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秘密
日時: 2020/07/02 17:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

ここは皆の秘密基地。

そこに響く彼女の歌声。

これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————

〜・目次・〜
序章
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138章
>>652->>655

作者の言葉
>>401

作者の言葉 2020.7.2
>>656

*参照10000 有難うございます*

これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。

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Re: 秘密 ( No.352 )
日時: 2014/08/01 17:47
名前: 雪 (ID: IIKIwyJA)

「…アレクシス…さん…?」

アリスの腹違いの兄。

アレクシス。

アレクシスは大きく溜め息を吐くとやれやれと言った様に頭をかいた。

「見られてしまったか…」

初めてアリスの部屋に入った。

けれど思っていたよりも本で埋まっていて、少し散らかっていた。

枕もとに置かれたクリスマスプレゼントの予定表と服とぬいぐるみだけが綺麗に置かれていた。

それが散らかった部屋の中でかなりの異彩を放った。

アレクシスは大きなトランクを持っていた。

そして手にはアリスの本。

「なんで…」

まるでそれはアリスの荷物を撤去させようとしている様に見えた。

「…父のお達しだ。」

グイッと気付かぬ間にアレクシスの胸倉を掴んでいた。

ガンッと彼の頭が壁にぶつかる音が響く。

「あんたらそれしかねぇのかよ!お父様にばっかり縛られやがって!!
てめぇら、自分ってもんがねぇのかよ!」

自分の声とは思えないほどどすの利いた声。

その声音には怒りがありありとあふれていた。

「アリスはあんたの妹なんだろ!だったら守ってやれよ!!だったら救ってやれよ!!」

本来それは兄であるアレクシスの仕事だ。

周りにいるお前らが止めるべき何だ。

アリスに常につき従ってきたアレクシスやエリスが。

でもエリスは囚われの身。

「でもアレクシスは違うだろう!!あんたは自由に生きてるんだろ!恋をして結婚してアリス達には手に入れられない生き方をしているんだろ!!」

自由の身でいて、アリスの傍にいる。

アレクシスが。

アリスを助けて守らなければいけないんだ。

本来僕が支える必要なんてない。

本来助けなくちゃいけないのはアレクシス達の方なんだ。

「あんただって自由じゃないのかもしれない!こちとら頭悪いんだよ!!そんなこと言われなきゃ分かんねーよ!!
でももしあんたがアリスと同じ囚われの身って言うなら…」

アレクシスだって妻を人質に取られているかもしれない。

いつまでも父親のいいなりだ。

「あんたがそのお父様ってのに言われて動けないなら…俺に言えばいいだろ!!
そしたらこっちが全力で助けてやる!!あんたもアリスもひっくるめて救ってやる!!
助けてって言えばいいだろ!たったそれだけのことじゃねぇか!!」

助けも求めず、抗いもしない。

たった1言。

助けてっ、といえばすぐにでも駆け付けた。

でもアリスは黙り込んだまま1人で背負い、1人で消えた。

残された人達がどんな気持ちになるかも知らずに。

この言葉は誰よりもアリスに告げたかった。

「答えろ、アレクシス。アリスは今どこにいる?」

乱暴に胸倉を掴んでいた手を離した。

「…君のその情熱には負けたよ。」

そういって彼はメモにさらりと住所を書いた。

呆気なさすぎる。

でも、自分の言葉に心ゆすぶられる何かがあった。

そんな顔をしている。

アリスにもこんな顔をさせたい。

助けを求めることも、抗う事も出来るように。

Re: 秘密 ( No.353 )
日時: 2015/07/10 19:37
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

記されていた住所には見おぼえがあった。

クリスマスパーティーの会場だ。

あの、初めてアリスにキスした場所。

「今回は身体補強のための収集でもある。」

隣に座っているアレクシスが答える。

今はアレクシスの車でその会場に向かっている。

「身体強化?」

アリスには縁が無い単語だ。

「あいつは体が弱い。だからエリスやその他の人の手に寄って体力や身体能力を身につける。狙われやすい体質だしな。」

アリスの頭に入っているのは国の機密情報。

公には出来ない国の裏場面。

血生臭くて見ただけでうっと言いたくなるほどおぞましいものまで入っている。

完全記憶能力。

1度見たものを死ぬまで忘れない体質。

逆に言うと忘れたくても忘れられない。

だから1度でもその書類の束に目を通せば忘れない。

誰でも簡単に取り出すことのできないその書類の存在をアリスは頭の中に所有している。

わざわざ危ない目に会ってまで書類を盗むよりアリスを盗んだ方が手っ取り早い。

でもそれじゃアニエスとしては不利だ。

かといって何時までも牢に幽閉していては彼女の母親に目を付けられかねる。

だから普通の女子高生としてこの国に連れて来られた。

誰もこんな小さな女の子が国の機密情報を握っているとは思わない。

それでも誘拐されるリスクは高い。

いくらその存在を隠しても何の拍子でばれるか分からない。

だから耐性がある程度できるように牢に囚われていた。

手足が腐敗しないようにわざと貧血状態を作り出そうと呼吸を調整したり、などだ。

とアレクシスは簡潔に言った。

暗示などもそれ相応扱えるらしい。

「だが、暗示だけでは無理がある。精神面以外でも肉体的に無理がある。
何時もはエリスが教えているのだが、せっかくなのでトールと言う家の武闘派の中で1番の実力を誇っている奴にトレーニングさせようと、そう言う話なのだ。」

トール…

その名前には覚えがあった。

「トレーニングと言ってもトール自身には人に教えることに興味が無いため、エリスとアリスの身体強化の監督をするだけらしいが…」

危険なことをしている訳ではなさそうだ。

けれどなぜ突然消えたのか、それは謎だ。

「ここだ。」

車から降ろされるとそこには見おぼえがある屋敷が立っていた。

「私はここまでだ。後は頑張ってくれ、少年。」

収集でもある。

でもある。

そう言った言葉に少し引っかかりを感じた。

身体強化以外のなにか…危険なことを…と言う嫌なイメージばかり頭に浮かぶ。

「本当に…身体強化だけなんだろうな…牢に閉じ込めたり、してないよな!!」

イライラした様な声音が自然と口から洩れる。

車からアレクシスは小さくぼそりっと呟いた。

「…いや、基本的あいつの外出には牢に囚われていなければいけない。
その存在を知られてはいけない為、屋敷の中を出歩くことすらできない。」

その言葉を聞いた時何かがブチリッと切れる音がした。

だっと駆け出した。

木を上り、空いている窓からヒョイッと体を滑らせて屋敷の中に潜り込む。

タッと足が地面に着くとその部屋には既に先客がいた。

長い金髪に白い肌。

華奢な体にその体とは対照的なふっくらしたドレス。

「…ケイ?」

小さな口から自分の名前が呼ばれる。

「っ!」

気付けば抱きしめていた。

懐かしいアリス。

少しやせた様で力を込めれば折れてしまいそうなほど細い。

誰かが守ってやらなければ死んでしまいそうなほど華奢な体に対照的なガラスの様な瞳。

それが今は驚きの色がにじみ出ている。

それが愛おしい。

「…ほら、言った通りちゃんと見つけただろ?」

・・・この出会いは運命だから。たとえ生まれが違っても…絶対にアリスを見つける・・・

・・・僕はその声を見失わない。何度だって見つけ出してやる!!なんどでも!!・・・

ギュッと彼女から弱弱しく抱きしめてきた。

こんなか弱い女の子が化け物じゃない。

小さくてか弱い世界でたった1人だけのアリス。

小さくて儚い存在だ。

化け物なんかじゃない。

Re: 秘密 ( No.354 )
日時: 2014/05/23 17:44
名前: 雪 (ID: O.IpBlJV)

監禁状態で部屋から抜け出すトレーニングの最中だった。

窓から突然聞こえてきた足音。

そこに目をやれば圭がいた。

今一番会いたくて。

一番会いたくない相手。

圭は私を優しく抱きしめた。

温かくて懐かしい感触だ。

「…ほら、言った通りちゃんと見つけただろ?」

・・・この出会いは運命だから。たとえ生まれが違っても…絶対にアリスを見つける・・・

・・・僕はその声を見失わない。何度だって見つけ出してやる!!なんどでも!!・・・

覚えていた…それが嬉しかった。

見つけてくれた。

信じるって決めていた言葉。

でもそれを自分から疑った。

そんな自分を馬鹿だとも思った。

圭が嘘を言う訳が無い。

あいつは何時だって本気で人を助ける。

何時だって約束を見つけてくれる。

ギュッと圭を抱きしめた。

温かい。

懐かしい。

愛おしい。

こんな気持ちに出会えたのは紛れもなく圭のお陰だ。

その感情がこの後吉と出るか凶と出るか、私にだってわからない。

でも圭がいれば大丈夫だって思った。

それがあいつにとっての重荷になると分かって。

それでもなお思ってしまった。

圭ならきっと私を救ってくれる。

でもそれが本当に正しいか、私にはわからない。

けれど。

今はまだ別れたくない。

ずっと一緒にいたい。

「っで、君は何故ここに来たのか?」

圭の手をほどき、問い詰める。

「えっ…だってそりゃ…その…」

突然態度は一変してオロオロし出した。

こいつ、案外私より女子だな。

「いい、大方アレクシスに唆されたのだろう。」

唆された?と圭は続けた。

「私はただたんトレーニングに来ただけだ。今は密室から抜け出す練習中。
この頭に機密情報を抱えている身としてはそういった耐性が不本意ながら必要になる。
エリスもトールも私の手助けをしているだけだ。」

「密室からの抜け出し?」

足元にはロープも転がっている。

ついさっきまで縛られていたのだ。

頭に付けているカチューシャに隠しているピンでドアを開ける。

ガチャリッと気持ちいい音がした。

ほらな、と目で促す。

扉を開けると廊下につながっている。

「少し、この部屋に隠れていろ。トールと話をしてくる。」

そう言い捨てると有無を言わさず、部屋から飛び出した。

Re: 秘密 ( No.355 )
日時: 2014/05/23 18:58
名前: 雪 (ID: O.IpBlJV)

〜・65章 大好きです・〜
アリスが帰ってくるとそのまま裏口から2人揃って歩いている。

なんだか穏やか過ぎて。

少し拍子抜けした。

けれど彼女の笑顔を曇らせたくはなかった。

だからあえて口にはしなかった。

「また、心配をかけたな。」

歩いて帰ることになった。

アリスはお金を持っていないし、アレクシスに突然連れて来られたため、金はそこまで持っていない。

だがアリスと一緒に帰るのは不思議と心地よかった。

そういえば…

脳裏に浮かぶのは屋敷に出る前に久しぶりに会ったエリスの声。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「丁度良かった。トールもアニエスに戻ることになってたから、トレーニングも今日で終わりなんだよー」

そう言って笑ってた。

「でもやっぱりあんたは不思議だね。」

そう言ってくすくすと笑っていた。

「アリスにとってあんたは特別なんだから、死なないでよ。」

特別?

「アリスったらあんたのこと、とっても楽しそうに話すの。
きっと、あんたのことも特別に思っているのでしょう。」

そう言ったエリスの言葉が本音か冗談かよく分からない。

「…そんなことないよ」

救えてない。

何もしてはあげられない。

特別でもなんでもない。

「でもね、あの子には沢山の重圧が掛かってる。肩にアニエスの人々の命をかけている。
あの子は人の輪に混ざることも対等に言葉を交わすことも、笑顔を見せることすらできなかった。」

そうアリスと同じ立場に立っているエリスによって。

言葉になっていることでより深く心に突き刺さってくる。

「でもね、あんたらの隣。特にあんたの話ばっかりするアリスは紛れもなくただの女の子になりつつある。
それが良いことか悪いことか分からない。でもね、確実に変わってるし、確実にあんたは特別な存在になりつつある。」

トンッと胸を吐く。

「頑張ってねー☆」

そう言ってまたふざけた様に笑うと彼女は屋敷の中に消えていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「圭?」

気付かぬ間に顔を覗きこまれていてびっくりした。

エリスの言葉のせいか無駄に意識している。

「どうかした?」

「…なんでもない。」

そう?と彼女は少し不思議そうな顔をして結局それ以上追及してこなかった。

バクバクと心臓が痛いほど鳴り響く。

怖いほど汗をかいている。

落ち着け。

落ち着け。

と自分に言い聞かせた。

エリスの言葉はどこまで本当か分からない。

けれど結局は救えてなどいない。

気付かぬ間に別宅についていた。

テラスまで送る。

「じゃっ…」

と遠慮気味に言葉をかけて去ろうとした。

後ろにいたアリスがぼそりと呟いた。

「…圭は…私のこと…どう思っていますか…?」

えっ、という自分の声を聞いた。

Re: 秘密 ( No.356 )
日時: 2014/05/23 21:29
名前: 雪 (ID: oWbfUqQX)

いつも通り。

何もなかった様な平穏な帰り道。

圭の隣は誰よりも心地よかった。

どんな場所より。

自分の身分も立場も全て忘れられる様な。

心地よくて。

事情を話してからきっと圭はいつも通りには接してくれなくなる。

そう思っていた。

憐みの目、軽蔑の眼、色んな物が私の脳裏に思い浮かんだ。

でも圭はどの視線も私にはぶつけることはなかった。

いつもと変わらず普通に接してくれた。

それが堪らなく嬉しかった。

「マリー達にも報告しとくか。」

そう言って携帯を開いてカチャカチャといじる。

…相変わらずだな。

人が困っていると知ると。

誰だろうと構わずに手を差し伸べて、助け出す。

誰にも等しく救いの手を差し伸べる。

人を救って。

救って良かった。

皆が笑えてよかった、と心から笑える。

そう言う優しい奴だった。

傍にいてほしい時には傍にいてくれる。

「…着いたか。」

相当歩いた。

けれどあっという間に別宅についた。

中にまで入ったが埃はたまっていなかった。

ちゃんと掃除されているようだ。

懐かしい匂いに包まれて頬がほころぶ。

「じゃっ…」

圭はテラスまで送ってくれた。

本がいつもと変わらず床に散らばっていた。

その配置が行く前とほとんど変わっていない。

その絶妙な本の配置が心地いい。

圭には何時も迷惑をかけている。

そんな圭は私のことをどう思っているのだろう。

異性としてなのか。

友としてなのか。

どちらにしても私には嬉しいことだ。

救ってくれる、なんてことを言ってくれたのも。

あいつが初めてなのだから。


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