の話になります。
とりあえず、モノクロは休載期間終了の目途をきっちりつけることと、それまでにそれなりのストックを作っておかないとです。
- キャラクターデータ8 北上風水 ( No.298 )
- 日時: 2015/12/12 18:06
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: arA4JUne)
北上 風水(きたかみ かざみ) 女 12歳
容姿:年齢平均よりもやや小柄。明るい髪を片側だけで結ったサイドテールにしている。
性格:明るく溌剌。基本的にテンションは高いが、自分の流れが弱くなると、気落ちするなど、浮き沈みが激しい。ミーハーな面があり、惚れっぽい。現在は浬に好意を寄せている。理屈や理論よりも直感を信じるタイプで、物事の判断基準はほぼすべて自分の運次第。運がいい時は「いい風が吹いてる」などと言って、運気を風にたとえる。また、家が雀荘ということもあり、言葉の端々に麻雀用語が出たり、物事を麻雀にたとえて言うこともある。
所属:鵤木小学校6年3組
備考:《海洋の語り手 アイナ》の所有者。家は雀荘、姉が二人、兄が一人の、四人兄妹の末っ子。運気の流れを読むことができる。
戦術:メインカラーは水。呪文を多用した戦略を組み立てる。切り札のほぼすべてが呪文に関係した能力を持つため、デッキ内も呪文の割合が多い。また、風水自身が自らの運気の流れが分かるため、調子の良い時はあえて相手依存の行動を取ってアドバンテージを取るなど、不安定ながらも爆発力のあるプレイングをこなす時もある。しかしあくまで運気の流れが“読める”だけで、流れを操作できるわけではないので、運が悪い時はどうしようもない。また直感的にカードを使うため、理詰めのプレイは苦手。最近は浬の助言もあり、その不安定さをカバーすることを心掛けている。
切り札は
《龍芭扇 ファンパイ/龍脈空船 トンナンシャーペ/亜空艦 ダイスーシドラ》
《術英雄 チュレンテンホウ》
《龍素記号Sb リュウイーソウ》
《龍素記号Mj リンシャンカイホ》
《海洋神槍 トリアイナ》
など。
デッキ解説
クリスタル・コマンド・ドラゴンと様々な呪文を利用し、そこにドラグハートを絡めた水単色のコントロールデッキを使用。序盤はドローやチャージャーで準備を整え、中盤から後半にかけて主要なドラグナーやクリスタル・コマンド・ドラゴンを呼び出す。勝ち筋が何パターンか存在しており、一つ目はドラグハートの龍解を目指すパターン。《亜空間 ダイスーシドラ》で、互いの墓地の呪文を自由に唱えることを目的とするが、3D龍解するためには相手の墓地にカードを十枚も溜めなければならない。非常に相手依存になるが、《アクア工作員 シャミセン》や《ファンパイ》《トンナンシャーペ》で相手の墓地を増やしていき、3D龍解を狙う。二つ目は、展開したクリスタル・コマンド・ドラゴンで守りながら攻めるパターン。《術英雄 チュレンテンホウ》《龍素記号Sb リュウイーソウ》はそれぞれ防御力の高いドラゴンであり、相手の攻撃を妨害し、また呪文で相手の守りを崩しながら攻めていく。三つ目は、《海洋神槍 トリアイナ》のカードパワーで押し切るパターン。場に出るだけで莫大なアドバンテージを稼ぎ、詰めにも守りにも応用できる力を持っているため、一気に決着をつけることができる。ただし、風水の技量が未熟で、直感に頼り切ってしまうところがまだ大きいため、その力を生かしきることはできていない。
浬の助言を受けてからは、超次元呪文を投入し、サイキック・クリーチャーも絡めたデッキを使用。《亜空艦 ダイスーシドラ》の3D龍解をスムーズに行うため、《ヴォルグ・サンダー》を投入している。呼び出す超次元呪文は《超次元ガロウズ・ホール》を採用し、水単色のままにすることで、《術英雄 チュレンテンホウ》などのマナ武装も、今まで通り発動可能。
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