コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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秘密
日時: 2020/07/02 17:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

ここは皆の秘密基地。

そこに響く彼女の歌声。

これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————

〜・目次・〜
序章
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>>648->>651

138章
>>652->>655

作者の言葉
>>401

作者の言葉 2020.7.2
>>656

*参照10000 有難うございます*

これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。

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Re: 秘密 ( No.210 )
日時: 2014/03/28 08:52
名前: 雪 (ID: mhiP6sLm)

そんな3人が心配する中アリスは車で移動していた。

もうゆかた姿ではなくちゃんとした服装をしていた。

動きづらそうにちゃんとした正装で踵もとても高い。

ちゃんとした服なのにその服はとても動きづらくてまるで囚人服の様だ。

罪人が逃げないようにきつく締めつけている。

車も何時まで経っても目的地に着かず、本当に着くか疑わしくなりながらもずっとアリスはゆられていた。

運転手は何を話しかけても返事が無い。

まるで生きていないようだ。

携帯も没収され暇を持て余していた。

「あ〜あ!!」

靴を脱ぎ車の座席に横になる。

無駄に広い車。

しかしそこにはアリス以外の声はなく、ただただエンジン音が静かに空しく響いていた。

皆に会いたいな…

私は自分の意思でここに来た。

それで一体なにを…と自分でも突っ込みたくなる。

でもどうしても来たかった。

だがまさかこんなに長引くとは思わなかった。

ごろごろしてもちっとも眠れそうにない。

それも当然だ。

先程死ぬほど寝たのだから。

体を起こし今度は窓から外も見る。

相変わらず何処を走っているか分からない。

何故なら窓には変なシートが貼ってあって外が見えないように加工されているのだ。

窓は開かない。

つまらない。

♪-♪-

鼻歌を口ずさみながら思い出すのは6年前のこと。

私はあの時確かに皆がいなくなって怨んだ。

でもまたいつものように仕方ない、と自分を納得させて…それでも忘れられなくて未練がましく歌ってきた。

そして実際に皆に再会して思った。

ああ…——————寂しかったのって私だけじゃないんだ…

皆が皆3人と別れを告げていた。

皆は別々に散った。

理由はまだ知らないが結局は皆は誰にも合わずひっそりと姿を消した。

仲間と別れたのは私だけじゃない。

圭やマリーは中学が同じだと聞いたがあの感じだと会話も大して交わしていないのだろう。

むしろそっちの方がつらいのかもしれない。

会える距離にいるのに…言葉は交わせない。

交わせない理由は思い当たるのは罪悪感。

やはり皆は私から離れたくてあの時突然消えたのだろう。

覚えていないから何とも言えない。

でも嫌われることでもしたのか…何をしたのか…見当はつかないが…

私がきっかけで皆は別れたんだ。

私の中の何かが悪かったのだろう。

今更何が悪かったか聞いても答えるとも思えない。

私だけをのけ者にして3人で遊ぶ…何て選択肢もあったはずだ。

それを選ばなかったのはせめてもの優しさなのだろうか…?

私が代償を払うのに自分たちだけ一緒にいるのが許せなかったのか…

今となっては分からない。

歴史は闇の中、とでも言っては大げさすぎるな。

「くだらないこと考えたら余計退屈になってしまった…」

くだらない…

今更何を言っても意味がない。

価値の無いものに私は執着しない。

そうでもなければ生きていけないから。

この厳しい世界で。

はぁ…とまた大きく溜め息を吐く。

「皆に会いたいな…」

そう言って彼女はもう1度溜め息を吐いた。

Re: 秘密 ( No.211 )
日時: 2014/01/17 18:37
名前: 雪 (ID: Q6eb8iXq)

〜・31章 おかえりを言うために・〜
あれから1ヶ月はたった。

それでもアリスは帰って来なかった。

ItemMemberの話も詰まり、仕事は見事に無くなった。

3人は必死になってアリスを探しまわった。

病院、寮、学校、裏道1つ1つも調べまわった。

だが何処にもアリスはいなかった。

「マリー、見つけた?」

「父のコネで色々調べまわっているのですが…」

そういって小さく溜め息を吐いた。

その時スカートのポケットから微かなバイブ音が響いた。

「もしもし!?」

アリスがいなくなってから携帯の反応に鋭敏になり、ちょっとした振動すらもすぐに気付く様になった。

「…はい。はい…了解しました。引き続き捜索に。では。」

しかしアリスから1度もかかってきたことが無い。

電話を切るともう1度小さく溜め息を吐いた。

再び電話がかかってきたのか俊敏に反応する。

「もしもし!?」

「ああ…マリー…?」

「アリス!!?」

えっ、と2人の表情がパッと変わる。

すぐに電話を周りにも聞こえるようにスピーカーボタンを押した。

「あっ…今…ちょっ…野暮用で……らく帰れそうに…な…い…」

電波が悪い様で所々聞こえない。

「アリス!!?」

「…心配…しな…て…いい…か…ら…」

「アリス!?今どこにいますの!?」

思わず大声になって叫ぶ。

いけない。

動揺しすぎだ。

「…ちょ…とね……お父…様……のと…ろに…」

「お父様?」

聞き慣れない単語だった。

少なくともアリスにそう言ったものがいるとは知らなかった。

「…しば…く…帰れそう…にな…から…よろ…しく…」

「「「アリス!!?」」」

それだけ言うと彼女は電話を一方的に切った。

最後の3人の声が聞こえたかは分からない。

だが最後に着る前に彼女がふっと笑った気がした。

それ以降何度彼女の電話にかけても彼女は出なかった。

Re: 秘密 ( No.212 )
日時: 2014/01/18 16:42
名前: 雪 (ID: iaPQLZzN)

あれっきりアリスは再び連絡を絶ち、消息が付かなくなった。

まるで何も起きなかったのように毎日静かに過ぎて行った。

相変わらず3人はアリスを探し回っていた。

アリスに父親がいるとは知らなかった。

いるにしてもコンタクトをとれるほどの相手なら…

何故アリスが泣き叫んだ時に助けに行かなかったのだろう。

何故アリスが悲しみ、苦しんでいた時に近くにいなかったのだろう。

悪いイメージしか思い浮かばない。

いけない。

あったこともなければ話すらも聞いたことのないそんなアリスの父親をとやかく言う資格等ない。

だがあれから1曲も作れず、1回もテレビに出ていない。

3人とも手が付かなかった。

仁科はやれやれと言った顔をしていたがボーカルがいなければ活動は出来ない。

そうして抜け殻のような生活は続いた。

「曲、作る。」

ある時唐突にケイがそう宣言した。

「ケイ?」

アリスは心配するなと言った。

でも今のままじゃアリスが帰ってきたところを逆に心配させてしまう。

「今までの抜け殻みたいな日々は卒業するべきだ。」

「…さすが片思い歴6年。」

小さく呟いたマリーの声は聞かないふりをしよう。

「ええ。そうですわね。」

ずっと気付いていた。

何時までもこのままじゃいけないと。

「いい加減こんな生活にも飽きたしな。」

ケイはいつでも先を歩く。

例え容姿だろうと成績だろうとスポーツまでもが例えケイに勝てたとしても。

根本的なところではかなわないと思った。

「始めましょう。私達の活動を。」

マリーの声を引き金に止まっていた心が動き出す。

Re: 秘密 ( No.213 )
日時: 2016/05/11 02:02
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

それからケイとリンはひたすら曲を作り続けた。

マリーはひたすら楽器に触れ続けた。

アリスは楽譜と音を聞けば1回で曲を覚えられる。

持っている才能の賜物だろう。

アリス探しも欠かさず、だが抜け殻だった時間の全て作曲につぎ込んだ。

歌詞いつもはアリスが決めていた。

だがこれを機に少し3人で考えようと思った。

皆そう言ったものに縁はなかったが、もしアリスに再会できた時伝えたいことを伝えられるように。

「ふぅ…」

疲れたように小さく息を吐く。

あれからもう何曲作っただろうか。

だがその1つ1つはアリスに伝えたい言葉の数だと思うとまだ少なすぎる様な気がした。

そういって次々と曲を作り続けた。

いつか帰ってきたアリスにおかえりなさい、というために。

Re: 秘密 ( No.214 )
日時: 2014/11/15 17:41
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

そんな中アリスは眠っていた。

きつく締められた服ではなく、真っ白で簡単な和服だった。

病衣と言われる服を着ていた。

アリスは真っ白な固くて冷たいベットの中で寝ていた。

アルコールのにおいが鼻を刺激する。

嫌いなにおいだ。

昔入院させられた時に入った病院のにおい。

夜は怖くて心細くて眠れなくなったあの病室。

だが誰も来ないということに気付いたのはすぐだった。

人気配がしない。

ここは…どこ…?

どうして…私は…

それとほぼ同時刻、マリーの携帯が震えた。

「もしもし!?」

相変わらずすぐに出る。

「ああ…万里花ちゃん?」

その声はアリス探しの協力を頼んだ病院の先生の声。

「どうしましたか?」

「万里花ちゃんの言う三田村こよみちゃんらしき人が秘密裏に入院してきた。」

その知らせは今までの報告の中で1番の大ニュースだった。

スピーカーにしたのか携帯からわずかな物音が所々聞こえてきた。

「本当ですか!!?」

そして大声を出した後考えた。

「秘密裏…?」

「ああ…不思議なのはそこなんだよね。
厳ついスーツを着た男たちが連れてきて名前や素性は非公開に預かってくれって。
三田村こよみちゃん…長い茶髪に色白の肌。添付されてたプリクラの写真と瓜二つだ。」

添付したプリクラとはケイとアリスが写っている2人で最初に撮ったプリクラである。

それ以外に写真は残されていなかった。

「非公開にしてくれ…と頼まれていたのに何故…?」

「退院はさせてもいいと言われていたんだ。他にもよく分からないことを言っていたがこの町からは出すなとか。
後…退院させたら後悔するかもしれないけど…とか言っていた。
とりあえず会いにおいで。20分後にロビーで待っているから。」

そういうとマリーは震える手で電話を切った。

聞いていた2人もすぐに反応した。

3人はすぐに基地から飛び出した。

助けて…と言ったアリスの声が聞こえるようだった。

会ったらきっと伝える。

おかえりなさい、と。


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