コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.332 )
- 日時: 2016/07/31 00:01
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ノリで引き受けてしまったが、行かなければこっちのものだ。
それから校外模試を受けたり、ItemMemberの活動にいそしんだり、休んでいる間にたまっていたプリントを片づけるのに大忙し。
気付けば2月に差し掛かっていた。
♪-♪-
今日もItemMemberの活動日。
「やっぱ声質といい、発声も出来てるし…意外にボイトレ結構やってるんだね。」
「意外とは何だ。」
別宅では暇を持て余してばかりだから歌っているだけだ。
最近はマリーにギターを習っている。
ギターコードを見るがちんぷんかんぷん。
エリスはもともと心得があったのか今ではリンと合わせることができるほどの腕だ。
私以外はそれなりに楽器の心得はあるようだった。
ギター、ベース、ドラム、ピアノ。
マリーに至ってはフルートやバイオリンまでこなす怖いもの知らずだ。
彼女に以前どんな楽器が使えるのか聞いたところ、吹奏楽で必要な楽器はすべて扱えると笑って答えた。
「ホルンやオーボエも?」
ホルンは世界一難しい金管楽器、オーボエは世界一難しい木管楽器と言われるほど扱いが難しい。
「?ええ…もちろんできますよ。」
と笑って答えていた。
私もマリーのスパルタ教育のお陰でItemMemberの曲ならば多少は弾けるようになった。
コードも見れば覚えられるが、実際にやるのとは別物だ。
見れば大体何でもこなすことはできたが、ギターは難しい。
マリーは本当にすごい、と思い知らされる。
- Re: 秘密 ( No.333 )
- 日時: 2014/04/21 10:27
- 名前: 雪 (ID: 064ZHG0B)
♪-♪-
「サビは弾けるようになってますね。元々物覚えは悪くない様ですし…」
「私は褒められて伸びるタイプなんだよ。」
「それを本人が言うのはなんですかね。それよりBメロの練習してください。」
本当にスパルタだな…
♪-♪-
やっぱり私は歌う方が好きだ。
♪-♪-
ここ最近は暴走もめっきり減った。
幸せだからかな。
母のことで私はまだ私を許せない。
けれど私は前に向かって歩く。
母が自分の人生を棒に振ってまで守ろうとした私を。
私は母が守ってくれた人生を全うする。
♪-♪-
なにより皆が私を泣かせてくれたから。
だからきっとこうやって笑えるんだ。
♪-♪-…
ふぅ、と大きく息を吐く。
パチパチと控えめな拍手が後ろから届いた。
「ノーミスですわ、アリス。」
「えっ?」
歌うのに気を取られていたのか全く気付かなかった。
私は歌いながらギターを弾いていたらしい。
「歌いながらならギターが出来るってことですか。じゃあ次は歌わないで弾いてみてください。」
歌わなければどうやって弾いたか思い出せない。
♪-♪-
「歌わない!!」
マリーの外見には似合わない怒声に思わず顔をしかめる。
今日もスパルタだなぁ…
「最初っから!!」
練習の賜物か、3日後私はギターを弾けるようになった。
マリーのおかげだった。
- Re: 秘密 ( No.334 )
- 日時: 2014/04/22 22:31
- 名前: 雪 (ID: HTruCSoB)
♪-♪-
ジャジャーンとギターを鳴らすと控え目な拍手が私を迎えた。
「お疲れです、アリス。ようやく弾けるようになりましたか。」
「ご生憎、マリーの様に幼少期から楽器をやっている訳ではないので。」
♪-♪-
歌うのは気持ちいいし、好きだ。
6年間歌い続けてきた意味がある。
♪-♪-
「『ベストフレンズ』…ですわね。」
♪-♪-…
「全く…よく毎日歌えますね。」
「あら、マリーはそうじゃなくて?」
6年間も歌ってきた。
歌うためだけに生きてきた。
あいつ等の隣に並ぶ為に。
ようやく肩をならべられたんだ。
「エリスの方はどうだ?」
「順調ですわ。」
マリーの視線の先にはスタジオで1人ドラムと格闘するエリス。
「素人とは思えないくらいです。」
「そうか。」
あいつ自身も楽しんでいる様でよかった。
「…あいつはさ、親を知らないんだ。」
兄弟も親友もいない。
子供っぽい口調から垣間見る大人っぽさはそうでなければ生き抜けなかったから。
強く賢く大人たちと肩を並べなければ…
「だから似た境遇の私を憎んだり、共感したりってさ。姉妹…みたいに思ってるんだと思う。
私はあんな生意気な姉も妹もいらないけど。」
それでも裏の世界で肩を並べられるのはきっとエリスだけ。
2人で闇から抜け出すと決めたのだ。
「…いいですね、そういう気のおけない相手が傍にいるって言うのは。」
優しく微笑みながらマリーは少し悲しそうに見えた。
影が…差した様に見えた。
「あっ、そういえば…」
影が消えた。
けれど気のせいではない。
マリーには家族の話も兄弟の話もあまりしてはいけない。
以前、マリーの父ともめた。
あれで少しは緩和されたのだろうが、今では兄弟といった類のワードに敏感に反応する。
…想像はつく。
けれど私に何が出来るというのだろうか。
彼女は1人っ子だ。
…今は。
「今日、女子だけで集めたのには理由がありまして…2月に差し掛かったこの季節!!
女子に待ち受けるビックイベント!1年に1度女子が勇気を出すことが許される日!それは…」
嫌な予感がする。
もったいぶるように数秒ためると大きな声で宣言した。
「バレンタインです!!」
- Re: 秘密 ( No.335 )
- 日時: 2014/04/23 19:18
- 名前: 雪 (ID: wC2fYVxY)
〜・60章 初めてのバレンタイン・〜
「バレンタインって?」
エリスがキョトンとしている。
パーティーには沢山出ているらしいが、そう言ったことには疎いらしい。
「バレンタインは、世界各地で男女の愛の誓いの日だよ。
もともと、269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日だと伝えられていた。
国によってはバラを送ったり男が女に送ったりと国によって違うけど日本では女が男にチョコレートを送って求愛する。
今は友チョコや義理チョコや本命などと種類が増えているんだよ。」
なんでマリーが言ったか…想像はつくが。
「さっすが詳しいね…だてに本を読んでる訳じゃないんだね。」
「そりゃどうも…」
本を読んでるのが特別に美徳という訳じゃない。
私は確かに読むのは好きだけど好きで読んでいた訳じゃない。
小さい頃から読まされていたせいか暇があれば本を読むことで紛らわしてきた。
歌に出会うまでは。
歌と本で出来ている、と言われたこともある。
でもそれは必ずしもいい意味じゃない。
無理に植え付けられている。
「そうです。という訳で!明日、別宅で集合で!!材料は準備しておきますから。」
そう言って一方的に決めつけた。
- Re: 秘密 ( No.336 )
- 日時: 2014/04/25 19:01
- 名前: 雪 (ID: qMMWUDMY)
そんな訳で何時もなら寝ているはずの早朝にマリーからのモーニングコールで起こされた。
「今からそっちに向かいますね。エプロンは準備してあるので汚れても良い服に着替えて待っていてくださいね。」
それだけ言うとプツリと切れた。
仕方なくエリスを起こし、マリーの来訪を待った。
「手作りチョコってなんか響きが良いよね〜!私料理ってはじめて♪」
朝起きたばかりというのにやけにテンションが高い。
キンキンと頭に響く。
「…薬は飲んだか?」
ふぁ、と大きく欠伸をする。
「一応呑んではいるんだけど…副作用なのか元々なのか眠気が酷くってね。それに飲んだと言っても痛みがすべて消える訳じゃない。」
薬を飲む時の副作用か体もひどく傷むし、故意なのか完全に治る訳じゃない。
半日ほど症状を抑えるだけ。
スキースクール以降アレクシスは1度も顔を出さなかった。
あいつは憶病だから罪悪感…なんてものを曲がりなりにも感じているのだろう。
哀れな奴だと思う。
ピンポーンともう耳に馴染んだ音が鳴る。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい。ふぁ〜…ご苦労だな。」
少しだけ湿った目をこする。
「また寝不足だったんですか?」
「こんな早朝から起きてる方がおかしいんだよ。」
時計はまだ6時を少し回っただけ。
学校行くにしても起きるのはもっと後だ。
「材料は?」
目をやるとマリーは何の荷物も持って居なかった。
今日はお付きの人も珍しくいない。
「ああ…材料が無駄になるのは心苦しいので、まずは何を作るか決めようと思いまして。」
バックの中から雑誌を取り出した。
表紙には“彼のハートを射止めるチョコレートの作り方♪”と痛々しく表記されていた。
「…それ…マリーが買ってきたの?」
「つべこべ言わないでください!父の契約会社の方からいただいたんです!!
見た目はこんなのですが中身は私が知るなかで一番素晴らしい出来なんです!!」
確かに中身は表紙とは打って変わってかなり本格的なチョコの名前が記されている。
「ヘーゼルナッツのジョコンドとショコラムース…ノワゼット…」
聞いたことのない品ばかりだ。
「じゃあ、相談と行きますか。」
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