神々の戦争記

作者/はぜのき(元海底2m

第四話 「コメディを取り戻すべく旅へと出かけよう」-2


「なんだこの点数は――――――――――!!」
「うるせぇなぁ!」

思わず勇がツッコミに回ってしまうほど、川島は大声を上げた。
あれから一時間半後、自室に戻って採点をし(するまでもないが)、出てきた点数がこれだ。

 総務筆記:2点
 研究筆記:48点
 防衛筆記:32点













――――――落ち着け俺。こんなはずがないだろう。もう一度、目を凝らしてみてみよう。







  研  究  筆  記  :  4  8  点
  防  衛  筆  記  :  3  2  点


「満点が二倍も高い防衛筆記が他より低いってどういうことだ!?
 しかもよりにもよって研究!48点って100点満点に換算したら96点……」

そして総務筆記が2点。まぁしょうがないと言えばしょうがないのかもしれないが……



「――お前、カンニングでもしたんじゃないだろうな?」
「するかよッ!!」
「じゃぁなんでこんなに点数が高いんだ」
「素直に勉強したって思われないほど俺は狼少年か!? なぁ、俺そんな悪いことしたかぁ!?」

勇がムキーーッと反駁するのを見て川島はうーんと唸った。
「唸るなよ!」と勇が声を上げる。

その時、不意に軽快な音楽が流れてきた。
『チンチロリン~♪』

「あ、俺だ」
勇は立ち上がってちゃぶ台の上から携帯をひったくるとパカッと開いて、そして怪訝な顔をした。

「どうした?」
川島は探りいれるような口調で聞いた。勇は携帯を閉じるとポケットに突っ込み玄関の方に歩いていく。

「お呼び出し」
「お呼び出し?」

勇はそれだけ言うと部屋を出て行った。