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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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>>644->>647
137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.452 )
- 日時: 2014/12/27 09:55
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「最終的に、2人は復縁なさるようです。」
父の一世一代のプロポーズ。
それを見届けると2人は寄り添う様に歩いた。
母は父のいる屋敷へと身を寄せる決意をしたらしい。
私はやりたいことがあるのでこの町に留まることを、今度はちゃんと父にも伝えた。
貰ったもの。
たくさんあった。
それを少しずつでも。
返していきたいと思っている。
そんな気遣いは不要だとか、言われそうだけど。
あくまでこれは。
自分勝手の偽善だ。
結局は彼らの傍にいたいだけ。
「…大事な人か」
そっと頭についている花の飾りを撫でる。
慈しむように。
そっと。
昔。
凛がくれたのだ。
初めて女の子扱いしてくれた証。
毎日付けてもうクタクタになっているけど。
私にとっては最高のプレゼントだ。
宝物だ。
凛。
覚えていないでしょう。
でも。
あの言葉から私はずっと。
凛が大好きだったんだよ。
初めて私が身の上話をした時。
・・・もったいないな、せっかくかわいいのに・・・
・・・じゃあ、これから俺がすきなだけ女の子扱いしてやるよ!・・・
凛。
大好き。
- Re: 秘密 ( No.453 )
- 日時: 2014/12/27 10:00
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「思ったより、呆気なかったな。」
「まっ、母親は強いってことね」
出逢った時の万里花は。
足は裸足で寒そうなのに。
その上に高そうなコートと言うとても変わった風貌だった。
しかも、大人の男物のシャツだけを身につけていた。
何度か会うようになって。
身の上話を聞いて。
ようやくその訳が分かった。
万里花は。
自分が女であることをなによりも憎んでいた。
自分が男であったのなら。
そう思っていた。
でもそれを聞く度に。
そんなのおかしい、と思った。
だから。
言った。
今思うと恥ずかしい台詞だった。
「それでも…女であること、後悔はしていません。」
それでも本心だった。
今でも。
嘘偽りないと胸を張れる。
すっと、指をからませて意地悪く笑う。
昔の自分には。
決して出来ない表情だった。
「女の子扱いするって言っただろ?」
- Re: 秘密 ( No.454 )
- 日時: 2016/04/22 03:39
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
〜・89章 春休みも残り少し・〜
母親騒動も一件落着。
落ち着いてきた。
遊びと仕事の予定でいっぱいだった春休みも。
残りわずかとなっていた。
微力ながら私も3人の力に慣れたようでなによりだ。
2年生になるまで。
後1週間は切った。
そして私はずっと悩んでいた。
現状について。
私と圭は恋人になり。
凛と万里花も恋人になった。
家族との仲も修復され。
何事も万事順調だ。
けれど。
私だけがなにも変わっていない。
恋仲になった。
そうすれば何か変わるのかと思った。
確かに変わった。
私が圭を愛おしく思っていることにも変わりはない。
圭も私を大事にしてくれる。
想いが通じ合う事を実感し、身に沁みるほど幸せだと思える。
それなのに。
私は圭を傷つけてばかりだ。
私は現状を変えようと試みすらしなかった。
圭の言葉に甘え続けているだけ。
エリスもアレクシスも。
私自身のことも。
結局は何も。
解決などしていない。
地球の裏側に行っても私を助けると言ったあの言葉に。
ずっと甘え続けている。
圭が私を許せても。
私は自分を許せない。
圭と恋仲になるという事は。
それだけ圭に迷惑をかけること。
危害を加えること。
そんな事は分かっていた。
でも、最近はこうも思うようになった。
圭がいることで。
私の行動も何もかも制限されてしまう。
圭の前では。
何時だって。
笑っていたい。
だからこそ。
圭といると。
アニエスの問題も片付かない。
汚れていない自分を見せようとして。
圭がいると。
私はだんだん弱くなる。
本当に圭と一緒にいたいのなら。
私のいるべき場所は、この場所では無い。
私はずっと悩んでいた。
圭と。
この関係を解消するかどうかを。
平たく言えば。
別れるか、どうかということを。
- Re: 秘密 ( No.455 )
- 日時: 2015/01/02 17:53
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
残された春休みをいかに有効に過ごすか。
4人で討論した結果。
各々のカップルで好きな所に行く。
そしてデートが終わった後、何時もの喫茶店で合流することにした。
万里花達がどこに向かったかは知らない。
が、私達は散策をすることとした。
ネットにあった散策マップ。
住んでいるはずなのに以外に知らない抜け道もあった。
待ち合わせまでには時間が合った。
だから喫茶店に寄る前に。
基地に寄ろうと、圭に声をかけた。
圭は笑ってそれに応じた。
圭は何時だって優しい。
私はそれに何時だって甘えている。
甘えることが悪いことか。
私には分からない。
でもその甘えが。
今はとても邪魔だ。
心地よいのに。
鬱陶しい。
「リンのお母さんとマリーのお母さんは共犯者だった。」
つい先日起こった2人のお母さん騒動。
2人でそれを乗り越えて。
また距離を縮めたようだ。
「きっと似たような境遇で息が合ったんだ。自分のせいで子どもを傷つけることに互いが苦しんでいた。
だから2人は考えたんだ。手を離そう、それが一番の方法だって。」
馬鹿だな。
でも。
手を離すのが一番の方法の時だって。
きっとある。
「2人は家を離れてから互いが互いを支えあった。きっとマリーのお母さんのコネか…そこらへんかな。
マリーのお母さんに恋人は確かにいたのかもしれない。でも、リンのお母さんと暮らす際には手を切っていただろう。」
彼女らには共犯者がいた。
1人では結構出来ない様な計画も。
2人でなら実行できる。
1人では怖くても。
2人でなら怖くないことだってある。
「それで2人はこの町に訪れた。最後のつもりで。その前に子どもたちを見て行きたかったんだ。」
最後の最後に触れてみたかったのだ。
自分の愛したもの。
愛せたかもしれないもの。
「これが私の推論だ。」
- Re: 秘密 ( No.456 )
- 日時: 2015/01/02 18:47
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「親って言うのは馬鹿だな。」
愛すれば愛するほど。
距離を置いてしまう。
愛すればこそ。
優しさで手を離してしまう。
「…確かにね。」
圭も己の母を思い出したのか、どこか遠くを見つめていた。
「でも、愚かしいとは思わない。」
圭は力強くそう答えた。
私はずっと考えていた。
手を離すことは、どんな感じだろうと。
私自身は苦しいに決まってる。
きっとそれは3人の母親の様に。
愛する人から手を離す。
残された彼らだって、とっても辛い。
そのことを私は分かっている。
そこが3人の母と私の違いだ。
私は手を離した後どうなるか、ちゃんと知っている。
彼女らの失敗を私は知っている。
それでも私は手を離せるか。
彼らを傷つけると知って。
「圭」
それでもなお。
私は私の自分勝手な優しさを。
発揮することが出来るだろうか。
「別れよう」
風が吹いた。
少し冷たくて。
少し強い風。
そんな風が。
何故だかとても鬱陶しかった。
「君との未来を。私はもう思い浮かべられない。」
私はこの道を選ぶ。
彼を傷つけることが分かっていても。
圭との未来を想い浮かべる為には。
それを現実にするためには。
こうするしかない。
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