コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.180 )
- 日時: 2014/11/15 17:10
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
♪-♪-
曲が終わるといつものように歓声がわき上がる。
もう日常茶飯事と言った光景だ。
「『ミラ』、それはくじら座の色の変わる不思議な星のこと。
この曲は仲間達を引き合わせた不思議な縁について歌ったものだそうです。
いや〜相変わらず痺れました!!あのサビなんて…CD絶対買います!
『ミラ』が収録されたCDアルバム『ミラ』の発売日は明日!!皆さんもぜひお買い求めください!!
以上、ItemMemberでした!!」
再び拍手とともにスタジオから退場する。
これで控室に入り、化粧を落とすまで気が抜けない。
何時誰に見られるか分からないのだから。
毎度ItemMemberが登場すると、テレビ局前に人混みが出来て警備員が忙しそうにしている。
実に申し訳ないことをしたと思う。
私達もよく聞かれることがあるが、その際には関係者ではないとシラをきり通す。
あくまで仁科の親戚、という顔をする。
ここまで手間をかけるのは仁科の指示と、そしてアリスが納得する様に作られているからだ。
「あ〜気持ちよかった!!」
歌うと気分がすっきりする。
気持ちよくなれる。
悩んだ時、困った時、悲しい時、嬉しい時。
歌を歌えばよかった。
ただそれだけで何事も満たされた。
私は知っていた。
自分を喜ばす方法も、怒りを抑える方法も、知っていた。
どんな時も歌を歌うだけで何事も解決した。
歌えば何もかも丸く収まった。
人から変な目で見られても、歌があれば何も問題がなかった。
歌がなければきっと今の私はいない。
私を私たらしめるもの。
紛れもなくそれは歌としか、言いようがなかった。
まるで歌で出来ているようだ、と我ながら思う。
友達もいなかったし教員も性格のため反感ばかり買っていた。
知らない親戚の嫌な態度も嫌がらせも。
でも歌があったから。
生活費を忘れたふりして、振り込まれなかった時も。
困りはしなかったが、とても悲しかったっけ。
6年前の歌を歌ってばかりの私には遊ぶ金もいらなければ、楽譜を買う金もいらなかった。
だから困らなかった。
あれも経験だと今なら思える。
困った時助けてくれた人なんていなかった。
皆が薄情って訳じゃない。
周りの空気やそう言ったものが、自然とそうした環境を作り出しているのだと納得したものだ。
あの時期を思い出すと、まだ昨日のことのようだ。
歌さえあればどんな辛い環境も。
いや、違うか。
圭達に会えると思ったから歌えたのか。
どんな辛い環境も今じゃなんてことない。
私は圭達と一緒にいるのだから。
- Re: 秘密 ( No.181 )
- 日時: 2013/12/25 12:32
- 名前: 雪 (ID: iCfJImSu)
〜・24章 夏休みその1・〜
夏休み初日。
早速渓流下りに行くことになった。
「えっと…上流の方で釣りで下の方で泳いでね〜!!」
川と言ってもあまり大きくはない。
カヌーも一応出来るようになっている。
アリスとリンは釣り、圭とマリーは泳ぐことになっていた。
そちらの方が有り難い。
恋をしてから…少し一緒に居づらい…
目を合わせるのが…怖い…
あの時自分の気持ちも気付かれたみたいで恥ずかしくて…
怖いって思えるのも恥ずかしいって思えるのも圭に会ってからなんだ。
初めて怖いと思った。
その時ずっと私の傍にいて親身になってくれた。
暴走した時も圭はずっとそばにいた。
リンと話をしながら圭は手を握らせてくれた。
私はその時初めて男の子の手を握った。
あんなに大きくてとても安心した。
気付けばずっと私はあの圭の手を求めていた。
傍にいたい。
手を繋ぎたい。
やっぱり好きだなぁ…圭。
「傍にいたい。」
と小さく呟く。
その小さな声は誰にも聞こえず静かに川の流れとともに流れて行った。
- Re: 秘密 ( No.182 )
- 日時: 2014/11/15 17:12
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「餌、1通り揃えました。お好きに選んでください。」
見るとイクラ、アサリ、イワシ、アジ、エビなどがある。
一瞬魚の餌と言うので気色悪い生き餌でも準備されているかと思ったらマリーの趣味でそう言ったものは集めていないらしい。
少し意外だったがむしろ腑に落ちた。
「アジ…美味しそう…」
ぼんやり見つめて釣り針に引っ掛ける。
リンは安価なアサリを選んだ。
その値段を追求するところが相変わらずだ。
「全然釣れないな…」
泳ぐ気は全くなく服装は長ズボンとシャツとパーカーだ。
それからマリーの昼食の声が掛かるまで魚は2,3匹しか釣れなかった。
魚釣りに必要なのは忍耐だということを思い知らされた。
「定番、カレーを作りましょう。飯盒もきちんと準備してありますわよ。」
ニッコリと微笑むマリーは相当泳ぐのが上手いらしい。
今はパーカーをはおっているが水着もとても可愛らしかった。
「火、これでいい?万里花…マリー」
圭…
マリーのことも大好きなのに…
圭が名前を呼ぶのは私だけじゃなかった。
なんだろう…胸が痛い…
マリーも圭も大好きなのに…どうしてこんな気持ちになるんだろう…
気付かぬ間にうずくまっていた。
どうしたらこのズキズキが収まるんだろう…
「危ない!!」
えっ…?
誰かが叫んだその声で漸く我に帰る。
私は川に落ちたのだ。
- Re: 秘密 ( No.183 )
- 日時: 2013/12/26 16:35
- 名前: 雪 (ID: 8qWxDU4Y)
誰かが川に飛び込んだ。
幸い浅かったので大事には至らないがそれでも色々ぶつけたりで少しあざが出来た。
誰かに救いあげられる。
そこでようやく顔を認識する。
…リン?
ゲホッゲホッ
水を吸い込んだのか咳こむ。
「あっ…」
私を救ってくれるのは…圭だけじゃない。
何時もなら考えもしない非効率なこと。
きっとあの時リンがあの場所に立っていたら別の方法で私を救ってくれたかもしれない。
でも初めて私を救ってくれた圭のこと…少しは特別に思っているつもりだ。
リンならきっとあの時違う立場だったら救ってくれただろう。
でも実際私を救ったのは圭で…私にとっても特別なのは圭なのだから。
胸が苦しくなるのも…話しづらくなるのも…
自分の中で何かが変わった。
変わるのが少し怖かった。
でもそれをもう認めてしまえば楽になる。
再び実感する。
私にとって…圭は特別だ。
- Re: 秘密 ( No.184 )
- 日時: 2013/12/26 18:35
- 名前: 雪 (ID: 8qWxDU4Y)
初めて私にそんな言葉をかけてくれたから特別なのだろうか。
初めてだから特別なのだろうか?
もし…他の誰かが声をかけたら…圭に想いを寄せることもなかったのだろうか。
そんなことを考えていたらきりがないが。
少女漫画だってヒロインより先にヒロインの役割を演じるわき役がいたら主人公はそっちに惚れる。
世界はそう回ってる。
初めてそんな言葉をかけてくれた人を特別だと思う。
そんなこと、当たり前だったんだ。
悩むまでもない。
「あ〜、珍しく頭使ったから疲れた〜!!」
びしょびしょの服。
マリーが貸してくれたタオルを肩からはおる。
「有難う、リン。リンまでびしょびしょになっちゃったね…」
マリーから渡されたタオルをリンの頭の上から落とす。
タオルはそのまま軽やかにリンの頭に落ちた。
「迷惑をかけたな。」
ゴシゴシとタオルで髪を乱す。
「借りを返しただけだ。」
「借り?」
思い当たるのはあのリンとの歌。
spring concertのことだ。
「うん…そうね。借り、確かに返済してもらいました。」
ふんっ!と小さく鼻を鳴らす。
ゴシゴシと髪を乱しながら笑う。
「っじゃ、私はカレー準備してくる。
あの2人に任せるのは少し心配だし。リンは休んでて。」
タオルを選択物入れに投げ入れるとまだ髪は濡れていたが台所に向かった。
その様子を圭とマリーが見ていたことにアリスもリンも気付かなかった。
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