コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.522 )
- 日時: 2016/05/08 06:51
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「…私も知りません。ご自宅にはいらっしゃいませんでした」
気付かれたのは何時振りだろうか。
少なくともここ何年もいなかった。
いや、まだ気付かれたとは決まった訳ではない。
とりあえずの言い訳をする。
「嘘」
テオドール以外に気付く奴がいたとはな。
「…どうしてそんなことを考えたんですか?」
確かに投げやりで、適当な演技だったかもしれない。
演じていても、その気持ちが全くと言っても良いほど分からない。
そう。
分からない。
だからこそ、誰よりも演技は上手くなれるのだ。
人の気持ちが分かる奴に、人の表情を完ぺきに真似ることなんてできない。
「アリスの自宅を知っていた。」
「以前、見かけたことがあるんです。先輩の家、結構近いんです」
実際あながち嘘ではないし、思いっきり不機嫌そうに口をとがらせる。
訪ねたことはないし、そんな間柄でもない。
けれど見かけたこともあるし、住所も当然ながら知らされていた。
「それでも、不自然だよ」
「そうですか?」
そこは少しの自覚はあった。
けれど、健気な後輩としては別に可笑しくないと思うのだが。
多少は目をつぶってくれればいいのに…
「それに、エリスやアレクシスと同じ感じがする」
それを言われると…ちょっと面白いな。
普通の高校生活をちょっとでも充実させようと思ったんだけどな。
学校生活なんて縁がなかったから。
ちょっぴり楽しみにしていたのに。
まっ、良いや。
本来の職務とは少し脱線するけど。
それはそれで面白そう。
とりあえずは、そう思い込むことにしよう。
「…お察しの通り、アニエスですよ」
ちょっと意地悪く笑っている、ふりをする。
ニヤニヤと楽しそうに。
「ああ、勘違いしないでください。危害は加えられませんから。」
あからさまに驚いた顔をする。
想像できていただろうに。
「…どういうこと?」
「お聞きしたいことがあります。アリスとあって、なにを話すんですか?」
「連れ戻す。」
即答。
それだけ慣れているってことなのかね。
アリスも罪な女だな。
「今回はアリスが自分の意思で赴きました。
収集もかけていなければ、脅迫すらしていません。」
これは半分事実、半分は嘘だ。
確かに収集もかけていなければ脅迫もしていない。
けれど決して自分の意思だけではないのだ。
間接的には関係はあるのだ。
言葉にしてはいないけれど、無言の圧力というやつだろうか。
「それなのに圭先輩たちに言わなかったのは…言いたくない理由があったのでは?
先輩たちの中の何かが、自然と、そうさせている…みたいな?
心当たりは…1つや2つやいくつかあるのではないですか?無いとは言わせません。」
私には人の気持ちも、心って奴も分からない。
どうして悲しいのか。
どうして楽しいのか。
さっぱり、これっぽちも分からない。
「私は圭の優しさ以外もみたい」
だからどんな非道も、私は歩んでいける。
「私、耳は悪くないんですよ?」
前で凛や万里花達と話していても、後ろの2人の声も聞こえるのだ。
そういう訓練を積んできたのだから。
遠く離れていても、特定の会話を聞き取れるように。
誰と話していても、ターゲットの会話は逃さない様に。
「アリス先輩は確かに強くなりました。それはあなた達のおかげでしょう。
あなた達だけでなく、アニエスを救いたいと自ら動けるほどに。」
そう。
それがアリスが今回アニエスに戻った理由。
「距離を置いたのもその一環。」
とんだ変わり者だよ。
テオドールがいなければ、後はご自慢の頭で。
自由の身になることだって簡単なことのはずなのに。
自ら舞い戻ってくるなんて。
「今回わざわざ舞い戻ったのは、彼女のある思惑からです。」
遠く離れた異国の地。
そこでも1人の少女が同じことを想っていた。
「アリス先輩は…」
「私は…」
2人の少女は。
全く違う場所に居ながら。
同じ言葉を紡ぎ出した。
「「アニエスの王となる。「私は」「彼女は」その為に戻ってきた。」」
- Re: 秘密 ( No.523 )
- 日時: 2016/04/23 18:59
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「テオドールはもう年だ。遅からず引退するだろう。
後継者は当然血のつながった正式な息子であるアレクシスだ。」
アリスの存在は伏せられている。
そう、彼女は自身のことを語っていた。
「テオドールは…王になったのか?」
そこそこの権力者だということは聞いていた。
けれど、まさか国王にまで上り詰めているとは思わなかった。
「アニエスに今血筋を気にする余裕はない。
求めているのは誰よりも早く、国を立て直してくれる奴。
テオドール程頭を回る奴も、あそこまで悪に徹せられる奴も他にはいない。」
知らなかった。
なにも。
「既にテオドールは少しずつ政治から手を引いている。
アレクシスが国王になるにあたって、アリスの存在は必要不可欠だ。」
彼女の能力の凄さにはずっと実感が湧かなかった。
でも、物を覚え頭が回るということは。
それだけでも価値があるのだ。
少なくとも、アニエスにとっては。
「アリスは自ら望んでアニエスに向かった。国を救おうと。
以前なら考えられなかった。テオドールがいなくなれば、彼女は自由なのに。」
以前の彼女は。
生きることを諦めていた。
自らの命を粗末に扱い、ただ自分たちを守ろうとしていた。
それから頑なに、少しは自分のことも視界に入れ始めた。
テオドールから、逃げようとあがこうとして。
…そう思っていた
ただ、何時だって人のことを考えていた。
「そうさせたのは、君たちだ。」
想像以上だ。
彼女は気付かぬ間に、自らを追い詰めたアニエスを。
アニエスすらも救おうと、距離を置いたのだ。
何時もの3人だけじゃなく。
国そのものを救おうとした。
分からなかった。
いつか予感していた。
彼女が表情を知り、上手く使いこなして。
彼女の心が分からなくなったら。
もう彼女は、元のアリスではなくなるのではないかと。
「…普段は裏手に動く私がこの国に呼ばれたのもそのためなのだよ。」
その為…?
「アリスが国に戻った。けど、国家レベルの機密情報を手中に収めたまま。
私は最後の最後のアリスが逃げない為の手綱。君たちの、監視役だよ。」
ペロッと小さく舌を出した。
彼女の表情は底知れない。
コロコロと変わるが、楽しそうには見えない。
「監視役…?」
「自ら戻ってきたと、油断させたと思って裏切られると困るからね。
最も、彼女は今は君たちにかまけている時間は無い様だけど。」
アニエスが抱える闇。
彼女はずっとその闇を見つめ、その中で生きてきた。
アリスも、幽も。
エリスもアレクシスも。
皆。
「それでも、アニエスに行きたいと望む?」
なにも、分かっていなかったのか…?
彼女に恋をしていたと思っていた。
彼女が自分の世界を変えた。
でも、彼女の何も見えていなかった…?
彼女の何を知っていただろう。
「知りたい?」
見計らったかのように、彼女が声をかける。
闇を抱えて生きる彼女の裏側を。
覗きこんでもいいのだろうか。
だってそれは、きっと彼女がずっと話したくないであろうことなのに。
ずっと隠してきたことなのに。
それを勝手に暴いても良いのだろうか。
ゆっくりと
緩慢な動きで頷いた。
「はい、決定〜!」
片手で、手を握ってくる。
猫を被っていたのか?
酷い変貌ぶりに、おもわず戸惑ってしまう。
アリス以外の手を掴んだことはない。
幽の手は小さいのに、力強かった。
アリスみたいに…冷たい手。
残るもう片方の手で、懐から取り出した携帯を弄った。
少し古い、二つ折りのタイプの携帯だ。
「アレクシスー、今からそっちに行くねー♪客人も1人いるからねー」
それだけ言うとすぐさま、携帯を閉じた。
「平穏で安全な、生温かい世界で暮らしてきた君達に。誰の心も分かりはしない。
あなた達が抱えた闇なんて、如何ほどに淡いか。思い知ればいい。」
- Re: 秘密 ( No.524 )
- 日時: 2015/06/27 17:41
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
〜・106章 執着・〜
飛行機に乗る前に、彼女に電話をした。
とんとん拍子に話が進み、気付けば空港にいた。
コール音がひたすら続いていた。
想像した通りだけど、やっぱり出ないか。
留守番電話に自動的につながった。
「…もしもし」
返事がある訳はない。
「アリスの言っていたこと、ちょっとだけ分かったような気がしたよ」
結局、アリスにばっかり依存して。
それに甘んじていた。
アリスはいつだって笑っていた。
だから、いつでも笑っていたかった。
アリスの隣に並べる様に。
彼女を救うのにふさわしい存在になりたかった。
でも、背伸びしていたのかな。
アリスを救える存在になれているというなら、それは嬉しいことだ。
アリスの存在に近付けているなら。
それはもっと嬉しい。
アリスみたいに。
自らを犠牲にしてまでも、アリスを助けたかった。
でも、そうすることがアリスには辛かったんだろうな。
いつだって自分の為に笑っているって、思いつめていたのかな。
気付けなかった。
背伸びしている様に見えたのかな。
無理をしていたかな。
「…無理をしていたのかもしれない。でも、アリスに近付けたなら。
もしそうなら、すっごく嬉しい。アリスにずっと憧れていたから。」
無理をしている訳じゃない。
嬉しいんだ。
「人間だよ、ちゃんと。アリスだって。」
絶対に。
もうそっち側には連れていかない。
嫌がっても、こっちに引っ張り上げる。
「人間にさせてみせる。」
- Re: 秘密 ( No.525 )
- 日時: 2015/07/02 18:45
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
今回は何時も見慣れた牢ではなかった。
もう、閉じ込められることもないだろう。
私にとって、最も有効な枷をアリスが見張っているのだから。
同じ名前だと、色々やりづらいな。
意図があって同じ名前にしたんだろうけど。
呼ぶ側とすると、結構不便だ。
対照的、と言っても良いほど広くて豪華な部屋だった。
人は追い払われているのか、人気はなかった。
食事はエリスが持ってくる。
ここに来てから、父には一度も会ってはいない。
次は、まだ駄目だ。
警戒心を解く必要がある。
父は手ごわい。
けれど、だからって私は負けられない。
部屋に備え付けられたパソコンを繋ぐ。
いくつか自分のサイトを持っている。
これで、日本であろうと何処の国の情報も回ってくる。
幾つもの言語を操って、様々なサイトを掛け持つ。
部屋にいても外の情報を入手することが出来る。
「ネットが使えるとは、知らなかったな。」
元々私はパソコンはからっきしだ。
「…マリーに教えてもらった」
吸収が早いのは、私の利点だ。
まだまだ、疎いけれど。
いずれ慣れるだろう。
「知識の吸収は、大事だからね。」
呼び戻されたと思いきや、いきなり部屋に監禁とは。
父親らしくないにも程がある。
「携帯、光ってるみたいだけど?」
「…誰かは大体分かってる。」
少し目を伏せる。
大丈夫。
私はもう逃げないと決めているから。
色んな感情を知った私は。
圭に抱くこの気持ちが本当に恋なのか。
変な違和感が付きまとっている。
パソコンを打つ指は止めない。
暫くすると諦めた様にエリスは部屋を出ていった。
様々な国の言葉に目を走らせながら、小さく呟く。
「…圭はずるい」
おかしい。
私は圭のことを好きなのだと信じて疑わなかった。
彼は私にとっての恩人だ。
彼の言葉にいくらか肩の荷が下りた様な気さえした。
けれど彼は、私に恋をしているというより私自身にこだわっている様だ。
彼の気持ちは恋ではない。
ただの執着だ。
そう考えてしまうと、私の気持ちまで分からなくなる。
私も、圭にこだわっているだけなのではないか。
そんな考えが常にまとわりつく。
彼が救ってくれたから。
彼がいなくなったら、また1人になるから。
それに怯えて、だから必死に圭を引きとめようとしているのか。
分からなくなった。
もしそうだったなら、それは圭の時間までをも奪ってしまう。
これ以上彼の時間を無駄には出来ない。
私の時間だって残されていない。
私としても、私に想いを寄せてはいない男を傍に置くのも忍びない。
彼のは欠点と言うより。
もう病気の様なもの。
自分よりも人を助けようとするなんて。
そのおかげで確かに私は救われた。
でも、彼には自分のことを考えてもらいたい。
私のことばかりでなく。
誰かを救うことばかりではなく。
自分のことで、動いてほしい。
私は彼に救われた。
重荷を一緒に背負ってくれた。
だから。
だからこそ。
彼には彼自身も救ってほしいのだ。
互いの気持ちが分からない。
想いを確かめることができない。
でも。
今はどうだか分からないけど。
私は本当に彼を想っていたと思う。
きっと、そうだったらいいな。
- Re: 秘密 ( No.526 )
- 日時: 2015/07/07 18:54
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
母も、こんな風に私を想っていてくれるだろうか。
母がクリスマスの時に渡してくれた立派なドレス。
ぺたんこ靴。
圭が初めてキスしたあの牢で。
母から圭に、圭から私に手渡されたドレスと靴。
今でも大事で。
着るのがもったいなくて、時々出しては眺めていた。
母にとってはなんてことないドレスかもしれない。
適当に選んだ服かもしれない。
でも、私にとっては母からの初めての贈り物だ。
いや…初めてはあのネックレスかな。
母に貰った指輪も、今もまだ大事に持っている。
誕生日だって知ることも出来た。
最高過ぎるクリスマスプレゼント。
本当に、幸せだった。
贈り物なら…他にも合った。
圭からのファーストキス。
唇を重ねたあの瞬間。
私はきっと、圭の想いに少しずつ気付き始めたんだ。
その唇で圭にだって沢山嘘をついてきた。
…本分を忘れるな。
私は、確かめたいことが合って。
わざわざ戻ってきたんだ。
圭のことはあとでもいい。
私は圭のことを大事にも思っているけど。
それと同じくらいに母のことも。
愛おしく思っている。
そしてきっと、彼のことも…
脳裏に浮かぶのは。
幼い頃から私を虐げてきた、1人の男。
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