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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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136章
>>644->>647
137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.291 )
- 日時: 2016/04/10 03:59
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
〜・50章 エリス=ベクレル・〜
展望台から初日の出を眺めると何故かそのままマリーが準備したと言っていたおせちやお雑煮を食べた。
こういった季節の行事には、育ちが出ると言うことを痛感した。
9時前になると、各々が自宅に戻っていった。
私は糸が切れた様に眠った。
明日から早速ItemMemberの活動がある。
それまでに寝てしっかり体力を付けなければ…
マリーはまだ親戚に挨拶など色々仕事があるらしい。
ほとんど寝れないんじゃ…、と少し心配になった。
目が覚めるともう夕方を過ぎていた。
携帯を見るとチカチカ光っていた。
メールが1通届いていた。
圭からこれから会わないか、と言ったメールだ。
メールが届いてしばらくたっているがすぐ行く、と返信した。
何時も通りバレエシューズを履いて、質素なワンピースにコートを羽織った。
何時もの金髪が何時ものように軽くうねっている。
髪を払ってコートの外に出す。
その時私は何も疑わなかった。
そのメールが、罠だって言う事に。
- Re: 秘密 ( No.292 )
- 日時: 2016/04/10 04:02
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
呼び出されたのはジャンクフードのチェーン店。
そう言ったところには、ほとんど足を運んだことは無い。
その時私は少しおかしいと思った。
あまり行かないことを知っておきながら、そんな場所を指定する訳は無い。
それに徹夜したそんな日にわざわざ呼び出すなんておかしい。
「あっ、アリス!先に来てたんだ!!」
圭…
「っで、何の用?」
やっぱり…
ポケットの中でブブッとバイブが鳴った。
そのバイブは監視カメラの会社にハッキングした時に仕掛けたもの。
…エリスの姿をとらえた時に携帯に連動する様に。
シュッという空気を切る音がした。
「伏せろ!!」
背中を強く打つ。
再び蹴りが来る気配がする。
横に数回回転するとピョンッと立ち上がり、体勢を整えると近くにあるプラスチックのナイフを掴んで相手の首元に当てる。
「大層な御挨拶だな、久しぶりの再会だというのに…」
その人物をきっと強く睨みつける。
「なぁ…エリス=ベクレル」
「プラスチックのナイフじゃ、人は切れないぞ。」
そこには白い肌、美しい金髪。
何処に行っても人目を引くほど美しい顔立ち。
流石は表の顔。
運動神経も悪くない。
私と違って表向きの顔。
「だが、プラスチックでも尖らせればスルリと人を斬れるレベルに達する。」
ふっと笑うとナイフを下ろす。
私とは真逆の存在。
「大丈夫?八神君♪」
パチンッ
床に押し倒された圭に延ばしたエリスの手を払う。
「お前ごときが触れていい人じゃない。」
エリスは呆気の取られた様な顔をほんの一瞬したがすぐに笑みに変わった。
「流石♪それがあなたのお気に入りって本当だったのね♪」
「黙れ。」
やはり…近づき過ぎたのだろうか…
エリスの手がここまで来た。
「アドレスも偽って送ってきただろう。まぁ、圭があんなメール送ってくる訳ないからな。」
エリスの手を払い退けておきながら結局はアリスも手を差し伸べなかったため、圭は自力で起き上がった。
「もう少し、考えるべきだったな。」
「別に。どうせ見破ったところで私だと気付けば来るでしょう。
現に今の様に。だからどっちでも良かった。」
ふんっと再び鼻を鳴らした。
- Re: 秘密 ( No.293 )
- 日時: 2014/03/22 18:44
- 名前: 雪 (ID: FuKHJlgI)
アリスはあの時手を差し伸べなかった。
エリスと同じく汚れている世界の自分達と触れさせまいとさせているようだ。
しかし…何故今一緒にハンバーガーにかぶりついているのだろうか…
2人の金髪の美人が並んで座っているせいか視線が痛い。
「しかし金髪に戻ったって本当だったんだ。」
感心したようなエリスの声。
「ああ…今思い返すと幼少期は金髪だった気がした。ここに来た際に髪は茶髪になったのだが。金髪は目立つからな。」
それをつまらなそうに返すアリス。
「でも髪の色って1度染めたら完璧には元に戻らないんじゃ…」
「あの国はいろんなことを研究してるからな。特に脳に関してはこの国より何十年も技術に差がある。」
普通に会話が成立している。
やがて脳がだんだん状況についていけるようになった。
「あの国ってどうして名前で呼ばないの?」
それを聞いた時2人揃って変な顔をした。
例えるならまだいたの?という顔だ。
呼び出したのはそっちなのに…
「いや…深い意味は無い。」
闇に浸っている2人の間に成立する会話。
「聞いたことは無いと思うけどね、アニエスっていうの。
なんか人名みたいだけど…れっきとした国。創立した奴が王女のこと溺愛しててそんな名前になったらしいけど。」
エリスがぺらぺらと話した。
「そうなんだ…」
さっきまで何かよく分からない喧嘩(?)をしていた2人だが仲は悪くないらしい。
「エリスは相変わらずアレクシスの助手してるのか?」
また何事もないかのように会話が続く。
「まさか!そんな趣味の悪いことする訳ない。でもこれであんたも仲間入りね。」
?
「仲間?」
「ああ、後で話す。」
アリスの適当な返答。
もう諦めたように自分のバーガーを食べる。
「エリス、こっちではどこに住まうんだ?
って…同じ檻の中ってアレクシスは言っていたからお前も灘宅に?」
「ああ、一応そう言う事になってるかな♪」
エリスは癖なのか人のことを馬鹿にしている様に話す。
だがそれは彼女の今までの生き方のせいかもしれない。
ずっと苦しんでいたからこそ、幸せに生きる人々のことを上から見下しているような気がしなくもない。
「じゃっ、エリスちゃんは先に行ってるね〜!後はごゆっくり〜!!」
消えていくエリスの背中を眺め、完全に見えなくなるとアリスは立ち上がった。
- Re: 秘密 ( No.294 )
- 日時: 2014/03/22 20:03
- 名前: 雪 (ID: FuKHJlgI)
「エリスは私のことが嫌いだった。」
「えっ?」
ジャンクフード店からの帰り道。
静寂に包まれていたその時ふと口を開いた。
「約束だからな…エリスは私とは真逆の存在。
表で情報を収集し、私の判断を仰いで攪乱させた。身体能力と格闘技術はかなり高い。」
真逆。
私と違って外の世界に立っている。
けれど…
だからこそ…
「彼女は決まりきった生き方を呪い、精一杯あがいていた。ずっと何時かは父を裏切る気でいた。
私とは裏腹に自分だけの生き方を求めていた。それは広い世界を見ていたせいかもしれない。」
でも私はずっと牢の中にいた。
外の世界の眩しさも。
温かさも。
知る訳が無かった。
でもそれをもどかしく思ったのだろうか。
やることは逆でも境遇は似ている者として。
死のうとしている私を嫌っていた。
「だから私のことを殺したいほど嫌っていた。
そこには似ている私を自分と認識していたのかもしれない。」
でも私にとって。
エリスの考え方に全く賛成は出来なかった。
パーティーやそう言ったものに出場して。
色んな人を見て。
色んな生き方を見た。
エリスと違って。
牢の中で。
退屈と、苦痛と、書物に埋もれる日々。
世界への憧れも持たず、何もせず。
生きているのに、死んでいるような日々。
「だから私は最初エリスを危険人物として見ていた。
けれど今の彼女は私を仲間とみなした、それだけだよ。」
仲間とみなすくせに監視カメラに細工するなんて…と思う。
「今の私は生きようと共に足掻く仲間、そう言った認識なのだろう。」
似てるけど。
似てない。
そんな私達がようやく同じ立場に立った。
- Re: 秘密 ( No.295 )
- 日時: 2014/03/23 19:26
- 名前: 雪 (ID: 5oA1mSSW)
〜・51章 エリスとのルームシェア・〜
あれから何も会話を交わさずにそのまま屋敷に向かった。
少しばかり恥をさらすようで恥ずかしかった。
けれど今は生きようとしているという事を伝えておきたかった。
こんな形でしか伝えられない自分を呪いたくもなる。
「エリス?」
リビングに顔を出してもエリスの姿が見当たらない。
「参ったな…」
住んでいる私すら把握していないほど広い。
というか散策したことないので基本的分からない。
それでも散策しなければ把握することも出来ないほど広い。
「…その必要もないか…」
真っすぐ寝室へと向かう。
ドアを開けると可愛らしい内装が目に入る。
「何これ!?超ふっかふか!!」
高級であろうベットをまるでトランポリンの様に飛び回っていた。
見た目と違って意外と餓鬼っぽいな。
軽くウェーブがかかっている私の髪と違ってエリスの髪はストレートだ。
真っ白な肌に宝石の様な大人びた青い瞳。
腰辺りまで伸びた美しい金髪。
整った顔立ち。
年も私とそこまで変わらない。
表向きに生きてきたとはいえ、基本自由の身ではない。
監視下で。
遊んだことも。
ふかふかのベットで寝たこともないのだろう。
「仕方ないな…」
布団に特別な意味がある訳でもない。
もうしばらく遊ばせてやるか。
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