コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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秘密
日時: 2020/07/02 17:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

ここは皆の秘密基地。

そこに響く彼女の歌声。

これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————

〜・目次・〜
序章
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138章
>>652->>655

作者の言葉
>>401

作者の言葉 2020.7.2
>>656

*参照10000 有難うございます*

これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。

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Re: 秘密 ( No.250 )
日時: 2016/05/12 03:03
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

〜・40章 圭の言葉・〜
「クリスマス?なにそれ?」

一瞬時が止まったかのごとく静寂が流れた。

「えっ?私何か変なこと言った?」

「…クリスマスを知らないのか…?」

リンは驚いた顔をして私に質問した。

「えっ?だってクリスマスって別に祝日でもないのに…何でみんな浮かれているの?」

再び時が止まった様に静寂が訪れた。

「まぁ…どうせ24日は午前中はItemMemberだし!」

ItemMember…

ItemMemberのマネージャーの仁科が私の金髪を見ると案の定驚いた。

でもそれが染めた訳ではないと言うと、これからどうするか悩んでいた。

いつものように黒のウイッグを被るのはもったいないと思ったようだ。

それでボーカルが金髪になったところでウィッグを変えたくらいにしか思われないだろう、というところに落ち着いた。

ItemMember・金髪のボーカル・アリス

そう雑誌に載せるらしい。

「やぁ、御機嫌よう!」

この声は…

「…アレクシスか」

「あっ、こんにちは。」

「御機嫌よう、お邪魔しています。」

3人に挨拶されてそれなりご機嫌の様だ。

「お茶を淹れてきますね。」

マリーに席を薦められ、珍しく席に着いた。

「仕事柄とは言え変な色目を使うな、気色悪い。」

「…なっ!?」

「レモネードでよろしいですか?」

さすがお嬢様。

給仕も完ぺきだ。

「…あ、ああ…」

「スコーンもどうぞ。ジャムとクリームもお付けしました。」

「有り難う。」

ぺこりとお辞儀をするとマリーは席に戻った。

確かにマリーは美人だ。

美しい栗色の長い髪。

整った顔。

おしとやかで大和撫子。

勉学もスポーツも家事も給仕もできる。

時々強引だが友達思い。

一途で健気。

放課後男子に呼び出されることも度々あるが全て断っている。

歌もうまいし、楽器も全てそつなくこなす。

時折吹奏楽部に助っ人に呼ばれたりもするらしい。

しかし軽音部とItemMemberを重視している。

実にもったいない。

軽音部なんかに埋もれさせるなんて持ったないほどの才能だ。

だが、軽音部は今やかなり人気な部活だ。

来年も入部希望者が絶えないであろうことも想定される。

4人が談笑している。

少しぎこちなくだがアレクシスも会話に混じっている。

これが今の私の場所だ。

何時かは失われる。

今の居場所だ。

私はあそこにはいない。

いなくなる。

遠く離れて4人の会話を眺める。

私がいなくても…

いなくなる。

分かっている。

「どうしたの?アリス。」

でも…

それでも私は信じたい。

「…ううん、なんでもない…」

「変なの!」

笑いが湧きあがる。

きっと見つけてくれると。

Re: 秘密 ( No.251 )
日時: 2014/02/19 19:45
名前: 雪 (ID: lMBNWpUb)

「統也さん、今度映画に出るそうですね。」

「ああっ!どぅ〜してもと言われてね。」

イラッ

それでもマリーはにこやかに微笑み凄い凄いと手を叩いた。

「気色悪い。ここはテレビ局じゃない、弁えろ。」

アレクシスは俗物だからな。

「っな!?」

「まぁまぁ、アリス。私、統也さんのお話を聞くの楽しいですから。」

相変わらずにこやかな笑顔を崩さない。

流石はお嬢様。

「マリーは本当に凄いな。」

アレクシスの様な俗人の扱い方を知っている。

「それより腹が減った。何か食いものないのか?」

「リンは食いしん坊だな。インスタントの焼きそばならあるが。」

席を立つ。

台所には他にも色々高級そうなお菓子はあったがもう昼時だ。

ちょっとは重いものを食べたい。

「こんな豪邸でインスタントの焼きそばかよ。」

「だってご飯作るのめんどくさい。」

包丁やらまな板を準備して、片づけだってある。

それに比べてインスタントはお湯だけで出来るし、容器を洗えばそれで終わりだ。

「でも家庭的な女の子って悪くないと思うけど?」

「圭まで…」

圭と言葉を交わすのも何気に久しぶりな気がする。

ずっと牢に囚われていただろうか。

「軽いものなら…」

「どうせお前のことなんだから料理なんて作ったことないんだろ?」

ブチッ

私の中で何かが切れた。

「言ってくれるなアレクシスの分際で。」

Re: 秘密 ( No.252 )
日時: 2014/03/30 14:55
名前: 雪 (ID: DNCcZWoc)

それから誰も台所に入れるなと釘を刺しておくと、アリスは台所に籠った。

それから台所からボールが落ちる音や悲鳴が聞こえてきた。

・・・キャ————!!火が!!!・・・

時折聞こえるアリスの奇声を聞く度にクスクスと笑った。

アリスは食堂で食事の準備をするから呼ぶまでは決して来るな、と念を押した。

「しかし…アリスがご飯を作るなんて初めてではありませんか?」

「確かに…想像つかないな。」

いつも3人が準備するご飯を食している。

それもお菓子や果物。

ちゃんとした食事という食事をとっていない。

食生活自体危うい。

「ちょっとカフェオレのお代わりしてくる。」

そう言ったはいいものの気になるモード全開だった。

アリスのココアのカップもついでに持って行く。

アリスはココア。

圭はカフェオレ。

リンは珈琲。

マリーは紅茶。

皆飲んでいる物が違う。

台所に入ると思っていたより美味しそうな香りが充満していた。

思わず夢心地な気分になる。

「圭…?」

その声でようやく我に帰る。

「どうしたの?」

「あっ…」

カフェオレの御代りに…と言う前にアリスはああ、と納得いったような顔をした。

「コップ持って来てくれたのか。有り難う。」

「えっ、あっ…うん…」

思わず返事してからブンブンと首を振る。

そんな圭を不思議そうにアリスはみていた。

「…手伝いに来た…」

「えっ?」

聞き取れなかったらしくもう1度聴き返す。

「別にアリスの為じゃないよ!アリスだけじゃ心配だからね!!」

頭の上に?マークがついてもおかしくない様な顔をしていたがふっと笑った。

「料理できなさそうな顔してるくせに…」

「顔、関係ないよ!!」

楽しそうな笑い声が台所に響いた。

Re: 秘密 ( No.253 )
日時: 2014/02/22 00:20
名前: 雪 (ID: OMeZPkdt)

久しぶりにアリスと2人きりで言葉を交わした。

以前と変わらない…どころか今回はアリスの兄の為に自分から危険を顧みずに出向いたという。

以前と表情に何も変わりは無い。

少し安心した。

また無茶をしたんじゃないかと。

時々アリスを見ていられなくなる。

そこまで自分を削って人を助けようとする姿が。

別にアリスには自分のことなんて気にも留めていないだろう。

自分の為にしていると笑って言える様なそんな人だ。

だが、時々度が過ぎているとも思う。

そこまで自分を危険にさらしてまで何かを必死に守ろうとする。

それはきっともう何も失いたくないと主張しているようだった。

それってなんだか…

ふと目を止めるとアリスの服の袖から包帯が覗いていた。

しかも今にも取れそうな感じだった。

恐らく家事で水などに触れてふやけたのだろう。

「アリス…怪我?」

そう言いつつ手を伸ばし巻きなおそうとした。

しかし触れたとほぼ同時に彼女は手を払った。

それは。

拒絶。

「…これは…なんでもない…から…」

観ようと伸ばした手が包帯を引っ掛けてほんの一瞬だけ見えた。

濃くて痛々しい痣の痕。

そしてその痣は…

気のせいだろうか?

鎖の形をしているように見えた。

「アリス!!」

「…なんでもないって…」

アリスは拒絶を続けた。

「なんでもない訳ないだろ!何で相談しない!?」

詭弁だ。

こんなことを言ったって何も変わらない。

こんな言葉で救えるなら苦労はしない。

「…当然のことなんだ。相談するまでもない。」

相も変わらず拒絶を続ける。

「何でアリスが…」

「…大したことじゃない。」

「アリス!!」

もうシカトを決め込んだようでうんともすんとも言わなかった。

「…アリスのこと、もっと知りたいんだ…」

好きだから。

大好きだから。

「…アリスはいつも何も話さない。それを僕がどう思ってるかくらい考えてよ…」

それでも反応は無かった。

次の言葉を発しようとした時微かにアリスの声が聞こえた。

「…心配…したの…?」

いつものアリスらしくない。

小さな声。

「…うん。したよ…夜も眠れないくらい…死ぬほどした!!」

静寂が2人の間に舞い降りた。

窓が開いていたのかハタハタとアリスの髪が舞う。

「そっちに行くね…窓を閉めるだけだから…」

そうして2人が交差した時アリスが耳元で囁いた。

「…私の母は妾だった。」

ハッとしてアリスを見る。

けれどその目はこちらには向いていなかった。

その冷たい声に圭はアリスの横に立ちつくしたまま静止した。

「私の父は…母の特殊技能を求めた。そして私が生まれた…」

特殊技能?

「母は…望まぬ子を産まされ…屋敷からも居場所が失われ…精神病院に入れられた。」

父の部下の気まぐれな同情によって…

彼女は小さく呟いた。

「…特殊技能を持つ母の血と貴族で権力者の父の血。
その両方を兼ねそろえた私は無駄な人間関係を作らせないように牢に隔離されて育った。」

…本当ならここにいなかったはずの存在…————

その冷たい声は小さな声だったが心にまで響いた。

「けれど1度だけ…母が私に会いに来た…これはその時のペンダントだ。」

ジャラッと重い音がした。

横目で見るとアリスがギュッときつくペンダントを握りしめていた。

「やがて私はこの国に送られた…母の追跡を撒くために…
…無駄な人間関係など作れないと踏んでいたのだろう。私は化け物だからな。」

アリスはフッと自嘲気味に笑った。

「…父の思い通りに私にはロクな人間関係は作れなかった。ただ…圭達を除いて…——————」

ジトリとアリスの視線が圭の目をとらえる。

思わずビクリッと体が反応する。

「…私は満足だ。お前たちに出会えて…友を知り、恋を知れた…—————」

それだけで満足だ、と彼女は柔らかに微笑んだ。

Re: 秘密 ( No.254 )
日時: 2014/02/21 19:21
名前: 雪 (ID: LQ38T2Vh)

食堂にマリー達を呼ぶと圭が入って来た時と同じように夢心地な顔をした。

「おいしい!!」

「テリーヌにオムライス…ドリア!?」

「どうしてこんなレシピ知ってんだよ!!?」

「えっと…マリーの部屋に合った本を読んだだけ。材料が無駄にたくさんあるから。」

ここにはなんでも揃っている。

冷蔵庫を開けるだけで高級食材が沢山並んでいた。

食事が一段落すると食器を片づける。

アリスの意外な特技だった。

皿を洗い終わると談笑する4人から離れてテラスに出る。

夜風は冷たい。

「ありがと、圭。」

暫く2人の間に何も会話は無かった。

けれど動こうとしない圭を見てようやく口を開いた。

「さっきの話…誰にも話したことなかったけど…話したら少し気が楽になった。ありがとう。」

違う。

お礼が欲しかった訳じゃない。

でもそんな言葉も無に消えて行った。

「…アリスが…自分の話をしてくれたから…嬉しかった…」

アリスは横目で圭を確認するとふっと笑った。

「分かってたんだ…最初から圭達と同じ立ち位置には立てないって。
それでも…例えいつか消える夢だとしても…偶然でも…一緒にいられて楽しかった。」

悲しい言葉だった。

ずっと一緒にいたいっていうアリスの本心が見え隠れした。

「私は何時かここからいなくなる。それが明日か来月か何年も先か…分からないけど。
私は父の道具。そう言う風に生まれてきた。それがたとえ何を指していても…それ以外に私が生まれてきた意味なんてない。」

ここにいるアリスを完ぺきに否定する。

言葉だった。

・・・それ以外に生まれてきた意味なんてない・・・

「そんなことない!!」

えっ、とアリスの小さな口から驚きの言葉が零れた。

「アリスは他の誰のものでもない。アリスだけのものだ!!」

ただ感情的になっていた。

それでもアリスの力になりたかった。

アリスの傍にいたかった。

「大人はみんな勝手なことを言う。でも僕たちだって生きて…考えてるんだ!
アリスが生まれてきた意味なんて知らない。生まれてきた意味なんて…後で考えればいい。」

息が荒い。

アリスはどんな顔をしているだろう?

ここからじゃ顔も見えない。

「でもこれだけは言える。アリスは決してお父さんのためだけに生まれたんじゃない!!」

たとえ生まれが違おうとも。

アリスと出会える自信があった。

「この出会いは運命だから。たとえ生まれが違っても…絶対にアリスを見つける。」

例え何度アリスが目の前から姿を消そうとも…

地球の反対側に行ったとしても。

必ず見つけ出す。

「僕はその声を見失わない。何度だって見つけ出してやる!!なんどでも!!」

ハァハァ、と荒い圭の吐息だけが響く。

つい感情的になって怒鳴ってしまった。

顔を上げようとしたその時。

温かい何かが覆いかぶさってきた。

「…アリス…?」

おそるおそるアリスの背中に手を伸ばす。

そっと抱きしめ返す。

手のひらにアリスの美しい金髪の感触と温かい体温が伝わってきた。

「…ありがと…圭…」

肩にアリスの涙が落ちる。

また痩せた。

背も低くなった。

これ以上何を求めるという。

これ以上アリスからなにを奪うという。

しばらく圭を抱きしめていたらやがてそっとアリスの方から離れた。

「…やっぱり私には圭の言う事は分からない…」

そう静かに彼女は告げた。

驚きはしなかった。

「…でも…見つけてくれるって言った時、本当に嬉しかった。
前に言われた時もそうだったけど。やっぱり…改めて言われると凄くうれしい!」

瞳にはまだうっすらと涙の膜が張られている。

それでも彼女は笑った。

まだまだ危なっかしい。

これからもきっと沢山の危険がアリスを襲うだろう。

それからすべて守れるって言えるほど傲慢ではない。

それでも何か出来ることならやりたい。

一緒にいれば少しでも危険から救えるかもしれない。

というよりか一緒にいたい。

例えリンに恋をしてるとしても。

だから。

何をしても。

どんなに時間をかけても。

アリスの友達になりたい。

どうせ。

叶わない恋だから。

アリスの近くで。

この想いを隠しながら。

友達になりたい。


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