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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.482 )
- 日時: 2015/03/18 15:23
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
帰り道。
1人で歩んでいる。
以前、圭が待っていたことを思い出した。
そのことを思い出して、胸が痛くなるなんてどうかしている。
突破口は…ない訳じゃない。
けれど、もし実行するとなると…
また誰かを傷つける、か。
私は何をしても誰かを傷つける宿命らしい。
「…け、い」
言葉にしてから軽い後悔に襲われた。
会いたくてたまらなくなった。
分かっている。
私は圭に…
どうしようもないくらい圭に…
「アリス」
偶然にしては出来過ぎなくらい、絶妙なタイミングで。
「…タイミングっ、良すぎだよ」
ずっと聞きたかった声で。
圭は言った。
「一緒に帰ろう」
その言葉に、私は素直に頷いた。
- Re: 秘密 ( No.483 )
- 日時: 2016/05/07 00:36
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「圭」
この気持ちに名前を付けたのは、何時だっただろう。
最初は何ともなかった。
でも、抱きしめられその言葉を聞く度に。
彼の傍にいたい、と願った。
そして無自覚に自分の未来を描いていた。
それが楽しく、嬉しかった分。
私の心は締め付けられていった。
「…話があるんだ。」
「なに?」
「内緒。心の準備ができたら、ちゃんと話すから。」
もっとそばにいたい。
そう想ってしまった。
彼の隣でこの先も笑っていたい。
残された時間が短いのなら、その時間をずっと笑っていたい。
私は卑怯で、汚い。
強欲で人の想いなど簡単に踏みにじる。
「…待っていてくれるか?」
自分の為なら。
自分の欲の為に、私はまた誰かを傷つける。
振りほどいたはずの手を、私は諦めきれずにいる。
だから、私は求める。
強欲に人間らしく。
振りほどいたはずのその手を。
どんな手段をもってしても。
いけないと分かっていても。
葛藤しながら、求めてしまうのだろうな。
「待たないよ」
…少し驚いた。
けれど確かに都合が良すぎる話ではあった。
「その前に、惚れさせるから。1ヶ月もいらない。」
クスッ、と小さな笑い声が私の口から洩れた。
温かい気持ち。
私はきっと今、微笑んでいるのだろう。
「…敵わないな、圭には。」
- Re: 秘密 ( No.484 )
- 日時: 2015/03/22 17:31
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
〜・96章 早すぎる別れ準備・〜
私がその考えに囚われて、抜け出せないというのなら。
その考えそのものを忘れてしまえばいい。
アニエスの技術をもってすれば、その程度のこと出来る。
脳内の水分調整で、特定の思考の抹消くらい。
けれど、1人覚えていなければならない人がいる。
圭たちと過ごしているうちに私はまたその答えにたどり着くだろう。
けれど、絶対的な手綱が必要だ。
私の最大の理解者。
それがエリスだった。
エリスには記憶抹消の機会を操ってもらわなければならない。
とても繊細で危険な作業。
失敗すれば変に記憶が飛んだり、自我を失ったり、廃人になったり、下手すれば死だ。
けれど、エリスになら任せられる。
例えばエリスに手紙を託す、自分である程度その思考に誘導させる。
その手順をちゃんと踏めば。
一時的でも、この苦痛は先延ばしに出来る。
何時か分からない未来に怯えることなく。
今を生きることが出来る。
別れ準備には、些か早い。
私には長い間それを隠し通せるほどの演技力がない。
残念ながら。
その分、エリスの負担は大きい。
真実を知っている分。
あと1年も、圭の傍に今まで通りの顔をしていけない。
かといって、傍にいないととても不安で怖くなる。
圭に依存している自分が嫌で。
大嫌いだ。
それなのに、圭たちのことを忘れたくない。
我が儘にも程がある。
私は自分の未来の為に。
エリスを礎にしようとしている。
圭の傍に。
美しい姿だけ、見せたいから。
血に汚れた姿なんか見てほしくないから。
ただ、それだけの為に。
これだけ大仰なことをする。
圭は私に欲がないと、良く言うけれど。
私ほど強欲な人間も珍しいだろう。
誰かを傷つけてまで、普段の日常を守りたいと思っているのだから。
- Re: 秘密 ( No.485 )
- 日時: 2015/03/22 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
決意を新たにした私は、直ぐにエリスに連絡をした。
揺らいでしまう前に。
エリスはすべて分かった様な声音で、それを了承した。
私には、しつこい執念がある。
それに人を騙す表情の扱い方、弓、ナイフの使い方。
それらをエリス直々に教わった。
裏世界の為に必要な技術、全てを私は叩きこまれた。
体力はないが、大体のことはできる。
そういう風に作られた、道具だから。
その私が、人の心をしった。
見よう見まねでそれを真似た。
そうして、今には私の周りに人が溢れている。
「連」
私は人のまねをして生きる、化け物だけど。
化け物だからこそ、私は何をするにも躊躇わない。
「今日、一緒に帰ろう」
傷つけたくないと、感じるその想いも。
人だからこそ感じられる思いだ。
私はそんなこと、思わない。
知ったことないと、鼻で笑うだけ。
圭のお陰で人に近付けたのだ。
圭から離れたら、私は。
人間でいられる、自信がない。
- Re: 秘密 ( No.486 )
- 日時: 2015/03/24 14:02
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
優柔不断で気まぐれ。
何時だって圭たちに迷惑をかけてきた。
私は傷つけたくない、って言っておきながら。
やっぱり、逆らうのが怖くて。
どうせ助からないと決めつけて。
自ら父のもとに向かう。
そうすることで守れるって、心の底から信じて。
傷つけない様に、平凡な世界で暮らせるように。
私は大人しくいいなりになる。
そうすることで、私は彼らを守っていた。
私と深く干渉させない様に。
私の気持ちさえ殺せば、後はもう待っているのは日常だ。
私がつまらない願いを思い描かなければ。
それですべては解決だ。
答えは出てる。
それなのに、何時までも圭にしがみ付いている。
少しでも長く。
傍にいられる様に、と。
1秒でも、長く。
触れていられると。
私にはこんな幸せなんていらない。
私の生きる場所は戦場だ。
私の能力は、そこでのみ発揮される。
日常に未練など抱かない。
感情といったものが、なくなればいいのに。
私はよくそう思う。
こんなに締め付けられるような思いも。
喉がきゅっ、とする様な気持ちも。
いらない。
いらない。
でも、捨てられない。
苦しいのに。
辛いのに。
それでも、捨てられない。
何気ない言葉が。
友として。
当たり前の様に接してくれた。
小さな言葉が。
私を普通の人間にしてくれた。
それでも、圭たちは自分から火種の中に飛び込んでくる。
ボロボロになって。
そんな圭たちの隣にいるべきには。
私も戦わないと。
私も覚悟を決める。
全てを捨てる覚悟。
そして、全てを受け止める覚悟を。
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