コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 秘密
- 日時: 2020/07/02 17:37
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
ここは皆の秘密基地。
そこに響く彼女の歌声。
これは彼女と彼女を取り巻く皆の物語———————
〜・目次・〜
序章
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137章
>>648->>651
138章
>>652->>655
作者の言葉
>>401
作者の言葉 2020.7.2
>>656
*参照10000 有難うございます*
これは自分の案を組み合わせて作ったオリジナルストーリーです。
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- Re: 秘密 ( No.170 )
- 日時: 2014/11/15 16:58
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
圭に授業してもらうところから、分かるだろうが圭は頭が良い。
作曲ばかりと思っていたが、実際成績もまったく申し分ない。
圭は昔は成績ばかり重要視され、音楽をやってはいけない、とされていたらしい。
昔のことをポツリポツリと話す。
「成績ばかりの日々などつまらない。私は昔のことは覚えていないが、私も勉強ばかりの日々が嫌いだよ。」
昔のこと…
今は1人暮らしだ。
人に嫌われるのはもう慣れた。
養ってもらってはいる。
学費を払う代わりに成績は常に上位をとることが条件だ。
しかし意地でも赤点をとるアリスは嫌われて仕方ないと思うが、あの人達には無理に好かれたくはない。
「素晴らしい成績を修めてご機嫌取りなどしたくない。」
アリスはこう言うところは無駄に意固地だ。
だがそれにはきっと強く、そう決める理由があるのだろう。
「珍しいね…アリスが自分のことを話すなんて。」
アリスは少し考えるそぶりを見せた。
「どうだろうか…」
確かにこんな話…他の人にはできないし、したくない。
「やめよう。お互いしたくない話だろう。」
だが圭は首を横に振る。
「ううん。僕はアリスに聞いてほしかった。」
「…不思議。私も圭に聞いてほしかった。」
圭になら何でも話せると思った。
♪-♪-
「争いと偽りの中で♪心を枯らすなら♪どんな絶望の中もあなたと進みたい♪」
突然歌い出したアリスに圭が少し驚いたがすぐに聞き入った。
「歌詞…思い付いた…」
恥ずかしそうに顔を赤らめる。
いつもと違って静かな曲。
「…この曲も内緒だぞ…?」
賭けは刻々と続く。
だがその間にも2人の距離は変わっていく。
- Re: 秘密 ( No.171 )
- 日時: 2013/12/22 22:10
- 名前: 雪 (ID: bUg9QOGg)
「荒れ狂う心とともに♪あなたと嵐を越えたい♪」
アリス…と小さく困った様に圭が呟く。
「勉強はしなくていいの?」
「それ言っていいの?言わない方が圭には有利だったんじゃない?」
うっと言葉を詰まらせる様子を見ながら小さく笑う。
「もう覚えたから大丈夫。やっぱり勉強より音楽の方が私は好きだ。」
そう言って彼女は笑うのだった。
「賭けは負けても構わないかなって…思っちゃった。」
心地いいこの場所はなくしたくない。
その先に何があろうと今はここにいたい。
「それに圭にも勉強させる気はないから。」
意地悪く笑う。
圭と会ってから自分で驚くほど笑う様になった。
アリスは人に嫌われるのは慣れたと言った。
でも圭達には嫌われたくないと思った。
♪-♪-
そうやってテストまでは2人は歌い続けた。
- Re: 秘密 ( No.172 )
- 日時: 2013/12/22 22:37
- 名前: 雪 (ID: bUg9QOGg)
テスト当日。
お互いまったく勉強はしていない。
条件は五分五分。
テストが無事に終わると胸がドキドキと高鳴る。
だが圭に勝てるはずはないと思った。
恐る恐るマリーと結果を見に行くと案の定見事に負けていた。
でも不思議と悲しくはなかった。
それどころか彼女の顔は微笑んでいた。
「不思議だな…負けたのに全然悲しくない。
それどころかずっと今までで一番嬉しいかもしれないってくらい機嫌が良いよ。」
負けることは分かっていた。
なぜならそう彼女自身が仕込んだからだ。
「わざと…手を抜きましたね、アリス。」
マリーが耳元で小さく囁く。
「ああ。だが今までで最高点を修めた。」
「常に鮮やかに勝ち誇るアリスがわざと手を抜くなんて…見物ですわね。」
ふっと小さく笑う。
「意地の悪い冗談だな。私も…随分変わったと思うよ。わざと負ける、なんて卑怯なことは。」
総合点、圭との差は歴然としてあった。
が、名前さえ書けば圭を余裕で越えた。
「名前の書き忘れで補習を免れられたことは運が良いとしか言いようは無いな。」
さてっ、と髪を払いながら軽やかに歩き出す。
「マリー、買い物に付き合ってはくれないか?」
彼女は敗者だがその表情は勝者のものだった。
- Re: 秘密 ( No.173 )
- 日時: 2013/12/23 22:11
- 名前: 雪 (ID: N9MWUzkA)
〜・22章 デート・〜
それからメールや電話のやりとりで日曜日に遊びに行くことになった。
待ち合わせ場所に行くと既に圭が待っていた。
「お待たせ、圭。」
お互い私服は珍しい。
「似合ってるね、アリス。」
なぜだろうその言葉だけで途轍もなく嬉しい。
いつもと違ってスカートも短めだからひどく寒い。
ブラウスに短いチェックのスカートとニーソと言う長い靴下だ。
スカートに見えるが実はズボンなのだが…
腿まで見えているのでかなり恥ずかしいがマリーがこれは絶対!と譲ってくれなかった。
ヒールも慣れていないので足元もひどくおぼつかない。
場所はデートの定番、遊園地である。
「マニアックな場所だな。」
と素直な感想を述べる。
あくまでアリスにとっては遊びとしか考えていないようで何故2人きりなのかの真意にはたどり着いていないようだ。
開演前から来るとなると4時半くらいには起きた。
おかげで少しばかり寝不足だ。
「とりあえずあのジェットコースター乗ろう。」
朝起きてまだ気分は乗らないだが消化も速そうだし、その方が効率的と見たか特に反対はしなかった。
しかし乗った後アリスはひどくげっそりしていた。
「まさか…苦手だった…?」
そう言うとアリスにキッと睨まれた。
「起きたてだったからちょっと目が回っただけ…」
確かにアリスは絶叫系は苦手だが今まで乗っていたのと実感が違う。
想像で膨らまし過ぎたようだ。
「まだ乗るからね!!」
案の定他のジェットコースターはずっとマシでバーにつかまって流れに身を任せればそこまで辛くないことに気付いた。
「ポップコーン食べる?」
「有難う。」
食べる?と誘っておきながら既に買われている。
つまむと少ししょっぱい塩バターの味がした。
毎度圭は私の好みをよく知っていると思う。
「次は何に乗る?」
指差したその場所はこの遊園地の名所で上がったり下がったりする絶叫系の中でもトップを陣取る究極至高エレベーター。
- Re: 秘密 ( No.174 )
- 日時: 2013/12/24 11:11
- 名前: 雪 (ID: 0bGerSqz)
待っている間の恐怖はとんでもなく後になってひどくみっともないと思うが、乗ってしまうと案外楽だ。
少し目が回ったため、休憩をする。
軽い頭痛がする。
猫のかぶり物をお互いかぶり、遊びまわっていたがおかげで髪はグチャグチャ、湿ってという大惨事だ。
外し小さくふぅ、と息を吐く。
風を通すことで湿っていた髪を風になびかせる。
ズキズキと頭痛がひどくなる。
「ご飯食べる?」
「…うん。食べる…」
ハンバーガーショップに並んで食べるが食欲がわかない。
この感覚…知っている…
うっ、と小さく呻く。
「アリス?」
口元を咄嗟に手で覆う。
「…なんでもない…」
うっ…と再びうめくとその瞳から1筋の涙が零れた。
「アリス!?」
また…昔の記憶。
また…泣くことしかできない。
ふらふらになりながら席から立つ。
「あっ…」
ガタンと近くの椅子や机をなぎ倒しながら必死に外に出る。
奥で圭が謝りながら元に戻している。
外に出てベンチにもたれかかるとドッと疲れとともに涙があふれ出してきた。
「う…うぁ…うああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ——————————」
嗚咽が叫びに変わる。
「うぁ…あ…あ…ああ…」
何が悲しくて…何を求めて…私は泣いているのだろう…
分からない。
しかし私は涙を流し続ける。
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