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秘密
日時: 2020/07/02 17:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

ここは皆の秘密基地。

そこに響く彼女の歌声。

これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————

〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651

138章
>>652->>655

作者の言葉
>>401

作者の言葉 2020.7.2
>>656

*参照10000 有難うございます*

これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。

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Re: 秘密 ( No.447 )
日時: 2014/12/24 23:12
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

「そっか、万里花には好きな人が出来たんだ。良かった。」

抱きしめていた手を肩に置くと、嬉しそうに笑った。

どうしてだろう。

私はこんなに想われていたのに。

どうしてそれに気付けなかったんだろう。

「一緒に暮さない?」

詩織さんと。

同じ問い。

「…答えはもう出ています」

不思議と母と詩織さんはそっくりだ。

似たような問いをする、だけじゃない。

示し合わせたように。

同じことをする。

それについてアリスが面白いことを教えてくれた。

「詩織さんからも、同じようなことを切り出されました。」

2人は。

「…大親友、だったそうですね」

家を出る前。

出逢って。

同じ日に凛と私を置いて出て行き。

同じ時期に手紙とメールが届き。

似た様なことを切り出した。

きっと2人で計画したものだったのだろう。

2人は共犯者なのだ。

1人では生活が難しくても、2人でなら家を出る決心も付いただろう。

「詩織…へぇ…知ってたんだ…」

意外そうに言ってはいるが。

表情は少し曇っていた。

「ごめんなさい。」

頭を下げる。

母のこと。

許せない訳じゃない。

でも今ここで。

やらなければいけないことがある。

「私はあなたと一緒にはいけません」

Re: 秘密 ( No.448 )
日時: 2014/12/25 16:04
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

「あなたは10年前、私を捨てました。」

冷たくて。

残酷な言葉だ。

「そのことに関しては、もう怨んでもいません。いえ、正直に言うと少しは怨んでいました。
でも、もう過ぎた話です。私にも大好きな人が出来て。友も出来て。幸せに暮らしています。」

アリス。

ケイ。

凛。

「あなたがいなければ、彼らに出逢う事はありませんでした。」

基地に行かなければ。

あの時孤児院に行かなければ。

誰とも出会う事はなかった。

「だから、ちゃんとこの地で恩を返していきたいんです。それが私の理由です。」

また。

母を1人にする。

その気持ち。

痛いほどに分かる。

「だから、私もあなたを想っています。あなたがずっとそうしてくれていた様に。」

だから。

ずっと遠くで。

母を想う。

母がそうしてくれていた様に。

「…そっか」

「ごめんなさい…」

少し悲しそうに歪んだ顔を見て。

何故だか謝ってしまった。

「…大きくなったね」

ポンッと頭に手を置くと優しく撫でた。

まだ少し冷たい手で。

それでも。

優しい手つきで。

「…あなたがまだ小さい頃、お父さんと話したことがあるの。
その時私は…あなたと暮らしたいって言ったけど…門前払いされちゃった」

そして何気なくこう続けた。

「…もうあの人の隣にいることは叶わないんだって、そう思っちゃった」

Re: 秘密 ( No.449 )
日時: 2014/12/25 16:16
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

「当たり前よね、男と一緒に娘を置いて出て行った私が。
おいそれと戻れる訳ないもの。考えれば最初から分かっていたはずなのに…」

待って。

待って。

だって父は。

もう母の目には自分が写っていなかったって。

最初から。

すれ違っていたの?

「違う!父さんはずっとあなたを探して…!」

「えっ?」

「あなたが大事で大事でしょうがないの!」

私と暮らしたいじゃない。

私と一緒に暮らしたい。

そういっていたのではないか?

はなから父のこと。

嫌いになってなどいなかったのだ。

「父さんは…!」

ピロロロロッ

突然机の上の携帯が大きな音を立てた。

「あっ…ごめんなさい」

携帯を見る。

発信者は…

「私?」

万里花、と記されていた。

母の、送ったの?と言った視線に私は首を振った。

携帯は確かここにくる際に、落とした。

父と食事をしていたテーブルに。

・・・18時 涼風公園 噴水横・・・

書かれていたのはそれだけだった。

けれどそれを見た母は。

突然駆け出した。

なにがなんだか分からなかった。

けど。

私は母の後を追いかけた。

Re: 秘密 ( No.450 )
日時: 2014/12/27 09:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

〜・88章 2度目のプロポーズ・〜

無我夢中で走った。

18時 涼風公園 噴水横

あの人だ。

あの人以外。

知り得ることのない。

忘れもしない。

その場所は…

「建人!」

そこには。

私が。

今も昔も。

愛し続けていた人がいた。

ここは。

私が。

建人にプロポーズされた場所。

ここで。

指輪を貰ったの。

大事で。

大事すぎる場所。

「美玲」

ああ。

愛しい声。

昔のことなど全て忘れて。

素直に笑ってしまう。

すっと指に指輪を通す。

綺麗で。

高そうな。

銀色の指輪。

「俺と結婚してください」

もう1度。

出来ることなら。

やり直したかった。

間違えてしまった。

私の。

私達の。

10年間を。

「…よろこんで」

Re: 秘密 ( No.451 )
日時: 2014/12/27 09:42
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

やっと追いついた。

状況は少し良く分からない。

けれど、2人が幸せなのは分かる。

母の指には先程まで付いていなかった指輪が。

そして父が跪いている。

それだけを見ればなんとなく想像はつく。

「…良かった」

2人で。

壊れてしまった時間を。

ちゃんと直すことが出来た。

「やるじゃん、あの頑固おやじ。」

父の。

あんな姿は初めて見た。

何時だって傍観するばっかりで。

自分からは何もしない様な人だった。

その父が。

自分から行動するのを。

初めて見た。

…全く

相当な馬鹿だ。

なのに。

憎めない。

「愛すべき…馬鹿ですよ。」


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